安価とコンマで武器娘を従える

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102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 00:36:02.09 ID:XqhB0wl0O
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/20(火) 00:37:21.73 ID:4mfLH4RKO
あ、ひたすらこちらでモブをぶち込むのも限界があるので、騎士団のキャラを二人だけ募集します

後々また顔を出す時が来るかも
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 00:59:42.01 ID:i0dmX2cB0
名前:地槌・メタトロン
人名:シーラ・レイン
能力:槌で叩いた所から広い範囲で大地を操れる。(地割れだったりゴーレムを作ったりなど)
概要:オレンジ髪で長髪の女戦士。性格は姉御肌で男勝り。かなりの怪力で重い物も簡単に持ち上げることができる。ギルドのクエストを一人で達成したこともあり、戦闘では負けなしとも言われている。武器娘として誇りに思っている。
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 01:08:25.86 ID:i0dmX2cB0
>>104ウェポナ募集と勘違いしてしまったので無しでお願いします。
安価下
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 01:31:49.08 ID:1l31abAyO
名前:ビリー・グラハム
概要:ソル・ブレイヴス団長。30代前半という若さで一団を任されており、その実力は連邦でもトップクラス。騎士なのに何故かブライについて詳しい(といっても一刃から見ると間違いだらけだが)
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/20(火) 05:19:06.92 ID:x0cWZfJDO
名前 ミルキィ ウェイ
概要 4人兄弟の末っ子
3人の兄達はそれぞれ別の分野で成功を収めている中なにも無い自分に焦り騎士団で一旗揚げようと躍起になっている
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 00:39:20.54 ID:bu3DwFdvO
時を問わず、情報というのは何よりも強い武器となる。

一気に突っ込むよりも、偵察を行って有用な情報を得る方が、騎士団の救出に繋がるはずだ。

尤も、そこにいる前提で話をしている時点で、思考が偏っているのだろうが。

「フラガラッハ、フライクーゲル、胴太貫。頼めるか?」

フラガラッハの能力があれば、敵よりも先に接近を察知して回避が出来る。

フライクーゲルの能力なら、近寄ることなく脅威の排除が可能だ。

万一、荒事に発展した場合。

白兵戦で無類の強さを誇る胴太貫が、迎撃に当たってくれるだろう。

「任せなさい。アルメスは、そこで大人しく待ってればいいのよ」

「委細承知」

「吉報を待っていてくれ。必ず、君に届けるから」

「俺のマナ、この瓶に詰めておいた。いざとなったらこれを使ってくれ」

「もう、過保護ねぇ」

距離が離れていたら、マナの供給による支援が出来なくなる。

戦闘が起きる可能性を考慮すれば、この判断は適切なはずだ。

「…別に、気にしてくれて嬉しくなんかないんだから」

顔を背け、フライクーゲルは呟いた。
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 00:53:52.14 ID:bu3DwFdvO
「暇だ」

ウェポナを偵察に向かわせて数分後。

魔物が寄ってくるようなことも無く、平和に帰還を待っていた。

「ますたぁ様、しりとりでもしない?」

「えー。トランプとかの方が時間潰せないか?」

「敵が来た時に道具が散乱していたら、臨戦態勢に入るのに時間が掛かると思います」

「…私は基本戦えませんが」

ミストルテインの能力は、少々癖がある。

異世界の神話によるものだからなのか、普通の敵には有効打となり得ないのだ。

対象が堅固な場合はその限りではなく、絶対無敵たる存在には、致命的な一撃を齎す凶器となる。

対象の防御力に比例して威力を増大させる、無敵殺しの枝。

それが、ミストルテインという存在だ。

「…ルーツが異世界のものでもこの世界に存在出来るってのも、変な話だ」

本来ならば存在しないものを存在させる。

何があって、そのようなことが起きているのか。

また、存在しないものを何故書物として形に残せているのか。

「…まさか、異世界からやって来た人がいたりする、のか?」

その仮定が真とすれば、辻褄は合う。

だが、そんなことは本当に可能なのか。

四界の外側、交わることなどあり得ない領域から、触れることなど出来るのだろうか。

つくづく、ウェポナというのは不思議な存在だ。
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 00:55:05.50 ID:bu3DwFdvO
下1コンマが61以上で、ゴブリンと遭遇します
60以下だと何も起きません
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/21(水) 00:56:38.14 ID:8EHqzFRN0
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 01:20:32.56 ID:bu3DwFdvO
「…狭いでござるな」

人一人通るのがやっとの洞窟を進む。

これだけ狭いと、武器を振ることすら出来ない。

「む…」

ピタリと胴太貫の動きが止まる。

「どうしたの?…あっ」

「………」

眼前にあるのは、それこそゴブリン専用としか思えない大きさの空洞。

光が漏れていることから、目的地がこの先にあるのは間違いないが。

「拙者の身体で通れるだろうか…」

「は?なにそれ?嫌味?」

「落ち着いて。君も貧相というほどではないだろう」

「デカ乳に慰められても…!」

ジト目でフラガラッハを見やるフライクーゲルをよそに、胴太貫は自身を守るカチウを取り外す。

「ここに置くのは心惜しいが、仕方あるまい。帰る際に回収すれば良いでござるな」

「麻袋に入れておくね」

「かたじけない」

感謝を述べ、胴太貫が先行した。
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 02:04:16.24 ID:bu3DwFdvO
空洞を抜け、光の下へと姿を見せるウェポナたち。

眼前に広がる自然に息を呑み、周囲を警戒する。

「…ここは所謂『陸の孤島』だ。侵食から逃れた岩場の中心にある、ほんの少ししかない窪地…」

「ここにアプローチ出来るルートは、非常に限られている。巣があるとしたら、全てのルートに最短距離で逃げられる場所だから…」

地図を見つめながら、巣がありそうな場所を絞っていくフラガラッハ。

程なくして、だいたいの目星を付けたフラガラッハは、剣を片手に歩き始めた。

「ここから10分くらい歩く。いつでも戦えるよう、準備しておいてくれ」

「ええ」

「………」

胴太貫は無言で刀に手を添える。

籠手を外し、露わになった細い指が黒い柄に絡みつく。

何かあった時に即座に抜刀出来るよう、雑念を捨て集中している状態だ。

フライクーゲルも、二丁の拳銃を用意している。

各々の武器を構えたまま、息を殺して行動を続けた。
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 02:05:09.92 ID:bu3DwFdvO
下1コンマが20以下でアクシデント発生です
それ以外だと、話が進みます
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/21(水) 02:05:37.19 ID:xQIBjDxCo
ほいさ
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/21(水) 02:06:10.99 ID:xQIBjDxCo
すまぬ……すまぬ……
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 02:21:46.47 ID:bu3DwFdvO
「………?」

