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【ダンロン】ダンガンロンパ・クエスト【オリキャラ】後編
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58 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/12(土) 19:22:36.26 ID:AMfQqXxA0
如月「お疲れ様です」
兵頭「……どうして、ここに?」
如月「具体的には話せませんが、報告ぐらいはしておくべきかと思いまして」
津浦「報告……?」
如月「黒幕を3人にまで絞り込みました」
御影「……!」
もう半分、絞り込んだの……!?
如月「佐場木さんと道掛さんにも伝えておいていただけますか?」
御影「待ちなよ!いったいどうやってそんな!」
如月「それは言えないんです。モノクマとの契約なので」
兵頭「またそんな……!」
六山「……させない」
御影「えっ、六山?」
六山「絶対にさせないよ。もう人なんて殺させない」
如月「……相手は黒幕ですよ?」
六山「それでも!わたしは絶対許さないから……!」
如月「……そうですか」
如月は背中を向けてその場から走り去る。
六山「……戻ろうみんな」
御影「えっ」
六山「もう半分にまで絞られたんだよ。急いで何とかしないと」
御影「ま、待ちなよ!千も津浦も1日中……」
津浦「そう、ですね」
兵頭「わかりました」
御影「ちょ、ちょっと!」
兵頭「急がないといけないのは、六山さんの言う通りですから」
津浦「徹夜ぐらい、誰かが死ぬ事に比べたら……」
そう言って来た道を戻っていく3人……私はどうする事も出来なくて後を追いかけるしかなかった……
59 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/12(土) 19:57:29.86 ID:AMfQqXxA0
【23日目】
モノクマ「7時です!さあ、起きた起きた!」
モノクマ「今日も張り切っていきましょー!」
御影「……」
兵頭「すぅ、すぅ」
津浦「……くぅ」
結局明け方まで手がかり探しをやり続けた千と津浦は倒れるように寝ちゃって。
六山「違う、違う……」カチカチカチカチカチカチ
そんな中でも、六山は相変わらずゲームばっかり。
2人を作業に戻らせたのに本人はこれ……正直腹が立った。
御影「ちょっと六山」
六山「……」カチカチカチカチカチカチ
御影「っ、こっち向きなよ!」
六山「……なにかな」
御影「2人にこうさせて自分はゲーム!?いい加減にして!如月を何とかしないといけないのは正しいけど、だったらそっちも何かしてよ!」
六山「これは」
御影「みんなを助けるためって?ゲームしてどうやってみんなを助けるの?教えなよ!」
六山は確かに普段からゲームばっかりで、それがいつもの彼女だけど。
こんな時までゲームされたら、さすがに言いたくもなってくる。
六山「……そうだね」
六山がゲームをしたまま立ち上がる。
そして図書館の奥、佐場木が前に言っていた危険な本がある黒いカーテンの一角に歩いていった。
御影「ちょっと六山!」
慌てて追いかけると六山はまだゲームをしてて。
取り上げようかと迷った私に、六山は画面を見せてくる。
御影「…………えっ?」
それは、文字を入力する画面。
カーテンに囲まれて少し暗い中を照らすそこに……短く一文が書かれていた。
60 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/12(土) 20:00:05.24 ID:AMfQqXxA0
【わたしの本当の名前は、六山百夏じゃありません】
そんな……理解出来ない、一文が。
61 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/12(土) 20:00:49.69 ID:AMfQqXxA0
今回はここまで。
62 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 07:24:26.31 ID:YHIou58A0
御影「どういう、事……?」
六山がいきなり打ち明けてきた【自分の名前は六山百夏じゃない】という事実。
私はそれを飲み込めないでいた。
六山「……」カチカチカチカチ
【とりあえず聞かれてたらまずいから画面で話すね?御影さんもあまり声に出さないでくれると助かる、かな】
【わたしは未来機関から送り込まれた工作員。才能も本当はデバッガーじゃなくて工作員なんだ】
御影「……」
【これね、ゲームに偽装した本部との連絡ツールなの。いつもゲームしてるだけの子って思わせれば相手を油断させられるし、デバッガーって表向きの才能にはピッタリだったんだ】
御影「……!?」
じゃあ六山は外に助けを呼べるって事!?
【でもこの島プロテクトとジャミングがすごいから、本部と連絡が取れなくて……だからプロテクトとジャミングを少しずつ突破してたんだ】
じゃあ助けを呼ぶために六山はいつもあんなに……
63 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 07:41:12.35 ID:YHIou58A0
【ずっと、ずっと助けを呼ぼうとした。人が殺される度に、学級裁判で処刑される度に、何度も何度も……】
【でも赤穂くんが、モノクマに殺されて……わたし一度諦めたの。もう無理だって、何も出来ないって】
御影「……」
【でも立ち直った御影さんを見て、わたしが諦めたらダメだって思って……だから】
六山は、ずっと戦ってたんだ。
この状況を打破するために、1人で。
御影「……でもなんで?」
なんで工作員なんて必要だったの?
そこまでは口にしなかったけど、六山には伝わったのか彼女はその理由を教えてくれた。
【未来機関第20支部のメンバーの中に、超高校級の絶望の残党がいるって情報を掴んだんだよ】
そんな、また衝撃的な事実を。
絶望の残党が、私達の中に……!?
【それもかなり昔から絶望に染まってたらしくて、江ノ島盾子にも従ってたみたい】
【その人の調査、出来れば捕縛がわたしに与えられた任務】
【実はわたしの六山百夏って名前は、相手を誘い出す側面もあるの】
御影「……?」
【御影さんは、七海千秋って知ってるかな?】
64 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 07:57:02.19 ID:YHIou58A0
七海千秋……?
御影「ごめん、わかんない」
【元77期生の超高校級のゲーマー。人類史上最大最悪の絶望的事件の直前に行方不明になった人】
【でも本当は……遺体が見つかってるの。希望ヶ峰学園の地下から】
御影「……!」
【なぜか遺体は綺麗にされてたけど、少なくとも殺されたって事はわかった】
【その七海千秋さん殺害に、その残党は関与しているみたいなんだ】
御影「……あっ」
そこで私は気付いた。
六山百夏……その名前は七海千秋をいじったものだって。
【この名前に反応してくれる人がいれば、わかりやすかったんだけど……さすがにそう簡単に尻尾は出さなかった】
【だから支部で仕事しながら見つけようと思ったんだけど……こうしてコロシアイが始まって】
【多分苗木くんに協力してたもう1人の黒幕は、その残党だよ】
もう1人の黒幕は絶望の残党……
そんな人間が、私達の中にいる……
【だからお願い、わたしにこのまま連絡を取るのを続けさせて。後少し、後少しで全部突破出来るの】
連絡さえ取れれば未来機関が動く。
もう誰も死なずに済むかもしれない。
それを理解した私は……六山の言葉に頷くしかなかった。
【ありがとう……この後も今まで通り六山百夏として接してくれると、嬉しいな】
そうして微笑んだ六山の瞳に浮かぶ並々ならぬ決意。
私は、この子はどれだけ辛かったのかな、なんてふと思った。
65 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 10:52:21.12 ID:YHIou58A0
自分の事は内緒にしてほしいと頼む六山に、私は頷いて答えた。
まだ何もわからない以上、六山については黙っていた方がいいのはきっと間違いないからね。
兵頭「おはようございます……」
御影「おはよう千。すごい汗だよ、ちょっと着替えたら」
兵頭「ありがとうございます」
千に着替えと飲み物を渡して、カーテンのかかった一角に連れていく。
兵頭「今日も手がかり探しですね。津浦さんはまだ?」
御影「うん、起こしてない。多分一番疲れてるだろうから」
兵頭「それがいいですね……六山さんは?」
御影「えーと、いつも通り、かな」
兵頭「そうですか……早く立ち直ってくださればいいんですけど」
ごめんね千。
本当はもうすぐ助けが来るかもしれないって伝えたいけど……約束したから。
兵頭「さて、そろそろ始めましょうか……」
御影「食べる物用意してあるから」
兵頭「はい」
……如月があんな事始めなければただ待つだけでよかったかもしれないのに。
千の背中を見つめながら、私はそんな風に感じた。
66 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 11:05:09.01 ID:YHIou58A0
佐場木「半分に絞った、か」
昨日如月が言っていた事を様子を見に来た佐場木に伝える。
聞いた佐場木は顔をしかめて考え込んでいるみたいだった。
佐場木「奴はいったい何を調べ、どうしてその結論に至ったか……残りの候補については何も言ってなかったんだな?」
御影「うん、それはモノクマに口止めされてるんだと思う」
それがわかれば、まだ対策もたてられるかもしれないのに。
佐場木「……」
御影「とにかく急がないとまずいかもしれない。まあ、私は何も出来てないんだけど……」
