千歌「猥談と百合」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:38:07.09 ID:mT9e9njVO
キャラ崩壊注意ですが、暇つぶし程度に読んでもらえると助かります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1546785487
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:40:12.73 ID:Dq7a8xX50
果南「千歌ってオナニーしたことある?」
千歌「は、はあ!?」
ある日の放課後、果南ちゃんと二人っきりの部室にて
いきなりそんなことを言い出した果南ちゃんに、私は自分の耳を疑った
果南「どうした千歌?そんな大声あげて」
千歌「いや、だって果南ちゃんが!」
変なこと言うから!って言おうと思ったけど
いやいや、落ち着け高海千歌
果南ちゃんの口からそんなオ、オナ……なんて言葉が出ると思う?
ううん、果南ちゃんはそんなこと言わない!
なんだー、聞き間違いかー、びっくりしたなあもう
千歌「あはは。ごめん、なんでもない。それで、なんだっけ?」
果南「千歌ってオナニー好き?」
千歌「何言ってんの!?」
だよね、知ってた!
だってはっきり聞こえたもん、オナニーって!
てかさっきと微妙に違うし!
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:42:20.47 ID:Dq7a8xX50
千歌「なんでそんなこと聞くの!?」

果南「なんでって、ただの雑談だよ」

なんでそんな何でもない風な顔ができるんだろう

自分が何を言ってるのか理解できてないのかもしれない

私はなるべく冷静をを装って果南ちゃんに聞き返す

千歌「果南ちゃん。オ、オナニーってどういう意味か分かって言ってる?」

果南「自慰、一人エッチ、マスターベーション」

ああ、駄目だ

きっと果南ちゃんは頭がおかしくなってしまったんだ

ごめんね果南ちゃん、そんなになるまで気づいてあげられなくて

私は心の中で涙した

果南「ん?どうかした?」

千歌「いや……」

果南「っていうか千歌、顔が真っ赤になってるよ」

千歌「それは……果南ちゃんがおかしなこと言うからじゃん……」

果南「照れちゃって、可愛いな千歌は」

果南ちゃんの言う通り、多分今私の顔は真っ赤になっていると思う

だってこんな話、恥ずかしくて死にそうだよ

果南「そんな恥ずかしがらなくても、今時の女子高生ならこんな話普通だよ」

千歌「えー、嘘だよ」

果南「ホントホント。きっと梨子ちゃんも東京ではオナニーの話ばっかりしてたと思うよ?」

千歌「ま、まさかー……」

だけど言われてみれば、確かに梨子ちゃんってそういうの好きそうな感じあるかもしれない

やっぱり東京の人ってここみたいな田舎よりみんな進んでるのかなあ

なんだか、ちょっとだけ梨子ちゃんを遠くに感じるよ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:44:20.05 ID:Dq7a8xX50
果南「それで、千歌はオナニーするの?」

千歌「う……。教えないそんなの」

でもだからって、そんなに急に大人になんてなれないわけで

こういう話を恥ずかしげもなく出来るほどの大人じゃない私は、果南ちゃんの質問に答えることなくはぐらかす

果南「ふーん、してるんだ」

千歌「し、してるなんて言ってないし!」

果南「教えないっていうのはしてるって言ってるのと同じことだよ」

千歌「うっ……」

図星をつかれ、私は何も言えなくなってしまう

果南「へえー。千歌ってそういう事に興味なさそうに見えるのに、意外とエロいんだ」

千歌「エロくないし!た、たまにだけだから!そんなにしないから!」

果南「たまにってどれくらい?」

千歌「もう、なんでそんなこと果南ちゃんに言わなくちゃいけないの!?」

果南「だって私は千歌のお姉さんみたいなものだからね。姉として妹のそういう事はしっかり把握しておかないと」

意味がわからない

だったらダイヤさんはルビィちゃんのオナニー頻度を把握してるとでもいうんだろうか

……してるかもしれないなあ、ダイヤさんだったら
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:46:29.94 ID:Dq7a8xX50
千歌「た、たまにはたまにだよ。つ、月一回とか、そのくらい……」

