【ガルパン】しほ「あ、あの…河嶋さんのお母様が何故大洗の制服を…?」

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1 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 22:28:27.22 ID:Cxc2MWlm0


タイトルの時点でアレで申し訳ありませんが

最終章・第二話 のネタバレを含みます

よろしくお願いしマウス



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2 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 22:32:09.47 ID:Cxc2MWlm0


しほ(大洗制服)「さぁ!今回向かうのは…聖グロです!」

好子(大洗制服)「BCに行く気がしましたが…それはそれとして練習試合楽しみですね〜」

百合(大洗制服)「相手は強豪ですが撃破あるのみです」

久子(大洗制服)「さて、あとは沙織だけだな…」



???「あの…西住しほさん達はこちらでしょうか…」

しほ「!?」


3 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 22:37:08.53 ID:Cxc2MWlm0


河嶋母(大洗制服)「始めまして…」ペコリ


しほ「…」

好子「…」

百合「…」

久子「アンタ、誰だい?」


河嶋母「いつもウチの桃がお世話になっております、河嶋の母です…」

好子「河嶋さんのお母さん?」

百合「沙織さん、来れなくなったのでしょうか?」

久子「でも、その代役がなんで河嶋さんの母なんだい?」

しほ「あ、あの…河嶋さんのお母様が何故大洗の制服を…沙織さんに何かあったのでしょうか」


河嶋母「実はですね…」


………



4 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 22:43:18.39 ID:Cxc2MWlm0


……




― 大洗  わし 文具


沙織「ふぇ…やっと、終わった…」

桃「御苦労だったな、武部」

沙織「まさか、河嶋先輩の家で一夜を過ごす事になるなんて…」

桃「すまんな、家族の面倒もあるからお前を連れてくる事になってしまって」

沙織「それはいいんですけど、河嶋先輩これだけの量の書類と事務仕事いつも学校でこなしていたんですか?」

桃「ああ、そうだが」

沙織「これからもこれを私が…やだもぉ〜」ドヨーン

桃「おい!しっかりしろ!」

沙織「てか、河嶋先輩有能だったんですね、事務処理では…」

桃「まぁな、人呼んで大洗のキャゼルヌとは私の事だ」エッヘン

杏「そーそー、戦車道ではさっぱりなとことか似てるよねー」

柚子「でも、その自己評価が出来てない上に毒舌ではなく口が悪いだけなのが桃ちゃんなんだけどね」

桃「なんだとー!!」プンスカ

杏「これからは大洗のサオリチェフこと武部ちゃんに頑張ってもらわないとねー」

沙織「あはは…なるほど…」


5 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 22:49:25.32 ID:Cxc2MWlm0


沙織「さてと…」スクッ

桃「武部、どこかへ行くのか?」

沙織「はい、しぽりん達がまた他校に行くっていうので…」フラッ…

柚子「武部さん少し休んだ方がいいわよ」

杏「そーそー、西住ちゃんのお母さん達なら心配いらないんじゃないかなー」

沙織「でも私がいないと…あ、やっぱダメ…河嶋先輩、少し、や、休ませてください…」


 ドタッ …スースー


桃「全く…仕方ないな、じゃあ武部の代わりに私が…」

杏「かーしま、問題集から逃げない」

柚子「せっかく勉強を教えに来てるんだからちゃんとやらないと」

桃「うう…」




河嶋母「桃…」

河嶋母「そうだわ、私が…!」




……

………


河嶋母「それで娘の制服を拝借して、ここへ来たのです」


しほ「わかるわー」

好子「わかります」

百合「わかりますわ」

久子「まぁ当然の行動だな」


6 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 22:57:44.44 ID:Cxc2MWlm0


河嶋母「と言う訳で…」

河嶋母「今日一日、大洗の副隊長…ではなく現隊長の私が!(桃真似)…ゴホッ!ゴホッ!」


百合「河嶋さん!?」

好子「大丈夫ですか!?」


河嶋母「すいません、実は身体の方にはそれほど自信が…」


しほ「久子さん、お願いします」

久子「まかせろ、オバア・スキャン!!」


 オバア・スキャンは冷泉久子がかつての通院生活と長い待ち時間で培った

 病人の度合いを見極める能力だ!


