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みほ「結婚してないの……私だけ」
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1 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/08(金) 20:58:08.34 ID:tmhhv/qY0
居酒屋
佐織「あ、みぽりん! こっちこっち」
みほ「あ、みんな久しぶり。ごめんね遅れちゃって……仕事なかなか終わらなくて」
優花里「西住殿もお仕事お疲れ様です。さ、仕事の疲れを癒すためにもじゃんじゃん楽しんじゃいましょう」
華「それじゃ全員揃いましたし早速注文しましょうか」
みほ「あ、待っててくれたんだ。別に先に注文していても良かったのに」
佐織「みぽりんならすぐ来るって分かってたし。それにやっぱり五人揃ってのアンコウチームだからね!」
みほ「佐織さん」パァー
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1552046287
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2019/03/08(金) 21:14:59.23 ID:Gi+foghEO
おう、あくしろよ
3 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/08(金) 21:20:58.31 ID:tmhhv/qY0
麻子「こうしてみんなと話していると何だか昔に戻ったみたいだな」
華「そうですね。なんだかんだで私たち五人全員が揃うことはなかなかありませんでしたから」
みほ「私と優花里さんはたまに会ってたけどね……あとは佐織さんとはこの前一緒に話したかな」
佐織「うん。でもやっぱりみんなで集まりとなると新鮮だなぁ」
麻子「本当はいつでも集まれれば良いんだが……私も仕事とか……旦那の面倒を見るので忙しいしな」
華「そうですね……私も子供の面倒とか見るので忙しくてなかなか会えず申し訳ないです」
みほ「あはは……仕方ないよ。社会人になると自由な時間って減っちゃうもんだし」
佐織「だよねー。……私も最近育児とかで忙しいし」
麻子「しかし佐織が結婚できるとは意外だったな。てっきり婚活戦士にでも成り果てると思っていたんだが」
佐織「あー麻子ってば酷い! っていうか婚活戦士ってなに!?」
4 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/08(金) 21:47:25.76 ID:tmhhv/qY0
みほ「佐織さんが一番結婚するの速かったよね」
佐織「そりゃ結婚に向けて色々準備してきたからね! 何たって憧れのウエディングドレスだったもん」
優花里「武部殿のウエディングドレス姿とても素敵でした」
佐織「やだもー! そんなこと言ったら優花里さんだって来月頃には結婚するんでしょ?」
麻子「確か秋山さんの彼氏も戦車が好きだったんだな」
優花里「そうなんですよ! それで意気投合してしまいまして!」
華「戦車が好きな殿方って何だか珍しいですね」
優花里「それだけ戦車道が魅力的ってことです」
みほ「結婚式の日取りが決まったら教えてね。私も予定空けておくから」
優花里「西住殿わざわざありがとうございます! なるべく結婚式の日取りはみんなが集まりやすい日にしようかと思ってまして」
みほ「これでアンコウチームのほとんどが結婚することになるんだね」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/08(金) 22:27:28.00 ID:sGDvxwMa0
佐織じゃなくて沙織では?
6 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/08(金) 22:56:08.82 ID:tmhhv/qY0
沙織ですね笑 誤字ってましたすみません汗
沙織「そういえばみぽりんは好きな人とかいる? 職場で気になる人とか」
みほ「え? うーんそんなのはいないかなぁ。まだ好きな人とか出来たことないし」
華「好きな人がいない? えっとそれは今まででということでしょうか」
みほ「うん。あ、でも一人だけ気になる人がいるよ……」
優花里「西住殿の気になる人ですか! 誰なんですか?」
みほ「ボコ!」
沙織「……何でだろうそんな気がした。もーダメだよみぽりん……クマだけじゃなくて人間も好きにならないと」
みほ「勿論みんなのことは好きだよ。でも恋愛感情? みたいなのはボコだけかなー」
華「ある意味西住さんらしいですね」
麻子「実際、恋なんてふとしたキッカケでやってくるもんだ。無理に作ろうとしても録なことにならない」
麻子「今の旦那も……その……」ゴニョゴニョ
沙織「おお……麻子が赤くなるなんて! でもそうだよね。無理して付き合っても自分にとっても相手にとっても悪いことだしみぽりんにもきっと好きな人が出来るよ」
みほ「あはは……」
みほ(好きな人かぁ……)
みほ(沙織さんは気にする必要ないって言ってくれたけど)
みほ(みんなはもう結婚してるんだよね)
みほ(あれ……私だけ結婚してない?)
