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【ガルパン】みほ「黒森峰での戦車道」
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1 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/22(土) 01:10:54.56 ID:A531SyzG0
まほ「みほ……大丈夫か?」
みほ「……あ、お姉ちゃん」
みほ「やっぱり……間違いだったのかな」
みほ「プラウダとの試合の時……助けなきゃって体が勝手に動いちゃって」
まほ「…………」
みほ「でもそのせいで負けちゃったんだよね……」
みほ「本当にごめんなさい……」
まほ「……みほ。謝る必要なんて無いんだ」
まほ「みほはそれが正しいと思って行動に移したんだろう?」
まほ「確かに今回の戦いはその隙を突かれ優勝を逃してしまったが」
まほ「優勝は次の戦いですれば良い」
みほ「は……ははは。ありがとう……わざわざ私なんかの為に気を使ってくれて」
みほ「やっぱりお姉ちゃんは優しいな……」
みほ「でもね……本当は分かってるんだ。私はお荷物だって」
まほ「別にお荷物だなんて……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1561133454
2 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/22(土) 09:31:38.39 ID:A531SyzG0
みほ「V号の乗員……赤星さんを除いて全員転校するんだよね」
まほ「……どうしてそれを」
みほ「お母さんから聞いたの……」
みほ「決勝戦敗退の責任を取って転校するんだって」
みほ「もしあの時……私が助けようとしなければ……」
みほ「みんなは転校しなくて済んだのかな?」
まほ「…………みほ」
みほ「お姉ちゃん……これ以上みんなに迷惑を掛けられないから」スッ
まほ「これは……辞表届けか?」
みほ「私ね…………転校しようと思うの。戦車道のない学校に」
みほ「やっぱり私もみんなみたいに責任を取らなくちゃって思うし」
みほ「今までずっと耐えてきたけど……やっぱり戦車道を楽しく思えなくて……」
みほ「これ以上……続ける自信がないんだ」ポロポロ
まほ「みほ……」
3 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/22(土) 19:25:38.73 ID:A531SyzG0
まほ「すまなかったな。お前に色々と押し付けてしまって」
まほ「だがこの辞表はしばらく保留にさせてくれないか」
みほ「……保留?」
まほ「お前はお母様に叱られた後で感情的になっているかも知れないが」
まほ「しばらく休めば考えだって変わるかも知れないだろ?」
みほ「…………」
まほ「とにかくこの一週間よく考えるんだ」
まほ「それでも黒森峰を去るというのなら……私は止めたりしないよ」
みほ「……ごめんなさい」ガチャ
4 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/23(日) 11:26:07.61 ID:6WXwCuH2O
まほ「……みほ」
まほ「相当ショックだったんだな。自分の行動を否定されたことが……」
まほ「私としてはみほに戦車道を通して自分だけの道を見つけてほしいと思っている」
まほ「だが……お母様に否定された今……それは難しいかも知れないな」
まほ「とにかくこのまま放っておいても意味がない」
まほ「私は私として出来ることをしないとな」
5 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/23(日) 12:37:59.02 ID:6WXwCuH2O
まほルーム
しほ「こんな時間に何か用ですか?」
しほ「私は今日中に仕事で黒森峰から去らなければなりません」
しほ「話は手短にお願いします」
まほ「お時間のほど取らせてしまい申し訳ありません」
まほ「単刀直入に申し上げますがお母様はみほが転校すると言っていることを知っていますか?」
しほ「…………いいえ。今のが初耳です」
しほ「ですが辞めるのであれば別に止めるつもりはありません」
しほ「西住流に逃げるという道はありません」
しほ「あの程度のことで逃げるのであればみほは西住流に相応しくなかった……それだけのことです」
まほ「お母様……」
6 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/23(日) 12:46:13.68 ID:6WXwCuH2O
まほ「お母様はみほの取った行動が間違いとでも?」
しほ「少なくとも良い行動とは思えません」
しほ「V号が沈んだ際……みほは身を乗り出して直接助けようとしましたが」
しほ「あそこでは信号弾を撃った後、審判に判断を乞うのが正解です」
しほ「いえ……仮に直接助けようとしたとしても自分の役割を認識して他の乗員に指示を出した後、救助活動をすれば良かったのではありませんか?」
まほ「確かに理屈ではそうです」
まほ「ですが今回は急を要する状況でした」
まほ「現に逃げ遅れた小梅は事故で今も入院しています」
まほ「みほのおかげでみんなが助かったのは事実です」
しほ「それは結果論です。それにみほが助けなくとも戦車は安全なカーボンで守られています浸水もそこまで起きないでしょう」
しほ「むしろあの時……みほが助けに来たから乗員たちはキューボラを開き水が入ってきた」
しほ「みほの勝手な行動が周りの連携を瓦解させ黒森峰を敗北に追い込んだのです」
しほ「だからこそ叱りました。戦車道はチーム戦です。だからこそ勝手な行動は辞めるようにと」
まほ「…………」
7 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/23(日) 14:59:54.60 ID:6WXwCuH2O
しほ「もっともそれは貴方にも言えることですが」
まほ「…………私?」
しほ「貴方はみほに対して優しすぎる所があります」
しほ「それは他の隊員からすれば贔屓と見れるしあまり良いものではありません」
しほ「今回だってそうです。みほのことを心配する暇があるのなら次の大会に向けて準備を行いなさい」
しほ「私から話すことは以上です。次の大会……必ず優勝するように」テクテク
まほ「……お母様」
まほ(私が妹を贔屓しているか……)
まほ(それの何が悪いというんだ)
まほ(大切な家族なんだ。助けたいと思うのは当然のことじゃないか……)
8 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/23(日) 18:03:48.37 ID:6WXwCuH2O
みほルーム
まほ「みほ……今日も学校に行かないのか?」
みほ「……ごめんなさい」
みほ「学校……行こうとは思うんだけど」
みほ「黒森峰に行こうとすると嫌なこと色々思い出しちゃって」
みほ「不安で身体が動かなくて……」
まほ「……そうか」
まほ「あまり無理はするな」
まほ「ゆっくり休んで体調が……いや気持ちが落ち着いてからで良いんだ」
みほ「……」
まほ「今日の昼食……テーブルに置いてあるから」
まほ「お腹が空いた時に食べるんだ」
まほ「……それじゃ私は学校に行ってくるよ」
9 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/06/23(日) 19:56:17.51 ID:6WXwCuH2O
黒森峰
キーンコーンカーンコーン
まほ(ようやく昼食の時間か……)
まほ(みほはちゃんとご飯を食べてくれているだろうか)
まほ(やはり……このまま引きこもらせるよりは別の学校に行かせた方が良いのかもしれないな)
まほ(願わくばここ黒森峰で自分だけの戦車道を見つけてほしいと思っていたが)
まほ(あの事故があったあとではな……)
エリカ「あ、隊長……」
まほ「……エリカか? どうかしたのか」
エリカ「いえ……その副隊長が今日も学校に来ていなかったみたいですから」
まほ「そうか……心配してくれてありがとう」
まほ「みほは……少し体調を崩していてな」
まほ「体調が落ち着くまで休ませているんだ」
エリカ「……本当にそれだけですか?」
エリカ「私には普通に休んでるようには見えませんけどね」
まほ「……何が言いたい」
エリカ「要するに私たちに会いたくないんじゃないかって思ってるんです」
エリカ「今回の全国大会は副隊長のせいで負けたわけですし」フンス
まほ「……エリカ」
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