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勇者見習い「今日は洗礼の日。」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 00:04:43.01 ID:lZLG1qxa0
勇者見習い「へへっ、今日ボクは勇者に……!」
勇者見習い「このエーリル初の英雄になるぞ!」
〜エーリル〜
エーリルとは、主人公勇者見習いの住む村。
村の名前の通り、エールと呼ばれる神を特に
信奉している。また、その教会本部がある。
〜洗礼の日〜
洗礼の日とは、旅立ちの許可が出る年齢に
なった時、エール教会本部で神の洗礼を受け
その旅立ちを祝福され、冒険に出れる習わし。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1562598282
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 00:28:11.76 ID:lZLG1qxa0
意気揚々と教会へ歩くボクに村人が近づいてきた。
村人A「よっ、今日で見習いも卒業か〜?」
勇者見習い「まだまだ、だけど今日を区切りにするよ。」
村人A「まぁ、無事祝福を受けれるよう祈っとくわ。」
勇者見習い「! あ、ありがとう(そう願いたいな……)」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 00:29:14.28 ID:lZLG1qxa0
その会話を聞いてか、また別の村人が近づいてくる。
村人B「は〜、今日でお別れか? 早かったなぁ。」
勇者見習い「でも、また戻ってくるよ……え、英雄になって」
村人B「え? なんだって? ……冗談だ、一人前になるまで頑張れよ!」
勇者見習い「そうだね、今日は特別な日になりそう――」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 00:41:21.68 ID:lZLG1qxa0
ドゴォォオンッ!
突如、凄まじい衝撃と轟音が周囲に鳴り響く。
「「「!!!!」」」
村人A「!! な、なんだ今のデカい音!?」
村人B「! 村の外だ! そう離れてないぞ!」
村人C「……ま、まさか魔物が!?」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 00:45:01.46 ID:lZLG1qxa0
勇者見習い「! そんな……いや」グッ
勇者見習い「(そうだ、ボクは勇者になるんだ)」
勇者見習い「(こんなところで、足踏みなんか出来ない!)」
ダッ!
村人「! あ、おい! 待て、どこに――」
ボクは、その静止を振り切り衝撃と爆音の方向へ駆ける。
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 01:04:51.45 ID:lZLG1qxa0
勇者見習い「はぁ、はぁ……ふぅ」
勇者見習い「む、村の外れ、森の方まで来ちゃったけど……」
勇者見習い「(煙が上がってる、この辺りのはず)」キョロキョロ
ガサッ……バッ!
勇者見習い「!」サッ
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 01:06:22.12 ID:lZLG1qxa0
スライムが現れた!
勇者見習い「?(……)」ガサゴソ
勇者見習い「……あっ!(しまった、家に忘れ)」
スライムの攻撃! 体当たり!
勇者見習いはダメージを受けた。
勇者見習い「くっ……まだだ!」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 01:08:02.07 ID:lZLG1qxa0
勇者見習い「(なにか武器になりそうなのは……)」
パキッ
勇者見習い「!」
スライムの攻撃! 体当た――
勇者見習いは咄嗟に棒切れを拾い
その勢いのまま、スライムに突き刺した!
スライム「」ガクッ
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 01:09:33.20 ID:lZLG1qxa0
スライムを倒した!
