リーリエ「ギャンブルをしませんか?」

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34 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 01:02:22.86 ID:zqyuEBgF0
二次会

ワイワイ

カキ「たくーっ!リーリエー!いきなりギャンブルーなんて言い出すからヒヤヒヤしたぞ!」

リーリエ「す、すみません…昔話をしていたらつい……」

マーマネ「でも良かったよ!リーリエのスピーチ!」

リーリエ「ありがとうございます!」ニコッ

マオ「それに比べて私なんか……せっかくのスイレンの門出なのに…終始泣いてただけで……」ハァ

カスミ「マオ!マオのキモチ……ちゃんとスイレンに伝わってたよ」ポンッ

リーリエ「カスミの言うとおりです!スイレン……感動して涙ぐんでましたよ?」

マオ「リーリエ…カスミ……」ウルッ

カスミ「あっ、また泣くのー?」ニヤニヤ

マオ「こ、これは違うもん!」ゴシゴシ

タケシ「にしてもサトシ……スイレンをカントーで一番幸せにしてやるかー……大きくでたな!」

カキ「サトシらしいな」フッ

タケシ「まったくだ」フッ

カキ「タケシ!なんなら俺とギャンブルするか?」

タケシ「ん?何をだ?」

カキ「サトシがスイレンをカントーで一番幸せにできるかどうかを、だ」

タケシ「なるほどな……だったら俺は"幸せにできる"に賭ける!」

カキ「ま、待て!俺もそっちに賭ける!」

マーマネ「アハハ……ギャンブルにならないね…」

カスミ「マオ!私たちもギャンブルしようよ!」

マオ「ん?いいけど……何を賭けるの?」

カスミ「私とマオ、どっちが先に結婚できるかをよ!」

カスミ「ま、私は当然、私に賭けるけどねー?」フフン

マオ「あーっ!だったら私も私に賭けるよ!」

カキ「そっちも賭けにならなそうだな」ボソッ

カスミ、マオ「どういう意味よ!!」

カキ「」ビクッ

リーリエ「ふふっ」クスッ

ワイワイ

シゲル「やぁやぁ!盛り上がってるみたいだねー!」

リーリエ「!」
35 : ◆/cDVRh.A5Y [sage]:2019/03/07(木) 21:05:48.78 ID:bVGEMLRt0
>>33
訂正
サトシ「スイレンを家族を……カントー……いや、世界で一番幸せにしてやるよ!」

サトシ「スイレンを……家族を……カントー、いや…世界で一番幸せにしてやるよ!」
36 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 21:28:43.96 ID:bVGEMLRt0
タケシ「よぉシゲルー!」

カスミ「アンタもこっき来て飲みなさいよー!」

シゲル「ハハハ、それじゃあ、お言葉に甘えて」スッ

リーリエ「!」

シゲル「……隣…いいかな?」

リーリエ「はい、構いませんよ?」ニコッ

マーマネ「!」

シゲル「ありがとう」ニコッ

マーマネ「……………」

ワイワイ

シゲル「リーリエさん、さっきのスピーチ…とても素晴らしかったよ」

リーリエ「ありがとうございます。シゲルさんのスピーチも素晴らしかったです!」

リーリエ「シゲルさんとサトシ……お互い認め合いながらも……例えどんなことだろうと"キミにだけは負けたくない"と競い合い成長していく……」

リーリエ「……上手くは言えませんが……言葉では言いあらわせられないような深さを感じました…」

シゲル「……ま、サートシくんとは腐れ縁ってやつだからねー」

シゲル「それに……今でもそれは思ってるよ。僕はいつもいつまでも彼とはライバルでいたいんだ」フッ

リーリエ「……ですが…サトシが結婚して…立派になって…シゲルさん、自分のことのように嬉しがっているようにも見えましたが?」

シゲル「……さーて、それはどうだろうね」コホン

リーリエ「ふふっ、不思議な関係ですね?」クスッ

マーマネ「……………」ソワソワ

マーマネ(うぅ……盛り上がってる…なんなんだよ…リーリエと馴れ馴れしくしちゃってさ〜…)

