千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2

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202 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:27:05.38 ID:YHpk3Rh50

キュウコンが氷柱を駆け下りると同時に、氷の大結晶が砕け、大きな結晶が光を乱反射して会場を沸き立たせる。

そしてそこから、更に──


絵里「キュウコン、ライブアピール。“アイシクルグレース”……!」
 「コォーーーンッ」

 《 “アイシクルグレース” うつくしさ 〔 うつくしさ部門 こおりタイプの ライブアピール 〕 ♡♡♡♡♡
   キュウコン +♡♡♡♡♡
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ【☆☆☆☆☆】⇒【★★★★★】 》


キュウコンが追加で放った冷気が、落ちてくる結晶たちを再び凍て付かせ、

それが先ほどとは違う形で結晶化し、さきほどとは違う輝きで会場中に光を落とす。


 「コォーーーンッ!!!!!!」


そして、次の瞬間、キュウコンの鳴き声と共に、その結晶たちは粉微塵に割れ砕け、その破片がダイヤモンドダストのようなうつくしい光の宝石となって会場中を踊る。


司会『美しい……本当に美しいです……!! 今回もしっかり決めてきました、Z技・レイジングジオフリーズ!! さらにそこから、“アイシクルグレース”を繋げました!! 素晴らしい……本当に素晴らしいアピールです!!』

絵里「……ふふ」


絵里さんが得意気に笑いを漏らす。

会場はその技の作り出す幻想的な氷の情景に目を奪われ。

他の参加者も、


カズマ「……」

コハル「……」


言葉を失っている。

もうこの会場はキュウコンと絵里さんのもの。

そう言わんばかりの空気の中──

──……再び巨大な氷柱が迫り出した。
203 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:28:39.47 ID:YHpk3Rh50

絵里「……!?」


今度はラプラスの真下に、


曜「ラプラスッ!!!」
 「キュゥゥゥーーーー!!!!!」


見よう見真似の刃物のようなジェスチャー、それに呼応するように光るラプラス。


絵里「そ、そんな!? まさか、Z技……い、いや違う、あれは……!!?」


そう、違う。この技はZ技ではない。

Z技の見よう見真似だ。


曜「“ものまね”!!」
 「キュゥゥゥゥゥーーーーー!!!!!!」

 《 “ものまね” かわいさ 〔 1つ前の ポケモンの アピールと 同じくらい 上手くできる 〕 ♡〜
   ラプラス +♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ【★★★★★】 》


ラプラスの冷気が、再び大きな氷の結晶を形作り、


曜「ラプラス、フィニッシュ!!」
 「キュウッ」


ラプラスが氷柱を滑り降りる。

最初から最後まで見よう見真似で再現された技で。

──バキリ、

と音を立てて、再び大結晶が割れ砕け、会場に更なるダイヤモンドの輝きを散らせる。





    *    *    *





あんじゅ「……!!!」


あんじゅちゃんが目を見開いて立ち上がる。


ことり「絵里ちゃんは自分たちの技を過信してた」


唯一無二の個性であるZ技の存在。

だけど──


あんじゅ「“ものまね”なら直前のポケモンと全く同じアピールが出来る……!!」

ことり「そして、二次審査で追いついたっていうことは……」





    *    *    *


204 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:30:43.26 ID:YHpk3Rh50


 《 5ターン目結果 ([ ]内はこのターンまでに手に入れた♡合計)
   キュウコン ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡  [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡   ]
   ラプラス   ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡ [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡ ]
   エーフィ    ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡            [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡                  ]
   ミロカロス  ♡♡♡♡                 [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡                      ] 》


司会『──これにて全てのアピールが終了……結果発表へと移りたいと思います!!』


司会の人の言葉と共にモニターに、得票を表すメーターが現われる。

二次審査の得票を表す青ゲージ── 一気に伸びる二本のゲージはキュウコンとラプラスのもの。

それは同時に伸びるのをやめる。

──だが、


絵里「……うそ」


 《   ポケモン    一次審査 | 二次審査
   【 エーフィ 】 〔 ♢♢♢♢ | ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡                                   〕
   【.ミロカロス】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ | ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡                               〕
   【キュウコン】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ | ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡             〕
  ✿【 ラプラス 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ | ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ 〕 》


── 一次審査の得票を表す赤いゲージは、ラプラスがぶっちぎりで1位の獲得していた。


司会『二次審査ではほぼ同率だった、キュウコンとラプラスですが── 一次審査の結果が明暗を分けました!! 今回のフソウうつくしさコンテスト・ウルトラランク優勝は──エントリーNo.4!! ラプラス&ヨウさんです!!!』


その言葉と共に会場が割れんばかりの歓声に包まれる。


曜「……っし!!!」
 「キュゥゥーーーー!!!!!」

曜「ラプラス……!! やったよ!!」
 「キュゥゥゥーーーー!!!!!!」


私たちはラプラスと抱擁を交わし、喜びを分かち合う。


司会『そして、同時に今回の優勝者であるヨウさんは5部門全てを制覇したため、規定通りウルトラランク全部門制覇による持ち点の倍増が行われます!!』


私も持ち点は今回この優勝を以って──60pt

その倍で──120ptだ。


司会『100ptを超えマスターランクへの昇格──現時点を以って、グランドフェスティバルへの出場権を獲得したことになります!!』


再びスポットライトが私たちに当たる。

それにあわせて大きな拍手と、歓声が私たちに浴びせられる。

ああなんか……こうして喝采を浴びるのはすごく、気分がいい。


司会『そして、この時点で現コンテストクイーンを含め、グランドフェスティバルへの出場権を得たコーディネーターが4人決定しました!! 2年振りに全てのコーディネーターの頂点を競う大会、グランドフェスティバルの開催が決定致しました!!』


本当に割れんばかりに拍手喝采が会場を包み込む。


司会『そんなグランドフェスティバルへの最後の切符を手に入れた曜さん!! 一言いただけますか!!』


そう言って、司会のお姉さんがマイクを向けてくる。

そのマイクを握って私は──
205 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:32:16.65 ID:YHpk3Rh50

曜「──ここまで来たら……グランドフェスティバル!! 優勝します!!」

司会『おお!? 優勝宣言です!! 曜さん、ここで優勝宣言!! これはグランドフェスティバルが本当に楽しみですね……!! ということで、今回のフソウ大会はこの辺で────』





    *    *    *





曜「──やってしまった……」


あんじゅさんの楽屋に行ったときも、今日の絵里さんとの邂逅のときも、

どうして私は、こうビッグマウスを叩いてしまうんだろうか。

今日の大会、どう考えても、現クイーンのあんじゅさんも、前クイーンのことりさんも、見てたのに。

大会後、戻ってきた楽屋で頭を抱える。

そんなところに、


絵里「曜さん、ちょっといい?」


絵里さんが声を掛けてきた。


曜「え、あ、はい!」


だいぶ生意気言ったし……怒ってるのかも。


絵里「……曜さん」


絵里さんは、私の名前を呼んでから──

手を差し出して、


絵里「私の完敗よ」

曜「え」


握手を求めてきていた。

応じて、絵里さんの手を握る。


絵里「私……慢心していたわ。自分にしかない特別な技を過信して、コンテストというものを侮っていたみたい」

曜「い、いや、そんなこと……!」

絵里「いいえ……確かに私は自分の技には自信があったけど……。それに慢心して、他の部分を磨くことを忘れていたみたいだわ。今は、あなたのお陰で目が覚めた気分よ」

曜「……!」

絵里「衣装……そうね、あんまり器用じゃないから、どこまで出来るかわからないけど……。私も次コンテストのステージに立つときは、キュウコンをもっと美しく魅せられるように、あの子の衣装を考えようと思うわ」


──伝わった。

私の伝えたかった、魅力が伝わって。

一人の人の気持ちを変えたんだ。

それがなんだか、溜まらなく嬉しかった。


曜「はい……!! 楽しみにしてます……!!」
206 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:33:16.84 ID:YHpk3Rh50

絵里さんと硬い握手をし、私のうつくしさ大会は幕を閉じたのでした。





    *    *    *





──エントランスホールに戻ると、


ことり「曜ちゃーん!!!」

曜「わわっ!?」


ことりさんが突進するように抱きついてくる。


ことり「信じてたよ! 曜ちゃん!!」

曜「わ、わー!! ことりさん、苦しいって!?」


ことりさんに抱きつかれて、ジタバタする私。


 「ことりちゃん、その辺にしてあげないと、曜ちゃんが困ってるわ」

曜「……!」


そして、そんなことりさんの背後から、聞き覚えのある幼馴染の姉の声。


曜「志満姉!」

志満「曜ちゃん、久しぶり。見てたわよ、素晴らしいコンテストライブだったわ」

曜「えへへ……照れちゃうよ」

ことり「とーぜんですっ!! ことりの自慢の弟子なんだから!」

あんじゅ「なんで、ことりが胸張るのよ……」


呆れながら、声を掛けてくるのはあんじゅさん。


曜「あ、あんじゅさんっ!」

あんじゅ「久しぶりね、未来のクイーンさん」

曜「ぅ……」


やっぱり、私の優勝宣言、聞かれてた。


曜「あ、あれはそのー……弾みというかー……テンションがあがりすぎてたというかー……」

あんじゅ「まあ……チャレンジャーはあれくらい元気がよくないと張り合いがないわ」


そう言って、あんじゅさんは手を差し出す。


曜「!」

あんじゅ「ようこそ……マスターランクのステージへ」

曜「……はい!」


あんじゅさんと握手を交わす。
207 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:34:50.45 ID:YHpk3Rh50

志満「それにしても……本当についこの間コンテストを知ったばっかりの曜ちゃんがここまで来るなんて……」

曜「えへへ……これも全部ことりさんのお陰だよ」

ことり「うぅん、曜ちゃんと──ポケモンたちが頑張ってきたお陰だよ」


ことりさんはそう言って私の頭を撫でる。


あんじゅ「ことり、その辺にしておきなさい? 今度はその子と戦うことになるんだから」

曜「……そっか」


そうだ、次のコンテストライブのステージで戦うのは、ここにいるあんじゅさんとことりさんなんだ。


ことり「ん……そうだね。ライバル同士が戦いの前に必要以上に仲良くしてるのもあんまり良くないもんね」

曜「ライバル……」


ことりさんにライバルと言って貰えるくらいのステージまで、私は登ってきたんだと実感が沸いてくる。


あんじゅ「やっとね」

志満「……そうね」

ことり「曜ちゃんともだけど……やっと、二人とも戦える」

曜「……ん?」


二人とも……?

……?

私は少し頭を捻る。

前々から気になっていたけど……どうして、志満姉はことりさんやあんじゅさんとこんなに仲が良いのだろうか。

あんじゅさんの楽屋へも顔パスだったし……。

──いや、その答えはここまでに出てきた情報を整理すると、自然と導き出された。


曜「まさか……グランドフェスティバルのもう一人の出場者って……!」

志満「……ええ、私よ」

あんじゅ「言ってなかったの?」

志満「わざわざ言う必要もないかなって……」

ことり「志満ちゃんは、たくましさ、かっこよさ大会だと上位常連なんだよ〜」

曜「そっか……そうだったんだ……!」


どうりであんなにコンテストが詳しかったわけだ。

……というか、私は期せずしてとんでもない人たちに目を掛けて貰って、ここまで来たのかもしれない。


あんじゅ「出場枠が全て埋まった時点で、近日中にグランドフェスティバルが開催する運びになると思うわ。現クイーンとして、この戦いに臨めることを嬉しく思うわ」

ことり「うん!」

志満「グランドフェスティバル……楽しみね」

曜「よ、よろしくお願いします!」


かくして──私はついに、グランドフェスティバルへの出場権を手に入れ、この地方のコーディネーターの頂点を決める大会へと挑戦できることになったのでした。


208 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:35:42.10 ID:YHpk3Rh50


    *    *    *





──夜。

髪を拭きながら、ホテルのシャワールームから出てくると、


曜「あれ? ことりさん、どこかいくの?」


ことりさんが窓から、出掛けようとしているところだった。


ことり「あ、うん。ちょっとセキレイに用事があって、一旦戻るんだ」

曜「セキレイ……? グランドフェスティバルって、フソウの会場でやるんでしょ? しかも、近日中って言ってたし……」

ことり「まあ、そうなんだけど……ちょっと大事な用事だから。もちろん大会までには戻ってくるよ♪」

曜「そ、そうなんだ……」

ことり「この部屋は曜ちゃんが自由に使っていいからね。それじゃ」


そう言って、ことりさんは飛び出して行ってしまう。


曜「大事な用事……グランドフェスティバルの準備よりも……? ……なんだろう」


窓の外で、夜闇の中を飛んでいく、ことりさんの後姿をぼんやりと眺めながら、私はそんなことを呟くのだった。


209 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:36:09.28 ID:YHpk3Rh50


    *    *    *





──
────
──────





    *    *    *


210 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:36:57.93 ID:YHpk3Rh50


──セキレイシティ。


梨子「……戻ってきた」


私はセキレイジムに訪れていた。

旅の最中、ぶつかった大きな壁。

今回、オトノキ地方を旅して周って、自分を見直すきっかけになった、大きな壁のある場所に。


梨子「…………」


目を閉じる。

目を閉じて──自分の腰についているボールを順番に撫でる。


梨子「……ふぅ」


息を整えながら、


梨子「……ムーランド、メブキジカ、ネオラント、チェリム、ピジョット、メガニウム──」


仲間達の名前を確かめるように呼んでから、


梨子「……よし! 行こう、皆!」


私は、ジムの中へと踏み出す。


梨子「た、たのもぉーーーーっ!!!」


そして、慣れない感じの大きな声で、叫んでみる。

すると、奥で一人の女性が、待っていた。
211 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:38:00.75 ID:YHpk3Rh50

ことり「──梨子ちゃん。待ってたよ」

梨子「……ことりさん、セキレイジムに挑戦しに来ました」


私はバッジケースを開いて、7つのバッジを見せる。


ことり「バッジ7つ……確かに。じゃあ、これが最後のジムバトルだね」

梨子「はい!」

ことり「わかりました。使用ポケモンは5体。交換は自由。相手の全てのポケモンを戦闘不能にした方が勝利です」

梨子「ち、ちなみに……また全部モクローとかってことは……?」

ことり「今回はことりもホンキの手持ちで戦うから、モクローはいないよ」

梨子「ほ……」


何故か安心してしまう。


ことり「ただ……モクローとは比べ物にならないほど強いからね?」

梨子「……はい! 望むところです!!」

ことり「ふふ、良いお返事です♪ それじゃ──」


ことりさんがボールを構える。


ことり「セキレイジム・ジムリーダー『ゆるふわハミングバード』 ことり。全力で行きますっ!!」

梨子「よろしくお願いしますっ!!」


お互いのボールが宙を舞う──私の最後のジム戦の火蓋が、切って落とされたのだった。


212 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 00:39:12.69 ID:YHpk3Rh50


>レポート

 ここまでの ぼうけんを
 レポートに きろくしますか?

 ポケモンレポートに かこんでいます
 でんげんを きらないでください...


【フソウタウン】【セキレイシティ】
 口================= 口
  ||.  |⊂⊃                 _回../||
  ||.  |o|_____.    回     | ⊂⊃|  ||
  ||.  回____  |    | |     |__|  ̄   ||
  ||.  | |       回 __| |__/ :     ||
  ||. ⊂⊃      | ○        |‥・     ||
  ||.  | |.      | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\     ||
  ||.  | |.      | |           |     ||
  ||.  | |____| |____    /      ||
  ||.  | ____ ●__o_.回‥‥‥ :o  ||
  ||.  | |      | |  _.    /      :   ||
  ||.  回     . |_回o |     |        :   ||
  ||.  | |          ̄    |.       :  ||
  ||.  | |        .__    \      :  ||
  ||.  | ○._  __|⊂⊃|___|.    :  ||
  ||.  |___回○__.回_  _|‥‥‥:  ||
  ||.      /.         回 .|     ●  ||
  ||.   _/       o‥| |  |        ||
  ||.  /             | |  |        ||
  ||./              o回/         ||
 口=================口

 主人公 曜
 手持ち カメックス♀ Lv.53 ✿ 特性:げきりゅう 性格:まじめ 個性:まけんきがつよい
      ラプラス♀ Lv.47 ✿ 特性:ちょすい 性格:おだやか 個性:のんびりするのがすき
      ホエルオー♀ Lv.45 特性:プレッシャー 性格:ずぶとい 個性:うたれづよい
      ダダリン Lv.47 ✿ 特性:はがねつかい 性格:れいせい 個性:ちからがじまん
      カイリキー♂ Lv.44 ✿ 特性:ふくつのこころ 性格:まじめ 個性:ちからがじまん
      タマンタ♀ Lv.42 ✿ 特性:すいすい 性格:むじゃき 個性:こうきしんがつよい
 バッジ 2個 図鑑 見つけた数:161匹 捕まえた数:23匹 コンテストポイント:120pt

 主人公 梨子
 手持ち メガニウム♀ Lv.56 特性:しんりょく 性格:いじっぱり 個性:ちょっぴりみえっぱり
      チェリム♀ Lv.51 特性:フラワーギフト 性格:むじゃき 個性:おっちょこちょい
      ピジョット♀ Lv.50 特性:するどいめ 性格:ひかえめ 個性:ものおとにびんかん
      ネオラント♀ Lv.45 特性:すいすい 性格:わんぱく 個性:ちょっとおこりっぽい
      メブキジカ♂ Lv.55 特性:てんのめぐみ 性格:ゆうかん 個性:ちからがじまん
      ムーランド♂ Lv.43 特性:きもったま 性格:ゆうかん 個性:しんぼうづよい
 バッジ 7個 図鑑 見つけた数:135匹 捕まえた数:14匹


 曜と 梨子は
 レポートを しっかり かきのこした!

...To be continued.



213 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 02:41:57.71 ID:YHpk3Rh50

■Chapter081 『見つけた答え』 【SIDE Riko】





──二つのボールが宙を舞う。


梨子「行くよ!! チェリム!!」
 「チェリー」

ことり「ケンホロウ! お願い!」
 「ケーーンッ!!!!!」


ことりさんの一番手はケンホロウ。


ことり「“エアスラッシュ”!!」
 「ケンホッ!!!!!」

梨子「! “ころがる”!」
 「チェリー」


開幕飛んで来る“エアスラッシュ”を全力で転がって回避する。

こちらは手持ちのタイプ的に相性が不利なのはどうにもならない。

となれば狙いうちをされないように、出来るだけ動き回る。


梨子「チェリム! “にほんばれ”!」
 「チェリー……チェリリーーーッ!!!!!」


“ころがる”で加速しながら、チェリムが天気を晴らす。

一番手のチェリムの役割は基本的には場作りだ。

そして、豊富な補助技による撹乱──。


梨子「“くさぶえ”!」
 「チェリーー♬♩♫」

 「ホ、ホロ……」


いくら鳥ポケモンが素早いとは言え、室内で音から逃げるのは難しいはず。

案の定ケンホロウはうとうとと、し始める。


梨子「“グラスフィールド”!!」
 「チェリリッ!!!!!」


辺りに草原が広がる。いい調子で場作りが出来ている。


梨子「よし、次は──」


次の指示を送ろうとした瞬間、


 「チェリッ!!!?」


転がるチェリムのすぐ横をとてつもない速度で空気が薙ぐ。


梨子「な、なに!?」


ケンホロウに視線を戻すと──ケンホロウの周囲に空気が渦巻いて、グラスフィールドを巻き上げている。これは……。


梨子「“かまいたち”!!?」
214 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 02:43:28.71 ID:YHpk3Rh50

善子ちゃんのアブソルが使っていたのと同じ技だ。

でも、ケンホロウは眠っているはず……。


 「ケンホロ……zzz」


たしかにケンホロウは、寝息を立てている。

つまり……。


梨子「“ねごと”……!!」

ことり「やっぱり“ねごと”だと技の精度が落ちちゃうね……」


初見を回避出来たのは不幸中の幸いだった。

ただ、眠らせても攻撃が出来るとわかった以上、場作りだけに集中している余裕がない。


梨子「“ウェザーボール”!!」
 「チェリリッ!!!!!!」


チェリムから太陽のような、炎の塊が打ち出される。

“ねごと”が使えると言っても、自由に飛び回ることが出来るわけじゃない。


 「ホロォ……ッ……zzz」


攻撃はケンホロウをしっかりと捉え、ダメージを与える。

“ウェザーボール”だけでは倒すまでには至っていないが……。

今畳み掛けておくに越したことはない。


梨子「“はなふぶき”!!」
 「チェリィィィーーー!!!!!!!」


チェリムの周囲に花が咲き誇り、それが吹雪のようにケンホロウを襲う。


 「ホロォ……ッ……zzz」


再び攻撃がぶつかり、ダメージを与えているが……。

……何か変だ。

眠っている状態とは言え、ことりさんが余りに手を出してこなさすぎる。


梨子「チェリム、一旦ストップ!」
 「チェリッ」


攻撃の手を止めて、一旦観察してみる。

──すると、

ケンホロウは確かに眠ってはいるが……。無抵抗なまま攻撃の直撃を受けたにも関わらず、あまりに足取りがしっかりしすぎている。

よく見ると、ケンホロウの鶏冠に当たりが僅かに光っているようにも見えるし……それだけじゃない、飛んで来る花びらはダメージを与えているように見えて──


梨子「……弾かれてる?」


ケンホロウにぶつかる──というより、弾かれているように見える。

弾かれてるのは……翼にぶつかっている花びら……?
215 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 02:44:51.22 ID:YHpk3Rh50

梨子「……! “はっぱカッター”!」
 「チェリッ!!!」


咄嗟に気付き、指差して“はっぱカッター”を飛ばす──ケンホロウの頭部に向かって、


ことり「ケンホロウ! ガード!」
 「ホ、ロォ……」


夢現の中、ケンホロウは翼で顔を庇う。すると──ガキンッと硬い音が鳴り響く。


梨子「や、やっぱり……!! “はがねのつばさ”で防御をあげてた……!!」

ことり「バレちゃったか……さすがに、顔は硬くできないからね……」


眠っているように見せかけて──実はずっと、止まったまま技を使っていた。

じゃあ、あの鶏冠の輝きは──回復技……?