「今、何か聞こえなかった?」

「…フラガラッハ、周囲はどうなってるでござるか?」

「…何もいないよ。私たち以外には、ね」

冷淡な声で返答するフラガラッハ。

しかし、もう一度謎の音が聞こえると同時に、表情が変わった。

「…来る。皆、構えるんだ…!」

「じ、地響き…だと…!?」

地面が揺れ、何かが壊れ、折れる音が聞こえる。

それはどんどん大きくなっていき、地響きも激しくなる。

「…待って待って!?アルバ渓谷で地響きが起きるって…!」

「それってつまり、アレが来てるってことよねー!?」

「ああ…。状況は、最悪だ…」

「グルルォォォン!!!」

数十メートルはくだらない岩を全て破壊して、嘗てエデンの保有していたカウンターフォース。

『断罪の聖獣・リュクスベヒーモス』が降臨した。
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 02:33:44.66 ID:bu3DwFdvO
「くっ…何という破壊力…」

「あの岩ぶち抜いてやってくるとか馬鹿なのこいつ…」

ベヒーモスは涎を垂らしながら、ウェポナたちを一瞥する。

『聖獣』と言われるだけあって、シルクのように美しい純白の毛が、全身から生えている。

頭頂部から背中に向けて伸びている角は、白電を纏い声を鳴いていた。

非常に筋肉質な肉体をしており、その脚や剛腕が生み出すパワーは底知れないだろう。

「この穴を通って、マスターの元には戻れない…」

「かといって、ベヒーモスの後ろを通って逃げられるとも限らない…」

「後退するでござるか…?主殿も、この音で勘付いているはず。それまでの時間稼ぎにはなるかと」

「逃げた先にはゴブリンの巣だ。挟み撃ちにされる可能性も否めないんだよ…」

前門の虎、後門の狼。

そんな諺がぴったり当てはまる状況で、ウェポナたちは行動を開始した。
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 02:43:04.61 ID:bu3DwFdvO
「今の喧しい音、なんだ…?」

「地響きと破壊音…。嫌な予感しかしませんね、アルメスさん」

「…ちょっと待て。アルバ渓谷自体は、元々穏やかな環境だったろ…」

「大した魔物がいなかったから、その生態系を容易に破壊出来るリュクスベヒーモスが乱入して、大騒ぎになったんだ…」

今しがた聞こえた音と、アルバ渓谷の環境。

そして、外よりやってきた異物であるリュクスベヒーモス。

ここまで情報があれば、何が起きたのか想像はついた。

「…フラガラッハたち、ベヒーモスと鉢合わせしたのか…!」

これは、最悪と言わざるを得ない。

俺が近くにいれば互角以上に渡り合えるだろうが、今はウェポナたちしかいない、孤立した状況。

手渡したのは、一人の全力を引き出せる程度のマナだけだ。

足止めくらいは出来るだろうが、撃退まではいかないはずだ。

どうすれば良い。

どうすれば、この状況を打開出来る。
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/21(水) 02:48:55.09 ID:bu3DwFdvO
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に
同時に下1コンマと下2コンマで偵察組の判定をします

わしゃもう寝ます

☆Time limit 《3 Days 5 Hours》

下1の方

01〜20:後退して時間を稼ぐ
21〜99:胴太貫にマナを使用、足止めと離脱を決行する
00:リュクスベヒーモスが降伏した

下2の方

01〜25:大失敗
26〜65:失敗
66〜99:成功
00:その時、不思議なことが起こった!
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/21(水) 03:02:42.75 ID:uf4hAdir0
偵察組の許に向かう
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/21(水) 03:09:04.94 ID:8EHqzFRN0
成功こい
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 00:36:31.60 ID:9CswA11mO
ベヒーモスが偵察組の方に出現したならば、彼女らは間違いなく撤退の選択をする。

理知的に判断出来るフラガラッハがいるなら尚更、戦闘することはしないだろう。

もしするにしても、足止め程度で済ませてその場から逃れようとするはずだ。

ならば、ウェポナの使い手、マスターとしての自分がやるべきことは。

「馬に乗れ。皆と合流しに向かうぞ」

「了解です」

「おーっ!」

可及的速やかにウェポナの元に向かい、支援すること。

それ以外にない。

馬に跨り、所有者と剣たちは仲間の元に駆けた。
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 00:38:01.06 ID:9CswA11mO
「…何をしようと、今の音に反応したゴブリンがこちらに向かう」

「なら、アレの後ろから抜け出すしかないね。マスターの助けがあれば、倒せるはずだ」

「どうすんのよ…。あんなムキムキだと、私の弾丸は効力が薄いわよ」

「この中で一番火力が高いのは胴太貫、君だ」

「…少しの間、気を引くだけで充分だ。頼めるかい?」

「拙者に任せよ」

胴太貫は刀を下段に構え、腰を屈める。

その姿はまるで、獲物を前にした獰猛な獣の、襲い掛かる直前の姿のようだ。

フライクーゲルは小瓶を取り出し、栓を開けた。

漏れ出た光は刀に纏わり付き、ブライの全身を包んだ。

「我が刃、不可視にして不可避の一撃」

「艱難辛苦を斬り伏せ、道を切り拓かん!」

「終之型(ついのかた)…」

脚に力を込め、地面を蹴る。

マナによる筋力増強と、マナの放出による推力の強化が、人智を超えた疾さを生み出す。

瞬きの間に、胴太貫はベヒーモスの足元に迫った。

野生の獣たるベヒーモスも、反射神経は並外れている。

当然、脅威たる存在を排除するために、攻撃を加える。

大きく振り下ろされた右腕は白電に染まり、矮小な人間を叩き潰そうとした。
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 00:38:41.44 ID:9CswA11mO
が、遅かった。

