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勇者「長老、なんかこの剣喋ってない?」長老「なんじゃと」聖剣「……」7
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217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/22(日) 23:03:30.11 ID:4FL2lx/mo
乙です。無理ないペースで進めてください
218 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:16:29.31 ID:9X2fmhgQ0
てす
219 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:39:22.48 ID:9X2fmhgQ0
モヒカン「ぐ……あ、ぁ……」
勇者「おい、モヒカン! しっかりしろ!」
ドロッ…
勇者「血が……!」
220 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:41:21.06 ID:9X2fmhgQ0
勇者「くそっ、止まれよ!」
ギュッギュッ
勇者「ダメだ、こんなの素人の俺じゃどうにもできないぞ……!」
勇者「せめて医者とか、僧侶とかが居てくれれば……!」
勇者「僧侶……」
勇者「……あっ」
221 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:41:53.98 ID:9X2fmhgQ0
回想
剣士『力を貸してもらえるとありがたい。どうかな、僧侶さん』
僧侶『は、はいっ。私、お役に立てるようにがんばりますね』
剣士『ありがとう。それじゃあ、これからよろしくね』
僧侶『こちらこそ、よろしくお願いしますっ』
勇者「……いるじゃん僧侶。剣士のパーティに」
222 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:43:12.23 ID:9X2fmhgQ0
勇者「よいしょ」グイッ
モヒカン「……」
勇者「重っ……。このトゲトゲボールは持ってけないな」ガシャン
勇者「ちょっと乱暴になるかもしれないけど、我慢してくれよ。キャンプに着くまでの辛抱だ」
モヒカン「……」
223 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:44:34.09 ID:9X2fmhgQ0
勇者「お前らの相手は後な」
下級悪魔達「ゲギャギャギャギャ!」
下級悪魔「ギギィッ!!」バッ
勇者「……まあ、言葉が通じないのはわかってるけどさ」
ズバッ!!
勇者「どうしてもって奴だけかかってこいよ。邪魔する奴から斬ってやる」ジャキッ
224 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:46:03.21 ID:9X2fmhgQ0
キィーーーー!!
ボウッ!!
ギャアアアアアア!!?
中級悪魔「何だ、何なのだあの炎は! あの鳥は!」
中級悪魔「この位置からでも感じられるほど聖の力を秘めた炎……! まさか、神獣の類か……?」
中級悪魔「なぜあんなものがこのような所に!」
中級悪魔「上級でもないそこらの悪魔が相手になるような代物ではないぞ!」
??「……本当に、忌々しい鳥よな」
中級悪魔「ッ!? 何者だッ!!」
225 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:46:54.32 ID:9X2fmhgQ0
ズタ袋「……」
中級悪魔「……」
226 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:48:01.32 ID:9X2fmhgQ0
ズタ袋「……」
中級悪魔「……いや、本当に何者だ貴様。いつからそこに転がっていた」
ズタ袋「……」
中級悪魔「……」
227 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 02:50:22.15 ID:9X2fmhgQ0
ズタ袋(あの鳥め……夜中に突然起き上がってわたしを掴んだまま飛び立ったと思ったら)
ズタ袋(まるで思い出したかのように空から放り投げたな)
ズタ袋(痛くはない……別に痛くはないが、この扱い)
ズタ袋(このわたしを何だと思っているのだ)
ズタ袋「力が戻ったらどうしてくれようか……今度はあの程度の封印で済むと思うなよ」
中級悪魔「何だこいつは」
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/24(火) 03:09:50.84 ID:5xB38slOo
投稿お疲れ様です!
なによりありがとうございます
というか魔王軍?のみなさんって一枚岩じゃないのな
ずだ袋と中級悪魔って元々は同じ勢力だったろうに
229 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 03:20:23.75 ID:9X2fmhgQ0
中級悪魔「この感じ……貴様、人間ではないな?」
ズタ袋「……」
中級悪魔「同胞か? その姿を見るに、人間に捕らえられでもしたのか」
ズタ袋「……」
中級悪魔「……おい、何か言ったらどうなのだ。場合によっては助けてやらんことも────」
ズタ袋「……ふん。」 モゾ…
230 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 03:21:48.63 ID:9X2fmhgQ0
ズタ袋「……見たところ中級悪魔と言った所か」
ズタ袋「わたしは見下されるのが嫌いだ。特に、お前のような末端の魔族に偉そうな口を利かれる謂れはない」
ズタ袋「失せよ。興味もない」
中級悪魔「き、貴様……!!」
────ギギャアッ!?
中級悪魔「ッ!?」ビクッ
231 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 03:24:13.85 ID:9X2fmhgQ0
中級悪魔「う、後ろから……!?」
ズバッ、ザシュッ
ギギィッ…
中級悪魔「……これは」
ドシュッ、ズガッ
ゲギャッ!?
中級悪魔「下級悪魔達の声……!」
ギィン、ズバッ
ギャアア!?
ザッ、ザッ
中級悪魔「こちらに、近づいてくる……!?」
勇者「む。」
中級悪魔「……ッ!」バッ
232 :
期間空いちゃったし覚えてないかもしれないけど…
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 03:35:59.22 ID:9X2fmhgQ0
>>228
古の勇者に退治されたという共通点はありますが魔女さんは別に魔王の配下ではありません
封印解いてもらったから2スレ目
>>346
のような取り引きに応じてちょっと協力したりもしましたが
魔王とか関係なく好き勝手やってたから退治された人です
基本的に魔王軍に対しては3スレ目
>>888
のようなスタンス
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/24(火) 03:55:03.57 ID:5xB38slOo
>>232
顔合わせすらしてないんだなあって思っただけですた
元々独立した立ち位置なのね、承知しました
234 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 04:08:10.76 ID:9X2fmhgQ0
中級悪魔(人間……剣士?)
中級悪魔(まだ後ろに控えていた大量の悪魔達はどうした?)
中級悪魔(奴らが獲物を見つけて自らを抑えられるはずもない。目に付き次第襲い掛かっていた筈だ)
中級悪魔(それに、あの返り血……)
中級悪魔(この男がここまで辿り着いているということはつまり……ッ!)
勇者「お前、ここに来るまでに会った悪魔達とはちょっと雰囲気違うな」
中級悪魔「!!」
235 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 04:08:50.01 ID:9X2fmhgQ0
勇者「話通じる? 俺、急いでるからそこ退いてほしいんだけど」
中級悪魔「……」
勇者「後でちゃんと相手してやるからさ」
中級悪魔「……ッ」ゴクリ
勇者「……ダメか。それじゃあ斬ってくかんな」ジャキッ
中級悪魔「!!」
中級悪魔(あの剣は……!!)
中級悪魔「ま、待てッ!」
勇者「!」
236 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 04:09:44.49 ID:9X2fmhgQ0
中級悪魔「あの馬車団からは手を引く……道は通すし、お前にも手出しはしない……」
勇者「……」
中級悪魔「頼む……見逃してくれ……!」
勇者「……」
237 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 04:12:23.78 ID:9X2fmhgQ0
勇者「逃げるんなら早く行けよ」
中級悪魔「…………!!」
バッサバッサバッサ…
勇者「えぇと、馬車の位置は……」
勇者「……うわっ、めちゃくちゃ燃えてるっ?」
勇者「この感じ、主の炎かな。なんか神々しいし」
勇者「さすがだ。悪魔なんか蹴散らされるわけだ」
勇者「俺も早くモヒカンを運ばなきゃ」
ズタ袋「……おい」
勇者「ん?」
238 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2019/09/24(火) 04:15:07.59 ID:9X2fmhgQ0
ズタ袋「……」
勇者「なにやってんのお前。こんなところで」
ズタ袋「……お前の鳥のせいだ」
勇者「主の……?」
ズタ袋「お前の鳥が……! ……くっ……!」
ズタ袋「いいから早く運べ。このような所にわたしを置いていくつもりか?」
勇者「うーん。よくわかんないけど……」
勇者「お前はあと! 俺、急いでるから!」タタタッ…
ズタ袋「あっ!」
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/24(火) 12:36:03.46 ID:JHosI75Z0
乙
ズタ袋ちゃん可愛い
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/24(火) 12:44:28.28 ID:Mymhx93KO
ズタ袋の扱い悪くてワロタ
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/24(火) 12:53:59.53 ID:/DFlFOZuO
さすズタ乙
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/24(火) 22:40:50.17 ID:mWoZ+V5Wo
ズタ袋が救われるときはあるのか乙
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/24(火) 23:06:38.39 ID:mieZeq+x0
ズタ袋ファッションが流行る予感
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/25(水) 01:26:56.90 ID:+1zCC7PQo
来てたのか乙
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/09/26(木) 01:09:40.59 ID:I1uryypDO
乙
ズタちゃん不憫よな
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/10/08(火) 01:03:11.17 ID:Oas2sHBIo
待ってるぞ
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/10/13(日) 10:58:10.42 ID:XoBVh7iDo
台風大丈夫だったかな待ってる
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/10/13(日) 16:57:24.15 ID:RIs43aA8O
台風でズタ袋が飛ばされたって?
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/10/22(火) 17:34:34.30 ID:y37WgZuAo
こんなに雨だとズタ袋カビるな
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/10/29(火) 19:23:32.77 ID:Y4Wer8D7O
流されてるかも
251 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/07(木) 12:26:21.18 ID:lYXcq/0pO
もう一年経ったんだなって
1 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/11/02(金) 19:41:55.472 ID:rdBCRO4Y0
長老「いや剣が喋るわけがなかろうて……」
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/11/11(月) 12:44:22.50 ID:KjcoEdygO
ずっと待ってるぞ
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/22(金) 13:52:11.90 ID:MA+mYr6/o
まだ待ってるぞ
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/26(火) 22:04:07.48 ID:rVpxo1jZo
ズタ袋ちゃんかわいい
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/11/28(木) 12:18:03.84 ID:XMsmJRo2O
もしかしてエタった?
256 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/07(土) 06:36:59.87 ID:ioFr131zO
待ってる
257 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/12/09(月) 01:40:21.05 ID:FIJtuX3V0
まだ数ヶ月
258 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/17(火) 13:03:57.77 ID:g/EH17uro
待ってるよ
259 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/19(木) 09:06:10.13 ID:5p7L4Srs0
サンタさんがズタ袋担いで駆けつけてくれないかな?
260 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/21(土) 03:04:50.01 ID:OtQSBSPDO
ズタ袋(空)
正しくは頭陀袋[ずだぶくろ]
261 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/27(金) 19:09:11.84 ID:Ctb4LZflo
もう年末だ待ってるぞ
262 :
◆XoiMTUEsXEGh
[sage]:2019/12/27(金) 21:12:18.28 ID:T4EPK1aLO
年内に終わんなくてごめん
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/27(金) 21:20:47.48 ID:Xt4f6fT1o
うるせえズタ袋ぶつけんぞ(来年も待ってます)
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/27(金) 23:00:18.87 ID:+m8lTNBLO
まだ4日あるよ?
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/28(土) 01:04:58.61 ID:Cx8ZTWBDO
最初の勢いだったら4日も有れば次スレまで行くんじゃね?(願望)
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/12/28(土) 07:27:17.51 ID:zBuQ/fuDo
おお生きてた
まだ間に合うぞ
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/02(木) 04:50:18.90 ID:hBY04IzpO
リハビリは終わったか?
268 :
>>267 おわった
◆XoiMTUEsXEGh
[sage]:2020/01/02(木) 11:56:19.60 ID:fWRO5xu4O
そろそろ頑張りたいと思う
帰省中だから携帯回線しかないけど
269 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/02(木) 16:31:54.22 ID:Aikuem3p0
明けましてズタ袋
今年もパンティお願いします
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/06(月) 15:01:14.06 ID:1LfzK9NNO
今年も待ってます
271 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/14(火) 19:46:32.56 ID:oQYOiTPgo
待ってるよー
272 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/01/20(月) 11:47:54.39 ID:O9b9yyBBO
待ってますよ
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/01/27(月) 22:52:19.18 ID:FVMNcxCZo
待ってるぞ
274 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/03(月) 07:06:42.13 ID:Xk/WTwwwo
ズタ袋に豆投げつけたい待ってるよ
275 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:10:45.63 ID:VSIejQx20
てす
276 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:12:25.20 ID:VSIejQx20
……
………
モヒカン「うーん……」
僧侶「あっ、モヒカンさん。気がつきましたか」
モヒカン「僧侶? ……ここは」
僧侶「救護用に空けてもらったテントです。と言っても、怪我人はモヒカンさんしか居ませんが」
モヒカン「怪我人」
277 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:16:06.54 ID:VSIejQx20
モヒカン「……そうだ、思い出したぞっ。あれからどうなった、今は何時だ、魔物はどうした、他の奴らは! ……ぐっ」
僧侶「お、落ち着いてください。まだ全部の傷は塞がってないんですから」
モヒカン「……ミイラか、俺は」
僧侶「全身くまなく噛み傷だらけでしたからね」
278 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:17:09.93 ID:VSIejQx20
僧侶「ええっと、今はお昼で、モヒカンさんは昨夜の遅くに勇者さんに運ばれてきたんです」
モヒカン「勇者にぃ?」
僧侶「はい。それと、さっきも言ったように怪我人はモヒカンさんひとりです」
モヒカン「……魔物は? 大量の悪魔の群れがいたはずだが」
僧侶「あの、私も直接見たわけではないんですけど」
僧侶「神鳥? が現れて、その炎? ですべて退治されたとかなんとか」
モヒカン「なんだそれは」
僧侶「見てみますか? ちょうど今お祈りを捧げられているはずです」
モヒカン「???」
279 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:18:03.65 ID:VSIejQx20
外
ズタ袋「……」ムスッ
勇者「や、悪かったって」
ズタ袋「……」
勇者「モヒカンが思ったよりやばくってさ。俺もちょっと慌てててさ」
ズタ袋「……」
勇者「急いで僧侶の方に向かってたら、ほら、主がすごい炎で悪魔達追っ払っててさ」
ズタ袋「……」
勇者「信徒としては感謝の祈りを捧げなければならないのだ」
ズタ袋「……それで?」
勇者「それで、偶然その場面を目撃してた御者さんとか乗客さんが居たわけだ」
ズタ袋「……」
勇者「信徒としては、ほら、主の素晴らしさを伝える布教活動を」
ズタ袋「お前がわたしの所に来たのは日が真上に来る頃だったわけだが」
勇者「ごめんて」
280 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:18:47.51 ID:VSIejQx20
主「キィキィ」ムシャムシャ
御者「ははぁーー。主よ、こちらの果物もお食べください」
乗客「魔物どもを追い払い、わしらを救ってくれた神鳥だ。こちらもお食べください」
主「キィ」ムシャムシャ
モヒカン「なんだこれは」
281 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:20:00.26 ID:VSIejQx20
メロンパン職人「あっ、モヒカンさん! 気が付いたんですね」
モヒカン「……ああ」
メロンパン職人「いやぁ、血塗れのモヒカンさんを勇者さんが抱えて来た時はどうなることかと」
モヒカン「メロンパン職人」
メロンパン職人「はい」
モヒカン「なんだこれは」
282 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:22:48.23 ID:VSIejQx20
メロンパン職人「ああ、昨夜、主が悪魔達を派手に追っ払っちゃいまして」
メロンパン職人「それをたまたま目撃した人たちがいて」
メロンパン職人「そこにたまたま出くわした勇者さんが布教活動をしたらこうなりました」
モヒカン「……」
モヒカン「なんだそれは」
メロンパン職人「気持ちはわからなくもないです」
283 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:28:29.48 ID:VSIejQx20
メロンパン職人「いやー、でもたしかに凄かったんですよ、主の炎は。特に、全身が炎に包まれてこう、グワーっと……」
勇者「あっ! モヒカン!」テクテク
ズタ袋「……」ズルズル
メロンパン職人「あ、勇者さん」
モヒカン「……」
284 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:39:31.91 ID:VSIejQx20
勇者「生きてて良かった! お前、あんなに血だらけだったのにもう歩けるのか」テクテク
ズタ袋「引きずるのはやめろ」ズルズル
モヒカン「……僧侶の奴の腕が良かったらしいからな」
勇者「僧侶、すごいよな。俺なんかじゃどうしようもなかったよ本当」
モヒカン「勇者、お前……」
勇者「うん?」
モヒカン「……お前は、あの時」
ワァァァァァァァァァ‼︎‼︎
勇者「!」
モヒカン「!」
285 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 03:50:17.02 ID:VSIejQx20
ピエロ「♪〜〜」
乗客A「いいぞーー! ピエローー!」
乗客B「もっとやれーー!!」
乗客C「主を楽しませろー!」
勇者「ピエロすげえ。あんなデカイ玉に乗って逆立ちしながらステップ踏んでナイフでジャグリングしつつ主に祈りを捧げてる」
モヒカン「凄いのは同意するが祈りの部分はどうやってわかるんだ」
勇者「顔見ればわかるだろ?」
モヒカン「あの不気味なメイクから何も読み取れねえよ」
メロンパン職人「というかあんなアクロバティックなことしながらお祈りって最早失礼なのでは?」
286 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 04:03:14.17 ID:VSIejQx20
主「キィキィ」
ムシャムシャパクパク
メロンパン職人「あ、そうだ。主」
主「キィ」
メロンパン職人「皆さんからの捧げ物もいいですけど、何か物足りないんじゃないですか?」
主「?」
メロンパン職人「ほーら、主の大好きなメロンパンですよー」ジャーン
287 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 04:05:14.03 ID:VSIejQx20
主「……」
メロンパン職人「……」
主「……」
メロンパン職人「……主?」
主「……」
メロンパン職人「……」
主「……」プイッ
メロンパン職人「!?」
勇者「まずいわけじゃないけど、別にうまいわけでもないんだよな」
ズタ袋「鳥の分際で、舌が肥えたか」
288 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 04:17:49.59 ID:VSIejQx20
モヒカン「何なんだ、あいつらは……」
モヒカン「……ん?」
老人「うぃー、ひっく」ゴクゴク
モヒカン「テメェ、くそじじい……!」
老人「お前さんは飲まんのか?」
モヒカン「あのなぁ……!」
老人「……わしのはやらんぞ」
モヒカン「いらねえよ!! そもそもこんな傷で酒が飲めるか!」
老人「……」
老人「それが戦を共にした仲間への態度か。わしは悲しい」
モヒカン「テメェはぐーすか寝てただけじゃねえか!!」
289 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 04:24:21.33 ID:VSIejQx20
モヒカン「くそ、何なんだ本当に……」
モヒカン「俺は確かにあの時、悪魔どもの群れに囲まれて……」
モヒカン「そんで、勇者の野朗も同じように孤立して……」
モヒカン「けど、あいつはケロッとしてるし、俺を運んだだとか。それに怪我人は俺一人とか言うし、他は鳥がどうのとうるせえし」
勇者「よーし、ピエロ! こいつも使ってくれー!」
メロンパン職人「勇者さん、聖剣、危ない」
主「キィ」
モヒカン「……つーか、早く出発しろよ」
290 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 04:37:14.34 ID:M8n8dm+EO
……
……
東の空
フードの男「……チッ、魔将軍め。おかげで出立が遅れたか」
フードの男「所詮、腕にしか能のない魔王の信奉者」
フードの男「賢しいフリをするのだけは立派で困る」
フードの男「何も考えず、黙ってこちらの言うことを聞いておけば良いものを」
291 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 04:41:23.07 ID:M8n8dm+EO
バサバサッ
フードの男「……む?」
中級悪魔「はぁ、はぁ、ひぃ、はぁ……!」バッサバッサバッサ
フードの男「……」
フードの男「……ふむ」
292 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 05:04:26.34 ID:M8n8dm+EO
ガタンゴトンガタンゴトン
勇者「ケツが痛い」
メロンパン職人「何日か経ちましたけど、結局あれから特に何もありませんでしたね」
勇者「んー。夜、剣士たちの番では何匹か獣とかの襲撃はあったみたいだけどな」
メロンパン職人「初日はあんなに色々あったのに。あの時は大変でしたね」
勇者「お前何か疲れるようなことしたっけ」
メロンパン職人「…………あっ勇者さん! 海見えてきましたよ! ほら、海!」
勇者「こいつめ」
293 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 05:07:23.33 ID:M8n8dm+EO
御者「えー、乗客の皆さん、予定からは大分遅れましたが、もうすぐ目的地に到着です」
御者「手荷物等、忘れ物の無いように降車の準備をお願いします」
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 05:39:53.05 ID:B+lyJcuNO
待ってた!投下ありがとう!
