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【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」
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575 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/02(木) 03:01:19.33 ID:JM8Inv0+O
た
576 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/02(木) 03:37:52.11 ID:KwJVr/nz0
荒らすなガイジ
577 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/04(土) 14:19:24.90 ID:9MLP7QD+0
おっぺけぺー
578 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/05(日) 16:41:12.03 ID:xyr/53p+0
え?w
579 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/06(月) 03:55:05.13 ID:qnvQNJkQ0
エリみほの伝道師は死んだんやなって
580 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/06(月) 08:10:21.19 ID:5y4Y+72n0
草
581 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/15(水) 06:01:48.18 ID:W+iCAeg/0
ウンチーコングって知ってる?
582 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/17(金) 05:16:58.22 ID:K9JU1e/7O
まなは?
583 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/17(金) 15:06:59.38 ID:uV0lWHPA0
草
584 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/17(金) 22:47:03.00 ID:CR0UNXAkO
it's meエリカ
585 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/18(土) 10:13:11.29 ID:+rsD69Sw0
もう4ヶ月以上更新がないのか・・・
586 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/19(日) 09:26:29.11 ID:pVyyj9Ns0
ss速報をみる理由が無くなったわ
587 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/20(月) 04:32:46.00 ID:hfqe7amt0
一生見なくていいぞハゲ
588 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/21(火) 22:31:52.52 ID:nzb3/peTO
ばーかばーか
589 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/22(水) 05:49:41.09 ID:KchMWBvn0
💩
590 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/31(金) 01:33:58.64 ID:7t3WBWsxO
逸見殿!逸見殿! ...ピロッチ
ピロピロピロピロピロ〜
591 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/06(木) 02:15:32.98 ID:wY+XcnvZO
弱小チームならあなたでも隊長にな
592 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/06(木) 06:27:56.94 ID:4eSlIB2w0
うんち
593 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/06(木) 14:55:30.72 ID:EKrPb9zYO
見てなさい、邪道は叩き潰してやるわ
(好き好き好き好きよ、みほみほみほみほ)
594 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/06(木) 15:01:57.67 ID:xMpreI3EO
副隊長?...ああ、“元”でしたね?w
(みほ!また会えたわ!...で、その子たち誰かしら?...むしゃくしゃするわね)
595 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/06(木) 15:16:20.27 ID:gYi+bS/2O
隊長、そんな子たちにへりを貸すなんて!
(ああ、私ったらまたやっちゃった...)
これも戦車道よ
お姉ちゃん...
(ありがとうお姉ちゃん!...それにしてもエリ、...逸見さんは本当に私が嫌いなんだ、...でもこんな冷泉さんが大変な時にまで...ちょっと、許せないかな...)スッ
596 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/08(土) 03:23:55.19 ID:ChiIE+X40
草ァァ!!!!!!!
597 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/12(水) 05:18:17.73 ID:95E1NyO40
💩
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/12(水) 07:28:25.93 ID:+dKE+UEfO
よくも、よくもリーネちゃんをぉ(ギロリ)
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる
599 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/12(水) 17:56:25.31 ID:05HaF+NYO
ホモセックス!!
600 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/15(土) 15:56:08.19 ID:6DHJrTJNO
はあはあ、君たち、誰が一番好きなんだい?
ストライクウィッチーズにおいてだ。
はあはあ、お、教えてほしいんだナ...
601 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:41:57.46 ID:cUtDLTap0
・
・
・
「まったく、黒森峰は何やってんだか」
