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まほ「BC自由学園、西住まほ。短期転校手続きは済ませてきた」
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89 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/03(土) 00:25:25.42 ID:VSarNFVl0
外部生A「っ・・・た、確かに・・・押田さん、すごくかっこいいな・・・」
外部生B「めちゃめちゃキまってる・・・やばい」
外部生C「なんか・・・押田さんの良さが分かってきたよ・・・」
まほ「ふっ・・・」
押田「む、安藤はまだなのか?」キョロキョロ
床<キュッ
外部生C「あっ!安藤さんだ!」
安藤「悪い、ちょっと手間どった」イッケメ〜ン☆
\うおおー!安藤さんかっこいいー!/ \やっぱり男装も似合ってる〜!/ \ホレボレしちゃうッ!/ \ここは宝塚か!/ \キレてるよキレてるよ〜!/
まほ「ほう、二人ともイカすじゃないか」
内部生A「・・・いい・・・安藤様もすごくいい・・・」
内部生B「外様連中にしておくのはもったいないわ・・・まさしくゴミ山に咲く桜・・・」
内部生C「安藤様・・・素敵ですわぞ・・・」ウットリ
安藤「押田くん、似合ってるじゃないか。それはどこのスーツだい?ダンヒルか?ミスタージュンコか?私のはディオールだ。おろしたてでパリパリしてるけどね」
押田「私のはエルメスのスーツだよ。その・・・なんだ、君のスーツ姿もビシっとしてて似合ってるよ。私のような者とは比べものにならないくらいにね」
安藤「謙遜することはないさ。『ベルサイユの薔薇』のオスカルだって男装麗人じゃないか。君はまさしくベルサイユの一輪の薔薇だ」
押田「安藤くん・・・」キラキラ
安藤「押田くん・・・」キラキラ
まほ「・・・なんだか二人の目の中にお星様が輝いてるような」
90 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/03(土) 00:44:47.64 ID:VSarNFVl0
祖父江「ごらんくださいマリー様、あの二人が仲睦まじくイチャイチャしていますよ」ホラホラ
磯部「マリー様の言ったように、反発しあうのをやめてお互いに敬意を持って仲良くしてますよ。よかったですねマリー様」ネッネッ
マリー「・・・」
マリー「・・・ふぇ〜ん」
押田「立ち直っていないじゃないか!私達がケンカせずに手を取り合えばマリー様が満足するかもって言ったのは貴様だぞ安藤ォー!」
安藤「お前の大根芝居のせいでバレバレなんだよ!なんで褒める直前に口ごもるんだ!この金髪ドククラゲ!」
押田「この髪型は毎朝時間をかけてセットしてるんだ!君のそのモジャ公ヘッドとは違うのだよ!」
安藤「地毛だ!」
まほ「そこまでだ二人とも。どうも様子が変だと思ったら演技だったのか」
押田「マリー様の元気を回復させるために努力したが・・・」
安藤「隊長を・・・マリー様を満足させるにはどうすればいいのやら・・・」
まほ「簡単だ。演技ではなく、本当に君達が友情を育めばいいんだ。外部生と内部生・・・その両陣営が真に一つとなればな」
安藤「うげー、こんな奴らと」
押田「それはこっちのセリフだ。ウゲー」
まほ「きっとマリーも君達には仲良くやってほしいと思っているさ。そうだよな、ミカ」
ミカ「これをこうやって・・・口に運べばいいんだろう?」フレンチ オイシー
まほ「この食いしん坊バンザイめ」
91 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/03(土) 00:46:02.38 ID:VSarNFVl0
今回はここまでで。ミカをオチ要因にしてごめんなさい
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/03(土) 00:47:39.50 ID:9FDLmBtNo
おつー
ミカさんは一番最初のミステリアスな雰囲気がドラマCDとかのおかげでなくなっちゃったからしゃーない
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/03(土) 01:11:40.63 ID:KaV51efSo
許してやってくれ、彼はスナフキンなんだ
aa略
94 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/11(日) 22:20:24.60 ID:+SwHFh+g0
まほ「よーし、二人一組になってー」
安藤「何をする気だ西住くん」
まほ「せっかくのがらぱーてぃーだ。内部生と外部生でペアを組んで社交ダンスとしゃれこもう」
安藤「だ、ダンスだって・・・そんなのやったことないぞ・・・」
押田「西住くん、そりゃ無理だ。こいつら外部生のヤバンバンジーンに社交ダンスなんてできっこないよ」
安藤「ムムッ!ダンスなんて楽勝だ楽勝!小学校の時にソーラン節やったからな!」
押田「ほっほー、そこまで自信満々ならば見せてもらおうじゃないか。ま、君と組むような物好きパートナーがいればの話だがな」カーッカッカッカ!
