【艦これ】提督「名は?」

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1 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:24:02.90 ID:4yb1VLarO

初投稿です。


遅筆気味なので気長に見て貰えたら良いかな、と思います。


とりあえず書き溜め分だけ投下します。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1551093842
2 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:27:02.64 ID:4yb1VLarO

______________________________


「──お──か」

ユサユサ

提督「んん……?」


「こ──おきぬか」


ユッサユッサ


提督「(……なんだ…?)」


スッ


「なっ…!?」


ムニュッムニュッ


提督「あ…?」


「何をするか馬鹿者ーーッ!!」


バシーーンッ!!


提督「いっで!?」


「ようやく起きたか馬鹿者が!」


提督「えぇ…誰……いきなり………あ…?利根かよ…何…?今何時…?」


利根「誰とはご挨拶じゃな不埒者が!そして今は夜中の3時じゃ!」


提督「……は…?何でこんな時間に…?あとめっちゃ痛いんだが…」


利根「ふん!文句はお主の助兵衛な手に言うんじゃの!」

3 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:28:48.21 ID:4yb1VLarO


提督「手ぇ?……あぁ?」


利根「吾輩の胸を揉んだじゃろうが!」


提督「あ〜?あぁ〜…そうなの…?」


利根「流石に阿呆のお主でも理解したか。では、何か言うことがあるじゃろ?」


提督「おはよう、利根」


利根「違うわ寝坊助が!まだ呆けとるのかお主は!」


提督「騒ぐなって。つーかそんな大層なモンでも無いだろ」


利根「なーっ!?乙女の恥部を触った挙句…言うに事欠いて吾輩を蔑むとは!とんだ畜生じゃな!?」


提督「え?誰が乙女だって?」


利根「キーッ!全くお主という奴は!お主という奴はー!筑摩ーッ!」


提督「居ないだろ」


利根「おぉ!そうじゃった!」


提督「……で?何で起こしたんだよ」


利根「うむ!話せば長くなるのじゃが…」


提督「ふーん、おやすみ…」


利根「馬鹿者!おい!起きんか!浜辺に誰かが倒れておるぞ!」


提督「ほう?」


利根「恐らく艦娘じゃ。新しい仲間かもしれぬ」


提督「確認したのか?」


利根「しておらぬ。とりあえずお主に報告しようと思い此処に来た訳じゃ…それに…」


提督「ん?何だ?」


利根「う〜む……何となく変な感じがしたのじゃ」


提督「…ふーん……ん?というより何でこんな夜中に浜辺なんかに居たんだよ?」

4 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:31:05.26 ID:4yb1VLarO


利根「くく…なんじゃー?気になるかー?だけど、教えない!ふふふ、おなごの秘密を詮索する男はモテないぞ?」


提督「あ?蟻んこ程の興味もねぇよ」


利根「辛辣じゃな!?もう少し吾輩に優しく接してくれても良いのじゃぞ!」


提督「はいはい、そうですね」


利根「すーーぐこれじゃ!少しは素直になったらどうなんじゃ!?」


提督「ここに配属された事を恨むんだな」


利根「そんなもの通り越して無じゃ!無!」


提督「あっそ、とりあえず話はわかった。お前はもう寝ろよ。明日に…今日に響くだろ、俺は浜辺を確認してくる」


利根「あっそって……はぁ……わかった。お主1人で大丈夫か?」


提督「ばーか、餓鬼じゃねぇんだから平気だ。ほれほれ、さっさと行けよ。夜更かしは肌に悪いぞ乙女」


利根「ムキーッ!馬鹿と言う奴が馬鹿なんじゃー!」


提督「そうとも言うな」


利根「キーッ!ホントにお主と話すと疲れてしまうわ!人の気遣いをいとも簡単に無下にする減らず口には流石の吾輩も脱帽じゃ!」


提督「何?褒めてんの?」


利根「褒めとらんわ馬鹿者!ふーーんだっ!それでは、宜しく頼むぞ!」


ガチャ バタン!!