ケイからもらったポップコーンを口に放り込みながらカチューシャはふんと、悪態をつく。
観客席に配置してあるモニターには大洗が展開した煙幕によってかく乱され、隊列の乱れている黒森峰の車両が映っていた。
その様子に苦々しいものを感じたカチューシャは苛立ち紛れに抱えたバケットから次のポップコーンを掴む。
「隣、良いですか」
その時、後ろから声をかけられた。
カチューシャは苛立ちを隠さずに返答する。
カチューシャ「はぁ?んなの見ればわか――――」
けれど、その声は最後まで言葉にならなかった。カチューシャが振り返った先にいたのは、彼女の良く知っている人物で、
だけど、今ここにいるだなんて想像していない人物だったから。
しほ「……お久しぶりですね」
カチューシャ「あな、たは」
西住しほ。高校戦車道連盟の理事長にして、今決勝で激突している西住まほ、西住みほの母親。
カチューシャにとってあまりにも因縁深い人間がそこにいた。
しほ「……カチューシャさんと、呼べばいいのかしら?」
カチューシャ「いえ、その別になんでも……」
しほ「そう。なら、カチューシャさん隣、大丈夫ですか?」
カチューシャ「あ、はい……」
602 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:42:26.38 ID:cUtDLTap0
腰をずらしてスペースを空ける。そこに、しほが腰を下ろした。
突然現れた戦車道の重鎮にもちろんケイもダージリンも気づいている。
しかし、口を挟もうとはせず、じっと見るに留めていた。
「……」
「……っ」
しほとカチューシャのいる空間だけ、周囲の歓声から切り離されたかのように静寂が支配する。
何をしに来たのか、なぜ自分の元へやってきたのか。
そんな疑問がカチューシャの頭の中をぐるぐる回る。
どうしてここに?そう一言尋ねれば良いだけなのにそれが出来ない。
カチューシャは感情的かつ多弁なように思えて、その実常に冷静に思考を積み重ねていくタイプだ。
雪のように静かに冷たく物事を俯瞰し、最善策を見つける。
しかし、今のカチューシャにはそんな冷静さは欠片も残っていない。
ダラダラと冷や汗を流し、怯えるような瞳でしほを見つめている。
そんなカチューシャの様子を見て、しほは真一文字に結んだ唇をそっと解いた。
603 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:43:25.58 ID:cUtDLTap0
「……元気そうで良かったわ」
カチューシャ「……」
しほ「……ごめんなさい。こんなこと言われたって嫌味にしか聞こえないわよね」
カチューシャ「あ……ち、違っ」
向き直って申し訳なさそうに頭を下げてくるしほに、カチューシャは慌てて訂正する。
それをどう捉えたのか、しほは静かにカチューシャの隣へ腰を下ろした。
「……」
「……」
沈黙が二人を包み込む。
モニターでは山頂へ陣取った大洗チームを黒森峰の戦車隊が取り囲む映像が映し出されている。
そんな中、最初に口を開いたのはしほだった。
しほ「……今も悔やんでいるのですか」
カチューシャ「……」
『何を』とは聞かれなかった。
そんな事、しほもカチューシャもわかっているから。
だからカチューシャは無言を返答とする。
しほ「……そうですか」
604 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:45:35.69 ID:cUtDLTap0
浮かび上がりそうになる感情を必死で抑えているような声でしほは当り障りのない返事をした。
それをどう思ったのだろうか。
カチューシャがぐっとスカートの裾を握り、震える声を絞り出す。
カチューシャ「……忘れられるわけ、ないじゃないですか。私は……私は、」
そっと、しほの手がカチューシャの肩に置かれた。
そして、ゆっくりと首を振る。
しほ「……あなたは悪くない。私は以前そう言いました」
カチューシャ「私は……そんな風に思えなかった……今も」
それは、今も昔も変わらぬしほの結論なのだろう。
だから、カチューシャの結論も変わらない。
もしもしほが『あなたが悪い』、と。そう言ってくれる人だったならば、カチューシャは今こんなにも苦しんでいないのだから。
その答えをしほは理解したのだろう、目を細め空を見上げる。
605 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:46:31.93 ID:cUtDLTap0
しほ「……そう、ね。そうだと思っていました」
カチューシャ「どれだけ庇われても、どれだけ私が悪くない理由を並べられても、私が……エリカの命を奪った事には変わりない。それを……私が否定できるわけ、無いじゃないですかっ」
しほ「……ええ。きっと、そうだと思っていました」
しほが体ごとカチューシャに向き直る。
真っ直ぐにカチューシャの碧眼を見つめて、深く頭を下げた。
しほ「……あなたを、守ってあげられなくて。あなたの苦しみに、寄り添ってあげられなくて、ごめんなさい」
カチューシャ「――――今更ッ!!」
その怒声は周囲の歓声に掻き消された。
モニターの向こうでは高所で守りを固め、着実に自分たちの戦力を削っていく大洗にしびれを切らしたのか、ヤークトパンターが大洗の陣地に向かって突き進んでいた。
カチューシャ「私がどんな気持ちだったかなんて、あなたに理解が出来るわけないっ!?私がッ、私がどれだけっ……私を、恨んだかなんてっ……」
しほ「……その通りです。それでも……ごめんなさい」
再び、深く頭を下げる。
カチューシャはこらえ切れなくなり、立ち上がりその小さな体を限界まで使って自身の怒りを露わにする。
606 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:47:26.66 ID:cUtDLTap0
カチューシャ「大人はっ、あなたたちはっ……事態を収められれば、忘れ去られれば良いと思ってたんでしょうけどっ……それこそっ、私には関係なくてっ……そんな事でッ」
しほ「……はい。それを否定することは出来ません」
カチューシャ「っ……」
しほ「私たちは、あの時エリカさんの犠牲による影響をいかに小さくするかだけを考えました。あなた達に世間やメディアの矛先が向かなかったのもその結果にすぎません」
淡々と、原稿を読み上げるかのようにしほは答えていく。
しほ「それらは全て戦車道という競技の存続のためです」
カチューシャ「……なら、もういいじゃないですか。戦車道はこうやって今日も大盛況ですよ。私なんか、放っておいて理事長(そっち)に集中していればいいじゃないですか」
今更謝罪されたところで後悔の日々は消えてなくならない。
失われた命は戻ってこない。
犯した罪は消えない。
何も変わらないのなら、どうしようもないのなら。
もう放っておいて欲しい。
カチューシャはそう望む。
しほ「それはできません」
しかし、その望みは毅然と拒否された。
607 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:48:54.24 ID:cUtDLTap0
カチューシャ「……なんで」
しほ「まだ、やるべきことがあるから」
カチューシャ「やるべき、こと」
しほ「本当はもっと早くやらねばならない事だったのに、私が未熟で、臆病だったから。こんなにも先延ばしにしてしまった」