マリー「もう残ってるのはあなたと安藤だけよ」
押田「はぇ!?」
まほ「お前達二人がペアだ。いっしょけんめいやれよ」
押田「こ、こんな野猿とダンスなんて・・・」
安藤「足引っ張るなよ金髪ドククラゲ」
マリー「それじゃあ、吹奏楽部のみんな〜、音楽スタート☆」
〜♪ 〜〜〜♪
外部生A「おっとと・・・」♪〜
内部生A「無理しないで。私がリードするわ」♪〜
内部生B「外側の足を先に動かして・・・そうそう、うまいじゃない」♪〜
外部生B「そ、そう?教え方がうまいからかな」♪〜
外部生C「よいしょっとぉ」♪〜
内部生C「わっ、ず、ずいぶんダイタンなパフォーマンスしますわね。それもまたイイけど・・・」♪〜
まほ「皆、いい感じじゃないか。昼間はあんなにギスギスしていたのに」
マリー「今日一日で随分距離が縮まったわね」
押田「違う違う!そうじゃ、そうじゃなぁい!どうしてそこで腰をねじるんだ!後ろに引くんだよ!」ズンダカズンダカ
安藤「お前が近づきすぎなんだろ!だからこっちに動いて、ここでこう!ここをこうこうこう!」ズンダカズンダカ
押田「違うってば!私の動きに合わせて足を移動させるんだ!アンドゥ、トロワ!アンドウ、とろわ!安藤、とろわ!」
安藤「てめーバカにしてるだろ!」ギュム
押田「足を踏むな足を!」
95 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/11(日) 22:58:41.79 ID:+SwHFh+g0
まほ「次の仲良くなろうプランに移る。皆、この割り箸の束を一人一本引いてくれ」スッ
押田「皆って、ここにいる全員かい?」
安藤「かなりの人数だが・・・」
まほ「引いたな。よし、それじゃあいくぞ。王さまだーれだっ」
押田&安藤『えっ』
マリー「わたしー」バーン
安藤「に、西住くん・・・これは一体・・・」
まほ「割り箸に番号が振られている。赤い印が書かれた割り箸を引いた者が、好きな番号を二つ指名し、指令を出す。その番号の割り箸を持っている者が指令をこなすのだ」
安藤「そ、それって・・・」
まほ「大人数で仲良くなるための催し・・・『王さまゲーム』だ。ケイに教えてもらったんだ」バーン
押田「王様ゲーム・・・そんなものが世の中にあるのか・・・」ゴクリ
安藤「いや・・・これそういう意図でやるものではないのでは・・・」
まほ「マリーが王さまだな。番号と指令を言ってくれ」
マリー「じゃーあー、んーとねー」ンー
マリー「22番の子が71番の子の良い所を10個言いなさい」バーン
安藤「ゲッ・・・22番って私だ・・・」
押田「71番なんだが・・・」スッ
安藤「イカサマだ!マリー様!あんたズルしただろう!」
まほ「いや、イカサマはしていない。これはほんと偶然」
マリー「私ってカンがいいの☆」
安藤「くっ、このお嬢様はなぜこういう時にいらん能力を発揮するんだ・・・」
96 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/11(日) 23:14:28.35 ID:+SwHFh+g0
マリー「さっ、安藤、押田の良い所を10個言いなさい。隊長命令よ。いーわねっ」
安藤「うう・・・こんな大勢が見守る中でこんな羞恥・・・!」
押田「早くしてくれ。言っておくが、イヤミなこと言うのはナシだぞ」
内部生A「安藤様が押田様の好きな所を告白するなんて・・・」 内部生B「これは聞き逃せませんわゾ」
安藤「・・・・・・えっーーーっと・・・こいつのいい所なんて本当は一つも無いんだが、むりくりに絞り出すとするなら・・・強いて言うならなのだが・・・・・・美人な・・・ところ・・・とか」
押田「!」
安藤「・・・それと髪がキレイなところ・・・いいシャンプー使ってるんだろうな。サラサラしてていい匂いもするし・・・それと・・・化粧が上手いとこかな」
安藤「いや、化粧が上手だから美人に見えるってわけじゃなくて、元地もいいのに化粧も上手いから余計にすげーっていうか・・・私とは全然違うなーっていつも思うし・・・」
安藤「それとオシャレなとこもすごい。休みの日とかかわいい服着てるし、小物も目立ちすぎてないのにちゃんと主張してるものを選んでるし・・・」
安藤「あとは・・・後輩に優しいところとか?内部生はもちろんだが我々受験組にも押田を隠れて慕ってる奴は実はけっこういるし、何なら押田に憧れて受験した奴もいるくらいだし・・・」
安藤「それに戦車道の時はキリっとしてて、頼りになるというか、真剣な表情がすごくかっこいいというか、女同士なのにかっこいいって思うこともあるくらい・・・」
押田「」
内部生's「・・・」 外部生's「・・・」
安藤「――ハッ!・・・」
マリー「にこにこ♪」
\ザワザワ・・・/ \安藤さん、やはり押田さんのことを・・・/ \聴いてるこっちが照れますわゾ・・・/ \これはもう実質結婚したということでは・・・?/ \ザワザワ・・・/
安藤「わっ忘れろお前らっ!!!」
97 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/11(日) 23:33:59.41 ID:+SwHFh+g0
まほ「押田、帰ってこい」ユサユサ
押田「っは!・・・・・・なんだ、夢か・・・」フゥ〜
マリー「良かったわよ安藤」ニコニコ
安藤「もうオヨメにいけない・・・」ズーン
まほ「よーし、エンもタケナワということで、第二戦いってみよー」イエーイ
安藤「まだやるのか!?」
まほ「みんな割り箸は取ったな。それじゃ、王さまだーれだっ」
マリー「わたしー」バーン
安藤「てめー隊長!ぜってー仕組んでるだろっ!」
マリー「えっとねー、2番の子が56番の子の大好きなところを5つ言いなさい」
押田「うわ・・・私2番だ・・・」
まほ「安藤は?」
安藤「56・・・」
押田「っ」バッ
まほ「待て押田、窓から逃げようとするな」
押田「か、か、か、勘弁してくれ西住くん!それだけは・・・それだけは・・・!」ヨヨヨ
まほ「王さまの命令は絶対だ。拒否権はない」
押田「マリー様!どうかお慈悲を・・・!」スガリスガリ
マリー「ん〜、どうしよっかな〜?」ンッン〜
マリー「だーめっ♪」
98 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/11(日) 23:52:24.75 ID:+SwHFh+g0
まほ「さあ、押田、安藤の大好きなところを5つあげるんだ」
押田「ッ・・・!」ガクッ
内部生A「安藤様に押田様が告白・・・!」 内部生B「これは録音して高値で売れるわ」 内部生C「早く二人のお子さんが見たいですわゾ」
マリー「押田、ズバっと言いなさいズバっと」
押田「・・・お、おお・・・」プルプル
安藤「押田・・・」ゴクリ
押田「お・・・おぉあ・・・・・・おぁああ・・・」ガタガタ
押田「うおわああああああああ!」チュドーン!
