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アスカ「かぐや様は告らせたい?」 弐
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1 :
◆zo76sqp/SROT
[saga]:2019/06/16(日) 19:11:08.85 ID:06DERQ3xO
@アスカ・ラングレーは告らせたい
http://elephant.2chblog.jp/archives/52249297.html
Aアスカ・ラングレーは告らせたい 破
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssr/1556959574/
Bアスカ「かぐや様は告らせたい?」
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1558600850/
続き物だよ。よかったら読んでね
https://i.imgur.com/ErvRYIX.png
https://i.imgur.com/owVhuQ9.jpg
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1560679868
2 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 19:13:01.69 ID:06DERQ3xO
人を好きになり、告白し、結ばれる。
それはとても素晴らしいことだと誰もがいう。
だがそれは間違いである!
恋人たちの間にも明確な力関係は存在する。
搾取する側とされる側。
尽くす側と尽くされる側。
勝者と敗者。
ミサト「はぁーっ!? せっかくあげた恋愛映画のチケット。女の子と観に行ったの!?」
アスカ「……悪い?」
ミサト「悪いわよっ。あんたがだいっっ好きなシンジくんと観に行くって言うから、チケット譲ってあげたのにぃ!」
アスカ「いや、別に好きじゃないから」
恋愛は戦っ!
ーー好きになった方の負けなのであるっ!
【葛城ミサトは告らせたい】
3 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 19:15:06.79 ID:06DERQ3xO
ミサト「あんたねぇ、あれはただの映画じゃないのよ?」
アスカ「男女で観に行くと100%結ばれる恋愛映画、でしょ」クダラナイ…
ミサト「しかも上映される映画館が少ないドマイナー作品。人気ある割にチケット手に入れるのも大変なんだから」
アスカ「やだやだ。この国の人間って、どうしてこうもヘンテコなジンクスをありたがるのかしら」
ミサト「……そのヘンテコなジンクスを聞いて目の色変えてた人間の言葉とは思えないわねぇ」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/06/16(日) 19:16:15.30 ID:06DERQ3xO
ミサト「で、どうしてチケット渡せなかったの?」
アスカ「……文句を言うなら、レイとシンジに言ってよ」
ミサト「ん? なんでシンジ君たちが出てくるのよ?」
アスカ「あの二人がバァカなことをやり始めたから、こっちまで振り回されちゃっただけ」
ミサト「……よくわからないけど。残念ね? シンちゃんと映画に行けなくて」
アスカ「……ハァ」
5 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 19:18:20.72 ID:06DERQ3xO
アスカ「この際はっきり言っておくけど」
アスカ「別に私はバカシンジのことなんか好きじゃないから」
ミサト「……また始まった」
アスカ「真面目に聞いて。ほんとのことなんだから」
アスカ「たしかに、あいつに興味が全くないと言ったら嘘になるわ」
アスカ「だけどあくまでそれはエヴァのパイロットとして」
アスカ「考えても見てよ。私が10年近く培って来た研鑽に、あいつは何もせずに並んで見せたのよ?」
アスカ「シンクロ率は今にもこの私を追い抜きそうな伸び方。実践での活躍に至ってはアイツの方が上。……意識するなっていう方が無茶でしょうが」
ミサト「それにアスカはシンジ君に何度か危ないところを助けられてるもんねぇ?」ニヤニヤ
アスカ「……ええ、そうね。クソ忌々しい事実だけど」
アスカ「それでいて当の本人はそのことを大して誇らしく思っちゃいない。未だに自信なさげにウジウジしてるんだからある意味スゴイわ」
アスカ「どんだけトラウマとコンプレックスを抱えこんだらああいう精神構造になるのかしらね? バカシンジを見てると、ヒトってああも劣等感に塗れることが出来るんだなーって感心しちゃうもの」
ミサト「じゃあ異性としては脈なしって言いたいわけ?」
アスカ「…………ナシよりのアリくらいには気にかけてやれないこともない、って感じね」