カチューシャ「……遅いですよ。もう、あなたに出来る事なんかありませんよ」
しほ「……」
ああそうだ。もう遅いのだ。
何をしたことろで失われた命は戻ってこない。
今更謝罪されたところで、自己満足以外の何物でもない。
カチューシャ「私はもう、立ち上がってます。悔やんだし、泣いたし、今でも眠れない夜があります」
カチューシャがどれだけの後悔を重ねたのか、しほは知らない。
カチューシャ「それでも、立ってます。自分の足で、私は立ち上がりました。自分の足で、ここまで来ました」
カチューシャがどれほどの覚悟で立ち上がったのか、しほは知らない。
カチューシャ「だから、あなたの謝罪なんていりません。そんなもの貰ったって、私の足跡を汚すものにしかなりません」
カチューシャがどれだけ泣いてきたのか、しほは知らない。
ならば、その歩みを否定する権利なんて存在しない。
慰めや同情なんて何の意味も持たない。
だから、カチューシャはしほの謝罪を拒絶する。
608 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:53:23.04 ID:cUtDLTap0
しほ「……あなたは、とても強いのですね」
カチューシャ「そうじゃなきゃ、生きていけなかったんです」
諦めと後悔と決意の混ざった答え。
その言葉を絞り出すのにいったいどれほどの苦難を味わったのだろうか。
それを理解できるのはきっとカチューシャだけなのだろう。
だから、しほはもう何も言わなかった。
カチューシャは立ち上がり、モニターの向こう、戦場を指さす。
カチューシャ「……あそこで戦っているのはあなたの娘達です」
しほ「……ええ」
カチューシャ「私が壊してしまった、あなたの娘達です」
しほ「それを支えられなかったのも、未然に防げなかったのも私です」
カチューシャ「なら、何をしにここに来たんですか。何もしてこなかったあなたが、今更何をしにここに来たんですか。あなたのやるべきことってなんなんですか」
しほが、カチューシャを見つめる。
刃のように、鋼のように。
そして、
しほ「見届ける」
引き金を引くように告げる。
しほ「あの子たちの決着を見届けるために。それがどんな結末になろうとも、今度こそ逃げずに受け止めるために。あなたが、そうしているように」
彼女もまた、迷って、悔やんで、それでも歩んできたのだと、カチューシャは信じる事にした。
609 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/06(金) 23:57:43.06 ID:cUtDLTap0
ごめんなさいエタってました。
610 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/07(土) 00:14:52.34 ID:rz+Jjs5A0
乙です
待ってました
611 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/07(土) 00:14:55.83 ID:QAGeBusA0
お待ちしておりました。嬉しい限りでございます
612 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/07(土) 01:14:40.01 ID:ocELaoL8o
おー!お待ちしてました!
613 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/07(土) 10:56:28.33 ID:GEbUjwR60
復活おめでとう!続きの執筆ありがとう!
614 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/07(土) 11:02:01.40 ID:oqv1ejKc0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
615 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/07(土) 13:31:01.45 ID:6BBAxmU0O
行きとったんかワレェ!
616 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/07(土) 21:16:10.85 ID:yWAMdQE20
待ってた待ってた
617 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/07(土) 21:48:26.81 ID:2kt8AUeOo
お帰り待ってた
618 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/08(日) 22:45:14.97 ID:xEW0M4EG0
待ってたあああ
619 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/11(水) 02:16:08.16 ID:W50e37Ve0
復帰してるうううううう!!!!!
もうダメだと思いつつもタブを閉じないままにしておいてよかった……お待ちしておりました!!
620 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/03/11(水) 17:24:42.63 ID:EdO+BZXMO
マジか、、、マジか!!
エタリ復帰を初めて見た!
621 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/11(水) 19:53:28.63 ID:C0Hpy0Ppo
マジか…マジか!?
頑張ってくれぇぇ!!
622 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/12(木) 22:53:44.20 ID:OYtrU29n0
遅かったじゃないか...
623 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/13(金) 00:24:40.39 ID:RIDyi7ng0
更新ありがとうございます。
乙でした
624 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/13(金) 11:29:11.98 ID:dnQ9sM2h0
黙れ 俺は待……
待ちきったぞ! 俺の勝ちだ!
待ってたよ
>>1
ーシャ
625 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/15(日) 21:17:00.31 ID:g5aByBAS0
久々に見たらSSがあったんで荒らしかなと思ったら本人でワロタww
626 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/15(日) 21:19:51.17 ID:zXZlDWhVO
まだだ、まだなりすましの可能性は捨てきれない
不安だからはやく続きを投稿したくえれえ
627 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/16(月) 10:26:29.82 ID:vHz/uC1h0
待ってたぞ!