提督「おー」


提督「(さて……近付き難い…ねぇ…)」


提督「(とりあえず行ってみるか…)」
5 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:32:29.26 ID:4yb1VLarO



・・・



『浜辺』


提督「(夏の夜中とはいえ…風が吹いてて涼しいな)」


提督「(あ〜懐中電灯忘れちまった……おっ、ペンライト発見)」


提督「(つーか目当ての奴は何処に居るんだよ…暗くて良く見えないし……遠い所にでも打ち上げられてんのか?)」


提督「(………ん?あれか?)」


ザッ ザッ ザッ


提督「(さて…拝ませて貰おうか)」


ゴソ カチッ


提督「……ほーう」

6 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:33:35.53 ID:4yb1VLarO



______________________________。



翌朝。


『近海 哨戒中』



利根「えー…ゥオッホン!皆の者!」


摩耶「あん?」


川内「ん〜?」


利根「実はのぅ〜新しいニュースがあるんじゃが、聞きたいか〜?」


叢雲「なーに勿体ぶってんのよ」


球磨「焦らしてないでさっさと言うクマ」


五月雨「どんなニュースですか?聞かせて下さい利根さん!」


利根「ふっふっふ…よくぞ聞いてくれた五月雨!なんと!新しい仲間が来るかもしれぬ!誰かは知らんがな!」


摩耶「何だよ、ほぼ知らねーのと一緒じゃねーか」


叢雲「流石利根ね」


球磨「最後の一言が無ければ良かったクマ」


利根「貴様等ー!どういう意味じゃー!」


五月雨「新しい仲間…!誰ですかね!楽しみです!」


川内「夜戦好きかな〜」


叢雲「アンタみたいなのは1人で充分よ」

7 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:34:37.62 ID:4yb1VLarO


川内「えへへーありがと」


叢雲「褒めてないわよ」


五月雨「あ!そういえば利根さんはどうして知っているんですかぁ?」


利根「それはのぅ……吾輩が見つけたからじゃ!」


摩耶「へぇ、いつだよ?」


利根「昨日の深夜!」


川内「えー!夜に何かしてるなら私も呼んでよー!」


叢雲「アンタは少し黙ってなさい」


川内「ぶー」


球磨「そんな時間に何をしてたクマ?」


利根「ふっ。悩み多き吾輩は、たまには1人で黄昏たい時もあるのじゃ…」


摩耶「あっはっは!馬鹿みてー!」


球磨「帰ったら入渠を勧めるクマ」


五月雨「い、言い過ぎですよぉ〜!利根さんだってそういう時もあります!」


利根「はぁ〜〜!五月雨は優しいのぅ!その優しさに傷ついた心が癒されるという物じゃ!」


五月雨「えっ!?と、利根さんも褒め過ぎですよぉ〜えへへ…」


利根「それに比べてのー!お主らの口の悪さも提督に似てきたのぅー!少しは五月雨を見習えー!特に摩耶!球磨!叢雲ーッ!」

8 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:35:41.61 ID:4yb1VLarO


叢雲「ちょっと、私をその2人と混ぜないでもらえる?」


摩耶「待ちな、そりゃぁどういう意味だ叢雲?」


球磨「(あ、面倒くさくなるクマ)」


叢雲「そのままの意味だけど?その無駄にぶら下げた贅肉に栄養送るなら、すぐに噛み付いてくるその性格…脳にでも栄養分けたら?」


摩耶「あーやだやだ、お子様装甲の僻みは聞くに耐えねぇなぁ〜?」


叢雲「……」


摩耶「……」


「「……ッ!」」


ガッ!!


球磨「やっぱりこうなると思ったクマ!2人共落ち着けクマ!」


グググ…


川内「喧嘩するほど何とやらだね」


「「違うッ!!」」


川内「あはは、息ピッタリ」


五月雨「……」


(胸部)ペタペタ…


五月雨「うぅ…」


利根「はぁ〜!悲しいのう!仲間同士でいがみ合うなど──」


「お前のせいだろ!!
あんたのせいでしょ!!」


利根「うぉぉ!?こら!陣形が乱れとるぞ!こらお前達!こっちに来るでないー!」


ギャァーーーッ!!