アスカ「でもそれは、あいつから私に告ってくる前提の話。だって私からあいつを好きになる理由なんて、何一つとしてないんだから」
ミサト「なるほどなるほど。あなたのシンちゃん熱はよーく伝わりました」
ミサト「そんなあなたに朗報です」
ミサト「じゃんっ! ここに映画のペアチケットがもう一組分あります」
アスカ「!」
6 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 19:19:25.80 ID:06DERQ3xO
アスカ「……それ。私に、くれるの?」
ミサト「正確にはあなたとシンジ君に、ね。今度こそ二人で観て来なさいな」
アスカ「……いらない」
ミサト「え、なんでよ?」
アスカ「だってもう、その映画観ちゃったし」
ミサト「ふふん。これはあなたが観て来た映画とは別のタイトルよ。それでいてジンクスは同じ。男女で観にいくと結ばれるらしいわよ?」
アスカ「……は? なにそれ、そんな都合のいい話があるわけないでしょう」
ミサト「あるのよねー、それが。同じ時期に同じジンクスの映画が運良く二つも公開されていた。
……これって運命的よね? 活かさない手はないんじゃない?」
アスカ「……いい。いらない」
7 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 19:23:12.53 ID:06DERQ3xO
ミサト「はい?」
アスカ「いらないって言ってるの」
ミサト「どうしてそんなこというのよ?」
アスカ「だって……」
ミサト「だって?」
アスカ「…………だもん」ボソッ
ミサト「ん?」
アスカ「だって……ぃ……から」ボソッ
ミサト「ごめん。ちょっち何言ってんのか分からない」
アスカ「っ……だ、だから。バカシンジにどんな風にチケット渡したらいいのか、分かんないのよっ」
ミサト「……」
ミサト「はぁ!?」
繰り返すっ。
恋愛は戦っ。
好きになった方が負けである!
ーーそれはさておき
世の中には、勝ちにこだわり過ぎて身動きがとれなくなることもあるのだ!
8 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 19:26:07.77 ID:06DERQ3xO
ミサト「そんなん普通に渡せばいいじゃない」
アスカ「……無理よ」
ミサト「なんでよ?」
アスカ「だってそんなことしたら」
◇
シンジ『へぇ、アスカってば僕と映画に行きたいんだ?』
シンジ『しかも恋愛映画? 異性に観に行くと結ばれるジンクスがある? へぇぇ』
シンジ『つまりそれってさぁ、僕のことが”好き”ってことだよね?』ニヤァ
シンジ『そうじゃなかったら、男女で、二人きりで、恋愛ものの映画を、観に行ったりしないもんねぇ?』ニヤニヤ
シンジ『お可愛いね』ニタァ
◇
アスカ「ーーって言われちゃうじゃないっ」
ミサト「いやいやいや」
9 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 19:43:13.62 ID:06DERQ3xO
ミサト「シンジ君はそんなこという子じゃないでしょ」
アスカ「そんなの分からないじゃないっ!」
ミサト「あの子は他人を見下せる性格してないわよ。これでも保護者な私が保証する」
アスカ「っ……どいつこいつもっ。判を押したように同じようことを言うんだからっ。現代社会の歪んだ道徳が産んだ、性善説の奴隷ねっ。いい? 他人なんて所詮はーー」
ミサト「……うーん」
ミサト(携帯は……っと) キョロキョロ
ミサト(おっ、あったあった) ヒョイ
ミサト『シンちゃんへ。よかったら今週の日曜日アスカと二人で映画に』ポチポチ
アスカ「何してんのっ!?」バッ
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/06/16(日) 19:44:22.52 ID:06DERQ3xO
>>9
×今週→○来週
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/06/16(日) 19:45:48.55 ID:06DERQ3xO
ミサト「いや、そんなに誘うのが恥ずかしいなら私が仲介してあげようかなーっと……」
アスカ「ダメでしょっ。そういうことやっちゃダメでしょっ!」
ミサト「なんで?」
アスカ「とにかくダメなの! シンジから誘ってくれなきゃ意味ないのっ!」
ミサト「まどろっこしいわねぇ」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/06/16(日) 20:12:04.78 ID:06DERQ3xO
ミサト「じゃあ前回あげたチケットはどうやってシンジ君に渡すつもりだったのよ」
アスカ「それは……」
ミサト「それは?」
アスカ「……その、渡す直前になるまで気づかなかった、というか。ギリギリになってことの重大性に気づいたというか」