あんたの書くカチューシャが見たかったんだ!
628 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/16(月) 11:15:36.95 ID:+ddbFMf90
待ってた!続きは今週末か、来月かな
629 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/03/17(火) 22:29:12.30 ID:/ef+AZSCO
病気か怪我だった?大丈夫なのか?
630 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/19(木) 13:35:59.59 ID:BqBlMnC9O
おかえりなさい!待ってました!
631 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/03/24(火) 08:11:21.45 ID:aEoDJ1PnO
半年待ったかいがあった!!!
よくぞ戻ってきてくれた!!!!
632 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/30(月) 22:33:45.23 ID:ZbGt0ET30
やったぜ
633 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/31(火) 02:10:40.57 ID:mtBwRMLC0
・
・
・
煙幕に紛れ逃走していく大洗の車両たち。
それを、小梅は見送っていく。
もちろん追撃はするが、黒森峰の戦車は足回りにおいては大洗の戦車たちよりも劣ってしまう。
故に、撃破を狙うのではなく相手を見失わないようにすることを第一に指示を飛ばす。
既に先ほどの高台での戦闘で3本、黒森峰の白旗が上がった。
戦車道が復活したばかりで、車両の種類も数も整っていない学校に。黒森峰が痛手を負った。
信じられない事態だ。
目と耳を疑う隊員もいるだろう。
だけど、小梅は疑わない。
彼女なら、西住みほなら。
この程度造作も無いだろう。
被害を受けたのは、自分たちが彼女より劣っていたから。
そう断じ、小梅は深呼吸をする。
たとえみほがどれだけ強く強かで、強大であっても、勝つと決めたのだ。
勝って、彼女を救うと誓ったのだ。
634 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/31(火) 02:11:15.21 ID:mtBwRMLC0
小梅「……隊長、申し訳ありません。包囲突破されました」
まほ『そうか』
無線から返ってきたのは何の感情も籠っていない、あっさりとした返答。
小梅は意識せず眉をひそめてしまう。
小梅「……大洗は恐らく市街地へと向かっています」
まほ『だろうな』
小梅「……我々はこのまま大洗を追撃するでよろしいでしょうか」
まほ『好きにしろ』
小梅「……隊長」
まほ『なんだ』
小梅「あなたは、どこにいるんですか」
それは当然の疑問だった。
本来指揮を執るべき隊長の西住まほは、今ここにいない。
試合開始から今に至るまで黒森峰を指揮しているのは副隊長である赤星小梅だ。
635 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/31(火) 02:11:59.84 ID:mtBwRMLC0
小梅「主力の一部を引き連れ、前線での指揮権を私に委譲し、いったいどこで何をやっているんですかっ……」
まほ『大洗の、あいつの考えなんて決まっている。そのためにどこに向かっているかもわかっている。だから、先回りして市街地にいる』
小梅「そんな手間を割く必要があるんですか」
まほの口から語られた説明を、小梅は信じていない。
それは、まほの実力や直感を疑っているからではない。
むしろ逆だった。
小梅「あなたの指揮する黒森峰なら、そんな小細工を弄さずとも、大洗をすぐさま叩き潰せるたんじゃないのですか」
西住まほの実力を疑う者など黒森峰に、高校戦車道の選手にはいない。
だというのに、今のまほが取ろうとしてる策は迂遠で、湾曲で、まだるっこしいものだ。
自分ではなく、まほが指揮をしていれば。
今頃試合は終わっていたのでは。
小梅はそう思わずにはいられない。
636 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/31(火) 02:12:34.31 ID:mtBwRMLC0
まほ『万全を期するのは当然だ。最初から全力を見せてはいざという時の柔軟性が失われてしまう』
小梅「……本当ですか」
まほ『ああ。私の言葉が信じられないか?』
小梅「……」
その沈黙が小梅の答えを雄弁に語る。
根深い不信が、そこにあった。
まほが『面倒だ』という感情を一切隠さず溜息を吐く。
まほ『……そうか。なら、私からも一つ言わせてもらおうか――――お前じゃ勝てないのか?』
小梅「っ……!?」
まほ『残った戦力でも十分叩けるだろ。あんな烏合の衆。それとも、お前の一年間の努力じゃ足りなかったか?』
637 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/31(火) 02:13:21.33 ID:mtBwRMLC0