勇者見習いは経験値を得た。
レベルが上がった!(1→2)
勇者見習い「よ、よかったぁ。」ホッ
勇者見習い「(よし、戻って探すぞ……)」
トコトコ……
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 01:38:01.30 ID:lZLG1qxa0
そして、捜索に戻るや否や小岩の傍に蹲っている
人影を発見する。あの轟音の影響か、人影の周囲は
地形が変動した跡があったため、すぐに気づけた。
???「……」
勇者見習い「! だ、大丈夫ですかっ!」
なりふり構わず、大声で呼び掛ける。
???「んっ……あら?」パチ
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 01:41:29.40 ID:lZLG1qxa0
勇者見習い「っ! 大丈夫でしたか……!」
???「貴方は……?」ジィ
勇者見習い「! あ、ええっと、ボクは……」
改めて見ると、ボクを見つめる赤い瞳の持ち主は
大きく映える青いリボンに、背まで掛かる薄緑色の髪。
青を基調としたメイド服のような衣装を着こなした――
……少女だった。
少女「……うふふっ、貴方こそ大丈夫かしら?」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/09(火) 01:42:30.89 ID:lZLG1qxa0
続きは後日書き込みます。
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/09(火) 06:54:00.36 ID:SU1rXJluO
>>12
その言葉を最後に…
楽しみにしてる乙
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 22:57:34.01 ID:k1Nld4bQ0
勇者見習い「!」ドキッ
勇者見習い「ゆ、勇者……を目指してる見習い、です。」
少女「そう……ここは、どこなのか分かるかしら?」
勇者見習い「ええっと、エーリルの村外れの森で」
少女「(エーリル……そんなところまで……)」クスッ
勇者見習い「あ、あの、よければボクの家まで案内しますよ。」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 22:58:53.04 ID:k1Nld4bQ0
少女「あら……貴方、私を誘ってらっしゃるの?」
勇者見習い「?」キョトン
少女「……いいえ、なんでもないわ。うふふっ……」
勇者見習い「は、はい。こっちです。」スタスタ
少女「……」ジィ、トコトコ
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 23:01:02.55 ID:k1Nld4bQ0
〜エーリル〜
勇者見習い「! つきました!」ピタッ
――シーン……
勇者見習い「……?」クルッ
勇者見習い「あ、あれ? (どこに……?)」キョロ
村人「おーい! 無事だったか! 無茶しやがって。」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 23:02:52.13 ID:k1Nld4bQ0
勇者見習い「! あっ……その、ごめんなさい。」
村人「いいさ。なんともねぇみたいで、よかったな。」
村人「ま、多少騒ぎになったが、村も無事だ……っ!」
村人「おい! 今日は洗礼の日じゃないか!」
勇者見習い「!! そ、そうだった……急がないと!」
タッタッタッ――
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 23:09:52.86 ID:k1Nld4bQ0
〜教会本部〜
勇者見習い「はぁ、はぁ、はぁ……しっ、司祭様!」バッ
司祭「……ギリギリじゃったぞ。」フゥ
勇者見習い「す、すみません……村で騒ぎがあって……」
司祭「そのようじゃな、此度は大目に見るとしようかの」ゴホン
司祭「執り行うゆえ、この洗礼の祭壇に立つがよい。」
勇者見習い「はいっ! ありがとうございます!」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 23:12:54.10 ID:k1Nld4bQ0
司祭「〜〜神よ〜〜エール〜〜……」ブツブツ
勇者見習い「(ここまで、道中色々あったけど……)」
勇者見習い「(まず、洗礼を受けないと旅立てないよ)」
勇者見習い「(それに、エール様を見れる唯一の機会だ)」
司祭「〜〜……む?」
……
…
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 23:15:22.62 ID:k1Nld4bQ0
勇者見習い「? し、司祭様?」
司祭「え、エール様が降臨せぬことなど……いや、しかし」
勇者見習い「えっ……え!? そ、そんな、なんで……」
司祭「分からぬ……が、エール様は人智の及ばぬもの。」
司祭「前例はない、しかし……祝福に現れんとなれば」
司祭「致し方あるまい、その身で旅立つ他ないじゃろう。」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 23:18:53.32 ID:k1Nld4bQ0
勇者見習い「!?」ガーーン
勇者見習い「? あ、あぁ……――」フラッ
司祭「き、気を確かに保つのじゃぞ……」
――
―
その後、家に戻るまでの帰路は朧気なままで……その事実は
あまりに大きく、ボクが受けたショックは計り知れなかった。
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/10(水) 23:20:31.88 ID:k1Nld4bQ0
続きは後日書き込みます。
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/12(金) 03:57:36.76 ID:bVssMtAgO
あぁ少女がエールってやつの仮の姿なんだね
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/12(金) 11:35:48.45 ID:RR17X/MQ0
やめたれや
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:10:29.58 ID:SxN3SEyt0
〜勇者見習いの家〜
ガチャリ……
勇者見習い「はぁ……」トボトボ
少女「……遅かったですわね。」
勇者見習い「……」
少女「……?」