久子「…ああ、アタシにはわかるよ…この人、ガチ病人だ」


河嶋母「で、でも!、今日は体調が良いのです」


百合「私達これから戦車に乗るのですが大丈夫でしょうか…」

河嶋母「足手まといなのはわかります、娘の為に力になりたいんです、どうか…」

しほ「……」

好子「西住殿…」


7 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:02:24.84 ID:Cxc2MWlm0


しほ「わかりました、本日はよろしくおねがいします」

河嶋母「はい!」

久子「いいのかい?アタシが言うのも何だが戦車に乗せて良い人じゃないよ」

しほ「子を想う母の行動をどうして止められましょうか」

百合「そうですわね」

しほ「久子さん」

久子「わかってるよ、あの人の負担にならないような操縦をするさ」

好子「そうですね、私達がついていますから河嶋先輩はどっしりかまえてください」

河嶋母「みなさん…ありがとうございます」


しほ「では隊長、号令をお願いします(みほ真似)」

河嶋母「わかった…パンツァー…ゴホッ!ゴホッ!」


しほ「あわわ…大丈夫ですか!?」


8 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:08:51.52 ID:Cxc2MWlm0


……

……


― 聖グロ


ローズヒップ「おまちしておりましたわー!」

ルクリリ「これ、この前いただいた漬物のタッパーです」


ダージリン「つまり…今回は武部さんの代わりにこの方が…?」

しほ「はい」

河嶋母「ゴホッ…よろしくお願いします」

オレンジペコ「あの…大丈夫なんですか?」

久子「本人たっての希望でな」

百合「私達も抑えて運用すれば構わないと思ってます」

アッサム「ですが、流石に試合は…」

ダージリン「!?」


9 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:14:40.22 ID:Cxc2MWlm0


ダージリン「いいえ、試合をしましょう」

オレンジペコ「ダージリン様正気ですか?」

ダージリン「いつも通りです、試合をして貴女方が負けた場合は…」


ダージリン「“ママさんチームの解散”をかけていただきますわ」


久子「こちらが万全で無いのを見越してか、さすがだな英国人汚い」

アッサム「ちょっとセコいんじゃないですか?」

オレンジペコ「流石にヒキますよ…」

ダージリン「ぐっ…か、勝てばいいのですわ」

ダージリン「選択権はそちらにあります、受けぬ場合はお帰り頂くしか…」

河嶋母「いえ…望むところです!」キリッ

しほ「…わかりました、やりましょう」

ダージリン(よしっ!)


10 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:21:17.74 ID:Cxc2MWlm0


河嶋母「これも桃…子供の為です…皆、私を見ててね…」

河嶋母「……」ゴゴゴゴ…

ダージリン「!?な、なんですの!?、この方から発せられるプレッシャーは!?」


河嶋妹「かあちゃん!がんばれ!」

河嶋妹「負けるな!」

河嶋妹「応援するよ!」

河嶋妹「そんなヤツやっつけちゃえ!」

河嶋弟「き、綺麗なお姉さんばかりだ…///」


ダージリン「河嶋さんのお母様から子供達のげ、幻影が…!?ニュータイプだとでもいうの?」


オレンジペコ「ダージリン様、ダージリン様」

ダージリン「ペコ、貴女にも、あの幻影が見えるのね…」

オレンジペコ「幻影もなにも本物の子供達ですよ」

ダージリン「え?」


11 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:25:55.54 ID:Cxc2MWlm0


ロースヒップ「こっども達がたくさんですわー!」キラキラ!

