橘ありす「いちフレ、にタカ、さんデリカ?」

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1 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:32:44.10 ID:hasvzavmo


コメディです


前作
橘ありす「オータムジャンボフレデリカ?」



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2 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:34:56.69 ID:hasvzavm0

〜12月31日・夜:タクシー内〜


宮本フレデリカ「つーかーれーたー!」

橘ありす「声が大きいですよ……」

フレデリカ「だって疲れたんだもん!」

速水奏「まあ、フレデリカはお昼から出ずっぱりだったものね」

フレデリカ「ろーどーほーはどうなってるのカナカナ!? フランス人差別だー! なんて国だー!」

ありす「その労働基準法のおかげで未成年の私たちはこの時間に帰れているんですから……」

フレデリカ「……確かに!!! ニッポンバンザイ!」

ありす「というか普通に元気じゃないですか」

3 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:35:33.42 ID:hasvzavm0

奏「でも、年の瀬まで求められるなんて、アイドル冥利に尽きると思わない?」

フレデリカ「うんうん! 奏ちゃんの言う通り! ありすちゃん、ワガママはダメだよ!」

ありす「なっ……! 文句を言ってたのはフレデリカさんでしょう!」

フレデリカ「バレちゃった! さすがはありすちゃん〜! 天才! 神の子! 数の子!」

ありす「さりげなくおせちの具材にしないでください!」

4 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:36:07.83 ID:hasvzavm0

奏「ふふっ、仲良しね。嫉妬してしまいそう。私、お邪魔かしら?」

ありす「そ、そんなことないです! むしろフレデリカさんが邪魔ですよ」

フレデリカ「ひどい!」ガーン

奏「まあまあ、そんなこと言わないであげて? フレデリカったら、前半の仕事中ずっと『これが終わればありすちゃんとお仕事……!』って言いながら頑張ってたんだから」

フレデリカ「わお! 奏ちゃんったら、そういうことは言わぬがハナだよ! ……とはいえこれでありすちゃんも『フレデリカさんが私との共演をそんなに楽しみにしてたなんて……! 嬉しいです! フレデリカさん大好き!』ってなっちゃうカモ!? ありフレた幸せルートへのドアはまだ開かれていたのだー!」バッ

ありす「zzz……」スゥ…

フレデリカ「なーんでーやねーん!」ズコー

5 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:36:46.82 ID:hasvzavm0

ありす「あ……す、すみません……」

フレデリカ「フレちゃんあんなにしゃべったのに! そんなラノベの主人公みたいな!」

ありす「主人公……?」

奏「もう良い子は寝る時間ね」

ありす「……眠く……ないです」ウトウト

フレデリカ「じゃあ、夢にフレちゃんが出て来る魔法をかけてあげよー! こっち見て!」

ありす「別に……見たくは……」ウトウト

フレデリカ「いちフレ〜にタカ〜さんデリカ〜!!!」

奏「聞いたことない言葉ね?」フフッ

フレデリカ「これで間違いなし!」

奏「これだとふたり出るのかしら? 楽しい夢になりそうね」

ありす「悪夢ですよ……」スゥ……

フレデリカ「寝ながら突っ込まれちゃった……!?」

6 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:37:18.95 ID:hasvzavm0

ありす「zzz……」スゥ……

フレデリカ「こ、このまま寮までオモチカエリしても……!?」

奏「馬鹿なこと言っていないで。そろそろありすちゃんの家に着くわよ。玄関までおんぶしてあげましょう」

フレデリカ「タクシー降りてもタクシーフレデリカ!」ヨイショ

奏「ふふっ、おやすみなさい」

フレデリカ「よいお年を!」

ありす「zzz……」スゥ……

7 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:37:45.35 ID:hasvzavm0

〜ありすの部屋〜


ありす「あれ……へや……?」ウトウト

ありす「ふれれりかさん……かなでさん……?」キョロキョロ

ありす「ねむい……でも……としこし……おふろも……」ウトウト

ありす「だめ……べっど……」ボフン

ありす「zzz……」スゥ……

8 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:38:17.87 ID:hasvzavm0

〜事務所?〜


ありす「……」

ありす「……」

ありす「……はっ!?」

ありす「あ、あれ? ここは……?」

ありす「わ、私……何をしていたんでしたっけ……?」

ありす「思い出せない……あれ?」

ありす「机の上に……ボタン……?」

ありす「3つ……「1」「2」「3」……?」

9 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:38:45.69 ID:hasvzavm0

ありす「押せ……ということでしょうか……」

ありす「……」

ありす「と、とりあえず……1を……」ポチッ

フレデリカ「いちフレ!!!」ガチャ!!!