勇者見習い「!?」ビクッ
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:11:34.03 ID:SxN3SEyt0
勇者見習い「あ、あのっ! なんでここに……」
少女「あら、貴方が案内してくれたのでしょう?」
勇者見習い「そう……でした?」
勇者見習い「ええっと……(どうしよう)」
少女「うふふっ、それで何かありましたの?」
勇者見習い「えっ……話すと長いですけど……――」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:13:11.06 ID:SxN3SEyt0
……今日の出来事を大まかに話した。
勇者見習い「〜〜という訳です。」
少女「そう、もう旅立つのですね……」
勇者見習い「一応、準備は事前に済ませたし」
少女「……で、祝福を受けないまま、いくのですか。」
勇者見習い「……っ!」グサッ
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:14:52.55 ID:SxN3SEyt0
勇者見習い「えっ、英雄になるのに必ずって訳じゃ」
勇者見習い「勇者には、日々修行すればいずれは……」ハァ
少女「そうですか……それでは、貴方がよろしければ」
少女「その旅に、一緒に連れていって頂けますか?」
勇者見習い「! ボクと……な、仲間に?」
少女「ええ、その通りですわ。」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:16:09.82 ID:SxN3SEyt0
勇者見習い「(洗礼を受けずに、一人で行くのも……)」
勇者見習い「(正直、不安だったし……助かったぁ)」ホッ
勇者見習い「ぜ、ぜひっ、よろしくお願いします!」
少女「うふふっ……貴方、素直でよろしくてよ。」クスッ
少女「先に村の入口で、お待ちしてますわ。」
勇者見習い「はい!」
――
―
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:17:19.67 ID:SxN3SEyt0
〜エーリルの村付近〜
……タッタッタッ
勇者見習い「ご、ごめんなさい、待たせちゃって……」
少女「それより……貴方、お名前なんて仰るの?」
勇者見習い「あっ、その、名乗るのが遅れましたけど」
勇者見習い「ハイン、って言います。」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:19:20.68 ID:SxN3SEyt0
少女「ハイン……うふふっ、素敵ですわね……」
少女「ハイン、そうお呼びしてよろしいですか?」
ハイン「はっ、はい。なんでも大丈夫です!」
少女「私は、アリス。お見知りおきを……」
ハイン「! あ、アリス……さん。」
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:20:51.17 ID:SxN3SEyt0
アリス「うふふっ、アリスで構いませんわ。」
アリス「それと、堅苦しい言葉はつまらない……」ジィ
ハイン「……っ! あ、アリス……よ、よろしく。」
アリス「ええ。では……共に征きましょう。」
――ハインとアリスの数奇な運命が幕を開ける……
―
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/13(土) 01:22:10.53 ID:SxN3SEyt0
続きは後日書き込みます。 色んなレスありがとうございます。
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/13(土) 09:44:54.00 ID:EHqAbm11o
乙
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:04:42.35 ID:P4lym9CO0
〜道中〜
スタスタ、トコトコ……
アリス「うふふっ、ハイン。」
ハイン「なんです……(あっ、敬語はダメか)」ンン゛
ハイン「な、なに?」
アリス「基本、私は戦闘を手助けしませんわ。」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:05:31.20 ID:P4lym9CO0
ハイン「え、ええっ!?」
アリス「はぁ……勇者を目指してらっしゃるのに」
アリス「貴方自身が成長しないと意味がありませんわよ。」クスッ
ハイン「うっ。それは、そうだけど……」
アリス「……」
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:06:21.09 ID:P4lym9CO0
アリス「そうですわね、強くなるための修行程度でしたら」
アリス「ささやかながら、お手伝い致しますわ。」
ハイン「! そっか、ありがとうっ!」
アリス「うふふっ……では、進みましょう。」
……
ガサガサ……
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:12:21.44 ID:P4lym9CO0
ハイン「!」ピクッ
物音と共に、目の前から魔物が近づいてくる!
おおなめくじが現れた!
……だが、おおなめくじはまだこちらに気づいていない!
ハイン「来た! (……よし、剣を抜いて)」サッ
ハイン「いくぞっ!」ブンッ
構えた剣をおおなめくじに振り下ろす!
しかし、不意を突いたが粘液の身体で弾かれた!
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:17:42.43 ID:P4lym9CO0
ハイン「! (け、剣が通らない……)」
おおなめくじは、溶解液を吐き出した!
ハインは、身構えていたため溶解液を咄嗟に回避する!
ハイン「(……くらえば、致命傷だ……けど遅い)」
ハイン「(なにか弱点は、なめくじ、なめく……!)」
ハイン「そうだ、確かアレが……」ゴソゴソ
おおなめくじは、ねっとりとこちらの様子を見ている……
なんと、ハインは持参した鞄から塩の入った瓶を取り出した!
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:19:30.10 ID:P4lym9CO0
ハイン「こ、これでもくらえっ!」バッバッ
おおなめくじ「!!」シオシォ……
ハイン「うおぉ、まだだっ!」バババ
おおなめくじ「」ピクピクッ
おおなめくじは、見る見る内に縮んでいく!
……おおなめくじを倒した!