オレンジペコ「この子達は?」

河嶋妹「かあちゃんが出かけるから、事故が無いように」

河嶋妹「私達が一緒に」

河嶋妹「来たの!」

ルクリリ「まぁ、偉いわね」


河嶋母「皆、母ちゃん頑張るからね」


ルクリリ「よ〜し!ローズヒップ、アタシ達はしほさんの方につくわよ!」

ローズヒップ「わかりましたわ!子供達に良いとこお見せしますわ〜!」

ダージリン「この二人は…いつもいつも…」


12 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:31:15.01 ID:Cxc2MWlm0


ダージリン「さぁ、アッサム、ペコ、私達も行きますわよ!」

アッサム「ダージリン、悪いけど私は降ります」

ダージリン「アッサム!?」

アッサム「今回ばかりは相手の体調が悪すぎるわ」

オレンジペコ「拙…私も付き合いきれません」

ダージリン「ペコまで?」


アッサム「試合は見届けますので」

オレンジペコ「御武運を」

ダージリン「ぐぬぬ…良いですわ!例え二人がいなくともまともに動く事のできないママさんチームなど敵では…」




……

………


『チャーチル、走行不能、よってママさんチームの勝利!』


ダージリン「試合描写も無しなのぉ!?」


13 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:41:51.86 ID:Cxc2MWlm0


― 観戦席


アッサム「見ましたか?ペコ」

オレンジペコ「はい、フラッグのママさんはその場を動かず…」

オレンジペコ「ルクリリさんとローズヒップの二人に指示を出すだけでした」

アッサム「驚きはあの二人ね」

オレンジペコ「西住さんの指揮もあるでしょうけど、守りと戦線維持をマチルダで…クルセイダーで強襲…」

アッサム「崩れた隙を逃さずに一気に攻め潰す…」

オレンジペコ「気性にムラのある、あの二人をあそこまで動かせるなんて…」

アッサム「ママさんと波長も合うのでしょうけど、子供が観戦してるのがローズヒップにプラスに働いたわね」

オレンジペコ「……」

アッサム「あの二人をこの先活かすのは貴女の課題よ…」

オレンジペコ「ええ〜…」

アッサム「まぁ、それは先に置いておくとして…ペコ、行きましょうか」

オレンジペコ「はい」


14 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:47:51.44 ID:Cxc2MWlm0


ダージリン「うう…またしても…」

ルクリリ「ダージリン様、今回は私達の調子が良かっただけですから」

ローズヒップ「そうですわ〜ペコさんもアッサム様もおりませんでしたし」

ルクリリ「そうそう」

ローズヒップ「お二人のいないダージリン様なんてピンの上島竜平様みたいなモンですわ!」

ダージリン「その例え方はやめて…」

ルクリリ「それでは…ダージリン様」ニヤリ

ローズヒップ「おっ楽しみの!」ニコニコ


ルクリリ・ヒップ「「 いつものお時間です(わ)!! 」」


ダージリン「ひぃッ!?そ、そうだわ、ペコとアッサムに感想を兼ねた反省会をするので私は失礼を…」ソソクサ…

ルクリリ「え?あの二人なら」

ローズヒップ「えーと、タチカワでバクオンしてマシマシしてくるって言って出て行かれましたわ!」


ダージリン「マシですの!?あんの二人ぃ〜ッ!!」


15 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/10(水) 23:58:26.03 ID:Cxc2MWlm0


……

……


沙織「い、いそがなくっちゃ!」

桃「おかあちゃん!なんで勝手に!」

杏「まさか、おばちゃんが自分から出向くなんてねー」

柚子「桃ちゃんが、あんまりにもだらしないから…」

桃「ふぇぇぇ〜ん!」

沙織「多分、今頃あんこう踊りしているはずだよ」

桃「あ、あんこう踊り!?そんな激しい動きに耐えられるわけがないよぉ!」


桃「お゛か゛あ゛ち゛ゃ゛ーん゛!!」


16 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/11(木) 00:02:24.36 ID:5avSd7hI0


