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貴方「安価でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」
- 244 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/25(金) 00:05:27.75 ID:09bqbZpV0
- ------------------------
今回はここまで
- 245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/25(金) 01:50:13.59 ID:YN9MUmHBo
- >>243
なんでそないセリフぱっと書けるんや
裏山
- 246 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/26(土) 21:54:01.39 ID:SspL5YDd0
-
貴方「身長差とか気にするの?」
まどか「わたしに合わせると小さくなっちゃうよ。でも、男子も女子もすらっとしたのは憧れるよね……」
さやか「足長っ!みたいなモデル体型っての?」
ほむら「美樹さんは十分だと思いますけど……?」
美樹が一瞬ちらっと見た先には志筑さんがいた。志筑さんは確かにクラスのマドンナのような存在だ。
絵に描いたようなお嬢様で、誰にでも優しい上に振る舞いが上品ってのもある。背に伴うように発育もかなりいい。
……でも、暁美さんの言う通り背に関しては美樹はこのくらいで丁度いいと思うけどな。高すぎないくらいで。
モデルのような高身長だとそれはそれで並んだ時に男心を削られるのだ。
その上ヒールなんて履いてたら追い抜かれてしまう。
貴方(……まあ、志筑さんと並べるような男はそれこそルックスも家柄も完璧中の完璧の男なんだろうな)
貴方「一応俺も男だから、自分より背が圧倒的に高い女子は……とは思うけどさ」
貴方「たださ、それでも好きになった相手ならそんな事は気にならなくなると思うな」
まどか「じゃ、じゃあ低いほうには問題なし?」
貴方「まあ女の子らしくて良いって思う人はいるんじゃねーの」
貴方「高かろうが低かろうが惚れた相手なんだ。気にするなんて馬鹿馬鹿しいと思うけど?」
まどか「う、うん。そうだよね! でも、これからも牛乳はたくさん飲んでみるね」
鹿目さんはちょっと嬉しそうにしていた。
――――
――――
*午前の授業は滞りなく終わりました。
1美樹たちに声をかけてみる
2購買に飯買いに行かなきゃ
3教室の外へ
4自由安価
下2レス
- 247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/26(土) 21:59:28.34 ID:ik3gfb2c0
- 3
- 248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/26(土) 22:00:18.61 ID:dcmGoT3c0
- 【まどかマギカ】身長比較画像色々
http://www.matomagi.com/archives/25567788.html
- 249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/26(土) 22:06:20.52 ID:WyV96dYcO
- 1
- 250 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/26(土) 23:33:55.72 ID:SspL5YDd0
- 昼休み
チャイムが鳴ると、教室全体がざわめきだす。
朝から続いてまだ暁美さんの周辺には人が集まって話していた。
いつもならそろそろ弁当袋を持って教室を出る準備をするところだけど。
さやか「……ごめん、あたしたちはそろそろ行くわ」
ほむら「え、えっと……」
さやか「ん?それとも今日はほむらはこっちで食べる?それなら連絡しとくけど?」
ほむら「ええと……いえ、私もいきます」
*「あ、うん。約束してるなら優先しなよ。むしろ気を使わせちゃってごめんね?」
*「そういえば誰と食べてるの?部活の先輩?」
まどか「部活じゃないけど……」
そこそこ話は盛り上がっていたらしい。
少し名残惜しそうにしながらも、いつも通り三人でここを離れるようだ。
貴方「あれ、いくのか」
さやか「うん。あれ、もしかして今日も一緒に食べたかった?」
まどか「昨日は一緒に食べてたんでしょ?最近、ほむらちゃん【貴方】くんの話よくするんだよね」
ほむら「そ、そうですか……?」
そうなのか?――暁美さんも自分じゃそうは思ってなかったみたいだけど。
俺は鹿目さんの話をするときはよく話すなって思ってた。
でももしかしたら、あっちだと俺のことも同じように思われてるんだろうか?
ちょっとだけ気になった。
- 251 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/27(日) 21:18:41.03 ID:E8iR4a2Z0
-
貴方「ほかには女子だけだとどんなこと話してんの?」
まどか「お昼だと美味しいものの話とか、最近流行ってることとか?」
さやか「うん。まあ色々あるけどあとはヒミツね!」
色々――そういわれると更に想像を掻き立てられるような。
1暁美さんの話についてさらに聞く
2流行ってることってどんなの?
3美樹は本は返しに行ったのか
下2レス
- 252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/27(日) 21:20:55.41 ID:38/Z+i9c0
- 1+2
- 253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/10/27(日) 21:22:09.75 ID:Pc/rItWY0
- 123
- 254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/27(日) 21:22:50.13 ID:3sjsM0Ww0
- 2
- 255 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/27(日) 22:06:52.23 ID:E8iR4a2Z0
- 【Tips】一つの時間に選択する話題が少なければその分内容を深く話し、多いと1つ1つは浅くなります
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貴方「まあ色々気になることはあるけど……俺のことはどういうふうに言ってた?流行ってることってどんなの?」
まどか「昨日はお弁当作ってきたって聞いたよ。【貴方】くんはお料理もできるんだって」
さやか「うん、あとインテリアも一緒に見てくれたって。流行ってることといえば最近できた雑貨屋とかかな?」
貴方「なにそれ?」
さやか「やっぱり言ってもわかんないんじゃん」
……好意的に話されているようで、ちょっとむずがゆい気持ちになった。
雑貨屋はわかんなかったけど。
さやか「じゃ、そろそろ行かないと」
貴方「……あ、そうだ、美樹は本は返しに行ったのか?まだなら返せよ。俺はちゃんと伝えたからな?」
さやか「わ、わかってるってー!」
そんな会話をしてから、三人は教室の外へと出て行った。
――――
――――
*午後の授業が終わると待ちに待った放課後です。
1帰宅
2写真部
3暁美さんに撮影を頼む
4寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。
下2レス
- 256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/27(日) 22:11:48.26 ID:38/Z+i9c0
- 4
- 257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/27(日) 22:11:54.51 ID:3sjsM0Ww0
- さやかが言ってた雑貨屋に行く
攻略のヒントかもしれないからね、新しいキャラと知り合えるかも
- 258 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/27(日) 22:34:22.08 ID:E8iR4a2Z0
- 名前判明してない人は居ますがキャラは出尽くしてます。
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放課後
――――帰りのHRが終わってチャイムが鳴る。
貴方「美樹、今帰りか?」
さやか「そうだけど?本のことなら帰ってから探すって。あ、どっか寄る?」
貴方「それなら…………――――」
帰り道を駅前の方向に寄り道する。
この辺の通りは良く知ってるつもりだ。けど今日は美樹に案内されていた。
さやか「てかマジで雑貨屋いくの?ファンシーな感じだよ?楽しめなくない?」
貴方「まあ……たまにはゲーセンとかスポーツ以外の場所を回ってみるのもいいかなってさ」
貴方「美樹は楽しめるだろ。一応、友達同士で話してるくらいなんだし」
さやか「そんな気の遣い方されてもうれしくねーっつの」
通りは知っていても店が入れ替わることはそこそこ多い。
その全部までは把握してなかった。特にあまり興味のない店となると情報が入るのも自然と遅くなる。
その中のごてごてと飾られた外装の店の中へと入っていく。
……美樹は楽しめるかと思ったけど、正直あんまり美樹のイメージにもないな。
- 259 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/27(日) 22:47:48.71 ID:E8iR4a2Z0
-
さやか「じゃ、あたしは普通にショッピングするけど?折角来たんだし」
着いていきながら美樹の見ているものを見る。
ぬいぐるみや髪留め、インテリア、ちょっとした生活に使えそうなものも売っている。
が、どれもファンシーすぎて確かに自分用にするには興味は惹かれない。
さやか「こういうとこ知ってたらプレゼントとかにはいいかもね。あげたい相手がいるのかは知らないけど」
貴方「プレゼント……か」
1何か買ってみる
2美樹に何か買ってあげる
3別のとこいこう
4自由安価
下2レス
- 260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/27(日) 22:49:28.56 ID:Ta4+cuC50
- 2
- 261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/27(日) 22:58:56.79 ID:KbyxtlM5o
- 4.暁美さんに合いそうなの探してみようかな
- 262 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/27(日) 23:19:27.19 ID:E8iR4a2Z0
-
貴方「……何か買ってみようかな」
さやか「え、マジ!?」
言われた通りプレゼント用で考えてみる。
すると……自然と暁美さんに似合いそうなものを探していた。
貴方(これなんて持ってたら合いそうだ)
黒猫のぬいぐるみがついたキーホルダーを手に取ってみる。
なんの記念でもないけれど、これだけ買うことにした。
さやか「――――ねえ、当ててみようか。それ、ほむらにあげるんでしょ?」
店を出たあと、美樹は少しからかうようにこんなことを言ってきた。
……正解だった。やっぱり、それだけ暁美さんのイメージに合ってるんだろう。
貴方「わ、わかるのか?」
さやか「わかるよそりゃ!猫はまどかも好きだけど、なんとなくそんな感じするしなにより最近仲良いじゃん」
貴方「はは……そっか」
そう言われると照れてしまった。どこか甘酸っぱいような気持ちになる。
貴方「美樹はなにも買わなくてよかったのか?」
さやか「こういうのは見てるだけでも楽めるの」
そういうものなんだろうか。
存分にショッピングしたあとの満足げな姿を見て、それから互いの帰路へと手を振って別れていった。
- 263 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/27(日) 23:32:40.46 ID:E8iR4a2Z0
-
【貴方】 10日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・鹿目さん様様
・美樹さやか・・・意外な一面ある?
