【劇場版安価】神裂「Symbol of LIFE」 守護神の唄 【禁書】

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537 :1  [saga]:2019/07/19(金) 16:26:18.09 ID:/aFmGnnFO
 神裂「怖くなったら、隠れてもいいですから」


 アルファル「そこまで私は臆病じゃない」ムッ


 神裂「それは失礼しました」クスッ



 −ザッ

 神裂「そこには誰も居ませんよ」


 「「「グルルルッ!!」」」


 アルファル「>>538
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/19(金) 16:34:13.19 ID:g5tW8gyno
残念だったたね、私達はこっちだよ
539 :1  [saga]:2019/07/19(金) 20:21:13.49 ID:/aFmGnnFO
 アルファル「残念。こっちだったよ」


 「キシャァァアアッ!!」


 神裂「ッ!」


 −ズバァッ!

 素早く鋼糸を廊下に張り巡らせた神裂は襲いかかってくる全身は蛙で頭部が
 ムカデの姿をした怪物を切り裂く。
 その後に続いて迫ってきた怪物も七閃を駆使して対処した。

 「カァァァアッ!!」


 神裂「!」


 −・・・パキ

 −ドオォオオオオンッ!!

 背後の廊下側から迫ってきた怪物に神裂は気づくが、その瞬間に怪物の足元から爆炎が
 巻き起こって怪物は吹っ飛んだ。

 神裂「・・・今のは貴女が仕掛けたものですか?」


 アルファル「そう。ルーン魔術で仕掛けた地雷」


 
 − 偶数
 〜 奇数

 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/19(金) 20:23:16.51 ID:fM0nA8w30
たあっ
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/19(金) 20:26:51.77 ID:g5tW8gyno
偶数で高く!
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/19(金) 20:27:31.90 ID:g5tW8gyno
ッッくそがぁぁぁあああぁぁぁあ!!!
543 :1 [saga]:2019/07/19(金) 23:10:55.66 ID:j490J3md0
 神裂「(氷の結晶は直線的に区切る事が多い)」


 神裂「(なので、相性が良い直線的なラインだけで構成されるルーンを、使った手法が出来るのですか)」


 壁面にある大量の水滴を見て、氷の結晶によるルーン魔術だと認識した神裂は数体倒されたのを見て
 警戒し始めた怪物達を睨み付け威圧感を醸し出す。
 

 「グルルルルル・・・ッ」


 その中で1体が前に出てきた。その名前の由来となっている熊のような巨大化したクマムシが口にある何千本もの
 牙をチキチキと鳴らしながら蠢かせている。


 神裂「(なんと・・・醜いのでしょう)」


 アルファル「・・・」スッ


 神裂「(アルファル・・・?)」

 

 ―カチャッ・・・
 
 アルファル「・・・」


 ―カチリッ キュリリリッ キュォーン

 ―グチュルルッ ギュオン

 
 [NEO]
 
 ―キュリリリッ キュィィン・・・

 ―ゴブ・・・ゴブゴブ・・・ゴブ・・・ゴブゴブ・・・


 アルファル「・・・アマゾンッ!!」


 ―ボオォォオオッ!!


 神裂「熱っ・・・!?」


 ―ボオォォオッ!! ボオォオッ!! ボォオオッ!!

 
 
 http://s.kota2.net/1563544876.png
 http://s.kota2.net/1563544906.png

 ―ボオォオォッ!! ボォォォオッ!! ボォオオッ!! ボォォオッ!! ボォォオオッ!!
 

 アマゾンNEO(アルファル)「ヴヴヴッ・・・!」


 神裂「!?」




 どうする?orどうなる?
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/19(金) 23:17:52.15 ID:dOXhMD1ao
野生の本能のまま殴りかかりパンチを繰り出すアルファルに唖然とするかんざきさん
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/19(金) 23:20:38.99 ID:y3sRUWgRO
↑+クマムシに苦戦する姿を見て神裂が声をかけてコーチング
546 :1 [saga]:2019/07/19(金) 23:52:42.56 ID:j490J3md0
 アマゾンNEO(アルファル)「ヴガゥッ!!ヴァアッ!!」


 クマムシの怪物に飛びかかると膝蹴りを顔面に叩き込み、アマゾンNEOはそのまま頭部を鷲掴んで仮面のクラッシャーを
 展開させると噛みつく。

 アマゾンNEO(アルファル)「ガヴゥゥヴッ!!」
 
  
 ―ガチ!ガチッ! ブチィッ! ガブッ!!

 「キシャァァアーーッ!!」


 頭部の身をアマゾンNEOは噛み千切っては吐き捨て、傷を抉る。
 飛び散る体液は周囲の壁や床、天井にまで散って汚していく。

 
 神裂「・・・」


 アマゾンNEO(アルファル)「ガァァァアアアアッ!!!」



 ○ 偶数
 × 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/19(金) 23:54:06.81 ID:dOXhMD1ao
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/19(金) 23:54:16.32 ID:Qwkz9h2nO
偶数来いよ
549 :1 [saga]:2019/07/20(土) 00:08:34.88 ID:9kr0zgpg0
今日はここまで。
おやすみなさいませー
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 00:38:52.54 ID:aCkcKrTxO
おつおつ
明日辺りから世界から偶数を消す活動をしようかな
551 :1 [saga]:2019/07/20(土) 09:07:36.01 ID:9kr0zgpg0
 「キシャァアアアッ!!」


 アマゾンNEO(アルファル)「ッ!!」


 ―ドガァアアッ!!