マオ「いいのー?マーマネー?リーリエとられちゃうよー?」ニヤニヤ

カキ「マーマネ!男ならなぁ!無理やり話に割って入るくらいグイグイ……」

マーマネ「う、うるさいなー!余計なお世話だよ!」
37 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 21:39:13.79 ID:bVGEMLRt0
シゲル「ところでリーリエさん。実は僕……来週仕事の都合でアローラに行くことになったんだよ」

リーリエ「アローラにですか?」

シゲル「そうそう、それで……キミさえ良かったら…来週のどこかで一緒に食事でもどうかなと思ってね?」

シゲル「貴女とは一度サシでじっくり…話してみたいんだ」フッ

リーリエ「……シゲルさん。それは仕事上のお誘いですか?それとも……」

シゲル「……さぁ?どうだろうね?」フッ

マオ「どうすんのマーマネ!本当にリーリエをお持ち帰リーリエ!されちゃうよ?」ヒソヒソ

カキ「マーマネ!男なら……」

マーマネ「……………」ガタッ

マオ、カキ「!」

マーマネ「あ、あの……リーリエ…」

リーリエ「? どうしたんですかマーマネ?」

マーマネ「………ちょっと……いいかな?」

リーリエ「え?」

シゲル「…………」
38 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 21:52:35.12 ID:bVGEMLRt0
リーリエ「もぅ!なんなんですかマーマネ!わざわざこんなところに呼び出して!」プクー

マーマネ「い、いや……その…」ハハハ

リーリエ「……用事がないのなら戻りますよ!」

マーマネ「えっとその……ら、来週……」

リーリエ「?」

マーマネ「そのー……シゲルとお食事行くの?」

リーリエ「どうしてその話を?」

マーマネ「た、たまたま!たまたま聞こえたんだよ!それでどうするのかなーって……」

リーリエ「……まだ考え中です…」

マーマネ「そ、そう?で、でも……やめた方がいいんじゃないなーって……」

リーリエ「……何故ですか?」

マーマネ「ほ、ほら!だってさ!もう子供じゃないんだし……あまり親しくもないような女性を二人っきりで食事に誘うなんて、それはもう……ね?」ハハハ

リーリエ「……………」

リーリエ「マーマネ。言いたいことがあるのならハッキリ言ってください」

マーマネ「え?いや……だからそのー……」ビクッ

リーリエ「…………わかりました」ハァ

マーマネ「え?わ、わかってくれたの!?」

リーリエ「マーマネ。ギャンブルをしましょう」ニコッ

マーマネ「………へ?ぎゃ、ギャンブル……?」
39 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 22:12:15.51 ID:/RO6lNqfO
マーマネ「ちょ、ちょっとリーリエ!ギャンブルって……」

リーリエ「……ギャンブルも人生もポケモンバトルも同じです。どんな結果が訪れるかわからないから面白いんです」

マーマネ「え?」

リーリエ「ですが……論理的結論からいいますと、私は勝利の女神が微笑むのを待つよりも、勝利の女神を微笑ませにいく主義なんです」

マーマネ「!」

リーリエ「……このギャンブル……ノリますか?マーマネ」ニコッ

マーマネ「………わかった!ノッたよ!」

マーマネ「………で?ルールは?」

リーリエ「……もう少しでサトシとスイレンがこの二次会会場に顔を出す時刻ですね?」

リーリエ「……サトシとスイレン。どちらが先にこの会場に入って来るかを賭けましょう」

マーマネ「わかったよ!」

リーリエ「……ではマーマネ。どちらか選んでください」ニコッ

マーマネ「………………」

マーマネ(サトシももう大人なんだ……きっとスイレンをエスコートして入ってくるハズ……だから……)