佐場木「そんな事もないだろう」
御影「そうかな」
佐場木「お前が塞ぎ込んでいた時、俺達もまた停滞していた。その空気が変わったのは、やはりお前が戻ってきてからだ」
御影「……」
佐場木「卑下する事はない。お前も立派な助けになっている」
それだったら、いいんだけど……
67 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 11:25:16.42 ID:YHIou58A0
御影「んしょ、よいしょ……」
ショッピングモールで足りなくなった物を補充した私は1人図書館に向かって歩いていた。
本当は1人で行かない方がいいんだけど、みんな頑張ってるから邪魔はしたくない。
御影「ふぅ、ふぅ」
でもこの島の暑さはやっぱりキツい……元々体力のない私は何回も休憩しながら少しずつ進んでる状態だった。
道掛「牡丹ちゃん!」
御影「あっ、道掛……」
道掛「そんな大量の荷物1人で運んでたのか!?無茶は駄目だって!ほら、貸してくれ!」
御影「あっ」
道掛「よっと……よし、牡丹ちゃん乗ってくれ。図書館まで送るからさ」
御影「でも」
道掛「遠慮すんなって!」
道掛の言葉に甘える事にして、私は自転車に乗る。
道掛はしっかり掴まっててななんて言いながら自転車をこぎ出した。
御影「ありがとう」
道掛「いやいや、牡丹ちゃんと二人乗り出来て嬉しいから礼なんかいいって!」
御影「こういう時は素直に受け取った方がモテるよ?」
道掛「マジか!じゃあ今のなし!」
御影「あははっ」
私、わかってるよ。
道掛が私に気遣ってスピード抑えてるの。
……本当、私もっと早く素直になってたらよかったな。
そうすればきっと兄さんも安心して……
68 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 11:42:14.85 ID:YHIou58A0
津浦「これは……」
御影「何かあったの?」
津浦「いえ、Mr.グレゴリーの事が書かれた本があったもので……」
御影「グレゴリーの?どんな本なの?」
津浦「あの人は謎の多い人でしたから。やれ実は2人いるだの過去から来ただの宇宙人だの……色々好き勝手書いてあります」
御影「それはまた……」
実際は、グレゴリーもただの人だった。
津浦に過去がばれるのが怖くて、四方院を殺してしまった普通の人。
津浦「……」
御影「大丈夫?」
津浦「はい、大丈夫です。ワタシはやっぱり死ねないという思いがますます強くなりました!」
気合いが入ったみたいでまた作業を始める津浦。
私が兄さんの事があって死ねないように、津浦も死ねない理由がある。
……うん、私も頑張ろう。
69 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 13:10:04.91 ID:YHIou58A0
キーン、コーン、カーンコーン
モノクマ「夜10時になりました!」
モノクマ「そろそろお休みした方がいいよ!」
モノクマ「うぷぷ、また明日……」
御影「……」
また1日が過ぎた。
本はだいぶ減ったけど……
兵頭「はぁ……今日も徹夜になりそうですね」
津浦「はい……」
六山「……」カチカチカチカチ
御影「ちょっと待った」
また徹夜しようとする2人を止める。
こんな事続けてたら2人共倒れちゃう……ここは止めとかないと。
御影「明け方になって眠るなら今寝て明日に備えた方がいいんじゃない?」
兵頭「……それもそうですね」
津浦「休息は、とった方がいいかもしれませんね」
納得してくれたのか千と津浦は本を閉じて寝る準備に入る。
そしてそんなにしない内に、寝息が聞こえてきた。
御影「六山も……無理はしないでよ」
六山「……うん、ありがとう」
3人を置いて外に出る。
夜風に当たりながら電子手帳を開いて、モノクマファイルって書いてある項目を操作する。
2つの隠されてた項目……モノクマファイルと証拠記録。
事件が起きなきゃずっと???のままだったはずの項目。
それを見ると、悲しさと黒幕への怒りが強くなる。
それでも如月を私達は止めないといけない。
御影「……どうせいるんでしょ。出てきたら?」
如月「……」
だから、私は。
御影「如月」
70 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 13:11:03.17 ID:YHIou58A0
御影「黒幕は私だよ」
私に、出来る事をやるんだ。
71 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 13:39:35.38 ID:YHIou58A0
如月「……」
もちろん私が黒幕だなんて嘘。
それでも妹に似てるらしい私がこう言えば、如月だって少しは戸惑うはず。
そうして六山が救助を呼ぶ時間を稼げれば……!
如月「あなたは優しい人ですね」
御影「……意味、わかんない」
なのに。
如月「あなたは誰も死なせたくない。だから僕の動揺を誘うためにそんな嘘をついた」
御影「……」
そんな私の悪あがきは、あっさり見破られて。
如月「御影さん、あなたは黒幕を騙るには優しすぎますよ」
御影「っ、そこまでわかるなら、今すぐやめてよ!」
如月「……」
御影「きっともうすぐ、助けは来るから!だから、あんたがそんな事しなくても……!」
如月「なぜ助けが来ると?」
御影「それ、は……」
如月「……2人まで絞りました」
御影「っ!」
そう言って如月は姿を消した。
私は……何も、出来なかった。
御影「うっ、ううっ」
兄さんなら、こんな時どうしたの?
教えてよ、兄さん……
72 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 14:26:55.04 ID:YHIou58A0
【24日目】
モノクマ「7時です!さあ、起きた起きた!」
モノクマ「今日も張り切っていきましょー!」
御影「……」
私はその後、図書館で膝を抱えていた。
如月は2人まで絞ったって言ってた……つまりもうすぐ如月は誰かを殺す。
それなのに私達は何も出来てない……それでもみんなは頑張ってて。
御影「私は……」
トントン
御影「……?」
六山「ちょっといいかな?」
六山は黒いカーテンを指差してる……何か、秘密の話って事だね。
御影「わかった……」
※※※※
【ジャミング、9割ぐらい突破したよ】
御影「本当!?」
【うん。明日には未来機関に連絡出来ると思う】
御影「よかった……!」
【ありがとう御影さん。御影さんがいてくれたから、わたし頑張れたよ】
御影「そんな、私は何も……」
【ううん、やっぱりね……1人でずっと秘密の作業するのはキツいんだ】
【誰かが自分のしてる事を理解してくれている……それだけで力が湧いてくるの】
【だから御影さん、本当にありがとう】
御影「六山……」
私こそ、お礼を言いたいよ。
自己嫌悪入ってた私を……まだ踏みとどまらせてくれて。
御影「ありがとう、百夏」
【どういたしまして】
73 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 14:50:08.30 ID:YHIou58A0
津浦「っ、Ms.兵頭!Ms.御影!来てください!」
兵頭「どうしました?」
御影「もしかして何か見つかったの!?」
津浦「はい!絶望教についての本を見つけました!」
兵頭「絶望教といえば、あのパソコンに入っていた……!」
御影「新興宗教、だったよね?」
津浦「この本によると、絶望教は超高校級の才能を持つ1人の開祖と2人の協力者が産み出したようです」
兵頭「なるほど……つまりこのコロシアイにもその3人が?」
津浦「いえ、開祖は動かないらしく実務は協力者の2人が行っていると」
御影「名前とかは!?」
津浦「そこまでは……しかし協力者は男女2人組のようです」
兵頭「1人が苗木さんだとすれば……もう1人は」
御影「女……」
思わず顔を見合わせる。
私達の中に、黒幕がいるの……?
津浦「とにかく、これは大きな前進である事に間違いはありません」
兵頭「そうです、ね……」
御影「……」
黒幕は私達の中の誰か……
でもなんだろう……この、妙な違和感。
私、何か重大な事を見逃してる……?
74 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 15:24:30.85 ID:YHIou58A0
ドォン!
御影「!?」
な、何今の音!?
※※※※
【中央の島】
佐場木「ぐっ、っ……!」
道掛「佐場木!!」
音の方へ来た私が見たもの、それは膝をつく佐場木とそれに駆け寄る道掛。
そして……
如月「だから無駄だと言ったんです……」
如月の姿だった。
御影「な、何があったの!」
佐場木「下がっていろ……!」
如月「佐場木さんが僕を拘束するとおっしゃるので……抵抗させていただきました」
道掛「くそ、佐場木薬飲んでんのに手も足も出ねえんだ!」
御影「嘘……」
じゃあ鞍馬は、いったいどれだけの薬をいつも飲んでたの……
佐場木「ぐっ、そうだとしても俺は貴様を止めるぞ如月怜輝……!」
如月「佐場木さん……僕はあなたを殺したくありません。退いてください」
佐場木「貴様が黒幕を殺さないというなら聞いてやる……!」
如月「そうですか」
佐場木「っ!」
それは一瞬の出来事だった……如月が、佐場木のお腹を打ち抜いて。
佐場木はその場に崩れ落ちた。
道掛「佐場木ぃ!!」
如月「気絶させただけです……目覚めたら謝罪を」
御影「待って!私達も黒幕のヒントを見つけたよ!」
如月「……」
御影「絶望教の協力者!それが男女2人って事!だからもう少し、もう少しだけ待って」
如月「――まだそこまで、ですか」
御影「えっ……」
如月「……」
御影「待って!ねぇ、待ってよ如月!」
如月はいなくなった……
まだそこまでって、どういう意味なの?
如月はどこまで、わかってるの……?