果南「え、それだけ?」

千歌「それだけだよ……」

果南「少ないんだね」

少ないのかな、よくわかんない

だってそんなの他の人と比較したことなんてないし

ああ、何言ってんだろう私

果南ちゃんのペースに乗せられて、もう頭がどうにかなってしまいそうだ

千歌「そ、そういう果南ちゃんはどうなの!?」

果南「私?」

千歌「そうだよ!人にばっか言わせて、そういう果南ちゃんはどんだけオナニーしてるのさ!?」

私はキレ気味に果南ちゃんに聞き返す

もうこうなったら、果南ちゃんだって恥ずかしいこと言ってもらうよ

私だけ言わされるなんて、そんなの納得できないからね

でも果南ちゃんは、私の言葉に意地悪そうな笑顔を見せる

果南「へー。千歌ってば何だかんだ言って私のオナニーが気になるんだ?」

千歌「はあ!?」

果南「やらしー。馬鹿千歌じゃなくて、エロ千歌だ」

違うから!

べつに果南ちゃんが何回オナニーしてようがそんなの全然興味ないし!

ああ言えばこう言って、もうホントになんなの!?
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:48:31.03 ID:Dq7a8xX50
千歌「もう知らない!果南ちゃんなんか嫌い!」

悔しいような、恥ずかしいような、自分でもよく分からない感情が爆発して、私は果南ちゃんからそっぽを向いた

少し胸が痛むけど、私をからかって遊んだ果南ちゃんが悪いんだから

果南「千歌?ちーか」

私を呼ぶ声を無視する

果南ちゃんも少しは反省すればいいんだよ

果南「こら、無視するなってば」

千歌「ぐえっ」

そう言いながら果南ちゃんは後ろから私の首に手を回し、私の背中にもたれるように抱きついてきた

千歌「重い!離れてー!」

果南「いーや」

千歌「私怒ってるんだからね!」

果南「うんうん、ごめんごめん」

分かってるんだか分かってないんだか、そんな適当な返事で私の怒りは収まらないんだよ

そう言って振り返ろうとしたんだけど、果南ちゃんが私のことを強く抱きしめるから、うまく振り返ることが出来なくて

果南「だから、嫌いだなんて言わないでよ」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:49:31.80 ID:Dq7a8xX50
そう言った果南ちゃんがどんな表情をしてたのか、それを見ることは出来なかった

千歌「……もう」

そんな、不安そうな声出さないでよ

私が果南ちゃんのこと、本気で嫌いになれるわけないじゃんか

千歌「もういいよ。私も嫌いなんて言ってごめん」

果南「うん、じゃあこれで仲直りだね」

そう言った果南ちゃんは私の前に回り、両手を前に広げてみせた

果南「はい、仲直りのハグ」

千歌「ん……」

促されるままに、私は果南ちゃんにハグをした

果南ちゃんの大きな胸から伝わる、わずかな鼓動

それが少し早く感じたのは、私の気のせいだっただろうか
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:52:02.76 ID:Dq7a8xX50
家に帰って風呂から上がり、私は自分の部屋に戻る

なんか、今日は疲れたな

果南ちゃんが変なこと言うから、あれから練習もあんまり集中出来なくてダイヤさんに怒られちゃったじゃん

だってあんな話、今まで誰とだってしたことなんてなかったし

ホントに今の女子高生ってあんな話をするのが普通なの?

私たちが田舎者だから知らないだけなのかな

っていうか今まで考えたことなかったけど、他のみんなも家ではオナニーとかするのかな

ちっちゃい頃からずっと一緒の曜ちゃんや、真面目な生徒会長のダイヤさんんとかも?