マーマネ「僕はサトシに賭けるよリーリエ!」

リーリエ「……わかりました。では、私はスイレンですね?」

リーリエ「……このギャンブル……もし私が勝てば、私はシゲルさんのお食事のお誘い……受けます」

マーマネ「!」

リーリエ「……もしマーマネが勝った場合は……シゲルさんのお誘いを断………」

マーマネ「………もし僕が勝ったら………来週は僕と二人っきりで食事に行こうよリーリエ!!」

リーリエ「! マーマネ……?」

マーマネ(い、言ってやった……!言ってやったぞ!!)ドキドキ

マーマネ「も、もちろん……!引き受けてくれるよね!ギャンブルクイーン!!」ビシッ

リーリエ「!」

マーマネ(僕の人生で……一斉一代の大博打だ……このギャンブル……なんとしても勝つ!!)メラメラ

リーリエ「……はい」

リーリエ「ノリました!」ニコッ
40 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 22:30:08.08 ID:bVGEMLRt0
ムサシ「えー……みなさまー……お待たせいたしましたー!」

コジロウ「この扉の向こうに控えますはー……本日主役のお二人!!」

ニャース「さぁどうぞ!入ってきてにゃ!」

ソーナンス「ソーナンス!!」

ワー ワー

マーマネ(頼むよサトシ〜……)ドキドキ

リーリエ「……………」


扉の向こう

スイレン「うぅ……なんだか…ドキドキする……」ドキドキ

サトシ「スイレン」スッ

スイレン「!」

サトシ「ほらっ、手……握ってるからさ?一緒に行こうぜ?」ニッ

スイレン「サトシ……」

スイレン「……うん!」ニコッ

ギュッ

ピカチュウ「ピカカー!」ニコニコ

ナギサ「ブイッ♪ブイッ♪」ピョンッピョンッ

ナギサ「ブイッ!」ドスッ

ピカチュウ「ビガァ!!」グエッ

サトシ「ど、どうしたピカチュウ!」

スイレン「今叫び声が……って、サトシ!」

スイレン「ナギサがピカチュウの尻尾、踏んでる!!」ギョッ

サトシ「いっ!?」

ナギサ「ブイ?」

ピカチュウ「ピィ……カァ……」バリバリバリ

サトシ「ま、待ってピカチュウ!今は……」

スイレン「ぴ、ピカチュウ!落ち着いて!」


バリバリバリ


ヂュー!!


ドカーン!!
41 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 22:46:04.23 ID:bVGEMLRt0
マオ「な、なに!?今の爆発音!」

カキ「扉の向こう側から聞こえたぞ!」

タケシ「まさか……」

カスミ「あー……かもね」ヤレヤレ

ガチャッ

スイレン「ぐえっ」ドサッ

サトシ「ごふっ」ドサッ

ナギサ「ブイ…」ドサッ

ムサシ「………えー…なんとー………」

コジロウ「………扉の向こう側から真っ黒黒の新郎新婦が……」

ニャース「どーにゃってるにゃ?」

ザワザワ

カキ「お、おい!どうしたんだ!」

マオ「大丈夫……!?何があったの!?」

サトシ「……実はナギサがピカチュウの尻尾を踏んで…」

スイレン「……ピカチュウバリバリ……シビレビレ…」ケホッ

ピカチュウ「ピカッ」テヘッ

カスミ「あー……だと思ったわ」ハァ

カスミ「まったく!アンタららしいわね?」クスッ

サトシ「ははは…」

スイレン「………うん」クスッ

タケシ「ピカチュウー?いくら尻尾を踏まれたからとは言え、こんな大事な時に放電しちゃダメだぞー?」

ピカチュウ「ピカ」

カキ「おいサトシー!さっきスイレンをカントーで一番幸せにしてやるとか大見得切ったばっかだろー?」ニヤニヤ

サトシ「……世界一だよ…」

マオ「ちゃんとスイレンを守ってあげなきゃ!」プンプン

スイレン「ほんとほんと。先が思いやられる」ジトー

サトシ「スイレン!?」

スイレン「ふふっ、うっそでーす♪」クスクス

サトシ「たくー」


ワイワイ
42 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 23:00:45.17 ID:bVGEMLRt0
リーリエ「ふふっ、サトシとスイレン…とっても幸せそうですね?」