梨子「“あさのひざし”か……!!」

ことり「む、そっちもばれちゃったか」


私が晴らせた太陽の光を使って回復をしていたようだ。

どうりでダメージの通りが悪い気がしたわけだ。

持久戦はダメそうだ。攻撃をしたところで回復されて受けきられてしまう。


梨子「チェリム! もどって!」
 「チェリ──」


なら一旦交代。


梨子「お願い、ピジョット!!」
 「ピジョットォォォォ!!!!!!」


ボールからピジョットが飛び出す。


 「ホロォ」

梨子「!」


交換のタイミングにあわせて飛んできたのは“エアカッター”。


梨子「ピジョット! “エアスラッシュ”!」
 「ピジョットォォォォ!!!!!!!」


それを同じような遠距離のひこう技で相殺する。

とにかく、一体……!


梨子「ピジョット! “ブレイブバード”!」
 「ピジョットォォォォ!!!!!」


── 一気に加速した、ピジョットの突進攻撃。


ことり「ケンホロウ!」
 「ホ、ホロォ……」


ケンホロウは再び“ねごと”によって、夢現のまま、翼を前に掲げる。

硬質化した翼で受け止めるつもりらしい。
216 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 02:45:52.24 ID:YHpk3Rh50

梨子「ピジョット!! メガシンカ!!」
 「ピジョットォォォォォ!!!!!!!」


前進するピジョットが私のメガブレスレットの光に呼応するように光り輝き──そのまま突き抜ける……!!

──ガキンッ!!

ピジョットの嘴と、ケンホロウの翼が真っ向からぶつかり合い、硬い音を響かせる。


 「ホ、ホロッ……!!」


その衝撃でさすがに目を覚ましたのか、ケンホロウが踏ん張りを利かせてくる。


梨子「ピジョット!! こじあけてっ!!」

 「ピジョットォォォ!!!!!!」


ピジョットは無理矢理、嘴を振るい、ケンホロウの片翼を弾く。

ただ、直線的だった攻撃から無理矢理シフトしたため、“ブレイブバード”の勢いがその時点で死んでしまう。


ことり「ケンホロウ!! “つじぎり”!!」
 「ホロッ!!!!」


その隙にケンホロウは鋭利な足の爪でピジョットを切り裂く。


 「ピジョォォォォ!!!!!!!」


だが、ピジョットの特性は“ノーガード”。

回避をする気なんてさらさらない。

攻撃を真っ向から受け止めて、至近距離のまま次の攻撃へと移行する。


梨子「“ぼうふう”!!」

 「ピジョットォォォォ!!!!!!!!」

 「ホロッ!!!!!?」


目の前で大きな翼を羽ばたかせ、それは強風となり、そのまま“ぼうふう”になり、そして“たつまき”になって、ケンホロウを飲み込み巻き上がる。


ことり「! ケンホロウ!」

 「ホ、ホロォォォォ」

梨子「いけぇぇ!!!!!」


“ぼうふう”はそのまま一気に上空に向かって巻き上がり──ケンホロウを天井に叩き付けた。


 「ホ、ホロ……」

ことり「……! 戻って、ケンホロウ!」


ことりさんが力尽きて、落ちてくるケンホロウをボールに戻す。


ことり「……やっぱり、メガシンカ相手だとパワーで競り負けちゃうね。なら、出番だよ、チルタリス」
 「チルゥ!!」

ことり「メガシンカ!!」

梨子「!」
217 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 02:47:11.87 ID:YHpk3Rh50

ことりさんのメガネックレスが光る。

そして、それと同じ光に包まれたチルタリスが、


 「チルゥーーー!!!!!」


メガチルタリスへと姿を変える。

ことりさんの使ってくるメガシンカがチルタリスだと言うのは聞いていた。

だから、この早いタイミングでチルタリスを引き摺りだせたのは却って僥倖だろう。


ことり「“りゅうのはどう”!!」
 「チィルゥゥゥゥゥーーー!!!!!!!」

梨子「“オウムがえし”!!」
 「ピジョットォォォォォ!!!!!!!」


逆にメガシンカ相手だと、メガシンカしているピジョット以外ではパワー負けするというのはこちらも同じだ。

そうなると、ピジョットで何がなんでもチルタリスを突破しなくてはいけない。


 「ピジョォォォォ!!!!!!!」

 「チィルゥゥゥゥ!!!!!!」


二匹の“りゅうのはどう”が相殺し合う。

波動が爆ぜて、フィールド内に青白いエネルギーが舞う中、


梨子「“ぼうふう”!!」
 「ピジョットォォォォ!!!!!!!」


畳み掛けるように、技を繰り出す。


 「チルッ!!!!!」


ケンホロウと同様に、チルタリスを飲み込み巻き上げようとした瞬間、


ことり「“ハイパーボイス”!!!」
 「チイイィィィィィィィィィルゥッ!!!!!!!!!!!!!!!!」

梨子「!!」


チルタリスから発された爆音のエネルギーが、“ぼうふう”を掻き消しながら、ピジョットを襲う。


 「ピジョォォォォッ!!!!!?」


そこに向かって畳み掛けるように突っ込んでくるチルタリス。


ことり「“ドラゴンダイブ”!!」
 「チルゥゥゥゥゥ!!!!!!!」


回避──いや、“ノーガード”の体勢からじゃ間に合わない。


梨子「“フェザーダンス”!!」
 「ピジョォッ!!!!!」


体勢を立て直しながら、ピジョットから大量の羽毛が舞う。

その羽ごと押し潰すように、チルタリスが迫る。
218 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 02:49:46.08 ID:YHpk3Rh50

 「チィルッ!!!!!!」

 「ピジョォォォォッ!!!!!!」


ピジョットはそのままプレスを食らって、チルタリス共々フィールド上の地面に叩き付けられる──が、


梨子「踏ん張って!!」
 「ピジョォォォォォ!!!!!!」


脚を踏ん張り、どうにか“こらえる”。


梨子「“つばさでうつ”!!」
 「ピジョォッ!!!!!」


無理矢理押しのけるように、翼を振るい、


 「チルッ」


その攻撃を回避して、後ろに下がったチルタリスに更に追撃、


梨子「“スピードスター”!!」
 「ピジョットォォッ!!!!!!」


ピジョットの振るった翼から、星型のエネルギー弾が飛んでいく。


ことり「“ムーンフォース”!!」
 「チルゥゥッ!!!!!」


それと相殺させるように再び攻撃が放たれる。

二つのエネルギーが爆ぜ散り、煙が巻き起こる。

視界は悪い──だからこそ、必中の“ノーガード”。


 「ピジョォォォォォ──!!!!」


ピジョットの周囲に光が収束していく。

煙の先──ピジョットが生来から持っている“するどいめ”でチルタリスを見据えながら、一気にエネルギーを解放……!!


梨子「“ゴッドバード”!!!」
 「ピジョォォォォォォォ!!!!!!!!」


ピジョットが一気に飛び出す。

煙を突っ切り、


 「チルッ!!?」


チルタリスを巻き込んでの最大級の攻撃、


梨子「いけえええーーーー!!!!!」

 「ピジョットォォォォォォ!!!!!!!」


ピジョットの突進をチルタリスに炸裂させながら、再び天井にたたきつけ──。

──ぼふっ


梨子「!」

ことり「……“コットンガード”」
219 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 02:59:12.11 ID:YHpk3Rh50

綿羽がもこもこと膨らみ、天井に叩き付けられる直前でクッションを作られた。


梨子「ピ、ピジョット!! 後退──」

ことり「“はかいこうせん”!!」
 「チィィィィィィィィィィィルゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!!!」


──破壊の閃光が上空からフィールド上に向かって、放たれる。


梨子「……くっ!!」


その余波から、トレーナーのスペースまで、強い風が巻き起こり、

そこから数テンポ遅れて──

大きな音を立てて、ピジョットが地面に叩き付けられる。


梨子「ピジョット!!」
 「ピ、ピジョォォォォォ!!!!!!!」


どうにか、まだ立っている。

でも、至近距離から“フェアリースキン”で強化された“はかいこうせん”を食らったのは余りにダメージが大きい。


梨子「一旦戻って!!」
 「ピジョッ──」


ピジョットを戻す。


梨子「チェリム!!」
 「チェリリッ!!!!!」


再びフィールドに顔を出したチェリムが“つよいひざし”を浴びて、花開く。


梨子「“ソーラービーム”!!」
 「チェリリッ!!!!!!!」


そして、ノータイムで光線をお返しする。


 「チル……!!」


“はかいこうせん”の反動で動けないチルタリスに最序盤で使った“グラスフィールド”によって強化された“ソーラービーム”が直撃する。


 「チルゥッ……!!!!!」


タイプ相性はイマイチだけど、効果は十分……!! よろける、チルタリス。


梨子「よし、このまま──!!」

ことり「“だいもんじ”!!」

梨子「!?」

 「チルゥゥゥゥ!!!!!!!!」


上空から、大の字の業炎が降って来た。

しかも、“にほんばれ”で強化されている。


梨子「“ウェザーボール”ッ!!」
 「チェリリィッ!!!!!!!」
220 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:01:07.76 ID:YHpk3Rh50

対抗するように、チェリムから打ち出される火の玉。

二つの炎技ぶつかり爆ぜる。

“だいもんじ”にぶつけるにはギリギリの火力──押し切れるかは僅かな差、

そう思った矢先──


 「チィィル!!!!!!」

梨子「!?」


そんな思考を無視するかのように、チルタリスが炎を突っ切って飛び込んでくる。


ことり「“ドラゴンダイブ”!!」

梨子「っく!! “はなふぶき”!!」
 「チェリリーーー!!!!!」


チェリムが大量の“はなふぶき”をぶつけるが、チルタリスの勢いは止まらない。


梨子「……っ!! “フラワーガード”!!」
 「チェリッ」


咲き誇る花びらたちが、今度はチェリムを守るために集まってくる。

それごと押し潰すように、


 「チルゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」


チルタリスがのしかかってくる。


 「チルゥゥゥゥ!!!!!」

 「チェ、チェリリーーー!!!!!」


チルタリスの重量と、花びらによるガードの力比べ。

だけど、優勢なのはチルタリス。徐々に推されて行く。


梨子「“やどりぎのタネ”!!」
 「チェ、チェリリッ!!!!!」


周囲にエネルギーを吸収する、タネをばら撒く。

だけど──間に合わない。


ことり「そのまま、いっけぇえーーーー!!!」

 「チィィィィルッ!!!!!!!」


このままじゃ推し負ける、そんなとき、


 「チェリリッ」
梨子「……!」


チェリムが一瞬目配せをしてきた。


梨子「……うん!! 後は任せて!!」
 「チェリ──」


私のその言葉に安心するように、チェリムは崩れ落ちた。

そして、すぐさま後続のボールを放る。
221 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:02:17.77 ID:YHpk3Rh50

梨子「ピジョット!!」
 「ピジョォォォォォ!!!!!!!」


再びフィールドに飛び出すのはピジョット。


ことり「な……!?」


強い輝きをその身に纏いながら、万全の体勢で──


梨子「“ぼうふう”!!」
 「ピジョットォォォォォォッ!!!!!!!!」


力の限り羽ばたいて、


 「チ、チルゥゥゥゥッ!!!!!!!」


至近距離のチルタリスを再び打ち上げる。


梨子「“はかいこうせん”!!」
 「ピジョォォォォォ!!!!!!!!」


そして、お返しの“はかいこうせん”を一閃。

中空で攻撃が直撃した、チルタリスは──


 「チ、チルゥゥゥ……」


ついに、力尽きて、戦闘不能になった。


梨子「……よしっ!!」

ことり「戻って!! チルタリス!!」

梨子「やった……チルタリスを倒した……!!」
 「ピジョォォォッ!!!!!」

ことり「……ピジョット、回復してるね。競り合いに推し負けたように見せて、チェリムが使ってたのは──」

梨子「はい。“いやしのねがい”です」


──“いやしのねがい”は自分の残りHP全てを捧げる代わりに、次に出てくるポケモンの体力を完全回復する技だ。

お陰でピジョットはフルコンディションに戻り、手負いのチルタリスを圧倒することが出来た。


ことり「……うーん……メガシンカしたポケモンをそのまま残しちゃったのはまずいなぁ」


ことりさんは困った顔をする。

どうにか、いいペースを作り出すことが出来ている。


ことり「……よし、次はこの子!」


そう言って、ことりさんが次に繰り出したのは──


 「カバシッ」
ことり「行くよ! ドデカバシ!!」


大きなクチバシを持った鳥ポケモン、ドデカバシ。

 『ドデカバシ おおづつポケモン 高さ:1.1m 重さ:26.0kg
  体内の ガスを クチバシの 中で 爆発させ 木のタネを
  発射。 そのパワーは 大岩も 粉々にする。 その際
  クチバシが 発熱し その温度は 100度を 優に 超える。』
222 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:03:29.52 ID:YHpk3Rh50

ことり「ドデカバシ!」
 「カバシッ」


ドデカバシがことりさんの声に反応して、クチバシをガバッと開ける。


ことり「“ロックブラスト”!!」
 「カバシィッ!!!!!」

梨子「!!」


ドデカバシから、岩のような大きさのタネが飛び出してくる。


梨子「“ぼうふう”!!」
 「ピジョットォォォ!!!!!!」


それを防ぐために、繰り出すのはまたしても“ぼうふう”。

巨大な“たつまき”となって目の前に旋風を起こすが──。

猛烈な勢いで飛んで来る、“ロックブラスト”は“ぼうふう”域に入っても全くそのスピードを衰えさせず。


 「ピ、ピジョォォォーーーーッ!!!!!」


ピジョットに続け様にヒットする。

いわ技はピジョットには効果は抜群だ。


梨子「遠距離で戦うのは不味い……!! “ブレイブバード”!!」
 「ピジョットォォォーーー!!!!!!!」


接近戦に持ち込む……!!

ピジョットが指示と共に一気に飛び出す。

一方ドデカバシは──


 「カバシィ……」


堂々と攻撃を待っている。

ただ、少しだけ様相が変わっていた。

──大きなクチバシが真っ赤に赤熱している。


 「ピジョットォォォォ!!!!!!!」


ピジョットの攻撃がインパクトした瞬間。

──ジュウウウウウウ!!!

と何かが焼け焦げる音。


 「ピ、ピジョォォォォォッ!!!!!!!」

梨子「……!?」


そして、苦しそうに鳴き声をあげながら、反射的に後ろに飛び退くピジョット。


ことり「加熱したクチバシ……触ると熱いよ!」

梨子「……っ!」


先ほど岩を撃ち出した熱によって、加熱されたクチバシ。それに驚き、ピジョットは怯んで後ずさってしまっている。

ことりさんは、その隙を見逃してはくれない。
223 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:04:47.01 ID:YHpk3Rh50

 「カバシィ」


再びクチバシを開くドデカバシ。


ことり「“くちばしキャノン”!!」
 「カバシッ!!!!!」


そこからさっきよりも大きく、更に真っ赤に赤熱した岩の弾が撃ち出されて飛んで来る。

怯んだ隙を突かれたため、回避も防御もままならないまま──


 「ピジョォォォォォォッ!!!!!!」


ピジョットに攻撃が直撃し、

後ろに吹っ飛ばされる。


梨子「ピ、ピジョット!!」

 「ピ、ピジョォォォォ……」


ピジョットは強烈な攻撃を正面から受けて、戦闘不能になってしまった。


梨子「……戻って、ピジョット」
 「ピジョ…」


ピジョットをボールに戻す。


梨子「ありがとう……ピジョット」


ボールに戻ったピジョットを労わりながら、腰に戻す。


梨子「……とにかく、あのクチバシをどうにかしなくちゃ……!!」


私は次のボールを投げる。


梨子「ネオラント!!」
 「ネオォォ〜」


ネオラントは飛び出すと同時に全身を躍動させバネにして、“とびはねる”。


ことり「! ドデカバシ!」
 「カバシッ」


ドデカバシが中空のネオラントに視線を向け、再びクチバシを赤熱させ始める。

ネオラントは跳ねた勢いで回転しながら、大量の水を口から噴き出した。


梨子「“みずびたし”!!」

 「ネォォォォ〜〜〜〜」


その大量の水はドデカバシの全身を降りかかり、


 「カ、カバシッ」


──ジュウウウウウウと水が蒸発する音を立てながら、色が戻っていく。

そして、それと同時に、攻撃が中断される。


 「ネォォォ」
224 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:07:08.38 ID:YHpk3Rh50

そのまま、ネオラントが空中から突進する。


 「カ、カバシッ」


ネオラントの攻撃によって吹き飛ばされながら、ドデカバシはクチバシを開くが──。

弾は飛び出さない。


梨子「熱が保てなければ、ガスを引火できない……!! それなら、技は使えない!!」

ことり「ドデカバシ!! “ふるいたてる”!!」
 「カバシィッ!!!!!」


ドデカバシはことりさんの指示で、音を立てながらクチバシを素早く開閉する。

すると、再びクチバシが赤熱していくが──


梨子「“みずでっぽう”!!」

 「ネォォォ〜〜」


そのクチバシに水を噴き掛けて、それを許さない。

そして、追い討ちを掛けるように、


梨子「“れいとうビーム”!!」

 「ネォォッ!!!!」


クチバシ目掛けて“れいとうビーム”を放つ。


 「カ、カバシッ」


狙い通りクチバシが凍りついた。


梨子「これで、当分は何も発射できない!!」

ことり「……っ でも、発射するだけがクチバシの使い方じゃないよ!!」
 「カバシィッ」


目の前を“はねる”ネオラントに向かって、ドデカバシが走ってくる。

──凍ったままのクチバシを高速で回転させながら、


ことり「“ドリルくちばし”!!」

 「カバシィッ!!!!!!」

 「ネオォォッ!!!!?」


鋭いクチバシがネオラントを捉える。


 「ネォォ……」

梨子「戻って!! ネオラント!!」


ネオラントは強烈な攻撃を受けて、戦闘不能になってしまったが……十分仕事はした、


梨子「行くよ!! ムーランド!!」
 「ヴォッフッ!!!!!」


そして、飛び出すムーランド。

そのまま、ドデカバシに向かって一直線で近付き。
225 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:08:37.35 ID:YHpk3Rh50

梨子「“かたきうち”!!!」

 「ヴォッフッ!!!!!!!」


仲間のかたきを討つために、強力な体当たりをぶちかます。


 「カバシィィィッ!!!!!?」


体重を乗せた、苛烈な攻撃はドデカバシを一気にぶっ飛ばし、

ドデカバシはジム後方の壁に叩きつけられた後、


 「カ、カバシ……」


戦闘不能になった。


ことり「……戻れ、ドデカバシ」


さあ、残りの手持ちはお互い2匹。


ことり「お願い、バルジーナ!」
 「バルバァルッ」

梨子「バルジーナ……!」


 『バルジーナ ほねわしポケモン 高さ:1.2m 重さ:39.5kg
  骨を 拾い 集めて 巣を 作る。 空から 地上を 観察して
  弱った 獲物を 脚で つかみ 骨の 巣まで 軽々と 運ぶ。
  骨で 着飾る 習性を 持つ。 カラカラの 骨を 好む。』


ことり「バルジーナ! “ボーンラッシュ”!!」
 「バルジィーー!!!!!」


バルジーナが羽の中から器用に骨を取り出し向かってくる。

振り下ろされる、骨を──


 「ヴォッフッ!!!!」


ムーランドは噛み付いて受け止める。


梨子「“かみくだく”!!」
 「ヴォッフッ!!!!!」


──バキリッ

音を立てて武器にしていた骨を“かみくだく”。

次の攻撃移ろうとした、瞬間、


梨子「!? い、いない……!?」


バルジーナが視界からいつの間にか消えていることに気付く。


 「ヴォッフ」


辺りを見回しながら、鳴き声をあげるムーランドの頭上に──影が差した。


梨子「!! 上!!」

 「ヴォッフッ!!!!」
226 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:11:24.49 ID:YHpk3Rh50

