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【ダンロン】ダンガンロンパ・クエスト【オリキャラ】後編
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93 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 23:01:37.65 ID:mabBC/lA0
兵頭「……これは」
御影「どうしたの?」
兵頭「六山さんのスカートのポケットに、こんな瓶が」
【身体強化薬】……ってこれもしかして!?
兵頭「赤白の錠剤……おそらく、鞍馬さんが服用していた物ですね」
だけどなんでそれを百夏が……
コトダマ【身体強化薬】を手に入れました。
〔六山のスカートのポケットに入っていた薬。
鞍馬の使用していた物だと思われる〕
94 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 23:24:41.62 ID:mabBC/lA0
今回はここまで。
次回捜査終了です。
95 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 19:05:37.19 ID:Zue4se3A0
御影「他に何か……あれ?」
百夏の右手……ここだけ血塗れになってる。
兵頭「怪我をした、というわけではなさそうですね」
御影「じゃあこの血はどこから……」
なんだろう……なんか気持ち悪い。
死体がどうとかじゃなくて、今のこの状況が、なんだか……
御影「……」
コトダマ【六山の右手】を手に入れました。
〔六山の右手は手首まで血塗れになっていた〕
96 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 19:17:29.72 ID:Zue4se3A0
御影「百夏はこんなところ、かな……」
次は如月を調べよう。
佐場木「……」
埋もれていた桜の花びらから出されたのか寝かされてる如月の死体の方には佐場木がいた。
今、佐場木はどんな気持ちで調べてるんだろう……
佐場木「御影か」
御影「何かわかった?」
佐場木「いくつかある。まず如月のこの両手両足、そして首の骨折だが……これは生前のものだ」
御影「嘘……」
つまり如月は……
佐場木「両手両足と首を潰し、心臓を一撃……このような殺し方をする奴を俺は1人知っている」
御影「えっ、誰!?」
佐場木「ジャスティスジャッジ……この男如月怜輝の殺人鬼としての名だ」
御影「……!」
そういえば……最初の学級裁判で如月は素手で薄井の手を潰してた。
だけどなんで如月本人がその殺し方で……
コトダマ【如月の死体】を手に入れました。
〔如月は両手両足首の骨が折れていたが、それは生前のものらしい。
死体発見時に死体は桜の花びらに完全に埋もれていた〕
コトダマ【ジャスティスジャッジ】を手に入れました。
〔如月怜輝の殺人鬼としての名前。
犯罪者をターゲットに両手両足首を潰した後、心臓を素手で貫いて殺す殺人鬼〕
97 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 19:31:12.16 ID:Zue4se3A0
御影「他には、何かわかる?」
佐場木「どうやら如月は誰かと争ったようだ。いくつか殴られたような痕があった」
御影「……如月に?」
佐場木「そうだ」
如月が殴られた?
戦車相手にしても無傷だったあの如月が?
確か前如月は……
※※
如月『なるほど……脳のリミッターを外している僕と渡り合えた理由はそれですか』
※※
そう言ってたよね……
御影「……」
もし出来るとしたら、それは……
御影「……っ」
まただ、また気持ち悪さが……
いったいなんなのこれ……
コトダマ【争いの痕跡】を手に入れました。
〔如月の身体にはいくつか殴られたような痕があった〕
コトダマ【如月怜輝】を手に入れました。
〔如月は脳のリミッターを外し、戦車を相手にしても無傷なほど身体能力が異常に高い。
そんな彼と渡り合う手段は限られているが……〕
98 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 20:22:14.52 ID:Zue4se3A0
道掛「くそ、どうなってんだよ!百夏ちゃんと如月が揃って死んでるって!」
御影「ちょっと落ち着きなよ……私達は今それを調べてるんだから」
道掛「わかってるけどさ……」
バキッ
道掛「はっ?」
御影「ちょっと道掛、今何か踏んだ?」
道掛「いや……」
道掛が花びらを払うと……電子手帳が真っ二つになっていた。
道掛「うおわあっ!?ま、マジかよおい!」
道掛が慌てて拾うけど、もうどうしようもないのが見てすぐにわかる。
道掛「だ、誰のなんだ?牡丹ちゃんか!?」
御影「いや、私のはあるけど……」
その後みんなにも確かめていくけど千、津浦、佐場木も電子手帳は持っていた。
そして如月も持ってるのを佐場木が確かめた。
つまりこれは……百夏の電子手帳?
道掛「百夏ちゃんのやつだったのか……」
御影「……」
百夏の電子手帳が、偶然真っ二つになった?
なんだろう……すごく、引っ掛かる。
コトダマ【壊れた電子手帳】を手に入れました。
〔桜の花びらに埋もれていた電子手帳。
六山の物で道掛が踏んで壊したと思われるが……〕
99 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 20:45:24.43 ID:Zue4se3A0
御影「図書館に戻ってみようかな」
あそこにリュックがあるか確かめないと……
【図書館】
津浦「Ms.御影」
御影「津浦もここに来てたんだ?」
津浦「えぇ、Mr.如月がここからMs.六山を連れ出したなら何か手がかりがあるかと思いまして……しかしあれは」
津浦が見ているのは壁に書かれた【正義の裁きを執行する】って赤い文字。
津浦「ペンキで書かれているようですが……」
御影「これも如月が書いたのかな」
津浦「……」
御影「津浦?」
津浦「少し待っていてください」
そう言って津浦が入っていったのはあの黒いカーテンの一角。
そして戻ってきた津浦は一冊のファイルを持っていた。
御影「なにそれ?」
津浦「ジャスティスジャッジ……Mr.如月の犯行について書かれた資料です」
津浦が開いた中には読めないどこかの文字と何枚かの写真……
御影「っ……」
気分悪くなりそう……だけどきっと手がかりになるはず。
津浦「……変ですね」
御影「何が?」
津浦「Mr.如月の犯行には3つの特徴があります」
津浦「殺害した死体は必ず四肢と首の骨が砕かれ、心臓を貫かれている事」
津浦「絶対に犯罪者以外は殺害しない事」
津浦「そして現場に必ずその犯罪者の犯罪歴が克明に記された紙が貼られている事」
御影「……あれ?でもあそこにそんなのあった?」
津浦「それに、ジャスティスジャッジがこのような見せつける文を書いたという事例はありません」
津浦「これは……本当にMr.如月の書いたものなんでしょうか?」
この文字は……如月が書いたものじゃない?
コトダマ【壁の文字】を手に入れました。
〔図書館の壁に赤いペンキで書かれた【正義の裁きを執行する】という文字〕
コトダマ【ジャスティスジャッジの犯行の特徴】を手に入れました。
〔ジャスティスジャッジの犯行には殺害方法以外に2つの特徴がある。
絶対に犯罪者以外は殺害しない事。
現場に必ずその犯罪者の犯罪歴が克明に記された紙が貼られている事。
しかし紙はなく、赤いペンキで文字を残したという事例はない〕
100 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 21:18:25.76 ID:Zue4se3A0
御影「そうだリュック……」
百夏のリュックを探さないと。
※※
御影「ない……」
いったいどこにいっちゃったんだろう……
コトダマ【六山のリュック】をアップデートしました。
〔六山がいつも背負ってたリュックが消えており、図書館にも存在しなかった〕
101 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 21:34:08.77 ID:Zue4se3A0
御影「後は……そうだ、コテージ」
何か手がかり、あるかもしれないよね。
※※
【如月のコテージ】
御影「これ……」
赤いペンキの缶……これが如月のコテージにあるって事は……
御影「いや、ちょっと待って」
なんかおかしい……
御影「他にも、何か……あっ」
机の上に大切そうに置いてあるバッジが目に入る。
これヒーロー物だよね……如月なら不自然じゃないだろうけど。
御影「でもこれ……多分3回目の学級裁判で」
※※
赤穂『じゃあ……教えてください』
如月『なんでしょう?』
赤穂『如月さんの妹さんのバッジがなんで発電所にあったんですか』
如月『……!』
御影『妹の、バッジ?』
※※
御影「兄さんが、言ってたやつだよね?」
如月の妹のバッジ……確か死んでるってモノクマが言ってたけどなんでそれがあるんだろう。
コトダマ【赤いペンキ】を手に入れました。
〔如月のコテージにあった赤いペンキの缶〕
コトダマ【ヒーローのバッジ】を手に入れました。
〔死んだ如月の妹が持っていたらしいバッジ。
学級裁判の様子を見るに本来はないもののはずだが……〕
102 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:02:16.66 ID:Zue4se3A0
御影「次は百夏のコテージ……」
ガチャガチャ
御影「えっ」
コテージが、開かない?
御影「ちょっとモノクマ!」
モノクマ「はいはい、なんでしょう!」
御影「百夏のコテージが開かないんだけど」
モノクマ「……」
御影「百夏は被害者だから調べていいはずでしょ?早く開けてよ」
モノクマ「それは無理です!だって壊れたから!」
御影「は!?」
モノクマ「いやー、修理するにしてもその間に学級裁判始まっちゃうし、今回は諦めて!」
御影「待ちなよ!ちょっと!」
壊れたって……
コトダマ【六山のコテージ】を手に入れました。
〔捜査中六山のコテージに入る事が出来なかった。
モノクマいわく鍵が壊れたらしい……〕
103 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:20:53.06 ID:Zue4se3A0
御影「……」
入れないものは、仕方ないよね。
そう思って踵を返した私の前に……
モノクマ「……」
またモノクマが現れた。
御影「モノクマ……今度は何?」
モノクマ「……」
モノクマは何も言わずに封筒を私に差し出す。
それを受け取ると、モノクマはそのまま姿を消した。
御影「なんなのもう……」
不満を漏らしながら私は封筒を開ける。
そこには1枚の紙と……電子手帳が入っていた。
御影「これ……」
【経過は順調みたいで何よりだ。
まあ、今回の手術は初歩も初歩だからミスする心配はなかったけどな。
これからお前がどんな人生を歩むか、楽しみにしてるよ。
全く、馬鹿な親を持つと苦労するよな?】
御影「……」
手紙を読んだ私は電子手帳を起動する。
そこに出た名前……
それを見て、私は。
104 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:32:58.32 ID:Zue4se3A0
キーンコーン、カーンコーン…
モノクマ「タイムアップー!」
モノクマ「そろそろ学級裁判を始めましょう!」
モノクマ「オマエラ中央の島に集合してくださーい!」
ブツン!
