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勇者「長老、なんかこの剣喋ってない?」長老「なんじゃと」聖剣「……」7
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404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/13(木) 20:26:25.93 ID:FpfEYL6zo
待ってるお
405 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/14(金) 06:18:06.09 ID:lF4PvIaW0
やらかした…
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/14(金) 06:57:35.67 ID:ZauzjNMmo
おはよう
407 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 03:18:01.85 ID:sMQ3yD+I0
明日起きたら続き書きます
今日はもうきつい
408 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 11:20:18.86 ID:Dl+b1bZsO
OK待ってるよ
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 14:12:44.84 ID:P+3TzU5FO
wktk
410 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:09:23.55 ID:sMQ3yD+I0
てす
411 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:09:55.17 ID:sMQ3yD+I0
巫女「じゃあ二人とも、あんまり喧嘩しちゃダメだからね」
テクテク
モヒカン「……」
メロンパン職人「行っちゃいましたね」
モヒカン「ふん」
412 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:10:30.55 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「あ、あのっ、モヒカンさん」
モヒカン「あァ?」
メロンパン職人「ひっ!」
モヒカン「……チッ、いちいちビビってんじゃねえよ」
メロンパン職人「すみません……」
413 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:12:20.54 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「モヒカンさんって、もしかしてここの出身なんですか?」
モヒカン「……そうだ、何か文句でもあるのか?」
メロンパン職人「も、文句とかいう訳じゃなくて……ええと、実は俺、ここの都市には人探しに来てまして」
モヒカン「人探し?」
メロンパン職人「はい。それで、どうもなかなか上手く見つけることが出来ずにですね……」
モヒカン「で、ここ出身の俺に何か聞きたいってか」
メロンパン職人「はい。さっきの巫女さんとのやりとりからして、なんか昔からの付き合いというか幼馴染的なあれかなと思っ……」
モヒカン「……」
メロンパン職人「たのはまあどうでもいい話でして!! とにかくここらに詳しいモヒカンさんなら何か知ってたりするんじゃないかなって思って質問させていただきたくてですね!」
414 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:13:23.70 ID:sMQ3yD+I0
……
モヒカン「霊能者?」
メロンパン職人「はい」
モヒカン「……ふん、そういうことか。まあ確かにあの爺さんなら、わざわざ遠路はるばる会いにくるような奴らがいてもおかしくはねえ」
メロンパン職人「! それじゃあ」
モヒカン「お前やあの勇者にこの辺あんまりウロチョロされるのも面白くねえしな、教えてやるよ」
モヒカン「お前の探してる霊能者ってのはな……」
415 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:13:57.52 ID:sMQ3yD+I0
岩陰
勇者「……」
勇者「……」
勇者「……」ダラー
翁「小僧、鼻血でとる」
勇者「ん? ああ、サンキュ」
416 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:15:49.06 ID:sMQ3yD+I0
翁「して、小僧。道は開けたか?」
勇者「うーん……もうちょっと」
翁「そうか。……さて、そろそろ」
勇者「……もうちょっと……もうちょっとだと思うんだけどなぁ」
翁「……」
417 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:16:37.14 ID:sMQ3yD+I0
勇者「もう少し……ああそうそう、もうちょい前屈みに……」
翁「……ふむ」
勇者「谷間の向こうに道が……」
翁「……」
勇者「うおおぅ、そんなに……まじかー……」