「桜舞(さくらまい)!」

下段の構えから脇構えに移行しつつ、一閃。

剛腕を掻い潜り、懐をすり抜け。

放たれた一撃は、胴体を一文字に斬り裂く。

斬撃で一瞬蹌踉るベヒーモス。

その隙に、ベヒーモスが拓いた道から離脱するウェポナたち。

「グルァァァッッ!」

負傷に躊躇する様子もなく、ベヒーモスは反転、逃げる人間を追うが。

「ガ…ァッ…!?」

胴体の傷とは全く違う、無数の斬撃が全身を斬り刻む。

傷口から飛び散った血は、鮮やかに宙を舞う。

それはまるで、風に吹かれる桜の花びらのようだった。

不測の事態に、ベヒーモスは追撃を中断する。

全身のそれも、胴体の傷と変わらず深々と肉を斬り裂いている。

普通の生き物であれば、この時点で致命傷。

普通の生き物であればの話だが。

「グルルルル………」

動きを止め縮こまると、傷口を光が包む。

すると、傷は全て塞がり、素の状態に戻った。

「ガァッ!!」

そして、エトランゼの元へ急行した。
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 00:39:19.09 ID:9CswA11mO
「ひっでえなこれ…」

岩で塞がっていたはずの場所は無惨に蹂躙され、ぽっかりと空いていた。

どうやら一直線に突っ切ったわけではなく、くの字に道が曲がっているためゴールは見えない。

それが余計に、尋常ではないパワーがあることを示していた。

「…ますたぁ様。私が行こうか?」

「駄目だ。覚装(アーミング)は俺がしんどい」

「…それに、お前も相当キツいぞ。ドーピングと変わらないからな」

「む…」

何が問題かというと、覚装を使ったところで勝つ保証が無いことだ。

助けに向かうだけなら、それだけでも充分かもしれないが。

喪失するリスクがあるのは否めない。

それなら、数的優位のある集団戦の方が良い。

「…うん、分かった。今回は自重するよ」

「そう重く考えるな。これは俺のミスでもあるんだから」

マスターとウェポナが離れることのリスク。

それを考えておくべきだったと反省する。

(なんて未熟だよ、俺は…)

まだまだマスターとしてはひよっこだと、実感するアルメスだった。
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 00:40:20.46 ID:9CswA11mO
「主殿!」

「胴太貫っ!フライクーゲルとフラガラッハも…!」

「死ぬかと思ったわ」

「時間が無いから、掻い摘んで説明するよ」

フラガラッハから事の顛末を聴き、状況を整理する。

洞窟を抜けて間もなく、リュクスベヒーモスと遭遇したこと。

マナを消費して撤退には成功したこと。

そして、追ってこなかったことからベヒーモスはゴブリンの巣へと向かったであろうこと。

「どうすんのよアルメス。私たちの目的は騎士団の救出でしょ?」

「…でもその場合、間違いなくリュクスベヒーモスと戦うよね」

今回相見えたのは、特異個体のリュクスベヒーモス。

獰猛と有名な猛獣の亜種の上、特異個体というスペシャルな存在だ。

特異個体が何を意味しているのかは分からないがそんな大層な名前が付いていることから、碌でもないものだということは分かる。

さて、どうする。
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 00:40:55.06 ID:9CswA11mO
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に

☆Time limit 《3 Days 4 Hours》
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 02:02:25.63 ID:51jstgrDO
万全に準備を整える為に一旦街に戻る
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 02:09:35.52 ID:9CswA11mO
規模は小さくなりますがここからならシェードが一番近いです
どちらに向かうかを下1に

シェード:アルバ渓谷から3時間。町なので規模は小さめ。
ベリルヌス:アルバ渓谷から12時間。街なので規模は大きい。
131 :りゅうくん  ◆GaijiYAdxjSs [りゅうくん  ◆GaijiYAdxjSs]:2019/08/22(木) 02:38:57.37 ID:P6V0vOl80
◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSs◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSsりゅうくん  ◆GaijiYAdxjSs
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 02:57:42.29 ID:FG1z9pFQO
シェード
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 20:39:44.16 ID:9CswA11mO
「今回助ける騎士団…ソル・ブレイヴスだっけ。確か、新米が多いんだったよな」

「ええ。受付嬢はそう言ってたわ」

ベヒーモスの危険性は、その手の者に限らず民間人にも広く伝わっている。

その亜種ともなれば、危険性は跳ね上がっている。

だというのに、新米を多く配備したということは。

それだけ、指揮するリーダーが優れているということ。

そして、確実に対象を仕留められるという自信があることの証左となる。

「…なら、持ち堪えるよな。隊長さんを信じよう」

「俺たちは一度シェードに向かう。準備が整い次第、またアルバ渓谷に戻ってくるぞ」

「ここからなら3時間程度で済む。それくらいなら、騎士団だって耐えるはずだ」

そもそも、何故失踪したのか。

それが不明な以上、下手に手を出すのは良くなさそうだ。

どうにか耐えてくれることを祈りながら、アルメスたちはアルバ渓谷を発った。
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 20:40:28.42 ID:9CswA11mO
下1コンマで魔物との遭遇判定を行います
21以上で成功です
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 20:40:51.53 ID:dIOwMEn7o
はあ
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 21:12:24.02 ID:9CswA11mO
『名は体を表す』というが、こうも名前そのまんまだと、些か面食らう。

シェードの名の通り、風で侵食された岩が天を隠し、巨大な影が町全体をすっぽりと覆っている。

カールした大岩に包まれ、朝と夕方以外は太陽に照らされないその町は、インフェクターに襲われないように無数の照明を点けている。

町の規模としては、面積はベリルヌスの半分。

建築物も、ベリルヌスと比べるとかなり見劣りする。

が、他の街やダンジョンを繋ぐ中継拠点としては、充分な規模なのだろう。

「それで、どうするのますたぁ様。準備って言ったって、どうしたら良いのかは分かってるの?」

「…戦力を増やすってのは、先に言うと無理だ。俺の能力じゃ、5人以上のウェポナは扱えない」

だから、仲間にしたとしてもその時は、一時的に誰かに離脱してもらう必要がある。

こればかりは、どうしようもない問題だ。

解決策の存在しない、無理難題。

「…まあ、今はそれを考えてもしょうがないわな」

今は、やれることだけを考えよう。
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 21:13:00.76 ID:9CswA11mO
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に

