井村雪菜「高峯のあの事件簿・高峯のあの失踪」

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1 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:15:40.24 ID:H1ozWFRS0
あらすじ

今日は街に前川みくが来る日です。高峯のあは喜びを隠しきれずに出かけて行きました。

前話
浅野風香『高峯のあの事件簿・佐久間まゆの殺人』
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1550664151/

あくまでサスペンスドラマです。
設定はドラマ内のものです。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1570101339
2 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:16:30.85 ID:H1ozWFRS0
メインキャスト

木場真奈美
佐久間まゆ

服部瞳子

水木聖來

井村雪菜

大人気ネコちゃんアイドル・前川みく

前川みくのファン1・高峯のあ
前川みくのファン2・和久井留美
3 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:17:37.09 ID:H1ozWFRS0


遠くなっていく背中に問いかけます。

どうして。

あなたの向かう先はそっちじゃないのに。

序 了
4 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:18:11.08 ID:H1ozWFRS0


高峯探偵事務所

高峯探偵事務所
高峯のあが営む探偵事務所。営業日も時間も決まっていないが、今日はお休みなことは決まっている。

木場真奈美「うーむ」

佐久間まゆ「真奈美さん、どうしましたかぁ?」

木場真奈美
のあの助手。日本に帰国後、高峯家で居候を始めた。本人曰く、器用貧乏らしい。

佐久間まゆ
のあの助手。東郷邸の事件後に、高峯家に住み始めた。手先は器用ですよぉ、とのこと。

真奈美「おや、佐久間君。宿題は終わりかい?」

まゆ「もう少しです、リビングの方が進む気がしたから降りてきました」

真奈美「部屋にこもるのも寂しいものだからな」

まゆ「そうですねぇ。ところで、真奈美さんは何か探し物ですかぁ?」

真奈美「のあを探しているんだ、見なかったか?」

まゆ「のあさんですか……お部屋には?」

真奈美「いなかった」

まゆ「待ちきれなくて、もう出かけたのでしょうか……?」

真奈美「荷物はそこにある。チケットも、そこにいれていたはずだ」

まゆ「本当ですねぇ……」

真奈美「まさか忘れていくとは考えにくい。あれだけ楽しみにしていた前川君のライブだ」

まゆ「はい、見るからにうきうきしてましたぁ」

真奈美「脳の半分を占めている以上、忘れるはずがない」

まゆ「のあさんでもそこまでじゃ……いいえ、そうかも……」

真奈美「冗談はともかく。そろそろ出ると言っていた時間だ、ちょっと確認したいことがあってな」

まゆ「確認したいことですかぁ?」

高峯のあ「ただいま」

高峯のあ
前川みくファンクラブ初代会員であるうちの1人とのこと。職業は探偵。
5 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:19:59.84 ID:H1ozWFRS0
真奈美「ウワサをすれば、何とやらだな」

まゆ「のあさん、お帰りなさい……あら?」

のあ「ただいまと言ったけれど、すぐに出るわ」

まゆ「のあさん……お髪を……」

真奈美「下の美容室に行っていたのか?」

のあ「ええ、優にまとめてもらったわ」

太田優
高峯ビル1階の美容室勤務の美容師。のあの美しい髪を維持する責任者。

まゆ「珍しいですねぇ」

のあ「大変だもの」

真奈美「髪質が特殊だものな、流れること絹のごとし」

のあ「優も流石プロね、そんな私の髪もまとまったわ」

まゆ「素敵ですねぇ、まゆも優さんに教えてもらおうかな……」

のあ「いいわね、まゆならどんな髪型も似合うわ」

真奈美「佐久間君のではなく、のあの髪をいじるためだと思うが」

のあ「まゆ、そうなの?」

まゆ「どっちもですよぉ」

のあ「どちらにせよ、まゆが優をご飯に招待すれば教えてくれるでしょう」

まゆ「のあさんは、なぜお髪を直してもらったんですかぁ?」

のあ「私は女性としては背が高いわ」

真奈美「男性の平均近いものな」

のあ「真奈美よりは低いけれど」

まゆ「えっと……」

のあ「この髪も結構重さがあるのよ、揺れると視界に入ることがあるわ」

まゆ「のあさん……?」

のあ「かけがえのない一瞬を楽しむために、時には自分のスタイルを変えるわ」

真奈美「佐久間君、わかったか?」

まゆ「もしかして……みくちゃんのライブのためですか」

のあ「その通りだけれど。それしかないでしょう」

まゆ「やっぱり……」
6 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:20:29.97 ID:H1ozWFRS0
のあ「一瞬たりとも無駄にしないと決意してるの、会場が発表された、その時から」

