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神「異能力者七人のバトルロワイヤルが見たいな・・・」 2【安価】
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35 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/22(木) 17:35:07.71 ID:MliwOMYO0
商店街
七音「よし、マッチ確保……」スッ
七音「さぁ、他に必要な物は……」ガサゴソ
蝶「……あ」バッタリ
七音「あっ」バッタリ
七音(ほ、他の参加者!出会ってしまった……!)
七音(どうする?どうする……いや、殺す……しかないだろう。バトルロワイヤルなのだから)
七音(おそらく、私の能力の効果範囲にあれば『燃焼インク』の腕で相手を絞め殺すことはできる。ましてや目の前の参加者は女性だ)
七音(とはいえ……気は乗らないな。生き返るとはいえ、人を殺すなんて、どうにも)
七音(更に言えば、彼女の能力によって返り討ちに合わないとも限らない……ここは、距離を保ったまま様子を見るとするか)
蝶(……相手は、近付いてこない。様子を見ているのか、戦闘向きの能力じゃないのか、既に能力が発動しているのか……)
蝶(まぁ、なんでもいいわ。私のやることは変わらない)
蝶(殺してしまいましょう)
36 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/22(木) 17:36:12.29 ID:MliwOMYO0
蝶「10m前方!」ボワン
七音「!?」
七音(彼女が何かの距離を宣言すると、横にピンク色の扉が現れた。……あの形状。もしかして『どこでもドア』)
七音(ならば、さっきの宣言は移動先かっ……!)
蝶「よっ」ゴッ
七音「かはっ……!」
七音(真後ろから拳が!まずい、倒れてしまう……!)ヨロッ
蝶「100m上空」ボワン
七音(次は、私の目の前に扉が現れた。……100m上空、だと?駄目だ!この扉だけはくぐってはならない!どうにか態勢を直して……)
蝶「もう、一発!」ゴスッ
七音(能力を使う隙が、ない……!)ガチャッ
蝶「さようなら」バタンッ
七音(遥か上空に『閉め出される』)
七音(豆粒のような建物、薄ら寒い浮遊感。そこで、私の意識は途切れた)
37 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/22(木) 17:37:25.16 ID:MliwOMYO0
ベシャアッ
蝶「わっ、すごい音……」
蝶(目の前で、放射線状に血が広がる。念を入れて100mにしてみたけれど、もう少し低い位置でも大丈夫そうね)
蝶「……あのジジババ共も、こんな風に殺せたらいいのに……」
蝶(いや、こういう考えはもうやめましょう。あの忌々しい時間はもう忘れて、私だけの時間を手に入れるのよ。このバトルロワイヤルで)
蝶「天使さん。死体にも宝石は配られるのよね?」
天使「あぁ、もう原型は保ってないが……この血溜まりも、抽選対象だ」
蝶「良かったわ」
蝶(ここに居れば、宝石配りで私が当選する確率は実質2/7……他の参加者の二倍)
蝶(一個でも手に入れば能力を使って逃げてればいいし、手に入らなくても、さっきみたいに殺して奪えばいいでしょう)
蝶「あぁー……ジジババの参加者とか居ないかなぁ……」
加賀七音:死亡
38 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/22(木) 17:38:56.36 ID:MliwOMYO0
現状
1.番井蝶
ポイント:0
M P:60
登 録:なし
持 ち 物:なし
商店街で宝石配りを待っている。
2.ディーヴァ・ラムダ
ポイント:0
M P:100
登 録:『リカ』
持 ち 物:なし
3.リカ
ポイント:0
M P:100
登 録:『ラムダ』
持 ち 物:なし
4.犬木心
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:なし
5.田中星児
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:なし
6.アッシュ
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:なし
7.加賀七音(死亡)
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:マッチ
そんなこんなでついに午前七時!『宝石配り』の時間に!宝石を受け取ったのは『下1』と『下2』だった!
誰と誰だった!?1〜7番から選んでね!下1と下2の二人に安価を取るよ!
(安価が被った場合、一人が二つの宝石を受け取った事にするよ!)
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/22(木) 17:40:25.74 ID:3yP4dK6/0
3
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/22(木) 17:42:47.56 ID:f9B4aC/e0
1
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/22(木) 20:39:29.68 ID:ET2+EJKFO
安価
1と5だったら
番井蝶と田中星児じゃ……
42 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/22(木) 23:05:59.12 ID:MliwOMYO0
>>41
間違えました。本当にすいません……。
>>35
の時点からやり直します。展開が遅くてすいません。
↓から訂正分を投下します。
43 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/22(木) 23:07:23.98 ID:MliwOMYO0
商店街
蝶「あっ」バッタリ
星児「あっ」バッタリ
星児(俺以外の参加者!殺す!)
星児「『時間操作・加速』!」ビュンッ
蝶(……向かって来たわね。しかもかなりのスピード)
蝶「見るなり襲いかかって来るなんて……野蛮ねぇ」
蝶(私も同じようなこと考えてたから、何も言えないけど)
蝶(さて、あの高スピードが相手じゃ『あの手』は使えないわね。となると……)
蝶「前方、ビル屋上!」ボワン
星児(っ!ピンクの扉!?あの形状、もしかしてドラえもんの……!?)
蝶「さようなら」ガチャッバタンッ
星児「待てぇっ!」スカッ
星児(奴がドアをくぐったら消えた!)
星児「くそっ……確か、ドア出す前に『ビル屋上』って宣言してたな……もしかして移動先か?」
星児(それなら『加速』の効果が切れる前に……)バッ
星児「……どこのビルだよ!いっぱいあるぞ!」
星児(このまま効果が切れるまでしらみ潰しにビルを回るか……?いや、俺がこうしてる間にまた別の所へ女が移動してる場合もある……)
星児(そうなれば、ただ俺の心臓に負担がかかるだけ……)
星児「……『加速終了』」シュウウ
星児「……うっ、はぁっはぁっ、はっ」ガクッ
星児(ちょっと走っただけでこれか……やっぱ、そう何回も使える能力じゃねぇな……ただでさえ、一回分無駄にしちまったわけだし)
44 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/22(木) 23:08:03.05 ID:MliwOMYO0
ビル屋上
蝶「あの子……普通に歩きだしたわね。能力が解除された……?」
蝶(一度の発動の持続時間は十数秒……って考えるのが自然かしら)
蝶「あっ、路地裏の方に……」
蝶(私の能力は、私の視界が効果範囲。見えないところには行けない。もう少し商店街でうろちょろしてくれるなら『あの手』で殺すことも考えたけど……まぁ、いいわ)
蝶「宝石配りの時間まで、この場所で街を眺めてましょう」
45 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/22(木) 23:08:35.71 ID:MliwOMYO0
現状
1.番井蝶
ポイント:0
M P:80
登 録:なし
持 ち 物:なし
2.ディーヴァ・ラムダ
ポイント:0
M P:100
登 録:『リカ』
持 ち 物:なし
3.リカ
ポイント:0
M P:100
登 録:『ラムダ』
持 ち 物:なし
4.犬木心
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:なし
5.田中星児
ポイント:0
M P:85
登 録:なし
持 ち 物:なし
6.アッシュ
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:なし
7.加賀七音
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:なし
そんなこんなでついに午前七時!『宝石配り』の時間に!宝石を受け取ったのは『下1』と『下2』だった!
誰と誰だった!?1〜7番から選んでね!下1と下2の二人に安価を取るよ!
(安価が被った場合、一人が二つの宝石を受け取った事にするよ!)
