【バンドリ】白鷺千聖「百合度を測定する機械」【コンマとか】

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/15(日) 09:19:34.86 ID:dAglTyZA0

――芸能事務所――

白鷺千聖(8月某日。事務所に赴くと、私宛の小包が届いていると事務所のスタッフに言われた)

千聖(ファンの方からのプレゼントかしら、とも思ったけれど、小包の差出人の名前を見れば、そこには【弦巻技術研究所】という文字があった)

千聖「確か次のライブのスポンサーが弦巻財閥のグループ会社のひとつ、だったわね。何かそれに関係することかしら……」

千聖「とにかく箱の中身を見てみましょう」ゴソゴソ

千聖「ええと……なにかしら、これ。ストップウォッチみたいな機械に……手紙と冊子?」

千聖「とりあえず、手紙を読んでみましょうか」ペラ


“拝啓 猛暑到来となりましたが、白鷺千聖様には変わらずお元気にお過ごしのことと存じます。”


千聖(とか、そんな時候の挨拶に始まった手紙)

千聖(その文面を要約すると、弦巻技研が新しい機械を発明したので、そのモニターをお願いしたい、ということだった)

千聖「まぁ、大事なスポンサー様からのお願いだもの。無下には出来ないわね。それでこれは……『百合度を測定する機械』……?」

千聖「百合度……百合って花の? ……ああ、じゃなくてアレね。いわゆる女性同士の恋愛、ガールズラブとかって言われる。で、それを私に測定してまわれと……」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1568506774
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/15(日) 09:20:00.99 ID:dAglTyZA0

千聖「…………」

千聖「……えぇ」

千聖「…………」

千聖「えぇ……」

千聖(なんでそんなものを作ろうと思ったのか。どうしてそんなものを作ってしまったのか)

千聖(そしてなにより、何故私にそのモニターを依頼したのか)

千聖(ただでさえ最近は『パスパレ内で誰と誰がデキている』なんていう根も葉もない憶測がファンの間で飛び交っているのに……)

千聖「けど……スポンサーからの直々のお願い、なのよね……」

千聖「やらないとダメ……よね……。はぁ……」

千聖(ええと、この冊子が説明書かしら……)ペラ
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/09/15(日) 09:20:36.22 ID:dAglTyZA0


“使い方は簡単で、対象に機械の背を向けてボタンを押せば、それだけで測定は済みます。”


千聖「なんなのよその無駄な謎技術は……そういうのはもっとこう、世界平和のためにでも使いなさいよ……」


“数値は01〜100までで表示されます。測定された数値によって、概ね以下のように分類することが出来ます。

01〜30
一般女子レベル

31〜50
やや素質があるレベル

51〜70
雰囲気に流されるレベル

70〜76、78〜80
同性と手を繋ぐ、一緒にお風呂に入ったりお布団に入るなどのスキンシップを積極的にしたがるレベル

77
男の人は男の人同士で、女の子は女の子同士で恋愛すべきだと思うレベル

81〜90
愛に性別という概念はないレベル”


千聖「……いやダメでしょうこれ」

千聖「イヴちゃんの純粋無垢なハグは……これに入らないわよね……」

千聖「しかも90まででこれって……この先を見るのが怖いんだけど……」

千聖(……けど、スポンサーからの依頼という言葉が胸中に重く響く。ああ、読まないとダメだ。白鷺千聖はそういう風に出来てしまっているから)ペラ


“91〜95
ガチ

96〜99
ノンケだって構わず襲っちゃう系女子

100
【検閲済み】”

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/09/15(日) 09:21:13.79 ID:dAglTyZA0

千聖「…………」パタン

千聖(冊子を閉じて、天を仰いだ。事務所の見慣れた天井がいつもより高く見えた。煌々としたLED蛍光灯の光がやたらと目に刺さる)