そんな姿を想像すると、見てはいけないものを見ちゃったようで、なんだか変な気分になってくる

そういえば私、最後にしたのっていつだっただろう

最近は練習が大変で、そんな事しようなんて気に全然ならなかったからなあ
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:53:29.04 ID:Dq7a8xX50
……なんか、久しぶりにしよっかな、なんて

別に果南ちゃんに乗せられた訳じゃないけど……

ずっとしてなかったんだもん、たまにはいいよね

私はゆっくりと、自分の胸に手を伸ばす

なんでだろ、なんだかいつも以上にドキドキしてる

まだ手が胸に触れただけなのに、この先への期待感で息が苦しくなりそうだ

逸る気持ちを抑えて、私は胸に当てた手を優しく動かす

千歌「ん…… 」

梨子「千歌ちゃーん、いるー?」

千歌「うわあああああ!!!!!」

突如聞こえた梨子ちゃんの声に、私は驚きすぐに行為を中断した

てか窓!開けっ放し!

あっぶない!あのまま続けてたら公開オナニーになる所だったよ!

私は乱れかけたパジャマを整えて、急いでベランダまで向かった

千歌「り、梨子ちゃん!?なに!?」

梨子「いや、ちょっとお話ししたいなと思って……。どうかしたの?なにか悲鳴が聞こえたけど」

千歌「な、何でもないの!今のは、そう!ちょっと部屋にゴキブリがね!」

梨子「えっ、大丈夫なの?」

千歌「ああ、うん!もう大丈夫!やっつけたから!」

梨子「それならいいけど」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:55:27.50 ID:Dq7a8xX50
よかった、バレなくて

オナニーしてたなんて友達に知られたら、恥ずかしすぎて死んじゃうよ

梨子「そういえば千歌ちゃん、今日の練習はなんだか身が入ってなかったわね」

千歌「あー、うん。ごめんね」

梨子「まあ、誰にだってそういう事もあるとは思うけど。何かあった?」

千歌「まあ、ちょっとね」

梨子ちゃんの質問を私は誤魔化す

えっちな話のせいで集中出来ませんでしたーなんて、そんな事言えるわけないからね

梨子「もしかして、私何かしちゃったかな?」

千歌「へ?なんで?」

梨子「だって千歌ちゃん、今日やたらと私の事見てたじゃない」

あ、気づかれてたんだ……

うん、まあ梨子ちゃんが気になってたってのもあるんだよね

だって、ねえ?

千歌(梨子ちゃん、ホントは今もオナニーの話がしたくてたまらないのかも)

オナニーが大好きな梨子ちゃんのことだから、きっといつもオナニーの事を考えてるんだよね

だけど私たちが子供だから、仕方なく私たちに合わせてそういう話は我慢してくれてるんだ

なんだか申し訳ないけど、私にはやっぱりそう言う話はまだ早くって

ごめんね、梨子ちゃん

梨子「またじっと見て。なんなの?」

千歌「んーん、なんでもない。ただ梨子ちゃんは大人だなーって話」

梨子「どういう事よ……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:56:42.06 ID:Dq7a8xX50
それから少し雑談をして、話も一段落したところで二人とも部屋に戻ることにした

梨子「じゃあ、おやすみなさい」

千歌「おやすみー。あ、梨子ちゃん!」

梨子「なに?」

千歌「私、ちゃんと窓閉めとくから!」

梨子「はい?」

千歌「ちょっとくらいなら声聞こえないから!大丈夫だよ!」

梨子「???。まあ、戸締りはしっかりしなきゃだめよ」

そう言って、梨子ちゃんは自分の部屋に戻っていった

私も部屋に戻り、宣言通りしっかりと鍵をかける

うん、これなら梨子ちゃんも安心だよね

これからは、梨子ちゃんのために戸締りはしっかりしていこう
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/06(日) 23:58:16.17 ID:Dq7a8xX50
さてさっきの続きを、なんて気分じゃなくなった私は、部屋の電気を消し布団に潜って目を瞑る

疲れていた私は、そのまますぐ眠りに落ちた

その晩、私は夢を見た

その夢では、私はあの人と一緒だった

一緒にいるとすごく嬉しくて、楽しくて、すごく安心出来るような、そんな人

手を繋ぎながら海沿いの道を歩き、時間を忘れるくらいにお喋りをして

そしてその人は、私のことをそっと抱きしめて、そして……

そこで、私は目を覚ました

眩いほどの光が部屋を照らし、私の意識を暗闇の底から引っ張り上げる

寝ぼけ眼を擦りながら、朧げな頭で考える

なんだか、久しぶりだなこの感じ

もうとっくに忘れたつもりだったのに、今更こんな夢を見るなんて

私は自分の胸に手を当てる

夢の余韻が、少しこの胸に残っている

この感覚を私は知っている

それは、私が昔にあの人に抱いていた、恋の感情に似ていた
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/07(月) 00:03:30.92 ID:zgnNCZ8K0
「2」