 クマムシの怪物はアマゾンNEOを掴み上げて床に叩きつける。破片が飛び散り、アマゾンNEOはめり込んで身動きが
 取れなくなってしまった。  
 口を回転させて牙を上下左右に動かし、クマムシの怪物は噛みつこうとしてくる。
  

 神裂「(マズイッ!)」


 アマゾンNEO(アルファル)「グヴヴッ・・・!ガヴッ!!」
 
 ―ズバァアアッ!!


 「ギャキッィィィイイッ!!」


 ―ブシャァァアアアアアアアッ!!

 噛まれる前に腕を横に振るい、シェルスライサーグローブに備えられたアームカッターでクマムシの怪物の口を
 斬り裂いた。口は真っ二つに割れて数本の牙が飛び散る。
 クマムシの怪物は避けた口から黄色い液体を噴射させて痛みからなのか悶え苦しむ。  
 その隙にアマゾンNEOは両手で床を押すようにしめり込んでいた体を起こした。

 
 アマゾンNEO(アルファル)「グアウッ!」

 
  
 どうする?orどうなる?
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)


 今更だけど木寺ちゃんの声最初、はぎーとかグラ子担当のはやみんかと思ったでせう。
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 09:21:37.21 ID:4+Xbx8tIO
わかる
はやみんキタコレって思ったけど違った

劣勢になるアマゾンを呼ぶが反応しないで戦うので変身して殴って落ち着かせる
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 09:22:27.07 ID:5Umnr9yro
クマムシが液を撒き散らすと滑って上手く立てずく撰するアマゾン
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 09:31:35.81 ID:gyGxFCEo0
>>551-552
はやみんだったら……
神代小蒔もお忘れなく(^^)
555 :1 [saga]:2019/07/20(土) 09:55:20.27 ID:9kr0zgpg0
 アマゾンNEO(アルファル)「グガァアッ!!」


 [BLADE LOADING]


 ネオアマゾンズドライバーに差し込んであるアマゾンズインジェクターを押し込んで操作し、高濃度に
 濃縮されたタンパク質がネオアマゾンズドライバーに流れ込む。
 右腕のシェルスライサーグローブの装置が展開し、中から赤熱化した剣状に形成されたブレードが出現した。


 アマゾンNEO(アルファル)「グルァアアアアアアアアアアッ!!!」


 ―ザシュッ! ザクッ!! 

 クマムシの怪物を斬りつけて、その切り傷にブレードを突き刺すとそのまま突進して壁まで押しつける。
 壁に押し込んだ勢いで体内に止まっていたブレードがクマムシの怪物の体を貫いた。

 
 「キィイィィイイィイイッ!!」


 アマゾンNEO(アルファル)「ヴアァァアァァアアアアアッ!!!」 

 口と傷口から黄色い液体を撒き散らし、クマムシの怪物は徐々に衰弱していく。それを見計らったアマゾンNEOは
 突き刺しているブレードを凄まじい速さで上へ動かしクマムシの怪物の頭部を下から斬り裂いた。
 
 ―ドシャッ・・・!

 ―ゴプゴプ・・・ゴブ・・・


 クマムシの怪物は絶命。壁に凭れながら横へと倒れて、体が溶けていき消滅した。


 アマゾンNEO(アルファル)「ヴヴゥゥヴッ!ヴゥウウッ!!」


 
 ○ 偶数
 × 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 10:04:47.62 ID:aqFUH3HqO
ほい
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 10:05:31.59 ID:wkMal3xpO
早見さんなら色々あるしな…
クールビューティーが似合う
558 :1 [saga]:2019/07/20(土) 10:13:40.69 ID:9kr0zgpg0
 神裂「・・・アルファル」


 アマゾンNEO(アルファル)「ヴヴヴッ!!」バッ!


 神裂「・・・もう敵は逃げましたよ」


 アマゾンNEO(アルファル)「フーッ・・・フーッ・・・」


 神裂「ですから・・・落ち着いてください」


 アマゾンNEO(アルファル)「フーッ・・・」


 ―キュリリッ

 ―ギュオォォン・・・


 アルファル「・・・ハァー・・・」


 神裂「・・・今の姿は・・・」


 アルファル「>>559




 >>557 癒やし系も似合う。
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 10:21:05.12 ID:dDnsX8SSO
中で身を守るために創ったものだよ、バケモノだの言われても否定しない
560 :1 [saga]:2019/07/20(土) 10:46:36.26 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「身を守るために創ったものだよ。スラッパールが」


 アルファル「バケモノと言われても否定はしない」


 神裂「・・・」


 アルファル「・・・戻ろう」


 神裂「・・・はい」


 

 -レンガ埠頭 製造プラント 第二製造所-

 アルファル「・・・」


 【にゃあ。にゃー。にゃ〜】


 神裂「・・・その猫は、貴女のよく知っている猫なのですか?」


 アルファル「・・・この子の名前はベイリー」


 アルファル「他の容器に入ってる蛇とか昆虫は敷地にないに居ただけの生き物で・・・」


 アルファル「歪み続けていたらさっきの化け物みたいになっていた。通常の緩やかな進化論というよりも極端な
       条件による突然変異に近いから、あっという間にデザインは変わっていく」


 アルファル「>>561
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 10:53:54.21 ID:eol61MWto
変えないようにしたいんだけどね
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 10:54:00.74 ID:gyGxFCEo0
闇に呑まれていくようなものかしら
563 :1 [saga]:2019/07/20(土) 11:05:46.72 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「変えたくなんかないのに・・・」