頭上から飛来する影から、脚が伸びてくる、


ことり「“だましうち”!!」

 「バァーールバルッ!!!!!」


バルジーナは鋭い猛禽の脚で上から蹴りつけてくる。


 「ヴォッフッ…ッ!!!」


バルジーナはそのまま、すぐに離脱する、ヒットアンドアウェイの姿勢を取ろうとしてくるが、


梨子「逃がしちゃダメ!! “じゃれつく”!!」
 「ヴォッフッ!!!!」


ムーランドは絡め取るように、バルジーナの脚に“じゃれつく”。


 「バルバァルッ!!!!!」


バルジーナは振り払うように脚を振るうが、


 「ヴォフヴォッフ」


ムーランドは離れない。


ことり「“どくどく”!!」

 「バルバァルッ!!!!!」


咄嗟に離脱は無理と判断して、次の指示を飛ばすことりさん。バルジーナが、そのまま爪を突き刺し、もうどくを注入してくる。


 「ヴォッフッ!!!!」

梨子「!」


ムーランドが苦しげに表情を歪めるが──


梨子「ムーランド!! “からげんき”!!」

 「ヴァッフッ!!!!!!」

 「バルゥッ!!?」


思いっきり頭を振るって、渾身の“ずつき”でバルジーナを吹っ飛ばす。

ムーランドは更に畳み掛けるように、口を開き、牙を向いて突撃する。

パチパチと火花の爆ぜる牙で──


梨子「“かみなりのキバ”!!」

 「ヴォッフッ!!!!!!」

ことり「“そらをとぶ”!!」

 「バァルジッ!!!!!!」


だが、すんでの所で飛んで逃げられ、攻撃が空振る。


 「ヴォッフ……!!」
227 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:13:37.86 ID:YHpk3Rh50

ムーランドは再び苦しそうに顔を歪める。

もうどくが徐々に回って来ている。

一方バルジーナは空で旋回している。

このまま、ムーランドが力尽きるのを待っているようだ。

──パチ、


ことり「……?」


──パチパチ、バチ、


ことり「な、なんの音……?」


ただ、もちろんこのまま手をこまねいているつもりはない。

ムーランドが先ほど、空振りした“かみなりのキバ”が音を立て、大きな火花を立てる──


梨子「“そらをとぶ”をしている相手にも、当たる技がありますよ!!」

ことり「……!?」


全身の毛を逆立て、牙から電荷を大気に放出──そして、それを雷撃として撃ち落す大技。


梨子「“かみなり”!!」

 「ヴォッフッ!!!!!!」

 「バァァァァルゥゥゥゥゥッ!!!!!!!!?!?」

ことり「バルジーナ!!!?」


空中でバルジーナの絶叫があがる。

突然空中に現われた放電現象に為す術もなく、感電し、


 「バ、バルゥゥ……」


黒こげになったバルジーナは、気を失って落下。


ことり「戻って!!」


すかさずことりさんはバルジーナをボールに戻す。


梨子「残り……一匹……!!」


ついに、ことりさんを追い詰めた。


ことり「……すごいね、梨子ちゃん。本当に前戦ったときとは別人だね」

梨子「……ことりさんに気付かせてもらったお陰です。私たちはいつだって、一人で戦ってるわけじゃない」


ポケモンと一緒に歩んで、ポケモンと一緒に考えて、ポケモンと一緒に戦う。

そんな当たり前のこと。


梨子「──みんながいるから……戦える」

ことり「……うん、そうだね」


ことりさんは最後のボールを掲げる。
228 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:15:31.62 ID:YHpk3Rh50

ことり「……ことりの最後のポケモン──この子はわたしが旅に出るときに、最初に貰ったポケモン。一番大切なパートナーだよ」

梨子「……!」

ことり「行くよ!! ジュナイパー!!」


ボールが放られる。ボールからポケモンが飛び出した、と思ったら──


梨子「!?」


飛び出したポケモンの影が一瞬で掻き消える。


梨子「上!?」


先ほどのバルジーナ同様、一気に上昇したのかと思い上を見るが──

上空には文字通り、敵の影も形もない。

でも、なんらかの方法で姿を隠してるのは間違いないんだ。


梨子「“すなかけ”!!」

 「ヴォッフッ!!!!!」


フィールドを掘り、作り出した砂を辺りにばら撒く。

これで少しだけでも視界を奪って、次の攻撃に備える……!!


ことり「ジュナイパー、落ち着いて、“みやぶる”で狙いを定めて」


──ユラリ。

突然、ムーランドの足元の影が揺れた。


梨子「!? し、下!?」

ことり「“ゴーストダイブ”!!」

 「ジュナイッ!!!!!」

 「ヴォッフッ!!!?」


足元の影から飛び出してきたジュナイパーは、そのまま“リーフブレード”でムーランドを切り裂いて、そのまま上昇する。


梨子「……っ!! “10まんボルト”!!」

 「ヴォッフッ!!!!!」


まだ空気中に残った電荷を掻き集めて、空へ逃げるジュナイパーに向かって電撃を放つ。

──だが、攻撃が当たると共にジュナイパーが掻き消える。


梨子「!?」


気付けば、空には数体のジュナイパーの姿。


梨子「今度は“かげぶんしん”……!」

 「ヴォッフ……!!!」


ムーランドが膝を折る。

もうどく状態が長い、そろそろ限界が近い。
229 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:17:16.63 ID:YHpk3Rh50

梨子「狙いを定める……ムーランド! “かぎわける”!」

 「ヴォフ」


ムーランドが鼻を鳴らす。

すぐに、


 「ヴォッフヴォフッ!!!!」


宙を舞うジュナイパーのうち一匹を視線で追いかけ始める。


梨子「あれが本物……!!」

ことり「……!! 対応が早いね……!! なら、ジュナイパー!!」

 「ジュナイッ!!!!!」


ジュナイパーは逃げるのをやめて、元の一匹に戻り、羽から出した矢羽を番える。


梨子「ムーランド!! 攻撃来るよ!!」

 「ヴォッフッ」

ことり「ジュナイパー!! “かげぬい”!!」

 「ジュナイプッ!!!!!!!」


空中から矢が撃ち出される。

一直線に飛んで来る矢羽。

でも、正体を追いきった状態なら、一直線に飛んで来る矢は回避できる……!!


梨子「ムーランド!!」
 「ヴォッフッ!!!!」


ムーランドがすんでのところで、矢をかわす。

矢はムーランドの顔のすぐ横を掠めたが、

攻撃は完璧に回避できた。


梨子「よし……!!」


すぐに反撃へと移ろうとした瞬間、

異変に気付いた。


 「ヴォッ…フ」

梨子「……え?」


ムーランドの動きが固まっていた。


梨子「ム、ムーランド!? どうしたの!?」

 「ヴォッフ……」


ムーランドは苦しげな顔をして、その場に立ち尽くしている。

もうどくでもう動けない……? いや、そういう感じじゃない。


梨子「何かされた!?」
230 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:18:10.97 ID:YHpk3Rh50

すぐさま周囲を観察する。

だけど、異常らしい異常なんて見当たらない。

地面には先ほど、ムーランドが避けた矢羽くらいしか……。


梨子「……いや、それだ……!!」


矢羽は、ムーランドの影に刺さっていた。

ことりさんの指示した技は──“かげぬい”。


梨子「影に攻撃して、動きを止める技……!?」

ことり「正解!! でも、もう遅いよ!!」

 「ジュナイッ!!!!!!!」


ジュナイパーがムーランドの頭上から一気に下降してくる。

加速した上空からの一撃、


ことり「“ブレイブバード”!!」

 「ジュナイッ!!!!!!!」

 「ヴォッフッ!!!!!」


床に磔にされて、動けないムーランドは為す術もなく、その突進に吹っ飛ばされた。


梨子「ムーランド!」
 「ヴォフッ……」


……ムーランド、戦闘不能だ。


梨子「……戻って、ムーランド」
 「ヴォッフ…──」


私はムーランドをボールに戻し、

最後のボールを構えた。


梨子「……行こう!!」


ボールを放る。


 「ガニューーー!!!!!!」
梨子「メガニウム!!」


メガニウムは飛び出すと同時に“つるのムチ”を伸ばす。


ことり「! ジュナイパー!! 離脱!!」

 「ジュナイッ!!!!」


ジュナイパーがすぐさま上昇、“つるのムチ”はすんでのところでかわされる、が


梨子「空に逃がしちゃダメ!! “はなふぶき”!!」
 「ガニューーーー!!!!!」


逃げるジュナイパーに向かって、範囲攻撃を放つ。


 「ジュ、ジュナイッ!!!!!!」
231 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:19:29.02 ID:YHpk3Rh50

四方八方から、花びらが襲い掛かってきて、うまく空に飛び立てないジュナイパーに更に追撃、


梨子「“マジカルリーフ”!!」
 「ガニューーー!!!!!!!」


今度は必中の技。

最序盤で使った“グラスフィールド”による、くさタイプの強化の影響もあり、ジュナイパーをうまく翻弄できている。


ことり「あくまで逃がさないってことだね……なら、“ブレイブバード”!!」

 「ジュナイッ!!!!!」


ジュナイパーは再び“ブレイブバード”で一気に加速し、今度はメガニウムとの距離を一瞬で詰めてくる。


 「ガニュゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!」


メガニウムはそれに対して、地面に向かって足を打ち鳴らす。

任せろ──と言わんばかりに、


梨子「メガニウム!! 信じてるよ!!」

 「ガニュウウウウウウ!!!!!!!!!!」


雄叫びをあげる、メガニウムにジュナイパーの攻撃が突き刺さる。


 「ガ、ニュゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!」


激烈な突進、だけど、メガニウムは脚を踏ん張り耐える。


ことり「ジュナイパー!!」

 「ジュナイッ!!!!!!!!」


ジュナイパーは身を捻りながら、推進力を作り出し、押し切ろうとする。


梨子「“ねをはる”!!」

 「ガニュゥゥゥッ!!!!!!!!!」


メガニウムは足の裏から根っこを伸ばし、その場に自身に身体をホールドする。


ことり「……!!」


次第にジュナイパーは追加の推進力を得ることが限界に近付き。


 「ジュ、ジュナイ」


“ブレイブバード”の前進が止まる。


 「ガニュウッ!!!!!!」


すぐさま、メガニウムは再び“つるのムチ”を伸ばし、ジュナイパーを捕まえようとする。


ことり「ジュナイパー!!」

 「ジュナイッ!!!!!」
232 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:21:06.29 ID:YHpk3Rh50

だが、ジュナイパーもタダでは捕まらない。

目の前でサマーソルトキックをするように、丈夫な脚でメガニウムの顎を叩く。


 「ガニュッ!!!!」


一瞬、“つるのムチ”の勢いが弱まり、ジュナイパーは背後に向かって跳ぶ。


梨子「──“じしん”!!!」

ことり「“じしん”!?」

 「ガニュゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」


メガニウムが根っこと繋がった地面を大きく揺する。


 「ジュ、ジュナ!?」


ことりさんもジュナイパーも動揺している。

空に逃げようとしている相手に、何故“じしん”……? と言った顔だが、

私の狙いは“じしん”による攻撃じゃない……!!

──ボンッ!!


ことり「!?」

 「ジュナッ!!!?」


ジュナイパーの背後で何かが爆ぜる。

──ボンッ!!!

今度は前方で──いや、

──ボンッ!!! ボンッ!!! ボンッ!!!!

続け様に周囲が突然爆ぜる。


ことり「な!? こ、これ!?」

 「ジュ、ジュナッ!!!!?!?」


大きな音に驚いて怯んだジュナイパーを、今度こそ“つるのムチ”で捕まえる。


ことり「“タネばくだん”……!? まさか、“いやしのねがい”の直前に使った“やどりぎのタネ”は……!?」


──そうだ、あれはフェイクだ。

地面にばら撒かれた“タネばくだん”は、今“じしん”によって打ち上げられた衝撃で破裂し、ジュナイパーの不意をついて怯ませた。

メガニウムはそのまま、蔓で捕まえたジュナイパーを一気に自分の元へと引き寄せる。


ことり「っ!! ジュナイパー!! “リーフストーム”!!」

 「ジュナァァァァィッ!!!!!!!!!!」


蔓で引き寄せられながらも、ジュナイパーを中心にした草の嵐が吹き荒ぶ。

だけど、


 「ガニュゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!」


メガニウムは放さない。
233 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:22:00.09 ID:YHpk3Rh50

梨子「ここまで、いろんなことを考えながら旅をしてきました……」

ことり「……!」

梨子「これが……その中で、仲間たちと向き合って、見つけた答えです!!」

 「ガニュゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」


メガニウムが声をあげる。

引き寄せられたジュナイパーに向かって、繰り出す──この一撃。


梨子「──“おんがえし”!!!!!!」
 「ガッニュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


──全てを込めた、全力の一撃を、一発の頭突きに込めて、ジュナイパーにぶちかました。


 「ジュ……ナ……」


脳天に渾身の一撃を食らったジュナイパーは、白目を剥いて、崩れ落ちた。


 「ガニュゥゥ……!!!!」
梨子「……やった……。……やった……!!」


私はフィールドに走り出す。


梨子「メガニウム!!!!」
 「ガニュゥッ!!!!!!」


私はメガニウムに抱きつく。


梨子「やった!!!! 私たち、勝ったよ!!!!」
 「ガニュゥゥッ!!!!!!」

梨子「みんなの力で……勝てたよ……っ……」
 「ガニュゥッ」


なんだか、急に力が抜けて、もたれかかるようになりながら、何故だか涙が溢れてきた。


梨子「ありがとう……っ……みんな……っ……。……ここまで、わたしと一緒に、たたかってくれて……っ……ありがとう……」
 「ガニュ」


そんな私の頬をメガニウムが舐めてくる。


ことり「……ふふ、“おんがえし”か」

梨子「! あ、ご、ごめんなさい……!! まだ、決着宣言が……」


バトルが終わる前に飛び出すなんて、少しマナーが悪かった。


ことり「うぅん。正真正銘、梨子ちゃんの勝ちだよ」


ことりさんはジュナイパーをボールに戻しながら、そう言う。
234 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:23:33.55 ID:YHpk3Rh50

ことり「“おんがえし”はポケモンがトレーナーのことを信頼している程に威力を増す技……あれだけの威力を見せられたら、もう疑うことなんて出来ないね」

梨子「ことりさん……」

ことり「梨子ちゃんとポケモンたちの絆は……本物だよ」

梨子「……はい!」
 「ガニュッ!!」

ことり「ふふ、メガニウムもとっても幸せそうだね……」

 「ガニュッ」

ことり「梨子ちゃん」


ことりさんが私のことを真っ直ぐ見つめて名前を呼ぶ。


梨子「は、はい!!」

ことり「ここまで歩いてきた努力と、ポケモンたちとの揺るぎない信頼関係、そして疑いようのない実力を認め、あなたにこの──“ハミングバッジ”を進呈します」


ことりさんから差し出される、この地方での最後のバッジ。


梨子「はい!!」


私は力強く返事をしながら、そのバッジを受け取ったのだった。





    *    *    *





ことり「結局……全部ことりの取り越し苦労だったみたいだね」


ことりさんは恥ずかしそうに言う。


梨子「そんなことないです……あのとき、ことりさんに言われなかったら……私本当に大切なものを見落としたまま、この旅を終えていたと思います」


こんな素敵な景色に、世界に、経験に……そして、何よりも仲間たちにも気付かずに、だ。


梨子「今は……すごく素直に世界を見つめられてる気がします」

ことり「……そっか」

梨子「だから、ことりさん……!」


私はことりさんに礼を言おうと改めて向き直って──


ことり「梨子ちゃん」


──と、思ったらことりさんは私を抱きしめて、


ことり「ありがとう……」


そう言う。
235 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:24:08.58 ID:YHpk3Rh50

梨子「こ、ことりさん……? お礼を言うのはこっちの方で……」

ことり「うぅん……ことり、まだまだ未熟だから……梨子ちゃんにそう言ってもらえて、今すごくホッとしてる……」

梨子「ことりさん……」

ことり「ちゃんと答え……見せにきてくれてありがとう……」

梨子「……こちらこそ、最後まで見てくれて、ありがとうございます」


私はことりさんの抱擁に答えるように抱き返した。

こうして、私は……やっとあのときの失敗の答えを出すことが出来た──そんな充足感に包まれながら、この地方の全てのジムを制覇することが出来たのでした。


236 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 03:25:13.67 ID:YHpk3Rh50


>レポート

 ここまでの ぼうけんを
 レポートに きろくしますか?

 ポケモンレポートに かこんでいます
 でんげんを きらないでください...


【セキレイシティ】
 口================= 口
  ||.  |⊂⊃                 _回../||
  ||.  |o|_____.    回     | ⊂⊃|  ||
  ||.  回____  |    | |     |__|  ̄   ||
  ||.  | |       回 __| |__/ :     ||
  ||. ⊂⊃      | ○        |‥・     ||
  ||.  | |.      | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\     ||
  ||.  | |.      | |           |     ||
  ||.  | |____| |____    /      ||
  ||.  | ____ ●__o_.回‥‥‥ :o  ||
  ||.  | |      | |  _.    /      :   ||
  ||.  回     . |_回o |     |        :   ||
  ||.  | |          ̄    |.       :  ||
  ||.  | |        .__    \      :  ||
  ||.  | ○._  __|⊂⊃|___|.    :  ||
  ||.  |___回○__.回_  _|‥‥‥:  ||
  ||.      /.         回 .|     回  ||
  ||.   _/       o‥| |  |        ||
  ||.  /             | |  |        ||
  ||./              o回/         ||
 口=================口

 主人公 梨子
 手持ち メガニウム♀ Lv.58 特性:しんりょく 性格:いじっぱり 個性:ちょっぴりみえっぱり
      チェリム♀ Lv.53 特性:フラワーギフト 性格:むじゃき 個性:おっちょこちょい
      ピジョット♀ Lv.55 特性:するどいめ 性格:ひかえめ 個性:ものおとにびんかん
      ネオラント♀ Lv.48 特性:すいすい 性格:わんぱく 個性:ちょっとおこりっぽい
      メブキジカ♂ Lv.55 特性:てんのめぐみ 性格:ゆうかん 個性:ちからがじまん
      ムーランド♂ Lv.49 特性:きもったま 性格:ゆうかん 個性:しんぼうづよい
 バッジ 8個 図鑑 見つけた数:146匹 捕まえた数:14匹


 梨子は
 レポートを しっかり かきのこした!

...To be continued.