川内「あーあー……夜戦したいな〜」

9 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:37:36.33 ID:4yb1VLarO



______________________________。



『甘味処間宮』



提督「(やっぱ飯の後はここの甘味だな、美味い)」


間宮「ふふ…提督は美味しそうに食べてくれるので、作りがいがありますよ」


提督「なっ……そんな風に見えたか?」


間宮「あら、そんな風に見えましたけど。違うのですか?」


提督「……いやまぁ、美味いけど」


間宮「うふふ、嬉しいです。口説いてしまおうかしら?」


提督「馬鹿言うな」


間宮「あらまぁ、残念」


提督「そんな風には見えないがな…」


間宮「ふふふ」

10 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:38:22.37 ID:4yb1VLarO


チリンチリーン


漣「たのもー!」


吹雪「間宮さんこんにちはー!」


電「こんにちは、なのです!」


天龍「邪魔するぜ〜」


間宮「あらあら、可愛いお客さん方がいらっしゃいましたね」


提督「おー、遠征から帰ってきてたか」


天龍「おっ!何だよ提督も居るじゃねーか!何だー?またそれ食ってんのかよ?」


提督「何だ、やらねぇぞ」


天龍「くれなんて言ってねぇだろ…」


吹雪「司令官なに食べてるんですか?」


提督「ん、いつものだが」


吹雪「はっ!もしやこれが噂の…ごくり」


漣「ご主人様専用の…じゅるり」


電「美味しそうなのです〜」


提督「噂?」


吹雪「あ、えっと…」


チラッ(間宮を見る)


間宮「ふふふ」


シー


吹雪「…秘密です!」


提督「なんだよ…」


間宮「それで?今日はお揃いでどうしたのかしら?」

11 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:39:22.71 ID:4yb1VLarO


吹雪「あ!えっとですね!天龍さんが間宮さんの所でご馳走してくれると言うので来ちゃいましたっ!」


電「珍しく天龍さんが優しいのです!」


天龍「おい!珍しいは余計だろ!」


電「はわわ!お口が滑ったのです!」


提督「へぇ、優しい〜」


天龍「なんか鼻につく反応だな……まぁほら、あれだ。こいつ等も頑張ってるし、たまには労ってやんねーとな」


間宮「あら、それじゃあ私も頑張らなきゃ」


吹雪「やったー!楽しみですー!」


提督「ま、何でも良いけど。遠征の報告書忘れんなよ」


天龍「おう!…じゃ、オレ達は向こうに行くぜ。ここじゃあ提督の嫌味が飛んできちまうからな」


提督「言ってろ」


天龍「ははっ!おら、行くぞオメーら」


吹雪「はーい!」


電「間宮さんのマルモアグーゲルフプフが食べたいのです〜」


吹雪「何それ?新しい呪文?」

12 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:41:17.62 ID:4yb1VLarO


・・・


提督「やっぱガキ共は騒がし……ん?」


漣「……」


ジーー


提督「……」


漣「……」


提督「おい…」


漣「はい、何でしょう」


提督「俺のに視線を向けたまま返答してんじゃねぇ、やらんぞ」


漣「はて、何のことやら」


提督「見てるだろ、思いっきり」


漣「何をですかね?」


提督「……」


漣「……」


提督「……はぁ」


ヒョイ


提督「今回だけだぞ」


漣「!?」


提督「…なんて顔してやがる…」


漣「夏ですけど、明日は雪ですかね?」


提督「てんめ…いらないなら──」


パクッ


漣「……ウマーッ!」


提督「……」

13 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:43:03.31 ID:4yb1VLarO


漣「ふっふっふ、いらないとは言ってませんからね!」


<サザナミー! ハヤクコーイ!


漣「ではでは!ごちそーさまでした!ご主人様!」


タッタッタッ…


提督「ったく…これだから…」


提督「(…そうだ……食い終わったら“あいつ”の様子でも見てくるか…)」


提督「間宮、ちょっといいか?」



・・・



『応接室』


ガチャ


「……!」


提督「おう、起きてたか。あぁ、そのまま座ってていいぞ」


「あ、はい……あの…貴方が私を…?」

14 : ◆oVd3xukI6g [saga]:2019/02/25(月) 20:44:22.20 ID:4yb1VLarO


提督「ああ。んで、俺はここの……まぁ提督ってやつだな」


「あ、ありがとうございます……提督…?」


提督「これも仕事だ、気にするな」


「あ、はい…」


提督「んじゃ、とりあえず始めるか。お前の名と型式は?」


「……」


提督「……?どうした?」


「私……私は…?」


提督「(……?)」


「…………」


「ごめんなさい…私は…誰なんでしょうか…?」


提督「(何だと?まさか記憶喪失ってやつか?艦娘にそんな事起きるのか…?)」


「あの…」


提督「待て、整理中だ」


「は、はい…」


提督「(こんな事例は初めてだな……とりあえずは様子を見るべきか…)」


提督「よし」


「…?」


提督「とりあえずお前の件は一旦保留だ。それともう1つ」


「…なんでしょうか?」

15 : ◆oVd3xukI6g [sage]:2019/02/25(月) 20:45:58.39 ID:4yb1VLarO
書き溜めはここまで
長くなってしまいそう
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