☆Time limit 《3 Days 1 Hours》
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 21:19:33.48 ID:HuzZIe60O
とりあえず休息するための宿を探す
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 21:41:25.75 ID:9CswA11mO
「…一回寝る」

「…何言ってるのよ」

「お前な…俺の役目はマナタンクだ。ウェポナの燃料なんだよ。最大効率で戦うなら、休まないとマナ不足になるんだよ」

「マナ不足になったら、長期戦になる。そうなったら、犠牲が増えるんだよ」

分かっている。

休むにせよ直接戦うにせよ、犠牲が増えることは。

どちらを選ぼうと、どれだけの犠牲が出るか、どれだけ犠牲を減らせるか、分からないことは。

でも、だからこそ。

俺は安全策を取りたい。

どれだけ強いのか知らない騎士団よりも、信頼してる仲間に任せたい。

「…やれやれ」

そんな思いを汲み取ってくれたのか、フラガラッハがフライクーゲルに耳打ちをする。

(迷惑を掛けるな、フラガラッハ…)

いつもフォローに回ってくれることに感謝しながら、アルメスは宿屋に入っていった。
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 21:54:08.01 ID:9CswA11mO
睡眠で疲れを取るには、最低でも6時間の睡眠が必要だと言う。

午後1時に就寝し、目覚めたのがその6時間後。

つまり、午後7時に起床したことになる。

「…気分は悪くない。マナも回復した。これなら、戦闘でも大丈夫なはずだ」

「…起きたわね。ほら、ご飯」

仏頂面のフライクーゲルは、出来立てのおにぎりを皿に置いていた。

形はかなり不恰好で、台形とも言えない変な形状をしている。

「ああ、ありがと」

「ふん…いざ戦いってなった時にへばられちゃ困るのよっ」

素直に感謝を述べるが、フライクーゲルは顔を背ける。

相変わらず難儀な性格をしている。

「…美味い」

形が悪いから、味も良くないと思っていたが、なるほど。

程よい塩加減が舌に合う、良い味だ。

母親の料理など滅多に食べたことは無いが、これがお袋の味と言うのだろうか。

「……あっそ…」

「…ふふっ…」

アルメスが呟いた数秒後、フライクーゲルは小さく笑った。
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 21:54:42.16 ID:9CswA11mO
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に

☆Time limit 《2 Days 17 Hours》
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 22:03:32.17 ID:heUQhN3YO
作戦会議をしてから準備を整えて出発
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 22:21:48.93 ID:9CswA11mO
「作戦会議、ですか」

「無策に突っ込んでも、勝機はないでござるからな」

「むー。ひたすら攻撃すれば勝てそうだけどね」

「それで済むなら、とっくに終わっておる」

軽く調べたところ、リュクスベヒーモスの特徴は主に四つ。

一つ目は、その強靭な肉体が齎す圧倒的な攻撃力と防御力。

二つ目は、肉体の変性によって得た異常な回復力。

三つ目は、白電の圧縮、放出による広範囲攻撃。

そして四つ目は、体力が著しく減少した時、角を引き抜いて形態を変え体力を最大まで回復、攻撃力を更に強化する。

「…四つ目は、ベヒーモス種特有の能力よね」

「抜いた角を剣として使うのも、ベヒーモス種に共通した特徴だね」

「剣にマナを纏わせることで威力を上げるのが、攻撃力強化のカラクリだな」

こうして特徴を並べると、とんでもない化け物なのが良く分かる。

こんなものを倒そうとしているのか、あの騎士団は。

その勇気に、素直に感嘆するアルメスだった。
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 22:22:29.28 ID:9CswA11mO
どういう対策をするかを下2まで
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 22:38:20.79 ID:HuzZIe60O
まあ、本音を言えば戦いたくないんだけど、騎士団の目的やベヒーモスを放置しておくリスクを考えると救出して終わり!閉廷!とは言い難いわな
だったら騎士団との協力も視野に入れて討伐するっていうのも悪手とは言えんでしょ

安価としては、とりあえず騎士団の捜索&合流を第一目的にして、状況次第ではベヒーモスの討伐も行う方向で
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 22:57:06.98 ID:heUQhN3YO
渓谷という地形を生かして谷間に追い込んだ後に高所から攻撃とか...それでもワンチャンあるかないかくらいかな
そのプランだとフラガラッハ+αで探知&陽動、谷間で身動きが取れない間にミストルテインの無敵殺しである程度削った後に形態変化の隙を与えないくらいの集中攻撃を浴びせるってのが理想かな
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:11:08.62 ID:9CswA11mO
「騎士団との合流を優先する、ね。了解」

「もし戦うとしたら、地形と個々の能力を活かす戦術を使う」

「具体的には、谷に誘い込んで動きを制限させた上で、ミスティの『無敵殺し』を用いるんだ」

「殺せはしないだろうが、弱らせればあとは、人海戦術で押し切れる…はず」

「…現状では、それ以上の戦術は無いね。あとは、適宜調整を加えていこう」

話を纏め、馬を待機させている厩舎に向かう。

徹底的に調教されているからなのか、逃げ出す様子は微塵も見せない。

餌の野菜を与え、鐙に跨った。
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:11:59.74 ID:9CswA11mO
下1コンマで魔物との遭遇判定を行います
21以上で成功です
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 23:14:06.31 ID:bIytttdzO
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 23:14:23.04 ID:HuzZIe60O
はい
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:22:55.60 ID:9CswA11mO
アルバ渓谷に帰還したのは午後11時。

もうすぐ日が変わる時間で、空で存在を示している満月が眩しい。

「静かだな…」

「それが、本来の姿なのだろうね」

小鳥の囀りと虫の鳴き声のオーケストラが奏でられる渓谷。

動物の気配はあまりなく、心なしか植物の元気が無くなっているようにも見えた。

「…周囲にベヒーモス、ゴブリン、人間はいないね」

「まだ入ったばかりだからな…。さて、どこから探そうか…」

現時点での目ぼしい場所は主に三つ。

一つ目は、ゴブリンの巣。

二つ目は、サーラ川の上流の湖『レキシス湖』。

三つ目は、ベヒーモスが目撃された『アルバの碑』。

こうも不測の事態に襲われていては、どこにいるのかも分からない。
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:23:37.85 ID:9CswA11mO
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に