・志筑仁美・・・クラスメイト
・暁美ほむら・・・教室でも部活でも仲間
・佐倉杏子・・・みんなで一緒に遊んだ
[顔見知り]
・巻き毛の女子生徒・・・なんか色々すごそう
[攻略済]
なし
・二週目の結果
[好感度] to貴方
暁美ほむら★★>美樹さやか★>鹿目まどか>佐倉杏子
★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。
★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!
▼[ほむらルート]に入りました。なにもしなくても好感度の上がるイベントが進みます。
個別ENDの準備はできてます。ゴールインするかは安価次第。
貴方(週末、誰か誘おうかな……?)
1ほむら
2さやか
3今週は一人で過ごす
下2レス
- 264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/27(日) 23:35:27.01 ID:38/Z+i9c0
- 1
- 265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/10/27(日) 23:35:41.16 ID:Awfy/i230
- 1
- 266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/27(日) 23:36:24.45 ID:3sjsM0Ww0
- 1
- 267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/27(日) 23:37:18.77 ID:3sjsM0Ww0
- 乗るしかない、このビッグウェーブに
- 268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/27(日) 23:38:15.78 ID:3sjsM0Ww0
- すごい一体感を感じる
- 269 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/27(日) 23:48:35.00 ID:E8iR4a2Z0
- -----------------
今回はここまで。
- 270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/10/27(日) 23:50:42.00 ID:Awfy/i230
- 乙でした
ついにほむらルート突入か・・・
- 271 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/29(火) 22:21:07.99 ID:bmcyIzop0
-
……決めた。暁美さんを誘ってみよう。
部活の連絡グループから連絡先を辿ってメッセージを送った。
――――
――――
二週間目 週末
自宅
ほむら「おじゃましま……す」
貴方「ああ。いらっしゃい、暁美さん」
扉を開けると、うちの愛犬が熱烈な出迎えをしにいった。
今日は前に言っていたとおり暁美さんを家に呼んでいた。
貴方「ごめんね。噛んだりはしないけど興奮してるみたいで。嫌だったかな」
ほむら「あ、いえ、大丈夫です……」
しっぽをぶんぶんと左右に振って近づいてきた犬に暁美さんは少したじろいだ様子だ。
そのまま舐め回すような勢いだったので少し下がらせる。
少しずつ落ち着いてくると暁美さんが遠慮がちに背中を撫でた。
ほむら「最初はちょっとびっくりしちゃったけど……可愛いですね」
貴方「おう、よかったな!暁美さんに気に入ってもらえて」
貴方「じゃ、上がって。部屋こっちだから」
自分の部屋まで暁美さんを案内する。
今日暁美さんを呼んだのも、前に部屋を見せるって約束してたからだ。
昨日のうちに念入りに掃除しといたからいつもりマシになってるだろう。そうそう疾しいものも出てこない……はずだ。
- 272 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/29(火) 22:59:14.80 ID:bmcyIzop0
-
ほむら「綺麗に片付けてるんですね……」
貴方「さすがに呼ぶ前に片づけたからね!ていうかそこ?雰囲気とかどう?」
ほむら「えっと……いいと思います。落ち着いてる感じがして。あんまり他の人の部屋とか見たことないんですけど……」
まぁ、聞いてみたけどなんてことはない部屋だと思う。そこまで内装凝ってるわけじゃないし。
だからこそ他の人から見た印象は気になったけど、悪い感想が出てこないならいいだろう。
あまり彼女が悪い感想をずけずけ言う人じゃないというのもあるけど……。
貴方「お茶持ってくるよ。適当に座ってて」
ほむら「はい」
立ったままそわそわとしていたのを見かねて、とりあえず座らせるついでに飲み物を持ってくことにする。
それからコップを持って部屋に戻ってくると、隣に腰掛けた。
1暁美さんちはあれから模様替えした?
2暁美さんは休日どうしてる?
3自由安価
下2レス
- 273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/29(火) 23:07:56.92 ID:1fFTklXF0
- 1
- 274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/29(火) 23:12:55.25 ID:RxHXQMOR0
- 3指輪について
- 275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/10/29(火) 23:13:07.01 ID:8f7/GLK00
- ↑
- 276 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/29(火) 23:23:30.44 ID:bmcyIzop0
-
貴方「そういえば……暁美さんの私服って初めて見た。この前スーパーで合った時も学校帰りだったし」
ほむら「そ、そうですね。私も【貴方】くんのはじめて見ました」
貴方「指輪してるんだね」
ほむら「あ、えっと…………」
暁美さんはどこか言いづらそうにしている。……なにかまずいこと言ったかな。
ほむら「学校でも、してるんですけど…………」
貴方「え!あっ。ごめん!そっか」
ほむら「い、いえ!イメージにないですよね。私なんかが指輪なんて着けていて……」
貴方「そ、そこまで卑下しなくてもっ」
褒めるくらいのつもりだったのにな。ちょっと失敗した。
服のことを褒めてフォローしようか、もしくは話題変えようか?
1暁美さんちはあれから模様替えした?
2暁美さんは休日どうしてる?
3私服について褒める
4自由安価
下2レス
- 277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/29(火) 23:26:00.90 ID:1fFTklXF0
- 1
- 278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/29(火) 23:27:43.43 ID:gJUksOcQ0
- 3
- 279 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/30(水) 00:41:59.04 ID:r4TPi1ki0
-
貴方「服、いいね。似合ってるね」
ほむら「そ、そうでしょうか……?」
淡い秋色のカーディガンにロング丈のスカート。
決して華やかさはないけれど落ち着いた雰囲気にまとまっていて、暁美さんの印象によく合っていた。
ほむら「今までずっと病院にいたから、あまり服もないし流行とかお洒落も気にしたことがなかったので……」
ほむら「こんな感じでいいのか、鹿目さんや美樹さんを見習いながら勉強中なんですが」
貴方「二人とも結構方向性違いそうだけどなあ」
ほむら「そうです、ね……。でも二人ともお洒落です」
話しているうちにコップが空く。
貴方「あ、お茶おかわりいる?持ってこようか?」
ほむら「えっと、じゃあお願いします……」
再びコップを持って立ち上がる。
ついでに何かおやつでも持ってこようかな。
なにかいいものがあったかと棚を探っていると、部屋から暁美さんの声が聞こえた。
- 280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/30(水) 02:14:52.46 ID:n9R2MxdD0
- 気になるところで終わったな
- 281 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/30(水) 20:44:04.35 ID:r4TPi1ki0
-
ほむら「き、聞いてないよ……? そんな急に言われても」
こっちに向けたものではないっぽい。
だが話し声のようだ。
貴方(……電話かな?)