……

……


― 聖グロ

 
沙織「しぽり…!?」


ルクリリ「あら、武部さん」

ローズヒップ「いらっしゃいませですわ!」


沙織「あれ?あんこう踊りは?、いつもならダージリンさんが号泣しながら踊ってるはずなのに!」


ダージリン「人をなんだと思っているんですか…」

沙織「あ、ダージリンさん、しぽりん達は?」

桃「それより、おかあちゃんは!!」


ダージリン「しほさん達、ママさんチームならもうここにはおりません」


河嶋妹「おかあちゃんも戦車のオバちゃん達と行っちゃったよ!」

桃「お、お前達まで?」

柚子「桃ちゃんの下の子達も来てたのね、それでお母さんはどこへ?」

河嶋妹「うーんとね…、どこ行ったかはわかんない!」

桃「おい!」

杏「うーん…どういうことなんだろ?」


沙織「あの…一体、何があったんですか?」


ダージリン「ええ、実は試合後なのですが…」


……



17 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/11(木) 00:07:58.70 ID:5avSd7hI0


― 試合後


河嶋母「すごい…これが戦車道なのですね…」

しほ「今回は私達は動けませんでしたが、なんとか勝つ事ができました」

河嶋母「私がいなければ…もっと上手く出来た…という事ですよね…」

久子「その言い方は気に入らないねぇ」

河嶋母「……」

百合「久子さんは河嶋さんに“私ももっと乗れるようになりたい”、そう言って欲しいのですよ」

久子「うむ」

河嶋母「でも…私は…」

好子「そんな河嶋殿に朗報です!なんとこの冷泉殿は…」

久子「元心臓病だ、先の全国大会中にぶっ倒れもしたぞ」

河嶋母「えぇっ!?でも、見たところ戦車を苦も無く操縦していらしたのに…」

久子「治したさんだぞ」

河嶋母「そうなのですか…(直下さん?)」

しほ「河嶋さん」


18 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/11(木) 00:12:38.56 ID:5avSd7hI0


しほ「戦車、また乗りたいですか?」

河嶋母「……」

百合「この先、戦う事あればもっと激しくなりますよ、それでもですか?」

河嶋母「…りたい…です」



河嶋母「乗りたいです!代理でしたが桃が見ていた世界…もっと見てもっと感じたい」

河嶋母「桃の力になりたいんです!」

久子「ふっ、そうかい」

河嶋母「アホで短気でパニックになると泣き出す、どうしようもない娘ですが…」

好子「当たってはいますが、そこまで言わなくても」

河嶋母「でも、いつもあの子は弱い私の代わりに家族の為に気丈に振る舞ってくれているんです」


河嶋母「だから、私が…あの子が勉学に専念できるよう代わりに…」

しほ「ええ、その思いを私達にぶつけて下さい」


河嶋母「この身体の病魔に勝ちたい!」

河嶋母「この腕で子供達を抱き上げたい!」

河嶋母「なにより…もっと…」


河嶋母「強くなりたい!!」


しほ・好子・百合・久子「「「「 その言葉が聞きたかった!! 」」」」


19 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/11(木) 00:17:13.27 ID:5avSd7hI0