ありす「わああああ!?」

10 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:39:12.19 ID:hasvzavm0

ありす「ふ、フレデリカさん!? いきなりドア開けて……! ビックリするじゃないですか!」

フレデリカ「まあまあ! 2番も押してみて!」

ありす「フレデリカさん、このスイッチが何か知ってるんですか……?」

フレデリカ「……」

ありす「……」

フレデリカ「……」

ありす「えっ無視!?」

11 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:40:08.95 ID:hasvzavm0

ありす(よ、よくわかりませんが……2も押しましょうか……)ポチッ

鷹富士茄子「にタカ〜」ガチャ

ありす「!?」

茄子「タカじゃなくてカコですよ〜?」

ありす「自分で名乗ったのでは……?」

12 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:40:59.72 ID:hasvzavm0

ありす「ええと……2番は茄子さんを呼び出すボタンなんですか?」

フレデリカ「……」

茄子「……」

ありす「さっきからなんで無視するんですか!?」

13 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:41:41.45 ID:hasvzavm0

ありす「わかりました……いえ、何もわかりませんが、3を押せという流れですよね……?」

ありす「……えいっ」ポチッ

フレデリカ「さんデリカ〜!!!」ガチャ!!!

ありす「二人目!?!?!?」

14 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:42:34.54 ID:hasvzavm0

フレデリカA「なるほどなるほど!」

フレデリカB「今回は」

茄子「この3人なんですね〜」

ありす「い、いや、な、なんでフレデリカさんがふたり!? か、茄子さん! ほら! おかしいですよ!」

茄子「カコじゃなくてタカですよ〜」

ありす「この人わりと面倒くさいですね!?」

フレデリカA「まあまあ!」

フレデリカB「落ち着いて落ち着いて!」

フレデリカAB「「ひっさつ☆フレちゃんエコー!」」

ありす「うるさい!!!!!」

15 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:43:32.25 ID:hasvzavm0

ありす「なんなんですかこれは!」

フレデリカA「あらあら、不満のようだよフレちゃん?」

フレデリカB「おやおや、不満のようだねフレちゃん?」

ありす「鼓膜がいらないと思ったのは人生で初めてです」

茄子「そんなこと言っちゃダメですよ〜?」

16 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:44:36.93 ID:hasvzavm0

フレデリカA「しょうがない……ありすちゃんにはこれを授けよう……!」

ありす「これは……またボタンですか……」

フレデリカB「なんて書いてある?」

ありす「ええと……『リセット』……?」

茄子「さあ、ひと思いに押しちゃってください!」

ありす「で、では……」ポチッ

ボン!!!!!

ありす「!?」

17 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:45:13.29 ID:hasvzavm0

ありす「な、え……き、消えた……!?」

ありす「ふ、フレデリカさん!? 茄子さん!?」

ありす「……」

ありす「そして机の上のボタンが復活している……?」

ありす「……」

ありす「……またフレデリカさんが出てくるんでしょうか」

ありす「……」

ありす「……」ポチッ

佐久間まゆ「いちマユですよぉ」ガチャ

ありす「えっ」

18 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:46:16.34 ID:hasvzavm0

ありす「えっ、ま、まゆさん……?」

まゆ「そうですよぉ?」

ありす「えっ、と、とりあえず次……」ポチッ

森久保乃々「にノノ……ですけど……」ガチャ

まゆ「あら乃々ちゃん、こんにちは♪」

乃々「ど、どうも……」

ありす「と、いうことは……ランダム……?」

ありす「え、えいっ」ポチッ

星輝子「さんショウコォ!!!」ガチャ!!!

ありす「ひぃっ!?」

まゆ「輝子ちゃん、ドアはゆっくり開けなきゃですよ?」

輝子「あっ、ご、ごめんなさい……フヒ」

19 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:47:09.45 ID:hasvzavm0

ありす「ええと……結局、どういうことなんですか……?」

まゆ「……」

乃々「……」

輝子「……」

ありす「さっきから肝心な部分で無視されるのなんなんですか!?」

20 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:47:45.94 ID:hasvzavm0

ありす「よくわからないのでリセットを押させていただきます……」ポチッ

ボン!!!