237 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:41:56.53 ID:YHpk3Rh50

■Chapter082 『グランドフェスティバルに備えて』 【SIDE You】





──フソウタウン。ホテルの一室。


曜「……グランドフェスティバル評定基準一覧分厚い……」


私は来るグランドフェスティバルに備え、ルールの確認を行っているところだった。

グランドフェスティバルはここまでの部門ごとのコンテストと違い、かっこよさ、うつくしさ、かわいさ、かしこさ、たくましさの5つのコンディション全てが要求される。

そのため、基本は同じでも細かいルールがかなり異なるのだ。

ちなみに、ことりさんもセキレイシティから戻ってきたらしいが、今は別に部屋を取っている。

あんじゅさんも言っていたが、数日後に対等に戦う相手である以上、直近であまり一緒に行動しているのはお互いのためにもよくないからだ。


曜「えーっと……『グランドフェスティバルは5部門全てのコンディションがポイント化されます』……ふむふむ。『ただ、1匹のポケモンで全てのコンディションをまかなうことは難しいため、措置としてメインポケモン1匹の他に2匹のサポートポケモンの持ち込みが許可されています』」


サポートポケモン2体はメインポケモンのアピールの補助をする役割がある。

そうなると、自然とメインポケモンが弱い部門の補助をすることになると思うけど……。


曜「……と言っても私の手持ちはコンテスト要員じゃないホエルオー以外は全部部門が違うから、そこはあんまり考えなくてもいいかな……」


一応現時点ではメインはラプラス。サブにはカメックスとタマンタを置こうとは思っている。


曜「『一次審査……メインサブ含めた3匹の全てのコンディションを評価対象とし、部門ごとに客席からの投票を行います。』」


つまり、5部門それぞれの一次審査判定があるということだ。


曜「『一次審査の後、得票の合計点が発表され、得票率が高い順に二次審査の1ターン目のアピールをすることになります』……この得点は今までのコンテスト違って、可視化されるってことかな」


私はちょっとずつ内容を頭に入れながらコンテスト概要のページをめくる。


曜「『二次審査……二次審査は全6ターン。1〜5ターンの間はかっこよさ、うつくしさ、かわいさ、かしこさ、たくましさの5部門のターンが順番に周って来ます。ただし、その順番はランダムでターンの開始時に発表されます。参加コーディネーターはターンのはじめにそのターンに使用する技をあらかじめポケモンに指示してください。他の参加者のアピールを見てからアピールする技を変えることは出来ません。』」


ターンの開始時に要求される部門が決定されるから、その場で素早く判断して、使う技を決めなくてはいけない。これは今まで通りだ。


曜「『また、全てのターンで全ての技が全ての部門コンディションごとに得票処理を行われます。オーディエンスのエキサイトは部門ごとに審査員が判定し、部門通りのアピールの場合に限り、倍に近いエキサイトが得られているものと判断します。またそのターンの部門に沿わないタイプのアピールをした場合、減少するエキサイトも倍下がるものと考えます。』……えーっと、つまり……」


常に使った技を全ての部門で計算して、それの合算値を得点として加算するということだ。

例を出すと、全ての部門エキサイトが1、ターン部門がうつくしさのときに“こなゆき”を使うとする。

この技は元々うつくしさタイプの♡4の技だ。

そうすると……。


かっこよさ:♡4 かっこよさエキサイト変動なし。Ex1のまま。 =♡4

うつくしさ:♡4 うつくしさエキサイト変動+2。Ex3。更にエキサイトボーナス点♡+2 =♡6

かわいさ:♡4 かわいさエキサイト変動なし。Ex1のまま。 =♡4

かしこさ:♡4 かしこさエキサイト1減少。Ex0。エキサイトの減少による減点で♡-1 =♡3

たくましさ:♡4 たくましさエキサイト1減少。Ex0。エキサイトの減少による減点で♡-1 =♡3

合計:♡4+6+4+3+3 = ♡20


ということになる。
238 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:45:37.10 ID:YHpk3Rh50

曜「うー……思ったより複雑だな……」


常に全ての技が全ての部門ごとの判定を行われるだけでなく、エキサイトも部門ごとに存在するため、考えて操作するとなると、かなり複雑になる。

ただ、逆にこのルールは今までのコンテストでは生かし辛かった技も使えることになる。

具体的に言うなら、“うずしお”のような、ターン中のエキサイトを固定する技。

使ったタイミングでの判定は変わらないけど、それ以降ターン中のエキサイトは全ての部門において、上昇も下降もしなくなる。


曜「この技のエキサイト操作への影響力は今までのコンテストとは比べ物にならない」


次に“ふいうち”や“つららおとし”のような使う順番によっては、大きくエキサイトを上昇させる技。

前者“ふいうち”は1番目のアピール時に、後者“つららおとし”は4番目のアピール時にエキサイト上昇が倍になる技だ。

ターン部門と一致させれば、倍の倍でエキサイトは一気に4上昇。加えて?4のボーナスも貰える。


曜「エキサイト0のとき以外は4つ上昇させたら、確実にボルテージMAXまで行くから……かなりの得票が期待出来る……」


逆に“うそなき”や“こごえるかぜ”のような、部門外だった場合エキサイトを2段階下げてしまう技は複数の部門のエキサイトを無理矢理リセット出来る技にもなる。

部門ごとアピールについてはまだまだ考えられることはたくさんありそうだけど……ひとまず次に進もうかな。


曜「『6ターン目は部門が存在しない、フリーアピールとなります。』……ここまで5ターンと違って、特定の部門に偏らない純粋なアピールタイムってことだよね。『また、フリーアピール時のアピール順は技による順番の操作を除き、1〜5ターンの総合点の高い順番にアピールをすることになります。』」


本当に最後の最後にするアピールということだ。


曜「『二次審査6ターンのうち、2匹のサポートポケモンは2回ずつ……合計4回サポートアピールをすることが出来ます』」


さて、大きな変更点サポートポケモンに対する説明項目。


曜「『サポートアピールは基本評定基準自体は前述のものと変わりませんが、合計点は0.5倍(切り上げ)されたものが加算されることになります。またサポートアピールは必ずメインポケモンより前に使用し、一匹のサポートポケモンが1ターンの間に2回アピール機会を消費することは出来ません』」


サポートポケモンの技はあくまでサポート。メインポケモンに比べてアピール出来る量は少なくなるようだ。


曜「『メインポケモンとサポートポケモンのアピールは基本的に独立しています。ただし、場全体に掛かる技からコンボ待機〜それに続く技による評定は、メインポケモン、サブポケモンで統一した判定を用います』……えーっと、つまり……」


サポートポケモンのタマンタが“あまごい”を発動した直後に、ラプラスが“かみなり”を使うとこれだけでコンボが成立したことになる、ということだ。

逆に言うならメインとサポートで統一……ということは、前のターンにラプラスが“あられ”を使って、次のターンのサポートアピールでカメックスが“ふぶき”を使う。みたいなことも出来るけど……。

ただ、サポートポケモンの得票は半分として扱われるから基本的にはラプラスがコンボを決める方が得点的にはおいしい。


曜「一匹のサポートポケモンが1ターンの間に2回アピールすることは出来ない……ってことは1ターンの間に2匹両方でサポートアピールすることは出来るってことだよね」


これも頭に入れておいた方がいいかもしれない。


曜「『またサポートポケモンの防御技は、広範囲を守れるものなら、メインポケモンも一緒に守ることが出来ます』……つまり、タマンタで“ワイドガード”を使えば、ラプラスも一緒にガードされるっと……」


サポートの役割として重要な部分になる気がする。


曜「『サポートポケモンは妨害を受けず、仮に他のポケモンのアピールで驚いたとしても減点の対象にはなりません』……あくまでアピールを邪魔されたときに減点されるのはメインポケモンだけってことだね」


サポートポケモンは防御を意識しなくてもいい、ということだ。


曜「『同様にサポートポケモンによる妨害技は全てメインポケモンへ行います。出場者のサポートポケモン同士のアピール妨害は減点の対象とはなりません。同様に他の参加ポケモンの技に依存するアピール技は、全てメインポケモンを前回の行動者として参照します。』」
239 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:48:27.14 ID:YHpk3Rh50

サポートポケモンでサポートポケモンを驚かしても意味ないよ、という話。ただ、低いリスクでメインポケモンのアピール妨害が出来ると言うのは頭に入れておこう。

ついでに“ものまね”のような他のポケモンの技を真似る技などを使ったときに、真似ることが出来る技はサポートポケモンのアピールを挟んでいても、メインポケモン同士で行われるということだ。

サポートポケモンで大技を出して、それを“ものまね”で繰り返すみたいな使い方は出来ないようだ。


曜「『調子をあげる技はメインポケモン、サポートポケモンは独立していて、お互いに作用することはありません』……まあ、そりゃサポートポケモンがビルドアップした能力が他のポケモンのものになるわけじゃないからね」


ただ、サポートポケモンが調子をあげて、次のサポートアピールに備えるということも出来なくはない。……えーと、次。


曜「『サポートポケモンのアピールによってもエキサイト評定は基本的に変動するものと考えます。ただし、ターン部門のタイプと一致していても、メインポケモンのように倍付けのエキサイト上下は起こらないと考えます』」


つまりうつくしさのターンのときに、うつくしさの技を使ってもサポートポケモンの技によって変動するエキサイトは1ということだ。


曜「『ターン中にエキサイトがMAXになったときに限り、メインポケモンがライブアピールを行うことが出来ます。ライブアピールは会場のボルテージが最も高い状態で行うことの出来る特別なアピールです。サポートポケモンのアピールでエキサイトがMAXになった場合、ライブアピールすることは出来ません。』」


サポートポケモンのときにエキサイトがMAXになってもライブアピールが出来ない……これは本当に頭に入れておかないといけない。

サポートポケモンのタイミングでエキサイトゲージを満タンにしたら、ライブアピールが不発して、そのままエキサイトゲージはリセットされてしまうのはかなり痛手になる。


曜「『ライブアピールは独立した技として判定せず、発動直前に使った部門技の該当部門点だけにボーナス点を追加します。他の部門点への追加ボーナスは発生しません。』」


ライブアピールは?5点分のアピールに相当する。

ただ、あくまで発動した部門アピール点が増すだけで、全部門点に5点ずつ追加されるということではないという注意だろう。


曜「『最終的に一次審査:二次審査=1:2の割合で最終ポイントが決定します。合計点が最も高かった出場者が優勝です。』……ここはだいたい今までのコンテストライブ通りかな」


大雑把なルールの把握はこんなもんかな……。

あとは……。


曜「同じコンテストライブで戦う相手のことか……」


現クイーンのあんじゅさん。

前クイーンのことりさん。

そして、私に最初にコンテストをレクチャーしてくれた志満姉。

三人とも実際にコンテストをしているところを見たことがないからなんとも言い辛いけど……。

性格や得意な部門から、ある程度の戦略は推測出来るかもしれない。


曜「まず志満姉……おっとりしたお姉さんだけど、得意部門はたくましさやかっこよさ……」


得意部門からすると妨害が強い技が多い。


曜「そういえば、昔は割とおてんばだったって、あんじゅさんが言ってたような……」


志満姉からの妨害は警戒した方がいいかもしれない。


曜「次はことりさん……」


ことりさんは私を教える間も常にアピール特化を強く教えてくれていたけど……。

あれは私の考えを尊重してくれていたからであって、ことりさん自体はバトルスタイルを見ていても……。


曜「ことりさんって基本的にまず相手が動いたのを見てから対応してるよね……。元々器用なオールラウンダーだし、対応型な気がする」


アピール妨害防御なんでもござれな対応型かな。
240 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:49:35.94 ID:YHpk3Rh50

曜「あんじゅさん……」


正直あんじゅさんのことはほとんどわからない。

だけど、自信満々の喋り方が割と印象に残っている。

そういう人は自分の覇道を往く、アピール特化な気もする。


曜「イメージの域は出ないけど、三人ともタイプが違う……」


かくいう私も一応アピール特化だけど……どの方向性でも極めれば頂点の大会まで辿り着く可能性を持っていると言うことだろうか。

そんなことを考えながら頭を捻っていると、

──prrrrrr.

ホテルの室内に備え付けてる電話が鳴る。


曜「ん? ご飯の時間かな?」


随分と考え事をしていたため、ディナーの時間を伝えるためのフロントからの内線かもしれない。

そんなことを考えながら、受話器を取る。


曜「もしもしー」

あんじゅ『こんばんは、曜。あんじゅだけど』

曜「……!?」


電話の主はなんとあんじゅさんだった。


曜「あ、あんじゅさん!? ど、どうかしたんですか……?」

あんじゅ『本番前にごめんなさいね。ただ、ちょっと話しておきたいことがあって……』

曜「……話しておきたいこと?」

あんじゅ『直接会って話したいし……渡したいものもあるから、ちょっと出てこれるかしら?』

曜「……?」





    *    *    *





曜「……うわ、オシャレなカフェ……」


──あんじゅさんに呼び出されたのはフソウタウンの大通りから少し小道に入ったところにある、オシャレなお店だった。

……というか、カフェというよりここは……。


バーテンダー「いらっしゃいませ、お客様」

曜「あ、えっと……」


入るや否や、バーテンダーさんに声を掛けられる。

こういう場所には慣れてないから、しどろもどろしていると……。


あんじゅ「その子、わたしの知り合いなのよ〜」


あんじゅさんが店の奥から歩いてくる。
241 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:51:14.12 ID:YHpk3Rh50

バーテンダー「そうでしたか」

あんじゅ「カウンターの奥の席、使わせてもらっていい?」

バーテンダー「ええ、もちろんです」


バーテンダーさんは恭しく礼をすると、店の奥へと戻っていった。


あんじゅ「さ、こっちに来てくれる?」

曜「あ、はい……」


あんじゅさんに促されて、後ろをトコトコと付いていく。


曜「あのーあんじゅさん……」

あんじゅ「なにかしら?」

曜「ここ……バーですよね?」


通されたカウンター席の向こうでは、恐らくマスターらしき人がカクテルを作っているところだった。


あんじゅ「そうよ。行き着けの場所なの。落ち着いてお酒が飲めるから、つい足を運んじゃうのよ」

曜「……私、まだ未成年なんですけど」

あんじゅ「わかってるわ。別にお酒を飲ませるために呼んだわけじゃないから。マスター、この子にソフトドリンク貰える?」


あんじゅさんの言葉を聞くと、マスターと呼ばれた人が手際よく、ジュースを用意してくれる。


マスター「パイルの実をベースにした、きのみのブレンドジュースです」

曜「あ、ありがとうございます……」


一口飲んでみると──


曜「なにこれ!? おいしい……!!」


パイルの実の皮が持つ酸っぱい味のあとに、他のきのみの甘い味が口いっぱいに広がる。

でも、それでいてしつこくなくて、すごく飲みやすい。無限に飲んで居られそうな気がする。


マスター「ありがとうございます」

あんじゅ「マスターの作るカクテルやブレンドジュースは絶品なのよ。……っと、それはいいとして」


あんじゅさんはカバンから、封筒のようなものを取り出す。


あんじゅ「これを渡しておこうかなと思って」

曜「……? なんですか?」


封筒を受け取り、表を見ると、


曜「……え」


そこには『コンテスト運営委員会役員推薦状在中』と書かれていた。
242 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:53:16.23 ID:YHpk3Rh50

曜「コンテスト運営委員会役員……?」

あんじゅ「そ。グランドフェスティバルの直前に渡すのもどうかな……とは思ったんだけど、ここまで来たら勝っても負けても、これを渡すに足ると思ったし」

曜「どういうことですか?」

あんじゅ「グランドフェスティバルは知っての通り、この地方のコーディネーターの頂点を決める大会よ。つまり今現在あなたは低く見積もって地方で4番目以上に優秀なコーディネーターってこと。間違いなくトップクラスのコーディネーターよ」

曜「トップクラスのコーディネーター……」

あんじゅ「ま、最も役員の中にはすでに永世クイーンになって殿堂入りした人もいるけど……現役コーディネーターの中では間違いなく、上位中の上位よ」

曜「……それと私が役員の推薦状を貰ってるのと関係が……?」

あんじゅ「……これはあくまでわたしの考えなんだけど、わたしはコンテストと言うものがもっと多くの人に広がって欲しいと思ってる」


言われてみれば、あんじゅさんはクイーンでありながら、率先してアクセサリー入れを配ったり、コンテストの布教をしていたことを思い出す。


あんじゅ「まだまだ、ポケモンと一緒にやることと言えばバトル……と言うのが主流だけど、わたしはポケモンの魅力はそれだけじゃないと思ってる」

曜「わ、私もそう思います!」

あんじゅ「ふふ、ありがと。……だからわたしはね、もっといろんな人にコンテストの良さを知ってもらう方法をいつも考えてるの」

曜「……」

あんじゅ「でも、一人じゃ知恵が足りない……だから、コンテストに真っ直ぐ向き合って、実力で持って上まで駆け抜けて来た仲間たちと一緒に、もっとよりよいものが作れないかなと思って、本当に優秀なコーディネーターにはこうして声を掛けているの。その人選のラインがグランドフェスティバル出場経験者ってわけ」

曜「……なるほど」

あんじゅ「実際、この考えにはことりも同意してくれててね。実はあの子も役員なのよ──……ってさすがに知ってるかしら?」

曜「……直接ことりさんの口から聞いたことはないですけど、薄々そうなんだろうなとは……」


ことりさんは出場するわけでもないのに、頻繁にコンテスト会場に足を運んでいたし、運営側に関わっているんだろうなと言うことは、なんとなく気付いていた。


あんじゅ「そういうわけで……どうかしら?」

曜「……う、うーんと……」


私は急に言われて困惑してしまう。

もちろん、すごく名誉なことだと言うのはわかってはいるけど。


あんじゅ「……もちろん、すぐに答えて欲しいってわけじゃないわ。グランドフェスティバル本番もあるわけだし」

曜「……そうですね……。ちょっと、少し考えさせてください」

あんじゅ「ええ、わかったわ」


あんじゅさんはカクテルに軽く口を付けてから──


あんじゅ「曜」


訊ねて来る。


曜「なんですか?」

あんじゅ「コンテストは好き?」

曜「……はい! 大好きです!」

あんじゅ「そう……なら、あのときあなたに布教してよかった」

曜「こちらこそ……ありがとうございます。あんじゅさんのお陰でコンテストに出会えました」

あんじゅ「ふふ、でもあなたなら遅かれ早かれこの世界に来ていたと思うけどね」


あんじゅさんはそう言って笑う。
243 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:54:24.48 ID:YHpk3Rh50

あんじゅ「……ことりがね、言っていたの」

曜「?」

あんじゅ「まだコンテストライブは過渡期だって」

曜「過渡期……ですか」

あんじゅ「まだまだルールを洗練出来るし、もっともっとポケモンたちの魅力を伝えられる場として、もっともっと発展出来る可能性を秘めてる素敵な場所なんだって」

曜「ことりさんが……」

あんじゅ「ことりは、もっと多くの人が、ポケモンたちの魅力に気付ける場所にしたい、その機会と出会える場所にしたいって言っていた。それがあの子がコンテストに懸ける信念」


あんじゅさんは私の目を真っ直ぐ見つめながら、


あんじゅ「曜、あなたにとってコンテストは……どういう場所であってほしい?」


問うてくる。


曜「……私は──」


少し考える。

私にとってコンテストって、どんな場所だろう。

自分が考えた最高の衣装を皆に披露して、それを受け止めてもらって、認めてもらえる場所……。

……うぅん、ちょっと違うな。


曜「……笑顔になれる場所、かな」

あんじゅ「笑顔になれる場所?」

曜「……私がコンテスト会場に訪れた理由なんですけど……実は野生のポケモンとのバトルですごい怖い思いをして……バトルが怖くなって、この先どうしようか、すごく迷ってたんです」


スタービーチでのドヒドイデとのバトルで、本当に怖い思いをした。


曜「そんなときに、先輩トレーナーに薦められて、コンテスト会場を訪れて……そしたら、ポケモンもコーディネーターさんも……それだけじゃない、観客の皆もすごく楽しそうで、キラキラしてて……。気付いたら私もそのキラキラから目が離せなくなってて」


自分で言ってて、思い出して、気付く。
244 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:55:30.93 ID:YHpk3Rh50

曜「私……コンテストがあったから、また笑顔になれた。……怖い思いしたけど、ポケモンを嫌いにならずに居られた」

あんじゅ「……そっか」

曜「だから……皆がキラキラ眩しい笑顔で笑って、ポケモンと一緒に何かを表現するのって、素敵なんだなって、そう思える場所になってくれたら……うぅん、そうあり続けてくれたら……嬉しいです」

あんじゅ「……ふふ、やっぱり、わたしの目に狂いはなかった……すごく素敵な考えだと思うわ」


あんじゅさんはわたしの言葉を聞いて優しく微笑んでくれる。


曜「あ、ありがとうございます」


なんかちょっぴり恥ずかしい。


あんじゅ「ますます、一緒にコンテストを作って行く仲間に欲しくなっちゃったけど……それは、グランドフェスティバルが終わってからにするわ」


そう言ったあと、あんじゅさんは手を差し伸べてきた。


あんじゅ「……グランドフェスティバル。お互い全力で、訪れた誰もが笑顔になれるような、素敵なコンテストライブにしましょう」

曜「……はい!」


私はその手を強く握る。

このあと二人でゆっくり談笑をしながら過ごす。

コンテストについて語るたびに、あんじゅさんは嬉しそうに話を聞いてくれて──。

そんなあんじゅさんたちと戦う最後の決戦のステージが……いよいよ、始まるんだ。

コーディネーターの頂点を決める大会、グランドフェスティバルが──

そんなことを考えながら、フソウタウンでの夜は更けていくのでした……。


245 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 13:56:14.61 ID:YHpk3Rh50


>レポート

 ここまでの ぼうけんを
 レポートに きろくしますか?

 ポケモンレポートに かこんでいます
 でんげんを きらないでください...


【フソウタウン】
 口================= 口
  ||.  |⊂⊃                 _回../||
  ||.  |o|_____.    回     | ⊂⊃|  ||
  ||.  回____  |    | |     |__|  ̄   ||
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  ||. ⊂⊃      | ○        |‥・     ||
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  ||.  | ____ 回__o_.回‥‥‥ :o  ||
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  ||.  回     . |_回o |     |        :   ||
  ||.  | |          ̄    |.       :  ||
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 口=================口

 主人公 曜
 手持ち カメックス♀ Lv.53 ✿ 特性:げきりゅう 性格:まじめ 個性:まけんきがつよい
      ラプラス♀ Lv.47 ✿ 特性:ちょすい 性格:おだやか 個性:のんびりするのがすき
      ホエルオー♀ Lv.45 特性:プレッシャー 性格:ずぶとい 個性:うたれづよい
      ダダリン Lv.47 ✿ 特性:はがねつかい 性格:れいせい 個性:ちからがじまん
      カイリキー♂ Lv.44 ✿ 特性:ふくつのこころ 性格:まじめ 個性:ちからがじまん
      タマンタ♀ Lv.42 ✿ 特性:すいすい 性格:むじゃき 個性:こうきしんがつよい
 バッジ 2個 図鑑 見つけた数:161匹 捕まえた数:23匹 コンテストポイント:120pt


 曜は
 レポートを しっかり かきのこした!

...To be continued.