マーマネ「……………」

マーマネ(……スイレンの方が先に倒れてこの会場に入ってきた……てことは……)

マーマネ(このギャンブル…僕の負け……)ガクッ

リーリエ「………実は私……サトシがスイレンをエスコートしながらこの会場に入ってくると思っていたんです」

マーマネ「………え?」

リーリエ「やはり人生もギャンブルも最後まで何が起こるかわかりませんね?」

リーリエ「サトシとスイレンは……子供の頃からずっと……私たちの予想なんかの遥か上をいっちゃいます」クスッ

マーマネ「………うん、だね」

リーリエ「………シゲルさん」クルッ

シゲル「なんだい?」

リーリエ「来週のお食事の件ですが……場所と日付、時間は私が決めてもよろしいですか?」

リーリエ「もちろん、二人の都合を合わせてですが…」

シゲル「! ああ、当然さ」

シゲル「それにしても……まさか誘いに乗ってくれるとはねー?嬉しいよ」

リーリエ「ふふっ、私、とってもいいお店を知っているんですよ!」ニコッ

ワイワイ

マーマネ「……………」
43 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 23:26:15.89 ID:bVGEMLRt0
一週間後

アローラちほう

アイナ食堂

マオ「スイレン……サトシとちゃんと上手くやれてるかなー」

カキ「まーたその話か…何度目だよ」ハァ

マオ「な、なによその言い方ー!カキは心配じゃないの!?」

アマージョ「ッジョ!」プンプン

カキ「サトシとスイレンのことだ、きっと大丈夫だろ」モグモグ

カキ「それに、カントーにはカスミやタケシもいるんだ。上手くやれてるさ」モグモグ

カキ「マオ。おかわり」スッ

マオ「……………」ジーッ

カキ「な、なんだ!?」ビクッ

マオ「………カキもずっとここに通ってご飯食べてるけどさー、そろそろご飯作ってくれるガールフレンドくらい見つけたらー?」ジトー

カキ「………俺の勝手だろ」

マオ「………はいはい。アマージョ、いつものやつ、カキに持ってきてあげて?」クスッ

アマージョ「ッジョ!」

タッタッタ

カキ「…………ん?」チラッ

『予約席』

カキ「………予約席?珍しいな……」

マオ「珍しいってなによ!」プンプン

マオ「……そこは…リーリエが予約した席だよ」

カキ「リーリエが……?」

カランカランカラン

マオ「あっ!お客さん!」

マオ「いらっしゃいませー!」


シゲル「さ、足元に気をつけて。どうぞお姫様」スッ

リーリエ「ありがとうございます」ニコッ

シロン「コーン」
44 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/07(木) 23:44:20.30 ID:bVGEMLRt0
マオ「待ってたよリーリエー!シロン!」

リーリエ「アローラですマオ」ニコッ

シロン「コーン!」

シゲル「やぁやぁマオさん!アローラ!」ビッ

マオ「アローラ!シゲル!ようこそアイナ食堂へ!」

アマージョ「ッジョ!」

シゲル「サートシくんやスイレンさんからマオさんのお店の話はよく聞いていたけど…」キョロキョロ

シゲル「………うん、とっても雰囲気がいいお店だ。楽しみだよ」フッ

マオ「それはそれは…だったら、ゼンリョクで期待に応えなきゃね!」グッ

アマージョ「ッジョ!」
45 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 00:05:18.68 ID:2Y0I3dtT0
ワイワイ