ミサト「なるほど。結局こっぱずかしくてチケットを渡せなかったってわけ」
アスカ「ち、違うわよ。ヘタレ扱いすんなっ。ただ渡す渡さない以前の段階でつまずいただけよ!」
ミサト「なおさらヘタレじゃないの」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/06/16(日) 20:13:51.01 ID:06DERQ3xO
ミサト「つべこべ言わずに観て来なさいな」
アスカ「……うっさい。チケットなんていらないって言ってるでしょ」
ミサト「いいの? せっかくシンちゃんをモノにするチャンスなのに」
アスカ「何度でもいうけど、別にシンジのことなんか好きじゃないから」
ミサト「じゃあこのチケットはレイにあげてもいい? あなたの代わりにシンジくんと観て来てもらおうかしら」
アスカ「……っ!」ギロッ
ミサト「親の仇を見るような目で見ないで」
14 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 21:00:46.38 ID:06DERQ3xO
アスカ「……違うわよ。別にそんなんじゃないから。レイとは知らない仲じゃないしね」
アスカ「レイがバカシンジの毒牙にかかけられるなんて、想像するだけでゾッとしちゃうってだけ」
ミサト「ふうん」
ミサト(……あれ? 今、ちょっと違和感が)
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/06/16(日) 21:01:25.97 ID:06DERQ3xO
ミサト「……まあいいわ。要するに、シンちゃんからアスカを映画に誘わせればいいんでしょ?」
アスカ「……そうね。あいつがどうしてもというのなら、行ってやれないこともないわ」
ミサト「じゃあ後で私から、シンジくんにチケットを渡して置くわ」
アスカ「ミサトが、シンジに、チケットを?」
ミサト「そ。シンちゃんにはアスカを誘うように言い含めておくわ。あなたはただシンジくんの誘いにただ頷けばいい」
ミサト「名案でしょ?」
アスカ「……やっぱイヤ。それも無理」
ミサト「はぁ? 今度はなんでよ」
16 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 21:34:10.84 ID:06DERQ3xO
アスカ「どうでもいいでしょ。無理なもんは無理なの」
ミサト「どうでもよかないわよ。理由をいいなさいな」
アスカ「だって……」
ミサト「だって?」
アスカ「それってつまり、バカシンジはただミサトに命じられるがまま私を誘うだけってことじゃない?」
ミサト「まあ、そうなるわね」
アスカ「……ここで世間一般的な女子の意見を語ります」
ミサト「ます?」
17 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 21:35:44.34 ID:06DERQ3xO
アスカ「いや、まあ、わたしは別にそうは思わないんだけど」
アスカ「あくまで一般的に。はじめて意中の男子から映画に誘われる女子の心理を考えてみると」
アスカ「初めて一緒に映画に行くときくらいは、さ」
アスカ「『できたら、自分の意思で誘って欲しいなあ』」
アスカ「とか、思うもんじゃない」
アスカ「ーーましてそれが初めてのまともなデートなら、ね?」カァァ
ミサト「……」
ミサト「乙女かっっ!」バンッ
18 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 21:36:43.50 ID:06DERQ3xO
ミサト「アンタはピュアピュアな乙女か!? 初恋かっ!?」
アスカ「そうだけど?」
ミサト「そうだったわね、ごめんなさいっ!」
19 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 21:38:18.07 ID:06DERQ3xO
アスカ「ーーあっ。今のは乙女の部分を肯定しただけであって、別にあのバカに恋してるって意味じゃないから」アセアセ
ミサト「はいはい、ご馳走さまご馳走さま。ありがとうございますぅ」
20 :
◆MzoIYE0fBBRx
[saga]:2019/06/16(日) 21:39:21.72 ID:06DERQ3xO
ミサト「ぐっ……舐めてたわ。なによこの甘酸っぱさ。アラサー女子にはキツ過ぎるわぁ」
アスカ「ち、違うつってんでしょ。そういう意味じゃないんだってば」
ミサト「じゃあ他にどう解釈しろってのよ。今の乙女節はどう考えてもシンジ君が好きってことでしょうがっ。いい加減認めなさい」
アスカ「違うからっ。今のはただ、唐突に意中の男子から映画に誘われる女子の心理を語りたくなる衝動に駆られただけだから!」
ミサト「そんなピンポイントすぎる衝動があるか!」
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