千聖「まさか、いないわよね。身近にこんなに数値の高い女の子は……」

千聖(正直、やりたくない。やりたくなくて仕方がない。実は日菜ちゃんとかその辺りに送るつもりのものが間違って私に届いてしまったんじゃないかと思いたかった)


“拝啓 猛暑到来となりましたが、白鷺千聖様には変わらずお元気にお過ごしのことと存じます。”


千聖(けれど何度見ても手紙の時候の挨拶には私の名前があって、つまりそれはスポンサー様から直々に名指しで指名を受けているのは間違いがないことで、そうなってしまっている以上私がやらないとダメな訳で……)

千聖「はぁ……仕方ない……やらないといけないわね……でも……」

千聖「…………」

千聖(個人としての白鷺千聖の正直な気持ちと、芸能人としての白鷺千聖の責任感が秤にかけられる)

千聖(けど、言うまでもなくすぐにそれはプロとしての白鷺千聖の方に傾いた)

千聖(こうなったらプラス思考だ。純粋なイヴちゃんとか花音にこんなふざけたものが送られなかっただけ幾分かマシだ)

千聖「……でもやっぱり動きたくないわね……もうしばらくこのまま――」

――ガチャ

丸山彩「おはようございまーす!」

千聖「…………」

彩「あ、千聖ちゃん! おはよー!」

千聖「……ええ、おはよう……彩ちゃん……」

千聖(どうしてあなたはこう、そういう空気をこれ以上なく読んだ場面でいつも姿を現すのかしら。実は扉の裏で待機していたんじゃないかしら)

千聖(なんて悪態を心の中でつくけれど、こうなってしまった以上は仕方なかった)

千聖(これもきっとさっさと前へススメ! という神様の思し召しなんでしょう。神様なんてそんなに信じていないけれど)ポチ


丸山彩の百合度
↓1
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 09:30:31.01 ID:pHltJtsu0
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/09/15(日) 09:52:03.61 ID:dAglTyZA0

丸山彩の百合度 【01】


千聖(そうよね、普通こんなものよね)ホッ

彩「どうしたの、千聖ちゃん? なんだかすごい安心した顔してるけど」

千聖「いいえ、なんでもないわ。こっちの話よ」

彩「そう?」

千聖「ええ」

千聖(……よし、彩ちゃんにはちょっと申し訳ないけれど、私のこの変な依頼に付き合ってもらおう)

千聖(花音も彩ちゃんも「ひとりじゃないんだから」って歌っていたし、ちょっとくらいいいわよね)

千聖「ねぇ彩ちゃん」

彩「うん?」

千聖「ちょっと申し訳ないんだけど、今日のレッスンが終わったら少し付き合ってくれないかしら」

彩「うん、特に予定もないからいいよ。なにかお買い物とか?」

千聖「ええっとね、ちょっとモニターのお仕事を頼まれて……ひとりで回るのも(精神的に)大変だから、一緒に来てほしいのよ」

彩「分かったよ!」

千聖「ありがとう、彩ちゃん」

彩「ううん、どういたしまして! えへへ、千聖ちゃんに頼られるとなんだか嬉しいなっ」

千聖(よかった……彩ちゃんはイメージ通りの普通の女の子だったわ。その言葉も純粋な気持ちからでしょうし)

彩「あ、そろそろレッスンの時間だね。一緒に行こっか」

千聖「ええ、そうね」ニッコリ

彩(さっきはなんだか疲れた顔してた気がしたけど、千聖ちゃん、元気そうで良かったなぁ)


……………………
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/09/15(日) 09:53:31.06 ID:dAglTyZA0

