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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 218 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/03/24(火) 21:46:29.91 ID:xaOINL0f0
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女三人集まればなんとやら。
いや、幼女二人でも十分に賑やかである。その震源地が俺の膝の上であるからして、こう、なんだ。元気だねえとしか。
「ねえ、二郎。最近ご無沙汰でしょー?こう、身体が火照って、夜鳴きするのよねー」
不意にそんな言葉を投げかけてくるのだが……。
ちょっと待ってみようか。
「誰に仕込まれたそんな台詞。十年早いぞ」
「えー、祭に聞いたらこう言って迫ったら、よほどの甲斐性なしじゃなければ可愛がってくれるって言ってたよー。
二郎は甲斐性なしじゃないからシャオを可愛がってくれるよね?」
「あのなあ……」
なに教えてんだあの熟女。つうかそんなノリなのか孫家ってば。
思わず天を仰ぐ俺を流琉が心配そうに見つめる。うん、お前は汚れずにいてくれ。
内心滂沱している俺はだから、更に接近する存在に気付かなかった。
「二郎、久しぶりね!
……ってシャオ!何してるの!二郎、貴方も!って。
ええと、二郎貴方疲れてるの?」
なんだこのカオス。
両手に幼女の俺を糾弾しつつ気遣うのは蓮華。そしてその後ろに控えるのはあくまでにこやかな笑顔の穏である。
……ぼすけてー。
しかし現実は非情、助けが入るわけもない。
「じゃあ、二郎、美羽のとこいくね!流琉もいこ?」
「え?え?」
どうしましょうと見上げる流琉に軽く頷く。
行っておいで、と。
たたた、と去る幼女二人を見送り、残された俺はどうしたらええっちゅうねん。
いや、シャオはあれで空気読んで出てったんだろうけどね。それともここまで全部ブック通りだったらすごい。フフ、怖い。
「……シャオが迷惑かけたかしら?」
気遣うような蓮華。その優しさがちょっと心に痛い!でもその好意に甘えちゃう!
「や、流琉も気を張ってたからな。ああして気分転換できるのはありがたいやね」
「あら、気分転換しないといけないのは二郎、貴方じゃなくって?
いつもの余裕が感じられないわよ?」
いや、別にいつだって余裕綽々というつもりはないんだが……。
「そうかな?ま、とりあえずは参軍に感謝するよ、蓮華」
「ええ、他ならぬ二郎の呼びかけですもの。お呼びとあらば、即参上するわよ?」
いたずらっぽく笑う蓮華である。うはは。
そりゃあ、実にありがたいこって。
「にしても、まさかシャオまで連れてくるとは思ってなかったよ」
敵には神速の張遼、万夫不当の恋、そして神算鬼謀の詠がいるのだ。何があってもおかしくはない。
「あら、私は分のいい賭けは大好きよ?二郎はどうかしら?」
「賭け事をするならば胴元に限る」
くすくす、と蓮華が笑う。穏の笑みが深くなった気がする。
「そんな二郎だもの。大きく張るわよ。全力買いよ?
そりゃあ、私とシャオが儚くなってしまったならば孫家は潰えてしまうわ。
でもね、シャオは単に孫家の覚悟を表すだけじゃないのよ?」
純粋に戦力として動員しているのだと蓮華は笑う。
「正直、戦場に於いて既に私はシャオに及ばないわ。悔しいけどね。
母様や、姉さまみたいにね。
重ねて言いましょう。戦場での煌きにおいてシャオは既に私を凌ぐわ。
嘘だと思うなら前線に出してみたらいいわ。あの子、末恐ろしいわよ?」
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