ありす「……また消えましたね」

ありす「とりあえず、この3つのボタンを押すと、ランダムでアイドルの皆さんが出てくることはわかりました……」

ありす「仕組みや、それが何になるのかはわかりませんが……」

ありす「……」

ありす「いいえ、これ以上押すのはやめておきましょう……」

ありす「うん、特に恩恵もありませんし……」

ありす「雑誌でも読んでいましょうか……」ペラ…

21 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:48:28.87 ID:hasvzavm0

ありす「……」ペラ…

ありす「……」ペラ…

ありす「……」チラ

ありす「……」

ありす「……」

ありす「もう一回くらい……」

ありす「……も、もしかしたら奈緒さんなど、頼りになる人がくるかもですし」

ありす「け、決して面白がってとか、好奇心ではないんですよ!」

ありす「……誰に言ってるんでしょう」

ありす「……一回だけ!」ポチッ

佐藤心「いちシュガ!!!」ガチャ!!!

ありす「チッ」

心「舌打ち聞こえてんぞ☆」

22 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:49:32.08 ID:hasvzavm0

心「いやあ、このはぁとを引き当てるなんて、さっすがありすちゃんだな☆」

ありす「リセットリセットリセット」ポチポチポチ

心「連打すんなオイ☆ 3つ押すまで効かねえゾ☆」

ありす「どうせ消しますからここからは消化試合ですね」

心「し・ん・ら・つぅ!」

23 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:50:14.00 ID:hasvzavm0

ありす「……」

心「あり? 押さんの?」

ありす「いえ、あの……」

心「?」

ありす「……すみません、少し言いすぎました」

心「やぁ〜ん、いい子いい子!」ナデナデ

ありす「ちょ、撫でないでください!」

心「優しい子に育ってくれてはぁと嬉しいぞ☆」

ありす「誰目線ですか……」

心「さ、押しちゃえ押しちゃえ♪」

ありす「では……」ポチッ

佐藤心「にシュガ!!!」ガチャ!!!

ありす「リセットリセットリセット」ポチポチポチ

心A「オイオイオイ!」

24 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:50:50.50 ID:hasvzavm0

ありす「前言撤回です、早く消えてください」

心A「まあまあ☆」

心B「はぁとがふたりでだぶるはぁと☆」

心A「星だっていつもの2倍出せちゃうぞ☆☆」

心B「りゅーせー☆☆」

心AB「「なんてな☆☆」」

ありす「早く3人目を出して消えてもらいます」

心A「慈悲なしかよ☆」

ありす「えい」ポチッ

神谷奈緒「さ、さんカミヤ!」ガチャ

ありす「んんんん〜〜〜〜〜!!!!」

25 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:51:24.73 ID:hasvzavm0

奈緒「ってどうした!? 大丈夫か!?」

ありす「あああああ……うーん……」

奈緒「何だ……? うわ、はぁとさんふたりいるし!?」

心A「お! 千鶴ちゃんじゃない方の眉毛センパイ! ちっす!」

奈緒「なんだその呼び方!」

心B「まあまあ、いじられるの、嫌いじゃないだろ? えいえい☆」プニプニ

奈緒「だああああほっぺを触るな!!!」

心A「ほれほれ☆」サワサワ

奈緒「眉毛も触るな!!!」

ありす「……」

奈緒「あ、ありすも何か言ってやってくれよ!」

ありす「ごめんなさい奈緒さん……平和な世界のために……消えてください……!」グスッ

奈緒「何の話!?」

26 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:52:04.18 ID:hasvzavm0

ありす「わ、私だって奈緒さんがいるこの世界を大事にしたいんです……! でも、ダブル心さんの犠牲になる奈緒さんを見るのは耐えられません……!」グスッ

奈緒「なんでちょっと泣いてんだ!?」

ありす「次に会う時は……きっと平和な世界で……!」

奈緒「さっきからマンガみたいなセリフしか出てきてないんだけど!?」

心A「ってかはぁとたち、完全にワルモノ☆」

心B「はしゃぎすぎちゃった☆」

ありす「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」ガタガタ

奈緒「あ、ありす!」ギュッ

ありす「な、奈緒さん……?」

奈緒「なんかよくわからないけど……それがありすの選択なら、胸を張れ!」

ありす「……!!」

奈緒「な?」

ありす「ありがとう……ございます……!」

心A(置いてけぼりだなー☆)

心B(これ、ぜんぜんスウィーティーじゃない)

27 : ◆5AkoLefT7E [saga]:2019/01/06(日) 13:52:39.71 ID:hasvzavm0

ありす「……」ポチッ

ボン!!!

ありす「……」

ありす「……立ち止まっているヒマはありません」

ありす「……私には、平和な世界を作るという義務が生まれました」

ありす「具体的には、奈緒さんを引きつつ、他の2人をマトモな人間で固めること……」

ありす「たとえ長い時間がかかろうと、絶対に……!」←変なスイッチが入った橘さん

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