祖父江「いけない!オーバーヒートですわ!」
砂部「あまりの出来事に熱暴走を起こしています!」
まほ「どういう仕組みなんだ」
マリー「ふふっ、押田ったらテレちゃって」オモシロイ♪
安藤「・・・・・・ん!?・・・・・・おい、待ったマリー様・・・・・・あんた、ふぇ〜んとしか言えない状態だったんじゃなかったのか」
マリー「え? あ」
安藤「あんたが
>>88
でフヌけてしまって、治すために私達が色々やっているのではなかったか?」
マリー「・・・え〜っと」
押田「ハッ!・・・たしかに」フシュゥゥゥ〜・・・
まほ「内部生と外部生・・・二つの派閥の仲を縮めようと演技していた、といったところか」
安藤「そうなのか?」ズンッ
押田「マリー様・・・!」ズンッ
マリー「・・・でへへ」
押田&安藤『許るさーーーん!!!』
99 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/11(日) 23:54:08.25 ID:+SwHFh+g0
今回はここまでで。かなりベタな流れになってしまった
あと、マリー車の搭乗員の名前、『砂部』だったんですね。『磯部』だと思ってたので、今まで『磯部』って書いてました。すんません
これだとBCにキャプテンが潜入していることになってしまう
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/12(月) 07:49:33.96 ID:KQ46IMjwo
おつおつ
また懐かしいネタをw
名前ミスはたまによくあるからしかたないす
101 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/12(月) 23:21:42.49 ID:zNzwPpfW0
>>98
安藤「あんたが
>>88
でフヌけてしまって、治すために私達が色々やっているのではなかったか?」
は、間違いで
安藤「あんたが
>>87
でフヌけてしまって、治すために私達が色々やっているのではなかったか?」
が正しいです
102 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/13(火) 22:00:13.34 ID:WvBhdSgN0
―――・・・・・・
ザッ!
エリカ「ついにやってきたわに・・・BC自由学園・・・!」ザン!
みほ「あの、エリカさん、どうしてBC自由学園に潜入を?」
エリカ「決まってるじゃない。たいちょ・・・まほさんがここに短期転校しちゃったから、おたすけに来たのよ」
みほ「はあ」
エリカ「BC自由学園と言えば、内部抗争が激しい学校らしいじゃない。そんなところにたいちょまほさんを放流するなんて危険すぎるわ。もうすっかり夜になっちゃったけど、探すわよ!」
みほ「でもどうして私まで」
エリカ「一人じゃさみしいじゃないの」
みほ「えっ」
エリカ「ほら、あなたはあっちの方角を探しなさい。私はこっちの方角を探すから。見つけたら照明弾を打ち上げるのよ。いいわね」
みほ「え、エリカさん!・・・行っちゃった・・・」
みほ「でも・・・頼ってくれるのはうれしいな」エヘヘ
103 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/13(火) 22:17:39.50 ID:WvBhdSgN0
エリカ「――見つからない・・・」
エリカ「もうすっかり暗くなっちゃったわ。たいちょまほさんは一体どこにいるのかしら・・・」
BC生徒「おい!そこの君!」
エリカ「?・・・私?」
BC生徒「見ない顔だな・・・どこのクラスの者だ」
エリカ「(面倒ね・・・適当にごまかしておきましょ)私、少々道に迷ってしまっただけですわ。なにもやましいことなどありませんことよ」
BC生徒「やややっ!?そのしゃべり方・・・貴様!内部生のエスカレーター組だな!?」
エリカ「は?」
BC生徒「ピピーッ!(※ホイッスルの音)あちまれぇ!内部生だ!内部生がいるぞー!」オーイ!
エリカ「ハ?」
\ドタドタ!/ \なんだってなんだってー!?/ \ドヤドヤ!/ \ごようだごようだ!/ \デアエデアエ!/
エリカ「ハッ!?」
BC生徒「エスカレーター生のクセに我々の陣地に入ってくるとはいい度胸だ。覚悟はできているんだろうな!」
エリカ「ちょ、ちょっと待ちなさい!私は――」
BC生徒「やっちまえーーー!」
\\\うおおおおおおおおおおお!///
エリカ「なんでこうなるのよー!」
104 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/13(火) 23:00:16.29 ID:WvBhdSgN0
―――・・・・・・
まほ「ふう・・・いい湯だったな」ホッコリ
安藤「西住くんのパジャマすごいなそれ」
押田「『鉄の心、鋼の掟』とでっかく全身に書かれてる・・・」
まほ「かっこいいだろう」フフン
安藤「後ろには『眠る姿に乱れなし』と書いてるぞ」
マリー「ねえねえ、私のパジャマもかわいーでしょ。褒めなさい」
まほ「パジャマに三角頭巾かぶってる人アニメ以外ではじめて見た」
マリー「いいでしょ〜、ほらほら、えんりょせず褒めていいのよ。安藤、どう?どう?」
安藤「ふーん」
マリー「ちょっと、もっとちゃんとホメなさい」
安藤「いやだね。アンタにはほとほとウンザリしてるんだ。もうアンタのワガママには振り回されないからな」
マリー「マッ、そんな・・・ひどい」
まほ「すっかり嫌われてしまったな、マリー」
マリー「んもー、押田、なんとか言ってあげて」
押田「今回ばかりは安藤に賛成です。しばらくの間、マリー様には厳しく接しさせていただきます。だからホメません」キッパリ
マリー「マッ!」
まほ「身から出た錆だな。わがままばかり言ってきたからだ」
マリー「反乱だわ。嘆かわしい」
105 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/14(水) 00:03:44.18 ID:8LhjdWww0