75 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:00:30.65 ID:YHIou58A0
キーン、コーン、カーンコーン
モノクマ「夜10時になりました!」
モノクマ「そろそろお休みした方がいいよ!」
モノクマ「うぷぷ、また明日……」
御影「……」
あれから道掛が佐場木を病院に連れていって。
もう図書館には何もないから、千と津浦もそっちに行ってもらって。
六山「……そっか」
御影「……」
私は、百夏と図書館にいた。
百夏は気遣ったのかお茶を淹れてくれたけど、飲んでも美味しいかどうかもわからなかった。
六山「如月くんは、いったいどこまでわかってるんだろう」
御影「わかんない、もうわかんないよ……」
六山「……」
御影「ごめんね、百夏も頑張ってるのに愚痴なんて」
六山「ううん、いいんだよ。わたしだって如月くんは止めたいし」
御影「……」
もう後は百夏が未来機関と連絡取るのを待つしか……
六山「大丈夫、きっと最後は丸く収まるよ」
御影「そうだと、いいんだけど……」
六山「とりあえず明日だよ!明日が勝負!だから今日は休んで、明日頑張ろう?」
御影「うん……」
なんだろう、百夏が励ましてくれて安心したのか眠くなってきた……
御影「ごめん、ちょっと寝る……」
六山「うん、おやすみ」
明日……明日……頑張――
76 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:01:10.42 ID:YHIou58A0
六山「…………」
六山「――ごめんね」
77 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:05:24.48 ID:YHIou58A0
【25日目】
モノクマ「7時です!さあ、起きた起きた!」
モノクマ「今日も張り切っていきましょー!」
御影「んっ……あっ、朝……?」
ぐっすり眠っちゃったんだって慌てて飛び起きる。
その拍子にいつも百夏が着てるパーカーがパサッと落ちた。
御影「あっ、かけてくれたんだ……百夏、ありが――」
お礼を言おうと周りを見渡す……だけど、百夏はいない。
御影「……………………はっ?」
その代わりに、図書館の壁に……大きな文字が書いてあった。
【正義の裁きを執行する】って赤い文字が。
78 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:12:06.97 ID:YHIou58A0
御影「嘘……嘘、嘘嘘嘘嘘!!」
まさか、如月が百夏を!?
違う、違うよ!百夏は黒幕なんかじゃない!
兵頭「牡丹さん、まだこちらに……っ、これは!?」
御影「千!百夏が、百夏が如月に連れていかれたんだ!急いで捜さないと!」
兵頭「っ、まずは病院に!そこに皆さんいます!」
※※※※
道掛「如月が百夏ちゃんを!?」
津浦「そんな……!」
佐場木「ちっ、とにかく捜すぞ!手分けして、ぐっ」
兵頭「その怪我では無理です佐場木さん!」
御影「と、とりあえず1つずつ島を捜そう!佐場木はこの島を任せれば」
津浦「ならワタシはウインターアイランドに!」
道掛「俺はサマーアイランドに行く!」
兵頭「では私は、第1の島を……!」
御影「じゃあ私はスプリングアイランドに行ってくる!」
急げ、急げ急げ!
まだ、間に合う……ううん、間に合わせるんだ!
79 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:15:28.42 ID:YHIou58A0
【スプリングアイランド・桜の大樹】
御影「はぁ、はぁ……」
とりあえず死体置き場以外を探し回って、最後にたどり着いたのはあの桜の樹……ここに百夏と如月はいるの?
御影「桜吹雪で、前見にくい……」
舞い散る花びらの吹雪を進んで……
御影「……あ」
そして私は、見つけた。
最悪の、結果を。
80 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:16:41.95 ID:YHIou58A0
【幹にもたれかかったその身体は、半分が桜の花びらに埋もれていた】
【それはまるで眠ってるみたいに安らかな顔】
【だけど左胸に空いた穴から流れる血が、もう生きていないって示していた】
81 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:17:33.92 ID:YHIou58A0
【どうしようもなく、言い訳のしようもなく、死んでいた】
【六山百夏を名乗っていた彼女は、死んでいた】
82 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:21:18.37 ID:YHIou58A0
御影「もも、か……」
頬を触っても冷たい……まるで兄さんみたいに。
百夏は、殺されたんだ。
御影「如、月……!」
間に合わなかった。
私達のために人知れず戦っていた彼女を黒幕と勘違いして如月は殺した。
また、私からあいつは……奪ったんだ……!
御影「とにかく、みんなに……あれ?」
その場から離れようとした私はふと気付く。
百夏の後ろ……幹の反対側……
桜の花びらが、不自然に盛り上がっていた。
御影「……」
歩み寄ってその花びらを払う。
そして私は知るんだ。
83 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:21:48.49 ID:YHIou58A0
――これは、長い長い1日の始まりにしか過ぎなかったって。
84 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:22:49.29 ID:YHIou58A0
【左腕はあらぬ方向に】
【右腕は折れたのか腫れ上がって】
【右足は捻れて】
【左足は膝から逆に曲がって】
【首も折れてるのかダランとしたその口元は、なぜか笑ってて】
【そして左胸には、お揃いのように空いた穴……】
85 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:23:44.74 ID:YHIou58A0
【そんな状態で死んでいた】
【如月怜輝も、死んでいた】
86 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:26:48.25 ID:YHIou58A0
CHAPT.5【哀れなる罪人に裁きを】(非)日常編 END
生き残りメンバー7→5人
NEXT→非日常編
87 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/10/16(水) 17:28:03.60 ID:YHIou58A0
今回はここまで。
次回は捜査編から。
また夜に洋館を更新したいと思います。
それでは。
88 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 21:59:14.82 ID:mabBC/lA0
CHAPT.5【哀れなる罪人に裁きを】非日常編
89 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 22:08:28.15 ID:mabBC/lA0
御影「……」
どう、なってるの……
なんで百夏だけじゃなくて、如月まで死んでるの……!?
道掛「牡丹ちゃん、ここにいたのか!」
佐場木「これは……!?」
津浦「Ms.六山……」
兵頭「如月さんまで、どうして……」
呆然としているとみんなが集まってきて、そして……
ピンポンパンポーン!!
モノクマ「死体発見!死体発見!」
モノクマ「捜査タイムの後学級裁判を始めまーす!」
ピンポンパンポーン!!
モノクマ「死体発見!死体発見!」
モノクマ「捜査タイムの後学級裁判を始めまーす!」
2回鳴るアナウンス……それがはっきりと百夏と如月、2人が死んだって証明した。
90 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 22:20:31.85 ID:mabBC/lA0
モノクマ「いやー、とうとう恐ろしい殺人鬼が死んでくれたね!これでボクも枕を高くして眠れるよ!」
御影「モノクマ……」
こいつが出てきたって事は、百夏はやっぱり黒幕なんかじゃなかったって事で。
それは如月が結局間違えて死んだっていう事実を、私達に突きつけていた。
モノクマ「うぷぷ、それじゃあお祝いにテンション上げていこうかな!」
モノクマ「ザ・モノクマファイルー!」
モノクマ「頑張ってね、もう議論を引っ張っていた赤穂クンはいないけど!」
御影「っ!」
兵頭「牡丹さん……!」
千が私の腕を掴む。
その腕から伝わる震えが……私の頭を冷静にさせてくれた。
御影「……大丈夫。何もしないから」
兵頭「……」
私の腕を掴んだままの千の手を握る。
私は冷静だって、それが一番の証明になる気がしたから。
兵頭「……わかりました」
御影「うん」
そしてようやく千が納得してくれた頃には、モノクマは消えていて。
捜査……兄さんがいない今、私にどれだけ出来るかわからないけど……
やれるだけ、やってみせるよ……!
【捜査開始】
91 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 22:36:19.29 ID:mabBC/lA0
御影「えっと、まずはモノクマファイル……」
兄さんはいつもこれを読むところから始めてたよね……
【被害者は如月怜輝。
両名の死亡推定時刻は午前4時から5時の間。
両名の死体発見現場はスプリングアイランド桜の大樹。
両名の死因は心臓を一突きされた事によるショック死。
如月怜輝の両腕、両脚、首の骨は折れている】
御影「何このファイル……」
百夏の名前が、書かれてない……?
確かに百夏の本当の名前は六山百夏じゃないみたいだけど……
だけどそれをわざわざ隠す意味って……
コトダマ【モノクマファイル5】を手に入れました。
〔被害者は如月怜輝。
両名の死亡推定時刻は午前4時から5時の間。
両名の死体発見現場はスプリングアイランド桜の大樹。
両名の死因は心臓を一突きされた事によるショック死。
如月怜輝の両腕、両脚、首の骨は折れている〕
コトダマ【モノクマファイルの記述】を手に入れました。
〔モノクマファイルに六山の名前が書かれていなかった〕
コトダマ【六山百夏の正体】を手に入れました。
〔六山百夏は未来機関から送り込まれた超高校級の工作員。
名前も偽名であり、本当の名前は別にあった〕
92 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 23:00:23.17 ID:mabBC/lA0
御影「……」
私はまず百夏の死体の方に歩み寄る。
百夏は私が見つけた時みたいに身体が半分桜の花びらに埋もれていた。
兵頭「目立つのはやはり、左胸の傷でしょうか……貫通しています」
御影「っ」
兵頭「どうやら、他に目立つ外傷はないようです」
心臓を一撃……それはどうやら正しいみたいだね。
兵頭「そういえば六山さん、パーカーを着ていませんが」
御影「あっ、それなら私が持ってるよ。昨日寝ちゃった私にかけてくれたみたい」
兵頭「ああ、なるほど……ならリュックもそちらに?」
御影「えっ」
そういえば……リュックがない。
百夏がいつも背負ってたあのリュック、図書館にあるのか後で確かめよう……
コトダマ【六山の死体】を手に入れました。
〔六山の死体は半分ほど桜の花びらに埋もれていた〕
コトダマ【左胸の傷】を手に入れました。
〔死因だろう六山の左胸の傷は身体を貫通している状態だった〕
コトダマ【六山のリュック】を手に入れました。
〔六山がいつも背負ってたリュックが消えていた〕
93 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 23:01:37.65 ID:mabBC/lA0
兵頭「……これは」
御影「どうしたの?」
兵頭「六山さんのスカートのポケットに、こんな瓶が」
【身体強化薬】……ってこれもしかして!?