 アルファル「闇に呑まれていくかのように生き物は怪物になってしまう」


 神裂「・・・ですが、ワニ頭の犬と会話をして大人しくさせたように見えましたが・・・」


 アルファル「あれは進化が安定していて、長時間私の側に居ても一定以上の変異を起こさないと確認できたもの」

 
 アルファル「尚且つ二次的、三次的に他の動植物を強制的に進化させないものだけ」


 アルファル「でも、そんなに都合の良い個体は全体の1%にも満たないよ」


 神裂「・・・!?。待ってください、他の動植物を強制的に進化させない・・・というのは」


 アルファル「私を中心に歪められた動植物は、さらにその周辺にある別の動植物を同じように歪める効力を
       持ち始める」


 神裂「そんな・・・」


 神裂「>>564
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 11:20:39.59 ID:eol61MWto
それならわたしもですか?
565 :1 [saga]:2019/07/20(土) 11:26:09.10 ID:9kr0zgpg0
 神裂「・・・では、私もそうなるのですか?」


 アルファル「・・・二次的、三次的に進化が広がれば・・・」


 アルファル「その状況は誰にも止められない」


 アルファル「世界中のあらゆる動植物は歪んで、本来あるべき形の生き物は1つもいなくなってしまう」


 アルファル「・・・」



 ○ 100以上orゾロ目 
 × ↑以下
 
 ↓2まで(コンマ合計)
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 11:27:52.65 ID:gyGxFCEo0
たあっ
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 11:38:43.27 ID:eol61MWto
キツイな
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 11:39:00.51 ID:dDnsX8SSO
ほい
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 11:45:28.32 ID:bjvkEfQcO
私にまかせていればな
570 :1 [saga]:2019/07/20(土) 11:51:35.08 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「・・・手に違和感はない?」


 神裂「手・・・っ!?」


 神裂「(緑に、変色して・・・爪が長く・・・!)」


 アルファル「・・・聖人でもやっぱり進化には耐久性はないみたいだね」


 神裂「・・・」


 アルファル「・・・っ」ダンッ!


 神裂「っ!?・・・アルファル?」


 アルファル「・・・ごめんなさい・・・」


 アルファル「ごめん、なさい・・・っ・・・うぅぅぅっ・・・!」ポロポロ


 アルファル「もう・・・誰も・・・誰1人、怪物なんかにしたくないって・・・」ポロポロ


 神裂「・・・」


 【にゃ〜。にゃー。にゃあ】




 どうする?orどうなる?
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)

 想像通り、ジョーカー化一歩手前。 
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 11:56:46.66 ID:eol61MWto
突破口が全く見えん
意を決してジョーカーになる
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 11:56:55.55 ID:gyGxFCEo0
猛虎のように吠える火織。
アルファルは動けなくなる
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 11:59:37.62 ID:dDnsX8SSO
聖人のジョーカーとかやべえな
勝てねえ
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 12:03:56.11 ID:x1Lzl1QrO
ケンジャキか始さんが来てくれなければ…
575 :1 [saga]:2019/07/20(土) 12:08:29.85 ID:9kr0zgpg0
 神裂「・・・っ!」ガクッ


 アルファル「」ビクッ!


 神裂「ゲフッ!ブッ・・・!」

 ―ピシャッ・・・ ポタポタ・・・


 神裂「(・・・これは、血・・・?・・・血液まで緑に・・・)」ブルブル


 アルファル「急激な進化で体に影響が出てきてる・・・と、思う・・・」


 神裂「・・・」スクッ



 ―シュイィィン
 
 神裂「変・・・身」


 [CHANGE]

 カリス(神裂)「・・・こうすれば、怖くはないでしょう?」


 アルファル「・・・>>576
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 12:10:20.83 ID:eol61MWto
その姿じゃないと貴方の好きな人に会えなくなっちゃうよ?
そんなに私ばかり見なくてもいいんだよ?
577 :1 [saga]:2019/07/20(土) 12:26:40.83 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「その姿でないと・・・貴方の会いたい人に会えなくなっちゃうよ?」


 アルファル「そんなに、私ばかり見なくてもいいから・・・」


 カリス(神裂)「・・・いえ。こうなってしまった以上・・・」


 カリス(神裂)「最後まで貴女の側に居ます」


 アルファル「・・・」


 カリス(神裂)「・・・アルファル。貴女の事を・・・もっとよく教えてもらえませんか?」


 アルファル「・・・。・・・」


 アルファル「>>578
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 12:42:58.88 ID:dDnsX8SSO
わかった…いいよ、あなたのこと信じるから一緒にいよう
579 :1 [saga]:2019/07/20(土) 13:37:28.06 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「わかった、いいよ。・・・貴女のこと信じるから」


 カリス(神裂)「ありがとうございます」


 アルファル「・・・私が生まれたのは、2前」





 〜2年前〜

 ―・・・ゴポポポ・・・

 アルファル[・・・]パチッ


 私はレンガ埠頭の中に安置された、球体状のガラス容器の中で生み出された。


 スラッパール[やぁ。・・・アルファル]


 スラッパール[おはよう。ようやく起きたようだね]


 初めて見て聞いたのは彼の笑みとご機嫌そうな声だった。


 スラッパール[私はスラッパール。君の生みの親だよ]


 私はある程度、言葉の発音と意味を設定してもらっていたみたいで彼の言っている事はわかった


 アルファル[・・・]