246 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:04:15.69 ID:YHpk3Rh50

■Chapter083 『開催! グランドフェスティバル!!』 【SIDE You】


司会『──レディーーース・アーーーンド・ジェントルメーーーンッ!!! 今宵、ついに……ついについに始まります!! ポケモンコンテストライブにおいて最強のコーディネーターの座を競い合う祭典──グランドフェスティバルのお時間です!!!!!!』


眼鏡がトレードマークの司会の声と共に、会場中は歓声と熱気に包まれ、最後の大会が幕を開ける。


司会『この栄誉ある大会にて、本日全てのコーディネーターたちの頂点を目指して競い合う、参加者たちとそのポケモンたちの紹介です!!!』


司会『エントリーNo.1!! もはやここに訪れている人間で、彼女とその相棒を知らない人は居ないと言っても過言ではないでしょう!!! 現クイーン!! 『うつくしさの覇者・ビューティフルバタフライ』──』


司会の声と共に、スポットライトが当てられる。


司会『──あんじゅ&ビビヨン!!!』

あんじゅ「はぁーーーい!!!! 皆ーー!! よろしくねーー!!!」
 「リィリリィ、リィリリリィ〜」

司会『そして、サポートポケモン──バタフリー!! アゲハント!!』

 「フリーフリーー!!!」「ハーーーント」


紹介を受けた、三匹の蝶々があんじゅの周りを華麗に飛び回る。

──そのポケモンたちは小さな身体に美しいドレスを纏い、翅には“ぎんのこな”がライトを反射してキラキラと光っている。

頭には三匹おそろいの水色の小さなリボンを付けて飾っている。

それを見て、一気に盛り上がる会場内。


司会『あんじゅさんは今大会が三回目の防衛戦──即ち、今回優勝すれば、栄誉ある永世コンテストクイーンの称号が与えられます!!』


司会の言葉を聞き、会場が再び大きな歓声に包まれる。


司会『ですが、次の参加者もそんな、あんじゅさんに負けず劣らずな超実力派コーディネーター!!! エントリーNo.2!! バトルもコンテストも可憐にこなす前クイーン!! 『プリティー・ハミングバード』──』


現われた彼女がスポットライトに照らされ現われる。


司会『──ことり&チルタリス!!!』

ことり「みんなーーー!!! 今日は絶対に優勝するからーーー!!! 応援してねーーー!!!」
 「チィーーール」

司会『そして、サポートポケモンはジュナイパーとモクローです!!』

 「…ジュナッ」「ホーホー」


モクローはことりの頭の上で羽を開く。

天使のような真っ白な上着を羽織り、シンプルに着飾っている。

逆にジュナイパーは真っ黒なタキシードを象った姿。

メインポケモンであるチルタリスは頭に花冠を身に付け、真っ白な綿羽にあわせるような純白のドレスを身に纏っている。


司会『今回は花嫁をイメージした衣装で参戦!! 自前の衣装で着飾るという発想をコンテストに持ち込んだのは彼女とまで言われています!! 今回もその持ち味を存分に生かして、クイーン奪還を目指します!!』


会場中から黄色い歓声が飛んで来る。

彼女の作る衣装人気は、多くの女性ファンの心をわしづかみにしている。この歓声もそれゆえのものだ。


司会『さあ、エントリーNo.3!! この実力派の二人に長年喰らいつき、今回も再びこのグランドフェスティバルの場にて競い合います!! たくましさ・かっこよさコーディネーターと言えばこの人!! 『ジェノサイド・プリンセス』──』


──ズシン、ズシン。と重量感のある音とともに現われたのは、
247 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:05:56.69 ID:YHpk3Rh50

司会『──シマ&ギガイアス!!』

志満「さあ……行きましょう、皆!」
 「ギーーーガイァッ!!!!!!」


そして、そんなギガイアスは二匹のポケモンを背負っての入場。


司会『ギガイアスに背負われている二匹の大型ポケモンはサポート枠!! ゴローニャとトリデプスです!!』

 「ゴローーニャ」「リデプス……」

司会『担がれている二匹の総重量は約450kg!! 入場だけでそのたくましさを体現しています!!』

 「ギガイァッ!!!!」


ギガイアスが声をあげて、二匹を下ろすと、その重量で──ドズン! と重鈍な音と共にステージにヒビが入る。


司会『ジェノサイド・プリンセスの二つ名に相応しく、たくましさコンテストにおいて最強の名を欲しいままにしている彼女! さっそく会場にヒビが入ってしまいましたね!』


それを見て、雄々しい歓声が飛んで来る。

そのたくましさは男性コーディネーターたちからも一目置かれている。


司会『この三人と牙を交えて争うことになるのは──エントリーNo4!! 行く先々でオリジナルの衣装を披露し、全ての部門をストレートで突破した、新進気鋭の超新星!! 『ワンダフル・ファッションマスター』──』


最後に現われ、スポットライトの照らされるのは、


司会『──ヨウ&ラプラス!!』

曜「優勝に向かって全速前進ーー!!! ヨーーーソローーー!!!!」
 「キュウウーーーーー」


ラプラスもチルタリス同様、花嫁のような真っ白なドレスのような衣装を身に纏っている。

頭には青い花のコサージュ、首には真珠のネックレスを身につけ、飾っている。


司会『そして、サポートポケモンはカメックスとタマンタです!!』

 「ガァーーメッ」「タマ〜」


カメックスは黒いタキシードで身を包み、タマンタは真っ白なコートから羽を生やした天使コーデ。

まるで先ほどのことりのポケモンと同じような組み合わせだ。


司会『えー予め調べた情報によりますと、ヨウさんは今回の出場者であることりさんとは師弟関係に当たるそうですね。最後の最後に同じテーマの衣装を持ってくるのは流石師弟と言ったところでしょうか』


ことり(ウェディングドレス……晴れ舞台に一番相応しいもんね)

曜(ことりさんもきっと私と同じ考えで、このテーマ衣装を選んだんだ……でも、だからこそ、この勝負──)

ことり(──わたしが勝つよ)
曜(──私が勝つ……!!)


ことりと曜、師弟の間で無言の火花が散る。


あんじゅ(バチバチじゃない……でも、わたしも現クイーンとして、負けるつもりはない……!!)

志満(今度こそ、私もクイーンに……! あんじゅちゃん、ことりちゃん……そして、曜ちゃん。勝負よ……!)


それぞれの想いを胸に── 一次審査が始まる。


248 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:07:36.04 ID:YHpk3Rh50


    *    *    *





司会『それでは一次審査に参りましょう!! お手元のパンフレットにもルールが記載されていると思いますが、グランドフェスティバルではかっこよさ・うつくしさ・かわいさ・かしこさ・たくましさ全てのコンディションを競い合います! オーディエンスの皆様には5つの部門ごとに一票ずつ投じていただきます! ご準備の程は宜しいでしょうか!!』


司会のその言葉に了解の意を示す歓声があがる。


司会『それでは……ビビヨン・バタフリー・アゲハントは赤、チルタリス・ジュナイパー・モクローは白、ギガイアス・ゴローニャ・トリデプスは黄色、ラプラス・カメックス・タマンタは青でお願いします!! まずはかっこよさから──』


司会の声と共に観客席からペンライトがあげられる。


曜(!? あ、圧倒的……!?)

あんじゅ(かっこよさは仕方ないか……)

ことり(やっぱり、そうなるよね……)


参加者全員が心の中でその様子に想いを描く。そんな中で唯一余裕の心持ちなのは──


志満(かっこよさとたくましさは譲らない……!!)


志満だ。

会場は黄色が6割近くを占めいている。

それに続く形で白→青→赤となっている。


司会『それでは、次はうつくしさです!! お願いします──』


会場の色が変わっていく。今度はうつくしさだ。


ことり(……これも予想通りかな)

志満(…………)

曜(うぐぐ……)


またしても、会場はある一色が大半を占めていた。


あんじゅ(──赤。当然よ。わたしはうつくしさで戦ってるんだから……!)


うつくしさ部門を得意とする、あんじゅの独擅場。

先ほどの志満の結果を上回って、7割ほどが赤色で染まっている。

引き離された形でそこに続くのは辛うじて青と白。黄色はほぼない状態だ。


司会『次はかわいさです!! 皆様、ご自分がかわいいと思ったポケモンに投票をお願いします──!』


次はかわいさ。


曜(! 割と多い!)

志満(三つの部門は仕方ないわね……)

あんじゅ(……流石と言ったところかしらね)


かわいさ部門で約半数の得票を得たのは──


ことり(やった! かわいさ部門なら負けないもん!)
249 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:08:47.50 ID:YHpk3Rh50

ことりカラーの白色が目立っている。

そして、それを追う形で青、赤の得票。再び黄色はほとんどない状態だ。


司会『続いて、かしこさ部門です!! 皆様どうぞ色変えをお願いします!』


かしこさ部門への投票で、変わる会場。


あんじゅ(……! なるほど、そうなるのね)

志満(……確かに、ポケモンのイメージが強く出るから)

ことり(……やっぱりかしこさ部門は苦手だなぁ)


やや驚いた心持ちの出場者たちの中、もっとも多くの支持を得たのは──


曜(……え!? わ、私たち!? ラプラスのかしこいイメージが生きた……!!)


曜だ。会場は青が過半数を占めている。

それに続くのがことりの白、あんじゅの赤、そして本当に僅かに見える志満の黄色。


司会『そして、最後はたくましさ部門です!! お願いします!!』


ラストたくましさ部門。その覇者は──


あんじゅ(……ま、そうなるわね)

ことり(これはさすがに……)

曜(……だよね)


会場を埋め尽くすのは黄色のペンライト。


志満(……よし)


ギガイアス・ゴローニャ・トリデプスとたくましさを重視したポケモンたちで固めている志満の圧勝だ。

7割に及ぶ支持を得ている。

それにかなり引き離される形で1割強ほど、青と白、それに少し劣る形で赤の色が見える。
250 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:14:32.26 ID:YHpk3Rh50

司会『ありがとうございます!! これにて一次審査を終了し、集計に移りたいと思います!! それではスクリーンに集計結果を表示します!!』


司会の声と共に、ドラムロールが鳴り響き──結果が一気に映し出される。


 《 かっこよさ
   【 ビビヨン 】 〔 ♢♢♢                   〕
   【チルタリス 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢                〕
   【ギガイアス】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢    〕
    【 ラプラス 】  〔 ♢♢♢♢                  〕

  うつくしさ
   【 ビビヨン 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ 〕
   【チルタリス 】 〔 ♢♢♢♢♢                 〕
   【ギガイアス】 〔                       〕
    【 ラプラス 】  〔 ♢♢♢♢♢♢                〕

  かわいさ
   【 ビビヨン 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢                〕
   【チルタリス 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢      〕
   【ギガイアス】 〔                       〕
    【 ラプラス 】  〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢             〕

  かしこさ
   【 ビビヨン 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢                 〕
   【チルタリス 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢              〕
   【ギガイアス】 〔 ♢                      〕
    【 ラプラス 】  〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢      〕

  たくましさ
   【 ビビヨン 】 〔 ♢♢♢                    〕
   【チルタリス 】 〔 ♢♢♢♢                   〕
   【ギガイアス】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢  〕
    【 ラプラス 】  〔 ♢♢♢♢♢                  〕 》


司会『格部門ごとに得票が偏っていますね。さて、これの総合点の発表に移ります! この点数順に一次審査の順位が決まり、二次審査のアピール順が決まります!! それでは、お願いします!!』


司会の声と共に総合点が映し出される。


 《 総合
   【 ビビヨン 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢  〕
   【チルタリス 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢  〕
   【ギガイアス】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢  〕
    【 ラプラス 】  〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢   〕 》


司会『おーーっと!? これはー!?』


ことり(……!)

志満(全員……!)

あんじゅ(ほぼ──)

曜(横並びだ!?)


司会『参加者4人がほぼ横並びです……!! 一次審査から、接戦になっております!! ……この場合、二次審査のアピール順は、小数点以下の数字で決まることになります!!』


司会の言葉と共にステージが一旦、暗転する。


司会『さあ……二次審査のアピール順を発表します……!! 二次審査最初にアピールをするのは──』


再び始まるドラムロール……そして

── 一筋のスポットライトが、
251 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:16:48.64 ID:YHpk3Rh50

志満「……よし……!」


志満に浴びせられた。


司会『一次審査を一位で抜けたのはエントリーNo.3! シマ&ギガイアスです!!』


あんじゅ(……く)

曜(し、志満姉が一位抜け……!)

ことり(……これはちょっと予想外かな……!)


司会『2番目以降のアピール順はビビヨン、チルタリス、ラプラスの順になります!!』


曜(く……さすが、グランドフェスティバル……一次審査が最下位なんて初めてだ……っ)


司会『それでは……二次審査、アピールタイムでございます!! 先ほども述べた通り、グランドフェスティバルは全てのコンディションを競い合います! そのため、今大会は全6ターンで1〜5ターンの間はランダムでターンごとに部門が決まります!』


司会の説明と共にモニター上でルーレットが回り始める。


司会『さあ、1ターン目の部門は……!!?』


ルーレットが停止する。


曜(うわ……)

ことり(志満ちゃん……持ってるなぁ)

あんじゅ(展開的には最悪かしらね……)


司会『1ターン目はたくましさからスタートです!!』


志満「さあ……行くわよ!! ギガイアス!!」
 「ギガーーイァッ!!!!!!」


二次審査が開始した──。





    *    *    *


252 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:20:02.73 ID:YHpk3Rh50


1ターン目──たくましさ。


志満「サポートアピール……トリデプス! “ワイドガード”!」
 「リーデプスッ」

  《 Support “ワイドガード” たくましさ 〔 ほかの ポケモンに 驚かされても がまんできる 〕 ♡×5 ◆
          トリデプス +♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡
          Total [ ♡♡ ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【☆★★★★】 》


トリデプスがギガイアスごと守る形でガードの体勢を取る。


司会『さあ、最初のアピールは一番手らしく、手堅い防御技です!』


あんじゅ(いや……でも、考えようによっては妨害技が使えない一番手に志満が回ったのは悪くないかもしれないわね)

ことり(むしろ、妨害を警戒しないといけない一番手だと、残りサポート回数を消費してでも守らないといけない……)

曜(ここで志満姉の得意部門を引いたのは逆にラッキーか……)


司会『続くメインアピールは……!?』


志満「ギガイアス、“のろい”」
 「ギーガ……」

 《 “のろい” たくましさ 〔 この次の アピールを 終わりの方に だすことが できる 〕 ♡×15 C
   ギガイアスC +♡×15 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【☆☆☆★★】 》


ギガイアスの体からオーラのようなものが立ち上り、パワーを上昇させる。その代わり目に見えて動きが鈍くなる。


曜(次のターン、後攻に回る技……!)

あんじゅ(しょっぱなから次ターンを最後尾に付けるって、妨害で荒らす気満々じゃない……)

ことり(……でも、妨害特化タイプではある意味定石かな……)


司会『さあ、ギガイアスはパワーを蓄えています! メインアピールのため、いつもよりもたくましさのエキサイトが激しく上昇しているぞー!!』


あんじゅ(……まあ、どっちにしろここまでは読み通り)


あんじゅ「ビビヨン! “たいあたり”よ!!」
 「リィリィッ!!!」

 《 “たいあたり” たくましさ 〔 たくさん アピール できる 〕 ♡×20
   ビビヨン +♡×20 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【☆☆☆☆☆】 》


2番手、ビビヨンが翅をはばたかせながら、空に向かって突進のアピール。

加えて、たくましさのエキサイトは早くも最大値に達する。


あんじゅ「ライブアピール!! 行くわよ!」
 「リィリリリィッ!!!!!」

あんじゅ「“ハードトランスフォーム”!!」
 「リリリィッ!!!!!!」

 《 “ハードトランスフォーム” たくましさ 〔 たくましさ部門 むしタイプの ライブアピール 〕 ♡♡♡♡♡
   ビビヨン +♡♡♡♡♡
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【☆☆☆☆☆】⇒【★★★★★】 》
253 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:24:02.24 ID:YHpk3Rh50

ビビヨンが鳴き声をあげるとともに、ビビヨンが糸を吐き、自身の周囲に大きな繭を作り出す。

──そして、その繭が光り輝いたかと思った次の瞬間。

繭の内側から、煌くオーラを纏った巨大な翅がステージ上に大きく開かれた。


司会『繭の中から羽化をする瞬間、生命のたくましくを表現した技“ハードトランスフォーム”が決まりました!!! 1ターン目から、素晴らしいライブアピールです!』


曜(試合展開が普通のコンテストとは比べ物にならないほど早い……!)

ことり(あんじゅちゃんなら確実にエキサイトにあわせてくるのは、予想通り……!)


司会『さあ、次はチルタリスのアピールです!』


ことり(でも、わたしのアピールは、妨害やエキサイトの影響がなくても、ポケモンを信じてるから大丈夫……!)


ことり「チルタリス! “みだれづき”!!」
 「チールチルチルッ!!!!!」

 《 “みだれづき” かっこよさ 〔 だすときに よって アピールの 出来具合が いろいろと 変わる 〕 ♡×5〜♡×40
   チルタリス +♡×40 ExB+♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【☆★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


チルタリスが素早くクチバシを突き出して、“みだれづき”を繰り出す。


司会『さあ、早くもターン部門以外の技が炸裂しています!! かっこよさ部門の“みだれづき”ですが、これはまた見事な技のキレです!!』


あんじゅ(いきなり博打技……でも、あの技のキレなら、最高得点ね)

曜(次は私たちのターン……!)


曜「行くよ! ラプラス!」
 「キュゥゥ〜〜〜!!!!」


その直後、ラプラスも同じように、長い口を使って、空に向かって連続の突き──“みだれづき”を繰り出す素振り。


曜「“ものまね”!」

 《 “ものまね” かわいさ 〔 1つ前の ポケモンの アピールと 同じくらい 上手くできる 〕 ♡〜
   ラプラス +♡×44 ExB+♡ ExP-♥♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


司会『さあ、ヨウさんはうつくしさ大会にて勝敗を決めた必殺技“ものまね”を一発目に持ってきたぞー!!! アピールが非常にうまく行ったチルタリスに便乗する形で一気に得点1位に躍り出ます!』


曜(滑り出しは悪くない……!)

あんじゅ(ただ、コンテストライブは始まったばかりよ……!)


 《 1ターン目結果 ([ ]内はこのターンまでに手に入れた♡合計)
   ギガイアスC ♡×20 ♥♥♥ [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡                              ]
   ビビヨン     ♡×22 ♥♥  [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡                     ]
   チルタリス   ♡×41 ♥♥   [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡     ]
   ラプラス     ♡×45 ♥♥♥  [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡ ] 》
254 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:24:50.68 ID:YHpk3Rh50

司会『さあ、1ターン目終了です!! 次の部門は──』


再びルーレットが回り出す。


ことり(ここで一番よくないのは妨害がしやすくなる部門……)

あんじゅ(かっこよさが来るとちょっとまずいわね……)

曜(かっこよさ以外……かっこよさ以外……!!)