シゲル「………うん、ここの料理……とっても美味しいよ!カントーの高級レストランの料理に勝るとも劣らない味……そして…」モグ

シゲル「………料理から…作った人間のとても深い愛情を感じる…」

リーリエ「はい!アイナ食堂の料理はアローラ……いえ、世界一ですから!」ニコッ

シロン「コーン!」

シゲル「……ここ数日アローラを見てきたけど……」

リーリエ「!」

シゲル「……ポケモンたちがとてもイキイキ……ノビノビとしているね。それに……住んでいる人たちも……とても暖かい人たちばかりだ…」

リーリエ「……少し…意外でした」

シゲル「?」

リーリエ「正直………シゲルさんのことは……なんといいますか……もっと軽い感じの……キザといいますか……」

シゲル「………………」

リーリエ「あっ、その……悪い意味では……」アセアセ

シゲル「アハハ……大丈夫さ!よく言われるからね?」フッ

リーリエ「……でも…実際会ってみて……少しの間ですが、シゲルさんを見ていて違うってわかったんです」

シゲル「!」

リーリエ「……ポケモンの知識が豊富で情熱的で……お祖父様の七光りだなんて影で言われてもめげずに努力して……」

シゲル「……………」

リーリエ「それでいて、ポケモンにも愛されている。そのブラッキーを見ればわかります」ニコッ

ブラッキー「ブラッ!」

シゲル「……ふふっ、リーリエさんみたいな美人にホメられるとテレちゃうなー」フッ

リーリエ「び、美人だなんてそんな!?か、からかわないでください!////」

シゲル「おや?これは意外……リーリエさんくらいになると……"お上手ですね"なんて感じでかわされると思ったんだけどねー?」アハハ

リーリエ「もぅー!」プンプン

シロン「コーン!」

ワイワイ

カキ「…………意外と盛り上がってるなー、アイツら」

マオ「……思ったよりウマがあうのかもねー?」

マオ「……ま、シゲルもよくよく考えればサトシの幼なじみだしね!きっと悪い人じゃないよ」

カキ「……マーマネは?」

マオ「……よくわかんないけど……ギャンブルに負けたとか言って落ち込んでたよ」

カキ「……何言ってんだアイツは…」ハァ

アマージョ「ッジョ」
46 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 00:25:28.60 ID:2Y0I3dtT0
シゲル「……ところでリーリエさん…サートシくんやスイレンさんから聞いたんだけど……」

リーリエ「?」

シゲル「………キミ…スクール時代にギャンブルクイーンって呼ばれてたんだってね?」フッ

リーリエ「」ギクッ

シロン「コーン!」

シゲル「アハハ。その反応は図星かな?」

リーリエ「……もぅー!サトシもスイレンも余計なことを……」プクー

リーリエ「ギャンブルとは言いましても……ちょっとしたゲームをして、その勝敗で賭けをしていただけのギャンブルモドキのギャンブルごっこです!」

シゲル「ハハハ…面白そうでいいじゃないかー」

リーリエ「意外でしたか?」

シゲル「………ちょっと意外だったね。リーリエさんは論理的思考で、より…確実な道を行く人だと思っていたからね…ギャンブルなんて何が起こるかわからないものの……それもその頂点だったなんてね」フッ

リーリエ「………」

シゲル「………でも、今は意外じゃないかな?」

リーリエ「!」

シゲル「………キミは自分に素直に…正直に生きている。僕の知っている誰かさんと同じでね?」

リーリエ「………ふふっ、そうかもしれませんね?」クスッ

リーリエ「……ですがシゲルさん……私……論理的結論からいいますと、勝利の女神が微笑むを待つのではなく……」

シゲル「!」

リーリエ「微笑ませる主義なんです」ニコッ

シゲル「……なるほど、やっぱりキミとは気が合いそうだよ」フッ

シゲル「……リーリエさん。僕と一つ……ギャンブルをしないかい?」

リーリエ「……え?」

シロン「コーン……」
47 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 00:33:06.77 ID:2Y0I3dtT0
リーリエ「ギャンブル…ですか?」