兵頭「赤白の錠剤……おそらく、鞍馬さんが服用していた物ですね」
だけどなんでそれを百夏が……
コトダマ【身体強化薬】を手に入れました。
〔六山のスカートのポケットに入っていた薬。
鞍馬の使用していた物だと思われる〕
94 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/02(土) 23:24:41.62 ID:mabBC/lA0
今回はここまで。
次回捜査終了です。
95 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 19:05:37.19 ID:Zue4se3A0
御影「他に何か……あれ?」
百夏の右手……ここだけ血塗れになってる。
兵頭「怪我をした、というわけではなさそうですね」
御影「じゃあこの血はどこから……」
なんだろう……なんか気持ち悪い。
死体がどうとかじゃなくて、今のこの状況が、なんだか……
御影「……」
コトダマ【六山の右手】を手に入れました。
〔六山の右手は手首まで血塗れになっていた〕
96 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 19:17:29.72 ID:Zue4se3A0
御影「百夏はこんなところ、かな……」
次は如月を調べよう。
佐場木「……」
埋もれていた桜の花びらから出されたのか寝かされてる如月の死体の方には佐場木がいた。
今、佐場木はどんな気持ちで調べてるんだろう……
佐場木「御影か」
御影「何かわかった?」
佐場木「いくつかある。まず如月のこの両手両足、そして首の骨折だが……これは生前のものだ」
御影「嘘……」
つまり如月は……
佐場木「両手両足と首を潰し、心臓を一撃……このような殺し方をする奴を俺は1人知っている」
御影「えっ、誰!?」
佐場木「ジャスティスジャッジ……この男如月怜輝の殺人鬼としての名だ」
御影「……!」
そういえば……最初の学級裁判で如月は素手で薄井の手を潰してた。
だけどなんで如月本人がその殺し方で……
コトダマ【如月の死体】を手に入れました。
〔如月は両手両足首の骨が折れていたが、それは生前のものらしい。
死体発見時に死体は桜の花びらに完全に埋もれていた〕
コトダマ【ジャスティスジャッジ】を手に入れました。
〔如月怜輝の殺人鬼としての名前。
犯罪者をターゲットに両手両足首を潰した後、心臓を素手で貫いて殺す殺人鬼〕
97 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 19:31:12.16 ID:Zue4se3A0
御影「他には、何かわかる?」
佐場木「どうやら如月は誰かと争ったようだ。いくつか殴られたような痕があった」
御影「……如月に?」
佐場木「そうだ」
如月が殴られた?
戦車相手にしても無傷だったあの如月が?
確か前如月は……
※※
如月『なるほど……脳のリミッターを外している僕と渡り合えた理由はそれですか』
※※
そう言ってたよね……
御影「……」
もし出来るとしたら、それは……
御影「……っ」
まただ、また気持ち悪さが……
いったいなんなのこれ……
コトダマ【争いの痕跡】を手に入れました。
〔如月の身体にはいくつか殴られたような痕があった〕
コトダマ【如月怜輝】を手に入れました。
〔如月は脳のリミッターを外し、戦車を相手にしても無傷なほど身体能力が異常に高い。
そんな彼と渡り合う手段は限られているが……〕
98 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 20:22:14.52 ID:Zue4se3A0
道掛「くそ、どうなってんだよ!百夏ちゃんと如月が揃って死んでるって!」
御影「ちょっと落ち着きなよ……私達は今それを調べてるんだから」
道掛「わかってるけどさ……」
バキッ
道掛「はっ?」
御影「ちょっと道掛、今何か踏んだ?」
道掛「いや……」
道掛が花びらを払うと……電子手帳が真っ二つになっていた。
道掛「うおわあっ!?ま、マジかよおい!」
道掛が慌てて拾うけど、もうどうしようもないのが見てすぐにわかる。
道掛「だ、誰のなんだ?牡丹ちゃんか!?」
御影「いや、私のはあるけど……」
その後みんなにも確かめていくけど千、津浦、佐場木も電子手帳は持っていた。
そして如月も持ってるのを佐場木が確かめた。
つまりこれは……百夏の電子手帳?
道掛「百夏ちゃんのやつだったのか……」
御影「……」
百夏の電子手帳が、偶然真っ二つになった?
なんだろう……すごく、引っ掛かる。
コトダマ【壊れた電子手帳】を手に入れました。
〔桜の花びらに埋もれていた電子手帳。
六山の物で道掛が踏んで壊したと思われるが……〕
99 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 20:45:24.43 ID:Zue4se3A0
御影「図書館に戻ってみようかな」
あそこにリュックがあるか確かめないと……
【図書館】
津浦「Ms.御影」
御影「津浦もここに来てたんだ?」
津浦「えぇ、Mr.如月がここからMs.六山を連れ出したなら何か手がかりがあるかと思いまして……しかしあれは」
津浦が見ているのは壁に書かれた【正義の裁きを執行する】って赤い文字。
津浦「ペンキで書かれているようですが……」
御影「これも如月が書いたのかな」
津浦「……」
御影「津浦?」
津浦「少し待っていてください」
そう言って津浦が入っていったのはあの黒いカーテンの一角。
そして戻ってきた津浦は一冊のファイルを持っていた。
御影「なにそれ?」
津浦「ジャスティスジャッジ……Mr.如月の犯行について書かれた資料です」
津浦が開いた中には読めないどこかの文字と何枚かの写真……
御影「っ……」
気分悪くなりそう……だけどきっと手がかりになるはず。
津浦「……変ですね」
御影「何が?」
津浦「Mr.如月の犯行には3つの特徴があります」
津浦「殺害した死体は必ず四肢と首の骨が砕かれ、心臓を貫かれている事」
津浦「絶対に犯罪者以外は殺害しない事」
津浦「そして現場に必ずその犯罪者の犯罪歴が克明に記された紙が貼られている事」
御影「……あれ?でもあそこにそんなのあった?」
津浦「それに、ジャスティスジャッジがこのような見せつける文を書いたという事例はありません」
津浦「これは……本当にMr.如月の書いたものなんでしょうか?」
この文字は……如月が書いたものじゃない?
コトダマ【壁の文字】を手に入れました。
〔図書館の壁に赤いペンキで書かれた【正義の裁きを執行する】という文字〕
コトダマ【ジャスティスジャッジの犯行の特徴】を手に入れました。
〔ジャスティスジャッジの犯行には殺害方法以外に2つの特徴がある。
絶対に犯罪者以外は殺害しない事。
現場に必ずその犯罪者の犯罪歴が克明に記された紙が貼られている事。
しかし紙はなく、赤いペンキで文字を残したという事例はない〕
100 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 21:18:25.76 ID:Zue4se3A0
御影「そうだリュック……」
百夏のリュックを探さないと。
※※
御影「ない……」
いったいどこにいっちゃったんだろう……
コトダマ【六山のリュック】をアップデートしました。
〔六山がいつも背負ってたリュックが消えており、図書館にも存在しなかった〕
101 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 21:34:08.77 ID:Zue4se3A0
御影「後は……そうだ、コテージ」
何か手がかり、あるかもしれないよね。
※※
【如月のコテージ】
御影「これ……」
赤いペンキの缶……これが如月のコテージにあるって事は……
御影「いや、ちょっと待って」
なんかおかしい……
御影「他にも、何か……あっ」
机の上に大切そうに置いてあるバッジが目に入る。
これヒーロー物だよね……如月なら不自然じゃないだろうけど。
御影「でもこれ……多分3回目の学級裁判で」
※※
赤穂『じゃあ……教えてください』
如月『なんでしょう?』
赤穂『如月さんの妹さんのバッジがなんで発電所にあったんですか』
如月『……!』
御影『妹の、バッジ?』
※※
御影「兄さんが、言ってたやつだよね?」
如月の妹のバッジ……確か死んでるってモノクマが言ってたけどなんでそれがあるんだろう。
コトダマ【赤いペンキ】を手に入れました。
〔如月のコテージにあった赤いペンキの缶〕
コトダマ【ヒーローのバッジ】を手に入れました。
〔死んだ如月の妹が持っていたらしいバッジ。
学級裁判の様子を見るに本来はないもののはずだが……〕
102 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:02:16.66 ID:Zue4se3A0
御影「次は百夏のコテージ……」
ガチャガチャ
御影「えっ」
コテージが、開かない?
御影「ちょっとモノクマ!」
モノクマ「はいはい、なんでしょう!」
御影「百夏のコテージが開かないんだけど」
モノクマ「……」
御影「百夏は被害者だから調べていいはずでしょ?早く開けてよ」
モノクマ「それは無理です!だって壊れたから!」
御影「は!?」
モノクマ「いやー、修理するにしてもその間に学級裁判始まっちゃうし、今回は諦めて!」
御影「待ちなよ!ちょっと!」
壊れたって……
コトダマ【六山のコテージ】を手に入れました。
〔捜査中六山のコテージに入る事が出来なかった。
モノクマいわく鍵が壊れたらしい……〕
103 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:20:53.06 ID:Zue4se3A0
御影「……」
入れないものは、仕方ないよね。
そう思って踵を返した私の前に……
モノクマ「……」
またモノクマが現れた。
御影「モノクマ……今度は何?」
モノクマ「……」
モノクマは何も言わずに封筒を私に差し出す。
それを受け取ると、モノクマはそのまま姿を消した。
御影「なんなのもう……」
不満を漏らしながら私は封筒を開ける。
そこには1枚の紙と……電子手帳が入っていた。
御影「これ……」
【経過は順調みたいで何よりだ。
まあ、今回の手術は初歩も初歩だからミスする心配はなかったけどな。
これからお前がどんな人生を歩むか、楽しみにしてるよ。
全く、馬鹿な親を持つと苦労するよな?】
御影「……」
手紙を読んだ私は電子手帳を起動する。
そこに出た名前……
それを見て、私は。
104 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:32:58.32 ID:Zue4se3A0
キーンコーン、カーンコーン…
モノクマ「タイムアップー!」
モノクマ「そろそろ学級裁判を始めましょう!」
モノクマ「オマエラ中央の島に集合してくださーい!」
ブツン!