翁「……なぁ小僧、それ、そろそろ返してくれんか」
418 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:23:02.83 ID:sMQ3yD+I0
勇者「もう少し、もう少しだから……」
翁「……う、うむ」
419 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:24:11.72 ID:sMQ3yD+I0
勇者「ふむふむ、なるほどなぁ……」
翁「……」
勇者「もう少しで道……道が……」
翁「……」
勇者「……おおっ!!?」ガタッ
翁「!!」ガタッ
勇者「あっ、そんな体勢になったら……うひゃぁあ」
翁「……」
勇者「いやいや、その格好でそれはまずいって!」
翁「ええい、いい加減にせんか!!」
420 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:25:22.71 ID:sMQ3yD+I0
岩陰
「いや、おい、ちょっ待てよ!」
「少しばかり見込みがありそうだからって貸してやったわしが馬鹿じゃった! いいから返せ! もうそれ返せ!」
「待てって爺さん! 今いいところ……」
「いいところなら尚更返さんか! わしだって見たい」
「若者を導くのは年寄りの使命じゃなかったのかよ!」
「年寄りを労るのも若者の義務じゃて! 貴様、ちょっと優しくしてやったらつけ上がりおって!!」
「あっこらやめろ糞ジジイ!!」
観光客達「「「…………」」」
421 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:27:41.99 ID:sMQ3yD+I0
翁「だってそれってもともとわしのだもん!! この場所もわしの秘密の場所だもん!! 返して!!」
勇者「わかっ、わかっ……わかったから!! 返すから!! 返すからちょっと離せ!! く、首が……!!」
翁「わしだってな! いつでもかつでも当たりの日にここに来れるわけじゃないんじゃ!! ハズレの日なんてそりゃもうひどいぞう……何でお前に貸した日に限ってそんなイイもんばっかし……!!」
警備員「あー、そこの二人、ちょっといいですか?」
二人「「ん?」」
422 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:29:10.10 ID:sMQ3yD+I0
夕方
警備員屯所
勇者「……」
翁「……」
ガチャッ
メロンパン職人「勇者さん……」
勇者「……何も聞かないでくれ」
423 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:35:21.05 ID:sMQ3yD+I0
警備員「あー、君、そこのお兄さんの連れの人?」
メロンパン職人「ああ、はい……宿の人に言われて……」
警備員「そこのお兄さんの泊まってるって言う宿に連絡したら、連れの人が居るって言うからさ……わざわざ来てもらって悪いね、これも規則だから」
メロンパン職人「いえ、元はと言えばうちの連れが」
勇者(もういっそ殺してくれ)
424 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:41:43.35 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「さ、勇者さん、帰りますよ」
メロンパン職人「俺、今日の探索でちゃーんと手掛かりを見つけて来たんですから」
勇者「手掛かり?」
メロンパン職人「そう! なんと俺達の探してる霊能者さんはあの巫女さんの……」
翁「……巫女?」
メロンパン職人「……って、このお爺さんは?」
勇者「ああ、うん。この爺さんは俺にある道を示そうとしてくれた……」
勇者「……」
勇者「……何なんだろうな。爺さん、アンタ誰だ?」
翁「よく考えたらお前も誰じゃ」
メロンパン職人「えぇ……」
425 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:42:24.81 ID:sMQ3yD+I0
ガチャッ
巫女「お爺ちゃん、どこにいるのかと思ったら……」
メロンパン職人「あ」
勇者「ん?」
翁「……ふん」
426 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:43:52.66 ID:sMQ3yD+I0
翁「来るのが遅いわい。どこで油を売っとったんじゃ」
巫女「もうっ。油を売ってたのはお爺ちゃんの方なの。お店にお客さんだって来てたんだよ?」
翁「知るか。適当にお前が見ておけばええじゃろ」
巫女「私は祠の方もあるからダメなの。それに、お爺ちゃんに見てもらいたい、ってわざわざ来てくれた人だっているんだから、そういうこと言っちゃダメだよ」
翁「綺麗なお姉ちゃんは居たか?」
巫女「男の人だったけど」
翁「知らん、塩でも撒いておけ」
巫女「またそればっかり……」
427 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 17:32:42.92 ID:KchpIKASo
続き来てるじゃん!
428 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 18:26:54.58 ID:CKoEyIAuO
ワッホイ!