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/22(木) 23:12:25.41 ID:8aRF3zkDO
3
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/22(木) 23:18:51.06 ID:R/vpJoNb0
6
48 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 01:24:25.74 ID:8GRe66Nz0
神が見放した楽園(公園)
天使「アッシュ。これを受け取れ」スッ
アッシュ「……ふっ、この輝き。『気まぐれな闇の雨(宝石配り)』にて『魔黒晶(宝石)』が選んだのはこの俺であったか……!」シュバッ
天使「お前はダントツで話が通じないな」
アッシュ「……ふっ、これで輝きに導かれ、他の『漆黒の宴に呼ばれた堕天使(参加者)』もこの『神が見放した楽園(公園)』に集まることだろう……」シュバッ
アッシュ「……ふっ、だがそれでいい。俺の『終焉が刻む詩(サウンドスケープ)』で返り討ちにしてくれる……!」シュバッ
アッシュ「……ふっ、この『漆黒の宴(バトルロワイヤル)』に勝ち、願いを叶えるのはこの俺だ……!きっと『詩紡ぎが交わる特異点(バンド)』の『星々の福音(人気)』を増やしてみせる!」シュバッ
アッシュ「……ふっ、ふふふっ、ふははははは!」シュバババババ
天使「うるっせぇ」
49 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 01:24:58.48 ID:8GRe66Nz0
ビル街
天使「ほい、リカ」ポイッ
リカ「わっ、これって……」パシッ
天使「ああ、宝石だ。それを保持したまま4時を迎えればポイントに換算される」
リカ「や、やった……!」
ラムダ「僕が持っておきましょう」
リカ「あ、はい。分かりました」スッ
ラムダ「……理由は聞かないのですか?」
リカ「え?……だってラムダさんの方が強いし、ラムダさんが持ってた方がいいんじゃないかなって」
ラムダ(……不用心にも程がある)
ラムダ「リカさん……あなたに言いたいことが三つあります。一つは、あなたは油断をし過ぎです」
ラムダ「これはバトルロワイヤル。自分以外の全員が敵なんですよ?なのにタダで自分の能力の詳細を明かしたり、最も重要な宝石をあまり考えもせず渡したり……」
リカ「で、でも、ラムダさんは味方だし……」
ラムダ「僕があなたを一方的に利用するつもりだったら、どうするんです?」
リカ「わざわざ注意してくれるってことは、そうじゃないってことですよね?」
ラムダ「最初に出会ったのが僕じゃなかったらあなた死んでますよ」
リカ「……出会ったのがラムダさんで良かったぁ」
ラムダ(調子狂いますね……)
50 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 01:25:30.67 ID:8GRe66Nz0
ラムダ「二つ目は、チームを組んだからには、僕もあなたを戦力として当てにするということです」
リカ「えっ、でも、私の能力は……」
ラムダ「『スタンボム』。周囲の人間の視覚と聴覚を2秒間封じ、あなただけがその2秒間を自由に動ける……」
ラムダ「あなたは僕の方が強いと言いましたが、僕に言わせれば、あなたのそれも中々の強能力です」
リカ「で、でも私がいくら自由に動けても、私のパンチなんかじゃ、誰も倒せないだろうし……」
ラムダ「……ナイフでも使えば、致命傷を与えるくらいはできるでしょう」
リカ「ナ、ナイフって、それで刺す。ってことですか?」
ラムダ「……それ以外に何か?」
リカ「私、そんなこと……」
ラムダ「もちろん。体格的にも僕が攻撃した方が確実でしょうが、能力的にはあなたが攻撃する機会の方が多いはずです。あなたの能力が発動する時、同時に僕も無力化されてしまうのですから」
リカ「うぅ……でも……」
ラムダ「確かに、気は乗らないでしょうが……あなたにも叶えたい願いがあるのでしょう?」
リカ「願い……!」
リカ「そうですよね。病気の妹のためにも、私が頑張らなきゃ!」
ラムダ(病気の妹……ベタな境遇ですね。まぁ、覚悟が決まったのならそれでいいですけど)
51 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 01:26:12.15 ID:8GRe66Nz0
リカ「そういえば、ラムダさんの願いはなんなんですか?」
ラムダ「僕は……平和に過ごしたいんです」
リカ「平和?」
ラムダ「僕はどうやら、いわゆる『巻き込まれ体質』という奴らしくて……今まで、色んな事件に巻き込まれて来ました。それで、少し疲れちゃったんです」
リカ(ラムダさんの中性的な横顔に、似つかわしくない厳しい相貌が浮かぶ。きっと私では想像もできない苦難に見舞われて来たのでしょう……)
リカ「その、すいません。巻き込んでしまって……」
ラムダ「……いいんですよ。これが最後になる予定ですから」
52 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 01:26:41.45 ID:8GRe66Nz0
ラムダ「話がズレましたね。三つ目は、心構えの話ではなく、僕らの作戦です」
ラムダ「『スタンボム』を2つ出して、僕に1つください」
リカ「はい」ポンッポンッスッ
ラムダ(また理由も聞かずに従順に……まぁ、それはいいとして……)スッ
ラムダ「お互い『スタンボム』を一つずつ常備するようにしましょう。いざという時は、私もこれを使います」
リカ「はい……えへへ」
ラムダ「……どうしました?」
リカ「いや、最初はもっと強い能力が良かったなぁと思ってましたけど、こうやって誰かと分け合える能力で良かったなぁ。って思って」
ラムダ「……確かに、そうですね」
ラムダ(他にもアイテムを具現化する能力者が居たら……同じことをしてるかもしれない。用心しましょう)
53 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 01:27:13.38 ID:8GRe66Nz0
交差点
心「『衝動のピストル』!『衝動のピストル』!『衝動のピストル』!『衝動のピストル』!」ズギャンズギャンズギャンズギャン
天使(ピストルを四つ具現化させたか……)
天使「……おい。お前もうMP0だぞ。いいのか」
心「いーんだよ。先に出しといた方がいざって時に役立つだろ?」
心「それに、他の奴らに『敵のMPを奪う』って能力の奴が居るかもしれねーし、そん時にMPが余ってたら損じゃん」
天使「ほーん。意外と考えてんだな」
天使(まぁ、そんな能力の奴は居ないんだが)
心「それにさぁ!腰に二丁!両手に二丁!ガンマン!カッコいい!」キラキラ
天使(やっぱバカかな)
心「さぁ!もっとカッコいい俺になるために、他の奴ぶっ倒して、宝石ゲットだ!えっと、どっちの宝石が近いかな」レーダーパカッ
54 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 01:27:47.03 ID:8GRe66Nz0
現状
1.番井蝶
ポイント:0
M P:80
登 録:なし
持 ち 物:なし
ビル屋上で様子見。
2.ディーヴァ・ラムダ
ポイント:0
M P:100
登 録:『リカ』
持 ち 物:スタンボム、ナイフ、宝石
リカと作戦会議中。
3.リカ
ポイント:0
M P:70
登 録:『ラムダ』
持 ち 物:スタンボム、ナイフ
ラムダと作戦会議中。
4.犬木心
ポイント:0
M P:0
登 録:なし
持 ち 物:衝動のピストル×4(弾丸6×4発)
宝石を求め『下1』の所へ。
5.田中星児
ポイント:0
M P:85
登 録:なし
持 ち 物:なし
路地裏をうろうろ。
6.アッシュ
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:宝石
公園でうるさい。
7.加賀七音
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:なし
どこかでうろうろ。
そして犬木心は宝石を求め『下1』の所へ!
2、6番のどっちかから選んでね!
(2番のラムダを選ぶと、一緒に居るリカとも遭遇するよ!)
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/23(金) 01:41:29.87 ID:Mt5fFHaL0
6
56 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 15:20:37.33 ID:8GRe66Nz0
公園
心「宝石持ってんのはお前だな!」ザッ
アッシュ「……ふっ、来たか」シュバッ
心「お前を倒して宝石を奪って、もう一個の宝石も取りに行く!」チャッ
アッシュ「……ふっ、その構えた二丁のピストル。詳細は分からないが、どうやら本気で俺を倒すつもりらしいな……?」
アッシュ「……ふっ、ならばいいだろう!俺の名はアッシュ!『詩紡ぎが交わる特異点』のギターボーカルのアッシュだ!俺の『終焉が……」
心「ちょっと待った」
アッシュ「ん?」
心「お前の名前……『アッシュ』っていうのか?」
アッシュ「あ、ああ。そうだが?」
アッシュ(本名は灰島太郎だけど)
心「カッコイイ……!」キラキラ
アッシュ「!?」
心「いいなー!カッコイイなー!」
アッシュ「……ふっ、ふふふっ、そうだろうそうだろう」ドヤァ
アッシュ(名前褒められたのなんていつぶりだろうか。気分良いわぁ)
57 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 15:21:05.61 ID:8GRe66Nz0
心「なぁなぁ、アッシュさん!俺の名前も考えてくれよ!」
アッシュ「え?」
心「俺、犬木心って言うんだけどさー。『心』って名前女みてーでダセーじゃん!だからこのバトルロワイヤルに勝って、名前と性別を変えようと思うんだ!」
アッシュ(性別変えるって、すごいこと思いつくなこの女の子)
心「なぁなぁ!考えてくれよ!」ピョコピョコ
アッシュ「うーん……」
アッシュ(俺の『アッシュ』は苗字の『灰』から取ったから……この子は『犬』……)
アッシュ「……『ケルベロス』とか?」
心「いいな!カッコイイ!それいただき!」
アッシュ「……ふっ、俺のセンスを舐めるなよ……!」
心「よーし、じゃあアッシュさんはもう用済みだ!ぶっ倒す!」チャッ
アッシュ「切り替え早っ!」
アッシュ「……くっ、発動!『終焉が刻む詩』!」ジャカジャンッ
アッシュ「『Ah〜悲しい〜悲しいよ〜Oh〜♪』」ジャカジャカジャーンッ
心「悲じい〜」ガクッ
アッシュ(よし!戦意を喪失させることに成功したぞ!)
58 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 15:21:34.45 ID:8GRe66Nz0
心「悲じいよ〜」ポロポロ
アッシュ(……!観客が(一人だけど)涙を流している!俺の演奏で!)
アッシュ(試しに熱い曲にしてみると……?)ギュイーンッ
心「うおおおおっ!何か元気出てきたぁ!」ガバッ
アッシュ(観客も最高に燃える!)
心「ぶっ倒す!」シャキッ
アッシュ(おっと)ジャカジャンッ
心「悲じい〜」ガクッ
アッシュ(……観客の魂が揺さぶられている!俺の演奏で!俺の歌で!これこそが俺の望んだ理想のライブ!)
アッシュ(……ふっ!気分が乗ってきた!このままぶっ通しで歌い続けてやるぜ!)
アッシュ「『めちゃくちゃ悲しい〜♪』」ジャカジャカジャーンッ
心「めぢゃぐぢゃ悲じい〜」ポロポロ
59 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/23(金) 15:22:13.38 ID:8GRe66Nz0
ビル街
リカ「もう一個の宝石の反応は、動きませんね……」
ラムダ「ふむ……そこから動くつもりがないのか、交戦中で動けないのか」
リカ「どうしますか?」
ラムダ「この段階で奪いに行くのはリスクが多いでしょう。宝石持ち同士が同じ場所に行けば他の参加者もそこに行く」
ラムダ「まだバトルロワイヤルは始まったばかり。多くの人数が残った状態でそうなるのは避けたいですね。情報がないまま乱戦になると、何がどうなるか分からないですから」
リカ「なるほど」
ラムダ「宝石を持っている僕らは追われる身。今はここで待機して、敵襲に備えましょう」
リカ「分かりました!」
下1「……見つけた」
1.『番井蝶』
5.『田中星児』
7.『加賀七音』
ラムダ・リカチームの前に現れた参加者は!?1、5、7番の中から選んでね!下1だよ!