御影「……」
行こう。
【中央の島・未来機関第20支部】
佐場木「来たか」
道掛「牡丹ちゃん、遅いぜ!」
御影「うん、ごめん」
津浦「……もうこれしか、いないんですね」
兵頭「そして、さらに減る事になるんでしょうか……」
御影「千、それ……」
千の首に巻かれているのは、如月のマフラー。
あいつが最期まで着けていた……遺品。
兵頭「思った以上に、彼を失った事が堪えているみたいです……牡丹さんにはあんな風に言ったのに」
御影「……」
今、千は戦ってる……だったら私は1つしか言えない。
御影「千、私達もいるからね」
兵頭「……はい」
千の頷きと同時に、鍵の開く音。
佐場木「行くぞ」
佐場木を先頭に私達はエスカレーターを降りていく。
御影「佐場木、百夏の死体は調べた?」
その道中。
佐場木「ああ、当然調べた」
私は確認する。
御影「百夏の頭に、手術の痕なかった?」
最後のピースを。
佐場木「……年月が経つのか微かにだが、あったな」
御影「……ありがとう」
コトダマ【六山の手術痕】を手に入れました。
〔六山の頭にあった年月の経つ手術の痕〕
105 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:41:05.70 ID:Zue4se3A0
【学級裁判場】
モノクマ「……うーん」
佐場木「何を唸っている」
モノクマ「いやさぁ、オマエラさっきボクと会わなかった?」
津浦「何を言っているんですか?」
モノクマ「なんか記憶が飛んでるというか……」
道掛「意味わかんねえ」
モノクマ「まっ、いっか!じゃあオマエラ席についてください!」
モノクマに促されるまま私達は席につく。
……六山百夏、如月怜輝。
また2人の仲間を私達は失った。
そしてその犯人は……
佐場木「今回の手口……」
津浦「……疑問が多いですね」
道掛「犯人は絶対見つけてやるからな!」
兵頭「……」ギュッ
必ずいるんだ。
御影「……」
そして始まる学級裁判。
だけど私だけは知っている。
この学級裁判は普通じゃない。
それはあの手紙と。
御影「力を貸して……兄さん」
106 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:42:21.21 ID:Zue4se3A0
【如月怜那】
――この電子手帳が、証明してる……!
107 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:44:05.78 ID:Zue4se3A0
コトダマ【謎の手紙】を手に入れました。
〔モノクマに渡された謎の手紙。
内容は
>>103
〕
コトダマ【電子手帳】を手に入れました。
〔モノクマに渡された電子手帳。
起動すると【如月怜那】という名前が表示された〕
108 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/03(日) 22:45:04.09 ID:Zue4se3A0
今回はここまで。
次回学級裁判開廷。
109 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/05(火) 21:47:01.44 ID:ArODS/fA0
・コトダマ一覧表
【モノクマファイル5】
【モノクマファイルの記述】
【六山百夏の正体】
>>91
【六山の死体】
【左胸の傷】
>>92
【身体強化薬】
>>93
【六山の右手】
>>95
【如月の死体】
【ジャスティスジャッジ】
>>96
【争いの痕跡】
【如月怜輝】
>>97
【壊れた電子手帳】
>>98
【壁の文字】
【ジャスティスジャッジの犯行の特徴】
>>99
【六山のリュック】
>>100
【赤いペンキ】
【ヒーローのバッジ】
>>101
【六山のコテージ】
>>102
【六山の手術痕】
>>104
【謎の手紙】
【電子手帳】
>>107
六山百夏と如月怜輝の死。
黒幕殺しを宣言していた如月がなぜ死んだのか。
なぜ六山が殺されたのか。
謎多き中御影は確信していた。
この裁判、何かがおかしいと。
【学級裁判開廷!】
110 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/05(火) 21:56:26.05 ID:ArODS/fA0
モノクマ「はいはい、それでは学級裁判の説明をしまーす!」
モノクマ「学級裁判ではオマエラに誰が犯人かを議論してもらいます!」
モノクマ「その結果は投票によって決定され、正しいクロを指摘できればクロがおしおき」
モノクマ「ただし間違えたら……クロ以外の全員がおしおきされ、クロは自由の身となるのです!」
道掛「結局何度考えても俺にはさっぱりだ……なんで如月が死んじまったんだ?」
佐場木「それを話し合うためにも、まずは事件の流れを追う必要がある」
津浦「そうですね……Ms.御影、よろしいですか?」
御影「……」
兵頭「牡丹さん?」
御影「あっ、えっ?なに?」
兵頭「昨日の夜の事をお話いただけますか?私達は病院にいたので……」
御影「あっ、そうだね……」
とはいっても、私も詳しい事がわかってる訳じゃないんだよね……
111 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/05(火) 22:34:46.48 ID:ArODS/fA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【モノクマファイル5】
【六山の死体】
【壁の文字】
御影「昨日私と百夏は図書館にいたんだ」
御影「色々話してる内に寝ちゃって……目を覚ましたら百夏がいなくなってて」
兵頭「そこに私がやって来た……」
佐場木「そして俺達に如月が動いたと話がきたわけか」
津浦「【眠っている間にMs.六山は】……」
道掛「んっ?ちょっと待ってくれよ」
道掛「牡丹ちゃんは、【百夏ちゃんが如月に直接さらわれたのを見た】とかいうわけじゃないんだよな?」
御影「……まあ、そうだね」
道掛「だったら如月が何かしたとは限らないんじゃねえか?」
道掛「【百夏ちゃんが偶然外に出てった】って可能性もあるはずだぜ!」
112 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/05(火) 22:55:03.74 ID:ArODS/fA0
【百夏ちゃんが偶然外に出てった】←【壁の文字】
御影「それは違ってるよ!」
御影「ううん、間違いなく図書館で何かがあったはずだよ」
御影「図書館の壁には【正義の裁きを執行する】って赤い文字があったからね」
道掛「佐場木?」
佐場木「俺の事じゃない」
兵頭「あの赤い文字は……血だったのでしょうか?」
津浦「いえ、調べましたがあれはペンキだったようです」
道掛「わざわざペンキでそんなもん書いたのか?」
御影「そのペンキだけど……一応見つかったんだよね」
佐場木「いったいどこにあったんだ?」
赤いペンキ……それがあったのは。
113 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 10:29:26.48 ID:Le1sv5pA0
【赤いペンキ】
御影「これだよ!」
御影「如月のコテージ……そこに赤いペンキの缶があったんだ」
兵頭「如月さんの、コテージに……」
津浦「つまり、あの文字はMr.如月が書いたと……しかし」
佐場木「疑問があるな」
道掛「わざわざコテージに戻しに行った事だな!俺にもわかるぞそれは!」
御影「そうなんだよね。あの文字を如月が書いたなら、如月は百夏をさらって文字を書いてコテージに缶を置きに行った事になるんだ」
兵頭「六山さんを黒幕と睨んでいたなら、そんな悠長な事をしていたのは……不自然です」
津浦「万が一ルールに抵触して誰かがまた亡くなるのを恐れた、という可能性もあるのでは?」
道掛「そういや、ポイ捨ては禁止だったもんな!」
御影「ううん、それはないと思う。だってルールには……」
※※
2…共同生活を快適に過ごすため道端や海などにポイ捨てをする事を禁じます。
※※
御影「ってあったわけだから……」
佐場木「おそらく屋内でのそれは禁止されていない。苗木の事件を思い出せばわかるはずだ」
兵頭「苗木さんは薬をばらまいた……鞍馬さんに拾わせるためとはいえ捨てたのは間違いありませんね」
道掛「じゃあ置きっぱなしにしても問題はなかったわけか……」
114 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 10:40:37.52 ID:Le1sv5pA0
佐場木「文字について疑問は残るが……一時それは保留だ」
兵頭「話す事は他にもたくさんありますからね」
御影「じゃあ次は、私が2人を見つけた時の話をするよ」
津浦「はい、お願いします」
御影「それぞれ島を調べるってなった後私はスプリングアイランドに行ったんだけど……」
御影「桜の木に寄りかかってる百夏を見つけたんだ」
御影「そしてみんなを呼ぼうって行こうとしたら……反対側に妙に花びらが盛り上がってる部分があって」
御影「それで花びらを払ったら……中に如月の死体があったんだよ」
115 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 10:51:30.70 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【ジャスティスジャッジ】
【六山の右手】
【如月怜輝】
兵頭「発見時の状況はこれでわかりましたが……」
津浦「ここから次は何を話しましょうか」
道掛「なあ、1つ気になる事があんだけど」
佐場木「なんだ」
道掛「モノクマファイルには如月の骨が折れてるってあったろ?」
道掛「あれって何でなんだ?」
津浦「[抵抗を防ぐため]では?」
佐場木「[あれそのものに意味があった]からだ」
兵頭「しかしそれは……」
如月の骨折……あれは、確か。
116 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 11:04:50.12 ID:Le1sv5pA0
[あれそのものに意味があった]←【ジャスティスジャッジ】
御影「それに賛成だよ!」
御影「あれは、ある殺人鬼の殺し方だったんだよ」
道掛「殺人鬼!?そんな奴がまだいたのか!?」
兵頭「ですがその殺人鬼の名前は……」
佐場木「【ジャスティスジャッジ】……如月怜輝の事だ」
道掛「はっ?つまり如月は如月の殺し方で死んでたって事か?」
津浦「そう、なりますね」
道掛「いやいやいやいや、意味わかんねえよ!?なんで如月が如月に殺されたみたいになってんだ!?あいつ実は2人いたのか!?」
津浦「……自殺、だったのでは?」
佐場木「自殺だと?」
津浦「ワタシ、気になっていたんです。Mr.如月が黒幕を殺すと宣言した時」
※※
如月『……皆さん、安心してください。僕はこのコロシアイを必ず終わらせます』
如月『それが僕の、最後の仕事ですから』
※※
津浦「そう口にしたのを」
兵頭「最後……」
津浦「Mr.如月はMr.赤穂を見殺しにしました」
津浦「そんな自分を許せなかった……可能性はあるのでは?」
御影「如月が自殺……?」
117 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 11:14:47.91 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【ジャスティスジャッジの犯行の特徴】
【身体強化薬】
【争いの痕跡】
津浦「Mr.如月は自殺だった……その可能性があります」
道掛「【赤穂を見殺しにした】事で自分を殺したってのかよ!」
兵頭「その前に六山さんを黒幕と睨んで殺害した……」
佐場木「……あの殺人鬼が自殺か。考えられないとは言わんが」
兵頭「確かに【殺害方法、ターゲット……全て如月さんの犯行を示しています】が……」
道掛「自分で骨折ったのか……どこまで徹底してんだよ!」
如月が自殺……本当にそうなの?