押田「そろそろ就寝の時間だな。西住くん、部屋に案内しよう」
安藤「待て。何故内部生寮に案内しようとしているんだ君は」
押田「当然だろう。まさか外部生寮に西住くんを泊めるわけにはいかないからな」
まほ「何度も何度もケンカするのはやめてくれ。私はどちらか選ぶ気はないぞ」
安藤「どういうことだい?」
まほ「みんなで寝る。これが仲良くなる一番の秘訣だ」
押田「ミンナ・デ・ネル・・・とは?」
まほ「人名じゃないぞ。一つの部屋でそれぞれ布団を敷いて寝るんだ」
安藤「いいな、小学生の頃のお泊まり会を思い出す」
押田「?・・・オートマ・リ改とは?」
安藤「箱入り娘すぎるのも考え物だな」
マリー「それならいい場所があるわ。行きましょう」
―――戦車倉庫
まほ「素晴らしい案だマリー」
マリー「ほら、こっちの休憩室にはフカフカのソファがあるから、数人なら寝れるのよ。たまに練習サボってここでお昼寝してるの」
押田「練習中に姿が見えないと思ったらそんなことしてたんですか」
まほ「戦車に囲まれて眠るなんて、夢のようだ」
押田「おや?戦車の陰から物音がするが・・・誰かいるのか」ソッ
ミカ「Σ(UvU;)」
まほ「何をしとるんだ何を」
安藤「あっ!砲身と内部機器が外されてる!」
まほ「姿が見えないと思ったら楽屋泥棒をしていたのか・・・」
ミカ「ご、誤解だよ。壊れかけの部品を取り外しておいただけさ。トラブルにならないようにね。むしろ感謝されるべきさ。お礼?そんなのいいよ。この部品は私が処分しておくよ」ジャ
まほ「どういう根性をしてるんだ」
106 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/14(水) 00:37:46.78 ID:8LhjdWww0
今回はここまでで。可能ならば今週中に完結させます。オチまでの流れは思いついたけどオチが思いついてないので無理かもしれない
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/14(水) 10:08:30.49 ID:v+W2VmJ5o
おつおつ
ミカさんぶれないなw
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/14(水) 18:06:26.72 ID:y2XQPNbo0
乙です
完結まで頑張ってください
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/15(木) 09:39:32.06 ID:i98BViNr0
ちょくちょくローズヒップらしき子とか他校にいた子が混ざってて読み返してきた
110 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/15(木) 21:38:15.84 ID:NKlsNLn60
特に意識してたわけじゃないのでローズヒップっぽい子や他校にいた子ってのが自分では気づかなかった
しかし案外過去作と連動してる部分もあったりなかったりなので読み返すと新たな発見があるのかもしれませんね。自分でも気づいてないだけで
今週中に完結多分無理ですわ。オチまではなんとなーく考えたけどあと数日で片付けられそうにないです
111 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/15(木) 21:48:20.25 ID:NKlsNLn60
安藤「次に悪さしたらそのビルマの竪琴を壊すからな」モウ!
ミカ「カンテレというんだよ」
マリー「ねえねえ、せっかくだから寝る前にみんなで遊びましょ。庶民がお泊まり会をするときのお約束、枕投げがしたいの!」
まほ「枕が無いが砲弾ならあるぞ」
安藤「戦争おっぱじめるな」
押田「ダメですよマリー様。こんな時間に騒いでいたら外部生のバーバリアン達に襲われちゃいますから」
まほ「妖怪か何かなのか」
押田「いや、これが本当なんだ。夜9時以降に内部生の者が外を出歩いてると、外部生達に捕まえられてしまうんだよ。捕虜として」
まほ「えっ」
ミカ「平気さ。今日一日で外部生内部生ともに仲良くなったじゃないか」
安藤「戦車道メンバーはそうかもしれんが、学校全体の内部抗争はそう簡単に解決しない。戦車道をやってない受験組はいまだにエスカレーター組を目の敵にしているからな」
ミカ「それじゃあ、もしここに外部生の子達が気づいたら・・・」
安藤「マリー様と押田は誘拐されてアンナコトやコンナコトになるかもな」
マリー「どんなこと?」
まほ「安心しろ。もし敵がここに侵入しようとしても、籠城戦を敷く物資は整っている。ミカ、火炎瓶の用意を」
ミカ「ほいさ」
押田「物騒なことはやめてくれ」
112 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/15(木) 21:57:19.35 ID:NKlsNLn60
―――・・・・・・ \ドヤドヤ!/ \ゴヨウダ!ゴヨウダ!/ \ガヤガヤ!/
BC生徒A「チィッ!どこに逃げやがった!あのお嬢様育ちのボンボンめ!」キョロキョロ!
BC生徒B「まだ遠くには逃げていないはずだが・・・」
BC生徒C「内部生なんてどのみちロクな奴じゃねーんだ!見つけ次第サイフを取っちまえ!」
\おーーー!/ \ドヤドヤガヤガヤ!/ ドタドタドタ・・・
エリカ「・・・・・・ふぅ〜〜〜っ・・・なんとか隠れ切れたわ・・・どうして私がこんな目にあうのよ・・・」ショボン
エリカ「逃げてる内に靴がかたっぽ脱げちゃったし・・・転んでヒザすりむいたし・・・」ボロッ・・・
エリカ「隊長ぉ・・・どこにいるんですかぁ・・・みほぉ・・・」クスン・・・
エリカ「うぅ・・・またあいつらに見つかったらどうしよう・・・」ウウ・・・
みほ「エリ――」
エリカ「どぅおわあああああああああ!」バッ!