御影「……」
行こう。
【中央の島・未来機関第20支部】
佐場木「来たか」
道掛「牡丹ちゃん、遅いぜ!」
御影「うん、ごめん」
津浦「……もうこれしか、いないんですね」
兵頭「そして、さらに減る事になるんでしょうか……」
御影「千、それ……」
千の首に巻かれているのは、如月のマフラー。
あいつが最期まで着けていた……遺品。
兵頭「思った以上に、彼を失った事が堪えているみたいです……牡丹さんにはあんな風に言ったのに」
御影「……」
今、千は戦ってる……だったら私は1つしか言えない。
御影「千、私達もいるからね」
兵頭「……はい」
千の頷きと同時に、鍵の開く音。
佐場木「行くぞ」
佐場木を先頭に私達はエスカレーターを降りていく。
御影「佐場木、百夏の死体は調べた?」
その道中。
佐場木「ああ、当然調べた」
私は確認する。
御影「百夏の頭に、手術の痕なかった?」
最後のピースを。
佐場木「……年月が経つのか微かにだが、あったな」
御影「……ありがとう」
コトダマ【六山の手術痕】を手に入れました。
〔六山の頭にあった年月の経つ手術の痕〕
105 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:41:05.70 ID:Zue4se3A0
【学級裁判場】
モノクマ「……うーん」
佐場木「何を唸っている」
モノクマ「いやさぁ、オマエラさっきボクと会わなかった?」
津浦「何を言っているんですか?」
モノクマ「なんか記憶が飛んでるというか……」
道掛「意味わかんねえ」
モノクマ「まっ、いっか!じゃあオマエラ席についてください!」
モノクマに促されるまま私達は席につく。
……六山百夏、如月怜輝。
また2人の仲間を私達は失った。
そしてその犯人は……
佐場木「今回の手口……」
津浦「……疑問が多いですね」
道掛「犯人は絶対見つけてやるからな!」
兵頭「……」ギュッ
必ずいるんだ。
御影「……」
そして始まる学級裁判。
だけど私だけは知っている。
この学級裁判は普通じゃない。
それはあの手紙と。
御影「力を貸して……兄さん」
106 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:42:21.21 ID:Zue4se3A0
【如月怜那】
――この電子手帳が、証明してる……!
107 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:44:05.78 ID:Zue4se3A0
コトダマ【謎の手紙】を手に入れました。
〔モノクマに渡された謎の手紙。
内容は
>>103
〕
コトダマ【電子手帳】を手に入れました。
〔モノクマに渡された電子手帳。
起動すると【如月怜那】という名前が表示された〕
108 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:45:04.09 ID:Zue4se3A0
今回はここまで。
次回学級裁判開廷。
109 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/05(火) 21:47:01.44 ID:ArODS/fA0
・コトダマ一覧表
【モノクマファイル5】
【モノクマファイルの記述】
【六山百夏の正体】
>>91
【六山の死体】
【左胸の傷】
>>92
【身体強化薬】
>>93
【六山の右手】
>>95
【如月の死体】
【ジャスティスジャッジ】
>>96
【争いの痕跡】
【如月怜輝】
>>97
【壊れた電子手帳】
>>98
【壁の文字】
【ジャスティスジャッジの犯行の特徴】
>>99
【六山のリュック】
>>100
【赤いペンキ】
【ヒーローのバッジ】
>>101
【六山のコテージ】
>>102
【六山の手術痕】
>>104
【謎の手紙】
【電子手帳】
>>107
六山百夏と如月怜輝の死。
黒幕殺しを宣言していた如月がなぜ死んだのか。
なぜ六山が殺されたのか。
謎多き中御影は確信していた。
この裁判、何かがおかしいと。
【学級裁判開廷!】
110 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/05(火) 21:56:26.05 ID:ArODS/fA0
モノクマ「はいはい、それでは学級裁判の説明をしまーす!」
モノクマ「学級裁判ではオマエラに誰が犯人かを議論してもらいます!」
モノクマ「その結果は投票によって決定され、正しいクロを指摘できればクロがおしおき」
モノクマ「ただし間違えたら……クロ以外の全員がおしおきされ、クロは自由の身となるのです!」
道掛「結局何度考えても俺にはさっぱりだ……なんで如月が死んじまったんだ?」
佐場木「それを話し合うためにも、まずは事件の流れを追う必要がある」
津浦「そうですね……Ms.御影、よろしいですか?」
御影「……」
兵頭「牡丹さん?」
御影「あっ、えっ?なに?」
兵頭「昨日の夜の事をお話いただけますか?私達は病院にいたので……」
御影「あっ、そうだね……」
とはいっても、私も詳しい事がわかってる訳じゃないんだよね……
111 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/05(火) 22:34:46.48 ID:ArODS/fA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【モノクマファイル5】
【六山の死体】
【壁の文字】
御影「昨日私と百夏は図書館にいたんだ」
御影「色々話してる内に寝ちゃって……目を覚ましたら百夏がいなくなってて」
兵頭「そこに私がやって来た……」
佐場木「そして俺達に如月が動いたと話がきたわけか」
津浦「【眠っている間にMs.六山は】……」
道掛「んっ?ちょっと待ってくれよ」
道掛「牡丹ちゃんは、【百夏ちゃんが如月に直接さらわれたのを見た】とかいうわけじゃないんだよな?」
御影「……まあ、そうだね」
道掛「だったら如月が何かしたとは限らないんじゃねえか?」
道掛「【百夏ちゃんが偶然外に出てった】って可能性もあるはずだぜ!」
112 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/05(火) 22:55:03.74 ID:ArODS/fA0
【百夏ちゃんが偶然外に出てった】←【壁の文字】
御影「それは違ってるよ!」
御影「ううん、間違いなく図書館で何かがあったはずだよ」
御影「図書館の壁には【正義の裁きを執行する】って赤い文字があったからね」
道掛「佐場木?」
佐場木「俺の事じゃない」
兵頭「あの赤い文字は……血だったのでしょうか?」
津浦「いえ、調べましたがあれはペンキだったようです」
道掛「わざわざペンキでそんなもん書いたのか?」
御影「そのペンキだけど……一応見つかったんだよね」
佐場木「いったいどこにあったんだ?」
赤いペンキ……それがあったのは。
113 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 10:29:26.48 ID:Le1sv5pA0
【赤いペンキ】
御影「これだよ!」
御影「如月のコテージ……そこに赤いペンキの缶があったんだ」
兵頭「如月さんの、コテージに……」
津浦「つまり、あの文字はMr.如月が書いたと……しかし」
佐場木「疑問があるな」
道掛「わざわざコテージに戻しに行った事だな!俺にもわかるぞそれは!」
御影「そうなんだよね。あの文字を如月が書いたなら、如月は百夏をさらって文字を書いてコテージに缶を置きに行った事になるんだ」
兵頭「六山さんを黒幕と睨んでいたなら、そんな悠長な事をしていたのは……不自然です」
津浦「万が一ルールに抵触して誰かがまた亡くなるのを恐れた、という可能性もあるのでは?」
道掛「そういや、ポイ捨ては禁止だったもんな!」
御影「ううん、それはないと思う。だってルールには……」
※※
2…共同生活を快適に過ごすため道端や海などにポイ捨てをする事を禁じます。
※※
御影「ってあったわけだから……」
佐場木「おそらく屋内でのそれは禁止されていない。苗木の事件を思い出せばわかるはずだ」
兵頭「苗木さんは薬をばらまいた……鞍馬さんに拾わせるためとはいえ捨てたのは間違いありませんね」
道掛「じゃあ置きっぱなしにしても問題はなかったわけか……」
114 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 10:40:37.52 ID:Le1sv5pA0
佐場木「文字について疑問は残るが……一時それは保留だ」
兵頭「話す事は他にもたくさんありますからね」
御影「じゃあ次は、私が2人を見つけた時の話をするよ」
津浦「はい、お願いします」
御影「それぞれ島を調べるってなった後私はスプリングアイランドに行ったんだけど……」
御影「桜の木に寄りかかってる百夏を見つけたんだ」
御影「そしてみんなを呼ぼうって行こうとしたら……反対側に妙に花びらが盛り上がってる部分があって」
御影「それで花びらを払ったら……中に如月の死体があったんだよ」
115 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 10:51:30.70 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【ジャスティスジャッジ】
【六山の右手】
【如月怜輝】
兵頭「発見時の状況はこれでわかりましたが……」
津浦「ここから次は何を話しましょうか」
道掛「なあ、1つ気になる事があんだけど」
佐場木「なんだ」
道掛「モノクマファイルには如月の骨が折れてるってあったろ?」
道掛「あれって何でなんだ?」
津浦「[抵抗を防ぐため]では?」
佐場木「[あれそのものに意味があった]からだ」
兵頭「しかしそれは……」
如月の骨折……あれは、確か。
116 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 11:04:50.12 ID:Le1sv5pA0
[あれそのものに意味があった]←【ジャスティスジャッジ】
御影「それに賛成だよ!」
御影「あれは、ある殺人鬼の殺し方だったんだよ」
道掛「殺人鬼!?そんな奴がまだいたのか!?」
兵頭「ですがその殺人鬼の名前は……」
佐場木「【ジャスティスジャッジ】……如月怜輝の事だ」
道掛「はっ?つまり如月は如月の殺し方で死んでたって事か?」
津浦「そう、なりますね」
道掛「いやいやいやいや、意味わかんねえよ!?なんで如月が如月に殺されたみたいになってんだ!?あいつ実は2人いたのか!?」
津浦「……自殺、だったのでは?」
佐場木「自殺だと?」
津浦「ワタシ、気になっていたんです。Mr.如月が黒幕を殺すと宣言した時」
※※
如月『……皆さん、安心してください。僕はこのコロシアイを必ず終わらせます』
如月『それが僕の、最後の仕事ですから』
※※
津浦「そう口にしたのを」
兵頭「最後……」
津浦「Mr.如月はMr.赤穂を見殺しにしました」
津浦「そんな自分を許せなかった……可能性はあるのでは?」
御影「如月が自殺……?」
117 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 11:14:47.91 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【ジャスティスジャッジの犯行の特徴】
【身体強化薬】
【争いの痕跡】
津浦「Mr.如月は自殺だった……その可能性があります」
道掛「【赤穂を見殺しにした】事で自分を殺したってのかよ!」
兵頭「その前に六山さんを黒幕と睨んで殺害した……」
佐場木「……あの殺人鬼が自殺か。考えられないとは言わんが」
兵頭「確かに【殺害方法、ターゲット……全て如月さんの犯行を示しています】が……」
道掛「自分で骨折ったのか……どこまで徹底してんだよ!」
如月が自殺……本当にそうなの?