295 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 06:55:03.43 ID:Z9xBnNA3O
とりあえず今週はできるだけ毎日やるつもりでがんばろうと思う
このままじゃいつまで経っても終わらねえ…
296 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 06:55:35.17 ID:Z9xBnNA3O
ID変わってた
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 07:36:01.09 ID:1zGR3RmPo
乙
着実に主が神格化されてきてる
298 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 08:55:59.69 ID:jxb4qkrQO
溜め込んでたんですね!待ってました!
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 11:49:10.69 ID:+iuuxIYJo
メロンパン職人とズタ袋は不憫だなあwwwwww
無理しない程度にやってくれよ
300 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 17:43:33.09 ID:OucwKSOqO
今日19時または23時頃にまたくる
>>298
溜め込めてないです
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 18:26:45.98 ID:eVdoSVx3O
続ききた!待ってたよ
302 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 22:46:04.79 ID:94PjGfEnO
大丈夫!投下してくれて嬉しいよ!
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 23:00:10.23 ID:+iuuxIYJo
全裸待機中
304 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 23:09:22.58 ID:VSIejQx20
てす
305 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 23:12:44.64 ID:+iuuxIYJo
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
306 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 23:16:38.30 ID:VSIejQx20
御者「よーし、護衛の皆、お疲れさん! 思ってたより大きなアクシデントもあったけど、無事に到着できた。アンタらが居てくれて助かった」
御者「報酬があるから順番にこっちに来てくれ」
剣士「勇者君、お疲れ様。そっちは随分大変だったみたいだね」
勇者「剣士か」
剣士「僕らの番ではあまり大したことが起こらなくて、ちょっと君たちには申し訳無かったかな」
勇者「そんなことはないだろ」
剣士「そうかな?」
勇者「お前達が居たから俺達も順番に寝れた訳だし。そういうこというのはちょっと違うと思うぞ」
剣士「そう言ってくれるかい」
307 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 23:18:34.30 ID:VSIejQx20
剣士「ああ、それと。僕らは今回組んだメンバーでしばらくパーティを組んでみようと思うんだ。みんないい人達で、パーティバランスも悪くないし、思いの外意気投合できてね」
勇者「ふーん」
剣士「君たちはどうなのかな」
勇者「俺は……」
御者「おい、爺さん! よく名簿見てみりゃアンタ、護衛でも何でもないじゃないか! どおりで人数が合わない訳だよ!」
モヒカン「このジジイ、怪しい怪しいとは思ってたがまさかこんな……!」
老人「細かいことをうるさいのう」
ピエロ「……」
勇者「……特にそういう話はしてないな」
剣士「そうかい」
勇者「爺さんは酒ばっか飲んでるし、ピエロは何も言ってくれないし、モヒカンにはあれから何故か避けられ続けてるし……」
剣士「そ、そうかい」
老人「わしの分は?」
御者「出さねえよ」
308 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 23:27:42.37 ID:VSIejQx20
剣士「ま、まあ、君たちがどんな目的でここに来たのかはわからないけど。南の都市は観光名所でも有名だし、ゆっくり休むといいよ」
剣士「海に隣接してて、街中を歩いてるだけでも他所とは随分違う気分を味わえるはずだ」
勇者「そうなのか」
メロンパン職人「勇者さん、報酬受け取ってきましたよ」チャリンチャリン
主「キィキィ」バサバサッ
ズタ袋「……」プラーン
勇者「まあ、あんまりゆっくり観光してる暇は無いかもだけど、覚えておくよ。それじゃあな」
剣士「ああ、元気で」
309 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 23:37:02.06 ID:VSIejQx20
南の都市
メロンパン職人「うわ、すごい。本当に海がすぐそこにあるんですね。街の感じも、王都とはまた違った綺麗さがあるというか」
勇者「なんかポッカリ小島みたいなのが浮いてるな」
勇者「王様も魔物とかが荒れてるのは東の方ばっかで、こっちは全然平和だって言ってたな。ここではあんまり物騒な話も無さそうだ」
勇者「道中はともかく」
メロンパン職人「あれは王都の一件の残党らしいって話みたいですけどね」
310 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 23:41:58.68 ID:VSIejQx20
メロンパン職人「とりあえず、どうします? もう日が暮れそうなんですけど」
勇者「馬車がついた頃にはもう結構いい時間だったもんな」
勇者(今からでも霊能者ってのを探しに行くか、今日はもう休んでおくか?)
勇者(休むって言ってもまだ微妙に早いっちゃ早い気もするが)
勇者(まさか観光って訳にも……いやでも探索くらいなら……)
聖剣「
>>312
」
311 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 23:43:17.04 ID:3P2tvZBoo
先に寝るとこだけでも決めよ、ねえそれがいい、そうしよう、そうするべきだよ
312 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 23:46:46.14 ID:+iuuxIYJo
おっぱいはやく
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/10(月) 23:53:28.00 ID:1zGR3RmPo
うーんこの性剣
314 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/10(月) 23:57:58.69 ID:VSIejQx20
聖剣「おっぱいはやく」
勇者「……!!」
315 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:07:24.61 ID:kq729BFd0
勇者(そうだ、随分前のことだからうっかりしてたけど)
勇者(俺、早く聖女のおっぱいを揉まなきゃいけないじゃん)
勇者(……いやでも今はその聖女を探すためにこうしてわざわざ南の都市なんかに来たりしてる訳で)
勇者(……いやいや、そもそもこの安価は前回の安価を急かすための安価なのか?)
勇者(この安価自体は独立していて、聖女とは別のおっぱいを求めての安価か?)
勇者(しかし「はやく」というだけで特に何か指定がある訳でも……)
勇者(いや、そういえばここのところ男所帯のむさ苦しい馬車でおっぱいとは程遠い無縁の状態だった訳で)
勇者(乗客はよく知らないけど、女なんて剣士のパーティにいた僧侶くらいしかいなかったしな。うん、ひとりも)
316 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:07:50.65 ID:kq729BFd0
勇者(おっぱい……聖剣は、俺に女の子に会えと言っている……?)
勇者(とは言え最初の聖女の安価を急かしているという可能性も捨てがたくは……)
勇者「……」ブツブツ
メロンパン職人「また何かひとりでブツブツ言ってますね。ちょっとこういうの久しぶりな気がしますけど」
主「キィ」
ズタ袋「……」
317 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/11(火) 00:09:29.76 ID:YTk8zby2o
カウント対象外のズタ袋さん……
318 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:14:21.02 ID:kq729BFd0
勇者(……おっぱい……はやく……)ブツブツ
メロンパン職人「……」
勇者(はやく……聖女……いやでも聖女は……)
メロンパン職人「……勇者さん?」
勇者(南の都市……おっぱい……海……)
メロンパン職人「勇者さんってば」
勇者(……ん?……海?……おっぱい……)
メロンパン職人「あの、俺も長旅でそこそこ疲れてるんではやくどうするか」
勇者「そうか!! 海だ!!」
メロンパン職人「うわびっくりした」
319 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:15:58.95 ID:kq729BFd0
勇者「海だよメロンパン職人! おっぱいが俺たちを待っている!」
メロンパン職人「アンタちょっと自分が何言ってるかわかってます?」
320 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:22:51.74 ID:kq729BFd0
メロンパン職人「えっ……。えっ? 何がどうなってそんな結論が出たんです?」
メロンパン職人「俺はてっきりこの後宿でも取りに行くか霊能者さんを探しに行くかで迷ってたもんだと思ってたんですが、おっぱい?」
メロンパン職人「暑さで頭でもやられましたか? 日は落ちかけてますけど?」
勇者「何を意味のわからないことを言っているんだ。ふざけている暇があったらはやく海に行くぞ」
メロンパン職人「今この空間で最もふざけているのは間違いなくアンタの頭だと思うんですけどね!」
主「キィ」
321 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:35:05.81 ID:kq729BFd0
砂浜
ザザァーー……
クゥクゥー
勇者「……」
メロンパン職人「……」
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/11(火) 00:35:22.00 ID:+PCl34/10
>>317
ぺったんこなのかもしれない
323 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:36:58.75 ID:kq729BFd0
ザザァーー……
クゥクゥー
勇者「……メロンパン職人」
メロンパン職人「何ですか」
勇者「夕日、綺麗だな」
メロンパン職人「……そうですね」
324 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:37:38.89 ID:kq729BFd0
勇者「……」
メロンパン職人「……」
勇者「……なぁ」
メロンパン職人「はい」
勇者「どうして俺はお前なんかと二人きりで浜辺で夕日を眺めていなくちゃいけないんだ?」
メロンパン職人「俺が知るわけないでしょう」
325 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:39:07.48 ID:kq729BFd0
勇者「いやいや、こんな綺麗な浜辺なんだぜ。いくら時間ちょっと遅いからって誰もいないって絶対おかしいだろ」
メロンパン職人「だから俺が知るわけないじゃないですか。俺だってこの都市に来たの初めてなんですから」
勇者「くそっ、アテが外れた。ここに来ればイチはやくおっぱいに会えると思ってたんだが」
メロンパン職人「勇者さん、絶対当初の目的忘れてるでしょう」
勇者「聖女のおっぱいだろ?」
メロンパン職人「アンタそんな目的してたんですか!?」
326 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:50:20.06 ID:kq729BFd0
メロンパン職人「勇者さん……アンタって人は……! 俺達の目的は拐われた聖女様の救出で、そのために聖女様の居場所を探れる霊能者さんを探しにこんなところまでやってきたんでしょうが!」
勇者「そりゃそうだけど。ほら、お前が当初の目的って言うから俺はだな」
メロンパン職人「当初の目的でもおかしい!! いくら勇者さんでも聖女様をそんな目で見ることは許しませんよ!」
勇者「待て待て落ち着け。俺は安価のためにだな。あとここに来た当初じゃない目的もおっぱ……」
メロンパン職人「だーから安価って何なんですか!! それが勇者さんがおっぱいおっぱい言っても許されるって言うんですか!!」
勇者「だから落ち着けって! えー、それはだな……」
??「……ちょっと、そこの二人」
327 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 00:55:32.81 ID:kq729BFd0
勇者「ん?」
メロンパン職人「はい?」
袴の女「喧嘩をするのは結構だけれど。この場所で、あまり不浄な気を撒き散らさないでほしいの」
袴の女「ここをどこだと思っているの?」
勇者「どこって……」
メロンパン職人「砂浜?」
袴の女「……はぁ」
328 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 01:02:37.01 ID:kq729BFd0
袴の女「そこを見てほしい」
勇者「ん? ……何だこれ。祠?」
勇者(俺の村にあった、聖剣あった場所に似てる……? いや、ちょっと雰囲気が違うな)
袴の女「そっちもそうだけど。そっち」
メロンパン職人「えーと…………関係者以外立入禁止」
勇者「……あー……」
袴の女「そういうことなの」
329 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 01:20:12.34 ID:kq729BFd0
……
……
勇者「……ごめんなさい」
メロンパン職人「すみませんでした!!」
袴の女「わかってくれればいいの。次からは気をつけてほしい」
勇者「はい」
330 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 01:23:47.92 ID:kq729BFd0
袴の女「あなたたち、観光客? あまり見ない顔だし、ここのこともよくわかってなかったみたいだし」
勇者「うーん……俺たち、別にここに観光をしに来た訳じゃないんだ。ちょっと大事な目的があってさ」
袴の女「大事な目的?」
勇者「そう」
袴の女「……おっぱい?」
勇者「そう」
袴の女「……」
勇者「……あっ、違う、そうじゃない違うんだ」
袴の女「でもさっきはあんなに叫んで……」
勇者「違う、誤解なんだ、いや若干違わなくもないけどちょっと違うんだってば」
袴の女「変な人」
331 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 01:39:12.71 ID:kq729BFd0
袴の女「とにかく、観光が目的なら違う海岸に行くべき。ここと違って、ちゃんと一般向けに開放されている場所もあるんだから」
勇者「そうだったのか。……どおりで人っ子一人居ないわけだ。いや、アンタがいたか」
勇者「そう言えば、アンタ誰なんだ? なんか見慣れない変な服着てるし、普通にあの場所にも入ってただろ?」
袴の女「変な服…………私はここで巫女をしている者。ここは少し特別な場所だから、入っていい人も限られてるの」
勇者「特別な場所……?」
巫女「そう」
332 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 01:41:18.44 ID:kq729BFd0
巫女「気になる?」
勇者「うん? まあ多少は……」
巫女「じゃあ。はい、これ」スッ
勇者「へ? なんだこれ……」
巫女「南の都市の観光ガイド」
勇者「観光ガイド?」
巫女「この場所についての説明はそのページに詳しいことが書いてあるの。あと、ここも全部が立入り禁止な訳じゃなくて一般開放されてる場所もあって、そこにはお土産やご当地グッズのコーナーなんかもあるから暇があれば是非立ち寄って何か買って行ってね」
勇者「お、おう」
333 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 01:57:51.55 ID:kq729BFd0
勇者(何だこいつ、妙に独特なペースで喋るな……)
勇者(……なんか、どこかで会ったことがあるような)
巫女「……」ジーーーーッ
勇者「……」
巫女「……」
勇者「……」
勇者「あーっと……じゃあ、俺はこの辺で」
巫女「……あなた、とっても不思議な人ね」
勇者「えっ」
巫女「私はお爺ちゃんほどそっちの方はよくわからないのだけれど。少しはわかる方なの」
巫女「普通の人は、もうちょっとこう、一本道? 時々逸れることはあってもだいたい一本だけなの」
勇者「??」
巫女「けれど、あなたは少し普通じゃないかも。あなたの先が全然見えないの」
勇者「……」
巫女「それじゃあ、またね」
テクテク
勇者「……」
334 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 01:58:50.23 ID:kq729BFd0
勇者「……」
勇者「……あっ。あの時の壺売り女か」
勇者「壺売りじゃなくて、実はおみや売り女だったってことだな」
メロンパン職人「俺ら、完全に蚊帳の外でしたね」
主「キィキィ」
335 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/11(火) 08:05:19.51 ID:5skD0eXro
壺売りの女最初誰だかわからなかったわ
336 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/11(火) 08:20:52.79 ID:IBg2qHWi0
乙乙
337 :
ご飯食べてくる
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 14:20:05.44 ID:kq729BFd0
https://i.imgur.com/VIfVb8o.jpg
338 :
ご飯食べてくる
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 17:35:50.91 ID:kq729BFd0
宿
勇者「くそ、結局別の海岸に行ったけど誰もいなかったじゃないか」
メロンパン職人「もう日も暮れてたし仕方がないですよ」
339 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 17:41:13.51 ID:kq729BFd0
メロンパン職人「とりあえず今日のところはもう休んで、探索は明日からにしておきましょう」
勇者「……ああ」
メロンパン職人「早く聖女様の居場所を見つけなくちゃいけないんですから、まずは霊能者さんを探しますよ」
勇者「……ああ」
メロンパン職人「……聞いてます?」
勇者「……ああ」
勇者「ところでメロンパン職人、この宿の風呂のことなんだけど女湯って」
メロンパン職人「もうやだこの人」
340 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 17:43:24.40 ID:kq729BFd0
勇者「……ん? メロンパン職人、何を読んでるんだ?」
メロンパン職人「ああこれ。さっき巫女さんに貰ったガイドブックですよ」
勇者「ガイドブック? あの観光ガイド?」
メロンパン職人「はい」
勇者「……メロンパン職人、俺たちに観光をしてる暇なんてないんだぞ?」
メロンパン職人「アンタに言われたくはないですよ」
341 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 17:45:56.89 ID:kq729BFd0
メロンパン職人「ほら、明日都市を見て回るんですから。土地勘もない所だし、少しでも知っておくのは悪いことじゃないでしょう」
勇者「なるほどな」
メロンパン職人「今日みたいに、立入禁止の区域に入り込んじゃうこともあるわけだし」
勇者「……そうだ、ちょっとそれ、貸してみてくれ」
メロンパン職人「どうぞ」スッ
342 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 17:56:10.43 ID:kq729BFd0
勇者「ええと……最初のページは、この島の見取り図か」
メロンパン職人「なんか全体的に王都とは雰囲気違いますね。俺たちがあんまり海とか見慣れてないからかもしれないけど」
勇者「……あったあった、ここ、今日行った砂浜だよな」
メロンパン職人「確かに。このポッカリした浮島が近くにあるところですね」
343 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 17:56:48.08 ID:kq729BFd0
メロンパン職人「なになに……『ぞうさんの祠』?」
勇者「……ぞうさん?」
メロンパン職人「……うーん。読み進めてみると、どうもこの辺りの地域の守り神? みたいなものらしいですね」
勇者「ぞうさんが? パオーンって?」
メロンパン職人「ちょっと想像つきませんけど、そういうことみたいですね」
勇者「ふーん。まあ、だからあいつも不浄な気をうんぬんって言ってたのかもな」
メロンパン職人「勇者さんってば神様のお膝元でおっぱいおっぱい連呼してたわけですか」
勇者「お前も言ってたじゃねえか」
344 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/11(火) 18:05:57.38 ID:5skD0eXro
ぞうさん…ゴクリ
345 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:06:34.79 ID:kq729BFd0
ズタ袋「……ぞうさん……ぞう……ふむ……」モゾモゾ
勇者「うん? 何か言ったか?」
ズタ袋「……」
勇者「……」
ズタ袋「……」
勇者「……」
ズタ袋「……ふん。勇者よ、わたしが何を言ったか、そんなに気になるか?」
勇者「いや別に」
346 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:07:09.66 ID:kq729BFd0
ズタ袋「……」
勇者「……」
勇者「よーし、明日に備えてそろそろ寝るかぁ」
ズタ袋「この男……いや、もとから答えるつもりなど無かったが、この男……!」
347 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:19:36.34 ID:kq729BFd0
ちょっと前、東の空
中級悪魔「ぜぇ、ぜぇ、はぁ、はぁ……!」バッサバッサ
中級悪魔「よ、ようやく帰れる……!」
中級悪魔「勇者め……くそっ、聖剣の勇者め、くそっ!」
中級悪魔「おかげで私の配下は全滅だ……!」
中級悪魔「せっかく中級になって魔将軍様に部隊をいただいたというのに……!」バッサバッサ
フードの男「そこの悪魔、少し待て」
中級悪魔「ひっ!?」
348 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:31:34.27 ID:kq729BFd0
フードの男「息も絶え絶えに、そんなに慌ててどこへ行く?」
中級悪魔「お、お前はっ。……少し前に魔将軍様に取り入ってきた新参者か」
フードの男「お前は南の空から飛んで来たようだな。何があった?」
中級悪魔「ふん、何を偉そうに。私の方がお前よりも前から居たんだ。少しはそれらしい態度を取ったらどうなのだ」
フードの男「何があった?」
中級悪魔「魔将軍様はお前にある程度自由に動くことを許されているらしいがなっ。あまり調子に乗るんじゃないぞ」
フードの男「……何があった?」
中級悪魔「私の方がお前よりも長い間配下を務めているのだ。忠誠なんかもよっぽど……」
フードの男「……」
ドスッ
349 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:37:35.00 ID:kq729BFd0
……
中級悪魔「ぜぇ、ぜぇ、はぁ、はぁ……!!」
フードの男「ふむ。聖剣の勇者が、南の方に」
フードの男「奇しくも、私の行き先と同じ場所へ向かっているようだが」
フードの男「……まあ、勘付かれた訳でもあるまい」
350 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:39:53.68 ID:kq729BFd0
中級悪魔「はぁ、はぁ、ひぃ、はぁ……!」
フードの男「……あぁ、そこの悪魔。少しうるさいな。もう行っていいぞ」
中級悪魔「!」
バサバサッ
中級悪魔「はぁ、はぁ、これで……!」バサバサッ
中級悪魔「……あれ?」バサバサ
中級悪魔「何故だ、何故か、上手く、飛べな……」バサバサ…
フードの男「……」
ザンッ
351 :
◆XoiMTUEsXEGh
:2020/02/11(火) 18:41:08.23 ID:kq729BFd0
やべ、一個抜けてた
352 :
>>349の前にこれ
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:43:25.22 ID:kq729BFd0
中級悪魔「ぐっ……がっ……」ミシミシ…!