みほ「お、落ち着いてエリカさん!私!わたし!」
エリカ「!?・・・っ!?・・・・・・みほ・・・?」
みほ「そうだよ。大丈夫?エリカさん」
エリカ「――ッ・・・・・・み・・・みほ・・・」ウルウル
エリカ「――ハッ!」
エリカ「ふ、ふん!あなたどこをほっつき歩いてたのよ!まったく!こんなとこでまで足手まといなんだから!見つけてくれてありがとうね!」
みほ「よかった、いつものエリカさんだ」
113 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/15(木) 22:12:47.35 ID:NKlsNLn60
ソレカラドシタノ
みほ「これで手当完了。すりむいただけでよかったね」
エリカ「・・・ありがとう。けど、よく絆創膏と消毒液持ち歩いてたわね」
みほ「友達がケガした時用に持ち歩いてるの」
エリカ「そう・・・早いとこ移動しましょう。こんな路地裏の木箱の裏に隠れてても、そのうち見つかるわ」
みほ「無闇に動かない方がいいよ。エリカさん片足裸足だし、暗いからそうそう見つけられないよ」
エリカ「・・・優秀な指揮官ね。状況を見極め、適切な行動を選択できるなんて」
みほ「そうかな?私なんかよりエリカさんの方がずっと優秀だよ。黒森峰の新しい隊長になんだから」
エリカ「・・・そうでもないわ。この立場に立って、改めて思い知らされたわ。隊長の・・・まほさんのすごさを」
エリカ「名門黒森峰を率いるプレッシャー、品格、威厳・・・全部背負って皆をまとめる。ヘマは絶対に出来ない。ずっと見上げてきたけど、こんなに厳しい場所だとは思慮不足だった」
エリカ「ますます私にとって、まほさんは・・・あの人は星よりも遠い人だわ」
みほ「大丈夫だよ、エリカさんなら。きっとお姉ちゃんに負けないくらい良い隊長になれるよ」
エリカ「・・・随分上から目線ね」
みほ「あっ!べ、別にそういうつもりじゃ・・・!」アタフタ
エリカ「冗談よ。けど、あんたの期待に応えられるかしらね」
みほ「応えてもらわなきゃ。張り合いがないもん」
エリカ「い、言うわね・・・」
みほ「えへへ、冗談だよ」
114 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/15(木) 22:25:43.46 ID:NKlsNLn60
みほ「でもね、張り合いがないってのは半分ほんと。エリカさんが強いと、私も頑張らなきゃってなるから」
エリカ「・・・」
みほ「黒森峰にいた頃もそうだった。強さに貪欲で野心の強いエリカさんがいたから、私もなんとかがんばれたの」
みほ「お姉ちゃんやお母さんに『エリカに副隊長の立場を奪われたら、ボコグッズを全部フリーマーケットに出す』ってハッパかけられてたもん。だからがんばれたんだ」
エリカ「ふふ・・・」
みほ「エリカさんにとっては、私なんか邪魔なだけだっただろうけどね・・・」アハハ
エリカ「・・・戦車に乗りはじめた頃から、私の目標はずっとまほさんだったわ」
エリカ「私はまほさんを越えたい・・・そう思って懸命に戦ってきたけど・・・ここ数年でその思いは変わった」
エリカ「今は・・・『あなた』を越えたくなったわ」
みほ「!・・・」
エリカ「・・・・・・っ〜〜〜!か、勘違いしないでよね!まほさんを越えるなんてオコガマシイ目標はやめて、手頃なトコに切り替えただけなんだからね!」
みほ「えへへ〜、エリカさんそんなふうに思ってくれてたんだ〜えへへへ〜」フニャ〜
エリカ「ぁーっ!もう!なにを口走ってるのよ私ってば!忘れろ!みほ!忘れなさい!」ホッペグニュグニュ
みほ「うぇふぇふぇふぇ〜」ホッペグニョグニョ
115 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 09:38:41.81 ID:6KSzJj0Z0
―――・・・・・・
安藤「電気消すぞ〜」カチッ
マリー「ぶー、もっと遊びた〜い。フランス映画の超傑作『最強のふたり』を見ながらみんなでワイワイしましょうよ〜」
安藤「あんたはほんとに危機感というものがないな」
押田「しかしソファで毛布にくるまって寝るなんて初めてだ・・・」
まほ「お母様は道ばたでティーガーを駐めて友人達と戦車内で眠ったこともあったそうだ」
ミカ「西住流って貧乏なのかい?」
安藤「もう私は寝るぞ。なんだか今日はドっと疲れたからな」フワァ〜
押田「私も色々あってヘトヘトだ」アクビィ〜
マリー「押田、押田、お花摘みにいきたましょう」
まほ「こんな夜中に何を言うんだ」
押田「マリー様、先程も言ったように私はあなたのワガママに対して厳しく接しさせていただきます。心を鬼にして言いますが・・・おしっこくらい一人で行ってください」
マリー「え〜っ、ひとりでお花摘みなんてできるかしら・・・」
まほ「昼間にすればいいだろう。夜じゃ花もよく見えないだろ」
押田「私は先に寝てますからね。ちゃんと手ぇ洗ってくださいよ」フワ〜 モゾモゾ
安藤「夜中に起こさんでくれよな」
マリー「ぶー、イジワル」
116 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 11:19:25.07 ID:6KSzJj0Z0
マリー「あれ?戦車倉庫のトイレってどこだっけ?」
マリー「う〜ん、わかんないからわかるところに行こうっと」ガチャ
マリー「校舎のトイレならいつも使ってるから一人で行けるもの♪」ルンラルンラ
・・・ソレカラドシタノ
<フンジャー
マリー「ふー、花を刈りまくったぜ〜」
マリー「じゃ、倉庫に戻ってみんな起こしてからかっちゃおうっと♪」カラカイジョウズ ノ マリーサマ!