嘲笑混じりの指摘は小梅にとって痛恨だった。
小梅のこの一年間、死に物狂いで努力してきた。
それは全て、『彼女』のためだ。
それをまほも理解しているはず。
その上で、嘲笑う。
まほ『いいさ。そこまで不安なら戻って私が指揮してやろう。可愛い後輩が怯えているんだからな』
優しさを装う気なんて欠片も無い。
そんな助力を受け入れられるほど、小梅のプライドは安くはなかった。
小梅「……結構です。ここは、私がなんとかします」
まほ『ああ、そう言ってくれると思っていたよ副隊長』
悔しさに歯を食いしばる音が聞こえたのか無線の向こうからくぐもった笑いが聞こえてくる。
まほ『くくっ……安心しろ。別に負けるつもりは無い。ただ、私は私で準備があるだけだ。お前はただ、お前の思う通りに行動すればいい。いざという時のフォローは私がするさ。
これも、未来の隊長であるお前に必要な勉強だ。頑張ってくれ』
小梅「……了解です」
返答を待たず無線を切り、ハッチを閉めずにそのまま腰を下ろす。
638 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/31(火) 02:14:00.73 ID:mtBwRMLC0
小梅「……状況は」
ギリギリ聞こえるぐらいの声。
無線手は即座に答える。
「依然こちらは追撃のため大洗を追っていますが、八九式の妨害により手間取っているようです」
小梅は地図を開き大洗の針路を読む。
目的地は市街地だろう。
ならば、
小梅「川がありますね」
「はい。大洗の針路だと橋を渡るには遠回りする必要があります。追撃部隊の一部を橋へと直行させれば渡る前に叩けます」
小梅「……なら、橋を使わずそのまま川を渡りますね」
「え?」
無線手はどういうことなのか視線で尋ねる。
小梅「ここは演習場として作られたフィールドです。川の深さも大洗の戦車ならギリギリ通過できる深さでしょう。そして、こちらの重戦車では川を渡ることができない。なら、あの人はそうします」
そして無線手だけではなく乗員全員に告げる。
小梅「あの人は、西住みほは黒森峰の事を私たち以上に。私たちの隊長と同じぐらい知っています。そのことを忘れないでください」
「は、はいっ!」
乗員は皆息を呑み、調子の外れた返事を返す。
伝えるべきことは伝えたと判断した小梅は座ったままじっと目を閉じ、手を握り合わせる。
小梅「……大丈夫。私ならできます。私が、ちゃんと救ってみせますから」
639 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/31(火) 02:14:31.44 ID:mtBwRMLC0
自らを鼓舞する呟き。
そこに開いたハッチから陽光が注ぐ。
祈るように手を合わせるその姿は、関係ない人が見れば神々しさを覚えたのかもしれない。
しかし、乗員たちの視界に映るその光景は、
小梅「だから、安心してください」
掴めるわけの無い光を必死で握りしめようとしているように見えた。
640 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/03/31(火) 02:15:48.64 ID:mtBwRMLC0
たぶん今後は不定期かつ月に1、2回の投稿になると思います。
完結はさせるのでよろしくお願いします。
641 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/31(火) 13:16:30.71 ID:LNYHW/LJO
乙
>>1
ーシャ
無理せずゆっくりやってくれ
642 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/31(火) 14:59:40.57 ID:CsqPR7Dy0
乙
無理ないペースで頑張って
643 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/31(火) 18:48:05.79 ID:VEnXlgZr0
更新ありがとう
完結頑張れ
644 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/01(水) 11:13:06.92 ID:7aT+aClL0
更新ありがとう
645 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/04(土) 21:57:00.86 ID:vs6ub86t0
乙
のんびり待ってるよー
646 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/05(日) 22:49:26.29 ID:IFf9iW7L0
乙
無理の無い範囲でよろしくお願いします
647 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/07(火) 09:20:29.00 ID:4fZQB203O
復活...だと...奇跡だ...
648 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/01(金) 02:05:11.05 ID:jXiKil660
久しぶりに来たら復活してる!