フードの男「話のできない奴は嫌いだ」
中級悪魔「き、貴様っ……やはり……!!」
フードの男「これが最後の問いになるかどうかはお前次第だ」
中級悪魔「……!!」
フードの男「何があった?」
353 :
>>349の前にこれ
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:48:49.40 ID:kq729BFd0
……
中級悪魔「ぜぇ、ぜぇ、はぁ、はぁ……!!」
フードの男「ふむ。聖剣の勇者が、南の方に」
フードの男「奇しくも、私の行き先と同じ場所へ向かっているようだが」
フードの男「……まあ、勘付かれた訳でもあるまい」
354 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:49:29.44 ID:kq729BFd0
中級悪魔「はぁ、はぁ、ひぃ、はぁ……!」
フードの男「……あぁ、そこの悪魔。少しうるさいな。もう行っていいぞ」
中級悪魔「!」
バサバサッ
中級悪魔「はぁ、はぁ、これで……!」バサバサッ
中級悪魔「……あれ?」バサバサ
中級悪魔「何故だ、何故か、上手く、飛べな……」バサバサ…
フードの男「……」
ザンッ
355 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:54:05.51 ID:kq729BFd0
南の都市
メロンパン職人「うーん、宿を出てちょっと街を散策してみましたけど、なかなか見つかりませんね」
勇者「観光案内所に行っても教えてもらえなかったな」
メロンパン職人「まあ、霊能者さんのおうちが観光場所になってる訳でもないんでしょう」
勇者「……」
勇者「なあメロンパン職人、やっぱりビーチに行かないか?」
メロンパン職人「行かないですってば! アンタどんだけ飢えてるんですか」
356 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 18:59:00.12 ID:kq729BFd0
メロンパン職人「そもそも勇者さんってそんな下心全開な人でしたっけ?」
勇者「失礼な。俺は別にエッチな目的でおっぱいを求めてる訳じゃない。そこ誤解すんなよ。大事なとこだから」
メロンパン職人「えぇ……」
勇者(とは言え、どうするかな)
勇者(俺としては昨日の安価をはやく達成したいもんだけどメロンパン職人の言うことも一理あるし)
勇者(けど、霊能者探しもちょっと行き詰まってもいるんだよな)
勇者(昨日の安価に従っておっぱいを探しつつ霊能者を探す?)
勇者(いや、それともおっぱいを探すことが霊能者を探すことに繋がってるのか? ははは、そんなばかな)
聖剣「
>>358
」
357 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/11(火) 19:08:28.09 ID:YTk8zby2o
はーつっかえ(クソデカ溜め息)
358 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/11(火) 19:29:26.92 ID:IBg2qHWi0
谷間の向こうに道が見えるだろう
359 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 20:33:27.38 ID:kq729BFd0
聖剣「谷間の向こうに道が見えるだろう」
勇者「!」
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/11(火) 22:52:24.45 ID:5skD0eXro
!
361 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 23:20:19.18 ID:kq729BFd0
勇者「谷間の……向こうに……?」
勇者「どういう意味だよ」
聖剣「……」
勇者「……また自分で考えろってか。ちょっとポエミーなこと言いやがって」
362 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 23:22:50.77 ID:kq729BFd0
勇者(なんかそれっぽいこと言ってたけどさ)
勇者(これって結局胸の話だよな)
勇者(なんだよ、もう。行くしかないじゃん?)
勇者(俺だって別に進んでそういうことしたい訳じゃないんだけどな、安価だからな)
勇者(……うん)
363 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 23:23:32.75 ID:kq729BFd0
勇者「メロンパン職人、やっぱりビーチに行くぞ」
勇者「谷間の向こうにこそ道は見えるのだ」
メロンパン職人「はぁ?」
タタタッ
メロンパン職人「……行っちゃったし……。別にこの街、谷間とか無いんだけどなぁ」
364 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/11(火) 23:25:18.17 ID:kq729BFd0
メロンパン職人「仕方ない。こっちはこっちで別行動しますか」
メロンパン職人「勇者さんは何か様子がおかしいけど、うん。これは聖女様がかかった大事な任務なんだから」
メロンパン職人「俺がしっかりしないと」
主「キィ」
365 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 05:14:13.12 ID:MvesOtC60
砂浜
ワイワイガヤガヤ ワイワイガヤガヤ
キャーー、アハハハハ
勇者「お、おぉ……」
366 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 05:15:19.93 ID:MvesOtC60
勇者「実際、安価に従ってこんなとこに来てみたけども」チラッ
勇者「俺、故郷の村では小さい頃に川遊びをしてたくらいで……その、うん」チラチラッ
勇者「こう、水着の女の子とかを間近で見るのはあんまり無かったわけで」
勇者「だからこれはちょっと見慣れないものにびっくりしてるだけだから緊張してるとかそういうあれじゃないことだけはわかって欲しい」
勇者「……誰に言い訳してるんだ、俺は」
勇者「……」
勇者「谷間なんて恥ずかしくて直視できんぞどうしよう」
ヒソヒソ、ヒソヒソ
勇者「……なんか怪しまれてるし」
367 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 05:16:52.10 ID:MvesOtC60
岩陰
勇者「……参った」
勇者「とりあえず岩陰に避難してみたはいいものの、まさかこんな様になるとは」
勇者「メロンパン職人には勇んで出てきた手前、何の成果もなしには帰れないな」
勇者「あいつの視線もなんかちょっと痛かったし」
勇者「……しかし安価ではおっぱいと」
勇者「……」
勇者「この岩陰からなら、俺でも……」ジリジリ…
そーーっ
翁「……」
勇者「……」
368 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 05:17:40.22 ID:MvesOtC60
勇者(なんだこの爺さん)
勇者(砂浜の方を眺めてる?)
勇者(俺の方には気付いてないみたいだけど)
翁「……」
勇者「……」
翁「……」
勇者「……」
翁「ぐひひひ……」
勇者「……うわぁ」
369 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 05:19:32.63 ID:MvesOtC60
翁「っ!! 誰じゃ!!」
勇者「やべ、声出てたか……」
翁「ここはわしの秘密の場所。なんぴとたりとも立ち入ることは許さんぞ!」
勇者「秘密の場所?」
翁「ああ! 見ろ、ここの陰がちょうど向こうからは見えず、そしてこちらからは絶妙に水着のお姉ちゃん達のキャッキャウフフな姿が見やすい秘密の場所!」
勇者「そ、そうなのか。……ああでも、ここからだと遠くないか?」
翁「勿論準備はしておる! ほれ、ここに持ちたるは双眼鏡!」
勇者「そこまで準備してるのか」
翁「お菓子もあるぞ! 食うか?」
勇者「えっ、いいの?」
翁「ああ! 旨いぞ!」
バリバリムシャムシャ
ポリポリ
勇者「……」
翁「……」
翁「誰だお前は!?」
勇者「マイペースな爺さんだな」
370 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 05:31:36.51 ID:MvesOtC60
……
翁「ふむふむ、なるほど。つまりお前さんは水着のお姉ちゃんのキャッキャウフフな姿を目当てでビーチに来てみたはいいものの、実際その姿を目の当たりにして恥ずかしくなって岩陰に逃げてきた純情な少年というわけじゃな」
勇者「そこまで細かに口に出して言われるとさすがに照れるんだが」
翁「ティーンにありがちなやつじゃな」
勇者「ほっとけ」
371 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:02:58.39 ID:MvesOtC60
翁「そんなティーンなお前さんには尚のことこの場所はまだ早い」
翁「とっとと去るが良い」
勇者「いや、それは困る。俺には大事な使命があるんだ」
翁「使命?」
勇者「『谷間の向こうに道が見える』」
翁「!」
勇者「……俺、今ちょっと迷っててさ」
勇者「この『道』って言うのがどこにあるのか、探している途中なんだ」
勇者「これを見つけるまで、俺は、この谷間から逃げる訳にはいかないんだ」
翁「おぬし……」
勇者「頼む、爺さん。俺が道を見つけるまで、どうかこの場所を使わせてくれ!」
翁「……」
372 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:04:05.00 ID:MvesOtC60
翁「……ふん。」
コロン
勇者「!」
勇者「これは……双眼鏡……!」
勇者「爺さん!!」
翁「……好きに使え。迷える若者を導くのもまた、年寄りの使命じゃろうて」
勇者「ありがとう!!」
373 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:09:21.97 ID:MvesOtC60
その頃
メロンパン職人「はぁ、はぁ、はぁ……」テクテク
メロンパン職人「暑い……王都なんかよりずっと暑い……」
メロンパン職人「勇者さんはどっか行っちゃうし、氷の魔女は「暑いのは嫌いだ」とか言って宿に引きこもっちゃうし……」
メロンパン職人「太陽めっちゃ晴れてる……なんか近くないです……?」
374 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:09:54.21 ID:MvesOtC60
メロンパン職人「けど、俺は聖女様を助けなきゃ……」
メロンパン職人「勇者さんがしっかりしてない今くらいは、俺が……」
メロンパン職人「はぁ、ひぃ……馬車旅の疲れが、あんまり抜けてないのかな……」
メロンパン職人「いやいや、そんなこと言ってる場合じゃ……」
メロンパン職人「ええと、あっちの方は見て回ったし、次は、こっちの区域に……」
フラフラ
巫女「あなた、大丈夫?」
メロンパン職人「……ほぁ」
375 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:10:57.91 ID:MvesOtC60
メロンパン職人「えっと……昨日の、巫女さん?」
巫女「随分辛そうに見えるの。汗の量もすごいし、今にも倒れちゃいそう」
メロンパン職人「い、いえ……このくらい、なんてことありませんよ……俺には、やらなくちゃいけないことがあるんです……!」
巫女「……もうっ。だからってそんなんじゃ倒れちゃう」
巫女「あなたが倒れちゃったら、そのやらなくちゃいけないことはどうするの?」
メロンパン職人「それは……でも、早く……俺がしっかりしなきゃ……!」
巫女「……ふぅ。じゃあ、そこの木陰に行こうよ。あなたは少し休んだ方がいいと思うの」
376 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:12:03.95 ID:MvesOtC60
木陰
巫女「はい。お水」
メロンパン職人「……すみません」
巫女「あなた、厚着のしすぎ。ここらへんを回るなら、少しは気をつけないと」
メロンパン職人「……はい」
巫女「あと、純粋に体力がないのかな」
メロンパン職人「…………はい」
377 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:23:20.41 ID:MvesOtC60
メロンパン職人「……なんか、本当、いろいろすみません。巫女さんもどこかに向かってるところだったんですよね」
巫女「あ、そうだった」
メロンパン職人「そうだったて……」
巫女「私、人を探してるの」
メロンパン職人「人?」
巫女「うん。私のお爺ちゃん。見なかった?」
メロンパン職人「お爺ちゃんって言われても……たしかに俺、ここら辺をグルグル歩き回ってましたけど」
378 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:24:22.99 ID:MvesOtC60
メロンパン職人「何かお爺ちゃんの特徴とかないんですか?」
巫女「特徴? うぅん……」
巫女「ちょっとエッチなお爺ちゃんなの」
メロンパン職人「エッチて……」
379 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:25:04.88 ID:MvesOtC60
メロンパン職人「うーん、そんな人が居ても、パッとすれ違っただけじゃあなあ……」
巫女「そう……」
メロンパン職人「力になれなくてすみません」
巫女「うぅん……お爺ちゃんの方が私を探すなら、すぐに見つけられちゃうんだけどね。私はそういうのはあんまり得意じゃないの」
メロンパン職人「? それって、どういう……」
「あっ、おい! お前!」
メロンパン職人「!」
巫女「!」
380 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:30:02.55 ID:MvesOtC60
メロンパン職人「あの大柄な図体は……」
巫女「モヒカン」
メロンパン職人「!」
モヒカン「探したぞ……こんなところに居たのか。祠の方にもいなかったし」
巫女「お爺ちゃんを探してたの」
メロンパン職人「……モヒカンさん?」
モヒカン「……げっ。お前は」
381 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:33:09.20 ID:MvesOtC60
モヒカン「何でお前がそいつと一緒にいるんだ」
巫女「うぅん……なりゆき?」
メロンパン職人「……なんだろう、うまく言えないけど、この組み合わせがすごく変だってことだけはなんとなくわかる」
382 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 06:34:52.97 ID:MvesOtC60
一旦切り上げます
また19時頃に来れたら来る
383 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/12(水) 07:02:08.71 ID:5IiEzgNR0
乙です!