7 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 00:32:20.37 ID:mt8WhITg0
みほルーム
みほ「結婚かぁ」ゴロン
みほ「お姉ちゃんがした時に少し考えたことはあるけど」
みほ「人を好きになるって感情……よく分からない」
みほ「……でも寂しいって感情はあるんだよね」
ボコ「オイラボコダゼー」
みほ「あはは……そうだよね。私にはボコがいるもんね……一人じゃないのに寂しいだなんて変な話だよね」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/09(土) 09:21:46.23 ID:kLNqiNTe0
SSだけで得た知識で書いてる感あるけどアニメとか見た?
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/09(土) 09:38:17.87 ID:n8FiJgmro
そんな感全くないし面白いから続きはよ
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/09(土) 14:51:36.44 ID:A7lpe5OyO
ゼクシィ武部が真っ先に結婚してるだと…!?
11 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 16:32:20.97 ID:mt8WhITg0
みほ「喋るボコぬいぐるみ。愛里寿ちゃんからの贈り物……だけど」
みほ「最近の愛里寿ちゃんは何だかボコ愛が足りない気がする」
みほ「前までは限定品ボコとかにお金を躊躇いなく使ってたのに……最近では彼氏のためとか言って全然お金を使わなくなったし」
みほ「前に部屋にお邪魔した時もボコグッズが片隅に追いやられてた。あれじゃボコが可愛そうだよ」
みほ「確かにボコは五年前に放送が終了しちゃったけど」
みほ「放送が終了しても私たちのボコ愛は不滅だよって約束したのに」
みほ「なんだかみんな大人で私だけが子供のまま取り残されてるみたい」
12 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 19:06:37.13 ID:mt8WhITg0
みほ「よくよく考ると周りの人はもうみんな結婚してるんだよね」
みほ「もうこの歳だから当たり前なんだろうけど」
みほ「あーあ……嫌なこと考えたらもっと落ち込んじゃうなぁ」
みほ「あんまり考えすぎるのは良くないよね眠れなくなっちゃうし」
みほ「……」
みほ「おやすみ……ボコ」
朝
みほ「……食パン美味しい」モシャモシャ
みほ「ボコ……行ってくるね」ガチャ
みほ(会社もずっと同じことの繰り返し)ガガガ
みほ(本当……私……どうして生きてるんだろう)ガガガ
みほ(本当は分かってる)
みほ(優花里さんは理髪店だし、麻子さんも仕事大変そうだし……忙しいのは私だけじゃないんだよね)ガガガ
みほ(なのになんでみんなは頑張れるのかなぁ)
みほ(やっぱり好きな人がいる……から?)
みほ「お疲れさまでしたー」
みほ(朝に出勤して終わるのは夕方過ぎ。帰宅時間も合わせると自由な時間なんて……)
みほ「さて夜ご飯買いにいかないと」
みほ「うわー! このお弁当美味しそう! やっぱり働いた後のお弁当は最高だよね……ついでに明日のお昼御飯の分も買っちゃおうと」ワクワク
みほ「えへへー今日は沢山お弁当買っちゃった。いつもこの時間だと美味しいお弁当入荷してなくて買えないんだよねー」ホクホク
???「やぁ」
13 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 19:31:23.12 ID:mt8WhITg0
みほ「きゃっ!? って貴方はえっと継続の」
ミカ「覚えていてくれたんだね」
みほ「あ、あの……どうしてここに」
ミカ「風に誘われてね」ポロローン
みほ「??」
ミカ「そのお弁当がね語りかけて来るんだ。僕を食べて欲しいってね」
みほ「えっと……つまりお腹空いてるんですか?」
ミカ「……」ポロローン
みほ「よ、良かったらウチに来ませんか? お弁当多めに買ってますしこんな場所で食べるのも寒いですし!」
ミカ「ありがとう……大洗の隊長が優しい人で良かったよ」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/09(土) 20:18:38.75 ID:CjsgGMC9o
みほミカかな?