ほむら「とにかく今日は無理よ。今その……と、友達の家にいるからっ」
ほむら「ううん……そういうのじゃないけど、大事な人だよ」
ほむら「……うん。……うん。じゃあわかった。明日ね」
ちょうどおやつを探し終えて、電話も終わったようなので部屋に戻る。
貴方「電話終わった?」
ほむら「あ、はい。えっ、えっと……聞こえてましたか?」
暁美さんはちょっと恥ずかしそうにしていた。
いつもと違って敬語じゃない相手――俺やクラスメイトよりも気兼ねなく話せる相手。家族か、それとも?
貴方「ごめんね、聞くつもりはなかったんだけど……もしかして彼氏とか?」
ほむら「い、いないですそんなのっ!」
慌てたようにいつになく強く否定される。
- 282 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/30(水) 20:54:07.12 ID:r4TPi1ki0
-
ほむら「いたことないし、それに、いたらさすがに来てないです……」
貴方「ああ、そうだよね」
ほむら「……親から電話がきて、急に今から家に行ってもいいかって。心配してくれてるんだろうなって思うけど、こういうのは困りますね……」
貴方「そっか。はい、お茶と適当におやつも持ってきたよ」
ほむら「お、おやつまでありがとうございます」
持ってきたおやつを一緒に食べはじめる。
確かに一人暮らしなら親も心配するだろうな。
ほむら「さっきの……聞こえてたってことは、あの……」
貴方「さっきの?」
ほむら「あ、いえ、なんでもないです……っ」
1明日親来るの?
2家族って聞いて安心した
3自由安価
下2レス
- 283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/30(水) 21:00:21.29 ID:52qa3ZeA0
- 1
- 284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/30(水) 21:01:49.01 ID:tW7LcsXu0
- 1
- 285 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/30(水) 22:09:49.91 ID:r4TPi1ki0
-
貴方「明日親来るの?」
ほむら「そう、ですね。たまに来てるんですけどいつも結構急です」
ほむら「この前片づけたから、少しマシになったかな…………ごちゃごちゃしてたものを収納して少しすっきりしました」
貴方「あぁ、あの時買ったやつか」
ほむら「はい。これからきっと、ああいうものも合うような部屋に……できたらいいんですけど」
貴方「明日来た時も驚くかもね。綺麗になってたら」
貴方「俺もまた暁美さんちにも行ってみたいな。あの時とは変わってるんでしょ?」
ほむら「い、一応。少し、だけど」
暁美さんはやっぱり控えめな言い方だったけど、前とは変わったらしい部屋は気になる。
――おやつを食べたり雑談したりして、帰り際になってから昨日買ったプレゼントのことを思い出した。
貴方「あ、そうだ。暁美さんに渡したいものがあるんだった」
ほむら「え?」
貴方「これ。開けてみて」
小さなラッピングを手渡す。
ほむら「黒猫……?」
貴方「うん。……暁美さんに似合いそうだなって思って」
ほむら「い、いんですか!?」
貴方「もちろん。そのために買ったんだから」
ほむら「あ、ありがとうございます……! わ、私も今度こそなにかお礼…………」
貴方「い、いいよ気にしなくて!ああいや、もしなにかしてくれるならそれはそれでもちろん嬉しいんだけど」
ほむら「え、えっと、じゃあなにかほしいものってありますか……?」
……改めてそう言われると、なんだろう。
1今度の部活でよろしく
2なんか奢ってくれ
3暁美さんの作った弁当食べてみたい
4本当に気にしなくていいよ
5自由安価
下2レス
- 286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/10/30(水) 22:10:38.78 ID:tW7LcsXu0
- 3
- 287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/10/30(水) 22:13:47.45 ID:GQmtEBwO0
- 3+今度犬の散歩に付き合って
- 288 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/30(水) 22:38:14.26 ID:r4TPi1ki0
-
貴方「……暁美さんの作った弁当食べてみたい」
ほむら「えっ?弁当……ですか?」
貴方「あとじゃあ、今度犬の散歩に付き合ってよ。してほしいことと言ったらこのくらいかな?」
ほむら「わ、わかりました……けど、弁当のほうは本当に期待しないでくださいね?が、頑張ってみますけど……!」
貴方「うん。無理しない範囲で。楽しみにしてるから」
見返りを求めてしたことじゃないけど、そう言ってもらえるとやっぱり嬉しかった。
― 二週目休日 終了 ―
- 289 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/10/30(水) 23:16:30.68 ID:r4TPi1ki0
- ――――
11日目 教室
自分の教室に入ると、周囲に向けて挨拶しながら鞄を置く。
さやか「おはよ」
まどか「おはよう、【貴方】くん」
ほむら「おはようございます」
貴方(あ、あれは…………)
暁美さんが教室に入って来てすぐ、バッグについてるストラップに気づいた。
自分があげた黒猫のぬいぐるみのストラップだ。つけてくれたんだな。
ついでにもう一つ目に入ったものがある。
貴方「美樹、その本が借りてたやつ?」
さやか「あー、そうだよ。HR終わったらさくっと返してくる」
頼まれてたことも一件落着だ。
1恋占いってどんなんよ?
2暁美さん、昨日はどうだった?
3自由安価
下2レス
- 290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/10/30(水) 23:22:55.87 ID:tW7LcsXu0
- 2
- 291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/30(水) 23:42:32.08 ID:n9R2MxdD0
- 2
- 292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/30(水) 23:55:44.24 ID:n9R2MxdD0
- もっと書くスピード早くならない?