 ―ゴポポポポ・・・


 
 ― 偶数
 〜 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 13:45:16.83 ID:dDnsX8SSO
ナナチは可愛いですね
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 13:45:35.72 ID:O6OYmc5aO
どうにもならん
582 :1 [saga]:2019/07/20(土) 14:40:16.64 ID:9kr0zgpg0
 容器から出されて濡れた私の髪を彼は拭いてくれて、少し乱暴だったけど痛くはなかった。


 拭き終わると彼は服を渡してきた。今着ている、この木綿の白い布地で縫われた木製のボタンが付いている服と
 ロンググローブにハイソックスを。


 袖にある飾りは全て木で出来ているよ。


 スラッパール[ここが君の部屋だ]


 そう言って私が連れて来られたのは一面だけ分厚いガラスが張られた真四角の白い部屋。
 

 あるのは木製のベッドと机に椅子、それから長方形に作られた木編みの囲い。そこはトイレになっていた。

 
 彼は私に、今日はゆっくりしていいよ、と言って出て行った。


 私は部屋を見渡し、匂いを嗅いで、初めて感じる机と椅子、木編みとベッドの感触を覚えながら座った。


 それからいつの間にか寝ていて1日経つと彼が分厚いガラスの向こう側に居て、手を振っていたのが見えた。


 ガラスの下ぐらいにある物資を受け取ったりする引き出しに近づいて中のものを取るように言ってきた。


 出してみると中には料理が分けられるように作られた白い皿に入っていて、その皿の中には色々入ってた。




 ○ 偶数orゾロ目
 × 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 14:44:24.45 ID:eol61MWto
きつい
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 14:44:29.56 ID:O6OYmc5aO
むりげ!
585 :1 [saga]:2019/07/20(土) 16:08:59.33 ID:9kr0zgpg0

 クルトンとイチゴのジャムに、それと錠剤、ビタミン剤だったかな。


 それを初めて食べた。・・・昨日までもずっと食べ続けてるけど、初めて食べてから1年間は美味しかったよ。


 でも、彼も一緒に食事を食べるから、私とは違うものを食べていたのが気になって1回だけお願いして食べた事がある。


 すごく美味しかった。 


 それから毎日出されてくる食事のクルトンとイチゴのジャムと錠剤が・・・飽きたって言って良いかな。

 
 スラッパール[こらこら、ダメだよ?ちゃんと食べないと]


 スラッパール[君は育ち盛りなんだから。食べないと大きくなれない]


 何度か要らないと言った日はスラッパールが、そう言って私をあやして、食べさせていた。


 多分食べないとあの姿の元となっている姿になってしまって、大変な事になるからだと後からわかったよ。


 

 神裂「・・・その食べたものはなんですか?」


 アルファル「確か・・・」



 アルファルが食べたのは?
 ↓4まで(コンマが高い安価で決定)
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 16:23:08.82 ID:eol61MWto
チーズ
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 16:23:39.08 ID:O6OYmc5aO
りんご
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 16:23:59.16 ID:SbCuqxQ/O
クリーム
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 16:24:06.20 ID:f5kJDF82O
どら焼き
590 :1 [saga]:2019/07/20(土) 16:54:00.94 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「チーズ、だったかな」


 アルファル「それと一緒にクルトンとかジャムを一緒に食べると美味しかった」ニコリ


 カリス(神裂)「そうですか・・・」クスッ




 このレンガ埠頭には半分軟禁状態だったけど、生活環境は食事以外不満はなかったから問題なかった。

 
 レンガ埠頭を私が通って良い場所と通ってはいけない場所は、彼が提示した何色かに色分けされた見取り図を見て
 歩いたりはしてたけど。


 自分の手の届くところにあるものだけで、私は満たされていたから。

 
 そんなある時、本を読んでいると誰かが私を見ているのに気付いてガラスの方を見ると・・・


 ベイリーがこっちを見ていた。


 初めて見た猫について、彼に聞いた。ラグドールって言うんだよ、と言っていた。


 彼が飼っていたみたいで、その日偶然向こう側の部屋のドアが開いていたから侵入したらしかった。


 私は興味に惹かれて、触ってみたいと希望した。すると彼は珍しく困ったような顔をした。


 
 ○ 偶数
 × 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 16:54:54.16 ID:x1Lzl1QrO
あいっしょん!
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 16:57:02.43 ID:eol61MWto
低く
593 :1 [saga]:2019/07/20(土) 18:00:45.61 ID:9kr0zgpg0
 スラッパール[アルファル。お土産だ]


 スラッパール[見てみなよ]
 

 数日後、出掛けていた彼が帰ってきて引き出しの中に何かを入れてくれた


 引き出しを開けてみると、ぬいぐるみが入っていた


 ベイリーに良く似た、猫のぬいぐるみ。


 長い毛はふわふわで、おそらく本物の猫もこんな風な感触なんだろうなと思う事ができるようなクオリティーだった。


 おまけに、ぬいぐるみはベイリーのように動いた。どうやら綿の他にも、動く骨組みのような仕掛けがあるみたいで。


 スラッパール[気に入ってくれだかい?]