・・・ソレカラソレカラ
マリー「あれは〜でんせ〜つのばくげききっ♪このまち〜もそろそろあぶないゼ♪」ルンラルンラ
・・・ハタマタドシタノ
マリー「・・・・・・あり?」
・
・
・
マリー「まよった」
117 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 14:05:50.45 ID:6KSzJj0Z0
まほ「Zzz・・・」
ミカ「Zzz・・・」
安藤「Zzz・・・」
押田「Zzz・・・――ッ・・・うぅ〜ん」ムニャムニャ
押田「うにゃ・・・ソファではねづらいのかな。目が覚めてしまった・・・」
押田「やはり我々にはフカフカ羽毛ベッドじゃないと眠れませんねマリー様」
押田「・・・?・・・マリー様?・・・あれ?」キョロキョロ
押田「いない!」
安藤「んむぅ・・・何を騒いでるんだ。貴族様は夜も騒がしいのか」ムニャ
押田「安藤!起きろ!マリー様がいない!どこにもいないんだ!」
安藤「は?・・・トイレにでも行ってるんじゃないのか」
押田「確認したがモヌケのカラだ!戦車倉庫のどこにもいないぞ!」
安藤「・・・なんだと。まさか、外に・・・?」
まほ「うぅ〜ん、こんな時間までケンカはしないでくれよ」ムニャ
ミカ「睡眠は人間にとってとても大切なものなんだよ」ムニャ
押田「マリー様がいないんだ!もしかしたら外に行ってしまったのでは・・・!?」
まほ「マリーが・・・?」
ミカ「あららのコアラ」
118 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 14:17:51.63 ID:6KSzJj0Z0
押田「どどどどどどどうしよう!外には外部生の野獣どもがウヨウヨしているのに!」アワアワ
まほ「落ち着け、こういう時こそ冷静になるんだ。安藤、外部生の者達にマリーを見つけても危害を加えないように通達できないのか?」
安藤「無茶だ。戦車道履修生ならまだしも、校内には多くの外部生がいる。全員が私の言うことを聞きはしない」
まほ「もしマリーが外部生に見つかったら、どうなるんだ」
安藤「わからないが・・・もしかしたら、油性ペンで顔にラクガキされたりするかもしれん・・・」
押田「っ!・・・そんな!マリー様のおでこなんて格好の的じゃないか!」
まほ「そうなったらもうマリーはオヨメに行けなくなってしまうぞ・・・」
安藤「おでこだけならまだいい・・・眉毛をつなげたり鼻毛やヒゲを書かれたり・・・過激派の外部生ならそれくらい恐ろしいことをやりかねん」
押田「っ!こうしてはいられない!私は行くぞ!」バッ
安藤「待て押田!お前まで捕まってしまうぞ!」
押田「だからと言ってジーっとしててもドーにもならない!大丈夫だ!戦車に乗って捜索に出る!」ガコ
ミカ「やめたほうがいい」
押田「止めてもムダだ!エンジンを――」
\パパパンッ!/
押田「!?わっ!?・・・な、なんだ!?火花が・・・」
まほ「どうした押田、戦車の中でなにが・・・」バッ
まほ「これは・・・内部機器にかんしゃく玉が仕掛けられているのか?」
押田「そ、それだけじゃない。エンジンがかからない・・・誰かが細工したみたいだ・・・!・・・まさか」
ミカ「だから言っただろう?」
安藤「まさか・・・戦車に細工がされていたのを知ってて部品の取り外しをしていたのか?」
119 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 14:38:46.81 ID:6KSzJj0Z0
ミカ「昨夜、戦車道履修生の外部生の子達が、内部生の乗る戦車にイタズラを仕掛けていたのさ」
安藤「そんなこと私は知らないぞ!」
ミカ「一部のグループが独断でやったのさ。リーダーに責任を被らせないためにね。もっとも、彼女達も些細なイタズラのつもりだっただろうけど」
まほ「どうしてそんなことを知ってるんだ」
ミカ「レジスタンスの参謀長だからね」ポロン♪
安藤「っ・・・押田くん、すまなかった。これは我々の責任だ」スッ
押田「・・・いいんだ安藤くん。こちら側にも同じことをやりかねない者もいるだろう・・・」
安藤「参謀長、罵倒して本当にすまなかった。君のことを誤解していた」
押田「私も、ひどいことを言ってしまった。すまない・・・」
まほ「泥棒呼ばわりしてすまなかった。ゆるしてくれミカ」
ミカ「いいんだよ」グリーンダヨ
安藤「私に報告せず、内密に処理をしようとしていたのは、実行犯への配慮だろう。君はなんと優しい女なんだ」
ミカ「そんなことよりも、今は女王様の心配をした方がいいんじゃないかな」
まほ「その通りだ。すぐに探しに行こう」
押田「やはり外か・・・いつ出発する?私も同行する」ザッ
まほ「押田」イン
安藤「ダメだ。君はここに残れ。内部生が外に出るのは危ないし、もしマリー様が一人で帰ってきたら・・・迎えてやる者がいるだろう」
押田「しかし・・・」
安藤「私を信じてくれ、きっとマリー様を無事に連れて帰る」
押田「・・・わかった。君もどうか無事でいてくれ。帰ってきたら・・・君に伝えたいことがある。だから絶対に無事に帰ってきてくれ」
安藤「ふっ・・・楽しみにしているよ」
まほ「ミカ、後日改めてお詫びの品を贈る。エリカが美味しいと言っていた、カヌレとかいうお菓子を手配しよう」
ミカ「ああ、あのおしりの穴みたいなやつだね」
安藤&押田『・・・』
安藤「いくぞ!」
まほ&ミカ『おー』
120 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 19:27:11.30 ID:6KSzJj0Z0
マリー「完全に迷子になってしまったわ。くまったくまった」フー
マリー「まあいいわっ。夜の散歩もなんだか楽しいもの♪」ルンラルンラ
BC生徒A「ちっ・・・あの銀髪の内部生、完全に見失ってしまったか」
BC生徒B「運のいいヤローだ。私達から逃げ切るなんてな・・・ん?」
マリー「夜のとびらを、あけていこうっ〜♪支配者たちはイビキをかいてる〜♪」ルンラルンラ
BC生徒B「・・・お、おい・・・アレって・・・」
BC生徒C「内部生の中でも女王と呼ばれてる、戦車道チームのボスだ!」
BC生徒D「ほ、本当に実在したんだ・・・はじめて見た」
BC生徒E「でもエスカレーター組の女王がこんな時間に一人で外にいるだろうか?」
BC生徒A「理由はわからんが、あの女王を捕虜にすれば内部生との交渉に有利になれるぞ!」
マリー「なんどでも夏の匂いを嗅ごう〜♪」ルンラルンラ
BC生徒A「ちょいとまちな。ここは私達受験組の陣地だよ」ザッ
BC生徒B「あんたのようなお嬢様がほっつき歩いてていい場所じゃあないのさ」ザッ
マリー「あら、はじめましてこんばんみ♪」
BC生徒C「こ、この子・・・全然ビビってない」
121 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 20:13:12.17 ID:6KSzJj0Z0
エリカ「Zzz・・・Zzz・・・」ウツラウツラ
みほ「Zzz・・・Zzz・・・」ミポー・・・ミポー・・・
エリカ「Zzz・・・っ・・・はっ、ウトウトしちゃってたわ・・・こんな路地裏に座り込んで寝るなんて、身体が痛くなっちゃう・・・」
<オトナシクシロ! <テイコウスルナ!