15 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 20:19:29.62 ID:FnW3GTUiO
undefined
16 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 20:21:57.99 ID:FnW3GTUiO
みほルーム
みほ「どうぞ寛いで下さい。あ、お酒とかって飲みます?」
ミカ「どんなものがあるんだい?」
みほ「えっとチューハイしかないです。ビールはあんまり美味しくなくて」
ミカ「じゃあ頂こうかな」プシュ
みほ「なんだか友達が部屋に来たの……久しぶりかも。高校を卒業して大学生になってからそこまで親しい人出来なかったから」
みほ「あ、迷惑ですよね……勝手に友達扱いなんてされても……すみません」
ミカ「謝る必要なんてないよ。友達という言葉が大切とは思えないけどね。でも貴方がそれで嬉しいと感じるなら友達それも良いのかも知れないね」
みほ「そ、それって私と友達になってくれるってことですか?」
ミカ「そんなに難しく考える必要はないよ。貴方がそう感じればそれはもう友達になれたってことなんじゃないかな」ポロローン
みほ「ミカさん……ありがとうございます。え、えっとそれじゃ……ミカさんも良ければみほって呼んでください」
ミカ「……え?」
17 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 20:53:54.22 ID:FnW3GTUiO
みほ「その……ずっと貴方だと呼びにくいと思うので……あ、でもやっぱり……馴れ馴れしすぎましたかね」シュン
ミカ「そ、そんなことないよ。みほ……誰かを名前で呼ぶ……それが久しぶりで驚いたんだよ」
みほ「あれ……あのミッコさんやアキさんたちは」
ミカ「世の中には思い通りになってくれない相手の方が多いんだよ。アキもアッコも遠い世界に行ってしまった」
みほ「そ、それって死んだってことですか!?」
ミカ「ん? 単純に結婚しただけだよ」
みほ「ええっ!?」
18 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 21:10:09.00 ID:FnW3GTUiO
ミカ「二人には好きな相手が出来てしまってね。途中から旅に一緒に来てくれなくなってしまったんだ」
みほ「この歳ですからね……私の周りもみんな結婚しちゃってて」
ミカ「みほは結婚しないのかい」
みほ「好きな人がいればしたいですけど……やっぱり実感が沸かなくて……ミカさんは結婚してるんですか」
ミカ「結婚に意味があるとは思えない。無理して相手を好きになる必要も好きになってもらう必要もないんじゃないかな」
みほ「それはそうかもですけど……やっぱり一人だと寂しいですし」
ミカ「寂しいのは悪いことなのかな?」
みほ「悪いかどうかは分かりませんが……辛いです。昨日同窓会で久しぶりにアンコウチームの皆さんと出会ったんですけど……」
みほ「みんな好きな人と結婚してその人のために働いて生き生きしてたんです」
みほ「みんな幸せで友達の幸福は嬉しいはずなのに不思議と取り残された気がして」
みほ「みんな大人になっていくのに私だけ子供のままなんだなって」
19 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 22:10:48.62 ID:mt8WhITg0
ミカ「大人になれば良いってもんでも無いんじゃないかな?」
みほ「それはそうですけど」
ミカ「大人も子供も大きな違いあるとは思えない。精々違いがあるとしてもお酒を飲めるかどうかくらいのものさ」
みほ「ミカさん……」
みほ(なんだろう。ミカさんといると何だか安心する)
みほ(大洗にいたときのあの私だけの戦車道を進んでた頃を思い出す)
みほ(あの頃は大変なこともあったけど毎日が充実してて)
みほ(どうしてこんなことになっちゃったんだろう……)
みほ「私……ミカさんがちょっと羨ましいです」