☆Time limit 《2 Days 16 Hours》
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 23:31:12.42 ID:heUQhN3YO
レキシス湖に行ってみようかな
騎士団が夜営するならそこしかないと思うけど
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:34:10.05 ID:9CswA11mO
「騎士団ってことは、野営とかの技術もあるわけだよな」

「ならば、レキシス湖に向かってみるでござるか?」

「湖は氾濫しない時期であれば、野営地としては有用でござる。魚も取れ、水も得られる」

安定した水源の確保。

これが、拠点設営に最も重要なものだ。

ノウハウがある人なら、真っ先にそれを気にするだろう。

胴太貫の言葉に頷き、馬を走らせた。
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:39:03.77 ID:9CswA11mO
下1コンマと下2コンマで判定をします
選択肢ボーナスで合流率アップです

下1の方

01〜05:時すでに遅し。騎士団全滅。
06〜15:ここには拠点を置いていないようだ。
16〜30:負傷者、犠牲者が半数ほど出ているが健在。
31〜99:騎士団と合流。

下2の方

01〜10:リュクスベヒーモス襲来。
11〜20:奇数でベリルヌス、偶数でシェードに向かったようだ。
21〜99:アルバ渓谷のどっかで爆睡中。
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 23:39:34.37 ID:bIytttdzO
はい
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 23:42:08.50 ID:5+J6x+40o
ほいさ
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/22(木) 23:42:32.25 ID:HuzZIe60O
頼む
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:49:10.82 ID:9CswA11mO
「綺麗なものだなぁ…」

馬を走らせ、小高い丘に到着する。

見下ろす先には、大きな湖がある。

それこそ、目指していたレキシス湖。

湖の畔では黄緑色とオレンジ色の明かりが、自身の存在を主張するように光っている。

オレンジ色は焚き火の色だとして、黄緑色はいったい。

そんな疑問は、湖に近付くと氷解した。

黄緑色の明かりの正体。

それは、蛍の生み出す光だったのだ。

蛍の輪舞曲を見届けながら、オレンジ色の明かりの下に向かう。

近付くほど、人の声が聞こえ始めてきた。
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:54:18.92 ID:9CswA11mO
「団長!この薬草はどうすれば良いでありますか!?」

「ふむ。随分と摘み取ってきたようだな」

「彼らに指示を仰ぎたまえ。その手の知識は、あちらの方々の方が有しているだろう」

「…ですが、彼らは…」

はあと溜め息を吐き、団長と呼ばれた男は肩を叩く。

「ミルキィ。私たちは彼らに助けられた。今もそうだ」

「過去の文献に記されていたもの…それに恐怖を覚えているのは、私にも理解出来る」

「だが、過去は過去。今は今だ。そう警戒する方ではないよ」

「もう一度言おう。彼らの指示を仰ぎ、負傷者の治療に当たれ」

「はっ!」

敬礼をし、ミルキィという名の青年は走り去っていった。

その先には、影しか見えないが小人らしきものがいた。
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/22(木) 23:55:44.41 ID:9CswA11mO
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に
合流を果たしたため、タイムリミットは消滅しました
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/23(金) 00:00:44.33 ID:qOD9tpYGO
団長と現在の状況と今後の方針について話し合う
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 00:07:48.48 ID:DXv7O6PiO
「団長、で合ってますか?」

「君は、いったい…?」

申し遅れましたと、アルメスは依頼書を見せる。

それを読んだ団長は、苦々しい表情をした。

「…伝令を出しておくべきだったか…」

「済まない、手間を掛けさせたようだな。ソル・ブレイヴス団長として、お詫び申し上げる」

「私はソル・ブレイヴス団長『ビリー・グラハム』。ご覧の通り、ブライだ」

「キシダロ、ビリーサン」

「………!?」

突然会話に割って入ったのは、アルメスの腰ほどの身長をした緑色の小人。

これは、もしかしなくてもあの。

「…訂正しよう。私はブライではなく騎士だ。そして、彼は」

「ニンゲンニハゴブリントヨバレテイルシュゾクノモノダ」

「オレノナマエハ『ピドム』。ヨロシク」

理解が追い付かない。
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 00:13:54.38 ID:DXv7O6PiO
「…まず、何故我らが失踪したのかを説明しなければな」

彼ら曰く、突然襲撃してきたリュクスベヒーモスによって、崖崩れに遭ったらしい。

岩場の頂点に立ったベヒーモスが、岩を片っ端から砕いて投げつけたそうだ。

崖崩れから皆を守ったビリー団長だが、流石に全ての岩を破壊することは叶わず、何十名か負傷したらしい。

そこに現れたのが、彼らゴブリン集団。

負傷者問わず騎士団全員を巣に避難させ、治療に当たってくれたそうだ。

そして昨日。

突然の轟音の後、リュクスベヒーモスに巣は襲撃され全壊。

ゴブリンと騎士団も、命からがらレキシス湖まで逃げてきた。

これが、今までに起きたことだそうだ。

「今後の方針だが、ある程度の治療が終わり次第、リュクスベヒーモスの討伐に向かう」

「…それが、私たちの受けた命令だ。背くわけにはいかんよ」

険しい表情で、はっきりとビリー団長はそう告げた。
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 00:14:28.83 ID:DXv7O6PiO
質問、提案があれば下2まで
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/23(金) 00:20:10.66 ID:qOD9tpYGO
討伐への加勢と戦術の提案
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/23(金) 00:27:32.28 ID:xyrJrHQEO
ブライについて詳しいんですか?
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 00:55:41.12 ID:DXv7O6PiO
「…その討伐、俺たちも加勢して良いでしょうか?」