1つある、疑問……それを言ってみよう。
118 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 11:31:21.93 ID:Le1sv5pA0
【殺害方法、ターゲット……全て如月さんの犯行を示しています】←【ジャスティスジャッジの犯行の特徴】
御影「それは違ってるよ!」
御影「待って。如月の犯行なら足りない事があるよ」
兵頭「足りない事ですか?」
御影「ジャスティスジャッジ、如月の犯行には3つの特徴がある」
御影「1つ、殺す時は両手両足首を折ってから心臓を貫く」
御影「2つ、ターゲットは犯罪者だけ」
御影「3つ、ターゲットの罪を書いた紙がある事」
道掛「紙?そんなのあったか?」
佐場木「なかったな」
兵頭「今回だけ、省いた可能性は……」
御影「でもペンキで文字を書く余裕はあったんだよ?」
津浦「……そういえばあの文字は今までの犯行にはなかった特徴でした」
佐場木「如月の犯行に例外があった事はない。今回だけ例外があったとは考えにくい」
道掛「ああもう、わけわかんねえ!いったい何がどうなってんだよ!」
道掛「如月が百夏ちゃんを黒幕だって殺してその後自殺したんじゃねえなら、誰が如月殺せんだ?」
道掛「薬飲んでも佐場木は手も足も出なかったんだぜ!?」
如月が自殺じゃないなら、誰に殺されたか……
御影「……」チラッ
モノクマ「うぷぷ」
まだ駄目、これを出しても言い逃れされる。
だったらまずは……アイツの思惑に、あえて乗らないと……!
119 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 12:30:53.20 ID:Le1sv5pA0
佐場木「……如月が死んでいた以上、一筋縄ではいかないのはわかりきっていた事だ」
兵頭「如月さんの自殺ではないだろう……それがわかっただけでも大きいですね」
津浦「では次は……」
道掛「百夏ちゃんについて話そうぜ!俺すげえ気になってる事あんだよ!」
道掛の気になってる事……それはあれかな。
120 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 12:51:58.97 ID:Le1sv5pA0
【モノクマファイルの記述】
御影「これだよ!」
御影「それって、モノクマファイルに百夏の名前がなかった事?」
道掛「そうそう!今までの事考えるとモノクマファイルに書かれてなかった事ってかなり重要だったろ?」
佐場木「それは俺も気になってはいた。なぜ六山の名前というあからさまなものが書かれていないのか」
御影「……」
百夏の名前……私はそれについての情報を持ってる。
慎重に、それを出していかないと……
121 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 13:10:12.80 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【六山百夏の正体】
【六山の右手】
【六山の死体】
佐場木「なぜ六山の名前がモノクマファイルに書かれていないのか……」
兵頭「六山さんの名前が事件の鍵を握る、という事なんでしょうか」
津浦「しかし名前が事件の鍵を握るというのはどういう……」
道掛「わかった![百夏ちゃんは六山百夏じゃなかった]んだ!」
津浦「[Ms.六山が誰かと入れ換わっている]……?」
兵頭「そんな馬鹿な……私達の誰も彼女と入れ換われるとは思えません」
佐場木「他に可能性があるとするならば……」
122 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 14:18:55.78 ID:Le1sv5pA0
[百夏ちゃんは六山百夏じゃなかった]←【六山百夏の正体】
御影「それに賛成するよ!」
御影「道掛の言う通りだよ」
道掛「マジか!」
兵頭「牡丹さんも入れ換わり説が正しいと言うんですか?」
御影「ううん、そうじゃない。でも百夏は六山百夏じゃなかったんだよ」
佐場木「……偽名か」
津浦「偽名……六山百夏という名前は本名ではなかったと?」
御影「そうだよ。私は百夏からそれを直接教えてもらったから間違いないよ」
道掛「じゃあ牡丹ちゃんは百夏ちゃんの本名知ってんのか!」
御影「……ううん、百夏は六山百夏として接してほしいって言ってたから」
道掛「そうか……そう上手くはいかねえか」
津浦「しかしなぜ偽名を?」
御影「それはきっと、百夏の才能が関係してたんだと思う」
佐場木「名前だけではなく、才能も偽っていたという事か……御影、お前はそれを知っているのか?」
御影「うん」
御影「百夏の才能は、【超高校級の工作員】だよ」
123 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 14:56:20.99 ID:Le1sv5pA0
道掛「超高校級の……」
津浦「工作員、ですか?」
御影「本人がそう言ってた。未来機関から送り込まれたって」
兵頭「未来機関が?いったいなぜそんな……」
御影「それは……ごめん、わかんない」
百夏の目的、絶望の残党がいるかもしれないって話。
それを私は言わなかった。
モノクマ「……」
モノクマ、その向こうにいるはずの黒幕。
そいつを追い詰めるためにも今はまだ……
佐場木「目的はどうあれ、六山が偽名を使っていたのは事実だ」
佐場木「それを奴が知っていたのもな」
モノクマ「うぷぷ、何の事かな?」
佐場木「それを踏まえて議論を再開するぞ」
道掛「おう!」
御影「……」
捜査で感じていた気持ち悪さ、そして出てくる証拠……
それの示すものがきっとただ1つ……
問題は、その先……!
