【たぬき】成宮由愛「たぬき事務所の絵日記」

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1 : ◆DAC.3Z2hLk [saga]:2019/11/03(日) 23:21:56.19 ID:zoMwss+n0

 モバマスより小日向美穂(たぬき)たちの事務所のSSです。
 独自解釈、ファンタジー要素、一部アイドルの人外設定などありますためご注意ください。

 近作です↓
【たぬき】高垣楓「迷子のクロと歌わないカナリヤのビート」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1560440032/
【たぬき】依田芳乃「よよよよよりた」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1562165469/

 最初のです↓
小日向美穂「こひなたぬき」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1508431385/


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1572790915
2 : ◆DAC.3Z2hLk [saga]:2019/11/03(日) 23:23:35.34 ID:zoMwss+n0

  〜 事務所 〜


美穂「ぽこ」タヌキ


美穂「ぽこー……」テチテチテチ

美穂「ぽこ?」クンカクンカ

由愛「どこいっちゃったんだろ……」ガサガサ

美穂「ぽこっぽこっ」モゾモゾ

由愛「美穂さん……見つかりましたか?」

美穂「ぽこ」フルフル


ちひろ「どうかしたんですか、二人とも?」

由愛「ちひろさん……」


  ポンッ!


美穂「由愛ちゃんのスケッチブックが、どこかに行っちゃって」

3 : ◆DAC.3Z2hLk [saga]:2019/11/03(日) 23:25:17.07 ID:zoMwss+n0

ちひろ「探しもの? それなら、芳乃ちゃんに頼んだ方がよくないかしら」

由愛「芳乃さん、ちょうどお仕事なんです。邪魔しちゃいけないから……」

美穂「ちひろさん、見かけたら由愛ちゃんに届けてくれませんか?」

ちひろ「ちなみにそれ、どういうスケッチブックなんです?」

由愛「えと、これくらいのサイズで、青い表紙で……右隅に私の名前があります」


由愛「あっ……で、でも、見つけても中は見ないでもらえると……」テレテレ

ちひろ「どうして?」

由愛「は、恥ずかしいといいますか……その」


由愛「ここで見たことや、聞いたことを描いた、絵日記……なので」

4 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:25:56.12 ID:zoMwss+n0



 ――――こひなたぬき:小ネタ集


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/03(日) 23:31:01.94 ID:Ctho/UXY0
なにがたぬきだよ
くそつまらんのにシリーズ化してんじゃねぇよ
6 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:35:40.65 ID:zoMwss+n0

  【よしのんのお悩み解決】


芳乃「ふむー。それならば、本棚の後ろを探せばよいでしょうー」

客A「ありがとうございます!」


芳乃「その置物は、南の窓際に置かれるのがよろしいかとー」

客B「わかりました!」


芳乃「しかと神棚をお掃除いたさば、嵐に見舞われることはありませぬー」

客C「ふがふが……ありがとうねぇ……」


芳乃「あまりお祖父様を頼ってはなりませぬよー」

客D「これも葦名を生かすため……」

7 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:38:05.38 ID:zoMwss+n0

P(芳乃の握手会は、ちょっとしたお悩み相談室になることが多い)

P(失せ物、悩み、日々のよしなしごとを人々から聞き、てきぱきと教え導くのだ)

P(まあ回転率は下がってしまうが、それはこっちで調整できるしな)

P(これもこの子の人望だ。俺は見守るとしよう)


芳乃「それでは、次の方ー……」

芳乃「ふむー? ほうほう……」

芳乃「ほー……」

P「?」

8 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:41:05.52 ID:zoMwss+n0

芳乃「さようでございますかー。であれば、わたくしも黙ってはおられませぬー」

P「どうした芳乃? 面倒事か?」

芳乃「今のお方から、たいそう重大な相談事を聞きましてー。なんでも、外なる星々より、いんべいだーが侵略に来るのだとかー」

P「インベ……宇宙……は?」

芳乃「なれば、この地を守るは依田の役目ー。あれを呼ぶしかありますまいー」スチャ

P「ちょっと待ってついていけてない、あれって何? なぜ法螺貝を――」



芳乃「すぅ〜〜〜〜っ」


  ぶおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!

  ぶおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!


芳乃「きたれー。『よしのんいんぱくと』ー」



P「ヨシノンインパクト!!?」

9 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:41:55.08 ID:zoMwss+n0


    ヒュゴォッ!!!