ミカ「私がかい?」
みほ「何て言うんだろう。自由な感じが憧れます。私なんていつも仕事のことでウジウジ悩んじゃって」
みほ「私……不器用だからお仕事いっぱいミスしちゃって……そのたびに落ち込んじゃって」
みほ「私もボコみたいに頑張らなきゃって思ってでも辛くて……」
ミカ「みほ……」
みほ「は、はい」
ミカ「仕事……それは人生にとって大切なことなのかな?」
みほ「……それどういう意味ですか」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/09(土) 22:26:11.48 ID:mFmjxJ7NO
その方向はいかん
21 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 22:41:35.70 ID:mt8WhITg0
ミカ「働くことに意味があるとは思えない」ポロローン
みほ「……そんなの分かってます。私だって本当は……働きたくなんて」グズッ
ミカ「……え、あの……」
みほ「でも仕方ないじゃないですか! ボコのグッズだって電気代だってそのお弁当だって……全部働かないと手に入らないんですから!」
ミカ「」
みほ「なのに意味なんて考えたら……考えたら本当に無くて……私の仕事も人生もみんな何も……」
みほ「どうせ私の人生に意味なんて……」
ミカ「みほ……ごめん」
みほ「あ……こっちこそすみません。何だか悪酔いしちゃったみたいで」
22 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 23:02:31.39 ID:mt8WhITg0
みほ「ただ本当に分からなくなっちゃって……みんなはちゃんと理由や目標があって働いてると思うんです」
みほ「でも私には何もない。ただ生きてるだけ……そんな気がして」
みほ「ミカさんの言う通りなんです。きっと私の人生に意味なんて無いんです」
みほ「だから謝らないで下さい。ミカさんの言ったこと事実ですから」
ミカ「……みほ」
みほ「あはは……ごめんなさい。こんな空気気まずいですよね。そうだ気分転換の為にもテレビでも見ーー」
ミカ「待ってみほ……少し話を聞いてほしい」
みほ「……はい」
ミカ「人生に意味がないならこれから見つければ良いんだよ」
みほ(そんな当たり前なこと言われても……それが出来ればこんなことになってないよ)
みほ(でもミカさんも元気付けようとしてくれてるんだしとりあえず合わせておかないと)
みほ「あはは……そうですよね。ありがとうございます」
ミカ「無理に合わせる必要なんてないんだよ。今の言葉で変わるほど人生ってものは単純じゃないからね」
みほ「……だったらどうすれば良いんですか」
23 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/09(土) 23:15:11.90 ID:mt8WhITg0
みほ「戦車道はもう辞めちゃったしボコがいても寂しさは紛れるけど満たされない……なのにどうやって意味を見つけろって言うんですか」
ミカ「それならその……私はどうだろうか」
みほ「…………?」
ミカ「…………私の為に生きるっていうのも悪くないんじゃないかな」
みほ「え? ミカさん…………それってこ、告白ですか」ドキドキ
ミカ「運命のドアも玄関のドアも開ける鍵穴は小さいものなんだよ。私で良ければ運命のドアを開けさせてはくれないかい」
みほ「えっ…………あ……でも私たち女の子同士だし」テレテレ
ミカ「女の子同士……それはそんなに大切なことなのかな?」
ミカ「生き物にとって自然に振る舞うことはとっても大切なことなんだよ」
みほ「……ぁう」カァァ-
ミカ「好きだよみほ。君の意見も聞かせて欲しいな」
みほ(す、凄くドキドキする! ええっと確かにミカさんは魅力的な人ではあるけど……そんな簡単に了承しちゃっていいのかな)
みほ(でもこんなに胸が高鳴ったの初めてかも。他の人と接するときはこんな気持ちならなかったのに)