(公園でライブ中の『アッシュ』『犬木心』は除外)
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/23(金) 15:32:19.38 ID:mneP9mC4O
7
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/23(金) 18:44:30.55 ID:9nvEC2iZO
これ終わったらまたやる予定あるんですか?
62 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 00:49:36.80 ID:ZSTgsNhI0
これが終わったら数ヵ月後に
アルティメット寿司じゃんけん【安価】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492523010/
↑のシリーズの4をやろうと思っています。
それが終わったらこの異能七人バトロワの3をやろうと思っています。
二つのシリーズを三、四ヶ月ごとに交互にやって行く予定です。
また見かけたら気軽に安価していってくださいね。
↓から本編を再開します。
63 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 00:50:12.19 ID:ZSTgsNhI0
ビル街
七音「見つけた……が」コソコソ
ラムダ「そっちはどうですか」
リカ「い、異常ナシです!」キョロキョロ
七音「二人居る……!?」
七音(何らかの事情でああするしかないって感じじゃない……協力し合ってるのか……)
七音(まずいな……私の能力は、相手が範囲に居る状態で発動しなければ意味がない。つまり半径3m)
七音(そこまで近付ければ勝てるのだが……二人でチームを組んでる奴ら相手に、そんなことができるか……?)
七音(いや、相手の能力次第では近付いても勝てないということすらあり得る。『燃焼インク』の腕以上のパワーを持つ能力とか)
七音(私の能力が小回りが効かない。少なくとも二つの能力を同時に相手取れるような万能ではない)
七音(どうする?ここは一旦退いて、私も協力相手を探してみるか?2対2なら……)
七音(駄目だ。これはバトルロワイヤル。おそらく彼女らのようにチームが成立している方が稀有だろう)
七音(……それに、私のような人間を信用してくれる人間が居るとは思えない)
七音(ここは物陰から、彼女らの様子を見るとしよう。宝石を持っているのは彼女らなのだし、他の参加者もここに来るはず)
七音(そこで他の参加者とのバトルが始まれば、その参加者も含めた彼女らの能力が分かるかもしれない)
七音(そして彼女らのMPが削れて、私が有利に立てると確信するまで……待機だ)コソコソ
リカ「……ん?」チラッ
ラムダ「どうかしましたか?」
リカ「何か、そこに人影が見えたような気が……あ、いや、やっぱり気のせいかも」
ラムダ「……どちらにせよ、警戒を怠らないように」
リカ「はい!」
64 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 00:50:53.70 ID:ZSTgsNhI0
公園
アッシュ「『Ah〜悲しい〜悲しいよ〜Oh〜♪』」ジャカジャカジャーンッ
心「悲じい〜」ポロポロ
アッシュ「はぁっ……はぁっ……」ジャカ…ジャンッ
アッシュ(……疲れた!)
アッシュ(あれから何時間連続で弾いてるんだ!?こんな長くぶっ通しで弾いたことなんてないぞ!?っていうかライブでこんだけ弾かせてもらえたことないわクソが!)
アッシュ(あぁっ、もう駄目だ!手首がっ……!)ジャン…
心「悲……おお?悲しくない!」シャキッ
アッシュ(能力が切れた!)
心「よーし!ぶっ倒す!」チャッ
アッシュ「まっ、待ってけろ!」バッ
心「……けろ?」
アッシュ「あっ、いや、待ってくれ!その、俺と協力しないか!」
心「協力ぅ?」
65 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 00:51:54.02 ID:ZSTgsNhI0
アッシュ「俺の能力『サウンドスケープ』は、曲に応じて相手の感情を操る最強の能力!実際に、お前は俺に演奏され続けていたら悲しさで身動きが取れなかったはずだ!」
心「確かに……ん?じゃあ何でギター弾くのやめたんだよ」
アッシュ「そう!実はこの『サウンドスケープ』には弱点がある!それは演奏する時間に比例してMPを消費すること!」
アッシュ(本当は時間じゃなくて、回数ごとにMPを消費するんだが……隙があるとバレてはいけない)
心「じゃあ、俺はお前のMPが切れるまで待ってれば……」
アッシュ「否!それはあり得ない!ここから4時までフルで歌っても、俺のMPは尽きない!しかし、大幅に消費してしまうことは確か!」
アッシュ「俺の能力は防衛に向いてはいても、誰かの宝石を奪うのには向いてない!宝石を取る時は必然的に演奏を止めねばならず、その隙を至近距離で見せることになるからだ!」
アッシュ「つまり、このバトルロワイヤルは明日まで続く!俺は明日までMPを残していたい!」
アッシュ「そこで俺は提案する!少女よ!俺と協力しないか!」
心「協力ぅ〜?お前の能力じゃ俺も巻き込んじまうだろうが」
アッシュ「いや……俺の演奏テクなら音量を調整して、状況に応じて効果範囲を変えることができる」ジャン
心「!」
アッシュ「そして君のピストル!どういう能力かは知らないが、おそらく遠距離からの攻撃が可能なのだろう!?」
アッシュ「俺の能力で敵を無力化し、その範囲外から君が撃ち抜く!俺はMPの消費を最小限に抑え、君はより確実に敵を制する!」
アッシュ「どうだ!?ここでさっきまでのように時間を浪費しているより、よっぽど良いと思うのだが!?」
心「んー……」ポクポク
アッシュ(頼む……!)
心「良いぜ!乗った!チーム結成だ!」ビシッ
アッシュ「……ふっ、ふふふっ、ふぅ……」
アッシュ(良かったぁ……)ホッ
心「よし!そうと決まったらもう一個の宝石ん所行こうぜ!」
アッシュ「えっ、いやいきなり行くのはリスクが……」
心「あぁ?なんだよ、協力してくれるんじゃねーのかよ」ギロッ
アッシュ「い、いや!良かろう。行くぞ!」シュバッ
アッシュ(なるようになれ!)
66 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 00:52:50.63 ID:ZSTgsNhI0
ビル街
リカ「ラ、ラムダさん!もう一個の宝石の反応が、すぐそこまで……!」
ラムダ「……そのままレーダーから目を離さないで、動きがあったらすぐに教えてください」
リカ「は、はい……!」
ラムダ(向こうから来るとは……さっきまで微動だにしなかったのに……何があったか気になりますが、とにかく備えなければ)
ラムダ(二つの宝石が同じ場所に集まっている……おそらく他の参加者も何人かここの近くまで来ているだろう。危惧していた乱戦が始まる……)
アッシュ「この先に敵が……」
犬木「よし。やってくれ」
アッシュ「いや、もう少し様子を見てからでも……」
犬木「は?」
アッシュ「いや、なんでもない」
アッシュ「じゃあ、行くぞ!『終焉が刻む詩(サウンドスケープ)』!」ジャカジャンッ
アッシュ「『Ah〜悲しい〜悲しいよ〜Oh〜♪』」ジャカジャカジャーンッ
犬木「悲じい〜」ポロポロ
アッシュ(まずは音量MAX!そこから演奏しながら歩いて、敵との距離を縮める)スタスタ
リカ「悲じい〜」ポロポロ
ラムダ「死にたい……」ズーン
アッシュ(二人居る!?……まぁ、問題ない。俺の能力がきちんと作用していれば、何人居ようが!)
アッシュ(そして敵の数m前まで来た所で、音量を下げる!効果範囲10m!)ジャン……
アッシュ(さぁ少女よ!お前のピストルの射程は30mなんだろう!?条件は揃った!姿を現し、この無抵抗の二人を撃ち抜くのだ!)
心「悲……しくない!アッシュが音量を下げた!自由に動ける!」
心「後は、敵を狙える位置に移動して……」スッ
下1「やっと一人になった……」
心「!」
1.『番井蝶』
5.『田中星児』
7.『加賀七音』
一人になった犬木心の前に現れた参加者は!?1、5、7番の中から選んでね!下1だよ!
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/24(土) 00:59:27.80 ID:xMpYGPPn0
1
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/24(土) 01:02:07.48 ID:8FJ4Nrm+O
5
69 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 03:50:40.87 ID:ZSTgsNhI0
蝶「やっと一人になった……」ボワン
心(……っ後ろ!)バッ
蝶「遅い」バシッ
心(腕が弾かれた!衝撃で両手のピストルが……っ!)カランカラン
蝶「ふっ」グイッ
心「かはっ」ドサッ
心(……まずい!マウントを取られた!腕の力が強くて、腰のピストルまで手が動かせない……!)