- 293 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/03(日) 21:34:13.12 ID:TLAR08sZ0
-
貴方「暁美さん、昨日はどうだった?」
さやか「昨日?なんかあったの?」
ほむら「昨日は親が家に来てて……」
まどか「久しぶりに家族と会ったんだね」
ほむら「はい。特に何かあったわけじゃないんですけど……インテリアの話とか、普段とは違うことも話せました」
さやか「内装凝りだしたのかぁ〜。そういうの興味持ち始めたの?」
ほむら「す、少しだけ…………」
まどか「ほむらちゃんの両親ってどんな人なの?」
ほむら「普通の人だよ。えっと……でも、鹿目さんのお母さんお父さんとはちょっと違う感じ」
さやか「んー、まあそれはまどかの家は変わってるっちゃ変わってるとこもあるからねぇ」
それから家族の話なんかをしたりして、朝のHRが始まるまで雑談して過ごした。
……鹿目さんの家はお母さんが働いて、お父さんは主夫をやっているらしい。
貴方(……全然しらなかったな)
――――
- 294 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/03(日) 22:07:00.86 ID:TLAR08sZ0
- ――――
放課後
……放課後になって部室に顔を出してみると、女子部員たちと一緒になにやら知らない女子がいるのが目に入った。
先に来ていたらしい暁美さんも一緒にいる。
なんだろうと思って眺めていると、後ろから声をかけられる。
*「あのー、写真部の人ですか? 入部希望なんですけど」
部長「ああ、それならこっちこっち。俺が部長だからね。入部届は持ってきた?」
*「これでいい?」
なんと、部員が増える現場の一部始終に立ち会ってしまった。
それほど人気のある部活でもないし、この時期に写真部に部員が増えること自体珍しい。
新入生が入る時期でも毎年2,3人増えればいいほうだったはずだ。
貴方「……もしかして、部員増えました?」
部長「うん。実は今ここにいる人みんな部員なんだよね。なんかこの前の校内雑誌の影響で入部希望が増えたみたいでさ」
今入部を希望しにきた人も含め、あまり今までの写真部にはいなかった雰囲気の人たちが増えていた。
一言で表すと、キラキラとした雰囲気だ。
しかし、知名度が一気に増えて部員が増えたとなればもっと喜んでいてもいいはずだが、部長の声色は弾んだものではなかった。
- 295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/03(日) 22:07:43.50 ID:85DKMjkt0
- ほむほむモテモテだな
- 296 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/03(日) 22:39:48.98 ID:TLAR08sZ0
-
*「モデルやりたくて来たんですけど、すぐにできます?」
先輩の女子部員が答える。
「あぁ、ちょっと待って。まだこっちもあるから……」
部長「最近入った部員、みんなモデル志望の人なんだ」
部長「校内雑誌の暁美さんの件で、写真部でそういうのもやってるっていうのが広まったんだって」
貴方「そうすか。どおりで……」
そう聞くとこのキラキラした雰囲気の正体も、部長が素直に喜んでない理由も想像がついた。
今まで写真部に入る人は、暁美さんは特別だったが、写真を撮りたくて入った人がほとんどだ。
機材の使い方の説明も飛ばしてモデルだけやりたい人が増えたとなれば、カメラ趣味の部長が拍子抜けしてしまうのもわからないでもない。
すでに暁美さんという前例はあるから断るわけにはいかないし、被写体にできる人が増えたと思えば喜ぶべきなんだろう。
「これだけモデルがいるんだから本格的に雑誌つくっちゃおうって企画が出てて、今順番に撮ってるんだ」
女子部員たちで部室内に簡易的なスタジオを作って撮影しているみたいだ。
しかし、モデルの数に比べるとカメラマンは少ないな。他の人たちは出払ってるんだろうか。
普段から何人も活動してるわけではないが。
- 297 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/04(月) 00:13:51.44 ID:1mZl2i7Z0
-
部長「【貴方】も手伝うか?」
女子部員「スタジオ狭いしこっちは大丈夫。こっちはちょっと時間かかるから、先にその子連れて撮ってきたら?」
貴方「俺が……すか?」
*「この人?」
女子部員「この人があの表紙を撮った人だよ」
モデルが暁美さん以外にもできるとは思わなかったし、ほかの人を撮るとは思ってもみなかったからちょっと困惑する。
*「その前に、ちょっとそっちも見てもいいかな?」
貴方「あ……じゃあ俺も見てみようかな」
暁美さんのことも気になっていた。
今までは似たように大人しめの人だけだったが、自分とは違う雰囲気の人に囲まれて委縮しはじめているのが見てとれた。
自らモデルを志望しにくるだけあって、入部してきた人は積極的だったり派手だったりする人ばかりだ。
それに確かに美人揃いでもある。
部長「はは、両手に花だな」
貴方「からかわないでくださいよ」
「ねえねえ、これって見滝原の中でもかなりレベル高い人集まってるよね?」
「思いつきなんだけど、せっかくだしミス見滝原とかやるのはどうよ?もちろん制服でっていうのもつまんないしちゃんとお洒落してさ!」
ほむら「えっ……?」
「いいね、盛り上がりそう!」
部長「まあ盛り上がるだろうな。でも一番ってどうやって決めるんだ?」
「投票でいいんじゃない?ちょうどこれから文化祭があるんだし、審査員には困らないと思うよ?」
部長「文化祭のイベントか……アリだな」
部長「好評だったらますますモデルのほうにしか日が当たらなくなりそうで怖いケド…………」
「じゃ、決定!今日は何にも用意してきてないんでいきましょー」
「とりあえず撮影期限だけ決めておこう。編集もあるから今週いっぱいでどう?」
一人が提案すると、他の人も賛成して流れるようにイベントが決まっていった。
……ただ、暁美さんはやっぱり困惑しているようだった。
- 298 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/04(月) 00:48:33.92 ID:1mZl2i7Z0
-
新入部員の女子に連れられて撮影に行って、それから部室に帰ってくる。
結構時間がかかってしまったから、彼女はもう帰るそうだ。
貴方(まだ暁美さんいるかな……?)
ほむら「あ、【貴方】くん……お疲れ様です」
貴方「ああ、お疲れ」
暁美さんは顔なじみの女子部員と一緒にセットや機材の後片付けを手伝っているようだった。
貴方「他のモデルの子たちは?」
*「自分の撮影が終わったらもう帰ったよ」
*「でも……なんか思っちゃうよね。私は顔も可愛くないし、ただの裏方としか思われてないのかなってさ」
……それは前からいる部員たちが感じているもやもやの代弁なんだろう。
いきなり違う雰囲気の人たちがやってきて、一気にメインを乗っ取られてしまったかのような気持ちはあった。
ほむら「そ、そんなことないですよ……」
*「うん、暁美さんは私たちのことも仲間だと思ってくれてるのはわかってるよ」
*「私もそういう人を支えて輝かせられるようになりたいと思うんだ。……これからやるミス見滝原、私は暁美さんが一位を取ってほしいな」
ほむら「えっ、そ、それは…………私なんかじゃ……」
*「もうわかったでしょ。みんなあなたのこと綺麗だって認めてる」
ほむら「でも、みなさんすごい美人なんですよ?私よりオシャレだし、私より写真写りだって……」
……たしかに今日撮った子は暁美さんの時とは違ってカメラ目線や笑顔を作るのが得意そうだった。
撮り慣れてるというか、どう撮れば自分が綺麗に写るかをわかっているんだろう。
貴方(その分注文も多かったんだよなぁ。俺はプロじゃないんだ。正直荷が重いよ……)
- 299 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/04(月) 00:59:13.12 ID:1mZl2i7Z0
-
*「じゃあ、そこはがんばらなくちゃね」
ほむら「え、ええと…………」
暁美さんは困ったようにこっちを見た。
貴方「……やるなら俺も暁美さんに一位になってほしいかな」
ほむら「じゃ、じゃあ……やれるだけ…………やってみます」
――自分が促したけれど、俺は暁美さんの言葉に驚いていた。
前の暁美さんだったらこう言われても無理だって返してたと思う。
暁美さんがこの部に入った時に言った目標のように、少しずつ変わってきたのだろうか。
- 300 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/04(月) 01:26:04.77 ID:1mZl2i7Z0
- 帰り道
貴方「今日はどうだった?」
ほむら「他にもモデルがいるってことなかったから緊張しました。一緒に撮る時には一人だけ笑えてなくて迷惑かけちゃうし……」
ほむら「金曜にも撮ってもらったんですけどやっぱりちょっと慣れなかったです」
貴方「そっか……」
最後に見た時も緊張した顔してたのを思い出した。
ほむら「とりあえず、今日は家に帰る前にファッション雑誌でも買ってみます」
ほむら「あと、今度鹿目さんたちにもついてきてもらって服とか買いに行こうかな……」
今回、撮影に使う服は自前だ。きっとほかのモデルたちもとっておきの衣装を身にまとってくることだろう。
前に見たような服でも悪くはないけれど、衣装にするには質素に見えるかな。
貴方「お、お金とか無理しない範囲でね?」
ほむら「はい、それはわかってますけど……」
1俺もついていこうか?