やっべぇ、すっごい嬉しいわ
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/01(金) 18:53:29.09 ID:XfzpQfMH0
毎日見てるわ
更新待っとるで
650 :
♯uriyo00
[saga]:2020/05/04(月) 01:53:29.30 ID:QcFhl9eh0
・
・
・
後方に舞う土煙が見えなくなったのを確認して沙織が安堵の溜息を吐く。
沙織「なんとか撒けたっぽいね」
みほ「はい。今のうちに距離を稼ぎましょう」
みほの指示を受け沙織は地図を開いて針路を確認する。
沙織「えっと――――この先に川があるね。でも橋は遠回りしないと……」
みほ「橋は使いません」
沙織「え?」
みほ「このまま進んで川を渡ります」
沙織「大丈夫なの?」
戦車というのは当然のことながら陸路を走るもので、この鉄の塊で川を渡るという事が沙織にはどうにも想像できなかった。
優花里も同じく驚いているのを見て、沙織はますます信じられなくなる。
しかし、みほはそんな彼女たちの動揺に揺らがず、淡々と説明をする。
みほ「はい。黒森峰の重戦車ではこの川は渡れません。今まで稼いだ距離と、川を避けて回り道する時間を合わせれば黒森峰が私たちに追いつくのにはだいぶ時間がかかるはずです」
沙織が聞きたいのは自分たちの戦車が川を渡れるのかという事であって、黒森峰の戦車が渡れるかという事では無かったのだが、
少なくともこの場において最も戦車の事を知っているみほがそう言うのであればと、ひとまず沙織は納得することにした。
沙織「なら、みんなにもそう伝えるね。あ、アヒルさんチームはどうしよう?」
みほ「このまま攪乱をしてもらいつつタイミングを見て合流してもらいます」
沙織「了解」
沙織は手早く無線を繋ぎ各車に通達をする。
川を渡るという事に多少なりとも動揺の声は上がったが、それでも隊長であるみほの指示ならば大丈夫だと皆が納得した。
651 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/05/04(月) 01:55:23.77 ID:QcFhl9eh0
隊列を乱さず進んでいくと、目の前に川が見えてきた。
地図の上で見るものよりも実際の川幅は随分と大きく見え、沙織は先ほど飲み込んだ不安がまた首をもたげるのを感じる。
しかし、それを声に出すのは堪え、指示のため無線機を取った。
沙織「それじゃあみんな、さっき言った通りお願い」
『了解』
沙織の無線を受け、各車両がそれぞれのポジションに付く。
車体の軽い戦車が流されないように最重量のポルシェティーガーを上流に重さ順に横並びになり、浸水しないようハッチを閉め、川へと前進を始めた。
652 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/05/04(月) 01:56:29.53 ID:QcFhl9eh0
沙織「大丈夫かなぁ……」
沙織の呟きを肯定するかのように車体が大きく揺れる。
水の抵抗は強く、それが沙織の不安をさらに掻き立てる。
ぞわぞわとした感覚が背筋を撫で、車体が横滑りするたびにビクリと跳ねた。
そんな沙織を見て、麻子がポツリと呟く。
麻子「大丈夫だ。ちゃんと進んでいる」
自分が不安を表に出していた事に気づき、沙織は慌てて表情を引き締める。
―――麻子に気を遣わせるようじゃダメだよね。
一番注意を払っているのは操縦手である麻子であり、今の自分はただ座っているだけなのだから。
そう思い、沙織は一度深呼吸をする。
そして、落ち着いて車内に響く振動、音に耳を傾けると、履帯がしっかりと川底を掴み少しづつ進んでいる感覚を捉えた。
――これなら大丈夫かな。
沙織が小さく安堵の溜息を吐く。
ゆっくりとだが、確実に戦車は前進している。
アヒルさんチームの攪乱はしっかりと効果が出ているようで、砲弾が飛んでくるような様子は無い。
この調子なら、黒森峰に追いつかれる前に川を渡り切れるだろう。
そう思っていた時、無線から悲鳴のような声が聞こえてきた。
優季『桂利奈ちゃんやっぱり無理っぽいっ!?』
653 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/05/04(月) 01:57:10.87 ID:QcFhl9eh0
その声はウサギさんチームの無線手、宇津木優季のものだ。
沙織は何事かと思い聞き返すも、無線の向こうでは優季と桂利奈の声がカンカンと響くばかりで一向に要領を得ない。
なので沙織はみほへと無線を回す。
みほは突然の事に首をかしげるが、沙織の様子に何事かが起きたのだと判断し、落ち着いた声で無線の向こうへと語り掛ける。
みほ「ウサギさんチーム何かありましたか?」
優季『ごめんなさーい!!なんか、エンジンが……』
無線に応える優季の隣からガチャガチャの何かを動かす音と、『動かないよー!!』っと叫ぶ桂利奈の声が同時に届く。
沙織は慌ててハッチから外に顔を出し、後方を見る。
そこには川の中ほどで停止しているM3リーがいた。
沙織「ちょっ!?大丈夫っ!!?」
みほ「落ち着いて。ギアを上げてみてください」
慌てる沙織に対して冷静に対応策を伝えるみほ。
しかし、無線の向こうの雰囲気は一向に良くならない。
桂利奈『ダメ!!どうしよう!?』
優季『私に言われてもー……』
やがて大きな音と共に、ウサギさんチームの車内からエンジン音が消えた。
654 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/05/04(月) 01:58:02.47 ID:QcFhl9eh0
みほ「ウサギさん?大丈夫ですかっ!?」
ここに来ていよいよみほの顔に焦りが浮かんでくる。