だが、三人の祈りは虚しく。


司会『次のターンはかっこよさ部門です!』


志満「……ふふ」


かっこよさ部門に決定した。




    *    *    *


255 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:26:43.81 ID:YHpk3Rh50


2ターン目──かっこよさ。


司会『さあ、2ターン目、アピール一番手はラプラスからです!』


2ターン目は1ターン目とは真逆のアピール順。


曜(……さて、どうする……? 一番手のアピール……エキサイトをあげると、後続にライブアピールの機会を許す可能性が高い)

ことり(そもそも、曜ちゃんのラプラスはかっこよさ技はそんなに得意じゃないはず……)

あんじゅ(……三番手なら、狙いどころかしらね。……ただ)


志満「…………」


曜(志満姉が怖すぎる……)
ことり(志満ちゃんが怖すぎる……)
あんじゅ(志満が怖すぎるわね……)


妨害の主戦場の部門のターンで、最後尾につけた志満は全員警戒せざるを得ない。


曜「サポート! タマンタ、“ワイドガード”!」
 「タマ〜〜」

  《 Support “ワイドガード” たくましさ 〔 ほかの ポケモンに 驚かされても がまんできる 〕 ♡×5 ◆
          タマンタ +♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡ ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【☆★★★★】 》


司会『さあ、このターンも一番最初はサポート枠によるガード技からです!』


曜「ラプラス! “サイコウェーブ”!!」
 「キュゥゥ〜〜〜!!!」

 《 “サイコウェーブ” かしこさ 〔 だすときに よって アピールの 出来具合が いろいろと 変わる 〕 ♡×5〜♡×40
   ラプラス◆ +♡×20 ExB+♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡                                            ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【☆★★★★】 Po【☆★★★★】 》


ラプラスから変動する念波が撃ち出される。

アピールの出来は──。


曜(まずまずか……でも、このターンは欲張れないよね)


続いて、チルタリスが動く。


ことり「チルタリス、“いやしのすず”」
 「チルゥ〜〜」

 《 “いやしのすず” うつくしさ 〔 ほかの ポケモンに 驚かされても がまんできる 〕 ♡×5 ◆
   チルタリス◆ +♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


チルタリスを心地のいい鈴の音が包み込む。


ことり(このターンは徹底して防御でいい……ほぼ確実に妨害が飛んで来る以上、サポート枠の技回数を消費するのももったいないし)


司会『さあ、またしても防御技です! 最後尾に回ったギガイアス、警戒されていますね! 次はビビヨンのターンです!』
256 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:28:34.42 ID:YHpk3Rh50

あんじゅ(二人とも、かっこよさ技を使わないか……これは読み外したわね。……まあ、結果論。言ってもしょうがないか)

あんじゅ「サポート。バタフリー、“しんぴのまもり”」
 「フリーフリー」

  《 Support “しんぴのまもり” うつくしさ 〔 ほかの ポケモンに 驚かされても 一回 くらいは がまんできる 〕 ♡×10 ◆
          バタフリー +♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡♡♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡ ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆☆★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


神秘のベールが出現し、バタフリーはビビヨンごと守る体勢に入る。

そして、そこから更にメインアピール。


あんじゅ「ビビヨン! “おいかぜ”!」
 「リィリィ!!!!!」

 《 “おいかぜ” かっこよさ 〔 この次の アピールを はじめの方に だすことが できる 〕 ♡×15 @
   ビビヨン◆@ +♡×15 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡ ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【☆☆★★★】 Be【☆☆☆★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ビビヨンが激しく翅をはばたかせ、“おいかぜ”を発生させる。


あんじゅ(どっちにしろ、こっちでもいいエキサイトにあわせられるわ)

曜(次のアピールが一番最初になる技だ……)


司会『さあ、三番目まで全員防御技を使った状態のまま、最後のアピール、ギガイアスの番です!』


志満(妨害はさすがに気取られてる。……でも、これは攻防一体技よ)

志満「サポート! トリデプス! “はかいこうせん”!!」
 「リーーーーーデプスッ!!!!!!!!!!!!!」

  《 Support “はかいこうせん” かっこよさ 〔 みんなの 邪魔を しまくって 次の アピールは 参加 しない 〕 ♡×20 ♥×20
          トリデプス +♡×20 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡ ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【☆☆☆★★】 Be【☆☆★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


トリデプスの口から、破壊のエネルギーが一気に撃ち出され、ステージ上を薙ぎ払う。

──が、

 「タマ〜〜」
 《 ラプラス ◆
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡                                            ] 》

 「チルゥ」
 《 チルタリス ◆
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡ ] 》

 「フリーフリー」
 《 ビビヨン@ ◆
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡ ] 》


三匹ともガードを成功させ、妨害を防ぎ切る。


曜(……ほ)

あんじゅ(これは予想通り……)

ことり(でも、“はかいこうせん”の稼ぎはちょっと辛いかな……トリデプスはこれで、残りアピール回数がなくなっちゃったけど、まだゴローニャは何もしてないし)
257 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:31:14.90 ID:YHpk3Rh50

志満「更にサポート! ゴローニャ、“にほんばれ”!!」
 「ゴローーーニャッ!!!!」

  《 Support “にほんばれ” うつくしさ 〔 会場が 盛り上がっている ほど アピールが 気に入られる 〕 ♡×5〜♡×30
          ゴローニャ +♡×12 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡♡♡♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡ ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【☆☆☆★★】 Be【☆☆☆★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ゴローニャが“にほんばれ”を使ったため、会場に強い日差しが差し込んでくる。


司会『シマさんは早くも三回目のサポートアピールの使用です!!』


志満「ギガイアス!! “ソーラービーム”!!」
 「ギガイァァァァッ!!!!!!!」

 《 “ソーラービーム” かっこよさ 〔 1つ前の ポケモンの アピールの 上手さに 影響される 〕 ♡×15〜♡×30
   ギガイアス +♡×30 CB+♡×15 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡                           ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【☆☆☆☆☆】 Be【☆☆☆★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ギガイアスが太陽光を一気に集めて、発射する。

会場内に一閃する“ソーラービーム”に会場は一気に沸き立つ。


司会『直前のゴローニャの“にほんばれ”から、ノータイムでの“ソーラービーム”のコンボ!! 大技で大量に得点を稼ぎ、更にかっこよさのエキサイトがMAXへと達しました!!』


志満「ライブアピール!! “ブレイキングザコスモズ”!!」
 「ギガァァァァイァッ!!!!!!!!!」

 《 “ブレイキングザコスモズ” かっこよさ 〔 かっこよさ部門 いわタイプの ライブアピール 〕 ♡♡♡♡♡
   ギガイアス +♡♡♡♡♡
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡                     ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【☆☆☆☆☆】⇒【★★★★★】 Be【☆☆☆★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ギガイアスが重鈍な体躯で足を打ち鳴らすと、巨大な岩石が足元から競りあがる。

高く持ち上げられた場所から、一気に岩を割り砕く、ライブアピールだ。
258 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:32:02.04 ID:YHpk3Rh50

司会『さあ、ギガイアス!! 大技コンボに加え“ブレイキングコスモズ”も決めて、大量得点です!!』


 《 2ターン目結果 ([ ]内はこのターンまでに手に入れた♡合計)
   ラプラス    ♡×24 ♥♥♥   [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡                                            ]
   チルタリス  ♡×5 ♥♥    [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡
                                                                                ]
   ビビヨン@  ♡×23 ♥♥♥  [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡
                                                                                ]
   ギガイアス ♡×70 ♥♥♥♥ [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡                      ] 》


司会『コンテストは中盤! 3ターン目に移ります! ルーレットスタート!』


司会の声と共にルーレットが回転を始める。


曜(次は“おいかぜ”の影響であんじゅさんが一番手……)

ことり(残りはうつくしさ、かわいさ、かしこさ……)

志満(ここでここでうつくしさはちょっと不味いかしらね……)

あんじゅ(……何が来てもやることは変わらないけどね)


──そして、ルーレットが止まる。


司会『決定しました!! 3ターン目は──かわいさ部門です!』





    *    *    *


259 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:32:54.47 ID:YHpk3Rh50


3ターン目──かわいさ。


司会『さあ、アピール順はビビヨン、ギガイアス、ラプラス、チルタリスの順です!』


あんじゅ「サポート! アゲハント! “しんぴのまもり”よ!」
 「ハーント」

  《 Support “しんぴのまもり” うつくしさ 〔 ほかの ポケモンに 驚かされても 一回 くらいは がまんできる 〕 ♡×10 ◆
          アゲハント +♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡♡♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰ ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆☆☆★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


今度はアゲハントが守りの技を繰り出す。


あんじゅ(かわいさターンだけど……うつくしさで稼ぐ)


あんじゅ「ビビヨン! “エナジーボール”!!」
 「リィリィーーー」

 《 “エナジーボール” うつくしさ 〔 たくさん アピール できる 〕 ♡×20
   ビビヨン +♡x20 ExB+♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡                                     ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆☆☆☆】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


エネルギーの弾を打ち出し、それが空中で爆ぜてうつくしく光る。


あんじゅ「そのまま、ライブアピール!! “グレースインザスカイ”!!」
 「リィリリリィーーー」

 《 “グレースインザスカイ” うつくしさ 〔 うつくしさ部門 ひこうタイプの ライブアピール 〕 ♡♡♡♡♡
   ビビヨン +♡♡♡♡♡
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡                               ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆☆☆☆】⇒【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


間髪いれずにライブアピール。

空中を高速で飛び回りながら、僅かに残った“エナジーボール”の輝きを巻き込んで、会場を煌かせる。


司会『かわいさ部門ですが、ここでビビヨンがうつくしさのライブアピールを決めました!! ポイントを稼ぎます!!』


志満「ギガイアス、“のろい”」
 「ギガイァ」

 《 “のろい” たくましさ 〔 この次の アピールを 終わりの方に だすことが できる 〕 ♡×15 C
   ギガイアスC +♡×15 ExB+♡ ExP-♥♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡     ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【☆★★★★】 》


一方、志満は再び“のろい”を使う。


曜(また、最後尾に……!)

あんじゅ(ホント志満は敵に回すと、厄介ね……動きが制限される)


司会『さあ、ギガイアス再び妨害の準備でしょうか! 次のアピールはラプラスです!』
260 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:35:25.60 ID:YHpk3Rh50

曜「ラプラス! “みずでっぽう”!」
 「キュゥーーー」

 《 “みずでっぽう” かわいさ 〔 たくさん アピール できる 〕 ♡×20
   ラプラス +♡x20 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡                    ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ラプラスが口から水を噴き出す。

少量の水を一生懸命出すラプラスの姿に会場は癒やされる。


曜(ここは手堅くでいい……)


司会『かわいらしいアピールですねぇ……ラプラス堅実に点を稼ぎます。このターン最後のアピールはチルタリスです!』


ことり(タイミング……かみ合った!)


ことり「サポート! モクロー、“からげんき”!」
 「ホホー」

  《 Support “からげんき” かわいさ 〔 1番最後に アピールすると 会場が とても 盛り上がる 〕 ♡×10〜♡×30
          モクロー +♡x30 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡×15
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡                                                 ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆☆☆★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ことり「更にサポート! ジュナイパー、“くさむすび”!」
 「ジュナ……!」

  《 Support “くさむすび” かわいさ 〔 みんなの あとで アピールするほど すごい アピールに みせられる 〕 ♡×5〜♡x30
          ジュナイパー +♡x30 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡×15
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡                               ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆☆☆☆★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ことり「チルタリス! “なきごえ”!」
 「チルゥゥゥ〜〜」

 《 “なきごえ” かわいさ 〔 1番最後に アピールすると 会場が とても 盛り上がる 〕 ♡×10〜♡x30
   チルタリス +♡x30 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡                                                        ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆☆☆☆☆】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》
261 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:38:47.75 ID:YHpk3Rh50

ことりが立て続けにかわいさ技でアピールをする。

それによってかわいさエキサイトが一気のMAXまで達し──それと同時にことりのメガネックレスが光り輝く。


ことり「いくよー! “らぶりー☆ワンダリング”!」
 「チルゥゥゥゥ〜〜〜」

 《 “らぶりー☆ワンダリング” かわいさ 〔 かわいさ部門 フェアリータイプの ライブアピール 〕 ♡♡♡♡♡
   チルタリス +♡♡♡♡♡ MEB+♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡                                     ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆☆☆☆☆】⇒【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


あふれ出るフェアリーのオーラと共に、チルタリスが一気に光に包まれ──


 「チルゥゥゥ〜〜〜」


あふれ出るメルヘンなオーラと共に、大きく成長した綿雲を伸ばす。


司会『チルタリス!! ここでメガシンカです!! ライブアピールを成功させ、さらにメガシンカによるボーナスを得てトップへと躍り出ました!』


あんじゅ(タイミングが完璧ね……)

志満(一気にことりちゃんのペース……!)

曜(さ、さすがことりさん……!)

ことり(よっし……! かわいさ部門の間にアピールしないとだからね! 大成功!)
262 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:39:54.46 ID:YHpk3Rh50

 《 3ターン目結果 ([ ]内はこのターンまでに手に入れた♡合計)
   ビビヨン     ♡×32 ♥♥♥  [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                       ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡
                                                                                   ]
   ギガイアスC ♡×16 ♥♥♥  [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                       ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡
                                                                                   ]
   ラプラス     ♡×22 ♥♥    [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                       ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡
                                                                                   ]
   チルタリス   ♡×79 ♥♥♥♥ [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                       ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                       ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡                                      ] 》


司会『さあ、4ターン目に移ります! ルーレットスタート!』


4回目のルーレットが始まる。


志満(これで4つ目の部門だから……このターンに出た部門で、残りの最後の部門も決まる)

ことり(ここで組み立てきれるかの勝負……!)


司会『さて、4ターン目は──かしこさ部門です!』


曜(かしこさ……)

あんじゅ(うつくしさは最後……いい流れじゃない)





    *    *    *


263 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:40:53.39 ID:YHpk3Rh50


4ターン目──かしこさ。


ことり(かしこさは皆、比較的苦手なはず……)

あんじゅ(一次審査は曜のラプラスだったけど……あれも、イメージ先行よね)

曜「…………」


他の参加者がこのターンはうまく流そうと考える中、一人思案顔の曜。


志満(曜ちゃん、何か策があるのかしら……? でも、どっちにしろ最後尾につけてる私が、やることは一つ)


司会『さあ、4ターン目! アピール順番はチルタリス、ビビヨン、ラプラス、ギガイアスです!!』


ことり(ならここで強引に稼ぐのも手だよね……!)


ことり「サポート! モクロー、“にほんばれ”!! ジュナイパー、“こうごうせい”!!」
 「ホホーー」 「ジュナイッ」

  《 Support “にほんばれ” うつくしさ 〔 会場が 盛り上がっている ほど アピールが 気に入られる 〕 ♡×5〜♡×30
          モクロー +♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
               ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰                                  ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


  《 Support “こうごうせい” かしこさ 〔 だすときに よって アピールの 出来具合が いろいろと 変わる 〕 ♡×5〜♡×40
          ジュナイパー +♡×20 CB+♡×15 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡×17
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
               ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡             ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【★★★★★】 Ge【☆★★★★】 Po【★★★★★】 》


モクローが天気を晴れにし、その陽光を使ってジュナイパーが回復をする。


司会『サポートポケモン同士でコンボを決めての点稼ぎです! ただ、“こうごうせい”自体のキレはまずまずと言ったところでしょうか』
264 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:41:34.06 ID:YHpk3Rh50

ことり「チルタリス! “コットンガード”!」
 「チルッ」

 《 “コットンガード” かわいさ 〔 ほかの ポケモンに 驚かされても がまんできる 〕 ♡×5 ◆
   チルタリス◆ +♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡        ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆★★★★】 Ge【☆★★★★】 Po【★★★★★】 》


ことり(もちろん、防御もちゃんとする……! 志満ちゃんは絶対妨害してくるもんね!)


あんじゅ「サポート。アゲハント、“あさのひざし”!」
 「ハーントーー!!!!」

  《 Support “あさのひざし” うつくしさ 〔 だすときに よって アピールの 出来具合が いろいろと 変わる 〕 ♡×5〜♡×40
          アゲハント +♡×40 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡×20
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡        ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆★★★★】 Cu【☆★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


司会『さあ、こちらも部門を無視してのアピール! ですが、先ほどの“こうごうせい”よりも遥かにうまく行っていますね!!』


あんじゅ「さらにサポート! バタフリー“しんぴのまもり”!」
 「フリーフリー」

  《 Support “しんぴのまもり” うつくしさ 〔 ほかの ポケモンに 驚かされても 一回 くらいは がまんできる 〕 ♡×10 ◆
          バタフリー +♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡♡♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡  ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆★★★】 Cu【☆★★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


あんじゅ(防御も固めて──更に、アピール)
265 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:42:30.45 ID:YHpk3Rh50

あんじゅ「ビビヨン! “ふんじん”!」
 「リィリィ〜」

 《 “ふんじん” かしこさ 〔 盛り上がらない アピールだったとき 会場が とても しらけてしまう 〕 ♡×20
   ビビヨン◆ +♡×20 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡                                    ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆★★★★】 Cu【☆★★★★】 Ge【☆☆★★★】 Po【★★★★★】 》


ビビヨンが“りんぷん”をばら撒き、“ふんじん”が会場を舞う。

本来はバトルで相手のほのお技を誘って、粉塵爆発によって自滅させる技だ。


司会『ビビヨン、ここでトラップ技です! トラップを仕掛けるのは頭の良い証拠ですね。手堅く得点を得ます!』


曜「…………」


司会『さあ、次はラプラスの番です! お願いします』


曜「タマンタ、“てだすけ”!」
 「タマタマ〜〜」

  《 Support “てだすけ” かしこさ 〔 たくさん アピール できる 〕 ♡×20
          タマンタ +♡×20 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡         ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆★★★★】 Ge【☆☆☆★★】 Po【★★★★★】 》


タマンタが“てだすけ”の体勢に入る。


司会『これまたバトルで役に立つ、かしこい技です!』


あんじゅ(……このタイミングで?)

ことり(わざわざ、サポート回数を消費して“てだすけ”……?)
266 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:43:40.09 ID:YHpk3Rh50

曜「……カメックス、“あくび”!!」

志満「……え!? “あくび”!?」


志満が驚きの声をあげた。


 「ガメェ〜〜……」

  《 Support “あくび” かわいさ 〔 このあと アピールする ポケモン みんなを 緊張させる 〕 ♡×10
          カメックス +♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡♡♡♡♡
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡   ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【☆☆☆★★】 Po【★★★★★】 》


 「ギガイ……」


司会『おっとぉ!? ギガイアス、“あくび”に眠気を誘われてしまいました!!』


志満(逆に妨害された……!?)

ことり(……緊張狙いで曜ちゃんは防御せずに得点を稼いだ……?)

あんじゅ(いや……それだけじゃない……“あくび”、その手があったか)


曜「ラプラス!! “ゆめくい”!!」
 「キュゥゥゥ〜〜〜」

 《 “ゆめくい” かしこさ 〔 1つ前の ポケモンの アピールと タイプが 同じなら 気に入られる 〕 ♡×10〜♡×30
   ラプラス +♡×30 CB+♡×15 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡      ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【☆☆☆☆☆】 Po【★★★★★】 》


ラプラスが夢現な状態のギガイアスから夢を食べてアピールをする。


司会『“あくび”で眠気を誘ってからの“ゆめくい”!! これはかしこいコンボです!! ラプラスここでカメックスとのコンビネーションで後続を緊張させつつコンボを成立させました!!』
267 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:44:19.42 ID:YHpk3Rh50

志満(し、しかも……)

あんじゅ(それだけじゃない……!)

ことり(かしこさエキサイトがMAXになった……!)


曜「“アブソリュートジニアス”!!!」
 「キュゥゥゥゥゥーーーーー!!!!!!」

 《 “アブソリュートジニアス” かしこさ 〔 かしこさ部門 こおりタイプの ライブアピール 〕 ♡♡♡♡♡
   ラプラス +♡♡♡♡♡
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡      ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【★★★★★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【☆☆☆☆☆】⇒【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ラプラスが周囲に冷気を放つ。

氷付いた周囲の空気が氷の結晶となり、会場のライトを反射して、煌いている。


司会『こおりタイプのエネルギーを利用した、光のイリュージョン!! ライブアピールを成功させ、ラプラス大量得点です!! トップを走っていたチルタリスを僅かに追い抜き、トップに躍り出ました!! 一方、ギガイアスは緊張してしまっております……!!』


志満「……っ……。サポート! ゴローニャ!! “だいばくはつ”!!」
 「ゴローーーーニャッ!!!!!!!!」

  《 Support “だいばくはつ” うつくしさ 〔 すごいアピールに なるが このあと 最後まで なにも できなくなる 〕 ♡×40
          ゴローニャ +♡×40 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡×20
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
               ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡                                       ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆★★★★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》
268 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:46:24.52 ID:YHpk3Rh50

サポート、ゴローニャは自爆技で得点を稼ぐが、

 「ギガイ……ァ……」
 《 ギガイアス 緊張して しまった
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡                                       ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆★★★★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


カメックスからの妨害で動けなくなったギガイアスはこのターンは行動できずにターンが終了する。
269 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:48:48.80 ID:YHpk3Rh50

 《 4ターン目結果 ([ ]内はこのターンまでに手に入れた♡合計)
   チルタリス  ♡×27 ♥♥♥♥ [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                      ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡         ]
   ビビヨン   ♡×49 ♥♥♥♥ [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                      ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡                                     ]
270 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:49:31.52 ID:YHpk3Rh50
   ラプラス   ♡×69 ♥♥♥♥  [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                      ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡        ]
   ギガイアス ♡×21 ♥    [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                      ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡                                        ] 》
271 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:50:15.07 ID:YHpk3Rh50

司会『さあ、5ターン目は最後に残った部門! うつくしさです!!』


志満(最後尾につけてるから、まだ妨害は出来るけど……)

ことり(次のうつくしさターンは曜ちゃんから……!!)

あんじゅ(ここで、どうにかライブアピールを決めればまだチャンスはある……!! 曜の出方次第だけど)


曜「…………」





    *    *    *


272 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:51:11.67 ID:YHpk3Rh50


5ターン目──うつくしさ。


あんじゅ(このターン……)

ことり(ライブアピールを逃がしたら痛い……)

あんじゅ・ことり((ここはうつくしさ部門の技しかない……!))


曜「サポート。カメックス、“しおふき”!!」
 「ガメェーーー!!!!!!」

  《 Support “しおふき” うつくしさ 〔 とても アピール できるが このあと 驚きやすくなる 〕 ♡×30
          カメックス +♡×30 ExB+♡ ExP-♥♥ ──[x0.5]→ ♡×15
          Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
               ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
               ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡♡♡¹⁴⁵♡♡♡♡♡¹⁵⁰
               ♡♡♡♡♡¹⁵⁵♡♡♡♡♡¹⁶⁰♡♡♡                                              ] 》

        《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆★★★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


カメックスが上空に向かって潮を噴き出す。


曜(驚きやすくなる技だけど、サポートポケモンなら、それは心配しなくていい……!)