果南「私はね、思うんだよ千歌」

何か、嫌な予感がする

果南ちゃんがまたくだらないことを言い出しそうな、そんな予感

果南「なんでHな話をするのを恥ずかしがらなきゃいけないんだろうって」

ほらね

っていうかこいつ、この前のことを何にも反省してないな

千歌「いきなり何言ってるの?」

果南「まあまあ、聞きなよ千歌」

いやだ、聞きたくない

って言っても絶対、そんなこと構わずに話し出すんだろうなあ

私はなかば諦めたようにため息をついて、目だけで話の続きを促した

果南「千歌はさ、人間の三大欲求って知ってる?」

あー、なんだっけそれ

どこかで聞いたことあるような気がするけど、確か……

千歌「えーっと。食欲、睡眠欲。それから……」

果南「そう、性欲だよね」

千歌「あー……」

果南「つまり、性欲っていうのは食欲や睡眠欲と同じで人間にとってなくてはならないものなんだよ」

果南ちゃんが良いこと言ったみたいな感じで力説しているのを、私は若干引き気味で聞く
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/07(月) 00:05:59.98 ID:zgnNCZ8K0
果南「昨日何食べたーとか何時間寝たーとか、そういう話を友達としたりするでしょ?それなのにHな話をしないのは、おかしいことだと思わない?」

千歌「おかしいのは果南ちゃんの頭だよ」

ついつい本音が漏れてしまった

千歌「人には恥じらいって感情があるんだよ、果南ちゃんと違ってね」

果南「だからー、恥ずかしいって思うことが間違ってるんだって。千歌は食事や睡眠を恥ずかしいって思う?」

千歌「うっ……」

それは、思わないけど……

果南「ほらね。オナニーだってそれと変わらない、人として当たり前の行為なんだから」

絶対に何かが間違っているような気がする

でも、それをちゃんと言葉にして反論することができなかった

そんな私の様子を見て、果南ちゃんは勝ち誇ったような笑顔を見せる

く、悔しい……
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/07(月) 00:07:58.37 ID:zgnNCZ8K0
果南「それはそうとさ」

千歌「な、なに?」

果南「千歌はオナニーするとき何をオカズにしてる?」

出たよ、果南ちゃんのセクハラ発言

ホントどうしちゃったの果南ちゃん

千歌「そんなの教えるわけないじゃん」

果南「えー、いいじゃん。私はやっぱり想像ですることが多いかな。AVもいいけど、自分で妄想した方が好きなシチュエーションで楽しめるしね」

知らないよそんなの

そんなの聞かされたらしたくもない想像しちゃうじゃんか

果南「ねえ、千歌は?私も言ったんだからさ」

勝手に言っただけなのに、果南ちゃんがすごく期待するような目で私を見てくる

千歌「ええ……。言わなきゃダメなのそれ……」

なんかもういいかな

感覚が麻痺してきているというか、果南ちゃんと話してると変に恥ずかしがるほうが馬鹿らしく感じてくるや
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/07(月) 00:09:13.75 ID:zgnNCZ8K0
千歌「私は、その、ネットで検索した動画見ながらとか」

果南「へー、千歌はAV派なんだ」

千歌「そういう訳じゃないけど……」

別に、そんな動画ばっかり見てるわけじゃないし

たまにだよ、ホントにたまに

ネットで突然出てくるエッチな広告とか、そういうのが目に入ったりとか

そういうふとしたきっかけでちょっとそういう気分になることだって、きっと誰にだってあることだよね

果南「ちなみに、千歌はどんなジャンルが好きなの?」

千歌「好きとかないけど。別に、普通のだよ」

果南「普通って、男優と女優が普通にセックスしてるようなやつ?」

セ、セックスって……。まあもういいけど

千歌「そう。っていうかAVって他になくない?」

果南「そんなことないでしょ。私はレズ物が好きだし」

千歌「レ、レズ!?」

果南ちゃんが恥ずかしげもなく言う

あ、やばいかも

なんだか、胸の奥がぐるぐるする
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/07(月) 00:10:27.75 ID:zgnNCZ8K0
果南「千歌は見たことない?」

