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真・恋姫無双【凡将伝Re】4

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104 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/01/20(月) 21:38:26.16 ID:KqZ5Idpj0
政権奪取より数か月。
賈駆は相国となった董卓の腹心として国政を思いのままにしている、と世間一般では思われている。
権勢をいいことに先帝に退位すら強い、権勢は留まるところを知らない、とされている。
だが勿論、実際はそうではない。
董卓を人質に取られ、最早李儒――或いはその背後――の操り人形に近しい。
朝廷の人員からは冷たい目で見られ、官僚たちからも面従腹背(サボタージュ)状態であるのが実際のところである。
それでいて、辛うじて政権運営が果たされているのは賈駆の有能さと勤勉さを示すものであろう。
とは言え、最早それは恐怖政治に近しいほどに成りはてている、あまりに不服従の過ぎる官僚は幾人かが見せしめとなっている。
それを見てまた官僚が反感を募らせるという悪循環を分かりながらも賈駆は止まることが出来ない。

そして更に扱いに困るのが禁軍である。
呂布、或いは張遼に押さえさせようとするも内部の政治的抵抗が激しく、ままならない。
だが、意に沿わない武力集団を抱えることほど危ういことはない。煩悶しながらも打つ手なく賈駆は摩耗していく一方である。
そんな時に来客が告げられる。
正直それどころではないと門前払いしようとするも。

「ここで李儒、か……。通しなさい」

ぎり、と歯ぎしりしながら賈駆は身なりを整え、軽く化粧して出迎える。

「あら、思ったより元気そうね。お仕事は順調かしら?」

くすくす、と笑うこの女を今すぐ縊(くび)り殺してやりたいとばかりに無言で賈駆は李儒を睨む。

「やだ、こわいこわいわね。そんな目で見られたら、やあね。うっかり手が滑っちゃいそうねえ」

にまりと何かを示唆しつつ李儒は笑う。蛇のような湿度に賈駆は改めて嫌悪を感じ、それを押さえ込む。
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