 
 彼の言葉に私は頷いた。でも、あれはベイリーではない。ただの・・・おもちゃだった。


 見取り図で色分けされたレンガ埠頭の中を歩き回る度、ふと思うようになった。


 この規定されたエリアから外に出れば、ベイリーに会えるのだろうか。


 ベイリーと同じような、大きな生き物がいっぱい居るんだろうか。


 それが初めて自分の意思で物事を決定し、最初に踏み外した一歩だった。


 建物の外に出る訳ではないし、広い広い世界へ放り出される訳でもない。


 彼が時折広い世界について語る事があったけど、それには興味はなかった。


 猫のベイリーに会って、ぬいぐるみと同じ触り心地なのか、もっと心地良いものなのか、それを確かめたかっただけ。


 なのに、



 [キシャァァアアアアッ!!]


 [ゴルルルルルッ!!]


 [ガァァァアアアアッ!!]


 

 神裂「・・・規定されたエリアに居た生物が進化して、怪物に・・・」


 アルファル「>>594
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 18:02:17.43 ID:eol61MWto
止められなかった、どんなに頑張っても駄目でね
595 :1 [saga]:2019/07/20(土) 18:20:11.64 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「止められなかった・・・どんなにルーンの治癒魔術を駆使しても駄目で・・・」

 
 
 
 そして恐ろしくなった私は逃げた。


 色分けされた見取り図は頭の中から消えてた。今、自分の走っている場所が居て良い場所なのかいけない場所なのか
 それすら理解出来なかった。

 
 逃げ込んだ狭い部屋の片隅で震えて、彼が見つけてくれるだろうと信じ待っていると・・・


 私を見つけてくれたのは、ラグドールのベイリーだった。 


 青くて大きな瞳で私を眺め、軽く首を傾げるような仕草をした。どうしたの、と語りかけるかのように。


 恐る恐る、初めて触れたベイリーは、涙が溢れるほど温かかった。


 ・・・だけど、その安心感も、長くは続かなかった。


 実際の時間だと、何時間が経過した頃だったかな・・・異変がった。


 ベイリーの呼吸がおかしくなった。左右の瞳の高さが揺らいだ。


 顔の形が崩れ始めているのだと気付いた時、また恐怖が襲ってきた。


 ベイリーも、その皮を被っただけの怪物なのかと思った。


 でも、違った。顔や体を崩しながら、それでもベイリーは、青くて大きな瞳で私をじっと眺めていた。


 どうしたの、と語りかけるようで首を傾げるような仕草で。私の感情を読み取り、安心させようとするかのように。


 その挙動は、どうしようもなくベイリーだった。ベイリーが、ベイリーじゃないものに変わりつつある。


 何故と思った。私は考えて、考えて、考えて・・・それから心当たりに当たった。


 スラッパール[色分けされたエリアから出てはいけないよ]


 スラッパールが言った言葉を、思い出した。こうなるから。だとしたら・・・


 みんながこうなったのは、私のせい。放っておいたら、私を創ってくれたスラッパールもこうなる
596 :1 [!red_res]:2019/07/20(土) 18:21:17.80 ID:9kr0zgpg0






 アルファル[イヤァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!]





597 :1 [saga]:2019/07/20(土) 18:28:15.95 ID:9kr0zgpg0
 私は絶叫した。刻一刻と変化を続けるベイリーを両手で掴み、持ち上げて施設の中を歩き回った。


 本当は走りたかったけど、頭が混乱していて歩くのが精一杯だった。

 
 そしてこの第二製造所を見つけて、あの中へベイリーを放り込み、ようやく進化が止まったのを見て
 その場に座り込んだ。


 その時にはベイリーの頭は三つに増えていた。


 私はそこに置かれていたレポートを読んだ。


 私に備わって特性を。肢体の中に流れる危険な細胞を。私を生み出した彼の意図を知った。


 もう嫌だ、と思った。




 アルファル「・・・そのレポートが置かれていた机の引き出しの中に、これを見つけた」


 アルファル「律儀に説明書まで作ってくれて・・・私の身の危険が迫った時に渡そうとしてたみだい」


 神裂「・・・」


 アルファル「>>598
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 18:31:11.31 ID:gyGxFCEo0
ベイリー、そのうち炎を吐くかも
599 :1 [!red_res]:2019/07/20(土) 18:42:04.00 ID:9kr0zgpg0
 台詞
 >>600
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 18:52:56.44 ID:eol61MWto
それを操作したけど徐々に改良し始めたんだ、私のレベルだといくらでもイジれる
601 :1 [saga]:2019/07/20(土) 19:11:22.48 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「それを操作したけど徐々に改良し始めたんだ」


 アルファル「私もいくらか機械の本を読んだから、イジれたよ」


 神裂「そうですか・・・」


 アルファル「・・・私はここを占拠した理由は、やるべき事をしたかったから」


 アルファル「自分自身の死体を、完全な化石に帰す方法を探して消そうと・・・」


 アルファル「本当は怖かった。怖くて怖くて仕方がなかった・・・でも」


 ベイリー【にゃあ。にゃー。にゃ〜】
 

 アルファル「・・・多分、頭が三つになってしまったベイリーは元のラグドールには戻れない」


 アルファル「単なる怪我や病気とは違うから・・・」


 アルファル「だから、もう二度とベイリーのような境遇を他の生き物に押しつける訳にはいかない・・・っ」


 神裂「・・・>>602
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 19:30:26.55 ID:f5kJDF82O
だからここにあなたは居たのですね…
止める方法を探しましょう、手伝いますから
603 :1 [saga]:2019/07/20(土) 19:50:16.31 ID:9kr0zgpg0
 神裂「だからここに貴女は居たのですね・・・」