ヨシノンインパクト『デーーシーーーテーーーーーー』ドシーーーーンッ


P「巨大な芳乃型のロボがーッ!?」

芳乃「そなたも乗りませー。さぶ・ぱいろっとが必要なのですー」

ヨシノンインパクト『デシテーーーーーーーーー』スウウウウウウウウ

P「口の中に吸い込まれるーッ!?」

10 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:44:29.01 ID:zoMwss+n0

   〇

  〜 ヨシノンインパクト コックピット内 〜


P「そ、操縦席に座ってしまった……」

芳乃「習うより慣れろ、と申しませー。さっそく実戦に参りましてー」


  ガションガションガションガションガションガション

  ウサ ウサ ウサ ウサ ウサ ウサ ウサ ウサ
   ミン ミン ミン ミン ミン ミン ミン ミン


P「無数のうさぎっぽい変なロボが上陸してくる……!?」

芳乃「あれなるは、奇天烈異星人うさみん……地球を征服せんとする侵略型異星人でしてー」

P「地球征服だって!? そんなことを聞かされたら黙っていられないぜ!!」

芳乃「そなたなら、そう言ってくださると思っておりましたー」


11 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:45:20.78 ID:zoMwss+n0


芳乃「それでは参りませー。よしのんいんぱくと、ごーーーーっ」


ヨシノンインパクト『デーーシーーーテーーーーーーーーーーーーーー!!!!』


  ウササーーーーーーーーーーーーッ


P「来やがれえええええええええええ!!!」


  ドガガッ ドチューン ウササー デシテーーー

  ミミミン ミミミン ウーーーサミーーーーーン

12 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:46:12.11 ID:zoMwss+n0

   〇


P「……はッ!!」ガバッ


P「ゆ、夢……か…………」

あかり「んご?」

文香「クロさんは……時に、変わった夢をご覧になるのですね……」

P「ナチュラルにうちに来てるのやめてくれんかお隣の文香さん」

13 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:48:24.12 ID:zoMwss+n0

  【お隣の文香さん】


P(鷺沢文香さんは、アシスタント助手としてうちの事務所でバイトしてくれている)

P(獏だ)

P(……何を言っているかわからねーと思うが、まあ、本当に獏だ。夢を喰う妖怪らしい)

P(俺やみんなの夢に興味を持って事務所に入ったらしく、紆余曲折あって、うちのお隣の部屋に越してきた)

P(まあ、なんやかんやあったが、今は真面目に仕事してくれている)


P(ただ…………)

14 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/03(日) 23:53:30.87 ID:zoMwss+n0

   〇


  チュン チュン…


P「じゃあ行ってくるよ。留守番頼むな、あかりんご」

あかり「はーい! ばっちりお家を守るんご!」

  ガチャ…

P(確か、今日は文香さんも朝一からだったはずだが……)

P(念のためお隣に確認取っとくか)


  ピンポーン

P「文香さん? 文香さーん?」

P「そろそろ出勤じゃないか? 起きてるかー?」


P(ううむ……外に出た形跡は無いが……?)

P(一応、上司だからな。寝坊は見過ごせないが……)カチャ


P「ん? ……鍵、開いてる?」

  ガチャ

15 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:00:32.53 ID:Nx4Nd2W20

  〜文香の部屋〜


P「……文香さん?」

P(暗い……よく見えん……)

P(間取りは俺の部屋と同じはずだが、なんだこの狭さは!? あちこちに本が敷き詰められて……)

P(ここがリビングのはずだが……にしても暗い……)ガチャ

P「文香さ……」


文香「ふみ」バク


P「獏ーッ!?」ガビーン

文香「ふみ、ふみ」モソモソ

文香「ふみみ……」カキカキ

P「……それ何作ってんの?」

文香「ふみ?」

P「おはよう」

16 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:01:33.67 ID:Nx4Nd2W20

文香「……」

P「……」

文香「…………」

P「……………」


文香「ふみみーっ!?」フミーッ

P「おはよう(二度目)」


  ポンッ!