蝶「よーし……これで抵抗できないわね」
心「くっそ、離せ!」ジタバタ
蝶「……この銃は何?普通の銃?それとも特別な異能力の銃?」
心「……言わない!」
蝶「ふーん……じゃあ、あなたで試してみましょうかしら」カチッ
心「やっ、やめっ」
蝶「ばーん」ドンッ
70 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 03:51:37.75 ID:ZSTgsNhI0
心「……なーんてなっ!」ドフッ
蝶「なっ……!?」
蝶(弾丸が少女の頭に着弾した瞬間、少女の体が私の拘束から『吹き飛ばされた』)
蝶「……なるほど。そういう能力。ね」スッ
心「へへっ!俺の演技にまんまと騙されやがって!間抜けなおばさんだぜ!」チャッ
蝶「おばさっ……まぁ、何とでも言うがいいわ。次は使い方を間違えない」チャッ
心(さぁ、おばさんの拘束から抜け出したはいいけど『衝動のピストル』を二丁奪われちまった。こんなことなら必要な分だけ作っときゃよかった)
心(しかもおばさんの能力はまだよく分かってねぇ。いきなり後ろに出てきたから、ワープ系かとは思うんだが……)
心(どうする……!?ピストルを奪われたからには、俺がおばさんを倒すのは厳しい……!)
蝶「……ねぇ。あなた、名前は?」
心「……犬木」
蝶「そう。犬木ちゃん。私のお願い、聞いてくれない?」
心「ちゃんは付けんな……お願いって、何だよ」
蝶「あのさっきまでなたと一緒に居たV系の男。あいつを裏切って欲しいの」
心「……はぁ!?」
蝶「あいつの能力……喰らって見て分かったけど『演奏を聞いている人間の自由を奪う能力』でしょう?倒すとしたら、音量を下げている今しかない。違う?」
心「……あんたがやりゃあいいだろ。俺から奪ったピストルで」
蝶「それもいいんだけど、そのためにはあなたを殺して、しかも自分で弾丸を使わないといけないしね……MPもこの銃も、どっちも温存したいのよ」
心(元はあたしのピストルだろーが!)
蝶「それで、お願い聞いてくれる?聞いてくれないなら、あなたを殺すわ」
心「……嫌だね。一度組んだからには、俺はあいつを裏切らない。そんなダセーこと、絶対しない!」
蝶「OK。殺すわ」チャッ
71 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 03:52:04.94 ID:ZSTgsNhI0
蝶「上空100m!」ボワン
心(後ろにさっきと同じ音!)クルッ
心(何だこれ……『どこでもドア』!?)
蝶「さよなら」ドンッ
心「うわぁっ!」ドフッ
心(今のは俺のピストルだ!ドアの方向に『吹き飛ばされる』!)ガチャッ
心(ドアの先は、空だった。『上空100m』……これがあのおばさんの能力か!)バタンッ
心(駄目だ!ドアが閉まって消えた!私の能力じゃ戻れない!無事に着地できない!)
心(……っ)
ベシャアッ
蝶「……よし。上手くいったわね」
蝶「さて、この子が持ってたピストルを回収して……あら?」ベチャベチャ
蝶(ピストルがない……私に利用されまいと、空中で全部撃ち尽くしたのかしら?)
蝶「まぁ、いいわ。まだ10発あるし」チャッ
犬木心:死亡
72 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 03:52:32.72 ID:ZSTgsNhI0
アッシュ「『Ah〜悲しい〜悲しいよ〜Oh〜♪』」ジャカジャカジャーンッ
リカ「悲じい〜」ポロポロ
ラムダ「死にたい……」ズーン
アッシュ(……遅い!弾丸はまだか!?もしかして、標的が二人居るからどっちに撃つか決めあぐねてるのか!?)
アッシュ(さっきまでぶっ通しで演奏してたから手首が……!もうそろそろヤバい!早くしてくれ!)
ドンッ
アッシュ(銃声!やっと来たか……)
アッシュ「えっ」ドフッ
アッシュ(衝撃と共に、俺の体が空中に浮かぶ。おそらく、地上から8m)
アッシュ「えっ、ええっ!?何でオラなん!?」
蝶「……よし」
アッシュ(あの女!犬木心じゃない!どうして!?いや、それより!)
蝶「もう一発!」ドンッ
アッシュ「うおわああっ!」ドフッ
アッシュ(8m移動させる弾丸が2発!地上から16m!……え?オラ死んだ?)
蝶「まぁ、あの高さでも十分死ぬわよね」
アッシュ「うっ、うおおおおっ!まだだぁ!」チャッ
アッシュ「『衝動のピストル』!」ドンッドンッ
蝶「!?」
蝶(あれはさっきの少女の……!チームを組んで、一丁渡していたのね!)
アッシュ(一発!隣のビルの窓ガラスへ!ガラスを窓枠から外す!もう一発!俺自身へ!空いた窓に自分を吹き飛ばす!)
アッシュ「うおらっしゃあああ!」ゴロゴロゴロ
アッシュ(な、何とか落下死は免れた……)ズサァァ
アッシュ(そして、俺の演奏が切れたということは!)
73 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 03:54:16.74 ID:ZSTgsNhI0
リカ「えっ、えっ?今の……は?」ムクッ
ラムダ「……っ!」ガバッ
ラムダ(状況確認!まずV系の男がギターを引きながら僕らの前に現れた!おそらく『演奏を聞いている人間の自由を奪う能力』!)
ラムダ(そいつはあの女の銃の能力により空中に打ち上げられたが、また何かの能力で生還!横のビルの中に!)
ラムダ(あの男は演奏中、両手が使えなくなる!しかも今はビルの中!緊急性はなし!今僕らが優先すべき対象は……)
蝶「……っ!」
ラムダ(男を打ち上げる銃を持つ、あの女への対処!)ガバッ
蝶(あの二人の拘束が解けた!何かされる前に、あの二人もさっきの要領で打ち上げる!)チャッ
ラムダ「『スタンボム』」ガッ
ゴォッ
蝶「眩しっ……!」
蝶(眼を閉じても瞼の裏が真っ白になるほどの閃光!狙いが付けられない!)クラッ
ラムダ(大丈夫!目を開けられなくても、あの女がどこに居たか、そこがどんな地形だったか!覚えている!)
ラムダ「後は頼みましたよ、リカさん……!『空間湾曲・30m』!」グニャアッ
リカ「うわわわっ!?」グニャアッ
リカ(あの女の人の目の前に!ラムダさんがここに私をワープさせたってことは、そういうことだよね!?)
リカ(この閃光と爆音の中、自由に動けるのは私だけ!……やるんだ!妹のために!)グッ
蝶(まずい!相手は二人居た!この爆発が金髪の能力だとして、隣の奴の能力は未知!何をされるか分からない!何も見えない状態でこれはまずい!)
蝶「後方300m!」ボワン
蝶(なるべく遠くに逃げなくては!)
リカ「!?」
リカ(ど、どこでもドア!?さっきのピストルが能力じゃないの!?この人能力が二つあるの!?)
リカ(っていうか!このままじゃ逃げられちゃう!)ダッ
蝶「くっ……」ガチャッ
リカ(間に合って……!)シャッ
1.間に合った!(番井蝶は死ぬ)
2.間に合わなかった!(番井蝶は生き残る)
間に合った!?1、2番のどっちかから選んでね!下1だよ!
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/24(土) 07:01:02.42 ID:l3zIBMnTO
2
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/11/24(土) 13:07:42.01 ID:qgWrAOvl0
死ぬかどうかはコンマの方がいいんじゃないかな
76 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 15:41:49.92 ID:ZSTgsNhI0
ビル街
ラムダ(……!閃光が消えた!スタンボムが切れた!)
ラムダ「リカさん!『空間湾曲』は5秒持続します!その間に早く戻って来てください!」
リカ「あっ、はい!」グニャア
ラムダ「……あの女は、どうなりましたか?」
リカ「それが……『どこでもドア』で逃げて行って……私の攻撃は間に合いませんでした」
ラムダ「『どこでもドア』……?」
リカ「あ、あの、本当なんです!信じてください!」
ラムダ「……いえ、信じますよ。けど、あの女はもう一つ、銃のような異能力も持っていた……しかし、異能力は一人につき一つ」
ラムダ「となると、あの銃は他の参加者の異能力である可能性が高い……」
リカ「な、なるほど」
ラムダ「……とにかく。宝石もあなたも無事で良かった」
ラムダ「リカさん。スタンボムをもう一つ作ってください」
リカ「は、はい!」ポンッ
77 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 15:42:23.93 ID:ZSTgsNhI0
交差点
蝶「くっ……はぁっ」バタンッ
蝶(何とか間に合った……けど)
蝶「MPを消費し過ぎた……残り40、後二回しか能力を発動できない」
蝶(なのに、宝石は獲得できなかった)
蝶「……このピストルの使い方が大事ね」
蝶(残り少ないMPと、奪ったピストルで、どうにか……!)
78 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 15:42:56.20 ID:ZSTgsNhI0
ビル街・物陰
七音(光と音が止んだ……一体どうなったんだ?)ヒョッコリ
七音(あの女が居ない……のと、何だあのグニャアっとした物は)
七音(少女があれを使って金髪の男の所へワープした。なるほど。そういう能力か)
七音(あの女はどこかに逃げたのか……それとも、あのワープ能力でどこかに飛ばされたか?)
七音(とにかく。ここで傍観していて得られた情報は多いぞ。四人の能力が分かった)
七音(V系の男:『演奏を聞いている人間の自由を奪う能力』)
七音(女:『着弾した物を吹き飛ばす弾丸』……同じ能力をV系の男も使っていたから、おそらく何個も出して人に与えることができるんだろう。与えた相手を狙っていたのは謎だが)
七音(金髪の男:『光と音の爆弾』)
七音(少女:『ワープ』)
七音(……のはず。少なくとも、傍から見ている分にはそう見えた)
七音(しかし……私の『燃焼インク』と『ワープ』は相性が悪い。能力が分かっても、結局行動はできないな)
七音(まぁ、警戒してここで傍観していた自分を褒めてやるべきか)
79 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 15:43:34.19 ID:ZSTgsNhI0
ビル内・五階
アッシュ(な、何とか助かった……が、一体どうなってるんだ!?何で犬木の銃をよく分からん女が持っているんだ!?)