1つある、疑問……それを言ってみよう。
118 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 11:31:21.93 ID:Le1sv5pA0
【殺害方法、ターゲット……全て如月さんの犯行を示しています】←【ジャスティスジャッジの犯行の特徴】
御影「それは違ってるよ!」
御影「待って。如月の犯行なら足りない事があるよ」
兵頭「足りない事ですか?」
御影「ジャスティスジャッジ、如月の犯行には3つの特徴がある」
御影「1つ、殺す時は両手両足首を折ってから心臓を貫く」
御影「2つ、ターゲットは犯罪者だけ」
御影「3つ、ターゲットの罪を書いた紙がある事」
道掛「紙?そんなのあったか?」
佐場木「なかったな」
兵頭「今回だけ、省いた可能性は……」
御影「でもペンキで文字を書く余裕はあったんだよ?」
津浦「……そういえばあの文字は今までの犯行にはなかった特徴でした」
佐場木「如月の犯行に例外があった事はない。今回だけ例外があったとは考えにくい」
道掛「ああもう、わけわかんねえ!いったい何がどうなってんだよ!」
道掛「如月が百夏ちゃんを黒幕だって殺してその後自殺したんじゃねえなら、誰が如月殺せんだ?」
道掛「薬飲んでも佐場木は手も足も出なかったんだぜ!?」
如月が自殺じゃないなら、誰に殺されたか……
御影「……」チラッ
モノクマ「うぷぷ」
まだ駄目、これを出しても言い逃れされる。
だったらまずは……アイツの思惑に、あえて乗らないと……!
119 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 12:30:53.20 ID:Le1sv5pA0
佐場木「……如月が死んでいた以上、一筋縄ではいかないのはわかりきっていた事だ」
兵頭「如月さんの自殺ではないだろう……それがわかっただけでも大きいですね」
津浦「では次は……」
道掛「百夏ちゃんについて話そうぜ!俺すげえ気になってる事あんだよ!」
道掛の気になってる事……それはあれかな。
120 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 12:51:58.97 ID:Le1sv5pA0
【モノクマファイルの記述】
御影「これだよ!」
御影「それって、モノクマファイルに百夏の名前がなかった事?」
道掛「そうそう!今までの事考えるとモノクマファイルに書かれてなかった事ってかなり重要だったろ?」
佐場木「それは俺も気になってはいた。なぜ六山の名前というあからさまなものが書かれていないのか」
御影「……」
百夏の名前……私はそれについての情報を持ってる。
慎重に、それを出していかないと……
121 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 13:10:12.80 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【六山百夏の正体】
【六山の右手】
【六山の死体】
佐場木「なぜ六山の名前がモノクマファイルに書かれていないのか……」
兵頭「六山さんの名前が事件の鍵を握る、という事なんでしょうか」
津浦「しかし名前が事件の鍵を握るというのはどういう……」
道掛「わかった![百夏ちゃんは六山百夏じゃなかった]んだ!」
津浦「[Ms.六山が誰かと入れ換わっている]……?」
兵頭「そんな馬鹿な……私達の誰も彼女と入れ換われるとは思えません」
佐場木「他に可能性があるとするならば……」
122 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 14:18:55.78 ID:Le1sv5pA0
[百夏ちゃんは六山百夏じゃなかった]←【六山百夏の正体】
御影「それに賛成するよ!」
御影「道掛の言う通りだよ」
道掛「マジか!」
兵頭「牡丹さんも入れ換わり説が正しいと言うんですか?」
御影「ううん、そうじゃない。でも百夏は六山百夏じゃなかったんだよ」
佐場木「……偽名か」
津浦「偽名……六山百夏という名前は本名ではなかったと?」
御影「そうだよ。私は百夏からそれを直接教えてもらったから間違いないよ」
道掛「じゃあ牡丹ちゃんは百夏ちゃんの本名知ってんのか!」
御影「……ううん、百夏は六山百夏として接してほしいって言ってたから」
道掛「そうか……そう上手くはいかねえか」
津浦「しかしなぜ偽名を?」
御影「それはきっと、百夏の才能が関係してたんだと思う」
佐場木「名前だけではなく、才能も偽っていたという事か……御影、お前はそれを知っているのか?」
御影「うん」
御影「百夏の才能は、【超高校級の工作員】だよ」
123 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 14:56:20.99 ID:Le1sv5pA0
道掛「超高校級の……」
津浦「工作員、ですか?」
御影「本人がそう言ってた。未来機関から送り込まれたって」
兵頭「未来機関が?いったいなぜそんな……」
御影「それは……ごめん、わかんない」
百夏の目的、絶望の残党がいるかもしれないって話。
それを私は言わなかった。
モノクマ「……」
モノクマ、その向こうにいるはずの黒幕。
そいつを追い詰めるためにも今はまだ……
佐場木「目的はどうあれ、六山が偽名を使っていたのは事実だ」
佐場木「それを奴が知っていたのもな」
モノクマ「うぷぷ、何の事かな?」
佐場木「それを踏まえて議論を再開するぞ」
道掛「おう!」
御影「……」
捜査で感じていた気持ち悪さ、そして出てくる証拠……
それの示すものがきっとただ1つ……
問題は、その先……!