384 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/12(水) 08:30:53.12 ID:5jRPaJYfo
乙
世界観のサラダボウル
385 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/12(水) 09:48:12.20 ID:rW6eDli3o
乙
混沌とした世界だ
386 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 19:55:42.75 ID:MvesOtC60
てす
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/12(水) 19:59:25.03 ID:rW6eDli3o
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
388 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:00:00.85 ID:MvesOtC60
モヒカン「……おい。お前がここにいるってことは、勇者の奴も近くにいるのか」
メロンパン職人「え、えーと。今は勇者さんとは別行動をしてるのでここにはいないです」
モヒカン「……」
メロンパン職人「……? 何か用があるんですか?」
モヒカン「……いや、いないならいい」
メロンパン職人「??」
389 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:07:02.69 ID:MvesOtC60
巫女「モヒカン、帰ってきてたんだね。いつから?」
モヒカン「……昨日着いたばかりだ」
巫女「そう……あ、また怪我してるの? いっぱい包帯巻いてる」
モヒカン「大した傷なんかじゃねえ。治療した奴が大袈裟に巻きやがっただけだ」
巫女「そうなの?」
モヒカン「ああ」
巫女「本当に?」
モヒカン「大したことねえって言ってんだろうが」
390 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:08:54.82 ID:MvesOtC60
巫女「でも、そこ、血が滲んでる」
モヒカン「うるせぇなぁ……ンなこたどうだっていいだろうがよ」
巫女「どうでもよくないよ?」
モヒカン「……」
巫女「また危ないことしてるの?」
モヒカン「……これは、仕事で…………」
チラッ
メロンパン職人「……」ポカーン
モヒカン「見てんじゃねえよ!!」
メロンパン職人「ひっ!? すみません!!」
391 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:18:56.26 ID:MvesOtC60
巫女「もう。またそうやってすぐに人にむかって大声を出す」
モヒカン「ふん」
巫女「あんまり人を怖がらせるようなことはしちゃダメ」
モヒカン「……」イライラ
巫女「でないと、みんなに嫌われちゃうって言ってるでしょ」
モヒカン「……だから、そういうのがうるせぇって言ってん……!!」
392 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:19:46.10 ID:MvesOtC60
巫女「……」ジーーッ
モヒカン「……だろ……」
巫女「……」
モヒカン「……」
巫女「……」
モヒカン「……あぁ、くそっ、こいつはもう……っ!!」
メロンパン職人(モヒカンさんのモヒカンが心なしかちょっとしなだれてる)
393 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:20:29.38 ID:MvesOtC60
モヒカン「だから見てんじゃねえよ!!」
メロンパン職人「すみません!!」
巫女「モヒカン!」
394 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:44:54.51 ID:MvesOtC60
メロンパン職人「え、ええと! 差し出がましいことかもしれませんが!」
メロンパン職人「モヒカンさんは、巫女さんに何かご用があって探して来たのではないでしょうか!」
巫女「あ、そういえばそうだったね」
モヒカン「チッ……くそ、大した用事じゃねえ。居るんなら後でいい」
巫女「そうなの?」
モヒカン「何でこんなとこフラフラしてんだか知らねえが、どうせ祠の方に戻るんだろ」
巫女「うん。……あっ、そういえば私、お爺ちゃん探してたんだった」
巫女「お爺ちゃん見なかった?」
モヒカン「見てねえよ」
395 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:46:45.48 ID:MvesOtC60
巫女「あなたはもう大丈夫?」
メロンパン職人「はい! もう大丈夫であります!」
巫女「そう。じゃあ、もう行くね」
メロンパン職人「お忙しい所ありがとうございました!」
巫女「暇があったらお土産買いに来てね」
396 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/12(水) 20:47:24.99 ID:MvesOtC60
メロンパン職人「……」
メロンパン職人「……あの、ちなみに、お二人はどういう……」
モヒカン「……」ギロッ!!
メロンパン職人「なんでもありません!!」
巫女「睨むのもダメ!」
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/12(水) 22:54:48.99 ID:rW6eDli3o
寝ちゃった?
398 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/13(木) 10:33:41.73 ID:ucbWmGq3O
寝落ちてた…
一応また昨日と同じ時間くらいに来ます
399 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/13(木) 12:10:22.27 ID:IEkN5uyLO
よいよい乙乙
400 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/13(木) 12:35:31.16 ID:jNQJ1+O+O
更新されてる!!
待ってたよ、楽しみにしてる
401 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/13(木) 16:59:45.18 ID:uvTU0PMlO
更新きてれぅ!
402 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/13(木) 20:06:18.85 ID:qRtanmiwO
ちょっと遅れる
403 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/13(木) 20:25:27.99 ID:xI6uFoU3O
ワッフルワッフル
404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/13(木) 20:26:25.93 ID:FpfEYL6zo
待ってるお
405 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/14(金) 06:18:06.09 ID:lF4PvIaW0
やらかした…
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/14(金) 06:57:35.67 ID:ZauzjNMmo
おはよう
407 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 03:18:01.85 ID:sMQ3yD+I0
明日起きたら続き書きます
今日はもうきつい
408 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 11:20:18.86 ID:Dl+b1bZsO
OK待ってるよ
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 14:12:44.84 ID:P+3TzU5FO
wktk
410 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:09:23.55 ID:sMQ3yD+I0
てす
411 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:09:55.17 ID:sMQ3yD+I0
巫女「じゃあ二人とも、あんまり喧嘩しちゃダメだからね」
テクテク
モヒカン「……」
メロンパン職人「行っちゃいましたね」
モヒカン「ふん」
412 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:10:30.55 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「あ、あのっ、モヒカンさん」
モヒカン「あァ?」
メロンパン職人「ひっ!」
モヒカン「……チッ、いちいちビビってんじゃねえよ」
メロンパン職人「すみません……」
413 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:12:20.54 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「モヒカンさんって、もしかしてここの出身なんですか?」
モヒカン「……そうだ、何か文句でもあるのか?」
メロンパン職人「も、文句とかいう訳じゃなくて……ええと、実は俺、ここの都市には人探しに来てまして」
モヒカン「人探し?」
メロンパン職人「はい。それで、どうもなかなか上手く見つけることが出来ずにですね……」
モヒカン「で、ここ出身の俺に何か聞きたいってか」
メロンパン職人「はい。さっきの巫女さんとのやりとりからして、なんか昔からの付き合いというか幼馴染的なあれかなと思っ……」
モヒカン「……」
メロンパン職人「たのはまあどうでもいい話でして!! とにかくここらに詳しいモヒカンさんなら何か知ってたりするんじゃないかなって思って質問させていただきたくてですね!」
414 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:13:23.70 ID:sMQ3yD+I0
……
モヒカン「霊能者?」
メロンパン職人「はい」
モヒカン「……ふん、そういうことか。まあ確かにあの爺さんなら、わざわざ遠路はるばる会いにくるような奴らがいてもおかしくはねえ」
メロンパン職人「! それじゃあ」
モヒカン「お前やあの勇者にこの辺あんまりウロチョロされるのも面白くねえしな、教えてやるよ」
モヒカン「お前の探してる霊能者ってのはな……」
415 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:13:57.52 ID:sMQ3yD+I0
岩陰
勇者「……」
勇者「……」
勇者「……」ダラー
翁「小僧、鼻血でとる」
勇者「ん? ああ、サンキュ」
416 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:15:49.06 ID:sMQ3yD+I0
翁「して、小僧。道は開けたか?」
勇者「うーん……もうちょっと」
翁「そうか。……さて、そろそろ」
勇者「……もうちょっと……もうちょっとだと思うんだけどなぁ」
翁「……」
417 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:16:37.14 ID:sMQ3yD+I0
勇者「もう少し……ああそうそう、もうちょい前屈みに……」
翁「……ふむ」
勇者「谷間の向こうに道が……」
翁「……」
勇者「うおおぅ、そんなに……まじかー……」
翁「……なぁ小僧、それ、そろそろ返してくれんか」
418 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:23:02.83 ID:sMQ3yD+I0
勇者「もう少し、もう少しだから……」
翁「……う、うむ」
419 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:24:11.72 ID:sMQ3yD+I0
勇者「ふむふむ、なるほどなぁ……」
翁「……」
勇者「もう少しで道……道が……」
翁「……」
勇者「……おおっ!!?」ガタッ
翁「!!」ガタッ
勇者「あっ、そんな体勢になったら……うひゃぁあ」
翁「……」
勇者「いやいや、その格好でそれはまずいって!」
翁「ええい、いい加減にせんか!!」
420 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:25:22.71 ID:sMQ3yD+I0
岩陰
「いや、おい、ちょっ待てよ!」
「少しばかり見込みがありそうだからって貸してやったわしが馬鹿じゃった! いいから返せ! もうそれ返せ!」
「待てって爺さん! 今いいところ……」
「いいところなら尚更返さんか! わしだって見たい」
「若者を導くのは年寄りの使命じゃなかったのかよ!」
「年寄りを労るのも若者の義務じゃて! 貴様、ちょっと優しくしてやったらつけ上がりおって!!」
「あっこらやめろ糞ジジイ!!」
観光客達「「「…………」」」
421 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:27:41.99 ID:sMQ3yD+I0
翁「だってそれってもともとわしのだもん!! この場所もわしの秘密の場所だもん!! 返して!!」
勇者「わかっ、わかっ……わかったから!! 返すから!! 返すからちょっと離せ!! く、首が……!!」
翁「わしだってな! いつでもかつでも当たりの日にここに来れるわけじゃないんじゃ!! ハズレの日なんてそりゃもうひどいぞう……何でお前に貸した日に限ってそんなイイもんばっかし……!!」
警備員「あー、そこの二人、ちょっといいですか?」
二人「「ん?」」
422 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:29:10.10 ID:sMQ3yD+I0
夕方
警備員屯所
勇者「……」
翁「……」
ガチャッ
メロンパン職人「勇者さん……」
勇者「……何も聞かないでくれ」
423 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:35:21.05 ID:sMQ3yD+I0
警備員「あー、君、そこのお兄さんの連れの人?」
メロンパン職人「ああ、はい……宿の人に言われて……」
警備員「そこのお兄さんの泊まってるって言う宿に連絡したら、連れの人が居るって言うからさ……わざわざ来てもらって悪いね、これも規則だから」
メロンパン職人「いえ、元はと言えばうちの連れが」
勇者(もういっそ殺してくれ)
424 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:41:43.35 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「さ、勇者さん、帰りますよ」
メロンパン職人「俺、今日の探索でちゃーんと手掛かりを見つけて来たんですから」
勇者「手掛かり?」
メロンパン職人「そう! なんと俺達の探してる霊能者さんはあの巫女さんの……」
翁「……巫女?」
メロンパン職人「……って、このお爺さんは?」
勇者「ああ、うん。この爺さんは俺にある道を示そうとしてくれた……」
勇者「……」
勇者「……何なんだろうな。爺さん、アンタ誰だ?」
翁「よく考えたらお前も誰じゃ」
メロンパン職人「えぇ……」
425 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:42:24.81 ID:sMQ3yD+I0
ガチャッ
巫女「お爺ちゃん、どこにいるのかと思ったら……」
メロンパン職人「あ」
勇者「ん?」
翁「……ふん」
426 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 16:43:52.66 ID:sMQ3yD+I0
翁「来るのが遅いわい。どこで油を売っとったんじゃ」
巫女「もうっ。油を売ってたのはお爺ちゃんの方なの。お店にお客さんだって来てたんだよ?」
翁「知るか。適当にお前が見ておけばええじゃろ」
巫女「私は祠の方もあるからダメなの。それに、お爺ちゃんに見てもらいたい、ってわざわざ来てくれた人だっているんだから、そういうこと言っちゃダメだよ」
翁「綺麗なお姉ちゃんは居たか?」
巫女「男の人だったけど」
翁「知らん、塩でも撒いておけ」
巫女「またそればっかり……」
427 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 17:32:42.92 ID:KchpIKASo
続き来てるじゃん!
428 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 18:26:54.58 ID:CKoEyIAuO
ワッホイ!
429 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 19:38:35.61 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「え……あれ……巫女さん?」
巫女「あっ、昼間ぶりだね。そっちの人は昨日ぶり?」
勇者「おみやの女か」
巫女「そういうあなたはおっぱいの人」ジリ
勇者「……なんだよ、その距離の取り方は」
巫女「なんとなく?」
430 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 19:39:38.38 ID:sMQ3yD+I0
勇者「それで、アンタその爺さんの知り合いか?」
巫女「知り合いというか、私のお爺ちゃんなの」
メロンパン職人「!」
勇者「ふーん、そりゃあ……」
メロンパン職人「勇者さんこの人ですよ!!!!」
勇者「うわびっくりしたっ」
巫女「耳がキンキンする……」
431 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 19:46:12.95 ID:sMQ3yD+I0
メロンパン職人「俺、昼間のうちにモヒカンさんに聞いたんですよ! そこに居る巫女さんのお爺さんこそが俺らの探してる霊能者さんだって!」
勇者「は? 爺さんが霊能……? というか、モヒカン?」
メロンパン職人「巫女さん、その人、お爺さんなんでしょう!?」
巫女「う、うん」
メロンパン職人「ほら!! 勇者さんほら!!」
勇者「いいから落ち着けよ」
翁「うるさいのぅ」
432 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/15(土) 20:15:08.57 ID:sMQ3yD+I0
23時過ぎくらいにまたくる
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 20:37:55.70 ID:Zv1+roku0
乙乙
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/15(土) 21:50:55.44 ID:KchpIKASo
おつー
435 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 00:16:38.97 ID:EN2/pbho0
てす
436 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 00:57:12.14 ID:EN2/pbho0
霊能者の館
勇者「それで、爺さんに相談したいことがあるんだけど」
霊能翁「断る」
437 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 00:57:43.50 ID:EN2/pbho0
勇者「えぇ……」
メロンパン職人「即答!?」
霊能翁「だいたい何じゃ、人の家まで付いて来て勝手に上がりおって」
勇者「そりゃあ出るとこが同じで、俺らはアンタに用があったんだから付いて行くだろ」
メロンパン職人「というか、ここお店じゃないんですか」
霊能翁「もう営業時間外じゃ」
勇者「営業時間だったら聞いてくれるのか?」
霊能翁「ふん、さてのう」
メロンパン職人「そんな……」
438 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:04:29.38 ID:EN2/pbho0
勇者「参ったな……俺、アンタに用があって王都からこっちまで来たんだけど」
霊能翁「そりゃご苦労なことじゃの」
巫女「ねえお爺ちゃん、お話くらい聞いてあげたら?」
霊能翁「お前まで言うか。わしの仕事に口出しするな。それにお前、祠の方はどうした」
巫女「営業時間外だもん」
439 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:23:32.55 ID:EN2/pbho0
勇者「せめて理由くらい教えてくれよ」
霊能翁「〜♪」
メロンパン職人「なんか折り紙で遊び始めたんですけどこの人」
440 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:25:01.61 ID:EN2/pbho0
勇者「なあ、お前ってこの爺さんの孫なんだろ? どうにかできないのか」
巫女「うーん……難しいかも」
巫女「お爺ちゃんってば、生活に困ってないからって仕事を選り好みするの」
勇者「選り好み?」
巫女「うん。私はあんまり良くない、って思うんだけど……綺麗な女の人とか、それかよっぽど興味を引くような物を持ってる人じゃないとお仕事しようとしないの」
勇者「綺麗な女の人に、興味を引く物、か……」
441 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:26:17.01 ID:EN2/pbho0
メロンパン職人「あっ、そうだ! 勇者さんアレ、アレですよ!」
勇者「ん? アレって……」
メロンパン職人「ほら、王都を出る前に王様から貰った……」
勇者「! ああ、そうだ、そう言えばそんなの貰ってたな!」ゴソゴソ
442 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:26:56.10 ID:EN2/pbho0
勇者「爺さん!」
霊能翁「なんじゃ」
勇者「これこれ、王様の書状!」
霊能翁「王の書状だぁ?」
巫女「!」
勇者「そうだよ、俺たち王様の紹介で来たんだ。ここに腕の良い霊能者が居るって話でさ」
霊能翁「ほーん?」
443 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:34:19.11 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……たしかに、この書状は本物らしいな」
巫女「本物……じゃあ、勇者さんとメロンパン職人さんは王様からの使者ってこと?」
勇者「一応そういうことになるのかな」
メロンパン職人「なんかそういう呼ばれ方するのはあんまり実感ないけど、そういうことですね」
巫女「ねえお爺ちゃん、やっぱりお話だけでも聞いてみようよ。王様がわざわざお手紙書いてくれるような用事って、私も少し気になるな」
霊能翁「うーむ……」
444 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:36:28.91 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……王の書状では、お前さんはあの古の勇者が持っていた、伝説の聖剣に選ばれし者とあるが」
勇者「ん?」
霊能翁「腰に差してるそれか?」
勇者「ああ、これ」シャラン
聖剣「……」
霊能翁「……ふむ」
445 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:43:54.83 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……」
霊能翁「…………」
霊能翁「………………よし、わかった、話くらいは聞いてやろう」
勇者「おお!」
メロンパン職人「よかったぁ」
勇者「王様と聖剣、様々だな」
446 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:46:32.99 ID:EN2/pbho0
メロンパン職人「実はですね……」
…………
………
……
447 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:21:33.86 ID:EN2/pbho0
…………
………
……
巫女「聖女様が……」
霊能翁「ふーん」
勇者「という訳で、聖女を探すために爺さんの力を借りたいんだけど」
448 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:22:47.36 ID:EN2/pbho0
霊能翁「うーむ……まあ、いいじゃろう」
勇者「! じゃあっ……」
霊能翁「その前にひとつ聞きたい……ああ、それと、お前は席を外してろ」
巫女「え、何で?」
霊能翁「仕事じゃ仕事。お前べつに何もせんしいいじゃろ。ここから先はあれじゃ、大人の話じゃし。一対一で話す必要がある」
巫女「私、もう子供じゃないよ」
霊能翁「いいからさっさと行かんか」
メロンパン職人「ま、まあまあ巫女さん、ほら、霊能翁さんが言ってるんだし。一対一っていうなら、俺も一緒に出ていきますね」
巫女「なんだか納得いかないの……」
バタン
霊能翁「……」
霊能翁「さて、邪魔者は行ったか」
勇者「えっ」
449 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:23:34.42 ID:EN2/pbho0
霊能翁「いや、こういう話、孫の前でするのってちょっと気まずいじゃん?」
勇者「こういう話?」
霊能翁「ごほん! ……勇者、改めて、ひとつ聞きたいんじゃが」
勇者「な、なんだよ……」
霊能翁「お前さん、実物の聖女を見たことがあるか?」
450 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:24:03.49 ID:EN2/pbho0
勇者「あるけど」
霊能翁「ふむふむ。それで……」
霊能翁「聖女ってのがボンキュッボンの金髪美人のお姉ちゃんというのは本当か?」
勇者「は?」
451 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:25:08.70 ID:EN2/pbho0
霊能翁「いやほら、あれじゃろ。噂では聞いとる。そりゃあもう目が飛び出るほどの美人じゃとかまるで天女のような美しさじゃとか」
霊能翁「でもほら、そういう噂って結構誇張されて流れるもんじゃろ。聖女って立場じゃから……ほら、ブサイクだとしても皆あんまし悪くは言えんじゃろ」
霊能翁「実際、多忙故に遠目以外で直接お目にかかる人間もそうそうおらんって言うし」
霊能翁「わしは真実が知りたい。どうなんよ」
勇者「どうって……その質問、今回のことと何か関係あるのか?」
霊能翁「大いにあるとも! 言っとくけどこれ結構重要じゃからな。場所を探るにしても、わしのやる気とかそういうのめっちゃ大事」
勇者「むむむ……」
452 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:26:26.59 ID:EN2/pbho0
勇者「……金髪なのは、まあそうだな。サラサラで、結構綺麗な髪してると思う」
霊能翁「ほう」
勇者「顔は、まあ……少なくとも、今日の昼間に見た水着の姉ちゃん達に負けないくらいには整ってると思う」
霊能翁「ほうほう……それで?」
勇者「胸も大きいし、スタイルはいいんじゃないか」
霊能翁「ほほーう!! そいでそいで?」
勇者「……まあ、王都でもなかなか見ない美人ではある、と思う」
霊能翁「ほぁー、噂は本当だったってことじゃな。わしも直接お目にかかりたいもんじゃ」
勇者「性格は……」
勇者「俺はあいつに殴られて気絶させられたことがある。ああ見えて結構凶暴な性格してる」
霊能翁「!?」
453 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:39:21.56 ID:EN2/pbho0
霊能翁「む、むむむ……性格にやや難アリ、か」
霊能翁「いやしかし、ないすばでーの綺麗なお姉ちゃんならそれもまた……」
勇者「で、どうなんだ? 聖女の情報はこれで十分なのかよ」
霊能翁「……わかった、とりあえずはこれで十分じゃろ」
454 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:40:08.03 ID:EN2/pbho0
霊能翁「では、これから聖女の位置を探るための千里眼を使おうと思う」
霊能翁「確か、聖女に縁ある品を持ってきとるんだったな?」
勇者「ああ」
霊能翁「なるべく普段から身に付けているものがいい。まずはそれをもとに、聖女の気を覚える。そこから、気を辿って現在の位置を探り出す」
勇者「ようやくそれっぽい話になってきたな」
455 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:48:12.24 ID:EN2/pbho0
勇者「ええと、ちょっと待ってくれよ……確か聖女のリボンを……」ゴソゴソ……
勇者「あれ? どこ行ったかな……結構前に鞄に入れたから、奥の方に……」
ポロッ
勇者「あっ」
霊能翁「!? そ、それは……ブラジャー!!?」
456 :
もう忘れてるかもしれないけど、前スレ>>265>>534で入手したやつ
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:50:31.89 ID:EN2/pbho0
霊能翁「おまっ、おま……!! たしかに普段から身に付けておる物がいいとは言ったが……!!」
勇者(あー、あの時王都で買ったやつだ……)
勇者「悪い悪い、これじゃないんだ」サッ
霊能翁「……あっ!!」
勇者「えーとえーと……おっ、あった! これこれ、このリボンが聖女の……」
霊能翁「待たんか!!」
勇者「えっ」
457 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:52:02.60 ID:EN2/pbho0
霊能翁「お前さん、さっきのブラジャー……」
勇者「あー、あれは、違う。違うんだ。別にアンタに見せようと思った訳じゃ……」
霊能翁「まさか、聖女のブラジャーを持って来るとは……!!」
勇者「や、違うってば」
458 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:00:11.77 ID:EN2/pbho0
勇者「ほら、このリボンだって。俺がアンタに見てほしいのはこのリボ……」
霊能翁「いや、わかる。わかるぞ」
霊能翁「お前さんは王の命を受け、このわしを探すように言われた」
霊能翁「そして、その際に聖女に縁ある品を持って行こうとして聖女の家を漁り……」
霊能翁「我慢できんかったんじゃろうな……わかる、わかるぞ……!」
霊能翁「わしに見せる建前のリボンのほかに、下着なんかもこっそり取っといたんじゃろ」
霊能翁「違うか? え?」
勇者(なんだろう、行動だけ見れば合ってるっちゃ合ってる気もする……傭兵に阻止されたけど)
459 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:02:08.89 ID:EN2/pbho0
霊能翁「後生じゃあ……聖女様のそのブラジャーを、ちょろっと、ちょびっとでええから触らせ、いや、見せ……匂いだけでも……」
勇者「いや、だからこれは違うんだって」
霊能翁「自分だけで楽しむつもりか! ずるいぞ!」
勇者「聞けよ」
霊能翁「……どうしてもダメか?」
勇者「だからそもそも……」
霊能翁「……特別サービスをしてやっても良い」
勇者「!」
460 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:12:56.41 ID:EN2/pbho0
勇者「特別サービス?」
霊能翁「お前さんの腰に差してるその聖剣……一目見た時からわしも気にはなっておったんじゃが。もともとは古の勇者が使っていた聖剣なんじゃろ?」
勇者「……ああ、そうらしいが」
霊能翁「古くから今にまで伝わる、御伽噺の中にある古の勇者の英雄譚」
霊能翁「その聖剣は実際に、常にその傍で見ていたはずじゃ。古の勇者の活躍、そのものを」
勇者「……」
霊能翁「興味はないか? 古の勇者を間近で見続けた聖剣の、その記憶を」
461 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:13:56.31 ID:EN2/pbho0
勇者(こいつの、記憶……?)