――レッスンルーム――

――ジャーン...♪

千聖「ふぅ、今日はこんなところかしらね」

若宮イヴ「はい! 今日も精一杯精進しました!」

氷川日菜「ブシドーだね!」

イヴ「はい! ブシドーです!」

日菜&イヴ「ブシドー!」

彩「うぅー……結構リズム外しちゃったなぁ……」

大和麻弥「大丈夫ですよ、彩さん。あれくらいの走りだったらジブンたちでカバー出来ますから」

千聖「そうよ。麻弥ちゃんほどには上手く出来ないけど、私も出来る範囲でカバーはするから」

彩「うん……ありがとね、麻弥ちゃん、千聖ちゃん」

麻弥「いえいえ」

千聖「どういたしまして」

千聖(……さて、レッスンが終わってしまったということは、これから本気であの機械のモニターをしないといけない訳だけど……)

千聖(とにかく数をこなしてしまおう。この場にパスパレのみんながいるのだから、パパっとボタンを押してパパっと数値を記録してしまおう)

千聖(正直気が乗らないけど……)ポチ、ポチ、ポチ


若宮イヴの百合度↓1

氷川日菜の百合度↓2

大和麻弥の百合度↓3
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 10:00:57.08 ID:j1owViivo
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 10:01:11.03 ID:P84jicf2o
高く
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 10:01:19.89 ID:eWPTZNpvo
はい
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/09/15(日) 10:21:55.88 ID:dAglTyZA0

若宮イヴ 【08】

千聖(よかった、イヴちゃんはやっぱり純粋だった)

氷川日菜 【03】

千聖(日菜ちゃんも信じていたわ。紗夜ちゃんにべったりなのは甘えん坊な妹さんだからよね。やっぱりパスパレは清いアイドルバン)

大和麻弥 【89】

千聖「」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/09/15(日) 10:22:24.73 ID:dAglTyZA0

日菜「あれ? なんか千聖ちゃん固まってるけど、どーかしたの?」

イヴ「大丈夫ですか?」

千聖「え、ええ、ええ……だいじょうぶ、よ……」

千聖(何かの間違いよね……)チラ

【89】

千聖(そんなまさか……)チラ

【89】

千聖(さ、三度目の正直……)チラ

【大和麻弥さんは愛に性別という概念はないレベルです】

千聖「」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/15(日) 10:23:37.13 ID:dAglTyZA0

麻弥「あの、千聖さん? さっきから自分の手元とジブンを見比べてますけど……どうかしましたか?」

千聖「え!? え、いえ、べ、別に……コホン」

千聖「えーっと、麻弥ちゃん?」

麻弥「はい?」

千聖「つかぬことを聞くけど……あのね? 最近、特に仲良くしてる女の子って誰がいるかしら……?」

千聖(なんでこんなことを聞いてしまったのか)

千聖(怖いもの見たさか、はたまたまだ現実を受け入れられないのか、それとも実は機械が故障しているという可能性に賭けたのか……)

麻弥「仲良く、ですか? そうですね……↓1ですかね」

※バンドリ内のキャラクターでお願いします
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/15(日) 10:24:59.10 ID:MZPQ5lxsO
薫さん!
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/15(日) 10:50:17.52 ID:dAglTyZA0

麻弥「薫さんですかね」

千聖「え、薫?」

麻弥「はい。薫さんとは演劇部での付き合いも長いですし、あれで面倒見もすごくいいですし」

千聖「そ、そう……」

千聖(……薫は演劇に限ればまともだし、同じ部活なら仲良くするのは普通よね)

麻弥「この前もジブンの相談に乗ってもらいました。なんでしょうね、薫さんの不思議な包容力と言いますか……あんまりこっちの話を聞いてる風には思えないのに、どうしてか心を的確に突く言葉をくれますよね」

千聖「…………」

麻弥「あ、この人の前でなら強がらなくてもいいんだ……なんて思わせてくれる不思議な魅力があって、それでいて容姿は端麗ですし、ジブンも舞台袖からよく薫さんを見つめてますよ」

千聖「…………」

麻弥「ステージライトに照らされた薫さんの輝く横顔……たまにそれを思い起こすと、こう、得も言われぬ高揚感が身体を駆け巡って……フ、フヘ、フヘヘヘヘ……」

千聖(あ、これ多分ダメなやつだわ)