あんじゅ(順当にうつくしさ技を使ってきた……!!)

ことり(アピール順はラプラス、ビビヨン、チルタリス、ギガイアスの順番。あんじゅちゃんは確実にうつくしさ技を選んでるはずだから、曜ちゃんとラプラスがうつくしさ技を使うかどうかで、あんじゅちゃんかわたしのどっちがライブアピール出来るかが決まる……!)


曜「ラプラス……!!」

あんじゅ・ことり「「…………!」」


あんじゅとことりは自分たちの行く末を決める曜の行動に固唾を呑む。
273 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:51:57.16 ID:YHpk3Rh50

曜「“うずしお”!!」

ことり「……あ」

あんじゅ(!? しまった!?)

 「キュゥーーー!!!!」

 《 “うずしお” うつくしさ 〔 このアピールの後 会場が しばらく 盛り上がらなくなる 〕 ♡×15
   ラプラス +♡×15 ExB+♡♡ ExP-♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡♡♡¹⁴⁵♡♡♡♡♡¹⁵⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁵⁵♡♡♡♡♡¹⁶⁰♡♡♡♡♡¹⁶⁵♡♡♡♡♡¹⁷⁰♡♡♡♡♡¹⁷⁵♡♡♡                            ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆☆☆★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


曜(“うずしお”はこの状態のままエキサイトを固定する技!!)

ことり(エキサイトを固定されたら……!)

あんじゅ(このターンはライブアピールは出来ない……!!)

志満(しかも、現状で曜ちゃんはトップだから……)

あんじゅ(逃げ切られる……!!)


司会『さあ、“うずしお”によって、エキサイトが固定されてしまいました!! 次のアピールはビビヨンです!』


あんじゅ「“にほんばれ”!!」
 「リィリィーー」

 《 “にほんばれ” うつくしさ 〔 会場が 盛り上がっている ほど アピールが 気に入られる 〕 ♡×5〜♡×30
   ビビヨン +♡×12
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡                     ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆☆☆★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


あんじゅ(この時点で曜との得点差は50近い……サポートも残ってない)
274 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:52:42.81 ID:YHpk3Rh50

ことり「チルタリス! “りゅうのはどう”!!」
 「チリュゥゥゥーーー!!!!!!!!」

 《 “りゅうのはどう” うつくしさ 〔 たくさん アピール できる 〕 ♡×20
   チルタリス +♡×20
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡♡♡¹⁴⁵♡♡♡♡♡¹⁵⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁵⁵♡♡♡♡♡¹⁶⁰♡                                                ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆☆☆★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》


ことり(曜ちゃんとの点差は17点……最後のアピール次第だけど……)


志満「ギガイアス!! “じわれ”!!」
 「ギーーガイアァッ!!!!!」

 《 “じわれ” たくましさ 〔 アピールが 上手くいった ポケモン みんなを かなり 驚かす 〕 ♡×10 ♥〜
   ギガイアス +♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡                           ] 》

 《 エキサイトゲージ Co【★★★★★】 Be【☆☆☆☆★】 Cu【☆☆★★★】 Ge【★★★★★】 Po【★★★★★】 》
275 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:53:27.49 ID:YHpk3Rh50

 「キュウッ!!!!」
 《 ラプラス -♥♥♥♥♥♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡♡♡¹⁴⁵♡♡♡♡♡¹⁵⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁵⁵♡♡♡♡♡¹⁶⁰♡♡♡♡♡¹⁶⁵♡♡♡♡♡¹⁷⁰♡                                    ] 》

 「リリリッ!!!!!」
 《 ビビヨン -♥♥♥♥♥♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡                              ] 》

 「チリュゥッ!?」
 《 チルタリス -♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥
   Total [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
        ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
        ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡♡♡¹⁴⁵♡♡♡♡♡¹⁵⁰
        ♡                                                             ] 》


志満(妨害は成功したけど……点差がありすぎる……)
276 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:54:01.28 ID:YHpk3Rh50

 《 5ターン目結果 ([ ]内はこのターンまでに手に入れた♡合計)
   ラプラス    ♡×33 ♥×10 [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                      ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡♡♡¹⁴⁵♡♡♡♡♡¹⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡¹⁵⁵♡♡♡♡♡¹⁶⁰♡♡♡♡♡¹⁶⁵♡♡♡♡♡¹⁷⁰♡                                     ]
   ビビヨン   ♡×12 ♥×7  [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                      ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡
                                                                                    ]
277 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:54:34.47 ID:YHpk3Rh50
   チルタリス  ♡×20 ♥×10 [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                      ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                      ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡♡♡♡♡¹³⁰♡♡♡♡♡¹³⁵♡♡♡♡♡¹⁴⁰♡♡♡♡♡¹⁴⁵♡♡♡♡♡¹⁵⁰
                      ♡                                                              ]
   ギガイアス ♡×10      [ ♡♡♡♡♡⁵♡♡♡♡♡¹⁰♡♡♡♡♡¹⁵♡♡♡♡♡²⁰♡♡♡♡♡²⁵♡♡♡♡♡³⁰♡♡♡♡♡³⁵♡♡♡♡♡⁴⁰♡♡♡♡♡⁴⁵♡♡♡♡♡⁵⁰
                     ♡♡♡♡♡⁵⁵♡♡♡♡♡⁶⁰♡♡♡♡♡⁶⁵♡♡♡♡♡⁷⁰♡♡♡♡♡⁷⁵♡♡♡♡♡⁸⁰♡♡♡♡♡⁸⁵♡♡♡♡♡⁹⁰♡♡♡♡♡⁹⁵♡♡♡♡♡¹⁰⁰
                     ♡♡♡♡♡¹⁰⁵♡♡♡♡♡¹¹⁰♡♡♡♡♡¹¹⁵♡♡♡♡♡¹²⁰♡♡♡♡♡¹²⁵♡
                                                                                     ] 》
278 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:55:24.75 ID:YHpk3Rh50

司会『さあ、これにて5ターン目終了です!! 最終ターンは部門なしのアピールです!』


あんじゅ(次の技を手堅く決められたらゲームセット……)

志満(曜ちゃんの最後のアピールは……!?)

ことり「…………」


司会『さあ、最後のターン!! アピール順はラプラス、チルタリス、ビビヨン、ギガイアスです!!』





    *    *    *


279 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:57:10.57 ID:YHpk3Rh50


──この大会当日まで、ずっと考えていた。

皆が笑顔になれる……そんなコンテストライブにするにはどうすればいいだろうって。


司会『さあ、ヨウさん! 最後のアピールをお願いします!!』


曜「あの、司会のお姉さん」


司会『はい? なんでしょうか?』


曜「最後のアピールの前に……ちょっと、話をしてもいいですか?」

志満「……曜ちゃん?」

あんじゅ「……曜?」


司会『え、話ですか!? え、えーっと……コンテスト参加者がスピーチをするのは禁止……というわけではないですが……基本的にパフォーマンスはポケモンを通して行うので……』


ことり「いいんじゃないかな」


司会『え!?』


ことり「わたしは構わないよ。何か言いたいことがあるんだよね?」

曜「ことりさん……うん、伝えたいことがある」


司会『で、ですが……』


あんじゅ「いいんじゃないかしら」


司会『あんじゅさんまで!?』


志満「参加者全員が了承してるなら、問題はないと思うわ」


司会『シマさんも……まあ、そういうことでしたら』


曜「すいません!! ありがとうございます!!」


私は参加者、皆に礼を言って、ステージ前方に躍り出る。

会場内は私の行動にザワつき、騒然としていた。

コンテストライブの本番中にトレーナーが話をしたいなんて、前代未聞だろう。


曜「皆さん、今日はグランドフェスティバルのステージにお越しいただいて、本当にありがとうございます!!!」


まず挨拶。頭を下げる。

その様子にザワついていた会場は、少しずつ静かになる。


曜「わがままを承知で──皆さんにお願いがあります!!」


 「──お願い……?」「なにかしら……?」


あちこちから困惑した声が聞こえてくる。
280 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:59:08.05 ID:YHpk3Rh50

曜「──私は……コンテストが大好きなんです!!」


曜「ポケモンが……コーディネーターが……一緒に手を取り合って、魅力的なステージを作るために一緒に頑張る……ポケモンコンテストが大好きなんです!!」


曜「見てるだけで……気持ちがキラキラして、わくわくして、嬉しくて、楽しくて……そんなコンテストに魅せられて、私もステージの上で輝きたくて……ここまで駆け上って来ました!!」


曜「私は……コンテストを見て、心の底から笑顔になれました!!! だから、見てる人たち皆に、その気持ちを知って欲しい。共有したい。私はコンテストライブを最後は皆で、笑顔で締めくくれるステージにしたい……!!」


ことり「……曜ちゃん」

あんじゅ「……ふふ、そう」

志満「……あらあら、若いっていいわねぇ」


曜「だから、最後は……皆で一緒に歌って、踊りませんかーー!?」


 「キュゥ〜〜〜♬」


ラプラスが歌いだす。


曜「皆もーーー……!! 一緒に歌おうーーーーっ!!」


ことり「チルタリス! 歌おっか♪」
 「チル〜♫」


チルタリスが綺麗なソプラノでラプラスの歌声にハモる。


あんじゅ「ビビヨン、“ちょうのまい”」
 「リィリィ〜〜♪」


ビビヨンが綺麗な鳴き声を載せながら、会場を舞い踊る。


志満「ふふ……ギガイアス、“パワージェム”」
 「ギガイァ」


“パワージェム”の輝きが歌に踊りにあわせるように、光り輝く。


会場はその光景に最初はざわついて、動揺していたけど……。


 「トップコーディネーターとそのポケモンたちと一緒に歌えるなんて……素敵じゃない?」
 「あんじゅ様とビビヨンと一緒に踊れるなんて……一生に一度の経験かも」
 「ことりちゃんーー!!! チルタリスー!!!! わたしもいっしょにうたうねー!!!」
 「ガッハッハ!! いいじゃないか、俺たちも一緒に歌って踊ろうじゃないか!!!」


徐々に歌声が、笑顔が広がっていく。

──私はコンテストを、笑顔が溢れる幸せな場所にしたかった。

これが、私がコンテストライブの中に見つけた、道。


司会「ふふ……長年、司会をやってきたけど……こんなコンテストライブ初めてね」


──気付いたら、


ことり「〜〜〜〜♪」
 「チル〜〜〜♫」

あんじゅ「〜〜〜♩」
 「リィリィ〜〜♪」

志満「〜〜〜♬」
 「ガィァーーー」
281 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 15:59:55.49 ID:YHpk3Rh50

 「〜〜〜〜♩」「〜〜♬」「〜〜♫」


参加者も会場中も、みんな声をあわせて、心を一つにして、大合唱をしていた。


曜「みんな……ありがとう……」
 「キュウ〜〜〜〜♪」


ラプラスが歌いながら、私に頬ずりをしてくる。


曜「……うん!! みんなーーーー!!! 最後まで、めいっぱいーーーー!! おっきな声でーーーーー!!! 歌おうーーーーーー!!!!!」


──名前も知らない人やポケモンが、集まったこの場所で、ただ歌を、踊りを通して、心を一つにする。

──噫、なんて……なんて、幸せなことなんだろう。

私は、皆と一緒に大合唱をしながら、

幸せを噛み締めながら、

ただ、笑顔で歌い続ける──





    *    *    *


282 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 16:01:02.48 ID:YHpk3Rh50


──カランカラン。

ドアを押し開けると、小気味の良いベルの音が自分の来店を知らせる。


 「いらっしゃいませ」


わたしはそのまま、奥に歩いて──カウンター席に腰を降ろす。


ことり「──こんばんは」

マスター「ことりさん……お久しぶりです」

ことり「お久しぶりです♪ ちょっと今日は酔いたい気分なんで……強めのカクテル作ってもらっていいですか?」

マスター「珍しいですね……畏まりました」


マスターにお願いをしてから、横を見ると──


あんじゅ「……ことりがここに来るなんて珍しいわね」


あんじゅちゃんが赤ワインを嗜んでいた。


ことり「そうだねぇ……前に一緒に飲んだのって、結構前かもね。あんじゅちゃんも今日はカクテルじゃないの珍しいね?」

あんじゅ「酔いたい気分だったのよ」

ことり「ふふ……そっか。志満ちゃんは?」

あんじゅ「あー……志満なら、そこ」

ことり「……そこ?」


言われて、あんじゅちゃんの向こう側を見ると、


志満「……うー……」


机に突っ伏している、志満ちゃんの姿があった。


ことり「気付かなかった……」

あんじゅ「ま、もう潰れてテーブルと同化してるからね。しょうがないわ」

ことり「あはは……」

マスター「──どうぞ」


そんな話をしていたら、マスターが出来上がったカクテルを出してくれる。


ことり「あ。ありがとうございます〜」


カクテルグラスを持って、あんじゅちゃんの方に差し出す。


あんじゅ「……飲みかけだけど?」

ことり「まあ……細かいことは、今日はもういいかなって」

あんじゅ「……それもそうね」

ことり・あんじゅ「「乾杯」」
283 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 16:01:54.38 ID:YHpk3Rh50

二人でグラスを──チンとぶつける。

カクテルを煽ると、アルコールは感じるのに、とにかく飲みやすい。

これは本当にすぐ酔ってしまいそうだ。


あんじゅ「……それで?」

ことり「ん?」

あんじゅ「……新生クイーン様はどうしたの?」

ことり「ああ、うん」


──新生クイーン。

今宵誕生した、この地方の頂点のコーディネーター。


ことり「結果を友達に伝えるために、飛んで行っちゃったよ」

あんじゅ「クイーンになったって言うのに呑気なものね……全く、あの子には驚かされてばっかりよ」

ことり「そうだねぇ……」

あんじゅ「お客さんも巻き込んで皆で歌うなんて……あの大舞台でとんでもないことしてくれちゃって」

ことり「ふふ……わたしもびっくりしちゃった」


──でも。


ことり「楽しかったね……」

あんじゅ「……ええ」

ことり「あれが、曜ちゃんが見たかった景色だったんだね」

あんじゅ「そうね。……ことり」

ことり「ん?」

あんじゅ「コンテストは……まだまだ、進化出来るのね」

ことり「うん。会場に居るみんなが笑顔になれる……そんな舞台が作れると思う」

あんじゅ「……まだまだ、お互いやれることがありそうね」

ことり「ふふ……そうだね。今日は朝まで、コンテストの未来について、語り合おっか♪」

あんじゅ「ええ、そうしましょうか」

志満「ぐぅ……」





    *    *    *


284 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 16:02:22.35 ID:YHpk3Rh50


──14番水道上空。

呼び出したキャモメたちに揺られながら空を飛んでいる。


曜「優勝……か」


グランドフェスティバルは終わった。

──私とラプラスの優勝と言う形で。
285 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 16:02:52.12 ID:YHpk3Rh50

──最終結果
 《   ポケモン    一次審査 | 二次審査
   【 ビビヨン 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ ¹
              ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ | ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ²
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ³
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ⁴
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡                                     ⁵
                                                           ⁶〕

   【チルタリス 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ ¹
              ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ | ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ²
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ³
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ⁴
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡     ⁵
                                                           ⁶〕
286 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 16:03:49.24 ID:YHpk3Rh50

   【ギガイアス】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ ¹
              ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ | ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ²
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ³
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ⁴
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡                  ⁵
                                                           ⁶〕

  ✿【 ラプラス 】 〔 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ ¹
              ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢ | ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ²
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ³
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ⁴
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ ⁵
              ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡                        ⁶〕 》
287 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 16:06:49.57 ID:YHpk3Rh50

しかし、今日から晴れて、コンテストクイーンと言われても……。


曜「なんか実感沸かないなぁ……」


気持ちがふわふわとしていて落ち着かなくて……。

でも、この結果を一番大切な友達に直接伝えたくて、飛び出してきてしまった。


曜「……ま、実感なんて、そのうちついてくるか!」


そんなことよりも。

私はボールを手に取る。


曜「皆……ここまで、ついてきてくれてありがとう」


そして、愛おしい気持ちで相棒たちのボールを撫でながら、


曜「皆が居たから……私、ここまで走ってこれたよ」


ホエルオー、ダダリン、カイリキー、タマンタ、カメックス……そして、ラプラス。


曜「それと……これからもよろしくね、皆」


私の言葉に応えるように、ボールたちがカタカタと揺れた。


曜「ふふ……」


その答えが幸せで、笑みが零れた。


曜「それにしても、素敵な景色だったなぁ……」


皆の笑顔が溢れるステージで──私は……ついに、コンテストの頂点に立った。

最高のステージで……。

さて、次はどんなステージにしようかな? どんな気持ちを届けようかな?

そんなことを考え、胸に抱きながら……私はこれからも羽ばたき続けるんだ──


288 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/15(水) 16:07:58.15 ID:YHpk3Rh50


>レポート

 ここまでの ぼうけんを
 レポートに きろくしますか?

 ポケモンレポートに かこんでいます
 でんげんを きらないでください...


【14番水道】
 口================= 口
  ||.  |⊂⊃                 _回../||
  ||.  |o|_____.    回     | ⊂⊃|  ||
  ||.  回____  |    | |     |__|  ̄   ||
  ||.  | |       回 __| |__/ :     ||
  ||. ⊂⊃      | ○        |‥・     ||
  ||.  | |.      | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\     ||
  ||.  | |.      | |           |     ||
  ||.  | |____| |____    /      ||
  ||.  | ____ 回__o_.回‥‥‥ :o  ||
  ||.  | |      | |  _.    /      :   ||
  ||.  回     . |_回o |     |        :   ||
  ||.  | |          ̄    |.       :  ||
  ||.  | |        .__    \      :  ||
  ||.  | ○._  __|⊂⊃|___|.    ●  ||
  ||.  |___回○__.回_  _|‥‥‥:  ||
  ||.      /.         回 .|     回  ||
  ||.   _/       o‥| |  |        ||
  ||.  /             | |  |        ||
  ||./              o回/         ||
 口=================口

 主人公 曜 ✿
 手持ち カメックス♀ Lv.53 ✿ 特性:げきりゅう 性格:まじめ 個性:まけんきがつよい
      ラプラス♀ Lv.47 ✿ 特性:ちょすい 性格:おだやか 個性:のんびりするのがすき
      ホエルオー♀ Lv.45 特性:プレッシャー 性格:ずぶとい 個性:うたれづよい
      ダダリン Lv.47 ✿ 特性:はがねつかい 性格:れいせい 個性:ちからがじまん
      カイリキー♂ Lv.44 ✿ 特性:ふくつのこころ 性格:まじめ 個性:ちからがじまん
      タマンタ♀ Lv.42 ✿ 特性:すいすい 性格:むじゃき 個性:こうきしんがつよい
 バッジ 2個 図鑑 見つけた数:166匹 捕まえた数:23匹 コンテストポイント:120pt


 曜は
 レポートを しっかり かきのこした!

...To be continued.