しほ「河嶋さん、病気を治しましょう!」

河嶋母「え…でも、どうやって?」


しほ「戦車道です」

河嶋母「戦車道?さっき行っていた戦車道ですよね…」

しほ「あれは実戦の戦車道です、戦車道は淑女の嗜み以外にもリハビリ等の医療分野でも成果を挙げてます」

久子「アタシの心臓も戦車道で鍛えられたんだぞ」

河嶋母「そ、そうなんですか…」

好子「用法、要領を守れば身体にもいいんです!」

百合「運動と同じです、競技で肉体の限界に挑む物もあれば健康の維持の為に行う事もありますよね」

河嶋母「なるほど…」


しほ「そしてそして、戦車道を続けると…」


好子「川に浮いた戦車の間を飛び越え、川から戦車を引き揚る事が出来ます!」

百合「また、動く鋼鉄の砲身を使い華麗に踊る事も容易です」

久子「極めつけは、アクセル全開で後ろから追突してくる戦車を跳躍で躱す事もできる、生身でな」


河嶋母「すごい…」ゴクリ

しほ「どうです?」

河嶋母「わ、私に出来るのでしょうか?」

久子「出来る出来ないじゃない」

好子「やるんです!」

百合「私達四人が出来るようにさせますわ!」

しほ「河嶋さん!」

河嶋母「ハイ!、お願いします!」

河嶋母「あ、でも下の子供達が…」


???「話は聞かせてもらったわ!」


20 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/11(木) 00:20:22.15 ID:5avSd7hI0


ルクリリ「子供達は私達にまかせてください」

ローズヒップ「皆様がお戻りになるまでウチでお預かりしますわ!」

ダージリン「え…あの…」


河嶋母「皆…お母さん帰ってくるまで待ってられる?」

河嶋妹「こっちは大丈夫だよ!」

河嶋妹「うん!」

河嶋妹「待ってる!」

河嶋妹「おみやげ忘れないでね!」

河嶋弟「男、俺だけで落ち着かないから…早く戻って来て…」


ルクリリ「ダージリン様、これも聖グロリアーナが誇る奉仕の精神ですよね?」ニヤリ

ローズヒップ「ダージリン様ぁ…、子供達をお見捨てになるんですか」ウルウル…

ダージリン「はぁ…わかりましたわ、後の事は気にせず行ってください」

ローズヒップ「流石ですわ!ダージリン様!!」

ダージリン(なんだかわかりませんが、踊りは無しみたいね…ホッ)


しほ「流石、私が好敵手と認めたダージリンさんね」

ダージリン「いつ認めたのですか…」

しほ「聖グロの風習にあやかって、後で芋焼酎の詰め合わせを贈るわ」

ダージリン「あの…私、高校生ですから…」


しほ「さぁ!好子さん、百合さん、久子さん、河嶋さん!行きますよ!」

好子・百合・久子「「「 おー!! 」」」

河嶋母「…お、おー!」




……

………

21 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/11(木) 00:25:12.20 ID:5avSd7hI0




……

………


ダージリン「…と言う訳で、ここにはおりません」

沙織「しぽりん、河嶋先輩のお母さんになにしてるのぉ…」

桃「うわぁ!お母ちゃんが!どうしよう、柚子ちゃぁん!!」

柚子「はいはい、桃ちゃん落ち着いて、それでどこへ行くか言ってましたか?」

ルクリリ「私達も聞いてないわね」

杏「まー、西住ちゃんのママさん達が一緒だし大丈夫じゃない?」

ダージリン「よく、そう思えますわね…」

沙織「あと、河嶋先輩の妹さんに弟さんまで預かっちゃって…いいんですか?」

ルクリリ「ん?そこは気にしなくていいわよ、むしろローズヒップが希望してたし」

沙織「どういう事ですか?」

ルクリリ「あの子の家も大家族でね、その末っ子だから妹や弟ができたって大喜びなのよ」


22 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/11(木) 00:28:38.34 ID:5avSd7hI0