文香「く、クロさん……いつから、そこに……?」

P「まあつい今しがたではあるが」

文香「そ、そうですか……。気付かずに、申し訳ありません……」

17 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:04:42.28 ID:Nx4Nd2W20

文香「それにしても……このような、夜遅くに……どうなさいましたか……?」

P「いやもう朝だけど」

文香「ふみ?」

P「出勤時間だけど」

文香「ふみ」

P「これ時計ね」チラ

文香「!?」


  フミミィーーーーーーッ…………


文香「す、すみません、すっかり編纂に夢中で……」

P「ちなみに何の編纂?」

文香「近頃の皆さんの夢と、それらをまとめた事務所の動向の調査書を……」

P「うんまあそれには突っ込まないけども」

P「じゃあまあ、ちょうどいいし一緒に行こうか」

文香「なるほど……同伴出勤、というものなのですね」

P「言い方」

18 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:05:38.18 ID:Nx4Nd2W20

文香「ともあれ、お声がけいただきありがとうございます。すぐに、支度をしますので……」グゥゥ


  グゥゥ〜…………


P「……何も食ってないの?」

文香「……えと、確か……昨日の朝が、最後だったでしょうか……」

P「ほんとに食ってねえな!!」

文香「集中してしまうと……つい、食事をおろそかにしてしまうので……」

文香「ですが、ご心配なく……。慣れておりますの、で、」グゥウ

文香「……ふみ」

P「う〜ん……すきっ腹のまま出勤ってわけにもいかんな。何か食べないと」

文香「ぁ……」

文香「クロさんの夢を……食べさせていただけるのですか……?」キラキラフミフミ

P「それは無い。また記憶なくすの嫌だし」キッパリ

文香「ふみぃ」ガックリ

P「うちに何かあっただろうから、適当になんか用意するわ」

19 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:06:47.08 ID:Nx4Nd2W20

   〇


文香「…………たいへん、美味です…………!」パァァァ

P「いやまあ、ありもののツナ缶にチーズとか乗っけた適当トーストなんだが」

文香「クロさんは、このようにお料理にも造詣が深いのですね……感服いたしました……」パァァ

P「それ響子やまゆを前にして言ったらお説教されそうな気がする」

文香「……ともあれ……ごちそうさまです。助かりました……」ペコー

P「おそまつさまでした」ペコー

文香「明日も……楽しみにしています……」

P「……えっ俺が飯の世話する流れ?」

文香「……食べさせていただけないのでしょうか……?」

P「無垢な瞳!!」

20 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:08:13.32 ID:Nx4Nd2W20

  【もふもふ天国】

  〜 事務所 〜


紗枝「まぁ、なんや言うてもな? うちかてまだ15の小娘やさかい」

P「うん」

紗枝「親元を離れて暮らすいうんに、ちぃと心細ぉなってまうこともあるんよ」

P「はい」

紗枝「せやから、たまぁにな? たまぁに人肌のぬくもりが欲しゅうなるんは、必然やと思うんどす」

P「そうかもしれないな」

紗枝「んふふっ。プロデューサーはんやったら、わかってくれはる思とったわぁ♪」ゴロゴロ

P「いや……まあ、言ってることは正しいと思うんだが」


P「膝の上は仕事がしにくいから勘弁してくれるか」

紗枝「うっふふ。い・や・や♪」コンコン

21 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:18:06.40 ID:Nx4Nd2W20

紗枝「プロデューサーはんは、うちがお膝に乗るんは嫌やろか……?」

P「嫌かどうかと言われれば、むしろ役得すぎて明日死なないかレベルのアレですけども」

紗枝「せやったらええやないのぉ♡」スリスリ

紗枝「あぁ、この姿やからあかんのやろか? せやったら〜……」


  ポンッ!


紗枝「こんこ〜ん♡」スリスリ

P「オオゥお上品な狐の毛皮とぬくもり……!」モフモフ

紗枝「こん♡」モゾモゾ

P「うぅむ……あったかい。確かに、これからの季節とても助かるかもしれん……」

22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 00:18:46.75 ID:yFbXyajDO
ちょっとバルカンファランクス借りてきますね
23 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:20:10.72 ID:Nx4Nd2W20

  ポンッ!


紗枝「ふふ♪ せやろ?」

P「いや、だからといってこうやって過剰なスキンシップをするわけにはだね」

紗枝「いけずなこと言うてぇ。うちのこと、欲しいんとちゃいますのん?」

P「は? ど、どういう意味だ……?」

紗枝「だってぇ……ま〜だ、お迎えできてへんのやろ?」ミミモト

P「な、なにを……」

紗枝「ふぇ・す・げ・ん・て・い♡」フゥーッ

P「あっあっメタ発言やめてあっあっあっ(引けてない)」

紗枝「ふふふぅ♡ 図星や〜て、お顔が言うてはりますえ〜♡」

P「くっ……期間はあともう少し……!!」

紗枝「が〜んばれ♡ がぁ〜んばれぇ♡♡」

24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 00:21:23.96 ID:7CO4GnkA0
許した
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 00:26:31.69 ID:xO9wifFNo
まだなのか作者……
26 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/11/04(月) 00:33:00.53 ID:Nx4Nd2W20

  〜 数分後 〜

P「さっきまでジュエルだったものが辺り一面に転がる」チーン

紗枝「あやや〜……」

紗枝「でも、うちはちゃ〜んとわかってますえ? プロデューサーはんが、えらいきばってくれはったこと……」

紗枝「せやから、な? うちがこうやって、ぎゅ〜っ♡ ってして、労いますさかいに……な?」ムギュギュ

P「癒しにしては刺激が強すぎる(ありがたい)」

紗枝「ふふぅ♡ でもぉ、ほんまもんのうちは、ここにおりますさかいなぁ♡」

紗枝「誰がなんや言うても、どこにも行きまへんよって……♡」スリスリスリ

P「あっあっあっ」

27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 00:35:53.63 ID:yFbXyajDO
紗枝の生八橋より、由愛のを……
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