まゆ「早すぎませんか……?」

のあ「語弊があるわね。ずっと、この時に備えて来たのよ」

まゆ「早すぎですよぉ……」

のあ「だから、そろそろ出るわ」

まゆ「はい、楽しんできてくださいねぇ」

のあ「もちろん、死力の限りを尽くすわ」

まゆ「大袈裟ですぅ……そう言えば、真奈美さんが探してましたよぉ」

のあ「真奈美?何か」

真奈美「そろそろ出ていく時間かと思ってな」

のあ「お見送りかしら」

真奈美「送って行こうか、清路市民ホールだろう?」

のあ「今日はバスで行くわ。渋滞の一因になってもイヤだもの」

真奈美「そうか」

まゆ「のあさん、お荷物はこれだけですか?」

のあ「ええ」

真奈美「今日は少ないな」

まゆ「法被は持って行きませんか?」

のあ「そんなものはなくても、愛は示せるわ。私の愛は絶対に伝わってるはずよ」

真奈美「うーん……良い方向に振り切ったのか?」

まゆ「どうでしょう……」
7 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:21:18.82 ID:H1ozWFRS0
真奈美「今日はグッズを買わないのか?」

まゆ「小さめのトートバッグですけど」

のあ「事前通販で買ってるわ。今日買い足す分にはこれで充分よ」

まゆ「そういえば……大きなダンボールが最近届いたような……」

真奈美「終わったらどうする?」

のあ「迎えに来てちょうだい、連絡するわ」

真奈美「わかった」

まゆ「のあさん、お夕飯はどうされますかぁ?」

のあ「偶には留美と一緒に食べるわ、ライブが終わった後に」

真奈美「それがいい。ゆっくりしてきてくれ」

のあ「ええ」

真奈美「行ってらっしゃい、存分に楽しんでくるといい」

のあ「もちろん、行ってきます」
8 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:21:47.19 ID:H1ozWFRS0


高峯探偵事務所

まゆ「あの、真奈美さん」

真奈美「何か困りごとかな?宿題の力にならなれるはずだ」

まゆ「課題は終わりましたぁ」

真奈美「それでは、何かな?」

まゆ「真奈美さんはみくちゃんのライブは見に行かないんですかぁ?」

真奈美「のあとか?前には行ったこともあるが」

まゆ「お歌を教えてるんですよね?」

真奈美「ああ、そういうことか。そちらの立場で行ったことはないな」

まゆ「せっかくのお披露目の場なのに」

真奈美「私は演出家ではないからな、生徒の発表を見るのは気恥ずかしいのさ。それに……」

まゆ「それに?」

真奈美「少しだけ羨ましく思う時もある」

まゆ「……」

真奈美「まぁ、行く機会は幾らでもあるからな。今回は遠慮しただけだよ」

まゆ「あの……真奈美さん」

真奈美「気にしなくていい、私の夢は昔からスポットライトが当たる場所じゃない」

まゆ「……」

真奈美「私は好きでここにいるんだ。これでいいかな?」

まゆ「それはわかります、今はのあさんがいないのは珍しいですよねぇ」

真奈美「確かに、佐久間君と2人は珍しいな」

まゆ「だから、真奈美さんのこと……聞いてもいいですか?」

真奈美「そうか、佐久間君と話したことはなかったな」

まゆ「どうして、ここにいるのか、とか」

真奈美「のあがいない今のうちかな」

まゆ「うふふ……ヒミツですよぉ」

真奈美「そういうことにしておこう」

まゆ「それなら……このことを聞いていいですかぁ?」

真奈美「佐久間君、その前に」

まゆ「その前?」

真奈美「夕食の買い物にいくとしようか」
9 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:23:26.34 ID:H1ozWFRS0


