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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 272 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/05/08(金) 21:42:31.98 ID:i5Oynv2e0
- さて、攻城兵器の組み立てを見るのも飽きてきた二郎です。いや、お好きな方にはたまらないんだろうけどね。
攻城兵器を駆使した攻略案は稟ちゃんさんと真桜が色々練ってるからやることないしなー。
かと言ってあまり麗羽様んとこ言ってても太鼓持ちと言われかねないし。いや、俺は気にしないけど、そういうわけにもいかんということで。これも心の贅肉的なものであろうか。
だってね。麗羽様から反董卓連合の総指揮代理的な立場を頂いたからにはこう、それらしく振舞わんといかんというか。かっこつけたいと言うか。
それでも積極的に今はすることがないのが実情。まさかに後方に下がって兵站の護衛とかもありえんしね。
いや、色々稟ちゃんさんの布石で後方撹乱が効いてるってのは知ってるがまあ、大勢に影響はない。
集まる食糧にも何の問題もない。実際食糧供給ルートは多岐にわたるのだ。だからどうということはない。事前の説明でもそうだったし、報告でもそうなっている。
まあ、被害者には同情するがね。かの張燕と補給部隊の護衛なぞという制限がある中で矛を交えるなぞ遠慮したいところだ。シミュレーションゲームで定番の、足の遅い補給部隊を守るというのは非常に難易度が高いのだ。
んで、何が言いたいかというと、だ。
同病相哀れむと言うかだ。俺よりも時間を持て余してそうな知り合いの無聊を慰めようとその部屋を訪れたわけだ。
出番がないことにかこつけてそこいらへんで暴れられても困るしな!
「春蘭ー。はいるぞー」
「お?」
戸を開けてそこにあるのはある意味完成された肢体。
その身は引き締まりつつも女性らしい柔らかさを損なうことなく輝きを放っていた。
まあ、なんだ。つまり着替え中だったのですよ春蘭は。これは間違いなく死亡フラグ。
ぼこぼこに叩きのめされて野良猫に齧られる未来が確定的に明らか。
まあ、それでも眼福ご馳走様である。ありがたやありがたやと拝むこと数度。考えてみたらありそうでなかったね。ラッキースケベ。あはん。
呆れたような声が届く。
「……何をしとる、二郎」
「いや、これから黄泉路に向かってもおかしくないからな。せめて感謝の心を明らかにすべきだろうと思って」
「相変わらず素っ頓狂な奴だなあ。ほんと。
ほれ、戸を閉めて後ろを向いていろ。すぐに着替えを済ますからして」
慌てて戸を閉めて後ろを向く。サーイエッサー、である。
常ならば室内の光景に、想像と言う名の翼をおおいに羽ばたかせるのであるがあいにくそんな心の余裕はない。
ああここで儚くなってしまうのかとばかりに走馬灯が走るかと思っても別にそうでもない。走馬灯仕事しろ。そういやこれも見たことないね。なかったよね?
「で、何の用なのだ?」
嗚呼、どうしたもんか。いい考えが突如ひらめくこともない。これは詰んだ。詰んだぞー!
沈黙を決め込む俺に不審そうに春蘭が口を開く。
「妙なやつだな。用があったのだろう?口を開かんとどうしようもないではないか」
いやでもいつ命が潰えるかと思うとそれどころじゃあないのですよ。
「なにを私の顔色を窺っているのだ。ほれ、さっさと用件を告げろ!私とて暇な身ではないのだぞ!
あ、いや。言っておいてなんだが、最近はかなり暇ではある」
暇なの俺のせいですよね。ますます死亡フラグが積みあがるなあ。
ええい、ままよ!
「いや、その、怒ってないの?」
俺の問いに全身で疑問を呈してくる。
「ほう?
二郎、貴様は何を言っておるんだ?」
「いや、だって春蘭の嫁入り前の裸身をだな」
いや、眼福ではありました。ごちそうさまでした。
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