レオポンさんチームからも助言をもらい、桂利奈はなんとかエンジンの再始動を図ったが―――M3リーの沈黙は解けなかった。
沙織「マズイまずいよどうしようっ!?みほっ!?」
隊列から取り残され川の中で立ち往生するM3を見て沙織が叫ぶ。
みほは、そんな沙織に返事を返さず、口元を押さえぶつぶつと何かを呟いている。
みほ「どうする……?なんとか再始動を……でも、故障だったらウサギさんチームじゃどうしようも……なら一端バック……無理だ。なら、なら……」
みほの表情がどんどんと苦悶に歪んでいく。
汗が額を流れ、しかし肌からはどんどん色が失せていく。
そんなみほの様子に、沙織はもちろん優花里も、華も麻子も絶句してしまう。
そんな時、無線から落ち着いた声が響いてきた。
梓『……隊長』
みほ「梓さん……?」
その声は、梓のものだった。
梓『エンジンの再始動は難しそうです。アヒルさんチームが時間を稼いでいるとはいえ、ここで時間を失う訳にはいきません』
そこまで聞いて、沙織は梓が何を言いたいのか理解した。
それはみほも同じなのだろう、その瞳が大きく開き、今度こそ色が消え去る。
梓『だから、私たちはここまでです。見捨てて、先に進んでください』
梓の声が孕んでいたのは、落ち着きではなく諦めだった。
655 :
◆eltIyP8eDQ
[saga]:2020/05/04(月) 01:58:57.99 ID:QcFhl9eh0
ここまでです。
外出できないのに相変わらず筆は遅々ですが、なんとか進めていきます。
656 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/04(月) 07:47:54.90 ID:B8og/nc6o
乙乙
酉割れしてるので変えた方がいいですよ
657 :
◆H9H0Q4zLDSTW
[sage saga]:2020/05/04(月) 10:53:13.57 ID:QcFhl9eh0
>>656
なのでこれからはこれで行くのでお願いします
658 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/04(月) 12:00:17.60 ID:ge8Clmd/0
乙
659 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/04(月) 18:50:52.72 ID:i7uRa/YW0
乙
>>1
ーシャ
くれぐれもコロナには気を付けてくれ
さて一つのターニングポイントだが……
白みほははたして跳べるのか
660 :
◆eltIyP8eDQ
[sage]:2020/05/04(月) 22:17:36.90 ID:OK5TQDls0
てst
661 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/06(水) 08:59:48.66 ID:ZVNvJ2940
乙
>>1
ーシャ
くれぐれもコロナには気を付けてくれ
さて一つのターニングポイントだが……
白みほははたして跳べるのか
662 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/09(土) 05:52:42.00 ID:gGCQpb8L0
乙です
更新のんびり待ってまする
663 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/09(土) 05:53:30.63 ID:gGCQpb8L0
乙です
更新のんびり待ってまする
664 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/05(日) 18:53:07.88 ID:LwlVQDVSO
おっっっっっっせぇなマジ
665 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/07(火) 12:44:26.04 ID:YT2eU4mp0
そりゃあ君の早漏と比べりゃなんだって遅く感じるだろうさ
666 :
◆H9H0Q4zLDSTW
[saga]:2020/07/11(土) 04:00:13.02 ID:qIHGvXuA0
・
・
・
みほの中で様々な思考が廻る。
川の流れは確かにM3リーを揺らしている。けれど、『あの時』と比べればずっと穏やかだ。
ウサギさんチームの誰一人として怪我をしているわけではない。
今ならまだ落ち着いて、冷静に避難すれば大丈夫だ。
ここでウサギさんチームの戦力を失う事は痛い。
痛いが、救助のためにせっかく稼いだ時間を使っては元も子もない。
ならば、答えは一つだ。『このまま進む』。
道半ばで諦める梓たちの痛みは相当なものだろう。
だけど、彼女たちのためにチーム全体を危険に晒すなんて真似はみほには出来ない。
みほたちの目的は『想い出』ではなく『勝利』なのだから。
『勝つためには、非情な決断を下す時がある。あなたはいつか、その立場になるのよ』
いつか、誰かから聞いた言葉が脳裏に蘇る。
冷たい言葉だ。
だけど、意味のある言葉だった。
そして今、その言葉通りの立場にみほは立たされている。
だから、みほは決断する。
それはきっと、『彼女』が望んだ選択。
きっと、『彼女』が喜んでくれる選択。
だからみほはその決断を、皆へと伝えようと口を開く。
みほ「……ウサギさんチームはここで」
だけど、
667 :
◆H9H0Q4zLDSTW
[saga]:2020/07/11(土) 04:01:02.54 ID:qIHGvXuA0
みほ「……………………」
沙織「みほ……?」
突然押し黙ったみほに沙織たちはもちろんのこと、無線の向こうからも疑問符が浮かんでくる。
優花里がみほの肩を揺らしどうしたのか問いかけるが返事は返ってこない。
何事かと車内に不穏な空気が漂ってきた時、みほの表情が今にも泣き出しそうに歪んでいく。