【学級裁判中断!】
124 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 14:56:47.46 ID:Le1sv5pA0
一旦ここまでで。
125 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 22:13:08.56 ID:Le1sv5pA0
【学級裁判再開!】
126 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 22:18:13.71 ID:Le1sv5pA0
佐場木「六山が偽名を使っていた【超高校級の工作員】だった……」
兵頭「問題はそれをモノクマファイルから隠していた事……」
津浦「隠された名前……どうにか知る方法はないでしょうか」
道掛「あっ、そうだ!だったら電子手帳見ればいいんじゃねえのか!」
道掛「あれ、電源入れたら名前出んだろ!」
御影「……」
佐場木「……」
兵頭「……」
津浦「……」
モノクマ「ええー……」
道掛「な、なんだよ?なんでそんな何言ってんだお前って目で見るんだ!?」
道掛は忘れちゃったみたいだね……百夏の電子手帳が今どういう事になってるか。
127 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 22:39:39.32 ID:Le1sv5pA0
【壊れた電子手帳】
御影「これだよ!」
御影「ねぇ、道掛……捜査中に電子手帳壊したの覚えてる?」
道掛「うっ……そんな事もあったな」
御影「……それ、誰の電子手帳って事になったっけ?」
道掛「そりゃ、確か百夏ちゃ……」
道掛「…………」
道掛「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!?百夏ちゃんの電子手帳、俺がぶっ壊しちまったじゃねえかよぉぉぉぉ!?」
佐場木「思い出したか」
兵頭「道掛さん……」
津浦「どうリアクションすればいいのでしょうか……」
御影「と、とにかく!電子手帳から名前を探るのは無理だから……違う方向から百夏の名前を探ってみようよ」
佐場木「他に手段もないだろうな……」
道掛「うぐぐ……」
128 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 22:58:05.51 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【六山のコテージ】
【六山の手術痕】
【争いの痕跡】
佐場木「六山の名前……それを探る方法はあるか」
兵頭「【電子手帳は壊れてしまいました】から無理ですね」
道掛「わ、悪い……」
津浦「ま、まあ、Mr.道掛もわざとではなかったわけですから……」
津浦「そうです、Ms.六山のコテージになら手がかりがあったのでは?」
津浦「Ms.六山は被害者、【コテージにも入れたはず】ですよ」
道掛「おぉ、さすが琴羽ちゃん!」
百夏のコテージ……そこを調べられたら、よかったんだけどね。
129 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 23:29:08.36 ID:Le1sv5pA0
【コテージにも入れたはず】←【六山のコテージ】
御影「それは違ってるよ!」
御影「残念だけど……百夏のコテージには入れなかったよ」
津浦「な、なぜですか?」
御影「モノクマいわく、鍵が壊れたらしいけど」
佐場木「鍵が壊れただと?」
モノクマ「そうだよ!壊れちゃったら入れないでしょ?修理にも時間がかかるし!」
兵頭「……怪しいですね」
道掛「すっげえ怪しい」
津浦「怪しいです」
佐場木「状況証拠は揃っているな」
モノクマ「なにさなにさ!クマをまるで悪者みたいに!」
モノクマ「ボク以上にまともなクマなんていないんだぞー!」
御影「……」
モノクマの言葉は無視するとして……このままだと百夏の名前を証明出来ないね。
だったらここは先に……
御影「ねぇ、これも保留にして次の話題に行かない?」
佐場木「袋小路にいるままよりはマシか……」
道掛「でも何を話すんだよ?」
御影「今までは図書館の文字とか百夏の正体を話してたから……死体から、議論しようよ」
兵頭「そちらはあまり触れてませんでしたね……」
モノクマ「うぷぷ、頑張ってねー」
津浦「腹が立ちますね……」
130 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 23:36:37.60 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【六山の死体】
【如月の死体】
【如月怜輝】
佐場木「死体について話し合うぞ。疑問点があればあげてみろ」
兵頭「やはりなぜ如月さんだけ骨を折られていたか……」
道掛「そもそも如月と百夏ちゃんってどっちが先に殺されたんだ?」
津浦「やはり[六山さんが先に殺害された]のでは?」
兵頭「[如月さんが先に殺害された]のは、考えにくいですよね」
佐場木「殺された順番か……モノクマファイルからでは特定は不可能だな」
道掛「くそっ、また袋小路かよ!」
殺された順番……それはきっと。
131 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 23:57:06.74 ID:Le1sv5pA0
[如月さんが先に殺害された]←【如月の死体】
御影「それに賛成だよ!」
御影「千、多分殺されたのは如月が先だよ」
兵頭「如月さんが先に……」
道掛「ちょ、ちょっと待ってくれよ!なんでそんなはっきり言えるんだ!?」
御影「……私が見つけた時、如月の死体は花びらに埋もれてたんだよ」
佐場木「確かに花びらを払ったと言っていたな」
そう、そこにもう1つ……!
132 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:23:56.59 ID:cJWVZ45A0
【六山の死体】
御影「これだよ!」
御影「そして百夏の死体の方は半分埋もれてる状態だった……」
兵頭「全て埋まっていた如月さんと、半分埋もれていた六山さん……なるほど、それなら殺された順番は如月さん、六山さんで正しいようですね」
津浦「しかし、どうやってMr.如月を……」
如月と犯人の間に何があったか……
少し考えてみようか……
133 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:30:37.48 ID:cJWVZ45A0
【ショットガンコネクト開始!】
まず、最初に考えるべきは……
コトダマ
>>109
【争いの痕跡】
【如月怜輝】
【六山百夏の正体】
課題
【今回被害者になったのは?】
【今回クロになったのは?】
【今回死ななかったのは?】
134 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:33:15.82 ID:cJWVZ45A0
【如月怜輝】―【今回被害者になったのは?】
今回被害者になったのは如月……
だけど如月を殺すなんて難しい……
コトダマ
>>109
【争いの痕跡】
【ヒーローのバッジ】
【モノクマファイル5】
135 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:34:56.30 ID:cJWVZ45A0
【如月怜輝】―【今回被害者になったのは?】―【争いの痕跡】
だけど争いの痕跡があった。
如月と犯人は争ったはず……
つまり……!
結論
【如月は正面から殺された】
【如月は不意討ちで殺された】
【如月は遠くから殺された】
136 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:45:55.12 ID:cJWVZ45A0
【如月は正面から殺された】
御影「これが私の結論だよ!」
御影「如月は、正面から殺されたんだと思う」
佐場木「正面から……あの殺人鬼を殺したか」
御影「佐場木も争った痕があるのは見たでしょ?」
佐場木「にわかには信じがたいが、あれは間違いなく争いがあったのを示す証拠だな」
兵頭「……」
津浦「Mr.如月が正面から殺されたなんて……」
御影「でも他に可能性はないよ。如月は……」
道掛「ちょっと待ったぁ!」反論!
道掛「いやいや、待ってくれよ牡丹ちゃん!やっぱそれはおかしいって!」
御影「……」
道掛「牡丹ちゃんだってわかってるはずだろ!」
道掛「如月が正面から殺されたなんてあり得ないってな!」
137 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:51:46.31 ID:cJWVZ45A0
【反論ショーダウン開始!】
・コトノハ
>>109
【身体強化薬】
道掛「如月の強さは俺達皆見てきたはずだ!」
道掛「あいつを正面から殺すなんて無理だって!」
御影「如月は確かに強いよ。だけど無敵だったわけじゃない」
御影「私達は如月と対等にやりあった人間を知ってるはずだよ」
道掛「それ、鞍馬の事だよな?」
道掛「そりゃ、鞍馬なら出来たかもしんねえけど……でもあいつはもういねえし」
道掛【もう如月と戦う手段なんかどこにもねえんだって!】
138 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:01:36.67 ID:cJWVZ45A0
【もう如月と戦う手段なんかどこにもねえんだって!】←【身体強化薬】
御影「その反論、断ち切るよ……!」
御影「手段は、あったよ」
道掛「はっ!?」
御影「身体強化薬……鞍馬が如月とやりあえた理由になった薬の瓶が現場にあったんだよ」
津浦「身体強化薬……Mr.苗木も相当な力を発揮していましたね」
佐場木「瓶ごとあったなら、鞍馬のように立ち回る事も可能だったろう」
兵頭「ま、待ってください!牡丹さん、しかしその薬があったのは……」
御影「……うん、この薬があったのは」
御影「百夏のスカートのポケット、だった」
道掛「……ま、まさかじゃあ!」
御影「……」チラッ
モノクマ「盛り上がってきたみたいだね!そろそろ学級裁判も大詰めかな!」
御影「……そう、この事件の犯人は」
139 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:02:15.27 ID:cJWVZ45A0
御影「百夏、だったんだよ」
140 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:08:59.52 ID:cJWVZ45A0
津浦「Ms.六山が今回の事件の犯人……!?」
兵頭「殺された順番、怪我の具合……確かにそう考えると自然ではありますが」
佐場木「最初に話した六山を殺した如月が自殺したのではなく、如月を殺した六山が自殺した……」
道掛「で、でもなんでだ!百夏ちゃんは黒幕じゃないんだろ!なんであそこまでして如月を殺す必要があるんだよ!?」
御影「それが、百夏の名前を隠した理由なんじゃない?」
佐場木「六山が如月を殺した動機……名前がわかれば明らかという事か」
141 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:20:41.93 ID:cJWVZ45A0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【ヒーローのバッジ】
道掛「百夏ちゃんが如月を殺したなんて信じらんねえよ……!」
兵頭「状況だけなら、可能性はありますが……」
津浦「【名前さえわかればそれも納得出来る】のでしょうか……」
道掛「でもさっきは話し合っても何もわかんなかったじゃねえか!」
佐場木「【手がかりがない】以上、それも無理はない」
百夏の本当の名前……
それが、この事件を紐解くきっかけになるはずだよ……!
142 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:30:02.88 ID:cJWVZ45A0
【手がかりがない】←【ヒーローのバッジ】
御影「それは違ってるよ!」
御影「百夏の本名……その手がかりはあるよ」
佐場木「なに?」
御影「如月のコテージにあったこのバッジ……これがそうだよ」
兵頭「そのバッジは」
御影「3回目の学級裁判、如月が犯人じゃないかって話になったの覚えてる?」
津浦「そんな事もありましたね……そういえばあの時Mr.赤穂は」
※※
赤穂『じゃあ……教えてください』
如月『なんでしょう?』
赤穂『如月さんの妹さんのバッジがなんで発電所にあったんですか』
如月『……!』
御影『妹の、バッジ?』
赤穂『ここに妹さんがいるって言うんですか?』
※※
津浦「そう詰め寄って……っ、まさか!?」
御影「そう、兄さんは……あの時真実の一端を口にしてたんだ」
御影「六山百夏……その正体は!」
143 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:30:30.40 ID:cJWVZ45A0
御影「如月怜輝の妹だったんだよ!」
144 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:39:54.89 ID:cJWVZ45A0
道掛「も、も、百夏ちゃんが……如月の妹ぉ!?」
御影「そう考えれば辻褄があうよ!如月が兄さんを見殺しにしたって聞いた時の百夏の態度も!」
※※
御影『……えっ?』
私が立ち上がるよりも早く。
私が何かを叫ぶよりも早く。
六山『……』
六山が如月の頬にビンタをしていた。
……なんで?
六山『な、なんで、そんな……!』ポロポロ
なんで、六山泣いてるの?