【学級裁判中断!】
124 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 14:56:47.46 ID:Le1sv5pA0
一旦ここまでで。
125 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 22:13:08.56 ID:Le1sv5pA0
【学級裁判再開!】
126 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 22:18:13.71 ID:Le1sv5pA0
佐場木「六山が偽名を使っていた【超高校級の工作員】だった……」
兵頭「問題はそれをモノクマファイルから隠していた事……」
津浦「隠された名前……どうにか知る方法はないでしょうか」
道掛「あっ、そうだ!だったら電子手帳見ればいいんじゃねえのか!」
道掛「あれ、電源入れたら名前出んだろ!」
御影「……」
佐場木「……」
兵頭「……」
津浦「……」
モノクマ「ええー……」
道掛「な、なんだよ?なんでそんな何言ってんだお前って目で見るんだ!?」
道掛は忘れちゃったみたいだね……百夏の電子手帳が今どういう事になってるか。
127 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 22:39:39.32 ID:Le1sv5pA0
【壊れた電子手帳】
御影「これだよ!」
御影「ねぇ、道掛……捜査中に電子手帳壊したの覚えてる?」
道掛「うっ……そんな事もあったな」
御影「……それ、誰の電子手帳って事になったっけ?」
道掛「そりゃ、確か百夏ちゃ……」
道掛「…………」
道掛「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!?百夏ちゃんの電子手帳、俺がぶっ壊しちまったじゃねえかよぉぉぉぉ!?」
佐場木「思い出したか」
兵頭「道掛さん……」
津浦「どうリアクションすればいいのでしょうか……」
御影「と、とにかく!電子手帳から名前を探るのは無理だから……違う方向から百夏の名前を探ってみようよ」
佐場木「他に手段もないだろうな……」
道掛「うぐぐ……」
128 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 22:58:05.51 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【六山のコテージ】
【六山の手術痕】
【争いの痕跡】
佐場木「六山の名前……それを探る方法はあるか」
兵頭「【電子手帳は壊れてしまいました】から無理ですね」
道掛「わ、悪い……」
津浦「ま、まあ、Mr.道掛もわざとではなかったわけですから……」
津浦「そうです、Ms.六山のコテージになら手がかりがあったのでは?」
津浦「Ms.六山は被害者、【コテージにも入れたはず】ですよ」
道掛「おぉ、さすが琴羽ちゃん!」
百夏のコテージ……そこを調べられたら、よかったんだけどね。
129 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 23:29:08.36 ID:Le1sv5pA0
【コテージにも入れたはず】←【六山のコテージ】
御影「それは違ってるよ!」
御影「残念だけど……百夏のコテージには入れなかったよ」
津浦「な、なぜですか?」
御影「モノクマいわく、鍵が壊れたらしいけど」
佐場木「鍵が壊れただと?」
モノクマ「そうだよ!壊れちゃったら入れないでしょ?修理にも時間がかかるし!」
兵頭「……怪しいですね」
道掛「すっげえ怪しい」
津浦「怪しいです」
佐場木「状況証拠は揃っているな」
モノクマ「なにさなにさ!クマをまるで悪者みたいに!」
モノクマ「ボク以上にまともなクマなんていないんだぞー!」
御影「……」
モノクマの言葉は無視するとして……このままだと百夏の名前を証明出来ないね。
だったらここは先に……
御影「ねぇ、これも保留にして次の話題に行かない?」
佐場木「袋小路にいるままよりはマシか……」
道掛「でも何を話すんだよ?」
御影「今までは図書館の文字とか百夏の正体を話してたから……死体から、議論しようよ」
兵頭「そちらはあまり触れてませんでしたね……」
モノクマ「うぷぷ、頑張ってねー」
津浦「腹が立ちますね……」
130 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 23:36:37.60 ID:Le1sv5pA0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【六山の死体】
【如月の死体】
【如月怜輝】
佐場木「死体について話し合うぞ。疑問点があればあげてみろ」
兵頭「やはりなぜ如月さんだけ骨を折られていたか……」
道掛「そもそも如月と百夏ちゃんってどっちが先に殺されたんだ?」
津浦「やはり[六山さんが先に殺害された]のでは?」
兵頭「[如月さんが先に殺害された]のは、考えにくいですよね」
佐場木「殺された順番か……モノクマファイルからでは特定は不可能だな」
道掛「くそっ、また袋小路かよ!」
殺された順番……それはきっと。
131 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/06(水) 23:57:06.74 ID:Le1sv5pA0
[如月さんが先に殺害された]←【如月の死体】
御影「それに賛成だよ!」
御影「千、多分殺されたのは如月が先だよ」
兵頭「如月さんが先に……」
道掛「ちょ、ちょっと待ってくれよ!なんでそんなはっきり言えるんだ!?」
御影「……私が見つけた時、如月の死体は花びらに埋もれてたんだよ」
佐場木「確かに花びらを払ったと言っていたな」
そう、そこにもう1つ……!
132 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:23:56.59 ID:cJWVZ45A0
【六山の死体】
御影「これだよ!」
御影「そして百夏の死体の方は半分埋もれてる状態だった……」
兵頭「全て埋まっていた如月さんと、半分埋もれていた六山さん……なるほど、それなら殺された順番は如月さん、六山さんで正しいようですね」
津浦「しかし、どうやってMr.如月を……」
如月と犯人の間に何があったか……
少し考えてみようか……
133 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:30:37.48 ID:cJWVZ45A0
【ショットガンコネクト開始!】
まず、最初に考えるべきは……
コトダマ
>>109
【争いの痕跡】
【如月怜輝】
【六山百夏の正体】
課題
【今回被害者になったのは?】
【今回クロになったのは?】
【今回死ななかったのは?】
134 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:33:15.82 ID:cJWVZ45A0
【如月怜輝】―【今回被害者になったのは?】
今回被害者になったのは如月……
だけど如月を殺すなんて難しい……
コトダマ
>>109
【争いの痕跡】
【ヒーローのバッジ】
【モノクマファイル5】
135 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:34:56.30 ID:cJWVZ45A0
【如月怜輝】―【今回被害者になったのは?】―【争いの痕跡】
だけど争いの痕跡があった。
如月と犯人は争ったはず……
つまり……!
結論
【如月は正面から殺された】
【如月は不意討ちで殺された】
【如月は遠くから殺された】
136 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:45:55.12 ID:cJWVZ45A0
【如月は正面から殺された】
御影「これが私の結論だよ!」
御影「如月は、正面から殺されたんだと思う」
佐場木「正面から……あの殺人鬼を殺したか」
御影「佐場木も争った痕があるのは見たでしょ?」
佐場木「にわかには信じがたいが、あれは間違いなく争いがあったのを示す証拠だな」
兵頭「……」
津浦「Mr.如月が正面から殺されたなんて……」
御影「でも他に可能性はないよ。如月は……」
道掛「ちょっと待ったぁ!」反論!
道掛「いやいや、待ってくれよ牡丹ちゃん!やっぱそれはおかしいって!」
御影「……」
道掛「牡丹ちゃんだってわかってるはずだろ!」
道掛「如月が正面から殺されたなんてあり得ないってな!」
137 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 09:51:46.31 ID:cJWVZ45A0
【反論ショーダウン開始!】
・コトノハ
>>109
【身体強化薬】
道掛「如月の強さは俺達皆見てきたはずだ!」
道掛「あいつを正面から殺すなんて無理だって!」
御影「如月は確かに強いよ。だけど無敵だったわけじゃない」
御影「私達は如月と対等にやりあった人間を知ってるはずだよ」
道掛「それ、鞍馬の事だよな?」
道掛「そりゃ、鞍馬なら出来たかもしんねえけど……でもあいつはもういねえし」
道掛【もう如月と戦う手段なんかどこにもねえんだって!】
138 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:01:36.67 ID:cJWVZ45A0
【もう如月と戦う手段なんかどこにもねえんだって!】←【身体強化薬】
御影「その反論、断ち切るよ……!」
御影「手段は、あったよ」
道掛「はっ!?」
御影「身体強化薬……鞍馬が如月とやりあえた理由になった薬の瓶が現場にあったんだよ」
津浦「身体強化薬……Mr.苗木も相当な力を発揮していましたね」
佐場木「瓶ごとあったなら、鞍馬のように立ち回る事も可能だったろう」
兵頭「ま、待ってください!牡丹さん、しかしその薬があったのは……」
御影「……うん、この薬があったのは」
御影「百夏のスカートのポケット、だった」
道掛「……ま、まさかじゃあ!」
御影「……」チラッ
モノクマ「盛り上がってきたみたいだね!そろそろ学級裁判も大詰めかな!」
御影「……そう、この事件の犯人は」
139 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:02:15.27 ID:cJWVZ45A0
御影「百夏、だったんだよ」
140 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:08:59.52 ID:cJWVZ45A0
津浦「Ms.六山が今回の事件の犯人……!?」
兵頭「殺された順番、怪我の具合……確かにそう考えると自然ではありますが」
佐場木「最初に話した六山を殺した如月が自殺したのではなく、如月を殺した六山が自殺した……」
道掛「で、でもなんでだ!百夏ちゃんは黒幕じゃないんだろ!なんであそこまでして如月を殺す必要があるんだよ!?」
御影「それが、百夏の名前を隠した理由なんじゃない?」
佐場木「六山が如月を殺した動機……名前がわかれば明らかという事か」
141 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:20:41.93 ID:cJWVZ45A0
【ノンストップ議論開始!】
・コトダマ
>>109
【ヒーローのバッジ】
道掛「百夏ちゃんが如月を殺したなんて信じらんねえよ……!」
兵頭「状況だけなら、可能性はありますが……」
津浦「【名前さえわかればそれも納得出来る】のでしょうか……」
道掛「でもさっきは話し合っても何もわかんなかったじゃねえか!」
佐場木「【手がかりがない】以上、それも無理はない」
百夏の本当の名前……
それが、この事件を紐解くきっかけになるはずだよ……!
142 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:30:02.88 ID:cJWVZ45A0
【手がかりがない】←【ヒーローのバッジ】
御影「それは違ってるよ!」
御影「百夏の本名……その手がかりはあるよ」
佐場木「なに?」
御影「如月のコテージにあったこのバッジ……これがそうだよ」
兵頭「そのバッジは」
御影「3回目の学級裁判、如月が犯人じゃないかって話になったの覚えてる?」
津浦「そんな事もありましたね……そういえばあの時Mr.赤穂は」
※※
赤穂『じゃあ……教えてください』
如月『なんでしょう?』
赤穂『如月さんの妹さんのバッジがなんで発電所にあったんですか』
如月『……!』
御影『妹の、バッジ?』
赤穂『ここに妹さんがいるって言うんですか?』
※※
津浦「そう詰め寄って……っ、まさか!?」
御影「そう、兄さんは……あの時真実の一端を口にしてたんだ」
御影「六山百夏……その正体は!」
143 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:30:30.40 ID:cJWVZ45A0
御影「如月怜輝の妹だったんだよ!」
144 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:39:54.89 ID:cJWVZ45A0
道掛「も、も、百夏ちゃんが……如月の妹ぉ!?」
御影「そう考えれば辻褄があうよ!如月が兄さんを見殺しにしたって聞いた時の百夏の態度も!」
※※
御影『……えっ?』
私が立ち上がるよりも早く。
私が何かを叫ぶよりも早く。
六山『……』
六山が如月の頬にビンタをしていた。
……なんで?
六山『な、なんで、そんな……!』ポロポロ
なんで、六山泣いてるの?