清路市民文化ホール前

清路市民文化ホール
本日のみくにゃんのライブ会場。梅木音葉によると音響が良いとのこと。

のあ「留美、待たせたかしら」

和久井留美「のあ、待ってはいないわ」

和久井留美
ネコちゃんの画像をインターネットで探していた時にみくにゃんと運命の出会いを果たしたとのこと。のあと同じくファンクラブ初代会員の1人。職業は刑事。

のあ「それならいいわ。こちらは」

三船美優「こんにちは……」

三船美優
留美の友人。大学時代からの付き合いとのこと。

留美「以前に会っていたかしら」

のあ「そうね、ランチをしていた時に」

美優「今日も一緒にお昼ご飯を食べていたので……」

のあ「一緒に待っていてくれていたのね。お人好しね」

美優「こんな時でもないと……捕まらないので」

のあ「確かに。留美ももう少し休むといいわ」

留美「十分に休んでいるわ」

美優「もっとです。趣味に時間をとっても……いえ、何もしない時間をとりましょう」

のあ「留美の趣味は仕事とトレーニング。正しい言い方ね」

留美「そうかしら」

美優「そうです……仕事の都合があるのもわかってますけど」

留美「……善処するわ」

美優「えっと、高峯さん、ですよね」

のあ「ええ」

美優「よろしくお願いします」

のあ「よろしくされるようなことはないと思うけれど、任されたわ」

美優「留美さん、また」

留美「またね、美優。今度はライブにも誘うわ」

美優「私は静かなところがいいです、失礼します」

のあ「ご丁寧にありがとう。留美は任されたわ」

留美「……」
10 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:23:58.34 ID:H1ozWFRS0
のあ「みくにゃんに興味はないのかしら」

留美「みくにゃんに少なからず興味を持たない人間はいないわ。単に人が多い所が苦手なの」

のあ「そう。待ちぼうけせずに済んだみたいで安心したわ」

留美「待っていないけれど」

のあ「けれど?」

留美「待ちきれないわ」

のあ「気持ちは同じよ。待ちきれない」

留美「ええ」

のあ「しかし、残念なことに」

留美「時間に余裕があるわ」

のあ「絶対に遅れることは許されないもの」

留美「ええ」

のあ「グッズでも見に行きましょうか」

留美「そうしましょう」

のあ「そう言えば」

留美「何かしら」

のあ「この前の番組見たかしら」

留美「もちろん」

のあ「話したいことは」

留美「幾らでも」

のあ「それならいいわ」

留美「行きましょう」
11 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:24:27.58 ID:H1ozWFRS0


高峯探偵事務所

まゆ「真奈美さん、ちょっといいですかぁ?」

真奈美「なにかな?」

まゆ「レシピ本のここなんですけど……」

真奈美「前に買った英語のレシピ本か。だいたい読めるようになったかい?」

まゆ「少しだけ。でも、ここがわからなくて……」

真奈美「どれどれ」

まゆ「何かをするみたいなんですけど……」

真奈美「また変な表現だな。いわゆる方言だ」

まゆ「方言?」

真奈美「丁寧に混ぜるくらいの意味だろう」

まゆ「郷土料理のレシピ本だから馴染みのある表現なんですね」

真奈美「おそらく。佐久間君ならいつも通りで問題ないよ」

まゆ「はぁい」

真奈美「そっちは任せよう。私はチーズの方を」

まゆ「ケーキ、ですか?」

真奈美「ああ。海外にいる頃に教わった。昔はよく作っていたよ」

まゆ「そうなんですかぁ」

真奈美「のあにも好評だった。佐久間君ははじめてかな」

まゆ「はい、楽しみにしてますねぇ」

真奈美「ああ、期待していてくれ」

まゆ「のあさん、そろそろ会場に入る頃ですね」

真奈美「そうだな。緊張しているかもな、楽しみ過ぎて」

まゆ「ふふっ、そうかもしれませんね」

真奈美「楽しんでいるならチーズケーキは佐久間君が先だ、のあにはお預けだな」

まゆ「はい、お先にいただいちゃいます」
12 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:24:56.90 ID:H1ozWFRS0


清路市民文化ホール前

留美「20時まで電源を切るけれど、いいわね。ええ、柊課長にも連絡はしてあるわ」

のあ「……」

留美「任せたわ」

のあ「電話は終わりかしら」

留美「待たせたわね。何もないといいけれど」

のあ「そうね。でも、大和巡査部長も新田巡査も信頼できるでしょう」

留美「ええ。任せるのも上司の務めね、課長からも昔聞いたわ」

のあ「留美が教育した成果ね、今日はそのゴホウビだと思えば」

留美「……」

のあ「どうかしたのかしら」

留美「のあらしくない表現ね、ゴホウビって。欲しい物は欲しい時に手に入れるものだとばかり」

のあ「そうかしら?」

留美「昔の、ね。のあも変わったわ」

のあ「留美こそ」

留美「自分では変わったつもりはないけれど」

のあ「変わってなかったらグッズのネコミミをつけていないわ」

留美「変わってないわ。巡り合っただけよ」

のあ「留美」

留美「……」

のあ「わかるわ」

留美「でしょう」

のあ「私もケータイの電源は切りましょう。集中を」

留美「ええ」
13 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:26:10.57 ID:H1ozWFRS0


