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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 333 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/06/23(火) 21:15:46.06 ID:tvO3hrbd0
- 関羽、張飛という豪傑――いや、見た目はとびきりの美少女であるのだが――を伴い北郷一刀は歩を進める。
これまでついに一度として賊と干戈を交えることなくきた劉家軍であるが、収穫は大きかった。
付き従う関羽、張飛。それに諸葛亮に鳳統と。才能はそれぞれ中華でも五指に入るであろう英傑ではあるが、経験不足はいかんともしがたかった。
それが、今回の輜重の護衛においては望外に経験を積むことが出来たのである。
そこには一人の武人。その存在が大きい。
益州の州牧たる劉焉、彼女の信頼が篤い、厳顔である。
――厳顔が輜重隊の護衛に当たったのは無論訳がある。
劉璋が人質にとられており、それにより劉焉は反董卓連合に全く協力をしていない。
見ようによっては厳顔が反董卓連合にいるというのもむしろ董卓側に情報を流すためと思われても仕方ない。
だからと言って露骨に排除をするわけもいかない。
なので郭嘉は、厄介な存在は一所にまとめてしまおうとばかりに劉家軍に同行させたのである。
――結果的に劉家軍が全く黒山賊に襲われなかったことで董家軍との繋がりを噂されることとなってはいるのではあるが、そんなものを気にする厳顔ではない。
まあ、なんにせよ、だ。厳顔という経験豊富な実戦指揮官の薫陶により、これまで経験不足という、ある意味どうしようもない弱点を抱えていた劉家軍はその弱点を克服しつつあったのだ。
ロクに組織というものを運用したことのない劉家軍の面々にとっては、厳顔の一言一言がまさに金科玉条。渇いた大地が水を吸うように教えを血肉としていったのである。
「いや、白蓮。済まないなあ」
にこやかに北郷一刀は謝辞を述べる。
公孫賛の口添えなくしてはこれから臨む会議に顔を出すこともできなかっただろうから。
持つべきものは頼れる友人であるなと。
いや、横にいる韓浩からは冷たい視線を貰うがそれはもう慣れた。どうということはない。
何にしても、董卓や賈駆を救わなくてはならないのだ。自然、気合いも入ろうというものである。
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