聖剣「……」
勇者(……)
462 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:23:51.91 ID:EN2/pbho0
勇者「……確かに、興味はあるかもしれない。俺もこいつとはもうそこそこの付き合いがあるけど。古の勇者が実際どんなことをしていたのか、俺は知らないことが多すぎる」
霊能翁「じゃろ? 古の勇者の時代から時が経ち、ここまで形に残った物があるというのも珍しい」
勇者「けど、どうやって? 記憶って言っても、こいつは剣だぞ」
勇者(喋るけど)
聖剣「……」
463 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:24:44.98 ID:EN2/pbho0
霊能翁「簡単なことよ。わしがその剣に触れてチョチョイとサイコメトって読み込めばいい話じゃ」
勇者「チョチョイとって」
霊能翁「言っておくがな、こんなことができる霊能者なんて王国中探し回ったとてわし以外におらんぞ、たぶん」
霊能翁「わしの孫も筋は悪くないが、こっちの方面だとわしには及ばんわ」
霊能翁「……まあ、いくらわしとて、古の勇者の時代まで遡って読み取るとなると完璧とまでは断言できんが」
霊能翁「今なら特別サービスで、わしが見た物をお前にも直接見えるようにしてやる。こんなことは滅多にないぞぅ?」
勇者「……」
464 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:27:36.89 ID:EN2/pbho0
勇者「わかった。頼むよ爺さん。俺も古の勇者ってやつを見てみたい」
霊能翁「うむ」
勇者「それと、このブラジャーはアンタにやる」
霊能翁「うひょーーっ! マジかお前、くれるの!?」
勇者(市販の新品だけど)
465 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:32:42.24 ID:EN2/pbho0
霊能翁「では早速……その聖剣をここに置いてみ」
勇者「ん」
ガチャッ
聖剣「……」
霊能翁「そんで勇者、手を貸せ」
勇者「手?」
霊能翁「わしとお前で手を握る必要がある」
勇者「ほい」
スッ
466 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:34:06.23 ID:EN2/pbho0
ギュッ
霊能翁「……」
勇者「……」
霊能翁「……うえぇ、これだから男相手にやりたくなかったんじゃ」
勇者「うるせえな、俺だって我慢してるんだから早くしろよ」
467 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:36:02.73 ID:EN2/pbho0
霊能翁「それじゃ、行くぞ」
勇者「……」
聖剣「……」
カッ!!!
468 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:49:50.66 ID:EN2/pbho0
ゴポポ……
勇者(……これが、聖剣の記憶?)
勇者(真っ暗だ。何も見えない)
勇者(……)
勇者(……おいおい)
勇者(これ、もしかして爺さん失敗したんじゃ……)
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
勇者(声が、聞こえる……これは……!)
469 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:51:13.14 ID:EN2/pbho0
男の声『おお、これが例の……!』
男の声『ああ、魔王に苦しめられている我らのために、女神様が贈ってくださったという聖剣か』
男の声『……だが、抜けんな』
男の声『ああ、抜けん……どうやら選ばれし者にしか抜けないようだ』
男の声『傍目から見てもわかるこの聖気……仮に扱うことさえできれば、あの魔王にさえ刃が届くことだろう』
男の声『ああ、ああ……選ばれし者が、早くこの聖剣を抜く時を待つばかりだ……』
勇者(……)
470 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:59:52.59 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
勇者(場面が飛んだ?)
男の声『ふんっ!! ……ぎぎ、ぎぃ……っ!!』
男の声『ちくしょう、抜けねえ!!』
男の声『なんだ、ここらで一番の力自慢のお前でも抜けないのか』
男の声『うるせえな……こんなの、人間に抜けるもんじゃねえよ。ドラゴンにでも括り付けて無理やり引っこ抜いた方が早いんじゃねえのか』
男の声『おいおい、そんなことしたら剣の方が折れちまうだろうが』
男の声『そんなんで折れる剣なのかねぇ』
男の声『次は俺だ! 俺がやる!』
男の声『待て待て、順番は守れよ、次は俺の番だ』
471 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 06:10:10.06 ID:EN2/pbho0
男の声『……あぁん? おいおい小僧、まさかこの剣に用があるってのか?』
男の声『やめとけやめとけ、ここらの腕自慢がよってたかって抜きにかかってびくともしねえんだ』
男の声『この剣が抜けた時の報酬目当てか知らねえが、お前みたいなガキじゃあ時間の無駄だ。とっとと帰んな』
若者の声『ん? いや、別にそういうつもりじゃないんだが、気になって』
男の声『気にはなる? なんだ、観光目当てか?』
若者の声『うーん……なあ、あんた達、聞こえないのか?』
男の声『?』
若者の声『声だよ、声』
男の声『声ぇ? 何言ってんだこいつ』
若者の声『いや、だからさ』
若者の声『なんか、この剣喋ってない?』
過去の聖剣『
>>475
』
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 06:39:38.12 ID:VcBAkBC5O
アバダケダブラ
473 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/16(日) 07:22:39.24 ID:9DQYDGio0
アバダケダブラ
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 07:43:51.16 ID:baBSVtk0o
ここから先を再生するには有料サービスにご加入して下さい
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:06:52.35 ID:NwOqW18Xo
zzZ
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:14:18.93 ID:5Svhjiwfo
寝てるだけじゃねーか
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:57:20.29 ID:9DQYDGio0
いびきだろう
478 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:43:45.64 ID:EN2/pbho0
https://i.imgur.com/1YxxmNt.jpg
479 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:48:19.98 ID:EN2/pbho0
過去の聖剣『zzZ』
男の声『喋ってる? 何も聞こえねえぞ』
若者の声『あ、喋ってるって言うか、いびきだったか。寝てるのかな?』
男の声『???』
男の声『何だこいつ、頭おかしいんじゃねえか?』
若者の声『そんなことないってば。……本当に、皆聞こえないのか?』
若者の声『なぁおい、ちょっと起きてくれよ』
ズボッ
男の声『ぬ、抜けたーーーー!!?』
480 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:54:08.49 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(め、目が回る……なんだ、また場面が変わるのか?)
女の声『ふーん、あなたがあの聖剣に選ばれた勇者って訳?』
勇者(……この声、師匠?)
古の勇者『なんかそういうことらしいな』
女の声『思ったより冴えない顔ね……』
古の勇者『ほっとけ。それで、アンタがここらで一番の魔法使いってやつか? ちょっと協力して欲しいことがあるんだが』
女の声『……それはまあ、あの魔王にギャフンと言わせられるって言うなら、大抵のことは協力してあげるつもりよ』
古の勇者『おお、助かる。俺だけじゃどうにもならなくってさ』
女の声『……ところで、どうして頭からパンツを被っているのかしら』
古の勇者『いや、安価だから』
ザ、ザザ、ザーーーー
481 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:01:15.68 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(め、目が回る……なんだ、また場面が変わるのか?)
女の声『ふーん、あなたがあの聖剣に選ばれた勇者って訳?』
勇者(……この声、師匠?)
古の勇者『なんかそういうことらしいな』
女の声『思ったより冴えない顔ね……』
古の勇者『ほっとけ。それで、アンタがここらで一番の魔法使いってやつか? ちょっと協力して欲しいことがあるんだが』
女の声『……それはまあ、あの魔王にギャフンと言わせられるって言うなら、大抵のことは協力してあげるわ』
古の勇者『おお、助かる。俺だけじゃどうにもならなくってさ』
女の声『……ところで、ずっと気になっていたのだけれど』
古の勇者『?』
女の声『どうして頭からパンツを被っているのかしら』
古の勇者『いや、安価だから』
482 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:04:25.25 ID:EN2/pbho0
鳥の声『キィーーーー!!』
古の魔法使い『す、凄い……! こんなに力を秘めた魔法生物、見たことない……! これって、聖獣の類かしら』
古の勇者『まあ、何だっていいけどさ』
鳥の声『キィキィ』
古の勇者『? やけに俺にすり寄ってくるな』
古の魔法使い『この鳥さん、あなたのことを親と思い込んでるんじゃないかしら』
古の勇者『へー。なかなかかわいい鳥じゃないか。おーよしよし』
古の魔法使い『鳥……ねえ、この子の名前、あなたが決めてあげたら?』
古の勇者『俺が? うーん、そうだな……名前かぁ……』
鳥の声『?』
過去の聖剣『
>>485
』
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:06:01.75 ID:ZqpJ65g8O
焼き鳥
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:25:52.29 ID:NwOqW18Xo
とりもち
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:33:18.60 ID:j5YqCOyNO
から揚げ
486 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:41:32.20 ID:EN2/pbho0
過去の聖剣『から揚げ』
古の勇者『から揚げ……うん、決めた!』
古の勇者『今日からこいつの名前はから揚げだ! よろしくな、から揚げ!』
鳥の声『キィ』
古の魔法使い『非常食か何かだと思ってないかしら……?』
ザ、ザザ、ザーーーー
487 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:48:05.54 ID:EN2/pbho0
氷の魔女『勇者……貴様……!!』
古の勇者『はぁ、はぁ……くそ、参ったな。お前、不死身ってやつか……』
古の魔法使い『まさか勇者の聖剣でも倒せないなんて……』
から揚げ『……キィーーーー!!!!』
勇者『から揚げ!? お前、何をするつもりだ!』
ゴゥッ!!
ザ、ザザ、ザーーーー
488 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:54:54.01 ID:EN2/pbho0
古の勇者『……』
古の魔法使い『から揚げのことは……その、仕方なかったのよ。あのままじゃいつか、私たちの方まで……』
古の勇者『……』
古の魔法使い『ねえ、私たち、魔王を倒すまで止まっちゃいけないわ。そうでしょ?』
古の勇者『……ああ』
ザ、ザザ、ザーーーー
489 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:02:47.97 ID:EN2/pbho0
女の声『キャーーーーッ!! ちょっと、何で女湯にいるのよ!!』
古の勇者『あ、安価だから!』
女の声『この、ヘンタ────』
ザ、ザザ、ザーーーー
男の声『よぉ、お前が最近ウワサの勇者って奴────』
ザ、ザザ、ザーーーー
女の声『ありがとうございます、勇者様! なんとお礼を言えば……────』
ザ、ザザ、ザーーーー
男の声『ああ、これからよろしく頼む────』
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(……? な、なんだ? 急に飛び飛びになって来たぞ)
490 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:04:06.21 ID:EN2/pbho0
17:30にはちょっとお出かけしなきゃいけないからそれまでは続ける
491 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 17:04:25.65 ID:NwOqW18Xo
了解
492 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:12:21.68 ID:EN2/pbho0
勇者(……)
勇者(……)
勇者(急に真っ暗になって動かなくなっちゃったんだけど)
勇者(爺さん? おい、どうかしたのか?)
勇者(……)
勇者(……おーい)
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
493 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:27:33.20 ID:EN2/pbho0
勇者(……まだ続きがあるのか)
古の魔法使い『勇者!!』
女の声『勇者さん!!』
男の声『勇者!!』
古の勇者『はぁ、はぁ、はぁ……!』
勇者(仲間が、増えてるのか?)