如月『六山さん……?』
六山『それだけは、その口からそんな言葉だけは聞きたくなかったよ……!』
※※
御影「百夏が、あんなに如月を止めたがってたのも」
※※
六山『……させない』
御影『えっ、六山?』
六山『絶対にさせないよ。もう人なんて殺させない』
如月『……相手は黒幕ですよ?』
六山『それでも!わたしは絶対許さないから……!』
※※
御影「百夏は如月を、自分のお兄ちゃんをどうしても止めたかったんだ……」
145 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:52:17.39 ID:cJWVZ45A0
佐場木「……待て御影。お前のその推理には大きな矛盾がある」
御影「矛盾?」
佐場木「前にモノクマは言っていたはずだ」
※※
モノクマ『如月クン、キミ御影さんと同じ才能の妹さんがいたよね?』
モノクマ『だけどその妹さんはもういない!死んでしまってる!』
※※
佐場木「そして如月もそれは認めていたはずだ」
※※
如月『モノクマの言う通り、僕は妹が生きて仲睦まじくしている赤穂さんに嫉妬していました』
※※
兵頭「そうです……私も、如月さんの妹さんの話は以前聞いていましたが、如月さんは妹は殺されたとはっきり……」
御影「……本当に、そうだったのかな?」
津浦「どういう意味ですか?」
御影「如月の妹は……本当に殺されたの?」
道掛「で、でも如月がそう言ってたなら……」
如月の妹が生きていたかもしれない……それを示すんだ!
146 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:00:04.83 ID:cJWVZ45A0
【謎の手紙】
御影「これだよ!」
御影「ここにある手紙が、その証明になるかも」
モノクマ「……!」
佐場木「なんだその手紙は?」
御影「ちょっとね……とにかく中身を聞いて」
【経過は順調みたいで何よりだ。
まあ、今回の手術は初歩も初歩だからミスする心配はなかったけどな。
これからお前がどんな人生を歩むか、楽しみにしてるよ。
全く、馬鹿な親を持つと苦労するよな?】
兵頭「手術……馬鹿な親……」
道掛「これが、百夏ちゃんの事言ってるのか?」
御影「千、如月から聞いた妹さんの話って……」
兵頭「親代わりだった施設の人が、妹さんをマッドサイエンティストに引き渡したと……」
津浦「馬鹿な親、ですか」
御影「それに、手術って単語も百夏と繋がるんだ」
147 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:11:31.44 ID:cJWVZ45A0
【六山の手術痕】
御影「これだよ!」
御影「佐場木、百夏の頭には手術の痕があったんだよね?」
佐場木「ああ」
兵頭「その手紙が、六山さん宛なのは疑いようがなさそうですね」
モノクマ「……あのさ、ちょっといい?」
道掛「なんだよ、急に!」
モノクマ「御影さん、その手紙どこで手に入れたの?」
御影「はっ?何言って……」
渡したのはあんたでしょという言葉を飲み込む。
……まさか、これを渡したのはモノクマの意思じゃない?
そういえば裁判前……
※※
モノクマ『……うーん』
佐場木『何を唸っている』
モノクマ『いやさぁ、オマエラさっきボクと会わなかった?』
津浦『何を言っているんですか?』
モノクマ『なんか記憶が飛んでるというか……』
※※
じゃあもしかしたら……この手紙と【アレ】はモノクマの想定外?
私はこれも含めて、あいつが作った筋書きだと思ってたけど……
だとしたら……いけるかもしれない!
御影「百夏のパーカー、だよ」
モノクマ「……万が一考えてたってわけね。あのスパイらしいやり口だよ」
モノクマ「まっ、いいや!じゃあ続きを……」
148 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:12:35.67 ID:cJWVZ45A0
御影「もう、いいよ……」
149 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:18:49.51 ID:cJWVZ45A0
モノクマ「んっ?いいって何が?」
御影「百夏が犯人なのは揺るがない。もうどうしようもない」
津浦「そう、ですね……」
モノクマ「あっ、そう?じゃあ投票……」
御影「その前に!知ってるなら教えてよ!」
御影「百夏の、本当の名前……」
モノクマ「はい?」
御影「私、百夏から本名教えてもらえなかった。私が思ってたより、百夏は……私を信用してなかったんだ」
兵頭「牡丹さん……」
御影「だから、だからせめて知りたい!投票する前に、あの子の本当の名前……」
道掛「……」
御影「お願い、だから……」
佐場木「……だそうだが?」
モノクマ「……うぷ」
モノクマ「うぷぷぷぷ!いいねぇ、その絶望した感じ!」
モノクマ「わかったよ!そんな信用してもらえなかった可哀想な御影さんに六山さんの本名教えてあげるよ!」
150 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:20:30.50 ID:cJWVZ45A0
モノクマ「彼女の本名は如月怜那!」
モノクマ「お察しの通り如月怜輝クンの妹でーす!」
151 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:24:49.78 ID:cJWVZ45A0
御影「…………」
モノクマ「うぷぷ!満足した?これが御影さんが教えてもらえなかった名前だよ!」
佐場木「如月怜那……」
兵頭「まさか本当に如月さんの妹さんが……」
道掛「百夏ちゃ、いや、怜那ちゃんは兄貴を殺しちまったって事かよ……」
津浦「救われない、結末ですね……」
モノクマ「おやおや、全員暗くなっちゃった!」
御影「…………」
モノクマ「ねぇ、御影さんは今どんな気持ち?絶望した?絶望しちゃった?」
御影「…………今の、気持ち?」
モノクマ「そうそう!」
御影「そう、だね……」
152 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:25:31.85 ID:cJWVZ45A0
御影「確信したよ」
御影「百夏は、怜那は犯人じゃないってね!」
153 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:33:02.07 ID:cJWVZ45A0
モノクマ「…………は?」
道掛「ちょ、ちょっとどういうこった!?」
御影「ごめんみんな……実は私1つ隠してた事があるの」
津浦「隠してた事?」
御影「私、この裁判は茶番だと思ってた」
佐場木「茶番だと?」
御影「捜査の時に気持ち悪かったんだ。証拠全部が怜那を犯人だって指し示してるみたいで」
兵頭「それは確かに……」
御影「怜那が如月の妹だって突き止めて、あまりに悲しい事件として私達が絶望する……それがモノクマの筋書きだって思ってた」
モノクマ「……」
御影「モノクマ、さっきの質問に本当の答え返すよ」
御影「あの手紙は、あんたから貰ったんだよ!」
モノクマ「なんだって……!?」
御影「この際何があったかは関係ない!重要なのは、あんたにとってこの手紙が想定外だった事!」
モノクマ「……」
御影「だったらこれも……あんたの想定外だよねモノクマ!」
154 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:43:28.05 ID:cJWVZ45A0
【電子手帳】
御影「これだよ!」
御影「ここにある電子手帳……誰のだと思う?」
道掛「牡丹ちゃんのじゃないのか?」
御影「私のならここにあるよ」
モノクマ「まさか!?」
御影「これはね」ピッ
【如月怜那】
御影「怜那の電子手帳だよ!」
モノクマ「なんでオマエがそれを持ってるんだ!!」
御影「言ったでしょ?あんたが私に渡したんだよ!」
モノクマ「そんなのこっちは……!」
佐場木「待て!如月怜那の電子手帳があるなら……」
佐場木「あの現場にあった壊れた電子手帳は誰の物だ!」
津浦「あっ……!」
兵頭「私達は全員持っています!如月さんの電子手帳も確認しました!」
道掛「それで怜那ちゃんのがそこにあるなら……!」
御影「そう!事件があった時、現場にはもう1人いたんだよ!」
モノクマ「……」
御影「持ってる私達を除外するなら、答えは1つしかない!」
御影「モノクマ、ううん、黒幕!」
御影「あんたが如月と怜那を殺した犯人なんだよ!」
モノクマ「……」
御影「言い訳はある?」
モノクマ「……」
道掛「何か言えよこの野郎!」
モノクマ「…………」
155 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:46:25.13 ID:cJWVZ45A0
モノクマ「タイムアッーーーープ!!」
156 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:56:13.73 ID:cJWVZ45A0
御影「は……」
モノクマ「さあ、投票タイムに入ろうか!オマエラ、さっさと投票しちゃってくださーい!」
道掛「ま、待てよ!投票って言ったって……」
津浦「だ、誰に投票すれば……っ、なんですかこれ!?」
津浦の言葉に投票画面を見る。
そこには……生き残った私達以外の投票先が、なくなっていた。
佐場木「何の真似だこれは!!」
モノクマ「えー?如月怜那さんは犯人じゃないんでしょ?だったらオマエラの中にしか犯人いないじゃん!」
御影「ふ、ふざけないでよ!こんな……」
モノクマ「あっ、そういえばさぁ」
モノクマ「死亡推定時刻の頃って御影さん以外病院にいたよね?」
御影「……!?」
モノクマ「第一発見者も御影さんだし、ポケットに薬突っ込んだりとかも出来るんじゃない?」
御影「あっ、なっ」
まさかこいつ……私を、殺そうとしてるの……!?
モノクマ「それを踏まえて投票してくださーい!ほら、後一分だよ!」
佐場木「くそっ!」
津浦「ど、どうしたら……」
道掛「ふざけんなよちくしょうがぁ!!」
御影「……」
こんな……なりふり構わないで来るなんて……
私、どうしたらいいの……?