アッシュ(レ、レーダーの反応は……!)パカッ
アッシュ(ない……。殺されたのか、あの女に)
アッシュ(……………………)
アッシュ(……い、いや、死んだ奴のことなんか気にしている暇なんかない。これからどうするか考えねば)
アッシュ(下のバトルがどうなったか分からんが……あそこに居た全員が俺の位置と能力を知っている)
アッシュ(俺の『サウンドスケープ』を知っているならそう易々と近付いては来ないはず……いや、知っているからこそ早めに倒そうと近付いてくるのか?)
アッシュ(逃げようにも、俺宝石持ってるし……いっそのこと、一旦宝石を捨てるか?いや、俺の能力じゃ奪い返すのは難しいだろうしなぁ……)
アッシュ「あーっ!どうしたらいいんだよ!」
アッシュ(……時刻は今、午後二時。今日が終わるまで後二時間。二時間ぶっ通しで演奏するのは無理だな……)
アッシュ「……ん?午後二時?」
『・毎日午後二時に、何らかのイベントが発生する。』
80 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 15:44:32.36 ID:ZSTgsNhI0
現状
1.番井蝶
ポイント:0
M P:40
登 録:なし
持 ち 物:衝動のピストル×2(弾丸6+2発)
交差点付近へ逃亡。
2.ディーヴァ・ラムダ
ポイント:0
M P:85
登 録:『リカ』
持 ち 物:スタンボム、ナイフ、宝石
ビル街でリカと作戦会議中。
3.リカ
ポイント:0
M P:55
登 録:『ラムダ』
持 ち 物:スタンボム、ナイフ
ビル街でラムダと作戦会議中。
4.犬木心
ポイント:0
M P:0
登 録:『アッシュ』
持 ち 物:衝動のピストル(弾丸6発)
ビル街付近にて死亡。
5.田中星児
ポイント:0
M P:85
登 録:なし
持 ち 物:なし
路地裏をうろうろ。
6.アッシュ
ポイント:0
M P:60
登 録:『犬木心』
持 ち 物:宝石、衝動のピストル(弾丸4発)
ラムダとリカの側のビルの5階で葛藤。
7.加賀七音
ポイント:0
M P:100
登 録:なし
持 ち 物:なし
ビル街の物陰から戦闘を見ていた。
81 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 15:44:57.99 ID:ZSTgsNhI0
そんなこんなでついに午後二時!『イベント』の時間に!『下1』が起こった!
1.全員の残りMPを−50する。(0未満にはならない)
2.宝石をもう一個誰かに配る。
3.全員の位置をシャッフルする。
何が起こった!?1〜3番から選んでね!下1だよ!
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/24(土) 15:53:02.33 ID:oyI1OP1DO
2
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/24(土) 16:02:17.10 ID:0GqpfhF6O
おもろいけど話が進まんな
84 :
>>83 ごめんね
[saga]:2018/11/24(土) 16:37:29.19 ID:ZSTgsNhI0
宝石がもう一つ配られることに!宝石を受け取ったのは『下1』だった!
1.くたびれ三十代『番井蝶』
2.中性金髪ロング『ディーヴァ・ラムダ』
4.男勝女子小学生『犬木心』
5.余命三年心臓病『田中星児』
6.ボーカル中二病『アッシュ』
7.くたびれ三十代『加賀七音』
誰だった!?1〜7番から選んでね!下1だよ!
85 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 16:39:39.98 ID:ZSTgsNhI0
訂正
宝石がもう一つ配られることに!宝石を受け取ったのは『下1』だった!
1.くたびれ三十代『番井蝶』
2.中性金髪ロング『ディーヴァ・ラムダ』
3.臆病女子中学生『リカ』
4.男勝女子小学生『犬木心』
5.余命三年心臓病『田中星児』
6.ボーカル中二病『アッシュ』
7.くたびれ三十代『加賀七音』
誰だった!?1〜7番から選んでね!下1だよ!
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/24(土) 16:42:06.56 ID:4Ey5eZFu0
3
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/24(土) 20:48:37.95 ID:0GqpfhF6O
田中星児空気で草
88 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 22:48:17.27 ID:ZSTgsNhI0
ビル街
天使「イベントターイム」フヨフヨ
リカ「あ、天使さん」
ラムダ「……イベント?……そうか、もう午後二時か……」
ラムダ(今まで最善を尽くしてきたつもりだが……この『イベント』は予測不能。このイベントの内容次第では、予定が大幅に変わることも……)
天使「ドゥルルルルル……ダンッ!『宝石一個追加』」
天使「ということで、はい。受け取れ」スッ
ラムダ「!」
リカ「え、あ、また私!?」
天使「運良いな、お前。宝石が追加されたことは他の参加者にも知らされるから、警戒しとけよ」
ラムダ「……リカさん。ビルの屋上に行きましょう。あのV系が居ない方です」グイッ
リカ「え?」
ラムダ「お互いに宝石が一つずつ……最良の状態です。『今日』はもうこれ以上の宝石は要らない」
ラムダ「よってあのV系の男から宝石を奪う必要はなくなりました。後はこの状態を維持することに専念しましょう防衛戦です」
ラムダ「ビルの屋上に行くことによって、敵襲の方向を限定させます。そして僕とリカさんで撃退するか、それが不可能な場合は他のビルの屋上へワープして時間を稼ぎます」
ラムダ「おそらく、これが一番良いはず……」
リカ「は、はい!了解しました!」タッタッ
89 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 22:48:53.61 ID:ZSTgsNhI0
路地裏
天使「『宝石一個追加』」
星児「ほーん……で?」
天使「残念ながら、お前はまたハズレだ。どこの誰が当選したのかは、レーダーで確かめてくれ」
星児「……ちっ。運悪いな……」パカッ
星児「って、二つ同じ所にあるじゃねえか!」
星児(位置が少ししか変わってない。最初の宝石配りに当たって、この宝石配りにも当たったのか。運の良い奴も居たもんだなおい)
星児「……まぁ、いいや。誰かが二つ持ってるってことは、そいつ倒すだけで二つ手に入るってことだもんな」
星児「よし……じゃあ、行くか」
90 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 22:49:28.65 ID:ZSTgsNhI0
ビル街・ビル屋上
リカ「着いた……屋上」ガチャッ
ラムダ「……ここへ来るには、移動系の能力を除けばそのドアを潜るしかない。そのドアに集中してください」
リカ「はい!」
星児(宝石の反応はこの扉の先……!)
星児「すぅーはぁーっ」
星児「うしっ……!『時間操作・加速』!」ドンッ
91 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 22:50:19.94 ID:ZSTgsNhI0
リカ「! 早速来た!」
ラムダ「!」
星児(!? 二人……!?交戦中だったって感じじゃない!協力してるのか!?このバトルロワイヤルで!)
星児(いや!関係ない!二人共殺せば!)
星児「俺に宝石を寄越せぇっ!」ビュンッ
ラムダ(人体ではあり得ないスピード!異能力か!)
ラムダ「スタンボム!」ガッ
ゴォッ
星児「……眼眩ましかっ!」
星児(二人が協力してるなら、もう片方がこの隙に何かしてくるはず!)
星児(当たんないように、動き回るっ!)ビュビュンッ
リカ(……っすごいスピード!とてもじゃないけどナイフなんか当たんない!)
リカ(ごめんなさい!無理ですラムダさん!)ギュッ
ラムダ(リカさんの手!攻撃不能の合図!)
ラムダ(……おそらく、相手の能力は『高速移動』!闇雲に動き回られるだけでも、こちらから相手を捉えるのは難しいか!)
ラムダ(ならば、打ち合わせ通り、スタンボムの効果が切れる前に別のビルへ逃げる!)
ラムダ「『空間湾曲・10m』!」グニャアッ
92 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 22:51:56.46 ID:ZSTgsNhI0
星児(……!光と音が止んだ!今だっ!)バッ
星児「って居ねぇ!」キョロキョロ
星児(あの女の時と同じだ!あいつらもワープが使えるのか!)
星児(いや、でもあの時とは違う!あいつらは宝石を持ってる!どこに居てもレーダーで追える!)パカッ
星児(隣のビルの屋上……!『時間操作・加速』が持続する限り、地の果てまで追いかける!)ダッ
リカ「ど、どうするんですかラムダさん!もしあの子がまだ追っかけて来たら、いずれラムダさんのMPが尽きちゃうんじゃ……」
ラムダ「いえ、相手もあの『高速移動』でMPを消費しているはず。その消費量によりますが……普通はMPを温存して深追いはして来ないと思われます」
ラムダ「それにもし、追いかけて来たとしても、『あそこ』で止まるはずです」
93 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/24(土) 22:52:38.69 ID:ZSTgsNhI0
ビル街・ビル五階
星児「うおおおおっ!」ダダダッ
アッシュ「あっ」バッタリ
星児「おっ?」バッタリ
アッシュ(宝石二つの反応が真上に来たと思ったら、何か別の奴が上ってきた!)