勇者(古の勇者もなんかボロボロっぽいし、飛んでる間にいったい何があったんだ……)
494 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:29:26.88 ID:EN2/pbho0
女の声『ひ、酷い傷……! こ、こんなのって……』
古の魔法使い『僧侶、勇者に早く治療を!』
女の声『……』
古の魔法使い『何やってるのよ!!!』
男の声『魔法使い、落ち着け!!』
古の魔法使い『こんなの……こんなの、落ち着いてられる訳ないじゃない!!』
古の魔法使い『ようやく……魔王を倒して、これから世界が平和になるって言うのに……!』
古の魔法使い『一番頑張ったはずのアンタが、何で、こんな……!!』
男の声『……』
女の声『……』
495 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:30:22.11 ID:EN2/pbho0
古の勇者『ぐ……げほっ、かはっ!』
女の声『ゆ、勇者さん、無理に喋ろうとしてはっ!』
男の声『……僧侶』
女の声『っ!! …………!!』
男の声『……』
古の勇者『ま、魔法使い……』
古の魔法使い『な、なに、勇者っ』
古の勇者『はぁ、はぁ……』
古の魔法使い『何? 何を伝えようとしているの……?』
496 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:32:42.01 ID:EN2/pbho0
古の勇者『……魔王は、まだ死んじゃいない』
古の魔法使い『ッ!?』
497 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:34:21.69 ID:EN2/pbho0
古の勇者『身体は、討ち滅ぼした……』
古の勇者『けど、奴の魂だけは、まだ生きている……ちょっと入りが浅かったみたいなんだ』
古の勇者『しぶとい奴だよな……』
古の勇者『聖剣でとどめを刺してやろうにも……はぁ、俺の身体の方が、もう動かないみたいなんだ』
古の魔法使い『……!!』
498 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:42:10.78 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『じゃ、じゃあ、どうすれば? どうすれば魔王の魂なんて……』
古の勇者『お前が……お前が、封印するんだ、魔王の、魂を……!!』
古の魔法使い『!!』
499 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:44:14.39 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『封……印……? 私が?』
古の勇者『ああ、そうだ。お前にしか出来ないことなんだ。今この世界で、俺が知る限り最高の魔法使いである、お前にしか』
古の魔法使い『……』
古の勇者『俺はまあ……ここで、死んじゃうかもしれないけどさ。いつかまた、この聖剣を扱うことができる奴がきっと現れる』
古の魔法使い『……』
古の勇者『面白いだろ。魔王とか、魔族の連中は、自分達のことを永遠の命だとか最強だとか思ってるフシがあるみたいだけど』
古の勇者『そういう奴らを打ち倒すのは決まって、託され、受け継がれてきた人間の力なんだぜ』
古の勇者『少なくとも、俺は、先のことは心配しちゃいないよ……』
古の魔法使い『勇者……』
500 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:51:08.36 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『……わかった。私、やってみる』
古の勇者『……頼んだ』
古の魔法使い『封印に使う媒体……依代はどうしようかしら……長い間、魔王の魂を封じ込めるだなんてモノ……』
古の魔法使い『勇者の聖剣は……ダメよね、魔王の魂なんてものがこの剣に定着できるとは思えない』
古の魔法使い『何か……何か、いいものは……』
古の勇者『……封印に使う、依り代か』
古の勇者『何がいいんだろうか』
過去の聖剣『
>>504
』
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:02:53.41 ID:YjIbzc75O
パンティー
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:03:24.63 ID:lgZeOdGcO
メロンパン
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:06:54.88 ID:x/fCXXOO0
安価下
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:30:36.63 ID:FaKBG9nVO
メロンパン
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 19:20:14.30 ID:LgdOV2jp0
古のメロンパンか
506 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 21:00:12.07 ID:NwOqW18Xo
から揚げ
なんか引っかかったけど他のSSで馬刺しとやきとりがいたんだわ
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/02/16(日) 23:17:03.91 ID:EN2/pbho0
過去の聖剣『メロンパン』
古の勇者『……』
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/02/16(日) 23:20:15.75 ID:EN2/pbho0
古の勇者『……メロンパン』
古の魔法使い『えっ』
古の勇者『魔王の魂は……メロンパンに封印してくれ』
古の魔法使い『……はぁ!?』
古の魔法使い『ちょっと、メロンパンなんてそんな……そんな物に封印するの!? 魔王の魂を!?』
古の勇者『ああ。メロンパンがいい』
古の魔法使い『えぇ……』
509 :
>>506 よく覚えてるな
[saga]:2020/02/16(日) 23:21:29.14 ID:EN2/pbho0
古の勇者『お前なら……できるはずだ……』
古の勇者『あとは……頼んだ……ぞ……メロンパン……』
古の魔法使い『……ちょっと! 勇者!? ねえ、勇者!!』
ザ、ザザ、ザーーーー
510 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 23:24:01.16 ID:EN2/pbho0
勇者「……」パチッ
勇者「今ので、終わりか……」
勇者「なあ爺さん、今のって……」
霊能翁「ぜぇーー、ぜぇーー、ぜひゅーー……」
勇者「爺さん!?」
511 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 23:27:09.86 ID:EN2/pbho0
霊能翁「げほっ、がほっ、はぁはぁ……!」
勇者「お、おい爺さん、大丈夫なのか?」
霊能翁「はぁはぁ……さすがのわしも、これだけ強い力を持つ剣から、あれだけ遡った記憶を読み取るのはキツかった……少し休ませてくれ……」
勇者「少しって、どれくらい?」
霊能翁「……い、一日くらい」
勇者「はぁ!? おいおい、もともとこっちはオマケで聖女の居場所の方が本番だっただろ」
霊能翁「キツかった……思ったよりもキツかったんじゃて……!」
霊能翁「くそぅ、わしももうちょっとだけ若ければ……!」
勇者「……はぁ。しょうがないか」
512 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 23:30:16.04 ID:EN2/pbho0
巫女「お、お爺ちゃん!? 大丈夫なの?」
霊能翁「あ、あんまし大丈夫じゃないかも」
巫女「もう、いったい何やったらこんなことになるの」
メロンパン職人「えぇ!? 聖女様の居場所、まだわかってないんですか!?」
勇者「……しょうがないだろ、爺さんの方が伸びちまってるんだし」
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 23:55:16.12 ID:NwOqW18Xo
>>509
久しぶりに師匠出てきたんで読み返したらそういうレスがあったんでね…
514 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 00:40:24.98 ID:0WPVAoqJO
>>513
懐かしいな。焼き鳥の安価取ったの俺だわ。
515 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:01:57.68 ID:WrCUQCNo0
てす
516 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:03:27.36 ID:WrCUQCNo0
……
……
巫女「とりあえず、お爺ちゃんはもう休ませたよ。……本当にどうしちゃったんだろう、普段ならお仕事した後でもケロッとしてるのに」
勇者「ちょっと色々あったんだよ」
巫女「何か、ブラジャー、とか、幸せそうに呻いていたけれど」
勇者「……色々あったんだってば」
巫女「……」ジーッ
勇者「そ、そんな目で見たって何も出ないぞ」
517 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:04:34.29 ID:WrCUQCNo0
メロンパン職人「とにかく、勇者さん。お爺さんが元気になるまで俺たちは何か出来るわけでもないですし……」
勇者「ん。帰ろうか」
勇者「俺も、ちょっと考えたいことと出来ちゃったしな」
518 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:05:48.81 ID:WrCUQCNo0
巫女「それじゃあね」
勇者「ああ。また明日くるよ」
メロンパン職人「勇者さん、いいですか、今度こそ聖女様の居場所を探し出して貰うんですからね。余計なことをさせちゃダメですからね」
勇者「わかってるよ……でも、今日爺さんにやってもらったこと、あながち余計なことって訳でもないと思うぞ」
メロンパン職人「? それってどういう……」
勇者「あとで話すさ」
テクテク
巫女「ばいばい」
519 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:08:08.76 ID:WrCUQCNo0
バタン
巫女「ふぅ。」
巫女「不思議なお客さんだったなぁ」
巫女「王さまからの書状を持ってきたお客さんなんて、初めて」
巫女「お爺ちゃんが珍しく男の人からのお仕事を受けてたみたいだし」
巫女「そのお爺ちゃんはお仕事の途中で疲れて倒れちゃうし」
巫女「……でもお爺ちゃん、なんだか少し楽しそうだったかも」
520 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:10:23.20 ID:WrCUQCNo0
巫女「聖女様のことを探す、ってだけなら、あんなことにはならないと思うんだけど」
巫女「いったい何をしてたんだろう?」
巫女「……」
巫女「……聖女様、大丈夫なのかな」
巫女「早く見つかるといいんだけど」
521 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:11:17.20 ID:WrCUQCNo0
巫女「今日はいろんなことがあった気がする」
巫女「モヒカンも久しぶりに帰って来たみたいだし」
巫女「……」
巫女「……私も、そろそろ休んじゃおうかな」
──── パキィーーーン……!
巫女「っ!!?」
522 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:13:02.73 ID:WrCUQCNo0
巫女「これは……この感じ……!」
巫女「……祠の方?」
巫女「まさか、結界に何かあったの……?」
巫女「……」
巫女「行かなくちゃ」
ガチャッ、バタン
タタタッ……
523 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 18:40:30.45 ID:WrCUQCNo0
ぞうさんの祠
フードの男「……」
バチッ!!
フードの男「……ふむ。結界か」
524 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 18:43:17.30 ID:WrCUQCNo0
フードの男「あまり手間を掛けさせないで欲しいものだが」
フードの男「……ッ!」
ビキッ! バチバチバチバチッ!!
フードの男「……思いの外、強力な物が張られている。これの解除には少々骨が折れそうだ」
フードの男「ッ!!」
バチバチバチバチッ!!
525 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 19:20:11.47 ID:Ev9iYeGoo
ぞうさんで笑ってしまう
526 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:08:50.95 ID:WrCUQCNo0
宿
メロンパン職人「聖剣の記憶……そんなことが」
勇者「ああ。あの霊能の爺さんの力は本物っぽいぞ」
メロンパン職人「うーん、いいなぁ。あの御伽噺にある古の勇者を見ることができたなんて……俺もちょっと見てみたかったかもです」
勇者「そのおかげでへばっちゃったし、あんまり何回もお願いできることじゃなさそうだけどな」
527 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:17:24.47 ID:WrCUQCNo0
勇者「あっ、そうだ! これが一番重要なことかもそれないんだけど、ついに主の真名を知ることができたぞ」
メロンパン職人「主の真名? ……そうか、主はかつて古の勇者と一緒に居たんでしたっけ」
メロンパン職人「なんて名前なんです?」
勇者「から揚げ」
528 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:18:24.70 ID:WrCUQCNo0
メロンパン職人「……」
勇者「……なんだよ」
メロンパン職人「それ、誰が?」
勇者「古の勇者が言ってた」
メロンパン職人「……」
勇者「から揚げ様……言われてみれば神々しい名前だよな」
メロンパン職人「なんか、テカッてそうな名前ではありますね」
529 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:20:53.30 ID:WrCUQCNo0
メロンパン職人「ああぁぁあぁぁ……なんか、今の話で俺の中にある古の勇者様のイメージが……」
メロンパン職人「……」チラッ
勇者「なんだよ」
メロンパン職人「……なんでもありません」
530 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:23:29.65 ID:WrCUQCNo0
勇者「まあいいや。そろそろいい時間だし、もう寝ようぜ」
メロンパン職人「そうですね」
メロンパン職人「……とにかく、明日こそはちゃんと聖女様のこと見てもらいますからね。
勇者「ああ」
メロンパン職人「たしかに、今日のことは無駄じゃなかったかもですけど、俺たちがここに来た本来の目的を忘れちゃダメですよ」
勇者「そう何回も言わなくてもわかってるってば」
531 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:26:40.52 ID:WrCUQCNo0
ゴロン
勇者(古の勇者……気になること言ってたよな……)
勇者(魔王の魂はまだ死んじゃいない、って)
勇者(なんか師匠似の魔法使いに頼んでたみたいだけど)
勇者(もしかして、今もどこかに、封印された魔王が……)
勇者(……)
勇者(まあ、今考えても仕方ないか)
532 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:29:29.99 ID:WrCUQCNo0
勇者(さて、明日は早くに起きなきゃまたメロンパン職人がうるさいからな)
勇者(そろそろ本当に寝るとするか)
勇者(……)
聖剣「……」
勇者(……ん?)
533 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:30:53.25 ID:WrCUQCNo0
勇者(この感じ……まさか、こんな時間に安価か?)
聖剣「
>>536
」
534 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 20:32:12.48 ID:Ev9iYeGoo
背中がムズムズする
535 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 20:35:10.72 ID:+rpUCk9io
俺のぞうさんが猛っている
536 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 20:42:40.06 ID:Zd3CHZsOo
ぞうさんを増産するぞう
537 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:08:51.69 ID:WrCUQCNo0
聖剣「ぞうさんを増産するぞう」
勇者「は?」
538 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:09:38.88 ID:WrCUQCNo0
聖剣「……」
勇者「……」
勇者「ぞうさんをぞうさん?」
539 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:14:37.72 ID:WrCUQCNo0
勇者「まるで意味がわかんねえ」
勇者「ぞうさん……ぞうさん……」
勇者「ええと、確か、ここの都市だと守り神? だか何だかの名前がぞうさんとか言うんだったっけ」
勇者「それを増産?」
勇者「……」
540 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:16:50.95 ID:WrCUQCNo0
勇者「……んぁー、わからん」
勇者「確か、巫女が言うにはぞうさんの祠にはお土産とか売ってるんだったか」
勇者「よくわからないけど、ぞうさんのグッズとか売ってたりするのかな」
勇者「それを増産するぞ、ってことなのか?」
勇者「……つっても、増産しろって言ってきてる訳でもないから何とも言えないんだが」
勇者「ただダジャレを言ってみたかっただけかも知れん。……こいつそういうとこあるからな」
勇者「何にせよ、いま祠に行ったってこんな時間じゃ巫女も誰もいないだろうし」
勇者「……一応、明日ちょっと行ってみるかな。ぞうさんの祠」
541 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:24:00.18 ID:WrCUQCNo0
……
……
バチバチバチッ、バチバチッ!!
フードの男「くっ……まさかここまでとは」
フードの男「これほどの結界を張れる術者が、今の平和ボケした人間の中にいたとはな」
フードの男「……いや、これは単独で張られたものではない、か」
フードの男「ここの管理者が代々力を注いで維持をしてきた結界と見て良さそうだ」
フードの男「やれやれ、もう少し準備をしてくるべきだったか」
フードの男「魔将軍め。奴に引き留められなければ相応のモノを……」
タタタッ
フードの男「!」
542 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:27:37.60 ID:WrCUQCNo0
フードの男「誰だ」
巫女「はぁ、はぁ……そこのあなた、何をしているの?」
フードの男「……」
巫女「こんな時間に、たった一人で。それに、ここは立ち入り禁止の場所のはず」
巫女「ここは特別な場所。悪戯なら、やめて欲しいのだけれど」
フードの男「……」
543 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:47:27.45 ID:WrCUQCNo0
フードの男「この気配……ふむ。ここに張られている結界と似た質のものを感じる」
フードの男「お前がここの管理者と言うわけか」
巫女「結界……そう。だいぶ、傷付けられてる。……これ、あなたがやったんだね」
フードの男「だとしたら、どうする?」
巫女「だとしたら……私、あなたを止めなきゃならない。私は、ここを守るのが仕事だから」
544 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:51:50.63 ID:WrCUQCNo0
フードの男「止める? ……ククク、貴様にそれができると思うか?」
フードの男「顔には出ていないようだが、足が震えているぞ。 戦いは初めてか?」
巫女「っ、」
フードの男「今からでも逃げるか、大人しく結界を解いて私を通してしまうのが賢い選択なんじゃないのか?」
巫女「……正直、たった一人で結界をここまで傷付けられるような人は、ちょっと厳しいかも」
巫女「でもそういうのって、できるとか、できないとか、そういうことじゃないと思うの」
フードの男「……まあ、少々手間は掛かるが。私としては貴様がどちらを選ぼうとも構わない訳だ」
545 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 22:52:50.51 ID:WrCUQCNo0
フードの男「この都市には少し面倒な輩が来ているみたいのでな。騒ぎになる前に、手早く終わらせてもらうぞ」
巫女「……っ!」
546 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 23:04:40.58 ID:WrCUQCNo0
……………………
…………
……
…
547 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 23:05:35.47 ID:WrCUQCNo0
翌朝
勇者「ふああ……よく寝た」
メロンパン職人「やっぱり、馬車の中とか野営とかじゃなくて、屋根の下にあるベッドが一番ですよねぇ」
548 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 23:11:17.08 ID:WrCUQCNo0
メロンパン職人「さあ勇者さん、霊能翁さんの所に行きますよ!」
勇者「んぁぁ……こんな朝早くに行っても、爺さんまだ寝てるんじゃないのか? 年寄りの朝は早いって言うけど、昨日あんなに疲れてただろ?」
メロンパン職人「だったらお店の中で待たせて貰えばいいじゃないですか。巫女さんは起きてるでしょうし」
メロンパン「巫女さんは昼間は祠の方でお土産とか売ってるって言うし、むしろ巫女さんが出掛けちゃう前にお店に行きましょうよ」
勇者「……それもそうか」
549 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 23:13:41.16 ID:WrCUQCNo0
霊能翁の館
勇者「たのもーっ」
メロンパン職人「ごめんくださーーい」
シーーーーン……
勇者「……」
メロンパン職人「……」
550 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 23:18:11.42 ID:WrCUQCNo0
勇者「おいおい、誰もいないじゃんか」
メロンパン職人「そんなぁ……」
勇者「やっぱり爺さんはまだ寝てるんじゃないか?」
メロンパン職人「けど、巫女さんまでいないもんですかね」
勇者「もしかしたら、もうおみやの店開いてるのか? 祠の方に行ってるのかも」
メロンパン職人「うーん、お店とかが開くにはまだ早い時間のような気もするんですが」
551 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 23:51:25.97 ID:WrCUQCNo0
昨日変な時間に寝たから眠い
明日とりあえず今日と同じくらいの時間にきます
552 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/18(火) 00:29:53.24 ID:2vh0qY72O
乙乙
553 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/18(火) 00:40:54.68 ID:08vMWCRWo
いつもお疲れ様です
554 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/18(火) 01:57:05.11 ID:7FneSLuDO
乙
あと1時間?
555 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/18(火) 02:07:40.30 ID:JBxSpGE+o
これで3時に起きるとか辛いよ
556 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/18(火) 18:37:16.63 ID:wjaylMfzO
ごめん今日はまだ帰れない
体力が残ってれば23時過ぎに
557 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/18(火) 19:09:05.45 ID:JBxSpGE+o
残業乙
558 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/19(水) 23:43:30.11 ID:MfCeNcn80
てす
559 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/20(木) 00:31:56.16 ID:z9RLJh0uo
待ってました
560 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/20(木) 00:43:53.38 ID:JL5nmOnw0
wwktk
561 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/20(木) 01:38:33.04 ID:WhWfwCxc0
途中まで書いて寝てた…
とりあえず書いたとこまで投下して今日は終わりにさせていただきたい
562 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/20(木) 01:39:51.92 ID:WhWfwCxc0
宿
ズタ袋「zzz……」
ズタ袋「……」
ズタ袋「……むっ」
モゾモゾ
563 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/20(木) 01:41:00.38 ID:WhWfwCxc0
ズタ袋「この感じは……」
────────。
ズタ袋「……」
ズタ袋「街を覆う気配が、昨日までと少し違う」
ズタ袋「……何があった?」
564 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/20(木) 01:41:34.81 ID:WhWfwCxc0
ズタ袋「まあ、この街がどうあれ、わたしには関係のないことだが」
ズタ袋「……気にはなるな」
565 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/20(木) 01:45:34.62 ID:WhWfwCxc0
ズタ袋「……」
ズタ袋(忌々しいことに、あのとき勇者から受けた傷は未だ回復の気配を見せない)
ズタ袋(やはり、ここに纏わり付く聖気を祓わん限りはどうしようもないか)
ズタ袋(……)
ズタ袋(ただ……僅かだが、王都に居た時より薄れているのか……?)
ズタ袋(これは、常に王都に通っていたあの量の聖気から離れたせいか?)
ズタ袋(それとも……)
ズタ袋「……」
566 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/20(木) 01:51:06.50 ID:WhWfwCxc0
霊能翁の館前
メロンパン職人「……あれから何回か呼び掛けてみましたけど、全然誰も出てきませんね」
勇者「うーん……」
メロンパン職人「どうします?」
勇者「どうするって言ったってなぁ。爺さんがいつ起きてくるかもわからないし、どこかで適当に時間でも潰してくるしかないんじゃないか」
567 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/20(木) 01:54:42.00 ID:WhWfwCxc0
勇者(昨日の安価……ぞうさんがどうのこうのってやつについて調べてみるか?)