 神裂「止める方法を探しましょう、手伝いますから」


 アルファル「・・・今ならまだこの部屋から出ても大丈夫だと思うから・・・電話してくれば?」


 神裂「・・・そうします」


 アルファル「私はここで・・・待ってるから」


 神裂「はい」




 ―プルルルッ

 ジーンズ店主『神裂っ!おい、大丈夫か?何時間も電話寄こさねえで何やってたんだよ!』


 神裂「申し訳ありません。アルファルと・・・話していたもので」


 ジーンズ店主『はぁ?なんでアルファルと』


 神裂「彼女にも、彼女なりの事情があったんです。スラッパールに代って・・・」


 神裂「・・・?。・・・!?(これは・・・ッ!?)」


 神裂「(音を伝達させるための符による術式が、切断された・・・!?)」


 
 △ 偶数
 × 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 19:51:01.28 ID:QMUBdX870
おりゃ
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 19:53:23.77 ID:j3GTsvIso
猫に手を出したらずたずたにしてサメや魚のえさにしてやる
606 :1 [saga]:2019/07/20(土) 20:01:00.71 ID:9kr0zgpg0
 ―ガチャンッ!

 神裂「はぁっ、はぁっ・・・」


 アルファル「?。そんなに慌ててどうしたの?」


 神裂「・・・何者かが連絡手段を絶ちました。それも私に気付かない程の隠密に」


 アルファル「え・・・」


 神裂「・・・外に居る3人が心配です。様子を見に行かなくては」


 アルファル「待って。・・・貴女はもう進化が始っている」


 アルファル「外に出れば・・・その人達も、動植物も巻き込まれてしまう」


 神裂「っ・・・!」


 アルファル「>>607
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 20:03:09.85 ID:eol61MWto
むりしないぇ
608 :1 [saga]:2019/07/20(土) 21:18:12.71 ID:9kr0zgpg0
 アルファル「無理しないで」


 神裂「・・・」グッ


 

 -レンガ埠頭 茂み-

 ジーンズ店主「ん〜・・・?」ブンブンッ


 ジーンズ店主「(・・・途切れた?)」


 ジーンズ店主「(・・・神裂が構築してた術式が誰かに壊されたか)」


 ジーンズ店主「(レンガ埠頭そのものの防壁が増強され、内外の通信が阻害されたか・・・)」


 ジーンズ店主「・・・」ススッ


 ツアーガイドの少女「(・・・ちょっと。何やってんですか!駄目ですよ、それ以上身を乗り出すとレンガ埠頭の
            遊撃魔術に撃ち抜かれますって!)」ヒソヒソ


 ジーンズ店主「(・・・なんか面倒臭せえ事になってるみたいだから、俺ちょっとレンガ埠頭まで行ってくるわ)」


 ツアーガイドの少女「(・・・より一層駄目ですって!!神裂さんみたいな回避方法もないんでしょ?)」


 ツアーガイドの少女「(3000m進むまでに何発撃ち込まれるか分かったもんじゃ)」


 ジーンズ店主「・・・」ペラペラ


 ツアーガイドの少女「(あ、ちょっと!何で私のレポートを勝手に盗み見てるんですか!?)」


 
 ツアーガイドちゃんの(今までの)レポート内容
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 21:26:23.30 ID:eol61MWto
割と真面目に各地域の魔術の情報を載せてるものの別スペースにグルメ的に美味しかった情報を事細かにメモ(再現するため)
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 21:26:49.78 ID:enzly22CO
↑+神裂に似合いそうな服をチョイス中
611 :1 [saga]:2019/07/20(土) 21:41:07.76 ID:9kr0zgpg0
 ジーンズ店主「(・・・お前、意外と真面目なんだな)」


 ツアーガイドの少女「(意外とって何ですか!?私はちゃんと各地域の情報を収集して!)」


 ジーンズ店主「(でもこの別スペースにあるグルメ的に美味しかったプチ情報ってのは?)」

 
 ツアーガイドの少女「」ギクッ!


 ジーンズ店主「(でもって、なんで神裂に似合いそうな服のチョイスまで・・・)」


 ツアーガイドの少女「(だ、だって神裂さんいつも同じ服ですから、時々別の服着てもよさそうだから・・・)」


 ジーンズ店主「(・・・まぁ、そりゃ言えてるな)」


 ジーンズ店主「(>>612)」
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 21:47:35.82 ID:QMUBdX870
お姫様みたいな彼女も見てみたい
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 21:48:13.84 ID:eol61MWto
あいつに着せたい服とかありすぎてな
……あの見てくれだからどうにも広告に使えるレベルだし
614 :1 [saga]:2019/07/20(土) 22:05:14.73 ID:9kr0zgpg0
 ジーンズ店主「(ただ、お姫様みたいな神裂は・・・キツイな)」


 ツアーガイドの少女「(まだ18歳ですから大丈夫なんじゃないですか?)」


 ジーンズ店主「(いやー、どう見たって20歳くらいじゃ・・・ってそんなこと言ってる場合じゃねえ)」


 ジーンズ店主「(・・・50の標的を同時にロック。その内の20を瞬時に攻撃可能、か)」


 ジーンズ店主「(これならダミーの霊装を飛ばして誤魔化せるかもしれねえ。マンイーウルのシャツって
        何枚ストックあったっけ?)」


 ―ゴソゴソ・・・

 ツアーガイドの少女「(・・・何に使うんですか、その裏地に火打石がびっしりと貼り付けたTシャツは)」


 ジーンズ店主「(2、4・・・ん?)」


 スラッパール「・・・」ジッ


 ジーンズ店主「(何だ、スラッパールか。・・・協力したいのかもしれないが、お前じゃあてにならねえんでな)」


 ジーンズ店主「(実践的な魔術も使えない、アルファルに裏切られたと言っちゃ悪いが、どうにも小物な印象を
         拭えないお前じゃ・・・)」


 ―ひゥゥううううう

 ジーンズ店主「・・・この呼吸法・・・オメっ、ナニせ生命力を魔力に精製してッ!?」


 スラッパール「いやぁ、聖人さんが出てくるって聞いたから、もっと簡単に事を収めてくれると思っていたんだけどさ」


 