みほ「やっぱりっ…、やっぱり私はっ…!貴女にはっ……」
ガリガリと頭を掻きむしり、歯を食いしばる。
そのあまりの剣幕に、止めようとした優花里もひるんでしまう。
みほ「どうしてっ……!なんでっ……!だけど、だけどッ!!?」
ならばと、沙織が意を決して声をかけようとした瞬間、
みほ「っ……私はっ、それでもッ!!?」
悲痛な叫びと共に、みほはキューポラから外へと出た。
みほ「各車リーダー上に出て手伝ってっ!!レオポンさんチームは牽引用ワイヤーとロープを用意してくださいッ!!」
砲塔に仁王立ちし、何やら叫ぶみほの様子に隊員たちは何事かと呆気にとられる。
しかし、みほの剣幕はそんな空白を許さない。
みほ「急いでッ!!時間がないッ!!私一人じゃ無理なのッ!!」
その言葉に慌ててリーダーたちが外へと出てくる。
桃「おい西住っいったい……うわぁっ!?」
どういう事なのかと車上に出た桃が尋ねようとした時、彼女の胸元に丸められたロープが飛んできた。
668 :
◆H9H0Q4zLDSTW
[saga]:2020/07/11(土) 04:01:31.64 ID:qIHGvXuA0
みほ「桃ちゃんっ!!」
桃「な、なんだ!?」
みほ「早くっ!!次に回して!!」
桃「あ、ああっ!」
桃はすぐさまロープを同じく車上に出ているカエサルへと投げ渡す。
カエサルがまた次にとリレーのように回されたロープが今度はウサギさんチームの元へと届く。
みほ「梓さんっ!!」
梓「っ……なんでっ!?」
それを受け取った梓は納得できないような表情をみほへと向ける。
梓からすれば今の行動はただただ時間を無駄にするだけのものなのだから。
見捨てろと言った理由を、意味を、隊長であるみほがわからないわけないのに。
そんな梓にみほは舌打ちでもしそうな様子で顔をしかめ、怒鳴りつける。
みほ「時間が無いのッ!!早く繋いでっ!!」
梓はその剣幕にビクリと肩を震わせ、直ぐにロープを引き、そこに結ばれたワイヤーを繋ぐ。
それを見届けるとみほは車内へ戻り無線を飛ばす。
みほ「全速前進!!!ウサギさんチームを牽引します!!」
車長たちの返事と共に車列が前進を始める。
同時に、無数の轟音がW号の車内に響き渡った。
優花里「っ……砲撃ですっ!?もう来ました!!」
みほ「狙える車輌は後方の黒森峰に砲撃して!当たらなくてもいいからっ!!」
優花里の報告を聞くまでもなくといった風にみほはすぐさま次の指示へと移る。
砲撃の轟音が今度はこちらから響きだす。
残念ながら命中したという報告は無いがどのみち黒森峰の重装甲の前では当たった所で弾かれるのがオチだろう。
今はただ、相手の砲撃が命中しない事を祈るしかない。
その時緊張で張り詰めた空気の中で沙織の喜ぶような声が響いた。
沙織「みほ!ウサギさんチームの戦車エンジンかかったって!」
669 :
◆H9H0Q4zLDSTW
[saga]:2020/07/11(土) 04:02:05.80 ID:qIHGvXuA0
その朗報にみほは一瞬喜びそうになるも、すぐさま表情を引き締める。
喜ぶのは後だ、今はまだやらなきゃいけない事があるのだから。
返事をしないみほに沙織たちもまだ緊張を途切れさせてはいけないと理解したのか、車内に沈黙が戻る。
すると、ざばざばと装甲を打っていた水の音と揺れが消え、代わりに履帯が大地を掴む硬質な振動に切り替わるのを感じた。川を越えたのだ。
そしてだんだんと砲撃の音が小さくなっていき、砲撃が止んだ。
黒森峰の射程から逃れる事が出来たのだ。
沙織「……大丈夫だよね?」
沙織が恐る恐る尋ねてくる。
みほ「……はい。少なくとも向こうの砲撃はもうこちらには届きません」
そう言った途端、沙織たちが同時に溜息を吐いた。
沙織「よかったぁー……」
麻子「とりあえず一安心ってことか」
華「ええ、未だわたくしたちは一人も欠けていません。みほさん、流石です」
優花里「西住殿!見事な判断でした!」
緊張の反動か和やかな空気が広がる。
けれどもみほは浮かない表情のままだ。
それでも優花里たちの言葉に応えようと無理やり笑顔を作る。
みほ「…………うん、ありがとう」
沙織「……みほ」
みほ「……大丈夫です。私は、大丈夫だから」
沙織が心配そうにみほの名前を呼ぶ。
返ってくるのはとても大丈夫なようには聞こえない儚く、弱々しい声。
そんな様子を大丈夫だなんて思えるわけが無い。
沙織たちは再び口を閉ざす。
みほ「……ごめんなさい、エリカさん」
小さく呟いたみほの声は、履帯の音にかき消された。
670 :
◆H9H0Q4zLDSTW
[saga]:2020/07/11(土) 04:05:26.83 ID:qIHGvXuA0
久しぶりの更新です。
地の文の書き方の基本みたいなのまるで知らないのでこれでいいのか?って常に考えながら恐る恐るやってます。
671 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/11(土) 08:31:47.99 ID:voc2Zmtv0
乙、待ってたよありがとう
672 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/11(土) 09:39:12.30 ID:x16etePw0
乙
673 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/11(土) 11:25:28.31 ID:GrNMzU98O
おつおつ!待ってました!
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 12:34:51.13 ID:vg79ybHy0
乙乙
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