星児(そうだ!ここにも宝石の反応が一つ有った!こいつか!)
星児(どうする!上の奴らは逃げる!あいつらは仕留めきれないかも知れないし、あっちからは攻撃してこない!)
星児(それなら上の奴らは放っといてこいつを殺すか!?上の奴らは二人で宝石を分け合うつもりだろう!なら明日もバトルロワイヤルは続く!なら今日は一個で構わない!)
星児(いや、だが、そう上手く行く保証もない!上の奴らのどっちかが裏切って、今日で終わるかも!そもそもこいつの能力が不明!勝てないかも知れない!)
星児(どっちを狙う!?上の奴らか!ここに居るこいつか!)
星児が狙ったのは『下1』だった!
1.宝石を二つ取って、今日で勝負を決める!ラムダ・リカチームの所へ!
2.今日は一個でいいや!このままアッシュを殺す!
どっちだった!?1、2番のどっちか答えてね!下1だよ!
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/24(土) 22:55:34.37 ID:0GqpfhF6O
2
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/25(日) 00:51:51.64 ID:9N81QoueO
今日はコレで終わりですか?
96 :
>>95 多分もう今日のお昼までやらない
[saga]:2018/11/25(日) 01:47:50.13 ID:BgU0OAui0
星児(決めた!このままこいつを殺す!)キュッ
アッシュ(こ、こっち来たぁ!もっかいやるしかねぇ!)
アッシュ「くっ……『サウンドスケープ』!」ジャカジャンッ
星児(!?……なんだっ、こいつが歌い始めた瞬間、何か、頭が……!)
星児「うっ、うぅ……」ポロポロ
アッシュ「『Ah〜悲しい〜悲しいよ〜Oh〜♪』」ジャカジャカジャーンッ
〜♪
リカ「あ、さっきの曲……」
ラムダ「……よし、上手く行きました」
ラムダ(これが目的。彼に彼女を足止めさせる。そして『演奏を聞いている人間の自由を奪う能力』を使ってもらう!)
ラムダ「こうすることでこのビル一棟を、誰も動けない安全地帯にあっもうどうでもいいや死にたい」ズーン
リカ「悲じい〜」ポロポロ
97 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 01:49:37.35 ID:BgU0OAui0
アッシュ「『Ah〜悲しい〜悲しいよ〜Oh〜♪』」ジャカジャカジャーンッ
アッシュ(どうする……!?一度休んだから、そこそこ体力は回復したが、それでもこのまま四時まで弾き続けるのは不可能だ!)
アッシュ(どうにかしてこの子をどうにかせねば……)ジャカジャンッ
アッシュ(そうだ!犬木から貰った『衝動のピストル』!まだ4発弾丸が残っている!あれでこの子を窓から外へ『吹き飛ばす』のはどうだ!?ここは五階!ここから落下すればただでは済まないはず!)
アッシュ(いや、けどこの子がこの階まで上ってきたスピード。尋常じゃなかった。おそらくこの子の能力は『高速移動』)
アッシュ(あのスピードを相手に弾丸を当てれるか……?)
アッシュ(とにかく、体力が続く限り演奏を続けて、ギリギリまで策を……)
星児「うっ、うぅ……!何でだよぉ……!」ポロポロ
アッシュ「……」
星児「何だよ、心臓病って、余命三年ってぇ……!何で、俺が、そんなの……!くそぉ……!何でだよぉ……!」ポロポロ
アッシュ「え……?」ジャン…
星児(! 演奏が止まった!)ガバッ
アッシュ(しまった!つい!)
星児「……っ殺すっ!」ダッ
アッシュ「まっ、待ってけろ!」バッ
星児「……けろ?」
アッシュ「あっ、いや、待ってくれ!その、俺と協力しないか!」
星児「協力ぅ?」
98 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 01:50:15.22 ID:BgU0OAui0
アッシュ「上の奴は今宝石を二つ持っている!このままでは今日でバトルロワイヤルが終わってしまう!」
星児「いや、上の『奴ら』だ。多分チームで宝石を分け合うつもりなんだろう」
アッシュ「え?そうなの?」
アッシュ(じゃあ犬木を殺した女はあの二人にやられたのか?)
星児「……それで?」
アッシュ「ふ、二人だろうが関係ない!片方が裏切って宝石を独占するつもりかもしれないだろう!」
星児(……確かに。それは俺も危惧していたことだ)
アッシュ「このままではいけない!どうにかして奴らを倒さなくては!しかし、俺の能力は両手を使うから、一人じゃ勝てない!そこで君の力を借りたい!」
星児「借りるって、どうやるんだよ。お前の能力なら俺も巻き込んじまうだろ」
アッシュ「いや……俺の演奏テクなら音量を調整して、状況に応じて効果範囲を変えることができる」ジャン
星児「それがどうした。調整できるったって、精々m単位だろ?あいつらに近付けば、結局俺も巻き込まれる」
アッシュ「大丈夫だ。君があいつらに近付く必要はない。これを使ってくれれば、遠くからでも奴らを倒せる」チャッ
星児「ピストル……?」
99 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 01:51:02.72 ID:BgU0OAui0
アッシュ「このピストル自体には威力はないが、着弾した物を好きな方向に吹き飛ばすことができるという異能力が備わっている」
星児「ふーん……?」
アッシュ「し、信じられないというなら一発見本を見せてやってもいい。残り4発あるからな」
星児「いや、疑ってるわけじゃねぇ。けど、それあんたの能力じゃないだろ?誰の能力だ?」
アッシュ「……犬木心という少女の能力だ。先の戦いで既に死んだ」
星児「最初はそいつとチームを組んでたんだな?」
アッシュ「……ああ。そうだ」
星児「……それじゃお前は、その子を裏切るわけだ」
アッシュ「う、裏切りではない!今日で勝負が終わってしまうのはあいつにとっても不本意であるはずだ!」
100 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 01:51:30.63 ID:BgU0OAui0
星児「……どうしようかな。俺は別にあんたから宝石を分捕っちまってもいいんだが」
アッシュ「なっ!?そ、それならば試合終了までお前をひれ伏させるのみだぞ!いいのか!」
星児「どうだかね。演奏を辞めた理由も、どうせ体力が切れたからとかなんじゃないのか?それなら……」
アッシュ「違うぞ!俺はあのまま演奏し続けることができた!」
アッシュ(今度は本当だ)
アッシュ「聞こえたんだよ……君の願いは心臓病を治すこと。だろう?」
星児「……口走っちまってたか……」
アッシュ「そんな切実な願いを聞くと、その、どうにも……」
星児「……ちっ。同情かよ。飽き飽きだぜ、その目はよ」
アッシュ「いや、そんなつもりでは……」
星児「……まぁ、同情でも何でもいいや。なるべく危険因子は潰しておいた方がいいよな」パカッ
アッシュ「え?」
星児「ほら、レーダー登録だ。乗ってやるよ。あんたに」ピッ
アッシュ「……ふっ」ピッ
101 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 01:52:08.07 ID:BgU0OAui0
ビル街・ビルの屋上
ラムダ「演奏が止んだ……?」ガバッ
リカ「下で、何かあったんでしょうか……?」
ラムダ(どうする……大事を取ってここから移動しましょうか?)
ラムダ(いや、何かあった時のために、MPは温存しておきたいですね)
ラムダ(それに移動したところで、僕らは宝石を持ってる。結局はレーダーで位置がバレてしまう。ここはこのまま様子を見るのがベター)
ラムダ(けど……なんだ、この胸騒ぎは……)
〜♪
リカ「あっ、また……」
ラムダ(……っ、思考が、感情が、体が……)ガクッ
102 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 01:53:05.21 ID:BgU0OAui0
アッシュ「『Ah〜悲しい〜悲しいよ〜Oh〜♪』」ジャカジャカジャーンッ
アッシュ(さっきと同じだ!まずは音量MAX!そこから演奏しながら歩いて、敵との距離を縮める)スタスタ
アッシュ(演奏しながらだと扉開けづらいな)ジャカッ…ジャンッ
リカ「悲じい〜」ポロポロ
ラムダ「死にたい……」ズーン
アッシュ(そして敵の数m前まで来た所で、音量を下げる!効果範囲10m!)ジャン……
星児「……」ガチャッ
アッシュ(よし!今度は手はず通りだ!後は田中星児がこいつらを撃ち抜いて、屋上から空中へ吹き飛ばすだけ!)
星児(……さて、どっちから先に落とそうか)チャッ
星児が狙ったのは『下1』だった!
2.中性金髪ロング『ディーヴァ・ラムダ』
3.臆病女子中学生『リカ』
どっちだった!?2、3番のどっちか答えてね!下1だよ!
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/25(日) 01:58:42.81 ID:jlLX8hLt0
2
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/11/25(日) 08:54:00.18 ID:9N81QoueO
おつ
105 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 18:41:38.08 ID:BgU0OAui0
星児(あいつらは『光と音の爆弾』と『ワープ』のコンビ!『ワープ』の方はここから落としても無意味だ。『サウンドスケープ』の範囲外に行った時点で、自分の能力で生存する)
星児(つまり、ここで先に狙うべきは『光と音の爆弾』の方!あの爆弾を投げてたのは……)
星児(あの金髪ロング!)ドンッ
ラムダ「……っ」ドフッ
アッシュ(よし!金髪が屋上から落ちた!これで……)
ラムダ(……!演奏が聞こえなくなった!『演奏を聞いている人間の自由を奪う能力』の範囲外!)ヒュオオオ
ラムダ(ならばいい!落下中でも構わない!さっきの位置に『戻れる』!)バッ
ラムダ「『空間湾曲・10m』!」グニャアッ
アッシュ「!?」
星児「!?」
星児(戻ってきた!?あっちが『ワープ』だったのか!)