千歌「ないよ。ねえ果南ちゃん、この話やめよ?」

果南「まあまあ。千歌も見てみなよ?案外いいって思うかも」

千歌「やめてってば!」

私の突然の大声に、その場が一瞬静まり返る

千歌「果南ちゃん、私はそういうの見ないから」

果南「……そういうのって?」

千歌「だから……レズとか、そういうのだよ」

果南「なんで?」

千歌「なんでって……。だってそんなの、普通じゃないじゃん……」

そういう事って、普通男の人と女の人でする事でしょ

女の子同士でそんなことしたってそんなの……

意味なんてないじゃんか……
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/07(月) 00:12:08.37 ID:zgnNCZ8K0
果南「普通じゃない?レズは異常だってこと?」

私はすぐに自分の発言を後悔した

だけど、一度口をついて出た言葉を取り消す事なんて出来なくて

千歌「違っ!そんなこと言ってないじゃん!」

果南「言ったじゃん今。ふーん、千歌は私のことそういう風に思ってたんだ」

千歌「思ってないよ!なんでそんな言い方するの!?」

お互いに熱くなっていっているのが分かる

売り言葉に買い言葉で、言いたくもないことを言ってしまいそうになる

果南「まあそうだよね。だって千歌はもう普通になったんだもんね」

果南ちゃんの言葉が、私の胸に突き刺さる

千歌「そういう果南ちゃんもいい加減普通になった方がいいと思うよ!」

違う、違うの果南ちゃん

こんなこと、本当は言いたいわけじゃないんだよ

頭では分かっているのに、私の口は止まってくれそうになくて

このまま続いたら、もう
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/07(月) 00:13:08.23 ID:zgnNCZ8K0
千歌「だいたい果南ちゃんはっ!」

鞠莉「ハーイ、今日も練習ガンバリマショー!」

そんな重苦しい空気の中に、突然響く明るい声

振り向くと今まさに部室の入り口から鞠莉ちゃんが入ってきたところだった

鞠莉「……Oh」

笑顔の鞠莉ちゃんだったけど、流石に部室の空気に気付いたのか、すぐに笑顔が引きつったものに変わる

鞠莉「なになに、ケンカ?」

果南「……別に。なんでもないよ」

千歌「あー、うん」

鞠莉「そうは見えないけどねえ」

果南「それより。そろそろみんな来るだろし、先に屋上行こ」

鞠莉「ちょ、果南!引っ張らないで!」

果南ちゃんは鞠莉ちゃんを引き連れて部室を出て行った
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/07(月) 00:14:21.97 ID:zgnNCZ8K0
結局その日はそれ以降、果南ちゃんと二人で話せる機会はもうなくて

私は果南ちゃんに何も言えないまま、その日の部活は終了した

家に帰った私は部屋でスマホを握りしめ、果南ちゃんとのトーク画面を見つめていた

謝ろう、謝らなくちゃ

そう思うのに、私の指は動いてくれない

果南『まあそうだよね。だって千歌はもう普通になったんだもんね』

……あれは、結構こたえたな

果南ちゃんは、やっぱりまだ……

そうだとしたら、そんな私が果南ちゃんに何を言えばいいんだろう

そんなことを考えていると、私のスマホが通知を告げるために短く鳴った

確認すると、それは鞠莉ちゃんからのラインだった

鞠莉『ハーイ、ちかっち』

千歌『鞠莉ちゃん、どうかした?』

鞠莉『ちょっとね。ちかっちと果南がケンカしてるみたいだったから』

そりゃ分かるよね

鞠莉ちゃんにまで心配かけて、なんだか申し訳なくなってくる
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