 ― 偶数
 〜 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 22:22:18.91 ID:j3GTsvIso
神よ!!そろそろ微笑めよぉ!これ以上取り立てないでくれよ!
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 22:24:14.66 ID:QMUBdX870
おりゃ
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/20(土) 22:25:40.99 ID:j3GTsvIso
くそがあああああああ!もうコンマは見とく!!!くそがあああああああ!
618 :1 [saga]:2019/07/20(土) 22:42:22.44 ID:9kr0zgpg0
 スラッパール「何だか面倒臭い事になってるみたいだから、ちょっとレンガ埠頭まで行ってみようと思うんだ」

  
 スラッパール「・・・外部の民間人に頼んでいた物も、やっと届いたようだしね」


 ―ブロロロロロロッ!

 ジーンズ店主「・・・タンクローリーだ」


 
 
 -レンガ埠頭 第二製造所-

 神裂「・・・やはり気になります。外の様子が見える窓はどこかにありますよね?」


 アルファル「それなら・・・ここには無いから、廊下を出て2階へ上がってから真正面にある窓くらいかな」


 神裂「では、そこへ向かいましょう」


 神裂「>>619
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 02:11:41.00 ID:MiWQnffpo
そこから動き方を考えましょうか
620 :1 [saga]:2019/07/21(日) 08:49:34.76 ID:QFDoFkQm0
 神裂「そこから周囲の状況を確認し、行動策を考えましょうか」


 ―メキメキッ・・・
 
 神裂「・・・」


 神裂「(手は完全に・・・得体の知れないものになってしまうようですね・・・)」グッ


 アルファル「・・・」

 
 神裂「・・・心配しなくても大丈夫です。・・・」


 アルファル「・・・私も一緒に行く」


 神裂「・・・わかりました」



 -レンガ埠頭 2階廊下-

 神裂「・・・どういう事ですか、これは・・・」


 神裂「(霧によって完全に周辺の状況が見えない・・・これでは・・・)」


 ―カサカサカサ・・・

 アルファル「・・・」キリキリッギッ


 ―カサカサ・・・カサカサカサ・・・

 神裂「・・・貴女は動物と会話ができるのですか?」


 アルファル「それなりに、ね」


 
 ― 偶数
 〜 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 08:55:21.92 ID:Y/dLo/w10
たあっ
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 08:59:59.79 ID:JxJvZyT1O
623 :1 [saga]:2019/07/21(日) 09:11:51.41 ID:QFDoFkQm0
 神裂「・・・ん?」


 アルファル「どうかした?」


 神裂「・・・いえ、何か引っかかる気がしまして・・・」


 神裂「動植物の進化は本来ならば数万年をかけた長大なもののはずです」


 神裂「いかに貴女が特殊な環境を提供するからと言って、ものの数秒か数分で外見や機能が大きく変化するとは
    思えません」


 アルファル「それは・・・」


 
 「決まっているだろう。最初から、そういう風になるように創ったからさ」



 ―サァァァァアア

 
 ○ 偶数
 × 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)

 まさか仮面ライダーアクアもタイムマジーン持ってたなんて(まぁ、後付けだろうけど)
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 09:21:16.95 ID:Y/dLo/w10
おりゃ
625 :1 [saga]:2019/07/21(日) 11:26:48.58 ID:QFDoFkQm0
 神裂「っ!」


 ―ドン!

 アルファル「わっ・・・!」


 ―ドパァァァァアアッ!!

 ―・・・ジュウッ・・・! 

 神裂は咄嗟にアルファルを押し退けて距離を取らせる。トン単位の膨大な強酸の洪水が襲ってきたのだ。
 直線的な通路の流れを無視して、真横の壁を解かすように襲いかかってきた液体を神裂も回避しようとしたが
 押し退けた際に伸ばしていた手に強酸が付着してしまう。

 神裂「・・・くっ!」


 神裂は痛みに顔を顰めながら後退し、着地した。
 溶かされた壁から急速に遠ざかる。


 神裂「アルファルっ!大丈夫ですかっ!?」


 アルファル「なんとか・・・っ」

 
 ―ぴちゃぴちゃ・・・

 スラッパール「いやぁ、奇襲でもやはり聖人である君には避けられるか」


 
 
 神裂「・・・」



 アルファル「!」


 
 ― 偶数
 〜 奇数
 
 ↓2まで(コンマが高い安価で決定)
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 11:29:02.58 ID:c7Ecrez7O
きついな
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 11:29:08.54 ID:KKRWKbTxO
ひくめ
628 :1 [saga]:2019/07/21(日) 11:35:19.38 ID:QFDoFkQm0
 神裂「・・・、」


