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【モバマス】乃々「異世界とか……むーりぃー……」【安価あり】

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/29(火) 20:09:34.06 ID:9GdlSBSA0
※のんびり更新

※安価少なめ

よろしくお願いします

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1572347373
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/29(火) 20:12:24.03 ID:9GdlSBSA0


『……て……きて……』


乃々「……ん……」


『乃々ちゃん……起きて……』


乃々「……」


『起きて乃々ちゃん』

乃々「……あれ……ここは……?」


???『やっと目が覚めましたね』

乃々「え……ちひろ、さん……? なんですかその恰好……」

ちひろ『私はちひろじゃありません。女神様です』

乃々「女神様……?」

ちひろ『はい、女神様です』

乃々「どこからどう見ても、ちひろさんなんですけど……というか、ここは一体……? 薄暗くて周りが見えない……」

ちひろ『ここは設定の間。異世界へと旅立つ人の設定を決める空間です』

乃々「異世界……?」

ちひろ『そうです。近年ラノベで流行ってるやつです』

乃々「……あれ……? ひょっとして、もりくぼ……いつの間にか、お仕事させられてる……?」

ちひろ『これはお仕事じゃありませんよ。夢でもありません。強いて言うならバーチャルの世界』

乃々「ばーちゃる……」

ちひろ『はい』

乃々「……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/29(火) 20:18:38.53 ID:9GdlSBSA0
ちひろ『乃々ちゃん、自分がどういう状況に置かれてるか分からないですか?』

乃々「分かりません……」

ちひろ『自分が何をしてここに来たのかとか、思い出せません?』

乃々「……トークショーのお仕事が終わって……事務所に着いたら、プロデューサーさんの机の下に隠れて……」

乃々「読もうと思っていた絵本を開きました……そしたら、目の前が真っ白に……」

ちひろ『なんだ、結構覚えてるじゃないですか』

乃々「そ、そこからの記憶がないんですけど……まさか記憶喪失……!?」

ちひろ『違います。乃々ちゃんはその本に吸い込まれたんです』

乃々「え……?」

ちひろ『ここは晶葉ちゃんが開発した『異世界ゲーム』の中。ゲームは本の形をしていて、ページを開くことがプレイ開始の条件なんです』

乃々「ゲームの中……。で、でも、もりくぼが開いたのは、もともと持っていた絵本ですけど……」

ちひろ『なにかの拍子に入れ替わっちゃったんじゃないですか?』

乃々「あっ……そういえば、事務所の廊下で誰かとぶつかったような……」

ちひろ『やっぱり。でなければ、乃々ちゃんがここにいるはずがないので』

乃々「……」

ちひろ『信じられませんか?』

乃々「いえ……晶葉さんは、色んな発明品を開発していて……中には、現代の科学力では作れないような、すごいものもあるので……ありえる話です……」

ちひろ『よかった♪ 理解が早くて助かります』

乃々「あの……お話は信じますから、ここから出してもらえないでしょうか……もりくぼは、ゲームをやるつもりはありません……」

ちひろ『無理ですね』

乃々「なんで……!?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/29(火) 20:23:38.49 ID:9GdlSBSA0
ちひろ『一度ここに入ったら、異世界を冒険して大きな目的をクリアするまで出られません。そういう仕様なんですよ』

乃々「そんなぁ……! そこをなんとか、お願いしますっ……!」

ちひろ『なんとかしてあげたいですけど、私にはどうにもできないですね』

乃々「うぅ……キャンセルできないなんて、開発ミスとしか言いようがない……」

タタタタッ

ちひろ『あっ、どこへ行くんです!』

乃々「どこかに出口があるはずです……! きっとどこかに……!」

ちひろ『ありませんよ』ブォン

乃々「ひゃあっ!?」

ちひろ『急に目の前に現れたら驚いちゃいますよね、ごめんなさい』

乃々「こ、これは夢……悪い夢……!」プルプル

ちひろ『だから夢じゃないですってば。受け入れたくない気持ちは分かりますけど、受け入れてください』

ちひろ『ほら、異世界の冒険って楽しいですよ? 敵をばっさばっさ倒してヒーローになったり、ハーレムを作ることも造作ないです。乃々ちゃんは女の子なので逆ハーレムですね』

乃々「興味ないです! 帰りたい、元の世界に帰りたい……!」

ちひろ『いずれにせよ、冒険するしか道は残されてません』

乃々「……冒険って、どのくらいで終わるんですか……」

ちひろ『時間ですか? そうですねぇ。早くて半年、長くて3年といったところでしょうか』

乃々「3年っ!?」ガーン

ちひろ『ご安心を。あくまでゲーム内の時間ですから。現実の世界では、ほんの30分程度です』

乃々「あ、そうなんですね……いや、でも3年も異世界を彷徨うなんて……むーりぃー……」

ちひろ『私も可能な限りサポートしますから、頑張ってください!』

乃々「はぁ……あのとき、晶葉さんとぶつからなければ……本を開かなければ、こんなことには……」
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