麻弥「……でも、薫さんってやっぱり人気ですよね。世界から祝福された天性の主役といいますか……いつでも女の子にキャーキャー言われてますし。いえ、別に気になんてしてないですよ? でもたまに思いますよね。黄色い声援を浴びせていますけど、じゃあみんなはどれだけ薫さんのことを分かってるんですかって。ジブンはずっと、演劇部に入ってからずーっと一緒でしたよって言いたくなりますよ」

千聖(……確実にダメなやつだわ)
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 10:51:10.16 ID:dAglTyZA0

麻弥「でもジブンも本当は分かっているんです。一応アイドルですし、ジブンのことを好きでいてくれるファンは本当にありがたい存在で、きっと薫さんのことを追いかける人たちもそうなんだなぁって。だけどどうしても割り切れない想いがあるといいますか、正直薫さんと幼馴染の千聖さ――」

千聖「あーっともうこんな時間ね! ごめんなさい麻弥ちゃん変なこと聞いてしまって!」

麻弥「あ、本当ですね。もうそろそろ次の仕事の準備をしないといけません」

千聖「ええ! それじゃあお仕事頑張ってね、麻弥ちゃん! さ、彩ちゃんは私と一緒に行きましょうか!」グイ

彩「え? ちょ、ち、千聖ちゃん!? そんなに急に引っ張らないでぇぇ――……」

日菜「あはは、変な千聖ちゃん」

イヴ「千聖さん、元気そうで良かったです!」

麻弥「……そうですね」

麻弥(危なかった……思わず千聖さんにちょっと嫉妬してる、なんて口を滑らせるところだった……ギリギリセーフ……)


……………………
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 10:51:38.46 ID:dAglTyZA0

――会議室――

千聖「この機械、本物なのね……音楽以外であんな饒舌な麻弥ちゃん、初めて見たわ……」

彩「はー、さっぱりしたぁ。レッスン後のシャワーってなんでこんなに気持ちいいんだろうね」

千聖「……今の私には彩ちゃんだけが救いだわ」

彩「え、なにが?」

千聖「こっちの話よ。ところで彩ちゃん」

彩「どうしたの?」

千聖「さっき言ったモニターのお仕事の関係で、他のバンドのみんなに会わないといけないんだけど……誰がどこにいるかって何か心当たりあるかしら?」

彩「うーん……あ、↓1ちゃんなら」

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 10:54:34.75 ID:HN2sEDqR0
燐子
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 11:10:26.64 ID:dAglTyZA0

彩「燐子ちゃんなら、昨日メッセージのやり取りしてたから知ってるよ」

千聖「本当? 教えてもらってもいいかしら」

彩「うん。近々ロゼリアの衣装を改良するから、今日は図書館に服飾の本を読みに行くって言ってたよ」

千聖「図書館……商店街の外れのところかしら」

彩「そこだね」

千聖「分かったわ。それじゃあ図書館に行きましょうか」

彩「オッケー!」

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 11:11:07.47 ID:dAglTyZA0

――図書館――

白金燐子「…………」ペラ、ペラ

彩「あ、いたいた。おーい、燐子ちゃーん!」

燐子「きゃ……!」ビク

千聖「彩ちゃん、図書館で大きな声を出しちゃダメでしょう?」

彩「っとと、そうだった。ごめんね、燐子ちゃん」

燐子「い、いえ……えっと、丸山さんに白鷺さん……?」

千聖「本を読んでるところ悪いわね。ちょっと手伝って貰いたいことがあって……」

燐子「お手伝い……ですか……? え、えと……わたしに出来ることなら……」

千聖「ありがとう。時間は取らせないわ。私もこんなことはすぐに終わらせたいし」ポチ

燐子「は、はぁ……?」


白金燐子の百合度↓1
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 11:12:56.88 ID:GIzI1JmUo
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 11:20:23.62 ID:dAglTyZA0

白金燐子 【88】

千聖「えっ」

燐子「あの……どうかしましたか……?」

千聖「え、いえ、えーっと……」

彩「どうしたの、千聖ちゃん? やっぱり疲れてたりとか……」

千聖「だ、大丈夫よ。ちょっと思わぬ数値だったから……」

燐子「数値……?」

彩(なんの数値なんだろ?)