2どんな写真になるか楽しみにしてるよ
3自由安価
下2レス
- 301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 01:36:48.94 ID:peBdeoRH0
- 1
- 302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/04(月) 01:38:41.96 ID:o/bTTA8T0
- 1
- 303 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/04(月) 23:21:32.02 ID:7Br4to2S0
-
貴方「俺もついていこうか? ファッションのこととかはてんでわからないけど……何かしたいんだ」
ほむら「ええと!その気持ちは嬉しいんですけど……そのことは私達に任せて待っていてくれませんか?」
ほむら「きっと少しは今までよりお洒落に、綺麗になってきますから。……その姿を見せたいんです」
ほむら「その代わり、【貴方】くんには撮影の練習に付き合ってほしいんです」
ほむら「多分何枚も付き合ってもらうことになると思うけど、他の人に撮ってもらうよりも緊張しないで済むと思うから」
貴方「……わかった。それが俺のできることだもんな」
暁美さんがそう言うのならそっちは本人を含む女子たちに任せようか。
貴方「準備期間は今週までか〜……」
ほむら「それまでに身だしなみの勉強をして、服を揃えて、写真写りも磨いて…………できますかね?」
貴方「きっとなんとかなるさ。暁美さんなら」
それに、俺も少し楽しみになってきた。
……そうだ。暁美さんも頑張るなら、こっちも撮影の技術も上げる努力をしたほうがいいか?
暁美さんを勇気づける言葉をかけて、少しの間関係ない雑談もしたりして、それぞれの家に帰って行った。
――――
――――
【貴方】 11日目終了
★ほむらルート★
- 304 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/04(月) 23:38:41.99 ID:7Br4to2S0
-
――――それから、放課後には写真部らしく部活にも精を出して、
今まで本格的にはやることのなかった撮影にも力を入れたりした。
一人での撮影に出かけるのもいいが、なんだかんだでモデルが増えたことで、写真慣れした彼女たちを撮るのは人物を撮る練習になっていた。
――――
――――
13日目 教室
朝、教室に入ると変化に気づいた。
貴方「あれっ? 暁美さん、眼鏡は?」
暁美さんはいつも通り美樹たちと一緒にいる。
貴方「コンタクトにしたの?」
ほむら「い、いえ……実は、ちょっと“治療”をしてもらいまして」
貴方「えっ?レーシックってやつ?」
ほむら「え、えっと、そうですね……」
さやか「視力悪いのは生まれつきじゃないわけだし、“怪我してる”ようなもんでしょ?」
貴方「眼鏡も別に悪くないと思ってたけどな……でも、視力悪いのは不便だろうしそのほうがいいか」
それはかなり驚いたけど。
- 305 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/04(月) 23:56:33.49 ID:7Br4to2S0
-
貴方「……眼鏡外したら何も見えないって言ってたもんな」
さやか「それに視力がそれほど悪くないってことは、かけるかかけないか選べるってわけですよ」
貴方「なんでさっきから美樹が偉そうなんだ?」
さやか「い、いや? そんなことないし!」
まどか「ほむらちゃん、肌綺麗になった?」
ほむら「あ、ありがとうございます。昨日塗った化粧水の効果かな……」
その姿はクラスのみんなにも好評で。暁美さんは慌てたり照れたりしながらも嬉しそうにしていて。
……ちょっとだけ遠い存在になったようにも感じた。
ほむら「あの……!今日、撮影の練習に付き合ってくれませんか?」
貴方「! ああ、もちろん」
それからも一緒に撮影の練習をしたり、一人でカメラの勉強をしてみたり、少ない日数でやれることをやった。
他の人は、最終日を待たずにもう提出した人もいるらしい。けど他の人は関係ない。こっちはこっちのペースでいい。
――――そして、期限の金曜日になる。
- 306 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/05(火) 00:31:27.58 ID:rKkbiLJU0
- 放課後
撮影は私服だから、更衣室として部室の隣の空き教室を貸し切っている。
この一週間は放課後になると毎日貼り紙をしてあった。
暁美さんがそこから出てくる。
ほむら「……着替え、終わりました」
前に見た時の私服はどちらかというとぼんやりとした色で揃えていて大人しめの印象を持ったが、
今回はシンプルながらもややはっきりとした色合いで構成された服だった。
ほむら「ど、どうですか? 雑誌に書いてあったことを参考にしながら、鹿目さんたちとも相談して選んだんですけど……」
貴方「な、なんか……前見た時とは印象が違ってて驚いちゃった。すごくいいと思う」
ゆったりとした白色のトップス。裾の両側についた紫のリボンが控え目だがワンポイントになっている。
ひらひらとしたミニスカートを穿いているが、スカートと同じ色の黒いタイツのおかげで露出は少ない。
暁美さんの素の容姿の端麗さを活かしつつ上品にまとめられているといった印象だ。
ほむら「あ、ありがとうございます……素直に喜んでいいんですよね? でも、他の人を超せるのかなぁ……」
貴方「他の人、か……」
ほむら「もしかして、他の人の写真ももう見てる……?」
貴方「一応出てるのは見たよ。うん、まあ……綺麗だった。そういや中には胸元開いた服で釣ろうとしてるのもあったなあ……」
ほむら「や、やっぱり、私なんかじゃダメですかね!? ずん胴に見えないようにゆったりとしたものを選んだんですけど」
貴方「いや、色気やスタイルも長所ではあるけどそれだけで決まるわけじゃないと思うよ?」
- 307 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/05(火) 01:19:46.94 ID:rKkbiLJU0
-
この時間だけは化粧も許されているし、してないモデルも少ない。
暁美さんも薄くメイクを済ませているようで、普段よりもやや血色がよく見えている。きっとこれも練習したんだろう。
今まで見た中でも一番といってもいいくらい、暁美さんは間違いなく綺麗だ。短い期間ではあるけど努力したのも知ってる。
……でも、他の人と比べてやっぱりなにかが足りない気がしていた。
ほむら「そ、そう……ですよね。もう撮影に行きますか?」
貴方「……ちょっと待って」
ほむら「ど、どこかおかしいですか……? それとも、カメラのほうで何か調整が必要とか……?」
貴方「いや、足りないのは外見じゃなくて」
貴方「暁美さんは最初の頃からすればすごく自信がついたと思う。でも、まだあともう少し自信を持ったほうがいいと思うんだ」
他の人は自分を綺麗だと思っている。暁美さんと他の人との違いはそこだった。
それは一歩間違えれば自意識過剰なとこもあるかもしれないけど……身に纏うオーラというか、その違いが見る人にも影響を与えることは確かだ。
貴方「だから、撮影する前に……自分は一番綺麗だって自信を持ってほしい」
貴方「撮って暁美さんが気に入らなかったら何回でも撮りなおすし、もっとこうしてくれっていう注文があればその通りにするよ」
貴方「暁美さんの控え目なところは素敵な個性だと思ってる。でももう少し堂々としていいんだよ」
ほむら「【貴方】くん……」
貴方「まずは……そうだな。敬語、やめてみない?クラスメイトだし、俺たちはただの友達――以上だと思ってるよ」
その上は『親友』だろうか。
暁美さんにとって鹿目さんは親友だ。それと同じ……? それとも、『友達以上恋人未満』ってヤツを指したのだろうか。
貴方「あ、無理にとは言わないけどね!?」
ほむら「……うん。うん、今だけはちょっと張り切ってみる!」
無理なお願いをしてしまったかと心配になったが、暁美さんはいつになく強い口調で返してくれた。
……勇気づけることができたのかな。
これで準備は整った。もう足りないものはないはずだ。胸を張って撮影に向かおう。
- 308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/05(火) 01:28:30.04 ID:lggZ3UdJ0
- なかなかの殺し文句をさらりといってますねぇw
- 309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/05(火) 01:29:07.80 ID:yoakWvuZ0
- これもう告白だろ
- 310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/05(火) 01:36:38.79 ID:lggZ3UdJ0
- 外見はクーほむに近くても中身はメガほむだからなぁ
張り切るのはいいが右手と右足が同時に出てたりしてw
- 311 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/07(木) 22:04:20.03 ID:rH+rV0y40
-
*「あの子すごい綺麗」
*「あれってこの前の表紙の子じゃない?」