<ワー♪コウサンダーコウサンダー♪
<チョ、チョットハ テイコウシロ!
エリカ「!」バッ
みほ「あたっ」コテン
みほ「?・・・エリカさん、どうしたの?」
エリカ「っ・・・」ダッ
マリー「あなたたち受験組の子ね。私、夜の外出ははじめてだからエスコートしてちょうだい」
BC生徒D「あ、アンタ状況わかってんのか!アンタは捕虜になるんだよ捕虜に!」
マリー「ほ〜、了解!」ビシッ
BC生徒E「ぐっ・・・なんかバカにされてる気がする・・・」
エリカ「ちょっとアンタ達!」ザッ
BC生徒A「!さっきの銀髪の!」
エリカ「数人がかりで一人を相手になにをやってんのよ。私はね、弱い者イジメとスマホの画面にいきなり割り込んできて誤クリックを誘発する広告が大っ嫌いなのよ!」
みほ「え、エリカさん・・・!」
122 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 20:21:58.36 ID:6KSzJj0Z0
BC生徒A「なにかわからんが、二人とも我々の捕虜にしてやる!」
BC生徒B「明日はあんたらをエサに、内部生に我らの立場優遇を要求するぜ!」
エリカ「やれるもんならやってみなさいよ。さっきはトンズラしたけど、今度は逃げないわよ・・・!」ガルル
みほ「あわわ、BC学園のみなさん!逃げてください!黒森峰の狂犬と呼ばれたエリカさんとケンカなんかしたら大変ですよ!」
BC生徒C「こ、こいつ、この人数を相手にする気!?」
BC生徒D「おもしろい・・・やってやろうじゃん!」
安藤「きみたちまちたまいー!」バッ!
BC生徒E「!・・・安藤ちゃん」
まほ「なにをはじめる気だお前達・・・」
エリカ「た、隊長!?」
マリー「あー、安藤にまぽりんちゃんだ〜」ヤッホ〜
まほ「まさかとは思うが、私の大事な妹と後輩にひどいことをしようとしていたのではないだろうな・・・」ゴゴゴ
みほ「あわわ・・・お姉ちゃんが怒髪天だぁ・・・」
まほ「返答次第では容赦しないぞ」
123 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 20:32:22.51 ID:6KSzJj0Z0
BC生徒A「な、なんだ・・・や、やろうってのか・・・お、おもしれーじゃんか」プルプル
安藤「双方とも落ち着いてくれ!西住くん、ここは任せてくれ。私が話をつけるから」
まほ「う〜」ガルル
安藤「なあ君達、今日は私に免じて勘弁してくれないか。今夜は何もなかったことにして・・・」
BC生徒B「なにを言ってんだい安藤ちゃん。内部生のお嬢様をみすみす取り逃がすなんてないよ」
BC生徒C「我々受験組が革命を起こせるかもしれないんだ。なぜ邪魔をするんだ安藤ちゃん」
安藤「・・・そ、それは・・・」
ミカ「人違いだからさ」ポロン♪
BC生徒D「あっ!参謀長!」
BC生徒E「人違いって・・・どういうことだ」
ミカ「そっちの銀髪の子と茶髪の子は、学園外からのゲストさ。そんな子を捕虜にしたところで、内部生との交渉材料にはならないよ」
BC生徒A「そうだったのか・・・じゃ、じゃあこっちの内部生の女王だけでも!」
ミカ「その子は偽物だ。影武者だよ。エスカレーター組のトップが、こんな時間に一人で出歩くと思うかい?」
BC生徒A「そ、そう言われればたしかに・・・」
ミカ「彼女達は君達にわざと影武者を捕まえさせようとしてるのさ。敵のワナに引っかかるなんてシャクじゃないかな」
BC生徒A「そういうことだったのか・・・ごめん、君達。ひどいことをして・・・」
BC生徒's「「『ごめんなさい』」」ペコ
マリー「あら、ちゃんと謝れるなんてエライじゃない♪」
エリカ「・・・」
BC生徒A「しかし・・・どうして影武者だとわかったんだ?」
エリカ「レジスタンス参謀長の情報力を侮っちゃダメさ」ポロリン♪
まほ「フッ・・・」
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/17(土) 20:52:17.58 ID:2D3zTAZco
先生!エリカがカンテレひいてるよ!