千聖「り、燐子ちゃん? その、ちょっと聞きたいんだけど、最近……特によくお話したりする女の子って誰がいるかしら……?」

燐子「特によくお話……↓1……かな……」

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 11:21:12.34 ID:3ZoUoN/M0
紗夜
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 11:47:50.49 ID:dAglTyZA0

燐子「氷川さん……かな……」

千聖「あ、ああ、紗夜ちゃん……そうよね、同じバンドだし、生徒会と風紀委員でよく一緒だし……」

彩「そういえば夏休み前、一緒に学校の中庭のベンチでお弁当食べてたよね」

燐子「あ……はい……見てたんですね……」

彩「うん。結構目立つところに座ってたから、ちょっと目に付いたんだ」

燐子「そうですか……ふふ、よかった……」

千聖「……よかった?」

燐子「いえ……なんでもないです……」

彩「珍しいね、ふたりが中庭でお弁当食べるなんて」

燐子「うん……たまには外もいいかな、って……わたしがお弁当を作って来て、氷川さんを誘ったんです……」

千聖「え、燐子ちゃんが紗夜ちゃんのお弁当も作ったの?」

燐子「いつも氷川さんは……クッキーを作って来てくれますから……ちゃんとお返しをしないとって……ずっと思ってたんです……」

燐子「やっぱりわたしたちの関係は……互い互いに与え合い、支え合う……そういう方が素敵ですから……」

千聖「…………」

千聖(なんだろう、普通のセリフのハズなのに……何か違う意味が込められているような気が……)
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 11:49:40.23 ID:dAglTyZA0

彩「へ〜! いいなぁ、紗夜ちゃん。私も燐子ちゃんのお弁当、食べてみたいなぁ」

燐子「ごめんなさい……あれは氷川さんのためだけに、わたしが作ったものなので……あれを目にしていいのは……食べていいのは……氷川さんだけなので……」

彩「そっかぁ。それじゃあ、今度私もお弁当作ってくるから、みんなでおかずの交換とかしようよ!」

燐子「そう……ですね……時間が合えば……是非……」

千聖「…………」

千聖(……燐子ちゃんからこう、妙なプレッシャーを感じるのは何故なのかしら)

彩「わーい、楽しみだなぁ。花音ちゃんも誘って、3年生5人で一緒にお弁当パーティー!」

千聖「……ああ、もう私も頭数に入っているのね」

燐子「ええ……楽しみです……」

燐子(学校のいろんな人に……氷川さんの隣はわたしのだって……もっとアピール出来るから……)

燐子「ふふ……既成事実……氷川さんは誰にも渡さない……」

千聖「え、燐子ちゃん……?」

燐子「……なんでもないですよ……?」

千聖「そ、そう? そうよね」

千聖(やたら物騒な響きの声は……あれよね、きっと冷房の音がなにか変に響いたんでしょう)

燐子「はい……。ところで……お手伝いって何をすれば……?」

千聖「あー、それはもう済んだから大丈夫よ」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 11:50:13.61 ID:dAglTyZA0

燐子「あ……そうなんですね……」

千聖「ごめんなさいね、忙しいのに時間を取らせて」

燐子「いえ……わたしもいい機会を頂いたので……」

千聖「そ、そう」

燐子「はい……」

千聖(いい機会……なんのいい機会なのかしら……知りたいけど知りたくないような……)

燐子(氷川さんのことを考えたら……また会いたくなってきちゃったな……。氷川さんのスリーサイズ……「ロゼリアの衣装を新調する」って言って……また計らせてもらおう……えへへ……)