157 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:57:34.59 ID:cJWVZ45A0
兵頭「私に投票してください!!」
158 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 12:06:48.35 ID:cJWVZ45A0
御影「せ、千……?」
兵頭「私は牡丹さんを呼びに皆さんと離れていた時間がありました!」
兵頭「薬も見つけたのは私!見せかける事は可能です!」
道掛「せ、千ちゃん何を……」
兵頭「急いでください!早く!」
モノクマ「そうだよー!ほら投票しないとおしおきしちゃうからね!」
津浦「っ、うううっ……!」
モノクマ「後30!」
道掛「くそっ!くそっ!ちくしょーーーー!!」
モノクマ「20!」
佐場木「この腐れ外道が……!」
モノクマ「10!9!」
兵頭「牡丹さん!急いでください!」
御影「や、やだよ!なんで!千は犯人じゃないのに!」
モノクマ「8!7!」
兵頭「これが一番いい方法なんです……さぁ、早く!」
御影「嫌だ!やだやだやだ!兄さん、怜那、千までいなくなったら私……!」
モノクマ「6!5!4!」
兵頭「牡丹さん」
御影「あっ」
モノクマ「3!2!1!」
兵頭「ありがとうございます」
そう言って牡丹は、私の手を掴んで自分に……投票させた。
159 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 12:08:42.86 ID:cJWVZ45A0
VOTE
兵頭 兵頭 兵頭
チャッチャッチャー!
160 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 12:09:11.29 ID:cJWVZ45A0
【学級裁判閉廷!】
161 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 12:09:41.75 ID:cJWVZ45A0
今回はここまで。
次回おしおきです。
162 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 12:13:53.76 ID:cJWVZ45A0
>>158
訂正
御影「せ、千……?」
兵頭「私は牡丹さんを呼びに皆さんと離れていた時間がありました!」
兵頭「薬も見つけたのは私!見せかける事は可能です!」
道掛「せ、千ちゃん何を……」
兵頭「急いでください!早く!」
モノクマ「そうだよー!ほら投票しないとおしおきしちゃうからね!」
津浦「っ、うううっ……!」
モノクマ「後30!」
道掛「くそっ!くそっ!ちくしょーーーー!!」
モノクマ「20!」
佐場木「この腐れ外道が……!」
モノクマ「10!9!」
兵頭「牡丹さん!急いでください!」
御影「や、やだよ!なんで!千は犯人じゃないのに!」
モノクマ「8!7!」
兵頭「これが一番いい方法なんです……さぁ、早く!」
御影「嫌だ!やだやだやだ!兄さん、怜那、千までいなくなったら私……!」
モノクマ「6!5!4!」
兵頭「牡丹さん」
御影「あっ」
モノクマ「3!2!1!」
兵頭「ありがとうございます」
そう言って千は、私の手を掴んで自分に……投票させた。
163 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 21:37:34.79 ID:WAd4H8VA0
モノクマ「うぷぷ、お見事!大正解!」
モノクマ「今回如月怜輝クンと六山百夏改め如月怜那さんを殺害したクロは……」
モノクマ「兵頭千さんでしたー!」
津浦「うっ、ううっ……」
道掛「てめえ、いけしゃあしゃあと……!」
佐場木「……」ギリィ
御影「…………」
正、解?
何が正解なの?
御影「ふざけないでよ!」
千が犯人なわけないのに。
あんたはそれを一番よくわかってるくせに……!
兵頭「……皆さん、私のわがままを聞いてくださってありがとうございました」
御影「っ!」
頭を下げる千の腕を掴む。
御影「千もなんでこんな事!自分が何をしたかわかってるの!?」
自分から死ぬような真似をした千の事が理解出来ない。
私には生きてほしいって言ったのに!
御影「答えてよ!これの何が一番いい方法なの!?」
兵頭「……」
頭を下げたままの千を揺さぶりながら問い詰める。
だけど千は何も言ってくれなくて、それがさらに私の苛立ちを掻き立てて。
御影「千!」
だけど、私のそんな言葉は……
164 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 21:38:19.90 ID:WAd4H8VA0
兵頭「こうしなければ、あなたが殺されていたじゃないですか!」
そんな千の悲痛な叫びに、掻き消された。
165 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 22:02:22.32 ID:WAd4H8VA0
御影「……!」
兵頭「私は……ずっと悩んでいました」
兵頭「元々、自分がどこかおかしい事は知っていたんです。人の人生を左右する選挙、それに対して気分が昂るなんて……」
兵頭「だけどこの学級裁判で知ってしまった禁断の味。誰かを直接死に追いやる投票で快楽を得る自分自身」
兵頭「あれで私は……とうとう理解してしまったんですよ」
兵頭「自分は、生きていてはいけない人間だって」
兵頭「あの日から、私は心の片隅で怯えていました」
兵頭「死んでしまいたかった!だけど苗木さんに襲われてそれが現実味を帯びたら、今度は死ぬのが怖くなって!」
兵頭「だけど私はいつかあの投票をしたいがために誰かを殺すかもしれない」
兵頭「もう私は……自分自身が信用出来なかった」
兵頭「だから、私は……お願い、してたんですよ」
兵頭「如月さんに……もし私が止まらなくなりそうになったら、私を殺してくださいと」
御影「っ!?」
166 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 22:13:57.17 ID:WAd4H8VA0
兵頭「最初は断られましたけど、誰かの未来を守るためだって説き伏せました」
兵頭「それで私は安心できた、いざという時に止めてくれる人がいるんだからと」
兵頭「……それなのに、もうあの人はいない」
兵頭「だから私は……」
御影「だ、だからって!」
兵頭「でも……」
兵頭「それ以上に、私は自分が死ぬ恐怖よりも、何よりも」
兵頭「牡丹さんに、死んでほしくないんです……」
御影「えっ……」
兵頭「牡丹さん、こうして名前を呼ぶようになったあの日」
兵頭「私が、どれだけ嬉しかったかわかりますか?」
兵頭「こんな私に、友人として接してくれるあなたに私がどれだけ救われていたかわかりますか?」
兵頭「あなたがいれば……もしかしたら自分を乗り越えられるかもしれないと思いました」
兵頭「そんなあなたが死ぬ?よりによって投票で?」
兵頭「……牡丹さん、言いましたよね。私までいなくなったらと」
兵頭「私も、同じです」
兵頭「あなたがいなくなったら、私はきっと……誰かを殺す投票を求める最低最悪の絶望に、堕ちます」
御影「せ、ん……」
私は……千をもっと強い女の子だと思ってた。
冷静で、もちろん投票云々は理解出来なかったけど……それでもどこか、千なら大丈夫だなんて思ってた。
私は……千の事も、まるでわかってなかったんだ……
167 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 22:31:51.88 ID:WAd4H8VA0
兵頭「だから、これでいいんです」
兵頭「あなたならきっと……大丈夫だと信じています」
御影「やめ、てよ……私そんな強くないよ……」
兵頭「ふふっ、御影さんは強いですよ。だってあなたはずっと病気と戦っているんでしょう?」
御影「それ、は……」
兵頭「もっと自分を信じてください。そして何より……」
兵頭「黒幕は、あなたをこんな形で殺そうとするくらい恐れているんですから」
御影「……!」
モノクマ「おーい!いつまで2人の世界作ってんのさ!」
兵頭「ああ、ごめんなさい。あなたが小者すぎて忘れてました」
モノクマ「……」
兵頭「佐場木さん、津浦さん、道掛さん……牡丹さんを、お願いします」
佐場木「……どいつもこいつも、勝手な事を」
津浦「Ms.兵頭……ワタシ、ワタシは……」
道掛「うぐっ、く、そぉ……!」
モノクマ「だいぶ尺はとってあげたし、もう始めるよ!」
兵頭「……」
御影「せ、千……!」
モノクマ「それでは今回は、【超高校級の選挙管理委員】である兵頭千さんにふさわしいスペシャルなおしおきを用意いたしました!」
兵頭「牡丹さん、こんな私と友人になってくれてありがとうございました」
モノクマ「それでは張り切って参りましょう!」
兵頭「……大好きですよ、牡丹さん」
モノクマ「おしおきターイム!!」
そう言って千は……笑って、連れていかれた。
御影「う、あっ」
御影「いやだよ、待ってよ……」
御影「せ、ん…………」
168 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 22:32:34.27 ID:WAd4H8VA0
GAME OVER
ヒョウトウさんがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
169 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 22:44:37.19 ID:WAd4H8VA0
【処刑投票〜あの子は死ぬべき生きるべき?〜】
【超高校級の選挙管理委員兵頭千処刑執行】
処刑場に連れていかれた兵頭さんの首が台にセットされます。
その上には目映いばかりに輝くギロチン。
兵頭さんの隣にはモノクマも一緒にギロチン台に繋がれていて。
どうやら、投票でどちらを処刑するか決めるようです。
投票券を持ったモノクマ達が殺到し、次々に投票を行っていきます。
兵頭千…0
モノクマ…10
票が増える度にモノクマの方のギロチンが高度を下げていき、泣き叫ぶモノクマ。
一方の兵頭さんはただ目を瞑ったまま。
兵頭千……0
モノクマ……50
どんどんモノクマに迫るギロチン。
殺到する投票。
兵頭千……0
モノクマ……100
そしてファンファーレが鳴り響き、モノクマがギロチン台から解放されました。
兵頭さんがこれはどちらを生かすかの投票だと理解したのと同時にギロチンが落ちて――
170 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 22:45:09.24 ID:WAd4H8VA0
「はい、終了ー!」
ブツンッ
171 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 22:57:26.12 ID:WAd4H8VA0
モノクマ「…………は、なに、これ?」
道掛「えっ、えっ……なんで映像切れたんだ!?」
津浦「それに今の声はいったい……」
佐場木「おい、また映像が……」
「はい、楽しんでいただけたかな!ドッキリ処刑ショー!」
映像の向こうには、解放された千の姿。
何が起きたのかわからないみたいでキョロキョロと辺りを見回してる。
御影「せ、千!」
「そんな泣かなくても死んでないから安心しろって」
モノクマ「なんの、何のつもりだよオマエ!」
「んー?何のつもりぃ?そりゃこっちの台詞だっての」
「自分が犯人の癖に追い詰められたら即刻打ち切って冤罪確定投票とかつまらない真似しやがってさぁ」
「偽装殺人とかで参加者側に嵌められたならともかくさ、コロシアイの管理する側がそれしたら駄目だろ?まあ、俺が言えた台詞でもないけどな!」
モノクマ「オマエ!オマエがあの電子手帳を……!」
「はい正解」
「ああ、後もう1つお前が知らない事あるんだよ」
モノクマ「はあ?」
「如月兄妹は、お前に勝った……意味わかるよな?」
モノクマ「……!!」
「さあ、俺の介入はここまでだ未来機関!後はせいぜい楽しませてくれよ!」
「お前達の結末に俺はすごく興味が湧いてるからな!!」
ブツンッ
モノクマ「あの、狂人がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
172 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 23:02:03.89 ID:WAd4H8VA0
津浦「な、何がどうなって」
道掛「そ、それより千ちゃん助けに行こうぜ!助かったんだろ!」
御影「っ!」
佐場木「御影、待て!」
モノクマ「……」
モノクマ「ふ、ふざけるなよあの狂人……最後の最後でこっちの計画をぶち壊して……」
モノクマ「……う、うぷぷ!」
モノクマ「いいさいいさ!あいつの介入もここまで!だったら今度は正面から叩き潰してやる!」
モノクマ「全ては、絶望のため!あの人の望んだ世界のために……!」
モノクマ「うぷ、うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!」
173 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 23:04:52.61 ID:WAd4H8VA0
CHAPT.5【哀れなる罪人に裁きを】END
生き残りメンバー5人
To be continued...