429 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 19:38:35.61 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「え……あれ……巫女さん?」
巫女「あっ、昼間ぶりだね。そっちの人は昨日ぶり?」
勇者「おみやの女か」
巫女「そういうあなたはおっぱいの人」ジリ
勇者「……なんだよ、その距離の取り方は」
巫女「なんとなく?」
430 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 19:39:38.38 ID:sMQ3yD+I0
勇者「それで、アンタその爺さんの知り合いか?」
巫女「知り合いというか、私のお爺ちゃんなの」
メロンパン職人「!」
勇者「ふーん、そりゃあ……」
メロンパン職人「勇者さんこの人ですよ!!!!」
勇者「うわびっくりしたっ」
巫女「耳がキンキンする……」
431 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 19:46:12.95 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「俺、昼間のうちにモヒカンさんに聞いたんですよ! そこに居る巫女さんのお爺さんこそが俺らの探してる霊能者さんだって!」
勇者「は? 爺さんが霊能……? というか、モヒカン?」
メロンパン職人「巫女さん、その人、お爺さんなんでしょう!?」
巫女「う、うん」
メロンパン職人「ほら!! 勇者さんほら!!」
勇者「いいから落ち着けよ」
翁「うるさいのぅ」
432 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 20:15:08.57 ID:sMQ3yD+I0
23時過ぎくらいにまたくる
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 20:37:55.70 ID:Zv1+roku0
乙乙
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 21:50:55.44 ID:KchpIKASo
おつー
435 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 00:16:38.97 ID:EN2/pbho0
てす
436 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 00:57:12.14 ID:EN2/pbho0
霊能者の館
勇者「それで、爺さんに相談したいことがあるんだけど」
霊能翁「断る」
437 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 00:57:43.50 ID:EN2/pbho0
勇者「えぇ……」
メロンパン職人「即答!?」
霊能翁「だいたい何じゃ、人の家まで付いて来て勝手に上がりおって」
勇者「そりゃあ出るとこが同じで、俺らはアンタに用があったんだから付いて行くだろ」
メロンパン職人「というか、ここお店じゃないんですか」
霊能翁「もう営業時間外じゃ」
勇者「営業時間だったら聞いてくれるのか?」
霊能翁「ふん、さてのう」
メロンパン職人「そんな……」
438 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:04:29.38 ID:EN2/pbho0
勇者「参ったな……俺、アンタに用があって王都からこっちまで来たんだけど」
霊能翁「そりゃご苦労なことじゃの」
巫女「ねえお爺ちゃん、お話くらい聞いてあげたら?」
霊能翁「お前まで言うか。わしの仕事に口出しするな。それにお前、祠の方はどうした」
巫女「営業時間外だもん」
439 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:23:32.55 ID:EN2/pbho0
勇者「せめて理由くらい教えてくれよ」
霊能翁「〜♪」
メロンパン職人「なんか折り紙で遊び始めたんですけどこの人」
440 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:25:01.61 ID:EN2/pbho0
勇者「なあ、お前ってこの爺さんの孫なんだろ? どうにかできないのか」
巫女「うーん……難しいかも」
巫女「お爺ちゃんってば、生活に困ってないからって仕事を選り好みするの」
勇者「選り好み?」
巫女「うん。私はあんまり良くない、って思うんだけど……綺麗な女の人とか、それかよっぽど興味を引くような物を持ってる人じゃないとお仕事しようとしないの」
勇者「綺麗な女の人に、興味を引く物、か……」
441 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:26:17.01 ID:EN2/pbho0
メロンパン職人「あっ、そうだ! 勇者さんアレ、アレですよ!」
勇者「ん? アレって……」
メロンパン職人「ほら、王都を出る前に王様から貰った……」
勇者「! ああ、そうだ、そう言えばそんなの貰ってたな!」ゴソゴソ
442 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:26:56.10 ID:EN2/pbho0
勇者「爺さん!」
霊能翁「なんじゃ」
勇者「これこれ、王様の書状!」
霊能翁「王の書状だぁ?」
巫女「!」
勇者「そうだよ、俺たち王様の紹介で来たんだ。ここに腕の良い霊能者が居るって話でさ」
霊能翁「ほーん?」
443 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:34:19.11 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……たしかに、この書状は本物らしいな」
巫女「本物……じゃあ、勇者さんとメロンパン職人さんは王様からの使者ってこと?」
勇者「一応そういうことになるのかな」
メロンパン職人「なんかそういう呼ばれ方するのはあんまり実感ないけど、そういうことですね」