ハインは経験値を得た! レベルが上がった!(2→3)
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:21:20.82 ID:P4lym9CO0
アリス「貴方、面白いですわ……うふふっ。」クスクス
ハイン「っ……み、見てたの……」カアァ
ハインは恥ずかしさの余り、赤面し俯いている!
彼女は面白おかしさの余り、微笑んでいた……うふふっ
ハイン「〜〜い、いこう!」スタスタスタッ
――
―
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:23:24.94 ID:P4lym9CO0
>>41
訂正
アリス「貴方、面白いですわ……うふふっ。」クスクス
の行上に
ハイン「はぁっ、はぁ……倒せ、た。」を入れ忘れました泣
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:25:32.59 ID:P4lym9CO0
〜野営地〜
ハイン「今日は、この辺りで休もうと思うけど大丈夫?」フゥ
アリス「ええ……よろしくてよ。」
ハイン「え〜っと……」キョロキョロ
ハイン「ちょっと準備するから待っててね。」テキパキ
そう言うと、周辺を見回しおもむろに鞄から簡易テントの
ようなものを取り出し、手慣れた動作で設営し始めた!
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:27:31.10 ID:P4lym9CO0
アリス「……」ジィ
ハイン「こんなとこかな、材料は持って来たのが……」
アリス「ハイン。」
ハイン「ん?」
アリス「貴方、見ていて飽きないわ……うふふっ。」クスッ
ハイン「? ど、どうも……(こういうの好きなのかな?)」
……
…
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:32:20.47 ID:P4lym9CO0
ハイン「あっ、お待たせ……」
ハイン「あ、アリスの口に合うかどうか……」コトン
アリス「……これはなんていうのかしら?」
ハイン「えっ? 食べたことない? これはね」
ハイン「ホットドッグっていう、手軽に食べれるパンだよ。」
ハイン「挟んであるお肉に、色んな調味料を振りかけるんだ。」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:33:14.33 ID:P4lym9CO0
アリス「そう。」スッ……アァ
アリス「」ハムッ……モグモグ
ハイン「そう、すると……おい、しく……」チラチラ
彼女が丁寧な手つきでそれをつかみ、その小さな口に自分の
作ったものを入れていく様子に、なぜか釘づけになっていた。
アリス「」ゴクン
ハイン「……」ゴクッ
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:34:52.70 ID:P4lym9CO0
アリス「……?」
アリス「うふふっ……」ニヤァ
ハイン「! (あっ、目が合った)」バッ
アリス「……そうね、悪くないと思うわ。」
ハイン「う、うん……よかったよ(バレてないみたい)」ホッ
アリス「お礼に後で稽古、つけてあげる……」
ハイン「! あ、ありがとっ(やった……!)」
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:36:50.95 ID:P4lym9CO0
……
…
〜ハインとアリスの修行〜
アリス「今、貴方に扱える技は……」
ハイン「……っ」ワクワク
アリス「そうですわね……構えなさい。」
ハイン「わ、分かった。」チャキ
……言われるがまま、棒切れを持って対峙する。
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:40:01.68 ID:P4lym9CO0
アリス「」ダッ、グワッ
ほぼ同時のタイミングで、突進し拳を振り上げて来た。
ハイン「わっ!」ブンッ
アリス「」サッ、バッ!
ハイン「えっ、え?」ピタッ
彼女は体勢を落とし、それを躱すと同時に懐へ潜り込む!
そして、勢いよく拳を突き上げるが、先の首元で止めた。
ハイン「(こ、このままだと、やられてた……!)」
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:42:01.91 ID:P4lym9CO0
アリス「ハイン。」
アリス「剣は、ただ振るだけでは当たらないわ……」
ハイン「……!」
アリス「この技は、相手の隙をつき真っすぐ首を取る」
アリス「魔剣首斬り。かつて、魔界を恐怖に陥れたと云われる」
アリス「死体に首なし、首切り屋ザンシュの技……」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:47:21.76 ID:P4lym9CO0
ハイン「ひぇっ……! (ま、魔剣だって!?)」
ハイン「く、首斬り……(こ、怖すぎるっ……けど!)」
ハイン「っ(凄かった……ボクだって習得出来れば!)」グッ
アリス「修行あるのみですよ……うふふっ――」
……そうして、彼女に教わった技の修行に時間を忘れて
打ち込み、気づけば睡魔に襲われた後、一夜が明けた――
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/07/16(火) 00:49:30.77 ID:P4lym9CO0
続きは後日書き込みます。見てくれる方がいると嬉しいです。
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/07/16(火) 08:52:41.17 ID:g2DpTotdO
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