174 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 23:06:59.35 ID:WAd4H8VA0
【ハッキング済みモノクマ】を手に入れました!
175 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/08(金) 23:08:11.49 ID:WAd4H8VA0
CHAPT.5終了です。
次回からCHAPT.6、最終章突入です。
それでは、今回はこれにて。
176 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/13(水) 21:52:21.43 ID:zHEFq/uA0
【???】
「……それで、この情報は確かなのだろうな?」
「間違いないと思うよ。座標、兵器の配置……全てこちらの持つ情報とも一致するからね」
「送り主は【超高校級の狂人】か……なんでわざわざこちらに送ってきたのやら」
「み、みんなー!大変大変だよー!」
「ど、どうしたの?」
「×××××が、1人でさっき来たメールの場所に行っちゃったんだよ!」
「な、なんですってぇ!?」
「仕方ないとは思うよぉ?ほら、あそこには……」
「そうですね……それに添付されていた動画によると彼女はもう」
「と、とにかく追いかけないと……」
「オレ達謹慎中だけど、そうも言ってらんないねぇ」
「行かないと……だめ……」
「待て。全員で行くわけにもいくまい」
「そうよ。ここを守る人手も必要だもの」
「そうだね……じゃあ、何人かを」
「ならば×××、×××××、×××××……そなた達が行け」
「俺様達がか?」
「いざというとき、あの男を止める必要があるからな」
「わ、わかりました!」
「えぇ、任せて!」
「わかった、行ってくらぁ!」
「……彼の目覚める世界を平和にするためにも、頼んだよ」
177 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/13(水) 21:54:12.92 ID:zHEFq/uA0
「…………」
「必ず取り戻す」
「たとえもう、喋らない骸だとしても」
「好き勝手になど、させるものか……!」
178 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/13(水) 21:56:47.69 ID:zHEFq/uA0
CHAPT.6【かくして××の遺志は××を××す】
179 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/13(水) 23:45:05.79 ID:zHEFq/uA0
【学級裁判処刑場】
御影「千!!」
兵頭「あっ、牡丹さ……」
呆然としたままの千の身体を強く抱き締める。
兄さんみたいに冷たくなっていかない。
怜那みたいに冷たくない。
千は生きてる、今こうしてここにいるんだ……!
佐場木「命を拾ったようだな」
津浦「よかったです、本当に……!」
道掛「全くだぜ!」
兵頭「……」
御影「千、もうこんな事しないで。私がいたら乗り越えられるかもしれないんでしょ?」
兵頭「牡丹さん…………はい、ごめんなさい」
モノクマ「あらら、感動の再会?」
御影「モノクマ……!」
モノクマ「そう睨まないでよ!ボクも少し反省したからさ!」
佐場木「反省だと?」
モノクマ「うん!そういうわけで……最後の裁判やろうか?」
津浦「最後の……」
道掛「裁判!?」
モノクマ「如月兄妹を殺したクロ!ここの謎!そしてボクの正体を明らかにしてもらうんだよ!」
兵頭「……なぜそんな」
モノクマ「色々あったからね!それでやるの?やらないの?」
御影「……」
最後の学級裁判……そんなの決まってる。
御影「やるよ……今度こそあんたを、引きずり出してやる……!」
モノクマ「その威勢が最後までもてばいいね!アーハッハッハッハ!」
このコロシアイの黒幕、苗木と協力していたもう1人……兄さんと怜那を殺した相手。
御影「絶対に、負けない……!」
180 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/13(水) 23:45:39.97 ID:zHEFq/uA0
導入のみですがここまで。
次回最後の捜査です。
181 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 20:09:27.68 ID:bboMhrdA0
エスカレーターで地上に戻った私達……それと同時にチャイムが鳴る。
モノクマ「えー、これより最後の捜査タイムとなります!」
モノクマ「今まで入れなかった場所も入れるようになったので頑張って捜査してくださーい!」
津浦「入れなかった場所……コテージでしょうか」
佐場木「発電所の全ての部屋にも入れるようになっただろう」
道掛「とにかく調べようぜ!あの野郎の事だ、また変な事してくるかもしれねえし!」
兵頭「賛成ですね。効率のために、ここは手分けして捜査しましょう」
御影「……絶対見つけよう、黒幕に繋がる証拠を!」
【捜査開始】
182 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 20:30:25.87 ID:bboMhrdA0
【コトダマを整理しました】
御影「まずは……コテージに行ってみよう」
【赤穂のコテージ】
御影「…………」
兄さんのコテージ。
兄さんがここにいたって確かな証。
御影「……捜査しなきゃ」
もしかしたら兄さん、何か気付いてたかもしれないし……
御影「あっ、これ手帳……」
兄さんのかな……
【行方不明だった牡丹と再会した。
髪の色とか、色々気になる事はあるけど……あいつが生きてくれていたってだけで、俺は嬉しい。
これから、兄妹としての時間を取り戻していかないとな】
御影「……」
兄さん……
御影「っ、泣くのは、後……!」
ここで立ち止まるなんて、それこそ兄さんは望まない……!
御影「……あれ?」
この3日目の……
【如月さんがモノクマに殺されそうになった六山を助け出した。
やっぱり如月さんは凄いヒーローだ。
そういえば夜空を見た時、何か違和感を覚えたけど……あれ、なんだったんだ?】
御影「夜空に違和感……?」
兄さんは夜空を見て……何かを感じ取った。
御影「それっていったい……」
コトダマ【赤穂の違和感】を手に入れました。
〔3日目に赤穂は夜空を見て違和感を覚えたようだ〕
183 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 20:47:50.62 ID:bboMhrdA0
御影「次は……あっ」
津浦「……」
あれ、津浦……入ったのは……
【グレゴリーのコテージ】
御影「津浦」
津浦「あっ、Ms.御影……すみません、やはりどうしても」
御影「ううん、私も今まで兄さんのコテージにいたし……」
津浦「ありがとうございます」
グレゴリーのコテージは何というか、普段のあいつらしい怪しい感じだった。
壁にかかった2つの仮面とマントとか……どれだけスペアあったんだか。
御影「……あっ」
机の上にあった【月刊真実11月号】っていう一冊の雑誌。
これって苗木が四方院に送った……
津浦「4年前の月刊誌……これがきっかけで、あの人は……」
御影「津浦……」
津浦「……少し1人になっても、よろしいですか?」
御影「……うん」
184 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 20:57:48.58 ID:bboMhrdA0
御影「次は……鞍馬のコテージかな」
【鞍馬のコテージ】
御影「まるで生活感がないね……」
鞍馬はいったいどんな気持ちでここの生活を過ごしてたんだろう。
御影「……何もないかな?」
空振りだった事を残念に思いながらコテージのドアを開けようとして……ベッドに並んだぬいぐるみが目に入る。
御影「そういえばあいつ暇さえあればこういうの作ってたよね」
……あれ、そのわりには数が少ないような。
コトダマ【ウサミのぬいぐるみ】を手に入れました。
〔鞍馬がよく作っていたぬいぐるみ。
なぜか数が少なく感じるが……〕
185 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 21:06:57.88 ID:bboMhrdA0
御影「次はあいつのコテージ、だよね」
【苗木のコテージ】
御影「……」
大量に積まれた洗剤や日用品……土橋を殺した毒の材料。
御影「あいつには、ずっと苦しめられてきたよね……」
腹立たしく感じて、洗剤の1つを蹴る。
そんなに強く蹴ったつもりはなかったけど、洗剤は倒れて中の粉が床にばらまかれた。
御影「あっ、まずっ……」
慌てて洗剤を手に取ると……中にビニール袋が入ってた。
御影「……ノート?」
苗木の日記?みたいな感じだけどなんでここに……
【寄生虫と一緒に働く事になった。
寄生虫の称号を押し付けられた事はヘドが出るけど、これも後々の計画のためだと思って我慢する。
……計画をどこから嗅ぎ付けたのか、接触してきた奴がいた。
環境と機会の提供ね……いいさ、精々利用させてもらうよ】
御影「……」
苗木はやっぱり黒幕の1人だったみたいだね……
コトダマ【苗木の日記】を手に入れました。
〔コテージの洗剤に隠されていた苗木の日記。
内容は【寄生虫と一緒に働く事になった。
寄生虫の称号を押し付けられた事はヘドが出るけど、これも後々の計画のためだと思って我慢する。
……計画をどこから嗅ぎ付けたのか、接触してきた奴がいた。
環境と機会の提供ね……いいさ、精々利用させてもらうよ】〕
186 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 21:41:57.47 ID:bboMhrdA0
御影「他のみんなのコテージも見てみよう」
その後如月や怜那のコテージも調べてみたけど、何もなかった。
そして手当たり次第に入った最後のコテージは……
【静音のコテージ】
最初に殺された、静音のコテージだった。
御影「楽譜と四方院との写真がいっぱい……」
四方院を好きだった、静音らしい。
御影「……あっ、ぬいぐるみ」
ベッドの上に置いてあるぬいぐるみは鞍馬が縫ってた物と同じやつ。
もしかして、鞍馬が静音にプレゼントしてたとか?