「何故だ?君たちの任務は、我々の無事を確認することだろう」

わざとらしく問うビリー団長。

余計な犠牲は生みたくないという感情が、こちらを見つめる視線から感じ取れた。

「俺たちの任務は、騎士団の救出です。それを達成するには、脅威であるリュクスベヒーモスの討伐が必要不可欠です」

「それを出来るだけの力はあるのか?」

「あります」

即答。

それだけが、彼を説得する手段だと、アルメスは判断した。

下手に言い淀んだり、流暢に説明するのは、却って悪手な予感がしたのだ。

有無を言わさず言い切る方が、押し切れそうな気がした。

「…では、君の戦術を聞こうか」

「はい。まずは…」

リュクスベヒーモス討伐に向けた会議は、太陽が顔を見せるまで続いた。
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 01:08:47.36 ID:DXv7O6PiO
「良い朝だな。この光景を見るだけで、心が安らぐ」

「ビリー団長は、ブライについて詳しいんですか?」

「いえ、説明の際にブライだと一度嘘を言っていたので、気になって…」

「詳しくない、と言えば嘘になるな。それに、ブライというのも嘘ではない」

「私は、親友の叔父上に教授を受け、ブライとして認められている」

何故だ、急に胡散臭くなってきたぞ。

「…では、ブライのどこに感銘を受けたのか、教えてもらえるでござるか?」

「その語尾…もしや、貴殿もブライで?」

「いかにも。拙者は拝 一刃。ジパンギアのブライでござる」

「…カチウに身を包んではおられない様子だが…」

「…リュクスベヒーモスと交戦する前に、諸事情で脱いだのでござる。後ほど回収する予定でござる故、お気になさらず」

今の胴太貫の格好は、かなり破廉恥である。

機動性のみを考慮した黒い半袖と、スパッツのようなインナーしか着用していない。

ヘソは丸見え、太腿も思いっきり露出していると、痴女と思われても仕方のない格好をしている。

黒い襤褸切れで隠してはいるが、それが逆に破廉恥度を引き上げている可能性も否めない。

「…それより、拙者の質問にお答えしていただきたい」

「ああ、そうでしたな。私が感銘を受けたのは『ブライの道は死ぬことと見つけたり』ですな」

「『死』こそが、ブライの道の終着点。その終末の時を如何にして迎えるか…」

「それこそがブライの真髄だと、そう思いました」

「…ただのブライ被れでござったか」

「なんとっ!?!」

どうやら、ビリー団長のブライ観は大間違いのようだ。
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 01:16:56.48 ID:DXv7O6PiO
「皆、ちょっと聞いてくれ。騎士団の団長と話をして、ベヒーモスとの決戦は翌日に行うことに決定した」

「勝算は?」

「あるに決まってるだろ?」

ニヤリと笑い、アルメスはフライクーゲルを見やる。

フライクーゲルも同じように笑い、紅茶を嗜んだ。

「じゃ、それまでは自由行動ってこと?」

「そうなるけど、消耗するような行動は避けろよ。明日は殺し合いをするんだから」

「綺麗な湖だから、泳いだりしたいんだけどなぁ」

「服乾かすのに時間掛かるじゃん」

パタパタと足をばたつかせる天之尾羽張を宥めると、ゴブリンのピドムが木皿を持ってきた。

「サカナノスープ、ウマイゾ」

「…ご丁寧にどうも」

礼をして受け取ると、ピドムも礼を返す。

「オレタチモ、ニンゲンニハタスケラレテバカリダッタ」

「ダカラ、キニシナクテイイ」

何というか、文献と全然違うな。
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 01:17:48.03 ID:DXv7O6PiO
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に

☆決戦まで 24 Hours
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/23(金) 06:59:29.29 ID:EbJ/AfycO
ウェポナや騎士団の面々と共に討伐作戦のシミュレーションをしておく
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 16:18:19.60 ID:DXv7O6PiO
「フラガラッハとビリー団長の話を擦り合わせて分かったことがある」

「ふむ、言ってみたまえ」

ウェポナしかこの場にいなかったはずだが、まあいい。

「…あのベヒーモス、強い奴を積極的に狙ってますね」

ウェポナのマナは普通の人間と然程変わらないがその体質上、普段から凡百の人間よりも身体能力が高い。

マナを行使すると、その身体能力は跳ね上がる。

だが今回充てていたマナは、非常に短い間、8割程度の力を引き出す量のマナだった。

故に、一撃を浴びせてそこで能力強化が終わってしまった。

自身に傷を負わせた者が逃げれば、それを追うのが野生の獣の本能。

しかし、ベヒーモスは追わなかった。

それは何故か。

その原因は、ビリー・グラハムの存在だ。

彼の戦闘能力を嗅ぎ取り、惹かれ、屠りに向かったのだ。

自分こそが頂点だと示すために。

「そこにつけ込めば、誘き寄せるのは容易でしょう」

「…問題は、攻撃のタイミングだな」

話し合いと予行演習は、数時間続いた。
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 16:19:00.76 ID:DXv7O6PiO
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に
ベヒーモス戦に補正が僅かに掛かります

☆決戦まで 《24 Hours》
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/23(金) 16:25:09.20 ID:DXv7O6PiO
あ、決戦までは18時間です
安価は下ずらし
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/23(金) 19:07:44.65 ID:xyrJrHQEO
十分な食事と休息を取って万全を期す
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 01:15:40.75 ID:mpq9Ck8WO
決戦前とはいえ、四六時中気を張り詰めていたら疲弊してしまう。

その辺りは全員解っているのか、釣りや談笑をして時間を潰している。

「よっ」

釣竿を振り、針を飛ばす。

水音が立ち、水紋が広がる。

待てども待てども、魚が掛かる様子は無かった。

「エサガワルイ。コノ『デブミミズ』をツカッテミロ」

「うぇ…。気持ち悪い見た目してるなぁ」

ピドムが握っているのは、直径5センチ、全長10センチの気色悪いミミズ。

デブと言われるだけあって、長さはそのままにブクブクと太っている。

「フンッ」

それを一切の躊躇なく、針に通す。

頭を貫く異物に悶え、跳ね回るミミズ。

見た目はよろしくないが、活きが良いのは伝わってくる。

「ソレヲ…ソウダナァ。アソコノミズクサフキンニトバセ」

「こう、かな?」

少し強めに竿を振る。

放物線を描いて飛んで行った針は、綺麗に指定ポイントに落ちた。

「オォ、ウマイジャナイカ」

「どうも」

「あっ、ますたぁ様が釣りしてるー!」

「灯之夏っ!早く次のカードを引きなさーい!」

「ごめーん!後で続きしようねー!」

皆、自分なりに決戦に備えているようだ。
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 01:16:08.79 ID:mpq9Ck8WO
休養中にやることがあれば下2まで
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 01:27:39.95 ID:J/QMjLJk0
フラガラッハとビリー団長とコミュ
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 01:28:08.59 ID:806cAZVcO
ウェポナ達の生い立ちとかを聞く
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 02:02:54.10 ID:mpq9Ck8WO
「………!」