シゲル「ギャンブルとは言っても……キミがスクール時代にやっていたゲームと同じだよ」

シゲル「何か簡単なゲームをして……そうだな…負けた方が勝った方の言うことを一つだけきく。これでどうだい?」

リーリエ「負けた方が勝った方の言うことを一つだけ……」

シゲル「………もちろん無理強いをするつもりはないさ。僕は女性に優しくする主義だからねー」フッ

リーリエ「……わかりました」

シゲル「!」

リーリエ「……そのギャンブル…ノリます!」ニッ

シゲル「………そうこなくっちゃね?」フッ


カキ「……アイツら…何の話してんだ?こっからじゃよく聞こえないな」

マオ「さぁ?てか、盗み聞きはよくないよー!カキ!」プンプン

アマージョ「ッジョ!」プンプン
48 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 00:46:15.42 ID:2Y0I3dtT0
シゲル「ゲームのルールはリーリエさん…決めていいよ」

リーリエ「そうですね……では……」

リーリエ「今から私がこの料理を食べ終わるまでに」スッ

シゲル「……………」

リーリエ「私たちの席まで来て最初に話しかけてくる人間……またはポケモンの性別を当てましょう」

シロン「コーン!」

リーリエ「私が料理を食べ終わるまでに誰も来なかった場合……もしくは性別不明のポケモンの場合は引き分け。これでどうでしょうか?」ニコッ

シゲル「……なるほど、面白いね。ノったよ」ニッ

シゲル「じゃあリーリエさん。どちらを選ぶか決めてくれ」

リーリエ「いいんですか?」

シゲル「もちろんさー!レディファーストは全世界共通のマナーじゃないかー」ハハハハハ

リーリエ「……では、お言葉に甘えまして」チラッ


カキ「な、なぁ……リーリエがこっち見てないか?」

マオ「なにそれー……自意識過剰ー」ジトー

アマージョ「ッジョ」ジトー

カキ「ち、違う!」


リーリエ「私は男性に賭けます」ニコッ

シロン「コン!」

シゲル「……じゃ、僕は女性だね」ニコッ
49 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 00:58:38.39 ID:2Y0I3dtT0
シゲル「マオさーん!悪いんだけどちょっと来てくれないか?」

リーリエ「!」


カキ「おいマオ。シゲルが呼んでるぞ?」

マオ「? 料理の追加とかかな?」スクッ

マオ「はいはーい!今行くよー!」


シゲル「………悪く思わないでくれリーリエさん。僕も勝利の女神には自らアプローチをかけにいく主義なんでね?」

リーリエ「……………」

シゲル「………でも僕は女性に優しくする主義でもある……最後のチャンスだ。今から賭ける性別を変えても……」

リーリエ「……私はギャンブルクイーン……一度賭けたカードを引くつもりはありません」

シゲル「!」

リーリエ「……ギャンブルも人生もポケモンバトルも…最後まで何が起こるかわかりません…それが例え1%の勝率だとしても……ゼンリョクで勝利の女神を微笑ませる」

リーリエ「……私は…ここに来てからずっと……」

リーリエ「この席に来るのは"男性"一点張りです!!」ニッ

シロン「コーン!!」

シゲル「……いいね…ますます気に入ったよ」ニッ
50 : ◆/cDVRh.A5Y [sage]:2019/03/08(金) 16:41:27.08 ID:7tkxrtmS0
>>39
訂正
マーマネ(僕の人生で……一斉一代の大博打だ……このギャンブル……なんとしても勝つ!!)メラメラ


マーマネ(僕の人生で……一世一代の大博打だ……このギャンブル……なんとしても勝つ!!)メラメラ
51 : ◆/cDVRh.A5Y [sage]:2019/03/08(金) 18:42:38.09 ID:2Y0I3dtT0
>>20
訂正
リーリエ「………極端な話、恋愛も結果だけを見れば"白"か"黒"……これは一斉一代の大博打です!」

リーリエ「………極端な話、恋愛も結果だけを見れば"白"か"黒"……これは一世一代の大博打です!」
52 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 18:51:38.17 ID:2Y0I3dtT0
カランカランカラン