如月『六山さん……?』
六山『それだけは、その口からそんな言葉だけは聞きたくなかったよ……!』
※※
御影「百夏が、あんなに如月を止めたがってたのも」
※※
六山『……させない』
御影『えっ、六山?』
六山『絶対にさせないよ。もう人なんて殺させない』
如月『……相手は黒幕ですよ?』
六山『それでも!わたしは絶対許さないから……!』
※※
御影「百夏は如月を、自分のお兄ちゃんをどうしても止めたかったんだ……」
145 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 10:52:17.39 ID:cJWVZ45A0
佐場木「……待て御影。お前のその推理には大きな矛盾がある」
御影「矛盾?」
佐場木「前にモノクマは言っていたはずだ」
※※
モノクマ『如月クン、キミ御影さんと同じ才能の妹さんがいたよね?』
モノクマ『だけどその妹さんはもういない!死んでしまってる!』
※※
佐場木「そして如月もそれは認めていたはずだ」
※※
如月『モノクマの言う通り、僕は妹が生きて仲睦まじくしている赤穂さんに嫉妬していました』
※※
兵頭「そうです……私も、如月さんの妹さんの話は以前聞いていましたが、如月さんは妹は殺されたとはっきり……」
御影「……本当に、そうだったのかな?」
津浦「どういう意味ですか?」
御影「如月の妹は……本当に殺されたの?」
道掛「で、でも如月がそう言ってたなら……」
如月の妹が生きていたかもしれない……それを示すんだ!
146 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:00:04.83 ID:cJWVZ45A0
【謎の手紙】
御影「これだよ!」
御影「ここにある手紙が、その証明になるかも」
モノクマ「……!」
佐場木「なんだその手紙は?」
御影「ちょっとね……とにかく中身を聞いて」
【経過は順調みたいで何よりだ。
まあ、今回の手術は初歩も初歩だからミスする心配はなかったけどな。
これからお前がどんな人生を歩むか、楽しみにしてるよ。
全く、馬鹿な親を持つと苦労するよな?】
兵頭「手術……馬鹿な親……」
道掛「これが、百夏ちゃんの事言ってるのか?」
御影「千、如月から聞いた妹さんの話って……」
兵頭「親代わりだった施設の人が、妹さんをマッドサイエンティストに引き渡したと……」
津浦「馬鹿な親、ですか」
御影「それに、手術って単語も百夏と繋がるんだ」
147 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:11:31.44 ID:cJWVZ45A0
【六山の手術痕】
御影「これだよ!」
御影「佐場木、百夏の頭には手術の痕があったんだよね?」
佐場木「ああ」
兵頭「その手紙が、六山さん宛なのは疑いようがなさそうですね」
モノクマ「……あのさ、ちょっといい?」
道掛「なんだよ、急に!」
モノクマ「御影さん、その手紙どこで手に入れたの?」
御影「はっ?何言って……」
渡したのはあんたでしょという言葉を飲み込む。
……まさか、これを渡したのはモノクマの意思じゃない?
そういえば裁判前……
※※
モノクマ『……うーん』
佐場木『何を唸っている』
モノクマ『いやさぁ、オマエラさっきボクと会わなかった?』
津浦『何を言っているんですか?』
モノクマ『なんか記憶が飛んでるというか……』
※※
じゃあもしかしたら……この手紙と【アレ】はモノクマの想定外?
私はこれも含めて、あいつが作った筋書きだと思ってたけど……
だとしたら……いけるかもしれない!
御影「百夏のパーカー、だよ」
モノクマ「……万が一考えてたってわけね。あのスパイらしいやり口だよ」
モノクマ「まっ、いいや!じゃあ続きを……」
148 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:12:35.67 ID:cJWVZ45A0
御影「もう、いいよ……」
149 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:18:49.51 ID:cJWVZ45A0
モノクマ「んっ?いいって何が?」
御影「百夏が犯人なのは揺るがない。もうどうしようもない」
津浦「そう、ですね……」
モノクマ「あっ、そう?じゃあ投票……」
御影「その前に!知ってるなら教えてよ!」
御影「百夏の、本当の名前……」
モノクマ「はい?」
御影「私、百夏から本名教えてもらえなかった。私が思ってたより、百夏は……私を信用してなかったんだ」
兵頭「牡丹さん……」
御影「だから、だからせめて知りたい!投票する前に、あの子の本当の名前……」
道掛「……」
御影「お願い、だから……」
佐場木「……だそうだが?」
モノクマ「……うぷ」
モノクマ「うぷぷぷぷ!いいねぇ、その絶望した感じ!」
モノクマ「わかったよ!そんな信用してもらえなかった可哀想な御影さんに六山さんの本名教えてあげるよ!」
150 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:20:30.50 ID:cJWVZ45A0
モノクマ「彼女の本名は如月怜那!」
モノクマ「お察しの通り如月怜輝クンの妹でーす!」
151 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:24:49.78 ID:cJWVZ45A0
御影「…………」
モノクマ「うぷぷ!満足した?これが御影さんが教えてもらえなかった名前だよ!」
佐場木「如月怜那……」
兵頭「まさか本当に如月さんの妹さんが……」
道掛「百夏ちゃ、いや、怜那ちゃんは兄貴を殺しちまったって事かよ……」
津浦「救われない、結末ですね……」
モノクマ「おやおや、全員暗くなっちゃった!」
御影「…………」
モノクマ「ねぇ、御影さんは今どんな気持ち?絶望した?絶望しちゃった?」
御影「…………今の、気持ち?」
モノクマ「そうそう!」
御影「そう、だね……」
152 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:25:31.85 ID:cJWVZ45A0
御影「確信したよ」
御影「百夏は、怜那は犯人じゃないってね!」
153 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:33:02.07 ID:cJWVZ45A0
モノクマ「…………は?」
道掛「ちょ、ちょっとどういうこった!?」
御影「ごめんみんな……実は私1つ隠してた事があるの」
津浦「隠してた事?」
御影「私、この裁判は茶番だと思ってた」
佐場木「茶番だと?」
御影「捜査の時に気持ち悪かったんだ。証拠全部が怜那を犯人だって指し示してるみたいで」
兵頭「それは確かに……」
御影「怜那が如月の妹だって突き止めて、あまりに悲しい事件として私達が絶望する……それがモノクマの筋書きだって思ってた」
モノクマ「……」
御影「モノクマ、さっきの質問に本当の答え返すよ」
御影「あの手紙は、あんたから貰ったんだよ!」
モノクマ「なんだって……!?」
御影「この際何があったかは関係ない!重要なのは、あんたにとってこの手紙が想定外だった事!」
モノクマ「……」
御影「だったらこれも……あんたの想定外だよねモノクマ!」
154 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:43:28.05 ID:cJWVZ45A0
【電子手帳】
御影「これだよ!」
御影「ここにある電子手帳……誰のだと思う?」
道掛「牡丹ちゃんのじゃないのか?」
御影「私のならここにあるよ」
モノクマ「まさか!?」
御影「これはね」ピッ
【如月怜那】
御影「怜那の電子手帳だよ!」
モノクマ「なんでオマエがそれを持ってるんだ!!」
御影「言ったでしょ?あんたが私に渡したんだよ!」
モノクマ「そんなのこっちは……!」
佐場木「待て!如月怜那の電子手帳があるなら……」
佐場木「あの現場にあった壊れた電子手帳は誰の物だ!」
津浦「あっ……!」
兵頭「私達は全員持っています!如月さんの電子手帳も確認しました!」
道掛「それで怜那ちゃんのがそこにあるなら……!」
御影「そう!事件があった時、現場にはもう1人いたんだよ!」
モノクマ「……」
御影「持ってる私達を除外するなら、答えは1つしかない!」
御影「モノクマ、ううん、黒幕!」
御影「あんたが如月と怜那を殺した犯人なんだよ!」
モノクマ「……」
御影「言い訳はある?」
モノクマ「……」
道掛「何か言えよこの野郎!」
モノクマ「…………」
155 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:46:25.13 ID:cJWVZ45A0
モノクマ「タイムアッーーーープ!!」
156 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:56:13.73 ID:cJWVZ45A0
御影「は……」
モノクマ「さあ、投票タイムに入ろうか!オマエラ、さっさと投票しちゃってくださーい!」
道掛「ま、待てよ!投票って言ったって……」
津浦「だ、誰に投票すれば……っ、なんですかこれ!?」
津浦の言葉に投票画面を見る。
そこには……生き残った私達以外の投票先が、なくなっていた。
佐場木「何の真似だこれは!!」
モノクマ「えー?如月怜那さんは犯人じゃないんでしょ?だったらオマエラの中にしか犯人いないじゃん!」
御影「ふ、ふざけないでよ!こんな……」
モノクマ「あっ、そういえばさぁ」
モノクマ「死亡推定時刻の頃って御影さん以外病院にいたよね?」
御影「……!?」
モノクマ「第一発見者も御影さんだし、ポケットに薬突っ込んだりとかも出来るんじゃない?」
御影「あっ、なっ」
まさかこいつ……私を、殺そうとしてるの……!?
モノクマ「それを踏まえて投票してくださーい!ほら、後一分だよ!」
佐場木「くそっ!」
津浦「ど、どうしたら……」
道掛「ふざけんなよちくしょうがぁ!!」
御影「……」
こんな……なりふり構わないで来るなんて……
私、どうしたらいいの……?
157 :
◆DXWxLR/SkYo1
[saga]:2019/11/07(木) 11:57:34.59 ID:cJWVZ45A0
兵頭「私に投票してください!!」
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