125 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 21:02:48.59 ID:6KSzJj0Z0
―――・・・・・・
マリー「ただいま♪」
押田「マ”ッ、マ”ッ、マ”リ”ィ”ざま”〜〜〜〜〜〜!」ダキーッ
安藤「なんとか無事に帰ってこれてよかった・・・」ハァ〜
まほ「ミカ、ありがとう。君の機転のおかげで穏便に済ませられた」
ミカ「いいんだよ」グリーンダヨ
押田「アレッ!?知らない人が増えてる!なんなんだ君たちは!」
みほ「なんだ君はってか。そうです、私がお姉ちゃんの妹です」
エリカ「黒森峰の者よ。たいまほさんを探すために来たんだけど、迷っちゃったの」
安藤「実はコレコレシカジカ・・・」
押田「カクカクウマウマ・・・ということだったのか。すまない君達、妙な騒動に巻き込んでしまったようだな」
みほ「大丈夫ですよ。エリカさんがいたから」
エリカ「っ・・・ふ、ふん!集団で一人を責め立てるのがキライなだけよ!昔あんたのことがあったからね!ふん!」
まほ「戦車道履修生の内部抗争は今日一日でかなり和解に近づいたが、校内全体の内部抗争はまだまだ先は長そうだな」
マリー「大丈夫よ。そのうち私がなんとかするわ」
安藤「本当に出来んのか?マリー様」
マリー「だって、あんなにケンカばかりしてた押田と安藤も、今夜で仲良くなったじゃない」
安藤「!?・・・」
まほ「たしかに。マリー救出という共通の目的があったからか」
押田「ま、まさかマリー様・・・そのためにわざと・・・?」
マリー「ふわぁ〜、なんだか眠くなっちゃった。皆もくたくたでしょ。もう寝ましょ」モゾモゾ
安藤「・・・こ、この人・・・本当にくえん奴だ・・・」
まほ「ふふ・・・」
126 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 21:04:54.24 ID:6KSzJj0Z0
>>123
エリカ「レジスタンス参謀長の情報力を侮っちゃダメさ」ポロリン♪
↑は間違いで
ミカ「レジスタンス参謀長の情報力を侮っちゃダメさ」ポロリン♪
↑が正しいです
>>124
ご指摘ありがとうございます
127 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 21:13:44.08 ID:6KSzJj0Z0
―――・・・・・・翌朝
まほ「それじゃあ、世話になったな」
押田「またいつでも来てくれたまえ。我々は歓迎するぞ」
安藤「無論、戦車道の試合でも受けて立つぞ。大学生だろうとな」
まほ「ふふ、和解したBC自由学園は強敵だろうな」
みほ「この前は私達がなんとか勝てたけど、今度はわからないね」
エリカ「黒森峰もいつでも挑戦を受けるわ。ギッタンギッタンにしてやるから」
マリー「こわやこわや」
ミカ「学校中の生徒が仲良くなれたらいいね」
安藤「努力するよ。色々とすまなかったな参謀長。改めて礼を言う」
ミカ「こっちも美味しいものをたくさん食べれたからおあいこさ」
船<ポッポー
安藤「ややっ、帰りの船がもう出るぞ」
まほ「じゃあな、仲良くやれよ」
マリー「またね〜」フリフリ
押田「BC自由学園戦車道チーム、校外の友人達に敬礼ッ!」
\\\敬礼っ!///ビシシッ
128 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 21:32:39.29 ID:6KSzJj0Z0
押田「・・・行ってしまったな」
安藤「ところで押田くん、昨夜私が無事に帰ったら伝えたいことがあると言っていたが・・・」
押田「!」ゲッ
安藤「一体何なんだ?今話してくれ」
押田「い・・・いや・・・あれはその・・・その場の勢いというか・・・ノリというか・・・」
マリー「マッ、あなた達わたしがいない間にそんなに進展してたの?」
押田「ま、マリー様!そ、そういう話では・・・」
安藤「?なんだ?どういうことだ?」
マリー「あなた達をくっつけられたら、学園全体の統一なんて楽勝だわ♪さ、さ、押田、どーんと言っちゃいなさいどーんと」
安藤「教えてくれ押田くん。一体何の話なんだ」ワクワク
押田「う、うるさい!誰が言うもんか!野蛮でデリカシーのないキミに伝えることなどなにもない!」
安藤「な、なんだと!?そっちが振ってきた話じゃないか!この格好つけ!」
押田「うるさいうるさい!絶対に言わないからな!アンポンタンのボケナス!」
安藤「なにを〜!?絶対に言わせてやる!マヌケのブチウスノロ!」
マリー「やっぱりこうなるのね。まあ、この方が二人らしいけど」フフ
安藤「一生かけていわせてみせるからな!」
押田「いまわの際にいってやる!」
マリー「ハイハイ、痴話ケンカはそこまでにして、ケーキでも食べに行きましょ」
〜fin〜
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/17(土) 21:33:19.93 ID:2D3zTAZco
うる星やつらのラストおもいだした
130 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 21:43:49.48 ID:6KSzJj0Z0
〜おまけ〜
エリカ「隊長がBC自由学園から戻って一週間・・・」
エリカ「またドイツに留学へ行ってしまい、寂しい日々が戻ってくると思ったけど・・・」
[西住流次期家元、ドイツでドレスパーティーを開催!]
[西住まほ、大学戦車道公式試合でコスプレ披露!テーマは《レジスタンス》!(本人談]
[まほ選手、男装姿で世界を魅了!]
エリカ「ネットニュースで話題になりまくってるじゃない!」バシーン!
エリカ「なんかもう世界中にポンコツ言動を発信しちゃってるじゃない!」バシーン!
エリカ「かっこいいけど!かっこいいけど人類全女子をメロメロにしないでよ!妬いちゃうじゃない!」バシーン!
みほ「エリカさんまたサンドバックばっかり叩いて〜。それよりどこか出かけようよ」
エリカ「みほはみほであれ以来距離感近いし!すげーなついてる猫みたいに!」バシーン!
みほ「だって私はエリカさんの越えたい目標だから〜」ドヤ〜
エリカ「あ、あれは忘れろって言ったでしょ!そのネタでイジるのやめなさい!」
みほ「あははーのはー!」タタタ
エリカ「あーもう!待ちなさいよみほ〜!」
〜おしまい〜
131 :
◆t8EBwAYVrY
[saga]:2019/08/17(土) 21:46:58.00 ID:6KSzJj0Z0
これにて完結です。先の展開全然考えずに書いてたわりには終盤で前半の内容を拾いつつ話を進められてえがったえがった(毎回そう)
ミカがどんどんロクでもないキャラになっていってたので、かわいそうだなと思って汚名返上させようとがんばりました
安藤がマリーに対して敬語なのかそうでないのかわからない(劇中では両方だった)ので、あえて両方でいきました
それでは、ここまで読んでくれた方、ありがとうございました
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/17(土) 21:55:49.33 ID:2D3zTAZco
乙ー
相変わらずたのしめました!
また大阪流から見直します
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/17(土) 22:10:16.20 ID:mgeezk0+O
乙です!!
今回も楽しませてもらいました!
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/08/17(土) 22:31:43.75 ID:6xHNSxyVO
おつです
マジノなどにも行ってほしいです
次回作も楽しみに待ってます
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/08/19(月) 22:59:53.47 ID:JxrzQjWEO
乙です!
相変わらずミカは神出鬼没…
そして自分から先代隊長に巻き込まれに行くエリカわいい
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