「ほう…なかなかやるようだな」

模擬戦に興じていたフラガラッハとビリー団長。

当然と言うべきか、やはりと言うべきか。

ビリー団長の方が圧倒的に上手で、フラガラッハは首元に刀を添えられていた。

「…参ったね。それなりには戦れるんだけど」

「私も驚いたさ。二振り目を抜かせられるとは思わなんだ」

そんなことを言うビリー団長だが、汗の一つもかいていない。

世辞を受け流し、フラガラッハは剣を仕舞った。

「何と…!武器が消滅するとは。空間魔法か、それとも錬成魔法か」

「そんな大層なものじゃない」

全力は出していないとはいえ、ウェポナをこうも簡単に打ち負かすとは。

彼は本当に人間なのか。
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 02:03:20.38 ID:mpq9Ck8WO
二人に聞きたいこととかあれば下2まで
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 02:18:35.97 ID:zTkvcorAO
それって刀ですよね
打ってもらったんですか?
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 02:33:18.39 ID:806cAZVcO
今回の作戦では二人に危険な役目を引き受けってもらっているので、できるだけ無茶はせず場合によっては退く勇気を持って欲しいと伝える
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 04:00:01.51 ID:mpq9Ck8WO
そういえば、彼は騎士なのにどうして刀を武器として使っているのだろう。

胴太貫が言うにはブライに憧れているだけで、きちんとした知識は全く無いらしいが。

「それ、刀ですよね。どうして、騎士なのに刀を持っているのですか?」

「これは…そうだな。親友の残した餞別、とでも言おうか」

「名は『不知火』と『雲龍』。この世に二つと無い、名刀だ」

「…その、親友の方はお亡くなりに?」

「はは、言い方が悪かったな。彼はまだ死んではいないよ」

「ただ、長い休暇を取っているだけ、さ…」

悲しげに微笑み、ビリー団長は空を見上げた。

太陽は照らす。

貴族も、貧民も、動物も、植物も、建物も、命も、亡骸も、信念も、怨念も。

平等に、照らすのだ。
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 04:02:04.05 ID:mpq9Ck8WO
「…今回の討伐作戦、二人には『リュクスベヒーモスの誘引』に当たってもらいます」

最前線で、ひたすらに攻撃を受けながら誘い込む、最も危険な役目。

それを、彼らに託した。

彼らにしか託せなかった。

「危険な役目を任せた分際で烏滸がましくて、矛盾していることですが、無茶だけはしないでほしいんです」

死ぬことは、勇敢なこととは限らない。

逃げることは、愚かなこととは限らない。

逃げることを選ぶのもまた、勇気ある行動だ。

名誉と未来を秤に掛け、未来を選び取る勇気があるから、逃げることが出来るのだから。
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 04:02:53.82 ID:mpq9Ck8WO
「…少し、蘊蓄を語らせてもらおうか」

「我が騎士団『ソル・ブレイヴス』…。何故、そのような名前が付けられたと思う?」

その問いに、アルメスは答えられない。

何があって設立されたのか、その一切を知らないが故に。

「ソル・ブレイヴス。又の名を『太陽の勇者』と言う」

「『命を脅かし、民を虐げるものに立ち向かう勇気を持ち、太陽のように人々を、未来を照らす存在として在り続ける』」

「…それこそが、初代団長殿の掲げた『ソル・ブレイヴス』の理念だ」

「その理念に沿い、民を守るのが我々だ。そのような命の危険など、百も承知」

「疾うに、命を捨てる覚悟など出来ている。民を守れ、希望を未来に繋ぎ逝けるなら、本望だ」

曇りなき微笑みを浮かべるビリー団長。

アルメスは口を噤み、沈黙しているしかなかった。

「…だから、君が気にする必要は無い。遠慮なく私を使うといいさ」

気遣いのつもりか、そんな言葉が投げ掛けられる。

答えることなど、出来るはずもなかった。
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 04:03:25.16 ID:mpq9Ck8WO
それから時間が経過し、太陽は地平線に沈み始める。

あと数時間で決戦が開始される。

「…皆、どんな感じで暮らしてたのかな」

無意識のうちに口から出た疑問。

それに怪訝な表情で、フライクーゲルは問い詰める。

「なにそれ。これから死ぬから、最期に知っておこう〜みたいに言わないでくれる?」

「あ…ごめん」

もしかすると、本能が察知したのかもしれない。

この戦いで、誰かが犠牲になる、もう二度と言葉を交わすことすら出来なくなると。

「んー…。まあ、仲良くなるなら色々と知っておいた方が良いよねっ」

「これからも旅をするわけだからね」

「…まあ、私の優雅な暮らしとか言ってなかったものね。いいわ」

思いのほか、皆乗り気のようだ。
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/24(土) 04:04:00.87 ID:mpq9Ck8WO
生い立ちを聞きたいウェポナを下2まで
一レスにつき一人しか選べません
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 05:40:57.66 ID:CM4ZR/VoO
フライクーゲルで
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/24(土) 06:44:47.21 ID:UKS23AnVO
天之尾羽張
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 02:01:35.98 ID:/isAR1o8O
「私の名前はロクサーヌ・アーテリンデ…皆知ってるわよね」

「ああ。どっかの国の『アーテリンデ家』の御令嬢だろ」

「…『ヴァジュラ共和国』よ。ちゃんと勉強しなさいよ」

「つってもなぁ…。俺はそんな、外の知識に触れることなんか無かったし」

ヴァジュラ共和国。

アガスティア連邦に加盟している小国で、国力自体は大したことない。

彼女と出会ったのは、そのヴァジュラ共和国議会の議員『ユリウス・アーテリンデ』の娘としての公務に携わっていた時のことだ。

ウェポナ捜しに奔走していた時に『顔も名前も知らない男の家に嫁ぐのはまっぴら御免だ』と愚痴を吐かれ、色々あって。

一騒動あった結果、彼女とこうして旅をしている。

何を隠そう、彼女『フライクーゲル』こそが、初めて仲間になったウェポナなのだ。
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 02:02:09.80 ID:/isAR1o8O
「『アーテリンデ家』に生まれて、まあ愛されてたわね。肩車もしてくれたし、誕生日ケーキもいっぱい貰ったし」