巫女「ねえお爺ちゃん、やっぱりお話だけでも聞いてみようよ。王様がわざわざお手紙書いてくれるような用事って、私も少し気になるな」
霊能翁「うーむ……」
444 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:36:28.91 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……王の書状では、お前さんはあの古の勇者が持っていた、伝説の聖剣に選ばれし者とあるが」
勇者「ん?」
霊能翁「腰に差してるそれか?」
勇者「ああ、これ」シャラン
聖剣「……」
霊能翁「……ふむ」
445 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:43:54.83 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……」
霊能翁「…………」
霊能翁「………………よし、わかった、話くらいは聞いてやろう」
勇者「おお!」
メロンパン職人「よかったぁ」
勇者「王様と聖剣、様々だな」
446 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:46:32.99 ID:EN2/pbho0
メロンパン職人「実はですね……」
…………
………
……
447 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:21:33.86 ID:EN2/pbho0
…………
………
……
巫女「聖女様が……」
霊能翁「ふーん」
勇者「という訳で、聖女を探すために爺さんの力を借りたいんだけど」
448 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:22:47.36 ID:EN2/pbho0
霊能翁「うーむ……まあ、いいじゃろう」
勇者「! じゃあっ……」
霊能翁「その前にひとつ聞きたい……ああ、それと、お前は席を外してろ」
巫女「え、何で?」
霊能翁「仕事じゃ仕事。お前べつに何もせんしいいじゃろ。ここから先はあれじゃ、大人の話じゃし。一対一で話す必要がある」
巫女「私、もう子供じゃないよ」
霊能翁「いいからさっさと行かんか」
メロンパン職人「ま、まあまあ巫女さん、ほら、霊能翁さんが言ってるんだし。一対一っていうなら、俺も一緒に出ていきますね」
巫女「なんだか納得いかないの……」
バタン
霊能翁「……」
霊能翁「さて、邪魔者は行ったか」
勇者「えっ」
449 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:23:34.42 ID:EN2/pbho0
霊能翁「いや、こういう話、孫の前でするのってちょっと気まずいじゃん?」
勇者「こういう話?」
霊能翁「ごほん! ……勇者、改めて、ひとつ聞きたいんじゃが」
勇者「な、なんだよ……」
霊能翁「お前さん、実物の聖女を見たことがあるか?」
450 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:24:03.49 ID:EN2/pbho0
勇者「あるけど」
霊能翁「ふむふむ。それで……」
霊能翁「聖女ってのがボンキュッボンの金髪美人のお姉ちゃんというのは本当か?」
勇者「は?」
451 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:25:08.70 ID:EN2/pbho0
霊能翁「いやほら、あれじゃろ。噂では聞いとる。そりゃあもう目が飛び出るほどの美人じゃとかまるで天女のような美しさじゃとか」
霊能翁「でもほら、そういう噂って結構誇張されて流れるもんじゃろ。聖女って立場じゃから……ほら、ブサイクだとしても皆あんまし悪くは言えんじゃろ」
霊能翁「実際、多忙故に遠目以外で直接お目にかかる人間もそうそうおらんって言うし」
霊能翁「わしは真実が知りたい。どうなんよ」
勇者「どうって……その質問、今回のことと何か関係あるのか?」
霊能翁「大いにあるとも! 言っとくけどこれ結構重要じゃからな。場所を探るにしても、わしのやる気とかそういうのめっちゃ大事」
勇者「むむむ……」
452 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:26:26.59 ID:EN2/pbho0
勇者「……金髪なのは、まあそうだな。サラサラで、結構綺麗な髪してると思う」
霊能翁「ほう」
勇者「顔は、まあ……少なくとも、今日の昼間に見た水着の姉ちゃん達に負けないくらいには整ってると思う」
霊能翁「ほうほう……それで?」
勇者「胸も大きいし、スタイルはいいんじゃないか」
霊能翁「ほほーう!! そいでそいで?」
勇者「……まあ、王都でもなかなか見ない美人ではある、と思う」
霊能翁「ほぁー、噂は本当だったってことじゃな。わしも直接お目にかかりたいもんじゃ」
勇者「性格は……」
勇者「俺はあいつに殴られて気絶させられたことがある。ああ見えて結構凶暴な性格してる」
霊能翁「!?」
453 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:39:21.56 ID:EN2/pbho0
霊能翁「む、むむむ……性格にやや難アリ、か」
霊能翁「いやしかし、ないすばでーの綺麗なお姉ちゃんならそれもまた……」
勇者「で、どうなんだ? 聖女の情報はこれで十分なのかよ」
霊能翁「……わかった、とりあえずはこれで十分じゃろ」
454 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:40:08.03 ID:EN2/pbho0
霊能翁「では、これから聖女の位置を探るための千里眼を使おうと思う」
霊能翁「確か、聖女に縁ある品を持ってきとるんだったな?」
勇者「ああ」
霊能翁「なるべく普段から身に付けているものがいい。まずはそれをもとに、聖女の気を覚える。そこから、気を辿って現在の位置を探り出す」
勇者「ようやくそれっぽい話になってきたな」
455 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:48:12.24 ID:EN2/pbho0
勇者「ええと、ちょっと待ってくれよ……確か聖女のリボンを……」ゴソゴソ……