彩(みんなでお弁当、楽しみだなぁ〜)


……………………
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2019/09/15(日) 11:50:47.10 ID:dAglTyZA0

――商店街――

彩「外は暑いね〜。涼しいところから出ると余計に暑いよ」

千聖「そうね。図書館はいろんな意味で寒々としていたから」

彩「いろんな意味?」

千聖「お願い、彩ちゃんは知らないでいて。そのままでいて」

彩「うーん?」

↓1「あれ……」

28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 11:51:55.14 ID:lWs8E/vso
紗夜
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/15(日) 12:00:30.38 ID:dAglTyZA0

氷川紗夜「丸山さんに白鷺さん」

彩「あ、紗夜ちゃん! こんにちは!」

紗夜「ええ、こんにちは」

千聖「……こんにちは」

千聖(あの燐子ちゃんの後に紗夜ちゃん……?)

千聖(え、なんなのこの巡り合わせは)

彩「紗夜ちゃんはお買い物?」

紗夜「ええ、そんなところです」

彩「そっか。それじゃあ、ちょっとだけ時間もらっても平気?」

紗夜「急ぎではないから構いませんが……何かあったんですか?」

彩「うん。千聖ちゃんがちょっと仕事で。ね、千聖ちゃん」

千聖「え、ええ。すぐに終わるから時間は取らせないわ」

紗夜「分かりました。それで、私は何をすれば?」

千聖「……そこに立っているだけで済んでくれれば一番助かるわね」

紗夜「はい?」

千聖(どんな結果になるのか……正直ちょっと怖いけど……)ポチ


氷川紗夜の百合度↓1
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 12:01:11.52 ID:krT13x7/o
これで一桁だったら笑う
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/15(日) 12:04:25.24 ID:eJQBqLVoo
調教されてる?
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/15(日) 12:28:27.49 ID:dAglTyZA0

氷川紗夜 【52】

千聖(52……まぁ普通の数値かしらね。よかっ――あれ?)

千聖(52……52の説明って確か……)

【雰囲気に流されるレベル】

千聖(…………)

千聖「一番ダメじゃないかしらこれ!?」

彩「きゃっ」

紗夜「わっ」

彩「ど、どうしたの、千聖ちゃん!?」

千聖「あ、えーっと……なんでもないわ、よ……?」

紗夜「大丈夫ですか? もし日菜が迷惑をかけているようなら遠慮なく言ってください」

千聖「ええ、大丈夫……日菜ちゃんとイヴちゃんと彩ちゃんだけが今のところ私の支えだから……」

紗夜「そ、そうですか……」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/15(日) 12:29:07.12 ID:dAglTyZA0

千聖「えぇーっと、それより紗夜ちゃん」

紗夜「はい?」

千聖「あの……さっきね、燐子ちゃんと会って……お弁当を一緒に食べたって」

紗夜「ああ。いつも私と今井さんがロゼリアにクッキーを差し入れるので、お返しだと言ってわざわざ作って来てくれたのよ」

千聖「……何か、こう、変わったものとか入ってなかった?」

紗夜「変わったもの……あ」

千聖「えっ!?」

千聖(心当たりが……!?)

紗夜「白金さん、ハンバーグに私が苦手なニンジンをすり下ろして入れていたようで……少し驚いたわね」

彩(ニンジン嫌いなんだ。かわいいなぁ)

千聖「そ、そう、ニンジン……それくらいなら……」

紗夜「どうして入れたのか聞いたら、」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/09/15(日) 12:29:46.18 ID:dAglTyZA0


燐子『駄目ですよ……好き嫌いしたら……ちゃんと栄養バランスよくものを食べないと……将来早死にしてしまいますから……』


燐子『そうしたら……わたしと一緒にいられる時間も……少なくなっちゃいますからね……?』


燐子『一秒でも……一瞬でも長く……一緒にいたいですから……ね?』

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