 スラッパール「殺してはいないさ」


 神裂「っ・・・、」


 スラッパール「とは言え、別に慈悲の心を見せたって訳でも無いけどね。あの男の方、意外に咄嗟の判断力には
        優れているみたいだね」


 スラッパール「正面から近距離で仕掛けたのに、致命傷を与えられなかった。これでも少しは驚いてるんだよ?」


 神裂「そこまでして、何をしに?」


 スラッパール「やー。・・・実を言うとどこかで妨害しなくちゃならないと思っていたんだが、タイミングを
        逃し続けていてさ」


 スラッパール「でも、君が僕のオーダー通りアルファルを瞬殺しないでいてくれて助かった」


 アルファル「・・・」


 神裂「>>629
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 11:44:54.95 ID:uOXwjTSrO
理由がありませんからね、そんなことをするのは余程の相手だけです
630 :1 [saga]:2019/07/21(日) 12:06:30.37 ID:QFDoFkQm0
 神裂「理由がありませんから。そんなことをするのは余程の相手だけです」


 スラッパール「へぇ?周囲の動植物を歪ませた進化させる性質を持った生き物でもかい?」


 神裂「ええ、そうです」


 スラッパール「そうか。まぁ、この子は設計図通りに創ったとしても同じ効力を得られるかどうかは未知数ねものでね」


 スラッパール「単純に失ったら同じものを創ればいいと言う話ではないのさ」


 アルファル「・・・」


 神裂「よくもそんな事を軽々しく・・・っ」


 スラッパール「元々、天然の「アルファル」が居たであろう「奥深き森」は普通とは違う生態系が息づいて
       いたんだろうけど・・・」


 スラッパール「それにしたってここまで極端に数時間単位で他の動物を強制進化させるほどの特質が
        備わっていたはずはない」


 スラッパール「それなら地球上の生物全体がとっくに変異し尽くしてるはずだろうし」


 神裂「では、何故・・・」


 スラッパール「アルファルに備わっていた、他の動植物とは違い過ぎるズレを僕のデザインで際立たせた結果さ」


 スラッパール「まぁ・・・そうなったのはアマゾン細胞のおかげでもあるかな」


 神裂「>>631
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 12:48:05.15 ID:Qglj11SdO
ひどく悪趣味なデザイン性ですね、流石に嫌悪します
632 :1 [saga]:2019/07/21(日) 13:03:47.56 ID:QFDoFkQm0
 神裂「ひどく悪趣味なデザイン性ですね。流石に嫌悪します」

 
 スラッパール「そこまで言う事はないんじゃないかな?」
 

 神裂「・・・確か、貴方は一定以上に複雑な魔術は扱えないという話でしたが」

 
 スラッパール「そうさ。だからシンプルじゃないか。配置する文字は一種。過冷却水と微粒子を使ってそれを
        一気に大量生産し、粗悪な質を圧倒的な量で補っているだけさ」


 スラッパール「たったこれだけの効果を生むのに、10万文字以上のルーンを消費する魔術師なんて、私以外に
        居ないだろう?


 神裂「確かに・・・」


 スラッパール「あぁ、それで・・・彼女を殺して止めるのは簡単なんだが、やはりこの子の価値が引っかかってさ」


 スラッパール「さっきも言った通り、設計図通りに創っても同じものができるとは限らないんだ」


 スラッパール「そうこうしている内にレンガ埠頭の遊撃魔術に小細工をされてしまった」


 スラッパール「少々問題が大きくなってしまってね。流石に「必要悪の教会」に通報しないのはまずいからさ」


 スラッパール「ダミーの情報を撒いておくためにも、一度レンガ埠頭から敗走して、君達と合流する必要に迫られた
        という訳さ」


 神裂「>>633
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 13:10:16.10 ID:Qglj11SdO
それで?
これからどうするか単刀直入に言っていただきたいのですが
634 :1 [saga]:2019/07/21(日) 13:20:22.22 ID:QFDoFkQm0
 神裂「それで?これからどうするか単刀直入に言っていただきたいのですが」


 神裂「当然、アルファルを創った目的は単なる魔術的な演算を肩代わりさせるためではなかったのでしょう」

        
 スラッパール「別に壮大な野望を抱いている訳じゃないさ」


 スラッパール「世界中の動植物を歪めたいとか、戦闘用のキメラ軍団でも創って世界征服をしたいとか
        そんな面倒臭い事を考えている訳じゃあない」


 スラッパール「僕の目的はとてもシンプルなものだよ」


 神裂「・・・」


 アルファル「・・・」


 スラッパール「進化がしたいんだ」


 アルファル「・・・っ」


 スラッパール「最初に言っただろう。僕は先天的に一定以上複雑な魔術は構築できない。どんな方法を
        使っても治療薬を開発しようとしても、こればかりはどうにもならない」


 スラッパール「ま、そこで目をつけたのがアルファルだ」


 スラッパール「・・・生物としての根幹から作り替えてしまえば僕の弱点を克服できるかもしれない」


 神裂「>>635
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/21(日) 13:23:26.10 ID:i8Mvdqmp0
思い切ったことするんですね
636 :1 [saga]:2019/07/21(日) 13:32:13.32 ID:QFDoFkQm0
 神裂「随分と思い切ったことをするんですね」


 神裂「・・・しかし、もしもその結果が人間だけでなく・・・」


 神裂「一地方の動植物のバランスそのものが大きく崩されようとしても、ですか」

 
 スラッパール「もちろん」


 神裂「・・・事の問題は今この時だけでなく、数百年、数千年先の生態系にまで影響を与えるとしても、ですが」


 スラッパール「考慮する必要があるのか?」


 ―チャキッ

 神裂「>>637
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