勇者「あれ? どこ行ったかな……結構前に鞄に入れたから、奥の方に……」
ポロッ
勇者「あっ」
霊能翁「!? そ、それは……ブラジャー!!?」
456 :
もう忘れてるかもしれないけど、前スレ>>265>>534で入手したやつ
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:50:31.89 ID:EN2/pbho0
霊能翁「おまっ、おま……!! たしかに普段から身に付けておる物がいいとは言ったが……!!」
勇者(あー、あの時王都で買ったやつだ……)
勇者「悪い悪い、これじゃないんだ」サッ
霊能翁「……あっ!!」
勇者「えーとえーと……おっ、あった! これこれ、このリボンが聖女の……」
霊能翁「待たんか!!」
勇者「えっ」
457 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:52:02.60 ID:EN2/pbho0
霊能翁「お前さん、さっきのブラジャー……」
勇者「あー、あれは、違う。違うんだ。別にアンタに見せようと思った訳じゃ……」
霊能翁「まさか、聖女のブラジャーを持って来るとは……!!」
勇者「や、違うってば」
458 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:00:11.77 ID:EN2/pbho0
勇者「ほら、このリボンだって。俺がアンタに見てほしいのはこのリボ……」
霊能翁「いや、わかる。わかるぞ」
霊能翁「お前さんは王の命を受け、このわしを探すように言われた」
霊能翁「そして、その際に聖女に縁ある品を持って行こうとして聖女の家を漁り……」
霊能翁「我慢できんかったんじゃろうな……わかる、わかるぞ……!」
霊能翁「わしに見せる建前のリボンのほかに、下着なんかもこっそり取っといたんじゃろ」
霊能翁「違うか? え?」
勇者(なんだろう、行動だけ見れば合ってるっちゃ合ってる気もする……傭兵に阻止されたけど)
459 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:02:08.89 ID:EN2/pbho0
霊能翁「後生じゃあ……聖女様のそのブラジャーを、ちょろっと、ちょびっとでええから触らせ、いや、見せ……匂いだけでも……」
勇者「いや、だからこれは違うんだって」
霊能翁「自分だけで楽しむつもりか! ずるいぞ!」
勇者「聞けよ」
霊能翁「……どうしてもダメか?」
勇者「だからそもそも……」
霊能翁「……特別サービスをしてやっても良い」
勇者「!」
460 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:12:56.41 ID:EN2/pbho0
勇者「特別サービス?」
霊能翁「お前さんの腰に差してるその聖剣……一目見た時からわしも気にはなっておったんじゃが。もともとは古の勇者が使っていた聖剣なんじゃろ?」
勇者「……ああ、そうらしいが」
霊能翁「古くから今にまで伝わる、御伽噺の中にある古の勇者の英雄譚」
霊能翁「その聖剣は実際に、常にその傍で見ていたはずじゃ。古の勇者の活躍、そのものを」
勇者「……」
霊能翁「興味はないか? 古の勇者を間近で見続けた聖剣の、その記憶を」
461 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:13:56.31 ID:EN2/pbho0
勇者(こいつの、記憶……?)
聖剣「……」
勇者(……)
462 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:23:51.91 ID:EN2/pbho0
勇者「……確かに、興味はあるかもしれない。俺もこいつとはもうそこそこの付き合いがあるけど。古の勇者が実際どんなことをしていたのか、俺は知らないことが多すぎる」
霊能翁「じゃろ? 古の勇者の時代から時が経ち、ここまで形に残った物があるというのも珍しい」
勇者「けど、どうやって? 記憶って言っても、こいつは剣だぞ」
勇者(喋るけど)
聖剣「……」
463 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:24:44.98 ID:EN2/pbho0
霊能翁「簡単なことよ。わしがその剣に触れてチョチョイとサイコメトって読み込めばいい話じゃ」
勇者「チョチョイとって」
霊能翁「言っておくがな、こんなことができる霊能者なんて王国中探し回ったとてわし以外におらんぞ、たぶん」
霊能翁「わしの孫も筋は悪くないが、こっちの方面だとわしには及ばんわ」
霊能翁「……まあ、いくらわしとて、古の勇者の時代まで遡って読み取るとなると完璧とまでは断言できんが」
霊能翁「今なら特別サービスで、わしが見た物をお前にも直接見えるようにしてやる。こんなことは滅多にないぞぅ?」
勇者「……」
464 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:27:36.89 ID:EN2/pbho0
勇者「わかった。頼むよ爺さん。俺も古の勇者ってやつを見てみたい」
霊能翁「うむ」
勇者「それと、このブラジャーはアンタにやる」
霊能翁「うひょーーっ! マジかお前、くれるの!?」
勇者(市販の新品だけど)
465 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:32:42.24 ID:EN2/pbho0
霊能翁「では早速……その聖剣をここに置いてみ」
勇者「ん」
ガチャッ
聖剣「……」
霊能翁「そんで勇者、手を貸せ」
勇者「手?」
霊能翁「わしとお前で手を握る必要がある」
勇者「ほい」
スッ
466 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:34:06.23 ID:EN2/pbho0
ギュッ
霊能翁「……」
勇者「……」
霊能翁「……うえぇ、これだから男相手にやりたくなかったんじゃ」
勇者「うるせえな、俺だって我慢してるんだから早くしろよ」
467 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:36:02.73 ID:EN2/pbho0
霊能翁「それじゃ、行くぞ」
勇者「……」
聖剣「……」
カッ!!!
