【安価】月明かりの下で

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31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/18(火) 07:16:03.25 ID:QpHkIQ/C0
吸血鬼「...」

男「いかがでしょう」

吸血鬼「悪くないな」

吸血鬼「遥か昔憧れたおとぎ話に似た感覚だ」

男「それがメリーゴーランドです」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/18(火) 23:42:11.28 ID:QpHkIQ/C0
男「1回分終わりました」


馬は回転を止める


吸血鬼「...なぁ」

男「はい」

吸血鬼「もう一度、乗らないか?」

男「いいですけど」

吸血鬼「馬には乗れるが王子様はオプションでついてくるか?」

男「メリーゴーランドに限らず需要があるにもかかわらずそんなものはないんです」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/19(水) 23:25:16.58 ID:bcW72FLC0
吸血鬼「飽きた」

男「そうですか」

男「...そろそろ、終わりですね」

吸血鬼「陽が昇る時間か?」

男「そうですね」

男「最後に、観覧車に乗りましょう」

吸血鬼「観覧車?まぁいいが」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/20(木) 21:15:04.14 ID:338KgG960
吸血鬼「なんとか、乗ることができたな」

男「ええ」

男「ところで、観覧車というのは逢引きの場としても有名なんです」

吸血鬼「そうなのか?バカと煙はなんとやらだな」

男「ふふふ」

吸血鬼「何が面白い」

男「お気になさらず。そろそろ頂点です」

吸血鬼「む...」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 21:29:21.59 ID:kH+bpPin0
男「...夜景は良いものだよ」

吸血鬼「そうかもな...ん...??」

吸血鬼「オマエ...」

男「どうかなさいました?」

吸血鬼「なぜ、私はオマエの背後が見えているのだ?」

男「...」

吸血鬼「答えろ!まさかオマエも...」

男「そうだよ。騙しててごめんなさい」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/23(日) 07:49:59.31 ID:ip9QGhh50
男「君は数百年前からここにいるようだけど」

男「僕はまだここが草深き原始文明のものだったときからいるんだ」

男「太陽を崇める人たちと月を崇める人たち」

男「僕は月を崇める人たちの王様で、月に届きそうなくらい大きな櫓の上で生贄に捧げられた」

男「それから色んな物を見てきたさ。満月の夜には帰ってこれるしね」

吸血鬼「オマエ...私から逃げられると思うなよ」

男「逃げはしないさ。今度の満月にでも帰ってくるよ」

吸血鬼「ッ!」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/23(日) 23:49:49.69 ID:ip9QGhh50
男「じゃあ、また会おうね」

吸血鬼「待て」

男「無理な相談だね」


男は消え去った
観覧車はいつの間にか下まで来ている
自分も早く去らなければ灰になってしまうだろう


吸血鬼「..」

吸血鬼「>>39
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/23(日) 23:57:40.03 ID:VwIWLNHC0
安価↓
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