エミリーが忘れた日

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39 : ◆AsngP.wJbI [saga]:2019/06/10(月) 22:20:45.36 ID:9pdDfgPfo
 
「プロデューサー、久しぶり!」
「だな。 今日はよろしく」
「《エミリーも、よく来てくれたな》」
「《お久しぶりです》」

エミリーはそれだけ言ってしばらく経った後、思い出したようにペコリとお辞儀をした。

三人で中へ入り、控え室まで向かっている途中で歩が話し始める。

「いきなり来るって言うからみんなビックリしちゃってさ……けど、ちょっとエミリーに見せたいものがあるんだ」
「そうなのか?」
「育とか星梨花とか、まあ年少組の面々に頼まれてさ。 で、アタシがサポート役になって練習してたってワケ」
「練習? 何を?」

何の話かよく分からないまま、ついに控え室へ辿り着く。
ここで待ってて、と俺たちをドアの前に留めて歩はそれ越しに叫んだ。

「みんなー、お客さんだぞ!」

はーい、と複数による返事。一体何の騒ぎだろうか。
エミリーを先に、とのことなので譲ってドアを開けさせる。

「要するに何してたかって言うと──」

エミリーが控え室に入った途端、

「「「《おかえりなさい、エミリーちゃん!!》」」」

中谷育、箱崎星梨花、大神環、そして木下ひなたの四人が待ち構えていた。
揃えた彼女らの元気のよい掛け声が廊下まで響き渡る。
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