468 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:49:50.66 ID:EN2/pbho0
ゴポポ……
勇者(……これが、聖剣の記憶?)
勇者(真っ暗だ。何も見えない)
勇者(……)
勇者(……おいおい)
勇者(これ、もしかして爺さん失敗したんじゃ……)
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
勇者(声が、聞こえる……これは……!)
469 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:51:13.14 ID:EN2/pbho0
男の声『おお、これが例の……!』
男の声『ああ、魔王に苦しめられている我らのために、女神様が贈ってくださったという聖剣か』
男の声『……だが、抜けんな』
男の声『ああ、抜けん……どうやら選ばれし者にしか抜けないようだ』
男の声『傍目から見てもわかるこの聖気……仮に扱うことさえできれば、あの魔王にさえ刃が届くことだろう』
男の声『ああ、ああ……選ばれし者が、早くこの聖剣を抜く時を待つばかりだ……』
勇者(……)
470 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:59:52.59 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
勇者(場面が飛んだ?)
男の声『ふんっ!! ……ぎぎ、ぎぃ……っ!!』
男の声『ちくしょう、抜けねえ!!』
男の声『なんだ、ここらで一番の力自慢のお前でも抜けないのか』
男の声『うるせえな……こんなの、人間に抜けるもんじゃねえよ。ドラゴンにでも括り付けて無理やり引っこ抜いた方が早いんじゃねえのか』
男の声『おいおい、そんなことしたら剣の方が折れちまうだろうが』
男の声『そんなんで折れる剣なのかねぇ』
男の声『次は俺だ! 俺がやる!』
男の声『待て待て、順番は守れよ、次は俺の番だ』
471 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 06:10:10.06 ID:EN2/pbho0
男の声『……あぁん? おいおい小僧、まさかこの剣に用があるってのか?』
男の声『やめとけやめとけ、ここらの腕自慢がよってたかって抜きにかかってびくともしねえんだ』
男の声『この剣が抜けた時の報酬目当てか知らねえが、お前みたいなガキじゃあ時間の無駄だ。とっとと帰んな』
若者の声『ん? いや、別にそういうつもりじゃないんだが、気になって』
男の声『気にはなる? なんだ、観光目当てか?』
若者の声『うーん……なあ、あんた達、聞こえないのか?』
男の声『?』
若者の声『声だよ、声』
男の声『声ぇ? 何言ってんだこいつ』
若者の声『いや、だからさ』
若者の声『なんか、この剣喋ってない?』
過去の聖剣『
>>475
』
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 06:39:38.12 ID:VcBAkBC5O
アバダケダブラ
473 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/16(日) 07:22:39.24 ID:9DQYDGio0
アバダケダブラ
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 07:43:51.16 ID:baBSVtk0o
ここから先を再生するには有料サービスにご加入して下さい
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:06:52.35 ID:NwOqW18Xo
zzZ
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:14:18.93 ID:5Svhjiwfo
寝てるだけじゃねーか
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:57:20.29 ID:9DQYDGio0
いびきだろう
478 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:43:45.64 ID:EN2/pbho0
https://i.imgur.com/1YxxmNt.jpg
479 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:48:19.98 ID:EN2/pbho0
過去の聖剣『zzZ』
男の声『喋ってる? 何も聞こえねえぞ』
若者の声『あ、喋ってるって言うか、いびきだったか。寝てるのかな?』
男の声『???』
男の声『何だこいつ、頭おかしいんじゃねえか?』
若者の声『そんなことないってば。……本当に、皆聞こえないのか?』
若者の声『なぁおい、ちょっと起きてくれよ』
ズボッ
男の声『ぬ、抜けたーーーー!!?』
480 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:54:08.49 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(め、目が回る……なんだ、また場面が変わるのか?)