*「実際に見たほうが迫力あるね」
廊下を歩くと、周りの人たちが暁美さんを見て話していた。
普段だったらこんなことからでも不安になって縮こまってしまうだろう。でも、今は違った。
ほむら(大丈夫。きっと悪いことは言われてない)
ほむら(みんなも協力してくれて頑張ったんだもの)
背筋を伸ばし、表情を変えずに行く。
周りの目もカメラのレンズも敵じゃない。そう思えるようになったら自然と堂々としていられたようだった。
ほむら「――――き、緊張したぁ…………」
貴方「お疲れ様」
――――更衣室から、今度は見慣れた制服姿で出てくる。
撮影を終えて服を着替えると一気に力が抜けたようだった。撮影の間の隙を無くした雰囲気とは大違い。
素が綺麗なだけあって、そういう人は堂々と振舞っているだけでも迫力がある。
貴方「暁美さん、やっぱ堂々としてるとすごいね。別人みたいだった」
ほむら「そ、そうですか……?」
貴方「着替えてる間にも写真見てたけど、良いのいっぱいあってどれを出そうか迷うな」
貴方「納得できる写真はいくつかあるって言ってたけど、本当に出すのは俺が選んでいいの?」
ほむら「はい。私のこと一番見てくれてるのは【貴方】くんだと思うから……」
しかし、気が抜けたと同時に敬語まで戻ってしまったのは少し残念。
貴方「……ところで、ため口もさっきだけで終わり?」
ほむら「あっ、本当だ……!」
もう一度撮った写真を見返す。どれを選ぼうかな。
1微笑を浮かべた写真
2にっこりと笑った写真
3凛とした表情の写真
下2レス
- 312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/07(木) 22:07:53.24 ID:JNoQK98/0
- 2
- 313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/07(木) 22:22:16.64 ID:DyjVGG950
- 2
- 314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/07(木) 22:51:34.52 ID:o7BPHNZ40
- 落差が可愛いな
- 315 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/07(木) 23:13:54.12 ID:rH+rV0y40
-
貴方「これかな。暁美さんが珍しいくらい笑ってるから」
ほむら「い、今見るとなんだか恥ずかしいかも……」
貴方「恥ずかしくないよ。よく撮れてるって」
提出できるくらいのはいくつもあった。ひきつけられるというか、誰もが目を奪われるような写真。
その中でも、一番にひきつけられたのはこれだった。
ほむら「じゃ、じゃあそう思っておきます。でも、なんか……モデルってやってみると意外と楽しかった」
ほむら「自分でもそう思えたのが一番驚きかもしれない」
貴方「俺もこんなに本気で撮ったのも楽しく撮れたのも始めてかもな」
部室のパソコンに選んだデータを提出しにいく。
するとそこに私服姿の女子部員がいた。いつもは撮る側なのに。
*「実は私もせっかくだからこっちに回ってみようかなって。思い出作りに」
*「いっぱい美人さんいるんだから一人くらい私みたいな箸休めがいたっていいでしょ?でもランキングは下まで発表しないでほしいかな」
ほむら「……そういう言い方ってあまりよくないと思います」
*「え?」
ほむら「せっかくなんですから、自信もってください!」
*「……あ、うん。ありがとう」
……女子部員はきょとんとしていた。
そりゃそうだろう。今までだったら暁美さんが絶対言わないことだったから。
- 316 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/07(木) 23:26:49.97 ID:rH+rV0y40
-
それから帰り際、また見知った人物とすれ違う。
ほむら「志筑さん?」
仁美「あら、ご機嫌麗しゅう。こうして話すのは久しぶりですね」
仁美「写真部員でしたっけ。この前の校内雑誌の表紙ですごく話題になっていました」
貴方「もしかして志筑さんも?」
『ミス見滝原』を名乗るのだから、参加資格は写真部の部員だけには限っていない。
イベントの貼り紙を見て撮影に来てくれた人など、全校の女子生徒が参加できるようにしていた。
そのほうが盛り上がるだけでなく、カメラマンの活躍も見せつけられるという部長の意向だった。
仁美「はい、友人に勧められて。あとは……まあ、アピールのチャンスになったいいなと」
貴方「アピール……?」
仁美「暁美さんはこれから撮影ですか?」
ほむら「いえ、私はちょうど終わったところです」
仁美「そうでしたのね。お疲れ様です。私はこれからですので、ライバルにはなりますがよろしくお願いしますね」
志筑さんはにっこりと挨拶してスタジオのほうに駆けていった。
その笑顔は決して嫌なものではなく、何者にも怖気づかない芯の強さがあるんだろう。
お嬢様だけあって肝は据わってそうだ。人をまとめる委員長なんかもやってたりする。……前までなら迷うことなく一番にマドンナ扱いだっただろうな。
貴方「こりゃけっこう参加者多そうだな」
ほむら「志筑さん、モデル向きの体型ではありますよね。美人だし……」
貴方「でも暁美さんが負けるとは思わないよ」
ほむら「……そうだね」
こうして無事締め切りまでの一週間を乗り切った。
それからは部活でもクラスでも文化祭の準備に忙しくしながら過ごしていた。
写真を撮り終えたら雑誌を作るための作業だ。暁美さんはこういう裏方作業までちゃんとやってくれるから部内の人気は高い。
- 317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/07(木) 23:41:40.75 ID:DyjVGG950
- 巻き毛の女子生徒も出るかな
- 318 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/07(木) 23:46:15.45 ID:rH+rV0y40
- ――――
文化祭当日
夏から秋に変わった季節を実感してくる頃、ついに当日を迎える。
雑誌は部室で公開。集計は15時頃だ。当日もまずは宣伝に出ていた。
ほむら「お疲れ様。そろそろ私が代わるから、回ってきても……」
貴方「そうだな、クラスの出し物もあるしなぁ」
1どこかの出し物を見に行く(同行者:一人か指定キャラと・内容安価指定)
2自分のクラスの出し物の様子を見に行く(内容安価指定)
3自由安価
下2レス
- 319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/07(木) 23:46:44.31 ID:o7BPHNZ40
- ↑
マミさんはまどか、さやかと一緒にほむらのコーディネートに関わってそう
- 320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/07(木) 23:47:48.58 ID:o7BPHNZ40
- 割り込み失礼
安価↓↓
- 321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/07(木) 23:57:11.53 ID:zSLe0KE2O
- 交代したほむらの同行は無理そうだから2
クラスの出し物は射的や輪投げ、型抜きといったゲーム
- 322 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/08(金) 00:10:01.94 ID:93HoKxBi0
-
『ゲーム屋』と書かれた教室に裏から入る。
色んなミニゲームのようなものを自分たちで作った俺たちのクラスの出し物だ。
貴方「調子はどう?」
まどか「うーん、お客さんちらほら来てくれるけどイマイチかなぁ」
さやか「やっぱり景品がよくないんじゃない?」
各ゲームで取ったスタンプによって駄菓子のつめあわせを用意しているのだが、それが微妙だった。
さやか「もしくは難易度とか?」
貴方「人もいないみたいだしいっちょやってみるか」
やってみる
1射的
2輪投げ
3型抜き
※採用レスのコンマ1ケタで結果
下2レス
- 323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2019/11/08(金) 00:14:38.31 ID:Z9rQENKU0
- 1
- 324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/11/08(金) 00:34:24.94 ID:YYOHwqTB0
- 1
- 325 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/08(金) 00:56:59.35 ID:93HoKxBi0
- ---------------------------------
今回はここまで
ほむら「いつも一緒にお昼食べてる先輩も誘ってみたんですけど断られました」
ってセリフ入れようとしたけど没になった。
そういうの出たがるタイプじゃなさそうっていうのと、今回は美人設定ある人たちの(二人しかいないけど)の特権前提にしたほうがいいかなと。
文化祭の出し物には出る可能性が微レ存…?