アッシュ(だが、問題ない!俺の『サウンドスケープ』の範囲に戻ってくるなら、もう一度自由を奪ってやるのみ!)ジャカジャンッ
ラムダ(そうなる前に……っ!)
ラムダ「スタンボムっ!」ガッ
106 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 18:42:23.63 ID:BgU0OAui0
ラムダ「スタンボムっ!」ガッ
ゴォッ
アッシュ(これは、さっきビルの窓から見えた光!?)
アッシュ(まずい!『爆音』で俺の『サウンドスケープ』がかき消される!)
ラムダ(隙ができた!ここでリカさんにお任せしたいのですが……)
リカ「あっ、あれ?今、何がどうなって……」
ラムダ(……多分混乱してる!なら僕がこいつを落とす!見えないけど大体の位置は覚えている!)
ラムダ「『空間湾曲・10m』!」グニャアッ
アッシュ「うわぁっ!?」グニャアッ
アッシュ(この浮遊感……あ、俺落とされた……?)ヒュオオオッ
ベシャアッ
アッシュ:死亡
107 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 18:43:26.33 ID:BgU0OAui0
星児(……!光と音が止んだ!)バッ
星児(アッシュが居ない!『ワープ』で落とされたか!)
星児「くっ!」ギロッ
ラムダ「……リカさん!僕の後ろに下がってください!」バッ
リカ「は、はい!」バッ
ラムダ(敵は『高速移動』!しかもあの『ピストル』を持っている……さっきのようには行かない!)
ラムダ(二人が組んでいた以上、ああするしかなかったとはいえ、V系の男は死んだ!もうこいつを足止めしてくれる奴は居ない!)
ラムダ(そして、僕もリカさんもかなりMPを消費してしまった……このバトルロワイヤルは明日も続く!MP温存のためにももうこれ以上こいつとは戦いたくない!)
星児「……ちっ。『時間操作・加……」
ラムダ「待ってください!」
星児「……あぁ?」
ラムダ「もう今日の残り時間は30分を切りました!その時間であれば、僕らは君から逃げ切る自信があります!これ以上追いかけっこを続けるのは、お互い無駄にMPを消費するだけです!」
星児「……そんなの、やってみなくちゃ分かんねぇだろ」
ラムダ「……それに!君は今ならMPを消費せずとも宝石を獲得できます!下に落ちたV系の男から奪えばいい!」
ラムダ「さっき五階でV系の男の方を狙ったということは、君も一度は一個でいいと妥協したのでしょう!?」
星児「……お前らのどっちかが裏切って、今日でこのバトルロワイヤルを終わらせないっていう保証は?」
ラムダ「そ、それは……」
リカ「しょ、証拠はあります!」
星児「……あぁ?」
ラムダ「リカさん……?」
108 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 18:43:56.63 ID:BgU0OAui0
リカ「私が、ここでこうやって生き延びてるのが証拠です!」
リカ「ラムダさんは強くて、頭が良い人で、とっても優しい人です!今まで私は、ラムダさんにいっぱい助けてもらいました!」
リカ「もしラムダさんがひどい人なら、私今頃死んでます!でも生きてます!これが証拠です!」
ラムダ「……」
星児(いや……こいつバカか?)
星児(それはただ利害が一致してただけじゃねぇのか?っていうかお前が裏切らない証拠は?)
星児(でも……なんていうか、バカの言葉だからこそ……)
星児「……ちっ。まぁいいや。今日は引いてやるよ」スゴスゴ
星児(俺もあいつと組んだ以上、今日で終わらせちまうつもりはねーんだ。宝石を二個取ったって余るし、MPは明日のために温存しておきたい)
星児(特に俺の場合は、能力を使う代償が他の奴らより重てぇからな……)スタスタ
109 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 18:44:34.70 ID:BgU0OAui0
リカ「……っはぁ〜良かったぁ〜」ホッ
ラムダ「……リカさん。ありがとうございました」
リカ「いえいえ。これぐらい、ラムダさんがしてくれたことに比べれば……」
ラムダ「いや、その……」
ラムダ(今まで、全てから一歩引いた生き方をしてきたからでしょうか)
ラムダ(『優しい人だ』なんて言ってもらえたのは、随分と久しぶりの気がします……)
ラムダ「……とにかく。ありがとうございました。明日も頑張りましょう」
リカ「はい!頑張りましょう!」グッ
ラムダ「それにしても変な子でしたね。女の子なのに一人称が『俺』だなんて」
リカ「え?でもラムダさんも女の人なのに『僕』って言うじゃないですか」
ラムダ「え?」
リカ「え?」
110 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 18:45:09.36 ID:BgU0OAui0
ビル街・地上
星児「うおっ、グロッ」
アッシュ(だった物)
星児「……明日もここで殺し合いするんだし、こういうのには慣れとかないとな……」ゴソゴソ
星児「悪く思うなよ、アッシュ。死んだお前が宝石持っててもしょうがねぇんだ」
星児「俺がここで1ポイントゲットしときゃあ、明日はお前一人が1ポイントゲットするだけでいい。そっちの方が楽でいいだろ?」
星児「……」ゴソゴソ
星児「……おい待て、ないぞ。宝石どこ行った」
星児(落下の衝撃で砕け散ったか?いや、その破片すら見当たらない。そもそも『・特殊レーダーと宝石は、どんな能力を用いても、破壊、消失させる事はできない。 』)
星児(じゃあ一体どこに……?)レーダーパカッ
星児「……宝石の反応が動いてる!?」
リカ「あれ?宝石が動いてる……!?」
ラムダ「……他の参加者が奪いましたか……!」
リカ「ど、どうしよう。私達あの子に嘘ついたことに……」
ラムダ「……いえ、仕方ありません。気にしないでください」
ラムダ(とはいえ、一体誰が?リカさんが見たという『どこでもドア』の女か……?)
ラムダ(いや、それとも僕らがまだ把握していない『七人目の参加者』……?)
111 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 18:45:37.67 ID:BgU0OAui0
交差点
七音「……はぁっ、はぁっ」タッタッ
七音(やった!やったぞ!あそこでずっと気を窺ってた甲斐があった!労せず、能力すら使わず宝石をゲットできるとは!)
七音(後はこのまま、これを持って逃げていれば……)
星児「待てぇぇぇ!この薄汚いハイエナ野郎がァーッ!」ビュビュンッ
七音(やっぱり来たか……追手。しかもかなりのスピード。おそらく異能力に因るものだろう)
七音(しかし、問題はない。制限時間は残り十数分。防衛は可能!)
七音「『虹色インク』!」ズァッ
星児「!?」
星児(何だ!?おっさんの周りから虹色の腕が生えた!)
七音(さぁ、ここでこうしている限り、あの子にできることはないはずだ……)
星児(くっ……どうする!?まだ『加速』の効果は持続してるが……あの虹色の腕へ突っ込むのは危険すぎる!)
星児(ここでこうやってにらめっこしてるしかないのか……!?)
112 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 18:46:18.51 ID:BgU0OAui0
交差点の物陰
蝶「……何かしら、あれ。虹色の……何?」
蝶(とにかく、宝石を持ってるのはあの虹色使い。その向かいに居るのは……最初に会った『高速移動』の女の子)
蝶「ここからなら『ピストル』でどっちも狙えるけど……」
蝶(どっちを狙おうかしら……?)
蝶が撃ったのは『下1』だった!
5.余命三年心臓病『田中星児』
7.くたびれ三十代『加賀七音』
どっちだった!?5、7番のどっちか答えてね!下1だよ!
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/25(日) 18:48:19.59 ID:XIimSE+90
5
114 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 23:12:05.10 ID:BgU0OAui0
蝶(ここは……『高速移動』の子を狙いましょう)
蝶(あの子を倒すとしたら、警戒されてない今しかないものね……)
蝶(そして『虹色』の方向へ吹き飛ばして『虹色』の能力も確かめる……!)チャッ
蝶「えいっ」ドンッ
星児(……?今、何か銃声みたいな……)
星児「!?」ドフッ
星児(体が『吹き飛ぶ』!犬木心の銃!それを持ってるってことは、犬木心を殺した女!一体どこから!?)
七音(銃弾が当たった瞬間、こっちに吹き飛んで来た……?)
七音「まぁいい。『虹色インク』!」ズァッ
星児「ぐぁ……っ」ガシッ
星児(イ、インクでできた腕が、体を絞めてくる……っ)ギリギリ
星児(息がぁ……っ!)カクッ
田中星児:死亡
115 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 23:12:42.71 ID:BgU0OAui0
七音(死んだか……しかし、ここから動くことはできない)
七音(この少女を襲った弾丸、あれを防ぐにはここのインクの沼の範囲に居なければ……)
七音(だが、裏を返せばここに居さえすれば安全。どこから撃ってきたか、大体の位置も分かっている)
七音(弾丸は対処できる。そして能力は一人につき一つ。他の参加者が絡んで来なければこのまま)
ボワンッ
七音「……え」スウゥッ
七音(真後ろで音!)バッ
七音(何だこれ、まさか『どこでもドア』?いや、それより)
蝶「あら?何かあなたの能力消えてない?」
七音(『次元空間が歪んでいる場所には発動不可 』……こいつの『ドア』のせいで、私の能力が……っ!)