女の声『ふーん、あなたがあの聖剣に選ばれた勇者って訳?』
勇者(……この声、師匠?)
古の勇者『なんかそういうことらしいな』
女の声『思ったより冴えない顔ね……』
古の勇者『ほっとけ。それで、アンタがここらで一番の魔法使いってやつか? ちょっと協力して欲しいことがあるんだが』
女の声『……それはまあ、あの魔王にギャフンと言わせられるって言うなら、大抵のことは協力してあげるつもりよ』
古の勇者『おお、助かる。俺だけじゃどうにもならなくってさ』
女の声『……ところで、どうして頭からパンツを被っているのかしら』
古の勇者『いや、安価だから』
ザ、ザザ、ザーーーー
481 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:01:15.68 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(め、目が回る……なんだ、また場面が変わるのか?)
女の声『ふーん、あなたがあの聖剣に選ばれた勇者って訳?』
勇者(……この声、師匠?)
古の勇者『なんかそういうことらしいな』
女の声『思ったより冴えない顔ね……』
古の勇者『ほっとけ。それで、アンタがここらで一番の魔法使いってやつか? ちょっと協力して欲しいことがあるんだが』
女の声『……それはまあ、あの魔王にギャフンと言わせられるって言うなら、大抵のことは協力してあげるわ』
古の勇者『おお、助かる。俺だけじゃどうにもならなくってさ』
女の声『……ところで、ずっと気になっていたのだけれど』
古の勇者『?』
女の声『どうして頭からパンツを被っているのかしら』
古の勇者『いや、安価だから』
482 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:04:25.25 ID:EN2/pbho0
鳥の声『キィーーーー!!』
古の魔法使い『す、凄い……! こんなに力を秘めた魔法生物、見たことない……! これって、聖獣の類かしら』
古の勇者『まあ、何だっていいけどさ』
鳥の声『キィキィ』
古の勇者『? やけに俺にすり寄ってくるな』
古の魔法使い『この鳥さん、あなたのことを親と思い込んでるんじゃないかしら』
古の勇者『へー。なかなかかわいい鳥じゃないか。おーよしよし』
古の魔法使い『鳥……ねえ、この子の名前、あなたが決めてあげたら?』
古の勇者『俺が? うーん、そうだな……名前かぁ……』
鳥の声『?』
過去の聖剣『
>>485
』
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:06:01.75 ID:ZqpJ65g8O
焼き鳥
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:25:52.29 ID:NwOqW18Xo
とりもち
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:33:18.60 ID:j5YqCOyNO
から揚げ
486 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:41:32.20 ID:EN2/pbho0
過去の聖剣『から揚げ』
古の勇者『から揚げ……うん、決めた!』
古の勇者『今日からこいつの名前はから揚げだ! よろしくな、から揚げ!』
鳥の声『キィ』
古の魔法使い『非常食か何かだと思ってないかしら……?』
ザ、ザザ、ザーーーー
487 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:48:05.54 ID:EN2/pbho0
氷の魔女『勇者……貴様……!!』
古の勇者『はぁ、はぁ……くそ、参ったな。お前、不死身ってやつか……』
古の魔法使い『まさか勇者の聖剣でも倒せないなんて……』
から揚げ『……キィーーーー!!!!』
勇者『から揚げ!? お前、何をするつもりだ!』
ゴゥッ!!
ザ、ザザ、ザーーーー
488 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:54:54.01 ID:EN2/pbho0
古の勇者『……』
古の魔法使い『から揚げのことは……その、仕方なかったのよ。あのままじゃいつか、私たちの方まで……』
古の勇者『……』
古の魔法使い『ねえ、私たち、魔王を倒すまで止まっちゃいけないわ。そうでしょ?』
古の勇者『……ああ』
ザ、ザザ、ザーーーー
489 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:02:47.97 ID:EN2/pbho0
女の声『キャーーーーッ!! ちょっと、何で女湯にいるのよ!!』
古の勇者『あ、安価だから!』
女の声『この、ヘンタ────』
ザ、ザザ、ザーーーー
男の声『よぉ、お前が最近ウワサの勇者って奴────』
ザ、ザザ、ザーーーー
女の声『ありがとうございます、勇者様! なんとお礼を言えば……────』
ザ、ザザ、ザーーーー
男の声『ああ、これからよろしく頼む────』
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(……? な、なんだ? 急に飛び飛びになって来たぞ)
490 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:04:06.21 ID:EN2/pbho0
17:30にはちょっとお出かけしなきゃいけないからそれまでは続ける
491 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 17:04:25.65 ID:NwOqW18Xo
了解
492 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:12:21.68 ID:EN2/pbho0
勇者(……)
勇者(……)
勇者(急に真っ暗になって動かなくなっちゃったんだけど)
勇者(爺さん? おい、どうかしたのか?)