「それに酬いる義務があるのは分かるわ。親孝行をするのは、当然のこと」

「でも…親に決められた結婚は嫌よ。お父様やお母様の事情も解る。けど、それだけは譲れなかった」

「私の人生を決めるのは、私。他人が好き勝手に敷いたレールの上を進むなんて、絶対に嫌だった」

「私は人間である前にウェポナなの。『ロクサーヌ・アーテリンデ』でもあるけど、私は『死銃・フライクーゲル』なんだから」

だから、両親と袂を分かった。

元より、この縁談は『アーテリンデ家』の地位を上げるための手段としての政略結婚だった。

それを拒んだところで、悪化するわけではない。

そもそもの話、フライクーゲルが拒んだ縁談自体は『そういう話が出た』だけで、結婚する前提で進んでいたものでは無いのだ。

当の本人は知る由も無いが。

「…はあ。優雅も何もないわね。こんな話」

落ち込む気分を誤魔化すように、フライクーゲルは紅茶を飲んだ。
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 02:02:50.26 ID:/isAR1o8O
私には、過去が無い。

正確に言えば、過去を知らない、憶えていない。

どこで産まれたのか、何をしていたのか。

全てが箱に詰められ、鍵を閉めているように、何も浮かばない。

ただ一つ、憶えているものは。

私が、ウェポナだということだけ。

ますたぁ様と出会う前を思い出そうとすると、頭が割れるように痛くなる。

まるで、嫌な記憶ばかりだから心が拒んでいるようで、怖い。

他人の過去に興味があるのに、自分の過去を提示出来ないのは、卑怯だけど。










『私』が嫌がっているなら、仕方ないよね?
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 02:03:27.18 ID:/isAR1o8O
「………」

「天之尾羽張?」

「あはは…ごめんね、忘れちゃってるみたい」

「ますたぁ様と出会ってから、楽しいことがいっぱいあったからかなぁ。全然出てこないや」

「ごめんねっ」

「…まあ、絶対に言わなきゃいけないわけじゃないしいいよ。嫌な記憶だってあるだろうし」

コップの水を掛け、焚き火の火を消す。

チラリと視線を景色に移す。

遠くの山で、白電が躍っていた。
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 02:04:41.88 ID:/isAR1o8O
アルメスたちがどんな行動をするかを下1に

☆決戦まで 《6 Hours》
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/08/27(火) 06:00:06.27 ID:eBAOqJC6O
入念に準備を行う
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 19:52:14.16 ID:/isAR1o8O
「ここがこうなって、この広場を寝床としてるなら…」

「私たちはここで待ち構えてたら良いんだね」

「…私は、この高台で狙撃の準備をするんですね」

作戦前にもう一度、地形の確認をしておく。

チャンスは一度しかない以上、失敗は許されない。

陽動、封鎖、狙撃、総攻撃。

何れが失敗すると、そこから総崩れになる可能性がある。

「フラガラッハ、実際ベヒーモスの探知は出来るのか?」

「このエリアの魔物が弱いお陰でね。あれだけ強烈なマナを放っているのは、奴だけさ」

今回ばかりは、簡単に破壊される脆弱な生態系が有利に働くようだ。

「…ただ、君の支援無しで後退するのは、些か厳しいね」

「…悪いな。作戦上、俺はミストルテインにマナを供給しなきゃならない」

そして、狙撃が済み次第、攻撃隊に合流して再度マナ供給をする必要がある。

死ぬことは無いだろうが、何だかんだで一番負担が大きいのだ。

「…ま、やるしかねぇわな」

それが、今回の任務なのだから。

せいぜい、果たすべきは果たさせていただくさ。
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 19:53:13.23 ID:/isAR1o8O
「ビリーサン、コレヲ」

「ピドム殿。これは…ポーションですか」

「アア。オシエテモラッタトオリニツクッタダケダカラ、コウカハホショウデキナイガ…」

「…いえ、助かります」

数本の小瓶を受け取り、ポーチに収納する。

「…タノンダゾ。コノチニ、フタタビヘイワヲモタラシテホシイ…」

「ええ。必ず」

刀と石剣が、甲高い音を立てた。
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 19:54:03.34 ID:/isAR1o8O
深夜の渓谷を、二人の戦士が駆ける。

一人は金色の髪を靡かせ、一人は黒い鎧に身を包む。

「アンサラー殿、もうじきアルバの碑に到着するが」

「…分かっています。もう少し近付かないと、感知出来ませんよ」

フラガラッハの能力はアルメスの支援が無ければ、そこまで広範囲をカバーすることは出来ない。

結局はウェポナなので、真価を発揮するには、マスターであるアルメスがサポートするのが必須だ。

だが、今回はそれを望めない。

だから、リスクを冒してでも接近しなければならない。

元より、陽動をするなら姿を見せる必要があるのだから。

「いました」

フラガラッハの指差す先には、5メートル程度の石碑が建っている。

その根元に丸まるように、奴は眠っていた。

「…では、作戦を開始する。閃光弾と馬を出すの準備を」

「了解」

馬を降りたビリー団長は、二刀を抜く。

紅を纏い、それは爆ぜた。
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/08/27(火) 19:54:37.59 ID:/isAR1o8O
「グ…オォォォォォオンン!!!」

一刀必滅。

そう念じたビリー団長の一閃は、遠く離れたベヒーモスを斬り伏せる。

だが、その肉を両断するまでは行かず、直ちに傷が癒えてしまう。

「よし、これで注意はこちらに向いた。このまま作戦ポイントまで誘引する!」

「っ!」

素早く馬に乗り、走り出したビリー団長。

続けて、フラガラッハも馬を出す。

同時に放った閃光弾は、空で太陽と変わる。

賽は既に投げられた。

後は、運を手繰り寄せるだけだ。
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