- 326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/08(金) 18:56:41.61 ID:/lS602Or0
- 次回は別のファイルのセーブデータでマミさんと同じクラスにしてマミさん攻略しようかな
- 327 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/08(金) 23:56:27.34 ID:93HoKxBi0
-
射的のパネルの前のテープの上に立つ。
そこから割り箸鉄砲で狙いをつけ、折り紙の的を潰せたら一点だ。中には色違いで高得点にしてある的もある。
どれも手作りだ。足りなくなったら今から補充もできる。……が、あまりその必要もなさそうな。
貴方「これってさ……当たっても潰れないことない?」
さやか「……あー」
貴方「その場合ってどうするんだっけ?」
まどか「失敗じゃないかな……ほら、景品を打つタイプの射的も倒さないと駄目だよね?」
貴方「そうか」
命中率は4割ってとこかな。平均的だろう。
まどか「ちょっと貸してみて」
さやか「お、まどかの技が炸裂する!」
鹿目さんに鉄砲を渡すと、命中率がグンと上がる。見たところ7割ってくらい。
意外なことにそんな特技があったとは。
- 328 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 00:05:16.60 ID:su5q9YGB0
-
貴方「鹿目さんは上手なんだね」
まどか「ま、まあ習ったから!銃じゃないけど……」
貴方「へ?」
さやか「お客さんくるよ。ってあれ、まどかの家族じゃん!」
まどか「あ、ほんとだ。来てくれたんだね。みんないらっしゃい。たっくん、なにかやる?」
「あれやるー!」
小さな子供を連れた家族がブースに訪れる。
鹿目さんの弟か。身内だけあって、鹿目さんが率先して案内しにいった。
美樹が小声で話す。
さやか「こっそりお菓子多めに渡してもいいわよ?」
まどか「……! うん!」
貴方(ここも手伝いが必要なほど混み合ってはなさそうかな。見て回ってくるか)
――暫く鹿目さんたちを眺めてから廊下に出てみると、暁美さんに会った。
貴方「お、そっちはどう?」
ほむら「ぶ、部活のほうの宣伝は他の人が代わってくれるって。……っと、それで、なんだけど」
貴方「??」
ほむら「……私、今は一人だからっ。一緒に回ってほしいな」
貴方「あぁ、そんなことか。もちろんいいよ。それなら行こっか」
どこ回ろうか?
1食べ物系の屋台
2お化け屋敷
3…メイド喫茶?
4体育館での演劇
5自由安価
下2レス
- 329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 00:14:35.42 ID:w1c5jrm6O
- kskst
- 330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 00:15:36.50 ID:IF0yn84b0
- 3
- 331 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 00:35:38.93 ID:su5q9YGB0
-
貴方「そういえば、暁美さんの家族は今日は来ないの?」
ほむら「仕事の都合でどうしても来られなかったみたい……。急に来るって言ったり、来られなかったり、予測できないんですよね……」
貴方「あぁ……そっか。暁美さん、喉とか乾いてない?お腹は?」
ほむら「どちらも少しかな……【貴方】くんはすいてるんですか?」
貴方「まあ少し?」
食べ物ならお祭りの定番といえるものは大体揃ってるし、飲み物なら流行りのタピオカミルクティとかも近くにあったはずだ。
どこだったかなと少し考え始めていると、暁美さんは意外なところを指した。
ほむら「だったら、そこなんてどうでしょう……?」
……メイド喫茶って書かれてる。
貴方「そこ?どんな感じか面白そうではあるかな」
ほむら「知り合いがやってるって聞いたので、多分大丈夫だと思います」
ほむら「オムライスは奥で手作りしてて相当な評判だとか……」
貴方「へえ……そんな評判知らなかったな。じゃあ行ってみるか」
入店してみると、メイド服なコスプレの女の子たちに案内される。
「いらっしゃいませ、ご主人様♪」
貴方(ご、ご主人様……)
独特な世界観に気圧されそうになった。
こっちはこっちでミスコンのモデルなんかとはまたちょっと違う覚悟が必要そうな……。
- 332 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 00:54:27.83 ID:su5q9YGB0
-
席に通されると、手渡された手書きのメニュー冊子を開いて二人で覗き込む。
貴方「どれにしようかな?せっかくだからオムライスはつけるとして……暁美さんは決めた?」
ほむら「紅茶とオムライス、かな……」
貴方「じゃあ同じのにしようかな」
注文を決めてテーブルに置いてあったベルを鳴らす。
……それから、内緒話でもするように暁美さんに話しかける。
貴方「暁美さんはこういうのはどう?」
ほむら「へぇっ!? コスプレ…………?」
貴方「コスプレとか、接客とか?」
ほむら「接客は無理ですっ」
「ご注文お決まりですか?ご、ご主人様?」
気付いたらどっかで見たことのある巻き毛のメイドさんがいた。
そんなこと言ってたからか、ちょっと恥ずかしそうな素振りだ。
ほむら「えええっ、あ、えっと、二人とも紅茶とオムライスで……」
「“美味しくなる魔法の掛け声”もサービスしましょうか?」
貴方「あー、じゃあ一応それも?」
魔法の掛け声ってなんだ。そう思って周りを見てみると、隣のテーブルでメイドさんが『萌え萌えニャンニャン』ってやってた。
……この人がそれやるのかな。
- 333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 00:59:44.50 ID:FKqbGMLL0
- 一度も名前が出てきてない人か
- 334 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 01:06:15.26 ID:su5q9YGB0
-
ほむら「……ティロ・フィナーレとでも言うんですかね?」
貴方「なにそれ?あれじゃない?」
ほむら「あぁ……」
あっちでやってる『掛け声』を見て暁美さんは納得したような顔をする。
同時に、ちょっと気の毒そうな顔にも見えた。
*「はい、これがご注文の品でーす」
……しかしそれから実際に出てきたのは違う人だった。
貴方「あれ、さっきの人は……?」
*「さっき?あぁ、彼女なら厨房に戻りましたよ?彼女はコックのほうで大忙しですから接客に出るのはレアなんです」
この学校は共学なわけで、クラスの出し物ではもちろん男女どっちも活躍しているわけで。
男子も執事服で混じってたり、こっからは見えない厨房にもいるんだろうけど、
稀に何故かメイド服を着たがるお調子者タイプの人まで混じっていたのがとんでもない存在感を放っていた。
ゴリラ「じゃ、美味しくなる魔法いきますよー? 萌え・萌え・ニャン♪ニャン♪」
貴方「」
ほむら「」
食べてみると、確かに評判通りの味だった。
……しかしまあ、実際に料理や紅茶を美味しくしてるのは彼女のおかげなんだろうなって思った。
- 335 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 01:32:53.61 ID:su5q9YGB0
-
――――
――――
部室
暁美さんと二人で出し物を見て回り、集計の時間が近づくと一緒に部室のほうへと来ていた。
もう投票は締めきった時間だ。
貴方「投票総数はどのくらいですか?」
部長「こっちが集計終わってるやつで、ざっとこんなもんだよ。二人もそっちの紙数えといて」
ほむら「は、はい……!」
貴方「さすがに票数いっぱいありますね……」
投票は紙に番号を書いて出す方式だ。
アプリかなんか使ったりデジタルでやることも考えていたが、PTAや地元のお年寄りのような上の世代が参加することも予測して意外とアナログな手段。
こっちのほうが一票一票を重く感じる気がする。
貴方「暁美さんの名前多いね……」
部長「志筑さんも多いな。妥当っちゃ妥当だけど、正直意外なとこから出てきたってイメージなんだよな……目立ちたがるタイプじゃないだろ?」
部長「ぶっちゃけここのツートップだ。というかモデルとしての資質がガチすぎて他が霞んでる。……あぁ、これは他のモデルたちには言わないでくれよ」
貴方「わかってますよ」
部長「俺はもちろん暁美さんを応援するけどね?」
暁美さんは票と向き合いながら黙々と作業をしていた。
……そして、集計が終わる。
- 336 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 01:34:04.75 ID:su5q9YGB0