289 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:32:58.13 ID:E6ygtKl90

■Chapter084 『決戦! クロユリジム!』 【SIDE Chika】





千歌「──ふぅ、ようやく辿り着いたね!」

善子「ええ」


クリスタルレイクを東に抜けて──16番道路を途中で北上し、18番道路を行った先にある街。


千歌「クロユリシティ……!」

善子「……じゃ、私はそろそろ」

千歌「あれ? 善子ちゃんは街には入らないの?」

善子「別に私はこの街に用事とかないし……ってか、この街ジムしかないでしょ?」


言われて、街の方を見てみると、民家こそぽつぽつあるけど、確かに施設らしい施設はポケモンセンター、フレンドリィショップ……そして、ポケモンジムくらいしか見当たらない。


善子「私は千歌が途中まで一緒に行こうって言うから、図鑑埋めのついでについて来てただけよ」

千歌「そっかぁ……じゃあ、ここでお別れだね」

善子「ま……最後に一緒に過ごすのも悪くなかったわ」

千歌「……最後?」


私は首を傾げる。


善子「ここ1ヶ月くらいで地方は一通り回れたからね。私の旅はここで一旦終わりかなって」

千歌「そうなんだ……」

善子「何、暗い顔してんのよ」

千歌「いや、同じ図鑑所有者としてちょっと寂しいなって思って……」

善子「はぁ……別に地方から出ていくわけでもないし。いつでも会えるわよ」

千歌「……うん、それもそうだね。それじゃ──」


私は手を差し出す。


善子「……ん」


善子ちゃんはその手を見て、恥ずかしそうに頬を掻く。


千歌「握手」

善子「わ、わかってるわよ」


善子ちゃんは赤くなりながら、やや乱暴に私の手を握る。


千歌「ふふ……」


最後までちょっぴり恥ずかしがりやで、ぶっきらぼうな善子ちゃんに笑ってしまう。
290 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:33:42.71 ID:E6ygtKl90

善子「何笑ってんのよ!」

千歌「なんでもなーい」

善子「もう……何よ……」

千歌「ごめんごめん。……チカね、善子ちゃんが同じ図鑑所有者でよかったって思う」

善子「……褒めても何も出ないわよ」

千歌「そんなんじゃないよ。ホントにそう思ってる」

善子「…………ふーん」


善子ちゃんは目を逸らしながら、


善子「……ありがと。……私も……同じようなこと、思ってるわよ」


そう言ってくれた。


千歌「えへへ、うん!」


私ははにかんで頷いた。


善子「……千歌」

千歌「ん?」

善子「ここまで来たら……ジム制覇、ちゃんとしなさいよね。あんたはこの堕天使ヨハネを倒したトレーナーなんだから」

千歌「……うん!」


291 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:39:55.49 ID:E6ygtKl90


    *    *    *





──善子ちゃんからの激励を受け、その後私は……。

辿り着きました。


千歌「……ここが」


最後のジム──クロユリジムに。

私はドアの扉に手を掛けて、


千歌「たのもぉーーー!!!!」


声を張り上げながら、押し開ける。

ジムの奥には、赤紫のロングヘアーに、泣きボクロの印象的な女性が一人。目を瞑って、立っていた。


 「……ようこそ」


彼女は私が来たことに気付いたのか、目を開いて、そう言う。


千歌「ジム戦に来ました!! ウラノホシタウンの千歌です!!」

英玲奈「私は英玲奈。クロユリジムのジムリーダーだ。……とは言っても、ここまで来てバトルする以外に特に喋ることもないだろう」


そう言って英玲奈さんは、バトルスペースに歩いてくる。


英玲奈「バトルスペースに付くといい」

千歌「は、はい!!」


今までのジム戦の中で最もスムーズかもしれない。

すごく助かるけど……。


英玲奈「使用ポケモン5体。シンプルに相手のポケモンを全て戦闘不能にした方が勝ちだ。構わないかい?」

千歌「はい! よろしくお願いします!」

英玲奈「クロユリジム・ジムリーダー『壮烈たるキラーホーネット』 英玲奈。さあ、楽しい戦いにしようじゃないか」


二つのボールがフィールドに放られる。最後のジム戦、開始だ──





    *    *    *


292 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:41:06.10 ID:E6ygtKl90


千歌「行くよ、バクフーン!!」
 「バクフーー!!!!!」


こっちの一番手は、いつもの先発バクフーン。


英玲奈「行くぞ、ペンドラー!!」
 「ペンドォォォォ!!!!!!」


英玲奈さんの一匹目は毒々しい色の虫ポケモン、ペンドラー。

 『ペンドラー メガムカデポケモン 高さ:2.5m 重さ:200.5kg
  素早い 動きで 敵を 追い詰め 首のツメで 挟み込み
  身動きを とれなくしてから 猛毒を 与え 攻撃する。
  とても 攻撃的な 性格で とどめを 刺すまで 容赦しない。』


英玲奈「ペンドラー、“ハードローラー”!」
 「ペンドラァァ!!!!!」


バトル開幕と同時にペンドラーは身体を丸め、猛スピードで転がってくる。

直線的な攻撃──受けて立つ!!


千歌「“かえんぐるま”!!」
 「バクフーンッ!!!!!!」


こちらも回転しながら飛び出す。

二匹の回転突進が正面からぶつかって、お互いが弾かれる。

威力は同等……!!


英玲奈「“どくばり”!!」
 「ドラァーー!!!!!!」


弾かれた先で、体勢を立て直したペンドラーが即座に“どくばり”を飛ばしてくる。


千歌「“やきつくす”!!」
 「バクフーーンッ!!!!!」


すかさず、それを迎撃。


 「ドラァーーー!!!!!!」

千歌「!?」


だが、ペンドラーは迎撃の隙を突いて、火炎を迂回しながら猛スピードで距離を詰めてくる。


千歌「は、速い!?」

英玲奈「“ポイズンテール”!!」

 「ペンドラァァーーー!!!!!!」

 「バクフッ!!!!」


巨大な尻尾を横薙ぎに叩き付けられ、バクフーンが吹っ飛ばされた。


千歌「バクフーン!! 大丈夫!?」
 「バクフー!!!」


バクフーンはどうにか受身を取りながら、体勢を整える──が、
293 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:42:53.07 ID:E6ygtKl90

 「ドラァァ!!!!!」

千歌「っ!!」


ペンドラーは既に次の攻撃の為に距離を詰め終えていた。


英玲奈「“メガホーン”!!」

 「ドラァァァァ!!!!!!」

 「バクフゥッ!!!!!」


そのまま、頭の角で突き飛ばされ、バクフーンは地面を転がる。


千歌「バ、バクフーン!! 一旦距離を──」

英玲奈「“メガホーン”!!」

 「ペンドラァァァ!!!!!!!」

千歌「!!」


体勢を立て直す暇もなく、


 「バクフーーッ!!!?」


バクフーンに再び“メガホーン”が炸裂する。

──相手が速すぎる……!!

いや、というより……。


千歌「“かそく”してる!?」

英玲奈「……気付いたか、だが気付いても、もうこの速さには追いつけないだろう」


猛スピードでペンドラーが更なる追撃を迫ってくる。

どんどん“かそく”しているせいでもう手が付けられない。

……でも、


千歌「動きは読める!! バクフーン!!」
 「バクフッ!!!!」


逆に速すぎて曲がれないはずだ、


千歌「“ほのおのちかい”!!」
 「バクフーー!!!!!!」


バクフーンが地面を叩くと、目の前に火柱が発生する。

真正面から猛スピード突っ込んでくるなら、壁を作ってしまえばいい、


英玲奈「良い判断だ……だが」

 「ペンドラァァァァ!!!!!!」

千歌「……!!」


ペンドラーは雄叫びをあげながら、火柱の直前で直角に曲がって進路を逸らす。


英玲奈「速くなっても、回避くらい出来る」

千歌「……っ!!」
294 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:46:23.19 ID:E6ygtKl90

“ほのおのちかい”を避けて、コの字を描きながら、バクフーンの側面に迫るペンドラー。


英玲奈「終わりだ!! “すてみタックル”!!」

 「ペンドラァァァァァァ!!!!!!!!」


更にスピードを上げ、最後の一撃を叩き込みに来る、ペンドラー。


千歌「──足元!!」
 「バクフッ!!!!!」

英玲奈「!?」


私の指示で、バクフーンが前傾姿勢になる、

──最初から、炎の壁で倒すつもりだったわけじゃない。

一瞬、判断の時間を稼ぎたかっただけだ。


 「ドラァァァァ!!!!!!!」


迫るペンドラーに対して、掬い上げるように、前足を刺し込み、


千歌「“カウンター”!!!」
 「バクフッ!!!!!!」


ペンドラーを背後に向かって放り投げた。


英玲奈「何……!? ペンドラー!」

 「ドラァァァ!!!?」


とてつもないスピードのまま、背後に放り投げられたペンドラーは、

──ズドォン!! と大きな音を上げて、ジムの壁に激突した。


 「ド、ラァァ……」


ペンドラー、戦闘不能だ。


千歌「よしっ! ナイス、バクフーン!!」
 「フーンッ!!!」

英玲奈「……ふむ。ここまで勝ち抜いてきたトレーナーと言うだけはあるようだな。戻れ、ペンドラー」


英玲奈さんはペンドラーをボールに戻す。


英玲奈「次だ、行くぞ! オニシズクモ!」
 「シズ、ク」


二匹目はオニシズクモ。


 『オニシズクモ すいほうポケモン 高さ:1.8m 重さ:82.0kg
  普段は 水の中で 過ごす。 見かけに よらず 面倒見が
  良く 弱く 小さな 仲間を 見つけると 水泡の 中に 入れて
  守る。 水の 中でしか 呼吸できないので 水泡を 被っている。』


頭に大きな水の塊を被っているクモのようなポケモンだ。


英玲奈「オニシズクモ! “かみつく”だ!」
 「シズ、クモ」
295 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:48:09.23 ID:E6ygtKl90

指示を受けたオニシズクモが口を開けて、バクフーンに向かって前進してくるが、

さっきのペンドラーとは打って変わって、動きが遅い。


千歌「バクフーン!! “かえんほうしゃ”!!」
 「バクフーーッ!!!!!!!」


そこにすかさず攻撃を叩き込む。

動きの鈍いオニシズクモは一瞬で“かえんほうしゃ”に飲み込まれる。


千歌「……」


いや、いくらなんでもあっけなさすぎる。

警戒してよく見てみると──


 「シズ、クモ」

千歌「!?」


オニシズクモは“かえんほうしゃ”の中を全く怯まずに前進し続けている。


千歌「バクフーン!! 一旦後退!!」
 「バクッ!!!」


攻撃の手を止め、バクフーンは立ち上がり後ろに向かってステップを踏む。


英玲奈「“とびかかる”!!」
 「シズ…」


が、オニシズクモは今度は地面を踏み切って、跳び込んできた。


千歌「わ!? と、跳ぶの!? “だいもんじ”!!」
 「バックフーーーン!!!!!!!」


背中から爆炎を立てながら、バクフーンが最大級の火炎攻撃で迎撃する。

──が、


 「シズ、」


オニシズクモはまるで意に介さず、炎の中を一直線に突っ込んでくる。


千歌「炎が効いてない……!?」
 「バックフーーーーンッ!!!!!!」


バクフーンは雄叫びをあげながら、火力を増すが、

オニシズクモはその火力に押し負けることなく、どんどんこちらに接近してくる。


千歌「ま、まずい……!?」


もう離脱出来る距離感じゃない。


英玲奈「オニシズクモ!!」
 「シズ…」


炎を掻き分けながら、跳び込んで来たオニシズクモが至近距離で頭を振るう。


英玲奈「“アクアブレイク”!!」
 「クモ、」
296 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:50:05.16 ID:E6ygtKl90

攻撃はバクフーンに直撃すると共に、一気に水のエネルギーを膨らませ──


千歌「だわぁっ!!?」


とてつもない衝撃波になって、爆発する。


 「バクフッ!!!?」


バクフーンはその攻撃力で、バトルスペースから吹き飛ばされ、トレーナースペースにいた私のすぐ脇をすり抜け、ジムの背後まで吹っ飛ばされてしまった。


千歌「!! バクフーン!!」
 「バ、バクフー……」

千歌「……! 戻って、バクフーン」


戦闘不能だ。バクフーンをボールに戻す。

どう見ても、ただの頭突きだったのに……なんて威力だろう。


英玲奈「……オニシズクモの特性は“すいほう”。炎から受けるダメージを減らし、水の威力を倍増させる」

千歌「……っく……」


私の手持ちにはみずタイプに有利なポケモンが居ない。

……なら、


千歌「目には目をだよね! 水には水で! フローゼル!!」
 「ゼルルルッ!!!!!!」


フローゼルを繰り出す。


千歌「“ハイドロポンプ”!!!」
 「ゼーーールゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」


バクフーンを倒したばかりで、まだ距離の取れていないオニシズクモに向かって、フローゼルから強力な水流が放たれる。


英玲奈「“アクアブレイク”!!」

 「シズ、クモ」


だが、オニシズクモが再び水泡を被った頭を振るうと、


千歌「う、うそ!?」


大きな衝撃と共に、“ハイドロポンプ”を頭突きで消し飛ばす。


英玲奈「“とびかかる”!!」
 「シズ、ク」

千歌「……っ! “こうそくいどう”!!」
 「ゼルゥーー!!!!!」


跳びかかって来るオニシズクモの下をすり抜けるように、フローゼルがダッシュする。

さっきのペンドラーとは打って変わって、動きは遅いのに、こちらの攻撃がうまく通らない。


 「シズ、ク」


オニシズクモはフィールド中央に躍り出たフローゼルの方向へ、のそのそと振り返り、
297 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:51:46.14 ID:E6ygtKl90

英玲奈「“アクアブレイク”!!」

千歌「!?」

 「シズ、クモ」


その場で水泡を被った頭を地面に叩き付ける。

水泡から一気にエネルギーがあふれ出し、見た目からは想像の出来ないようなとてつもない衝撃波が放射状に広がり、ジム内の床ごと、巻き込んで──


 「ゼルゥッ!!!」


フローゼルを吹き飛ばした。


千歌「む、むちゃくちゃすぎる!?」


本当に冗談みたいな破壊力だ。

あんな破壊力の技、至近距離で食らったら、みずタイプのフローゼルでもひとたまりもない。


 「ゼ、ゼルゥッ!!!!!」


吹っ飛ばされながらも、どうにか体勢を立て直すフローゼルに向かって。


 「シズ、クモ」


オニシズクモが前進していく。

──どうする……?

動きは遅いが、火力が大きすぎて、避けることもままならない。

かといって、近接戦闘なんてもってのほかだ。


千歌「あの“すいほう”……厄介すぎる」


オニシズクモは頭に被った“すいほう”を自在に操って、攻防をこなしている。

あれがある限り、こちらは手も足も出ない。

……いや、


千歌「なら……“すいほう”を壊せばいいんじゃ」


フィールド中央で迫ってくるオニシズクモと対峙したままのフローゼルと目が逢う。


 「ゼルッ」


フローゼルは私の目を見ただけで、意を汲んでくれたのか、尻尾のスクリューを高速回転させ始める。


千歌「! わかった、やろう!!」

 「ゼルッ!!!!」


フローゼルは私の手持ちの中では、付き合いが一番短い。

海未師匠との修行にも参加してない分、必殺の一撃が使えるかの不安はあったが──


 「ゼルルルルッ!!!!!」


フローゼルの周囲で空気が渦巻く。
298 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:54:02.41 ID:E6ygtKl90

千歌「フローゼル!! キミのやる気を尊重するよ!」

 「ゼルルッ!!!!!」

千歌「……ふぅー……」


集中、位置関係を把握しろ。

オニシズクモは私とフローゼルに挟まれた立ち位置のまま、私に背を向けて、フローゼルにゆっくり迫っている。


英玲奈「……何かしようとしているな」


英玲奈さんが私たちの様子に何かを感づいたようだ。


英玲奈「だが、させんぞ……! オニシズクモ!! “アクアブレイク”!!」

 「シズク、モ」


オニシズクモが水泡を地面に向かって振り下ろす。

その瞬間、攻撃に移行しようとして、水泡内の水が一瞬だけ外に向かって溢れ出す──


千歌「──そこ!!! “かまいたち”!!」

 「ゼーールゥッ!!!!!!」


フローゼルの周囲の空気が刃となって飛び出した。


英玲奈「……!」


その刃はオニシズクモの“すいほう”の中に飛び込み、


 「シズ…」


水泡で守られていたオニシズクモの頭部を直接切り裂く。


 「シズ、ズ」

千歌「効いてる……!!」


やっぱり読みは外れてなかった。

攻撃の瞬間、あの水泡は外に向かってエネルギーを放出する。

その一瞬だけは、水泡の膜を通りぬけやすくなるんだ……!


英玲奈「なるほど、考えたな。だが」

 「シズ、クモ……」

英玲奈「威力不足だ」

 「クモ」


オニシズクモはそのまま、頭を振るって、


 「ゼルッ!!!」


“アクアブレイク”を地面に打ち付け、先ほど同様フィールドごと、フローゼルを吹き飛ばす。


千歌「……!!」

 「ゼルッ!!!!」
299 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:55:04.49 ID:E6ygtKl90

吹き飛ばされたフローゼルは地面に叩き付けられ、


 「ゼ、ゼル……!!!!」


もはや満身創痍だ。


英玲奈「……さあ、トドメだ、オニシズクモ!!」

 「ク、モ」


オニシズクモが再び、頭を揺らす──が、


 「ク、モモ」


オニシズクモの動きが止まった。


英玲奈「……!? どうした、オニシズクモ!?」

千歌「……ふっふっふ、さっきの“かまいたち”、ただ攻撃するためだけの技じゃないんですよ!」

英玲奈「なに……?」


気付けば、オニシズクモの“すいほう”の中に──


英玲奈「……気泡……まさか!?」

千歌「そう!! フローゼルがオニシズクモの“すいほう”の中に飛び込ませたのは──空気の渦です!!」


渦巻いた空気をそのまま、オニシズクモの“すいほう”に飛び込ませ、その暴れる空気は──


 「シズ、クゥゥモ」


オニシズクモの“すいほう”を内側から、破く……!!


英玲奈「!! オニシズクモ!!」

 「シズ、ク……」


内側から無理矢理“すいほう”の膜を破いた結果、針を刺された風船のように形を維持できず割れてしまう。

“すいほう”を失ったオニシズクモは、


 「シ、ズ……ク」


“すいほう”がなくなって呼吸が出来なくなったのが、その場に引っくり返ってしまった。


英玲奈「……戻れ」

千歌「……よし!!」

 「ゼルゥ……!!!」


二匹目、オニシズクモを突破。


英玲奈「……クワガノン!!」
 「クワガーーー」


英玲奈さんが次のボールを放る。


千歌「フローゼル!! 一旦戻っておいで!!」

 「ゼルッ」
300 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:56:08.28 ID:E6ygtKl90

息を切らしたフローゼルが、私の方へと走り出す。

だが、英玲奈さんはそれを許さない。


英玲奈「“エレキネット”!!」
 「クワガーーー」


クワガノンから、電撃を帯びたネットが発射され──


 「ゼ、ゼルゥッ!!!?」


上空で広がって、逃げるフローゼルを捉える。


千歌「フローゼル!! 尻尾のスクリューで吹っ飛ばして!!」

 「ゼ、ゼルゥゥゥゥ!!!!!」


電撃を食らいながらも、どうにか気合いで尻尾を振り回すが──


英玲奈「逃がすか……! クワガノン!」
 「クワガーーー」


クワガノンの突き出された顎の間にバチバチと火花が爆ぜ、エネルギーがチャージされていく。


英玲奈「“でんじほう”!!」
 「クワガーーー!!!!!!」


チャージされたエネルギーは電撃弾となって、ネットの中でもがく、フローゼルに向かって発射された。


 「ゼルゥゥゥゥゥ!!!!!?」

千歌「!! フローゼル!!」


強力な“でんじほう”を食らった、フローゼルは──


 「ゼ、ル……」


健闘虚しく戦闘不能だ。


千歌「……よく頑張ったね、フローゼル。ボールに戻って、休んで」


私はフローゼルをボールに戻した。

次のポケモンを繰り出す前に図鑑を開く。


 『クワガノン くわがたポケモン 高さ:1.5m 重さ:45.0kg
  腹部に 発電器官を 持ち 大アゴに エネルギーを 集め
  凄まじい 電気を 放つ。 アクロバティックな 飛行で 敵を
  撹乱しながら 放つ 電撃ビームは とりポケモンも 圧倒する。』


千歌「クワガノン……でんきタイプのポケモン」


英玲奈さんはここまでの手持ちを見る限り、どうやらむしタイプのジムリーダーのようだ。

だけど、むしタイプでありながらも、バクフーンにはみずタイプ、フローゼルにはでんきタイプと、もう一個のタイプで確実に弱点を突いてきている。

一匹一匹が純粋に強いだけじゃなく、手堅い指示と戦略で戦うトレーナーのようだ。

……さて、でんきタイプを無効化出来るじめんタイプの手持ちは持っていない。

なら、
301 : ◆tdNJrUZxQg [saga]:2019/05/16(木) 12:57:06.10 ID:E6ygtKl90

千歌「ここからは切り札で圧倒する……!! ルカリオ!!」
 「グゥォッ!!!!!」


ルカリオを繰り出す。そして、頭の右側で自分の髪を留めている“メガバレッタ”に触れる。


千歌「メガシンカ!!」
 「──グゥォ……!!!」


メガバレッタと共にルカリオが光り輝き、メガルカリオに姿を変える。


英玲奈「メガシンカ……!! いいだろう、クワガノン!! “かみなり”だ!!」
 「クワガーーー……」


クワガノンのアゴがバチバチとスパークすると、それに反応するかのようにジムの天井に稲光が走る。

──雷の予兆。


千歌「ルカリオ!」
 「グゥァッ!!!!!」


ルカリオは“ボーンラッシュ”の要領で作り出した、骨状に固めた波導を、

床に突き刺す、

次の瞬間──落ちてきた、雷は、


英玲奈「! なるほど……よく考えている」


──その骨に向かって落ちてくる。


英玲奈「即席の避雷針というわけか! クワガノン、“アクロバット”!!」
 「クワガーーー!!!!!」


今度はクワガノンが高速で飛び周り撹乱するような動きで近付いてくる。


千歌「ルカリオ、落ち着いて」
 「グゥォ」

千歌「落ち着いて……狙いを定めて──」
 「グゥァ」

千歌「“はどうだん”!!」
 「グゥォッ!!!!」

 「クワガッ」


“はどうだん”は飛び回るクワガノンをしっかり捉え、迎撃する。


英玲奈「っく……“でんじほう”!!」
 「クワガーーー!!!!!」


再び撃ち出される強力な“でんじほう”


 「グゥァッ!!!!」


ルカリオは先ほど突きたて、避雷針にした骨を引き抜いて、そのまま上に振り抜く形で──

──バチン! “でんじほう”を上に向かって弾き飛ばす。


英玲奈「“ハサミギロチン”!!」
 「クワガーーーー!!!!!!」
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