勇者(ぞうさんについて、俺はあの観光ガイドに書かれてたことくらいしか知らないし)
勇者(安価の意味もまるでわからん。ぶっちゃけただダジャレ言いたかっただけのいつもの無意味なやつのような気もするけど……)
勇者(……巫女に聞いてみれば少しは何のことだかわかるんだろうか? 居るとしたら祠の方か?)
勇者(メロンパン職人が昨日言ってたモヒカン云々のことも気になるっちゃ気になるけど)
勇者(……どうしようかな)
聖剣「
>>570
」
568 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/20(木) 01:57:51.19 ID:z9RLJh0uo
おっぱい
569 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/20(木) 03:10:32.58 ID:YwS8iQeIO
かにみそ
570 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/20(木) 04:55:24.78 ID:Hga1Rr1xO
ぞうさんを増産するぞう
571 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/22(土) 23:48:19.00 ID:QdGAHHaro
待ってるぞう
572 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/23(日) 19:01:16.47 ID:EqUimHaV0
待つぞう
573 :
◆XoiMTUEsXEGh
:2020/02/24(月) 17:04:12.39 ID:rrljeAB6O
三連休ちょっと忙しかった
もしかしたら夜来るかもしれないけど明日以降になるかもしれない
574 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/24(月) 21:51:30.80 ID:Da2MT4rY0
りょ
575 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/24(月) 23:51:04.12 ID:VI+6Z8Hxo
了解だぞう
576 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/25(火) 12:57:25.73 ID:B4uPO15dO
了解
577 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/01(日) 15:44:31.82 ID:yA8HRuGRO
自粛ぞうさん
578 :
◆XoiMTUEsXEGh
:2020/03/02(月) 05:50:49.86 ID:HIEt3T+SO
すまぬ
ちょっと息抜きに短編書いてた
579 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/02(月) 08:12:53.81 ID:cV4n+Tyto
大丈夫待ってるよ
580 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/02(月) 09:05:07.15 ID:oJnigBNt0
ズタ袋でコロナ対策
581 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/04(水) 18:45:02.91 ID:dKLHgrr6O
その短編のタイトルを教えてもらおうか
582 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/05(木) 07:51:50.14 ID:dVl/b9OIo
はい濃厚接触
583 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/03/05(木) 12:22:12.65 ID:Uf+XgWxwO
>>581
これ
セル「ふむ……セルゲームの会場はこの辺りでよかろう」
https://hebi.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1583084352/
584 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/03/05(木) 12:38:01.83 ID:Uf+XgWxwO
ちょっとしばらく忙しいかもしれない
585 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/06(金) 07:48:41.48 ID:inP1iFj+o
>>583
なんか土建屋になっててワロタ
待ってるよ
586 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/15(日) 00:19:06.62 ID:Umq0hB0bo
待ってるよ〜
587 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/03/29(日) 10:32:00.44 ID:/7SQr/eDo
雪すごいな待ってるぞ
588 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/03/30(月) 13:40:37.27 ID:e8mv0JWCO
待ってるぞ
589 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/07(火) 07:09:10.08 ID:zflAsqTEo
待ってる
590 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/12(日) 08:36:03.45 ID:2wVhB2Q80
待つ
591 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/04/19(日) 01:34:09.77 ID:u95KKOL3o
待ってるぞ
592 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/25(土) 12:46:13.42 ID:D3OqhXvno
待ってるん
593 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/04/28(火) 00:23:21.07 ID:WixZbB/u0
待ちの姿勢
594 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/04/30(木) 09:36:58.52 ID:IHlkpMpfO
待ってるからね
595 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/01(金) 19:47:42.30 ID:wLJ3sMzco
待ち続けるからな
596 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/01(金) 23:49:27.84 ID:NxA+RyWtO
まちまち
597 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/13(水) 10:16:50.09 ID:WtDxjfQVo
待機
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/13(水) 14:47:26.43 ID:T6pew0MiO
【悲報】勇者、陽性
599 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/21(木) 00:49:25.63 ID:XLNxvw3Mo
ズタ袋にマスクを!
600 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/21(木) 00:51:02.33 ID:T64XDHO+o
病弱ロリっていいよね
601 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/05/26(火) 12:56:19.68 ID:U+ayllxtO
待ってるからね
602 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/02(火) 01:45:48.76 ID:BMqh+9vLo
待ってる
603 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/06/09(火) 13:49:51.69 ID:YGfFvY1EO
待ってるぞ
604 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/12(金) 00:13:07.42 ID:v5ivliiCO
待ってる待ってる
605 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/12(金) 00:16:19.21 ID:oWsjd5qvo
全裸待機が気持ちのいい季節になりました
606 :
◆XoiMTUEsXEGh
[sage]:2020/06/16(火) 07:06:55.59 ID:Jd743RdT0
とりあえず生存報告だけ
トリップ忘れかけてた
607 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/16(火) 08:01:35.15 ID:OuMQ6hWmo
>>606
生存報告がシャレにならん情勢だから良かった
608 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/16(火) 09:05:37.34 ID:IoLzGit6o
生きてて良かったぞ
609 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/22(月) 07:17:07.78 ID:FzqhzFLGo
待ってるぞ
610 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/04(土) 00:11:01.68 ID:yU+o16vyo
7月だね待ってるぞい
611 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 00:39:06.61 ID:A16kuP2Do
湿気でズタ袋カビちゃうな
612 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 06:38:25.81 ID:F5dItDSdo
ズタ袋の中は三密
613 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/12(日) 11:03:00.24 ID:iU8iPwuDO
ずだ袋だとトイry
614 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/19(日) 19:27:34.32 ID:3X73wl+mo
Go to ズタ袋!
615 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/07/27(月) 18:50:40.04 ID:WHARP+Z6o
待ってるよん
616 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/03(月) 07:07:17.45 ID:FcR+utEyo
待ってるよ〜
617 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/04(火) 02:43:38.38 ID:+EzorOjcO
待ってる
618 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/06(木) 19:52:04.13 ID:40T80bXgo
待ってるよ
619 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/11(火) 03:05:35.63 ID:jgA0zp0g0
ズタ袋でコロナ予防
620 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/17(月) 18:44:59.60 ID:cxGJHo+Eo
待ってる
621 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/17(月) 22:02:44.09 ID:KPEcTlkoO
待っとる
622 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/18(火) 21:01:29.66 ID:F/CtYNknO
ズタ袋に入って待ってる
623 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/24(月) 16:55:19.39 ID:rknXivhGo
待ってるんるん
624 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/08/30(日) 09:55:37.98 ID:a4xteSX20
待機中
625 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/07(月) 15:50:45.21 ID:5dzIyVRBo
待ってり
626 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/14(月) 06:55:54.53 ID:eV5xz/voo
秋の匂いが近づくズタ袋
627 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/19(土) 15:25:10.60 ID:oR5cYPLno
待ってる
628 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/23(水) 00:10:53.19 ID:KX3dcUpIo
待ってるよ
629 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/09/26(土) 23:59:49.71 ID:dbUdA6d6o
あと1ヶ月ちょいで2年かあ長いねえ
630 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/04(日) 23:58:06.93 ID:oTRg11aco
待ってるよー
631 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/10/05(月) 12:41:15.20 ID:WbwqtHcEO
待ってるぞ
632 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/09(金) 00:50:11.83 ID:7KcOyHDo0
メロンパーン
633 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/15(木) 07:40:26.69 ID:1wRIC1Dm0
ほ
634 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/18(日) 07:51:54.34 ID:xeQq6BCXo
待ってるぜ
635 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/10/25(日) 22:50:21.20 ID:LK6eiYcYo
ズタ袋だと寒い時期になってきたね
氷の魔女だから関係ないけど
636 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/05(木) 17:29:32.30 ID:ctu8EERPo
もう2年経つのか
637 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/07(土) 21:40:02.55 ID:y9Ni68Jvo
そろそろ生存報告ほしい…
638 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/11/14(土) 02:40:54.07 ID:H0/fqrPk0
時が経つのは早いな…
639 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/14(土) 07:43:51.43 ID:7ihYLP2rO
王大人「……」
640 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/19(木) 22:51:48.86 ID:iEPAkx2Eo
待ってるぜ
641 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/25(水) 17:30:40.93 ID:haHu+5jEo
待ってる!
642 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/11/29(日) 08:11:15.09 ID:SrnlZ60U0
ズタ袋がほしい時期になってきたな
643 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/09(水) 19:19:29.90 ID:/2N0kSv1o
ズタ袋寒さに強いからいいよな
644 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/12/29(火) 09:50:16.80 ID:J9I8gPH3o
もうすぐ新年だよ、ズタ袋さん…
645 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/05(火) 09:04:02.71 ID:SbBh0bS+O
ズタ袋あけました
646 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/09(土) 23:35:18.88 ID:TYjKEHQwo
あけおめズタ袋
647 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/01/15(金) 22:43:28.65 ID:lBlhxgbeo
待ってるの
648 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/04(木) 12:07:34.24 ID:sybwcVrgo
ま〜ってる
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2021/02/09(火) 23:52:10.64 ID:vrfsJUlA0
まってます
650 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/21(日) 18:12:06.74 ID:aiVcb/s4O
待っとる
651 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:26:05.08 ID:rqeb3pES0
てす
652 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:27:33.51 ID:rqeb3pES0
聖剣「ぞうさんを増産するぞう」
勇者「だから何なんだそれは」
653 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:31:33.10 ID:rqeb3pES0
勇者「めんどくせえ……とりあえずここで駄弁ってても仕方ないし、巫女の所行ってみるか」
勇者「ぞうさんだの増産だのもあいつなら何か知ってるかもだし」
メロンパン職人「増産?」
勇者「何でもないよ」
654 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:37:53.29 ID:rqeb3pES0
祠の前
メロンパン職人「巫女さん、お土産屋さんにもいなかったですね」
勇者「そうだな」
勇者「……なぁメロンパン職人。なんかここ、前来た時とちょっと雰囲気違くないか」
メロンパン職人「?」
655 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:41:34.62 ID:rqeb3pES0
メロンパン職人「どうかしたんです? 特に何か変わったようには」
勇者「いや違うね。なんかこう……何か違うだろ」
メロンパン職人「はぁ」
勇者「前はもっと空気良かった気がするんだが」スーハー
メロンパン職人「空気て」
656 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:43:35.33 ID:rqeb3pES0
勇者「あっちの方かな」
タタタッ
メロンパン職人「勇者さんそっち立ち入り禁止の場所では……行っちゃった」
メロンパン職人「巫女さんに怒られても知りませんよ!」
657 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:44:29.57 ID:rqeb3pES0
メロンパン職人「……」
メロンパン職人「……」
キョロキョロ
メロンパン職人「……」
メロンパン職人「ま、待ってぇ」
タタタッ
658 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:47:37.74 ID:rqeb3pES0
勇者「変な感じは……こっちの方からか」
テクテク
勇者「……」
勇者「ッ!? お前!」
659 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:51:03.08 ID:rqeb3pES0
メロンパン職人「はぁ、はぁ……あ、いた」
メロンパン職人「おーい、勇者さーん!」タタタッ
勇者「……」
メロンパン職人「置いてかないでくださいよ……」
勇者「……」
メロンパン職人「……」
メロンパン「……えっ」
660 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 22:56:02.23 ID:rqeb3pES0
メロンパン職人「え、ちょ、何で……」
勇者「……」
メロンパン職人「何で、巫女さん、こんなところに」
勇者「……知るか。俺も今来たとこだよ」
メロンパン職人「血が、こんなに」
勇者「……」
メロンパン職人「なんでそんなに冷静なんですか、勇者さん……」
メロンパン職人「巫女さん、早く、何とか、しないと」
661 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:06:26.51 ID:rqeb3pES0
勇者「血は固まってる。やられてから大分時間経ってるみたいだな」スッ
メロンパン職人「そんな、じゃあ、もう」
勇者「……いや、まだ生きてる。何でか知らんけど」
メロンパン職人「え?」
勇者「魔法か何かか? 自分で使ってるみたいだ。それでも死ぬのを遅らせる程度のモノっぽいから、早く治療しないとマズイかもな」
メロンパン職人「それじゃあめっちゃ急がなくちゃじゃないですか! なにこんな時にのんびりしてるんですか!」
662 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:09:47.54 ID:rqeb3pES0
メロンパン職人「ああえっと、このまま運んでいいのかな、まず傷口抑えたりした方が、布!タオル!」
勇者「メロンパン職人」
メロンパン職人「何ですか!!」
勇者「めっちゃ逃げろ」
メロンパン職人「は?」
663 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:16:21.34 ID:rqeb3pES0
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
メロンパン職人「うわっ、わっ、わっ!?」
勇者「祠の奥の方から、なんかヤバい感じがする」
664 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:16:53.15 ID:rqeb3pES0
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
勇者「乱暴でも何でもいいからそいつの傷口縛って抱えて走れ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
勇者「よくわからんけど魔法でなんとかしてるっぽいから多少雑に扱っても大丈夫だろ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
勇者「というか、雑でも急がないと、ここにいたらたぶん────」
665 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:20:39.70 ID:rqeb3pES0
ドカァァァァァァァン!!!
パオオオオオオオオオオオオン!!!!!
メロンパン職人「ぎゃあああああああああ!!?」
勇者「……死ぬなぁ、俺たち」
666 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:32:49.23 ID:rqeb3pES0
街
キャーーーー!! ナニガオコッタ!? バケモノダ!!
ウワァーーーー!! ザワザワ…
モヒカン「おいおい……」
667 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:36:54.28 ID:rqeb3pES0
モヒカン「何なんだよあのバカでけぇバケモノは……!」
パオオオオオオオオオオオオン!!!!!
モヒカン「……」
モヒカン「象? いやまさか……」
668 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:38:27.65 ID:rqeb3pES0
モヒカン「つーか、あそこって祠の方じゃ……」
モヒカン「…………ッ! くそ!!」
タタタッ
669 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:53:27.17 ID:rqeb3pES0
メロンパン職人「あわわわわわわ」
メロンパン職人「浮き島が立ち上がったと思ったらぞうさんにぃぃぃ」
勇者「早く行け! メロンパン職人!」
メロンパン職人「ゆゆゆ勇者さんは!?」
勇者「わからん!」
メロンパン職人「はぁ!?」
勇者「わからんけど、どうにかしなきゃいけないだろ、あれ! すごく嫌な感じがする!」
670 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:54:20.12 ID:rqeb3pES0
メロンパン職人「どうにかって、あれ島1個分くらいの大きさですよ!? しかも海だし!」
メロンパン職人「いくら勇者さんの聖剣だって届かなきゃどうにもならないですよ!」
勇者「あれだけデカいもんが出てきてるんだから街だって騒ぎになってるだろ」
勇者「主も異変に気づいて様子見に飛んで来てくれると思う」
勇者「たぶんお前らと一緒に街の方に逃げるよりこっちに居た方が早く主に見つけて貰えるだろ」
勇者「目印もデカイしな!」
671 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:54:52.29 ID:rqeb3pES0
勇者「主が来たら、飛んで近づいて何とかしてみる!」
メロンパン職人「何とかって!」
勇者「何とかだよ! 俺だって知るか!」
672 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/22(月) 23:59:55.04 ID:rqeb3pES0
ズゴゴゴゴゴゴ……!!
勇者「ッ! 動き始めた……」
メロンパン職人「ひぃぃ、俺、もう行きますからね!」
メロンパン職人「巫女さん、痛いかもだけど我慢してください……!」グイッ
巫女「……」
メロンパン職人「ヤバいと思ったら勇者さんも逃げてくださいよ!」
タタタッ
673 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2021/02/23(火) 00:05:00.25 ID:M6HgZREv0
勇者「ヤバかったら、か」
ズゴゴゴゴゴゴ……!!
勇者「……ん?」
ズゴゴゴゴゴゴ……!!
勇者「周りの、海の水位が下がってく……」
勇者「……あれ? この砂浜、なんかちょっと動いてね?」
勇者「ちょっとずつアイツの方へ吸い込まれて行ってるような」
勇者「……」
勇者「……ひょっとして、もうヤバかったりする?」
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/23(火) 00:47:43.44 ID:MHsC6+ACo
お休みかしら
待っていたわよ体感3年くらい
675 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/23(火) 00:56:00.84 ID:6dXq8jdeo
ぞうさんが動いたぞう
676 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/23(火) 01:07:24.80 ID:Ydhd6v+DO
乙乙
待ってたで!
677 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/23(火) 02:07:52.00 ID:NieXUqVg0
待っていたかいがあったというものだぞう
678 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/23(火) 19:07:10.35 ID:n3UnZT2zo
うおおおお
再開してくれて嬉しいぞう
679 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/26(金) 03:10:50.37 ID:qQfClF5aO
嬉しすぎる!再開ありがとう!
680 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/02/28(日) 01:28:10.46 ID:BOAiYL120
嬉しい。
681 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/07(日) 08:21:52.66 ID:sIg/RyF7o
待ってます
682 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2021/03/08(月) 12:46:51.78 ID:3i04xvA8O
気づいたら更新されてた!
待ってたよ!!
683 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/15(月) 12:32:22.64 ID:BF5Qelhvo
待ってる〜
684 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/16(火) 16:01:32.43 ID:PVo8/58LO
ありがとう
685 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/20(土) 19:58:01.90 ID:3QCktmCs0
待ってたよー!続き投下乙です!