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今回はここまで。
お化け屋敷だったらマミさんがマミーさんになって出てきたかもしれない。
- 337 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 21:05:47.64 ID:su5q9YGB0
-
部長「結果が出たぞ!」
一般向けに公表するよりも前に知ることが出来るのは部員の特権だ。
この時間になるとさすがに部員全員が集まっていた。
1位、2位、3位……と続いて5位までをホワイトボードに書いていく。
1位には暁美さんの名前が書かれていた。2位ともそこそこの差をつけて。
貴方「おお、やった!やったな、暁美さん!」
ほむら「ほ、本当に……!」
部長「暁美さん、おめでとう」
この結果を見て心から嬉しく思った。しかしそれほど驚きはなかった。
心のどこかで確信していたからだ。あの暁美さんの写真ならいけるって。
貴方(こう見ると正統派の美人から上に並んでるけど、谷間に釣られてる人も多いな……)
貴方(さすがにそれはこの場じゃ口に出さないけど)
それもまあ想定してたことだった。安易かもしれないけど、目を引けるのならそれも作戦のうちだ。
暁美さんはそういう戦い方はできないだろうから、純粋に素の魅力と努力で戦って勝ったことになる。
……それに、そういう戦い方をするにしてもスタイルがいい人ってのも他にいるわけで。
「正直悔しいけど暁美さんが1位ならわかるかな。あの写真見たし」
「表紙の写真は綺麗に写ってたけど実際見たらただのオドオドした子だしいけそうじゃんって思ってたけど、やっぱ暁美さんってなんか持ってるよ」
ほむら「ありがとうございます」
「それでいいの?大分褒められてるのかわからない言葉だったけど?この不遜なギャルに一発ガツンと言ってやってもいいんだよ?」
ほむら「私の今までの態度でどう思われてるかは理解してたので……いいんです。そういう私は変えたいって思ってたので」
6位、7位以降もホワイトボードに書かれていく。上がる一喜一憂の声。その中には同数票もある。
10位までで部長が手を止めた。
部長「さて、じゃあこれで表に貼り出すか!結果に納得がいく人もいかない人もお疲れ様」
部長「2年生までなら是非来年リベンジしてくれ!次は俺もただの参加者として投票しにきてやるよ」
*「10位以降の順位と票数も教えてくれない?」
部長「あぁ、集計結果は全部メモしてるから見たい人は見といてね」
*「……うん。やっぱり私の票は少ないけど、票を入れてくれた人がいると思うと嬉しい。やってみてよかった」
結果に納得がいく人もいかない人も。
目指すところはみんな違うが、ひとつ決着がついたようだ。
- 338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 21:15:34.40 ID:FKqbGMLL0
- やった!
- 339 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 21:54:02.53 ID:su5q9YGB0
-
――――集計結果を発表する時間になると、もうそろそろ文化祭も終わりが近づく。
各地でやっていた出し物も片づけに入っているところが多くなっていた。
自分のクラスに戻ると、こっちもその最中だった。
仁美「隣の教室から借りてきた机を戻すのを手伝ってくださいませんか?」
仁美「ちょうど男手が足りなかったんです。上条君は病み上がりで無茶はさせられませんし」
ほむら「わ、私も何か手伝えることは……」
仁美「暁美さんは私達と一緒にこちらの装飾を外すのを手伝ってくださいまし」
……志筑さんも今回のイベントで二番目に目立った人だった。
貴方「そういえば、順位は見た?」
仁美「暁美さん、1位でしたね。おめでとうございます」
ほむら「あ、ありがとうございます。志筑さんもすごいです」
仁美「負けてしまいました」
ほむら「……2位で負けたなんて言ってたら、他の人に怒られちゃうかも」
仁美「そうですね。でも、私からしたら……やっぱり満足のいく結果は得られなかったみたいなので」
1位とは差があったけれど、その下には更に圧倒的な差をつけていた。
ほとんどの人から羨まれるくらいすごいことなのに、それでも物足りないのだろうか。
本人は負けた言うが、悔しがるでも喜ぶでもなく淡々としているように見えた。
- 340 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 22:13:04.54 ID:su5q9YGB0
-
机を運んで再び教室に戻ると、美樹とも会う。教室の中も大分片付いてきていた。
さやか「残った駄菓子配ってるんだ。あげるよ」
貴方「おう、ありがとう」
まどか「ほむらちゃんにも」
ほむら「わぁ、ラムネがいっぱい……!」
さやか「あとの細かい片づけは後日でいいかな?」
まどか「順位見てきたよー。ほむらちゃんおめでとう!すごいよ!それになにより、とっても綺麗に写ってて驚いちゃった」
さやか「あたしたちももちろんほむらに投票しといたよ」
ほむら「ありがとうございます」
暁美さんは照れながらも嬉しそうにしている。
――ついに文化祭終了のチャイムが鳴った。あとは自由解散だ。もらった駄菓子を食べながら話す。
まどか「文化祭も終わっちゃったね」
さやか「みんなで作ったものも終わったらすぐに片づけてゴミ箱行きなんだからちょっと寂しいよね」
ほむら「でも、私はこの文化祭で消えないものをもらえました」
まどか「わたしも。思い出はずっと残るからね」
貴方「ああ。そうだな」
こうして文化祭の一日は終了する。
思い出と順位、それから物としても写真の載った雑誌は残せる。これらはずっと取っておこうと思った。
――――
――――
★イベント終了★
- 341 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 22:16:54.64 ID:su5q9YGB0
-
[好感度] to貴方
暁美ほむら★★★>美樹さやか★>鹿目まどか>佐倉杏子
★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。
★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!
★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。
- 342 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2019/11/09(土) 23:06:58.48 ID:su5q9YGB0
- 15日目 教室
ついこの間までは非日常を感じるイベントをやっていたわけだが、それが明けると残りの片づけをやってすぐに元の様子に戻る。
文化祭の名残があったのは学活の1時間目までだ。それからは通常の授業が再開していた。
授業を終えて昼休みのチャイムが鳴る。
ほむら「あの……【貴方】くん、今日のお昼は一緒に食べてもいい?」
貴方「うん。教室出る?」
珍しく弁当箱を持った暁美さんが机の前に来て、食べる場所を探しにいく。
前みたいに適当な空き教室を見つけてそこで食べることにする。
貴方「それ手作り?」
ほむら「えーと……1割くらいは」
……暁美さんは自信なさそうに言った。見てみると前に俺が作ってきた弁当に似た感じだ。
ほむら「お弁当作ろうと思って、【貴方】くんが作ってきてくれたのを参考にしてみたんですけど……」
ほむら「食べてもらうなら、冷凍食品は似た感じなので卵焼きだけでも自分で作って食べてもらおうと思って」
貴方「……あの時言った約束か」
ほむら「全然特別なものでもないし、上手なわけでもないですけど……食べてくれる?」
貴方「うん!もちろんもらうよ。ありがとう」
暁美さんからもらった卵焼きは……たしかに特別美味しいわけじゃなかったし、
自分の好みに合ってるかと言われるとそうでもなかったけれど、それでも満足だった。
俺のために頑張ってくれた姿はなんとなく想像できるから。
ほむら「それで……あの、ちょっと気になってて。あの時の……」
貴方「あの時?」
ほむら「あの時の『友達以上』って、どういう意味……?」
貴方「あぁ、あれは――――……」
1『恋人』になりたいって言ったらどう思う?・・・個別END
2『親友』って意味だよ・・・このままで続行
下4レス中多数決 ※END後も直前に戻ることは可能です
- 343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/09(土) 23:08:48.65 ID:qjVq0UG50
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