沙織「それで…どうします?」

桃「わ、私に聞くな!ママさんチームは武部、お前の管轄だろ!!」

沙織「そんなぁ…」


杏「じゃあさ、私達も聖グロで待ってようか」

桃「か、会長!?」

杏「ママさん達はここに戻ってくるんでしょ、だったらそれまで私達が短期編入って事で」

桃「なるほど、名案ですね!」

杏「それに聖グロの優秀な方々に、かーしまの勉強も見てもらう事も出来るしねぇ〜」ニヤニヤ

桃「あ…」

柚子「やったね、桃ちゃん、課題が増えるわよ」

桃「……」


沙織「い、いいんですか?」

ダージリン「今さらですわ…それにしほさん達が戻って来た時の事もありますし、武部さんがいないと」

沙織「あ、私もなんですね」

ルクリリ「ええ、賑やかになって来たわねぇ〜」


沙織「しぽりん達、大丈夫かなぁ…」


……

……

23 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/11(木) 00:29:21.45 ID:5avSd7hI0
今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

よろしくお願いします
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/11(木) 03:17:50.48 ID:XCAYa9NOO
期待!
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/11(木) 03:18:22.92 ID:XCAYa9NOO
期待!
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/11(木) 15:09:23.90 ID:BzghJOsFo
期待
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/16(火) 23:50:38.51 ID:POvgKbAmO
沙織は全体攻撃で2回攻撃の母やからもうママさんチームに混ざってても違和感ないな
28 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:16:42.65 ID:sU91//4z0
いつもありがとうございます

続きを投下します
29 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:21:00.73 ID:sU91//4z0


……

……


― ???