高峯探偵事務所

真奈美「フムン……」

まゆ「パスタ、いかがですかぁ?」

真奈美「美味しいよ。独特な食感だ」

まゆ「よかったぁ。でも、再現できたでしょうかぁ……?」

真奈美「再現できたかはわかりかねるな、でも」

まゆ「でも?」

真奈美「どこかの家庭で食べる人を思って作られたのはわかる」

まゆ「そうですねぇ、地元の食材がたくさんで」

真奈美「ご馳走だったのかもな」

まゆ「ここで食べてるのも不思議ですねぇ」

真奈美「縁とはそういうものなのかもな」

まゆ「はい、きっと」

真奈美「こうして2人で食事をしているのも」

まゆ「のあさんが、みくちゃんのライブに行ってるのも」

真奈美「そうかもな」

まゆ「のあさん、楽しんでますかね」

真奈美「きっとな。今日お披露目の曲もある」

まゆ「新曲があるんですかぁ?」

真奈美「おっと、口を滑らせた。きっちり仕上げていたからな、ファンも満足するだろう」

まゆ「のあさん、喜びますねぇ」

真奈美「ああ。ジャズパートと同じ事務所のアイドルのカバーもあると言っていた」

まゆ「まぁ、カバー曲ですか?」

真奈美「確かNaked Romanceと2nd Sideだったかな」

まゆ「小日向美穂ちゃんと神谷奈緒ちゃんの曲ですね、素敵な恋の歌……みくちゃんが歌うとカワイイでしょうねぇ」

真奈美「佐久間君、意外と詳しいな」

まゆ「のあさんと一緒にライブの映像を見て気になって」

真奈美「そうか、のあは前川君が出てるなら持ってないはずがないな」

まゆ「でも、のあさんはみくちゃんのことをどうしてそんなに好きなんでしょう?」

真奈美「わからない。紹介した私が言うのも難だが、脳内で何かがスパークしたとしか思えない」

まゆ「のあさんの頭の中は色々起こってそう……真奈美さんはみくちゃんを昔から知っていたんですかぁ?」

真奈美「ああ。正確にいえば、所属している芸能事務所と付き合いがあった」
14 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:26:37.07 ID:H1ozWFRS0
まゆ「事務所と?」

真奈美「のあも知ってはいるよ。前川君のファンに専念するために距離を取ってはいるが」

まゆ「ファンの鑑なんでしょう……か」

真奈美「ごちそうさま。美味しかったよ」

まゆ「ごちそうさまでした」

真奈美「約束通り、私のことを話そうか」

まゆ「はい、聞きたいです」

真奈美「初めてここに来た時の話をするとしよう、その前に」

まゆ「その前に?」

真奈美「ケーキと紅茶の準備をしようか」

まゆ「はぁい、雪乃さんから紅茶を貰ってきますねぇ」

真奈美「お願いするよ」
15 : ◆ty.IaxZULXr/ [saga]:2019/10/03(木) 20:27:40.17 ID:H1ozWFRS0


高峯探偵事務所

相原雪乃「お茶の準備ができましたわ。どうぞ」

相原雪乃
高峯ビル2階の喫茶St.Vのマスター。今日は紅茶を淹れに高峯探偵事務所まで来てくれた。

真奈美「ありがとう」

まゆ「雪乃さんも真奈美さんのお話を聞いて行きませんか?」

雪乃「ご遠慮しますわ。お2人でゆっくりしてください」

真奈美「そうか。チーズケーキだけお裾分けだ」

雪乃「まぁ、ありがとうございます。いただきますわ」

まゆ「また、遊びに来てくださいねぇ」

雪乃「もちろんです。今日は失礼しますわ、良い夜をお過ごしくださいませ」

真奈美「また、紅茶を貰いにいくよ」

まゆ「ありがとうございましたぁ」

真奈美「……」

まゆ「雪乃さんのお店はいつからここに?」

真奈美「私が来た後だよ。のあは相原君の喫茶店を仕事に使っていたらしいな」

まゆ「探偵のお仕事に?」

真奈美「張り込みの場所が前の店に近かったそうだ」

まゆ「そうなんですねぇ」

真奈美「のあは交友関係は広くはないが、必要なつながりは自然と手に入る」

まゆ「真奈美さんも、ですか……?」

真奈美「そうかもな。さて、何から話そうか」

まゆ「真奈美さんとのあさんは、どこで知り合ったんですかぁ?」

真奈美「ここだよ」

まゆ「探偵事務所ですか?」

真奈美「正確には外の階段だ。今思えば、偶然が重なった」

まゆ「偶然……?」

真奈美「私が帰国を早めなければ、住居がすぐに見つかっていれば、雨が降っていなければ、のあが丁度帰ってこなかったら、私はここにいない」

まゆ「それも縁……ですか」

真奈美「きっとな」

まゆ「……」
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