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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 219 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/03/24(火) 21:47:15.36 ID:xaOINL0f0
- マジか。
如南でのアレはてっきり穏あたりのフォローがあってこそと思ってたんだが。
まあ、用兵なんてのは生まれ持ってのセンスによるところが大きいからなあ。
――世に名高い「孫氏の兵法」その英訳題は「The Art of War」である。
つまり、戦争とは芸術、なのである。それはきっと凡人の理解が及ぶところではないのだろう。
つまり俺には分からないということである。
だから俺は。凡人たる俺は風に、星に、稟ちゃんさんに下駄を預けるのだ。
それが勝つためには最善だと思うから。俺が見込んだ芸術家に全幅の信頼を寄せることしかできないから。
そして目の前には戦争芸術家一族の当主が微笑んでいる。フフ、本当に怖い。
「だからね、二郎」
にこやかに蓮華が微笑む。今後ともよろしくと。
だったら俺にできるのは馬鹿みたいに首を縦に振ることしかない。
「そうですよ、二郎様」
穏がにこにこと蕩ける笑顔で迫ってくる。
自分たちは姉を、師をも切り捨てて俺に賭けたのだと。
「孫家は袁家と一心同体。それは、わきまえてくださいね?」
無論。
「ああ、無駄に孫家とことを構えるほど阿呆じゃないさ」
「そこまでは言ってませんよ?それに、そんなに他人行儀だと、哀しくなっちゃいますー」
いやんいやんと身を振るうそのしぐさにも目が釘付けになってしまう。主に胸部装甲あたりに。シェイクシェイク。ぶるんぶるん。
「……色々、変わってないわねえ……」
そんな蓮華の呟きは聞こえないふりをするに限る。うむ。
うむ。ありがたや、ありがたや豊穣の象徴よ……。
そして彼女らの隙をついてこの場から立ち去ろうと決意する俺であった。
いや、やろうと思えばやることいっぱいあるしね!
◆◆◆
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