御影「あの2人そんなに仲良かったっけ……」
ぬいぐるみを持ち上げてみると、耳のリボンに何か縫い込まれてるみたいだった。
御影「何これ……」
【才能を持つ者達を支えるのが今回君が送られた役目である。
17名の才能、存分に側で感じその偉大さを理解するように願う】
……これ多分、鞍馬がリボンに縫い込んだんだよね?
御影「なんなん、だろう」
コトダマ【リボンの手紙】を手に入れました。
〔静音のコテージにあった鞍馬の縫ったらしいぬいぐるみのリボンに縫い込まれていた手紙。
内容は【才能を持つ者達を支えるのが今回君が送られた役目である。
17名の才能、存分に側で感じその偉大さを理解するように願う】〕
187 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 21:55:05.63 ID:bboMhrdA0
御影「次は……あっ、発電所に行ってみよう」
【発電所】
佐場木「御影、捜査はどうだ」
御影「色々出てきてはいるかな。発電所に何かあった?」
佐場木「制御室の奥に扉があったんだが……そこが開いた。来てみろ」
【発電所・中央制御室】
御影「うわっ、スイッチがいっぱい」
佐場木「下手に触るなよ」
御影「わかってるよ……わっ!?」
辺りを見渡しながら、歩いていると躓いて……
スイッチをいくつか、切っちゃった。
佐場木「おい……」
御影「す、すぐに直すよ!」
あ、あれ?
どのスイッチだったっけ……?
御影「……よし」
これでいいはず。
…………多分。
コトダマ【発電所のスイッチ】を手に入れました。
〔発電所の入れなかった部屋にあった大量のスイッチ。
いくつか御影が弄ってしまった〕
188 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 22:04:15.83 ID:bboMhrdA0
発電所の捜査をするっていう佐場木を置いて外に出る。
御影「……えっ?」
外に出た瞬間、私は目の前の光景に唖然としてしまう。
さっきまで日光が地面を照らしていた空が……星が瞬く月夜になっていた。
御影「な、何これ……!?」
道掛「あっ、牡丹ちゃん!」
御影「道掛、何があったの!?」
道掛「わかんねえ!さっきいきなり真っ暗になったと思ったら、星が出てきて……これもモノクマの仕業なのか!?」
御影「……」
さっき、いきなり真っ暗に……
そういえば、第3の事件の時も急に暗くなって、星も月もなくて……
御影「……」
もしかして……
コトダマ【急な夜】を手に入れました。
〔御影が発電所から出た時、入る前は青空だった空が星空になっていた〕
コトダマ【道掛の証言】を手に入れました。
〔いきなり真っ暗になったと思ったら星が出てきたらしい〕
コトダマ【第3の動機】を手に入れました。
〔モノクマによってもたらされた暗闇。
事件が起きるまで星も月もなかった〕
189 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 22:10:59.02 ID:bboMhrdA0
御影「……」
考えながら夜道を歩く。
もしこの考えが正しいなら……
兵頭「牡丹さん」
御影「千」
兵頭「急に暗くなりましたが、大丈夫でしたか?」
御影「うん……というか、多分私のせいだよこれ」
兵頭「はい?」
御影「何でもない。千は捜査どう?」
兵頭「……これからスプリングアイランドの死体置き場に向かおうかと」
御影「えっ」
兵頭「調べない場所があるのは望ましくないので……」
御影「……」
千を1人で死体置き場に……
御影「私も行く」
そんな事、できるわけない。
兵頭「いいんですか?」
御影「1人で行かせた方が後悔するよ」
兵頭「……ありがとうございます」
190 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 22:42:08.96 ID:bboMhrdA0
【死体置き場】
黒い建物……死体がたくさんあるっていう中に千と手を繋いで入っていく。
兵頭「っ、これは」
御影「……!」
そこは、大きなモニターがある広場みたいな場所だった。
だけど床がどんな色かとかはまるでわからない。
だって床を埋め尽くすみたいに死体が転がっていたから。
兵頭「本当に、全員が笑顔で亡くなっています」
御影「どんな事したらこんな事になるの……?」
この人達、全員未来機関の人なんだよね……
御影「……あっ」
下の方の死体……何か口の中に詰めてる。
御影「……」
手がかり、かもしれないし……
震えを我慢して死体の口に手を突っ込む。
そして引きずり出したのは……メモ用紙だった。
【まさかこんな事になるなんて……
全員集められて、モニターに何か映されてから、次々に周りが自殺していく。
自分は偶然靴紐を直すためにしゃがんだから助かった。
だけど自分ももうすぐあいつらに殺される……だから、だからせめてこれだけは伝えたい。
絶望教は、新しい超高校級の中に】
御影「……絶望、教」
確か1人の教祖と男女の協力者がいるんだよね。
その協力者が、私達の中にいるんじゃないかって話になってたんだっけ……
コトダマ【職員のメモ書き】を手に入れました。
〔死体置き場の死体が口に詰めていたメモ書き。
内容は【まさかこんな事になるなんて……
全員集められて、モニターに何か映されてから、次々に周りが自殺していく。
自分は偶然靴紐を直すためにしゃがんだから助かった。
だけど自分ももうすぐあいつらに殺される……だから、だからせめてこれだけは伝えたい。
絶望教は、新しい超高校級の中に】〕
コトダマ【絶望教】を手に入れました。
〔世間を騒がせている新興宗教。
誰かを絶望させる事を教義としているらしい〕
コトダマ【協力者】を手に入れました。
〔絶望教の立ち上げに協力していた男女2人組。
1人は苗木と思われるが……〕
191 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 22:53:52.24 ID:bboMhrdA0
兵頭「……あっ、牡丹さん!」
御影「えっ、なに?」
兵頭「これ……六山、いいえ、怜那さんのリュックですよ」
千が死体の下から引きずり出したのは、間違いなく怜那の背負っていたリュック……
兵頭「死体の下から出たのを見るに、置いたのは黒幕でしょうね」
御影「だろうね……事件があったから多分ここに来る余裕なかっただろうし」
リュックの中にあるゲーム機は全部壊されていた。
怜那の言葉を信じるなら、全部通信機だったみたいだから……黒幕が残すはずないか。
兵頭「あっ、1つ画面が映りますよ」
御影「本当?」
千が持っていた他に比べて壊れてないゲーム機。
その画面には変なものが映ってた。
【未来機関第20支部
[ヒ××ー]
ア××マサ××キサ×ギ××キ
[工×員]
××××レ×ナ
[×××ッカー]
×ス×チ×ト
[×計士]
×××××・×××××××
[土×××員]
ツ×××ミキ
[通訳]
ツ×ラコ×ハ
[××]
×ワキセ×
[裁××]
×バキハ××
[××手]
ト×ミ×メ
[×イ××スト]
ミ××ケソ×ヤ
[×化師]
××ニークラ×××ツ
[××者]
シズ×××
[××ート×者]
シ×××ンカ×デ
[×××]
ミ×××××
[×××理委員]
ヒ××トウ××
×××ルイ】
御影「これ……私達の名前?」
兵頭「そのようですが……」
コトダマ【如月怜那のリュック】を手に入れました。
〔如月怜那がいつも背負っていたリュック。
死体置き場の死体の下に隠されていた〕
コトダマ【残されたデータ】を手に入れました。
〔リュックに入っていたゲーム機の1つに映っていたデータ。
内容は
>>191
〕
192 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/17(日) 23:09:53.38 ID:bboMhrdA0
御影「他には……あっ、これみんなの……」
リュックの中には、ゲーム機以外にスクラップブックが入っていた。
【犯罪組織壊滅!お手柄高校生は【超高校級のヒーロー】!】
これは5年前の新聞。
【大注目!小学生ピエロ、サーカスデビューに密着!】
これは8年前の雑誌。
【謎深き仮面の設計士!その謎を追え!】
これも6年前の雑誌だね。
【賞を総なめ!新しき天才楽団!】
これは2年前の地方新聞。
【大統領の通訳は中学生?その正体とは?】
これは3年前のスポーツ新聞。
その他にもたくさんの記事がスクラップされていた。
御影「怜那……」
怜那は、何を思ってみんなの事をスクラップしてたんだろう……
コトダマ【スクラップブック】を手に入れました。
〔如月怜那が持っていたスクラップブック。
>>192
を始めとした今回のコロシアイメンバーの記事がスクラップされている〕
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