みほ(これが恋……なのかな。まだ正直分からないけど)
みほ(私はこの気持ちを信じたい)
みほ「あ……えっと私でいいなら……よ、よろしくお願いします!」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/09(土) 23:54:08.69 ID:Z1dEIw33o
これは新しい寄生先ですわ
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/09(土) 23:54:55.79 ID:xxQH6EQqo
一生ヒモで生きていく
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/10(日) 11:11:07.45 ID:lxnETNt00
みほは寂しい思いをしなくて済む。ミカは働かなくて済む
なんだ、ウィンウィンじゃないか
27 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/10(日) 17:34:56.95 ID:Ox5CWflRO
一ヶ月後
みほ「んんっ……もうこんな時間か…………朝ごはん食べないと」
みほ「あれ? 朝ごはんにとって置いたお弁当は……」
みほ「もしかしてミカさん?」
ミカ「…………」ポロローン
ミカ「夜中にね……語りかけて来たんだ。コンビニ弁当が僕を食べてってね」
ミカ「みほ風に言うとモグモグ作戦……になるのかな?」
みほ「あはは……夜中にお腹が空いちゃったんですね。ですが問題ありません。ちゃんとそういう自体も考慮してじゃーん!」
みほ「ちゃんと別の場所にもう一つ別のお弁当を隠しておきました」
みほ「昨夜食べたのはダミーのお弁当というわけです」
28 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/10(日) 19:20:28.82 ID:Ox5CWflRO
みほ「ということで頂きます。あ、ちゃんとミカさんの分もありますから」
ミカ「みほが優しくて助かったよ」
みほ「そ、そんな優しいだなんて」テレテレ
ミカ「みほのコンビニ弁当とても美味しかった。もう一つ貰ってもいいかな」
みほ「だ、ダメです。昨日はそれで朝ごはん食べられ無かったんですから!」
みほ「というわけでこれは食べちゃいます」モグモグ
みほ「えへへ……でもこうして毎日誰かと食べられるのって何だか幸せかも」
ミカ「私も幸せだよ。こうして毎日コンビニ弁当を食べられるからね」
みほ「あはは……」
ミカ「勿論みほと一緒に居られるのも幸せだよ」
みほ「わ、私もです」テレテレ
ミカ「ところで仕事の方は大丈夫なのかい? もう時間が大分と経っているよ」
みほ「あ、本当だ。それじゃ行ってきますね。あ、お昼ご飯は冷蔵庫にコンビニ弁当が入ってるから」タタタッ
29 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/10(日) 20:44:02.38 ID:Ox5CWflRO
みほ(ミカさんと一緒に暮らすようになって一ヶ月か…………)ガガガ
みほ(正直最初はこの気持ちが恋かどうか分からなかったけど)
みほ(今なら確信できる。これが恋だってこと)
みほ(ミカさんと出会うまでは仕事も辛いとしか考えられなかったけど)
みほ(今ではミカさんの為に頑張ることが出来る)
みほ(確かに女の子同士でこんな関係は珍しいのかも知れない)
みほ(でもミカさんといると勇気が貰えて……)
みほ(ミカさんまではいかなくても私ももっと自分に素直になれる気がする!)
みほ「お疲れ様でした!」
30 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/10(日) 21:23:43.44 ID:Ox5CWflRO
みほ「ただいま。今日もお弁当買ってきたよ」
シーン
みほ「あれ? ミカさん?」
みほ(いつもはカンテレで返事してくれるのに)
みほ(お風呂でも入ってるのかな?)