マオ「! お客さんがきた!」

マオ「アマージョ!私はリーリエの席に行くから、悪いんだけど、お客さんを案内してあげて!」

アマージョ「ッジョ!」ビシッ

マオ「なんだか今日は慌ただしいね」スタスタ

コロコロコロ

コツン

マオ「ん……?なんか足に当たっ………」チラッ

トゲデマル「マキュキュ♪」

マオ「え?トゲデマル?」

「アマージョ!トゲデマル見なかった?」

マオ「!」チラッ


マーマネ「い、いやー……確かにここに入ってったとこを見たんだけどなー?トゲデマルー!どこー?」アハハ

アマージョ「ッジョ!」


シゲル「……彼は!?」

リーリエ「……………」

シロン「コーン!」
53 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 19:11:26.21 ID:2Y0I3dtT0
マーマネ「あ、あれー?リーリエ!」タッタッタ

リーリエ「アローラですマーマネ」ニコッ

マーマネ「ぐ、偶然だねー!リーリエもアイナ食堂に居たんだ?」

リーリエ「偶然……?あれ?私……サトシとスイレンの結婚式の日に、今日この日この時間でシゲルさんとアイナ食堂でお食事をするって言いませんでしたっけ?」

マーマネ「そ、そうだったっけ?アハハ…最近物忘れが激しくって……」ハハハ

リーリエ「そうですか…それで……マーマネもここにお食事をしにきたんですか?」

マーマネ「ぼ、僕はその……トゲデマルを探しにだよ!べ、別にリーリエの様子を見にきた訳じゃ……」アセアセ

リーリエ「ふふっ、そうですか」クスッ

シゲル「……………」

マオ「はい、マーマネ。トゲデマルだよ」ヒョイ

トゲデマル「マキュキュ」

マーマネ「あ、ありがとうマオ!もぅー!ダメだよトゲデマル?いくらお腹が空いたからって、勝手にお店に入っちゃ!」

トゲデマル「マキュ?」

マオ「アハハ……」

シゲル「…………フッ……さすがギャンブルクイーンだよリーリエさん」

リーリエ「!」

シゲル「……キミはたいした人だ……勝利の女神を微笑ませると豪語しただけはある。僕の完敗だ」フッ

リーリエ「……そんなことはありませんよ…彼がここに来てくれるかどうかなんて…私にはわかりませんでしたから…」

リーリエ「ただの……1%の可能性に賭けた…一世一代の大ギャンブルです!」ニコッ

シゲル「……確信は無くても……信じてはいたんじゃないかい?」

リーリエ「え?」

シゲル「……そうじゃないかい?だって……彼が来てくれて喜んでいるように見えるからね?」フッ

リーリエ「………そうでしょうか?」フフッ

シロン「コン!」
54 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 19:25:03.18 ID:2Y0I3dtT0
マオ「マーマネ!せっかく来たんだし何か食べてきなよ!席はカキの隣でいい?」

マーマネ「えー?」

マオ「えーって……」

シゲル「マオさん」

マオ「あっ!そうだった!ごめんねシゲル!えーと…何か…」

シゲル「お会計、彼女の分と合わせてこれで足りるかな?」ポスッ

マオ「ちょ、ちょっとこんなに……」

シゲル「お釣りはいらないよ!なんせ僕はポケモン研究学会の若きプリンスだからねー!」ハーッハッハ

マオ「ひぇ〜……」

リーリエ「シゲルさ……」

シゲル「……僕は女性にはお金は出させない主義なんだよ。これは僕の勝手だから、礼はいらないさリーリエさん」ビッ

リーリエ「ですが……」

シゲル「……僕はどうやらキミに本気になったようだ」

リーリエ「え?」

シゲル「……今日のところは僕の負けだし引くけど……また遠慮なく誘わせてもらうからねー!」ハーッハッハ

リーリエ「えーと……」

シゲル「……また会おう」チラッ

マーマネ「!」

シゲル「さ、行こうかブラッキー」クルッ

ブラッキー「ブラッ!」

カランカランカラン

バタン

リーリエ「シゲルさん……帰ってしまいましたね…」

シロン「コーン」

マオ「イケメンでお金持ちか〜…こりゃあ強力なライバル出現だねー?マーマネ?」ニヤニヤ

アマージョ「ッジョ!」ニヤニヤ

マーマネ「な、なんの話……?」ダラダラ

トゲデマル「マキュキュ!」
55 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 19:32:23.04 ID:2Y0I3dtT0
マオ「アマージョ!とりあえずシゲルが食べたお皿、片付けて!マーマネは……って、リーリエ…」