百合「ここが修行の場所ですか」

河嶋母「すぅ…はぁ…空気が良いですね…心なしか体に力が湧いてくるようです」

しほ「ええ、ここは戦車乗りが最期に集まると言われる地… 終点山 と呼ばれてます」

好子「いやいや、西住殿の実家の裏山ですから」

久子「まぁ、戦車を動かすならうってつけの場所だな」

しほ「この裏山の小屋を拠点にして活動します」

河嶋母「よ、よろしくお願いします!せ、先輩と呼んだ方が…それとも、先生?」

久子「河嶋さん、アタシ等は同志だ、呼び方なんか気にせず、気軽にやろうや」


河嶋母「が、がんばります…い、いや、よろしく頼む(桃真似)」


30 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:24:20.37 ID:sU91//4z0


― レッスン しほ編


しほ「まずは慣れる為に戦車に乗り続けましょう」

河嶋母「はい」

しほ「重量問わず様々な戦車に乗って戦車が体の一部と感じるまで乗り続けるのです」

河嶋母「わかりました」

しほ「これは余談ですが、私の新婚旅行は夫と二人、数か月かけて戦車での日本一周でした」

河嶋母「それは凄いですね」

しほ「寝食を戦車内で過ごして感覚を鍛えたものです」

河嶋母「なるほど」

しほ「さらに余談ですが、長女はその時の戦車内での装填が切っ掛けで着弾しました」

河嶋母「お、おう…」


31 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:29:30.66 ID:sU91//4z0


― レッスン 好子編


好子「私からは河嶋殿に装填を教授します!」

河嶋母「はい」

好子「娘の桃殿も装填適性が高いので、きっと河嶋殿も同じはずですよ!」

河嶋母「わ、腕力ですよね…自信が…」

好子「まずは軽い戦車から始めましょう!そして徐々に砲弾を重くしていきます」

河嶋母「筋トレみたいですね」

好子「ええ!ですが腕力が付けば子供を抱きかかえられるようになりますよ」

河嶋母「!!頑張ります!!」

好子「最終的には砲弾と砲身を片手で持てるくらいになりましょう!」


32 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:33:24.16 ID:sU91//4z0


― レッスン 百合編


百合「私からは砲撃ですが気を引き締めて下さい、これまでで一番難しい内容ですから」

河嶋母「わかりました」

百合「私達の真正面にある的の戦車に…」

河嶋母「一発で中てて撃破するのですね」

百合「いえ、中てないでください」

河嶋母「え?」

百合「河嶋桃さんは、呪われたかのように的に中てる事ができない方なのです」

河嶋母「でも、これをどうやって外すのでしょうか…」

百合「私にもわかりませんわ…」

河嶋母「ええ…」


33 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:37:14.95 ID:sU91//4z0


― レッスン 久子編


久子「流石に装填と砲手を教わっているからな、操縦までは手が回らんだろう」

河嶋母「それでしたら、個人的にお聞きしたいのですが」

久子「なんだい?」

河嶋母「あの…どう病気を克服したのでしょうか?その…戦車道だけではなく精神的というか…何というか…」

久子「心構えかい?ふむ、そうだね…アタシの身内の事なんだが現在いるのはね、孫が一人だけなんだ」

河嶋母「え…」

久子「事故でな…息子夫婦はもう…」

河嶋母「そ、そうだったんですか…」

久子「アタシも良い年だ、その時は病気だったし孫に苦労を掛けるだけなら財産与えて、そのままお迎えでもいいかなって…」

河嶋母「……」

久子「でもなそんな時だ、西住さんに出会って…」


34 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:43:55.04 ID:sU91//4z0


……

しほ「貴女が死ねば少なくとも一人の孫が悲しむのです、それだけ一人の人の命というのは軽い物でありません」

しほ「生への執着、生きようとする力です、さすれば貴女は戦車を自在に使いこなし、己の中の病気などに決して負けたりしません」

……


久子「やたら襟をとがらせた服装の西住さんにこう言われたのさ」

久子「その口車に乗って、戦車道を始めて今に至るってわけだ」

久子「そして今じゃ、孫の為に死ぬに死ねない身体って訳さ」

河嶋母「お強いですね…」

久子「何言ってんだい、アンタにも大切な人がたくさんいるだろ?」

河嶋母「…はい」

久子「だったら、あとはアンタの心持一つだ」

河嶋母「恐れる者は何もない…ですか」

久子「ハハハ、わかっているじゃないか」

河嶋母(この人達は滅茶苦茶ですが、強い…そして生きる事に全力…ならば私も!!)


……

……


 そして日は流れ…


35 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:49:41.37 ID:sU91//4z0


― 西住家 裏山 演習場


 ゴゴゴ!!


久子「回り込むぞ」

百合「行進間射撃を試みます、宜しいですか!」

河嶋母「任せろ!!」



久子「おりゃ」グイッ


 ギャギャギャ!!


河嶋母「五十鈴!!」ガコン!

百合「はい」カチッ


  ドゴンッ!!


     …シュポッ!!


しほ「それまで!」


 カパッ!


好子「ふぅ〜、中てられてしまいした」


36 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 21:54:01.62 ID:sU91//4z0


百合「河嶋さん、装填、最善のタイミングでしたわ」

河嶋母「当然だ!なにせこの私がいるんだからな!(桃真似)…っとコホン」

河嶋母「皆さんよろしいでしょうか?」

久子「なんだい、改まって」

河嶋母「西住さん、秋山さん、五十鈴さん、冷泉さん、本当にありがとうございます」ペコリ

河嶋母「こんな私が病気も完治し身体もここまで動かせるようになりました」

好子「それは河嶋殿…いえ河嶋さんの努力の成果ですよ」

百合「ええ、私達はそのお手伝いをしただけですわ」


河嶋母「それでも皆さんのご尽力があったからです、これで子供達の許へ胸をはって帰れます」




しほ「何を言ってるの、これで終わりじゃないわよ」

河嶋母「え?」


37 : ◆u4BqTnPhoo [saga]:2019/07/25(木) 22:02:03.80 ID:sU91//4z0


しほ「ここまでは基礎です」

河嶋母「そ、そうだったんですか…」


しほ「そして河嶋さんには 最終試練 を受けて頂きます」

久子「お、西住さん、アレをやるのか?」

河嶋母「アレ?さ、最終試練とは…」

しほ「ええ、あちらを見て下さい!!」


河嶋母「あ、あれは…山頂へ続く一本の階段?」



しほ「ええ、あれこそ… スーパーママさんロード よ!!」


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