みほ「ミカさん? お風呂なの?」キョロキョロ
みほ(お風呂にもいない)
みほ(部屋に荒らされた痕跡はないし靴箱にミカさんの靴がない)
みほ(ってことはミカさんが一人で出ていったってことだよね)
みほ(一人で…………出ていった)
みほ(もしかして私のこと嫌いになって逃げちゃったのかな)
みほ「そ、そんな……ミカさん」ポロポロ
みほ「ミカさんがいないと…………私」
31 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/10(日) 22:40:13.75 ID:Ox5CWflRO
ミカ「みほ……帰って来てたんだね。丁度良かった今日みほの為に……みほ?」
みほ「え? あ……ミカさん? 帰って来てくれたんだ」グズッ
ミカ「……何かあったのかな?」
みほ「家に帰ったらミカさんがいなくて……それで寂しくなって気がついたら」
ミカ「悲しむ必要なんてないんだよ。心配する必要もない。だって私はずっとみほと一緒なんだからね」
みほ「う……ううっ…………ミカさん」
ミカ「おいで……私はどこにもいったりしないよ」
みほ「ミカさん」ギュッ
ミカ「よしよし」
32 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/10(日) 23:50:25.99 ID:AF2kNJEZ0
みほ「ところでミカさんはどこに行ってたんですか?」
ミカ「これ……今日は私たちが付き合って一ヶ月だからそのお祝いにと思ってね」
みほ「あ……マカロンのセットだ!」
ミカ「みほに貰ったお小遣いが無くなってしまったけどね」
みほ「そんなのいいよ……こんなの貰えると思ってなかったから……嬉しい」
ミカ「でも結果的にみほを泣かせてしまったね」
みほ「それは私が泣き虫だから…………」
ミカ「だとしてもみほを不安にさせてしまったのは事実だよ。だからごめんね」チュ
みほ「ふぇ!? え、き、キス!?」アタフタ
ミカ「初めてだけど悪いもんじゃないね」ポロローン
33 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/11(月) 17:57:22.29 ID:NYQQaJVJO
みほ「あ……ああ」
ミカ「これで元気になったかな?」
みほ「う……///ミカさんずるいです」アタフタ
みほ「で……でもまだちょっとだけ落ち込んでるから」
みほ「だから今度はその額じゃなくて……唇に」
ミカ「みほ……良いんだね」
みほ「は、はい。初めてですけど……ミカさんに奪って欲しいんです」
ミカ「みほ……可愛いよ。ほら目を閉じーー」
プルルルルル! プルルルルル!
ミカ「」
みほ「」
ミカ「電話に出る必要があるとは思えない」
みほ「で、でも友達からかも知れないし……大事な要件かも知れないから」
ミカ「……分かった。君の判断に従おう」
みほ「あの……もしもし?」
まほ『ああ……すまない。今忙しかったか?』
34 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/11(月) 19:53:58.58 ID:QY89idy9O
みほ「あ、お姉ちゃん? ううん……今丁度仕事から帰って来たところ」
まほ『そうか……その……別にこれといった用事は無いんだがな。ちょっと心配になって』
みほ「心配?」
まほ『ほら……お前は一人で溜め込み過ぎることがあるから。無理してるんじゃないかって』
みほ「あはは……無理なんてして……きゃっ!?」
まほ『??』
みほ「も、もう……息吹きかけないで下さい!」
ミカ「電話が少し長いようだからね。からかいたくなったんだ……それで誰からの電話なのかな?」
みほ「お姉ちゃんから最近どうだって……」
ミカ「お姉さんもみほのことが心配なんだね」
みほ「うん……ってそうだ。早く電話でないと……もう悪戯しないでくださいね」
まほ『……みほ?』
みほ「あ、ごめんね。ちょっと電話中に転んじゃって」
まほ『転んだ!? 怪我はないのか?』
みほ「大丈夫! 全然問題ないから! それで何の話だっけ」
まほ『ん? ああ……その私もお母様もお前のことを心配している。だから仕事で忙しいかも知れないが時間があれば帰ってこい』
みほ「……」
みほ(お姉ちゃんは私と違って戦車道のお仕事をやってるんだよね)
みほ(結婚相手は西住流を継ぐものとしてお母さんが決めたらしいけど)
みほ(でもその結婚相手も良い人で今では子供もいて幸せそう)
みほ(当時はそんなお姉ちゃんが眩しくてなるべく会わないようにしていたけど)
みほ(今ならミカさんがいてくれるから……)
みほ(でも女の子同士の恋愛だから……もし困らせちゃったらどうしよう)
35 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/11(月) 20:30:39.79 ID:QY89idy9O