686 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/03/29(月) 14:41:22.93 ID:ihOzlVsso
まってるぞい
687 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/04/13(火) 17:15:49.20 ID:A0FuMr9SO
待ってるー
688 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/04/13(火) 21:34:55.73 ID:O63ynI+NO
松
689 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/04/20(火) 18:13:51.94 ID:27+/9fEjO
待ってるぜ
690 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/04/21(水) 19:22:15.02 ID:AMTtma9Xo
待ってるよ
691 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/04/27(火) 19:19:03.49 ID:2e3gFpHXo
待ってら
692 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/05/03(月) 17:40:42.97 ID:IOLmH93xo
待ってるのだ
693 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/05/07(金) 23:05:47.76 ID:0iEpRT0a0
待機
694 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/05/16(日) 22:54:06.21 ID:6pLa//pEo
待機中…
695 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/05/24(月) 23:36:06.60 ID:Cs8nMVxB0
待つよー
696 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/05/31(月) 14:57:22.21 ID:I4PDTASZo
待ってるお
697 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/06/06(日) 00:50:32.27 ID:dcdZQiGNo
待ってるん
698 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/06/07(月) 14:33:15.15 ID:dGEL3me+O
待ってるよ
699 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/06/10(木) 22:17:21.12 ID:D1O2DRlT0
ほ
700 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/07/01(木) 00:35:10.47 ID:zMHbpBMvo
matteru
701 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/07/07(水) 00:29:08.75 ID:37c6IBKbo
まってる
702 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/07/13(火) 22:12:14.89 ID:MOVaoP7TO
まってるぜ
703 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/07/26(月) 11:12:11.05 ID:51vFbddxo
待ってるん
704 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/06(金) 21:57:40.29 ID:Zih/Id59O
オレハマッテルゼ
705 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/08/21(土) 21:37:13.57 ID:XzWuIs+Y0
まち
706 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/20(月) 21:58:51.24 ID:6Zv3OazV0
待ってます。
707 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/10/02(土) 19:58:10.09 ID:Gm6xAmWmO
まだまだ待ってるよ
708 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/10/08(金) 09:04:47.88 ID:UGCs1ZxXO
待機中
709 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2021/11/29(月) 20:19:11.02 ID:IFzWTQkN0
待ってるよ。
710 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2021/12/18(土) 08:44:38.97 ID:pYQRkwxIo
___
/ \ _____________
/ / \ \ /
| (゚) (゚) | < エタスレにうんこしていきますね
| )●( | \_____________
\ ▽ ノ
\__∪ /
/  ̄ ̄ \
| | | |
| | | |
|⌒\| |/⌒|
| | | | |
| \ ( ) / |
| |\___人____/| |
| | ヾ;;;;| | |
,lノl|
人i ブバチュウ!!
ノ:;;,ヒ=-;、
(~´;;;;;;;゙'‐;;;)
,i`(;;;゙'―---‐'ヾ
ヽ;;';ー--―-、'';;;;;゙)
711 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2021/12/27(月) 11:40:07.94 ID:UXhfPuJoo
はよ
712 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2021/12/31(金) 20:26:47.71 ID:6Na3OCLco
大晦日も待ってる
713 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2022/01/04(火) 23:48:00.14 ID:7LLQOUVc0
明けまして待ってる
714 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/11(火) 21:14:48.59 ID:vZ+6EBlbO
待ってます。あけましておめでとう
715 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:10:00.31 ID:G7cCLXiz0
勇者「……」
メロンパン職人「……」
勇者「……なぁ」
メロンパン職人「はい」
勇者「どうして俺はお前なんかと二人きりで浜辺で夕日を眺めていなくちゃいけないんだ?」
メロンパン職人「俺が知るわけないでしょう」
716 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:10:26.82 ID:G7cCLXiz0
勇者「いやいや、こんな綺麗な浜辺なんだぜ。いくら時間ちょっと遅いからって誰もいないって絶対おかしいだろ」
メロンパン職人「だから俺が知るわけないじゃないですか。俺だってこの都市に来たの初めてなんですから」
勇者「くそっ、アテが外れた。ここに来ればイチはやくおっぱいに会えると思ってたんだが」
メロンパン職人「勇者さん、絶対当初の目的忘れてるでしょう」
勇者「聖女のおっぱいだろ?」
メロンパン職人「アンタそんな目的してたんですか!?」
717 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:10:54.03 ID:G7cCLXiz0
メロンパン職人「勇者さん……アンタって人は……! 俺達の目的は拐われた聖女様の救出で、そのために聖女様の居場所を探れる霊能者さんを探しにこんなところまでやってきたんでしょうが!」
勇者「そりゃそうだけど。ほら、お前が当初の目的って言うから俺はだな」
メロンパン職人「当初の目的でもおかしい!! いくら勇者さんでも聖女様をそんな目で見ることは許しませんよ!」
勇者「待て待て落ち着け。俺は安価のためにだな。あとここに来た当初じゃない目的もおっぱ……」
メロンパン職人「だーから安価って何なんですか!! それが勇者さんがおっぱいおっぱい言っても許されるって言うんですか!!」
勇者「だから落ち着けって! えー、それはだな……」
??「……ちょっと、そこの二人」
718 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:11:36.68 ID:G7cCLXiz0
勇者「ん?」
メロンパン職人「はい?」
袴の女「喧嘩をするのは結構だけれど。この場所で、あまり不浄な気を撒き散らさないでほしいの」
袴の女「ここをどこだと思っているの?」
勇者「どこって……」
メロンパン職人「砂浜?」
袴の女「……はぁ」
719 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:12:03.05 ID:G7cCLXiz0
袴の女「そこを見てほしい」
勇者「ん? ……何だこれ。祠?」
勇者(俺の村にあった、聖剣あった場所に似てる……? いや、ちょっと雰囲気が違うな)
袴の女「そっちもそうだけど。そっち」
メロンパン職人「えーと…………関係者以外立入禁止」
勇者「……あー……」
袴の女「そういうことなの」
720 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:12:29.70 ID:G7cCLXiz0
……
……
勇者「……ごめんなさい」
メロンパン職人「すみませんでした!!」
袴の女「わかってくれればいいの。次からは気をつけてほしい」
勇者「はい」
721 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:12:55.84 ID:G7cCLXiz0
袴の女「あなたたち、観光客? あまり見ない顔だし、ここのこともよくわかってなかったみたいだし」
勇者「うーん……俺たち、別にここに観光をしに来た訳じゃないんだ。ちょっと大事な目的があってさ」
袴の女「大事な目的?」
勇者「そう」
袴の女「……おっぱい?」
勇者「そう」
袴の女「……」
勇者「……あっ、違う、そうじゃない違うんだ」
袴の女「でもさっきはあんなに叫んで……」
勇者「違う、誤解なんだ、いや若干違わなくもないけどちょっと違うんだってば」
袴の女「変な人」
722 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:13:22.14 ID:G7cCLXiz0
袴の女「とにかく、観光が目的なら違う海岸に行くべき。ここと違って、ちゃんと一般向けに開放されている場所もあるんだから」
勇者「そうだったのか。……どおりで人っ子一人居ないわけだ。いや、アンタがいたか」
勇者「そう言えば、アンタ誰なんだ? なんか見慣れない変な服着てるし、普通にあの場所にも入ってただろ?」
袴の女「変な服…………私はここで巫女をしている者。ここは少し特別な場所だから、入っていい人も限られてるの」
勇者「特別な場所……?」
巫女「そう」
723 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:13:48.20 ID:G7cCLXiz0
巫女「気になる?」
勇者「うん? まあ多少は……」
巫女「じゃあ。はい、これ」スッ
勇者「へ? なんだこれ……」
巫女「南の都市の観光ガイド」
勇者「観光ガイド?」
巫女「この場所についての説明はそのページに詳しいことが書いてあるの。あと、ここも全部が立入り禁止な訳じゃなくて一般開放されてる場所もあって、そこにはお土産やご当地グッズのコーナーなんかもあるから暇があれば是非立ち寄って何か買って行ってね」
勇者「お、おう」
724 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:14:14.27 ID:G7cCLXiz0
勇者(何だこいつ、妙に独特なペースで喋るな……)
勇者(……なんか、どこかで会ったことがあるような)
巫女「……」ジーーーーッ
勇者「……」
巫女「……」
勇者「……」
勇者「あーっと……じゃあ、俺はこの辺で」
巫女「……あなた、とっても不思議な人ね」
勇者「えっ」
巫女「私はお爺ちゃんほどそっちの方はよくわからないのだけれど。少しはわかる方なの」
巫女「普通の人は、もうちょっとこう、一本道? 時々逸れることはあってもだいたい一本だけなの」
勇者「??」
巫女「けれど、あなたは少し普通じゃないかも。あなたの先が全然見えないの」
勇者「……」
巫女「それじゃあ、またね」
テクテク
勇者「……」
725 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:14:40.27 ID:G7cCLXiz0
勇者「……」
勇者「……あっ。あの時の壺売り女か」
勇者「壺売りじゃなくて、実はおみや売り女だったってことだな」
メロンパン職人「俺ら、完全に蚊帳の外でしたね」
主「キィキィ」
726 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:15:17.14 ID:G7cCLXiz0
宿
勇者「くそ、結局別の海岸に行ったけど誰もいなかったじゃないか」
メロンパン職人「もう日も暮れてたし仕方がないですよ」
メロンパン職人「とりあえず今日のところはもう休んで、探索は明日からにしておきましょう」
勇者「……ああ」
メロンパン職人「早く聖女様の居場所を見つけなくちゃいけないんですから、まずは霊能者さんを探しますよ」
勇者「……ああ」
メロンパン職人「……聞いてます?」
勇者「……ああ」
勇者「ところでメロンパン職人、この宿の風呂のことなんだけど女湯って」
メロンパン職人「もうやだこの人」
727 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:15:52.64 ID:G7cCLXiz0
勇者「……ん? メロンパン職人、何を読んでるんだ?」
メロンパン職人「ああこれ。さっき巫女さんに貰ったガイドブックですよ」
勇者「ガイドブック? あの観光ガイド?」
メロンパン職人「はい」
勇者「……メロンパン職人、俺たちに観光をしてる暇なんてないんだぞ?」
メロンパン職人「アンタに言われたくはないですよ」
728 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:16:19.63 ID:G7cCLXiz0
メロンパン職人「ほら、明日都市を見て回るんですから。土地勘もない所だし、少しでも知っておくのは悪いことじゃないでしょう」
勇者「なるほどな」
メロンパン職人「今日みたいに、立入禁止の区域に入り込んじゃうこともあるわけだし」
勇者「……そうだ、ちょっとそれ、貸してみてくれ」
メロンパン職人「どうぞ」スッ
729 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:16:45.56 ID:G7cCLXiz0
勇者「ええと……最初のページは、この島の見取り図か」
メロンパン職人「なんか全体的に王都とは雰囲気違いますね。俺たちがあんまり海とか見慣れてないからかもしれないけど」
勇者「……あったあった、ここ、今日行った砂浜だよな」
メロンパン職人「確かに。このポッカリした浮島が近くにあるところですね」
730 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 19:17:52.09 ID:G7cCLXiz0
メロンパン職人「なになに……『ぞうさんの祠』?」
勇者「……ぞうさん?」
メロンパン職人「……うーん。読み進めてみると、どうもこの辺りの地域の守り神? みたいなものらしいですね」
勇者「ぞうさんが? パオーンって?」
メロンパン職人「ちょっと想像つきませんけど、そういうことみたいですね」
勇者「ふーん。まあ、だからあいつも不浄な気をうんぬんって言ってたのかもな」
メロンパン職人「勇者さんってば神様のお膝元でおっぱいおっぱい連呼してたわけですか」
勇者「お前も言ってたじゃねえか」
731 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/01/25(火) 19:18:37.05 ID:G7cCLXiz0
お久しぶりです!
次いつになるか分からないけどまたボチボチやってくのでどうぞよろしく
732 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/25(火) 20:08:55.31 ID:ZlyvEyAV0
まってた乙
733 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/26(水) 07:24:12.44 ID:Vh7smYXTo
来たな我々の勝利だ
734 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[Sage]:2022/01/31(月) 12:16:39.76 ID:XT11bA79O
待ってたよ、戻ってきてくれてありがとう
735 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/01/31(月) 19:12:09.29 ID:mOR105XIo
はじめから読み直そうかな
736 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/01(火) 08:24:29.75 ID:OfeBpDSpO
え?なに俺だけタイムリープしてんの
なんで同じ話なんだ??
737 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/03(木) 06:30:58.63 ID:Kr+KfnhDO
>>736
いや俺もだww
酉も付いてないし本物なのか判らん
738 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 04:55:04.95 ID:rSRYF3lS0
>>731
の人は俺じゃない
739 :
>>673の続きから
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 05:57:35.00 ID:rSRYF3lS0
ゴゴゴゴゴゴゴ……
勇者「……あの象、鼻で海水吸ってねえか?」
勇者「あんなデカイ身体でそんなことされたら、こんな浜辺の砂ごと」
ズボボボボボボボボボボ
勇者「……」
勇者「主ーーーっ!! 早く来てくれーーーっ!!?」
ツルッ
勇者「あっ」
ボチャン
740 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 05:59:47.87 ID:rSRYF3lS0
タタタッ
メロンパン職人「はぁ、はぁ、巫女さん! 巫女さん!」
巫女「……」
メロンパン職人「うぅ、体がどんどん冷たくなってく……」
メロンパン職人「とにかく病院! ……でもこの傷は魔法がどうとか言ってたから、えぇと、教会!?」
メロンパン職人「はやく連れてってあげないと……!」
741 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:00:30.08 ID:rSRYF3lS0
街中
ワーワー、キャーキャー! ヒナンシロー!
メロンパン職人「あ、あのっ! 病院に行きたいんですけど! 怪我人がいるんです!」
ワーワー、キャーキャー!
メロンパン職人「ぐぬぬ……」
742 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:02:29.32 ID:rSRYF3lS0
メロンパン職人「そこの人! 病院、どこか教えてくれませんか!!」
ガシッ!
市民「あぁ!? そんなの、もう医者だって逃げてるに決まってるだろ!」
メロンパン職人「でもっ」
市民「見ろあのバケモノ! 怪我人の前に、お前だって早く逃げなきゃ死ぬんだぞ!」
バッ!
メロンパン職人「あっ」
タタタッ……
743 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:03:18.41 ID:rSRYF3lS0
メロンパン職人「うぅ、どうすれば……」
モヒカン「メロンパン職人!!!」
メロンパン職人「!」
744 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:04:33.46 ID:rSRYF3lS0
巫女「……」
モヒカン「おまえ……そいつは……!! 何があった!!」
メロンパン職人「わからないですよ!!」
メロンパン職人「勇者さんが、なんか変な感じするって言うから、祠に行ったら巫女さんはこんなことになってて、そしたらあんな怪物が出てきて!」
モヒカン「あぁ、くそ! わかった! とりあえず怪我だな!?」
メロンパン職人「そう!」
モヒカン「見せろ!」
メロンパン職人「はい!」
745 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:05:34.31 ID:rSRYF3lS0
モヒカン「……ッ! こいつは……」
巫女「……」
モヒカン(こんな傷、いったいどこのどいつが……!!)
モヒカン(出血は自前の結界か何かで覆ってるみたいだが……治してるんじゃなくて遅らせてるだけだ……)
モヒカン(それもあとどんくらい保つか……)
メロンパン職人「な、治せそうですか!?」
モヒカン「俺が治せるわけねえだろ! プロの癒士が要る!」
746 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:06:11.91 ID:rSRYF3lS0
モヒカン「この街の駐屯所なら兵士とか医者もまだ残ってる筈だ! 一旦そこまで運────ッ!?」
ズボボボボボボボ
メロンパン職人「……えっ」
747 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:07:55.21 ID:rSRYF3lS0
メロンパン職人「な、あ、あれ……でっかい象の周りに……うず潮……!?」
モヒカン「……チッ、ほっとけ! 今の俺らにどうこうできることじゃねえ!」
タタタッ
メロンパン職人「あっ!」
メロンパン職人「……」
メロンパン職人「勇者さん、大丈夫かな……」
メロンパン職人「……」
タタタッ
748 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:53:24.88 ID:rSRYF3lS0
バサッ、バサッ、バサッ
主「……キィーーーー!」
ズタ袋「むっ」
749 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:54:02.38 ID:rSRYF3lS0
ズタ袋「突然わたしを持って慌ただしく飛び上がったかと思えば……」
ズタ袋「どうした、鳥よ。速度が落ちているぞ」
主「キィ……」
750 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:55:02.40 ID:rSRYF3lS0
ズタ袋「……フフッ、その様子、主人の気配でも見失ったか?」
主「……」バサッ、バサッ
ズタ袋「この魔力の濁り具合……袋から顔を出さずともわかるぞ。魔獣だな? それも古く、強きものだ」
主「……」バサッ、バサッ
ズタ袋「……そういうことか」
751 :
あのとき>>345
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 06:58:14.16 ID:rSRYF3lS0
ズタ袋「フフッ……ふはははははは! 良い気味だ! わたしの手で直接葬ってやれないのは残念だが」
ズタ袋「あのとき、わたしの言葉にもっとありがたく耳を傾けていれば、少しは違った結果になっていたろうにな」
ズタ袋「なぁ、鳥よ」
主「……」バサッ、バサッ
752 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2022/02/17(木) 07:02:14.90 ID:rSRYF3lS0
ズタ袋「まぁ、耳を傾けられたところでこのわたしが勇者なんぞに教えてやる道理はないのだがな」
主「……」バサッ、バサッ
ズタ袋「これはもう、わたしの策が奴を嵌めたようなものよ」
主「……」バサッ、バサッ
ズタ袋「なぁ、鳥?」
主「……」
バッサバッサバッサバッサ‼︎
ズタ袋「あ、やめろ、振りまわすなっ」
753 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/18(金) 21:16:41.23 ID:i/5DnjQM0
本物!?
754 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/21(月) 07:23:34.20 ID:SHUxHxf6o
SS速報避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
755 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/21(月) 08:47:07.76 ID:+Ync/qTUO
続きありがとう
わくわくする展開だな
それとやっぱ偽物だったのね…
756 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/02/27(日) 20:52:21.48 ID:3crPFXd5O
続き来てた!
ありがとう!
757 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/04/03(日) 22:10:54.28 ID:LAOSY+do0
久々に見返したら続き来てた。
相変わらずクオリティ高いな。
758 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/04/07(木) 21:43:45.07 ID:LamF0foLO
パンティー!
759 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/04/13(水) 11:25:54.76 ID:nYvUZ4Z8O
本物!?やったー!
ということはあやつは偽物だったのか
帰ってきてくれてありがとう!続き楽しみにしてた!
760 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/03(月) 07:03:06.75 ID:1Caz4LROO
待ってるよ
761 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/01/22(日) 23:45:35.58 ID:XBtz0U/JO
もう更新は無いのかなぁ…続き待ってたりします。
762 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2023/02/15(水) 22:05:30.10 ID:mPZuTQqNO
ぼくも待ってるよ
763 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/06/14(水) 00:18:28.22 ID:caqBq6a20
続きを頼む
764 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2023/08/04(金) 08:16:09.76 ID:ymmwEamYO
続きはもう無いのだろうか…
765 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/09/11(水) 22:50:55.04 ID:/jsbDUv2o
久しぶりに来たけど流石にもう無理か
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