勇者(……)
勇者(……おーい)
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
493 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:27:33.20 ID:EN2/pbho0
勇者(……まだ続きがあるのか)
古の魔法使い『勇者!!』
女の声『勇者さん!!』
男の声『勇者!!』
古の勇者『はぁ、はぁ、はぁ……!』
勇者(仲間が、増えてるのか?)
勇者(古の勇者もなんかボロボロっぽいし、飛んでる間にいったい何があったんだ……)
494 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:29:26.88 ID:EN2/pbho0
女の声『ひ、酷い傷……! こ、こんなのって……』
古の魔法使い『僧侶、勇者に早く治療を!』
女の声『……』
古の魔法使い『何やってるのよ!!!』
男の声『魔法使い、落ち着け!!』
古の魔法使い『こんなの……こんなの、落ち着いてられる訳ないじゃない!!』
古の魔法使い『ようやく……魔王を倒して、これから世界が平和になるって言うのに……!』
古の魔法使い『一番頑張ったはずのアンタが、何で、こんな……!!』
男の声『……』
女の声『……』
495 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:30:22.11 ID:EN2/pbho0
古の勇者『ぐ……げほっ、かはっ!』
女の声『ゆ、勇者さん、無理に喋ろうとしてはっ!』
男の声『……僧侶』
女の声『っ!! …………!!』
男の声『……』
古の勇者『ま、魔法使い……』
古の魔法使い『な、なに、勇者っ』
古の勇者『はぁ、はぁ……』
古の魔法使い『何? 何を伝えようとしているの……?』
496 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:32:42.01 ID:EN2/pbho0
古の勇者『……魔王は、まだ死んじゃいない』
古の魔法使い『ッ!?』
497 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:34:21.69 ID:EN2/pbho0
古の勇者『身体は、討ち滅ぼした……』
古の勇者『けど、奴の魂だけは、まだ生きている……ちょっと入りが浅かったみたいなんだ』
古の勇者『しぶとい奴だよな……』
古の勇者『聖剣でとどめを刺してやろうにも……はぁ、俺の身体の方が、もう動かないみたいなんだ』
古の魔法使い『……!!』
498 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:42:10.78 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『じゃ、じゃあ、どうすれば? どうすれば魔王の魂なんて……』
古の勇者『お前が……お前が、封印するんだ、魔王の、魂を……!!』
古の魔法使い『!!』
499 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:44:14.39 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『封……印……? 私が?』
古の勇者『ああ、そうだ。お前にしか出来ないことなんだ。今この世界で、俺が知る限り最高の魔法使いである、お前にしか』
古の魔法使い『……』
古の勇者『俺はまあ……ここで、死んじゃうかもしれないけどさ。いつかまた、この聖剣を扱うことができる奴がきっと現れる』
古の魔法使い『……』
古の勇者『面白いだろ。魔王とか、魔族の連中は、自分達のことを永遠の命だとか最強だとか思ってるフシがあるみたいだけど』
古の勇者『そういう奴らを打ち倒すのは決まって、託され、受け継がれてきた人間の力なんだぜ』
古の勇者『少なくとも、俺は、先のことは心配しちゃいないよ……』
古の魔法使い『勇者……』
500 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:51:08.36 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『……わかった。私、やってみる』
古の勇者『……頼んだ』
古の魔法使い『封印に使う媒体……依代はどうしようかしら……長い間、魔王の魂を封じ込めるだなんてモノ……』
古の魔法使い『勇者の聖剣は……ダメよね、魔王の魂なんてものがこの剣に定着できるとは思えない』
古の魔法使い『何か……何か、いいものは……』
古の勇者『……封印に使う、依り代か』
古の勇者『何がいいんだろうか』
過去の聖剣『
>>504
』
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:02:53.41 ID:YjIbzc75O
パンティー
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:03:24.63 ID:lgZeOdGcO
メロンパン
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:06:54.88 ID:x/fCXXOO0
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