みほ「あ、あのね……お姉ちゃん」
まほ『なんだ?』
みほ「私ね……昨日友達と会っちゃったんだけど」
まほ『ん? ……ああ』
みほ「その娘ね。好きな人が出来たみたいなの。でもその好きな人っていうのが……同性みたいで……そういうのってどうなんだろう」
みほ「応援してあげるべきだと思う?」
みほ(思わず嘘着いちゃった。でもどうしてもお姉ちゃんの気持ちを確認しておきたいから)
まほ『私は同性だろうと構わないと思っている』
まほ『恋愛で大切なのは性別ではなく心だ。好きって感情が本物だったら……私は応援するよ』
みほ「そ、そうなんだ」
36 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/11(月) 21:09:47.72 ID:QY89idy9O
みほ(そっか……お姉ちゃんは同性同士でも気にしないんだね)
みほ(だったら勇気を出して言ってみようかな。いずれはちゃんと紹介しなくちゃだし)
みほ「実はね……お姉ちゃんに紹介したい人がいるんだ」
まほ『……紹介したい人? そうか……みほも遂にそういう人が出来たんだな』
みほ「え、えへへ」
まほ『なら熊本に帰ってくるのか?』
みほ「うん。すぐには無理だけど何とか休暇を取って帰省するよ」
まほ『分かった。みほがどんな人を紹介するのか楽しみに待ってる』
みほ「うん……じゃあね」ガチャリ
まほ「ああ……また」ガチャリ
まほ「そうか……みほもようやく大切な人と巡り会えたんだな」
まほ「お前が選んだ相手だ。例えどんな人が相手だろうと否定はしないよ」
まほ「それが同性同士であっても」
まほ「とはいえ……私はともかくお母様は……」
まほ「そこはみほの相手に期待だな」
37 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/11(月) 22:14:52.95 ID:gQj8HQRt0
みほ「というわけで熊本に行こうと思うんだけど……ミカさんも来てくれますか?」
ミカ「わざわざ実家に行く必要ないんじゃないかな」
ミカ「どのみちこの国では同性婚が認められてないからね」
ミカ「逆に言えばわざわざ両親と会いにいく必要がないってことさ」
みほ「確かにそうかも知れませんが……でも私は家族に認められたいんです」
みほ「そ、それにミカさんが素敵な人ってちゃんと分かって貰いたいですし」カァァ
ミカ「私としては両親と会わずに二人でのんびり過ごしたいんだけどね」
ミカ「でもみほがそこまで言うなら……私も行こう」
みほ「ミカさんありがとう! 大好きです!」ギュー
ミカ「ふふっ……みほは甘えん坊だね」ナデナデ
みほ「えへへー」
38 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/11(月) 22:43:14.51 ID:gQj8HQRt0
みほ(でも家族に紹介するってことはお母さんにも会わせないといけないんだよね)
みほ(お母さん……私たちの関係認めてくれるかな)
ミカ「どうしたんだい暗い顔をして……やっぱりお母さんに会うのが不安なのかな」
みほ「っ!? なんで分かるんですか」
ミカ「西住流ぐらい私も知っているよ。その家元となると厳しい人だろうからね」
みほ「……凄いですね。ミカさんは私のこと何でも分かっちゃう。私……不安なんです。お母さんに怒られたら別れるように言われたらどうしようって」
ミカ「みほ……聞いて」
ミカ「私たちは愛し合っている……そうだろう?」
みほ「はい。私はミカさんのこと大好きです」
ミカ「大切なのはそれだけだよ。他人のことなんて気にしなくてもいいのさ」
ミカ「だから家元に認められようと認められなくても私たちの関係は変わらないよ」
みほ「ミカさん……かっこいいです」キラキラ
39 :
レッドスター
◆kRM.QKBezY
[saga]:2019/03/11(月) 23:37:03.10 ID:gQj8HQRt0
西住本家
みほ「い、いよいよですね」ギュ
ミカ「そうだね。大丈夫不安がる必要なんてないんだよ」
みほ「うん……」ガチャ
みほ「お母さんお姉ちゃん……今帰ったよー」カチコチ
まほ「お帰り……みほ」
みほ「お姉ちゃん」
まほ「ふふっ……家族に会うだけなんだ。そんな緊張しなくても構わないさ」
みほ「あはは……そうだよね」
まほ「それで隣にいる人がみほの好きな人?」
みほ「うん。お姉ちゃんも会ったことあるよね……継続高校のミカさんだよ」
ミカ「久しぶりだね。黒森峰の隊長」
まほ「隊長は昔の話だ。普通にまほと呼んでくれて構わない。何ならお姉ちゃんと呼んでくれても構わないぞ」
みほ「お姉ちゃん!?」
まほ「ふふっ……冗談だ」
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