リーリエ「なんですか?」

マオ「どうしたの?全然食べてないね?」

リーリエ「話に夢中になってしまってつい……」

シロン「コーン」

リーリエ「……マーマネ、いつまでそこで立っているんですか?」

マーマネ「え?」

リーリエ「私の向かいの席……空いてますよ?」ニコッ

マーマネ「リーリエ……」

マーマネ「うん!」ニコッ

マオ「やれやれ」クスッ

リーリエ「そうだマオ!追加注文なんですがこれと……ついでにカキを呼んできてください」

マオ「!」

マオ「オッケー!」ニヤッ

マーマネ「?」

トゲデマル「マキュキュ♪」コロコロ
56 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 19:41:17.24 ID:2Y0I3dtT0
人生はギャンブルだ……


カキ「なぁ、リーリエー……わざわざ俺まで呼んでなんの用……」

マオ「お待たせ〜!」ニコニコ

アマージョ「ッジョ♪」

カキ、マーマネ「げっ!?」ビクッ


色んな選択肢があって それぞれ違う未来がまっている


カキ「お、おいマオ!」

マーマネ「なにそれ!?」

マオ「えへへ!アイナ食堂特製の中身が一つ一つ違うモンスターボール型タコ焼だよ〜」ニコニコ

マーマネ「タコ焼って…なんか白いのや黒いのもあるんだけど……」

カキ「かなぁり禍々しい色のもあるな…」

マオ「文句言わないでよー!リーリエの奢りなんだから!」

マーマネ「へ?」チラッ

カキ「……リーリエの?」チラッ

リーリエ「ふふっ♪」

シロン「コン♪」

カキ、マーマネ(まさか……)タラッ
57 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 19:50:15.32 ID:2Y0I3dtT0
勝利の女神が微笑むかどうかは自分次第


リーリエ「みなさん!ギャンブルをしましょう!」

シロン「コーン!」

カキ、マーマネ(やっぱりか……)ハァ

マオ「実はね?このモンスターボール型タコ焼ちゃんの中には一つ激辛味があって〜」ウキウキ

マーマネ「なるほど……それを食べちゃった人がハズレなんだね…」

マオ「そゆこと♪」

カキ「マオ……イキイキしてるな…」

カキ「………で?負けた奴はどうするんだ?」

リーリエ「そうですねー……」ウーン


そして……


リーリエ「そうだ!来月……みんなでカントーのサトシとスイレンの家に遊びに行くじゃないですか!その時にー……」

マオ、カキ、マーマネ「」ゴクリ

リーリエ「宴会でみんなの前で一発芸をしてもらいましょう!」ビシッ

マーマネ「一発芸!?」

マオ「うわぁ……滑ったらいやだなぁ…」

カキ「なんだ?そんなことなら罰ゲームじゃなくても……」

マオ「まぁ……カキはそうだろうねー……」
58 : ◆/cDVRh.A5Y [saga]:2019/03/08(金) 19:56:48.99 ID:2Y0I3dtT0
リーリエ「それではみなさん!運命のタコ焼を選んでください!」

カキ、マオ、マーマネ「」ゴクリ

スッ


最後まで何がおこるかわからない


マオ「! あま〜い!」モグモグ

マーマネ「……僕のはなんかネバネバしてるな…中に何はいってんの?」モグモグ

カキ(普通のやつか…)モグモグ

リーリエ「♪」パクッ


だから……


リーリエ「っ……………!!!」モグ

マオ「リーリエ!?」

マーマネ「まさか……?」

カキ「おかわり」モグモグ


おもしろい


リーリエ「………辛〜〜〜い!!!」ボオオ

シロン「コーン!?」






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