蝶「消すつもりではなかったんだけど……まぁ、安全なのはいいことよね。それじゃあ、さよなら」チャッ
七音(女が二回引き金を引く、私の体は二回衝撃を受け、空中へと吹き飛んだ)
七音(その高さ、優に10mを越えていただろう)
七音(空中……床や地面がない所では能力は使えない……!)
ドチャッ
加賀七音:死亡
116 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 23:13:23.56 ID:BgU0OAui0
蝶「うーん……やっぱり弾二発……20m弱じゃあ、結構原型が残るわね。あの女の子を100mから叩き落した時は、ほとんど血溜まりになってたし」ゴソゴソ
蝶「まぁ、どっちにしろ死んでるから問題ないわね。宝石、ありがとう」ヒョイッ
蝶「さて……あの子も何か持ってないか探ってみましょうか」ゴソゴソ
蝶「わっ、この子もあの銃持ってるじゃない。あのV系の男と組んだってことかしら……。弾は……残り3発。ちょうどさっき使った分が補充できたわね」ヒョイッ
蝶「やっぱり日頃の行いが良いと幸せになれるって本当ねー……」
蝶「ふふっ」
117 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 23:13:56.00 ID:BgU0OAui0
ビル街・ビルの屋上
リカ「終了五分前……もう誰も来ないですかね?」
ラムダ「……そうですね。もう一つの宝石の反応も、ここから離れた所で止まりましたし」
リカ「良かったぁー……」
リカ「ラムダさん。本当にありがとうございます」
ラムダ「どうしたんですか、急にあらたまって……」
リカ「だって私が今日ポイントを獲得できるのは、ラムダさんのおかげだから……ラムダさんは、私のヒーローです」
ラムダ「リカさん……」
シュンッ
ラムダ「!?」ボフッ
ラムダ(急に見知らぬ部屋に瞬間移動した。レーダーを確認すると、ちょうど午後四時と表示されていた)
天使「とりあえず、一日目お疲れ様。明日の朝六時になれば、また同じ街の、別の場所に配置される。それまでゆっくり体を休めとくんだな」
天使「それじゃ、私は街の修復作業に行ってくる。といっても、破損した箇所なんかほとんどないけどな。お前らは街をあんまり壊さないから助かるよ」フヨフヨ
ラムダ「は、はぁ……」
ラムダ(とにかく、バトルロワイヤルの一日目は無事に終わったようだ)
『ラムダさんは、私のヒーローです』
ラムダ(……『ヒーロー』か。昔、僕を助けてくれたあの人が、まるでヒーローみたいに見えた)
ラムダ(そして憧れのまま、警官になった。そして今も……僕は、憧れのヒーローにどれくらい近づけたんでしょう)
ラムダ「……寝ますか」
『番井蝶』『ディーヴァ・ラムダ』『リカ』が1ポイントずつ獲得!
異能力者七人のバトルロワイヤル!一日目が終了した!
118 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 23:14:26.90 ID:BgU0OAui0
一日目終了・現状
1.番井蝶
ポイント:1
M P:20
登 録:なし
持 ち 物:衝動のピストル×2(弾丸5+3発)
2.ディーヴァ・ラムダ
ポイント:1
M P:70
登 録:『リカ』
持 ち 物:スタンボム、ナイフ
3.リカ
ポイント:1
M P:25
登 録:『ラムダ』
持 ち 物:スタンボム、ナイフ
4.犬木心
ポイント:0
M P:0
登 録:『アッシュ』
持 ち 物:衝動のピストル(弾丸6発)
5.田中星児
ポイント:0
M P:55
登 録:『アッシュ』
持 ち 物:なし
6.アッシュ
ポイント:0
M P:20
登 録:『犬木心』 『田中星児』
持 ち 物:なし
7.加賀七音
ポイント:0
M P:70
登 録:なし
持 ち 物:なし
119 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 23:15:48.18 ID:BgU0OAui0
天界・振り返り
神様「『番井蝶』『ディーヴァ・ラムダ』『リカ』が一日目の獲得者か……番号にすれば丁度123だね」
天使「やっぱ最初の方に組んだ『ラムダ・リカチーム』が強かったですね。バトルロワイヤルでチームは強い」
神様「能力にかまけていたかと言うとそうでもない。ラムダはMPを70も残しているし、リカもMP25と、具現化したスタンボムを2つ残している。実質MP55だ」
神様「二人共MPを半分以上残している。これは単純に立ち回りが上手かったと見るべきだろう」
天使「……まぁ、作戦や指示は全てラムダの物でしたが」
神様「今日の一番のファインプレーは、リカがラムダとチームを組んだことかも知れないね」
天使「逆に、一番ダメだった行動は、犬木心の無駄な具現化ですかね」
神様「あれさえなければ蝶にピストルを奪われることもなかったわけだし、そうなると犬木心が死ぬことも、田中星児が死ぬことも……」
天使「他にも色々変わってたでしょうね」
神様「いやぁ、それにしても殺傷能力のない異能ばっかりだから中々人が死なないなと思ってたけれど……」
天使「蓋を開けてみれば、宝石獲得者以外は全員死ぬという中々バイオレンスな幕引き」
神様「けど、死因の3/4が落下死っていうのは、なんとも」
天使「殺傷能力がない上に、戦闘のほとんどがビル街で行われましたからね。全体的に、極端な一日でした」
120 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/25(日) 23:16:25.48 ID:BgU0OAui0
天使「明日は誰が勝つと思いますか?」
神様「うーん。明日も『ラムダ・リカチーム』が強いんじゃないかな」
神様「バトルロワイヤルでチームを組むっていうのは本当に強いし、強制的じゃない信頼関係がある」
神様「二人共応用が効く良い能力だし、それを使うMPを豊富に残している。順当に行けばこのまま二人で勝つんじゃない?」
神様「逆に厳しいのは『加賀七音』かな……っていうかこいつだけ他の奴らと相性悪すぎるよね?」
天使「彼の『虹色インク』は『近付いた状態で使わないといけないが、近付くまでの間は無防備』という特徴があります」
天使「『サウンドスケープ』『衝動のピストル』相手には近付けない。『時間操作』は近付くと時間止められて負け」
天使「『どこでもドア』『空間湾曲』が相手だと問答無用で次元空間を乱されて無効化されます」
天使「1対1で勝てるとしたら『スタンボム』と五分五分って所でしょうが……リカはラムダに保護されてますからね」
神様「今日の終盤が一番のチャンスだったんだなぁ……惜しい」
神様「でも、宝石配り次第では彼にも勝機はあるよ。終盤で見せた通り、防衛に強い能力だからね(『どこでもドア』『空間湾曲』には負けるけど)」
天使「いやぁ……MPの消費量に対して持続時間が短いので……終盤でもない限り制限時間まで発動させるのはちょっと……」
神様「今日の終盤が一番のチャンスだったんだなぁ……」
天使「まぁ、他の人間はわりとMPを消費してますし、複数人がMPを使い切るようなことがあればワンチャン……ありますかね」
神様「でも『ラムダ・リカチーム』はMP残してるしなぁ……」
神様「……明日の転送位置は、ラムダとリカを思いっ切り離しておこうかな」
天使「贔屓だなぁ……」
神様「ははは、冗談だよ。それじゃ、二日目開始!転送!」バッ
天使「・・・って神様。『下1』と『下2』の初期位置がもろ被りじゃないですか」
神様「転送はランダムなんだから、そういうこともある」
1.くたびれ三十代『番井蝶』
2.中性金髪ロング『ディーヴァ・ラムダ』
3.臆病女子中学生『リカ』
4.男勝女子小学生『犬木心』
5.余命三年心臓病『田中星児』
6.ボーカル中二病『アッシュ』
7.くたびれ三十代『加賀七音』
誰と誰の位置が被った!?1〜7番から選んでね!下1と下2の二人に安価を取るよ!
(安価が被った場合、誰も出会わなかった事にするよ!)
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/25(日) 23:17:58.86 ID:nGoxu9xDO
5
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/25(日) 23:18:03.27 ID:9/zh01av0
1
123 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/26(月) 20:41:30.07 ID:aAZpTK6p0
訂正
『番井蝶』が『どこでもドア』の能力を使ったのは計五回
(田中星児から逃げる、犬木心の真後ろに移動する、犬木心を上空へワープさせる、リカから逃げる、加賀七音の真後ろに移動する)
ですので、一日目終了時点での残存MPは100−(20×5)=0です。
しかし、
>>80
の時点で一回分数え忘れていて、そこから間違いに気付かないまま
>>118
でMP:20と表記してしまいました。
正しくはMP:0です。脳内変換お願いします。
誠に申し訳ございませんでした。
恐縮ですが、他にミスが見当たればご報告お願いします。可能であれば訂正します。
↓から本編を再開します。
124 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/26(月) 20:42:10.47 ID:aAZpTK6p0
住宅街
星児「……はっ!」シュンッ
星児(目の前が真っ暗になったと思ったら、急にここに!……レーダー確認!)パカッ
星児(『11:00:05』……始まったのか、バトルロワイヤル二日目が!)
星児(そんで俺はあのおっさんに殺された所を生き返った……と。なんつーか、雑だなぁ。もうちょいインターバルとか用意してくれりゃいいのによ)
星児(まぁ、とにかく、二日目が無事始まったなら……)
蝶「あっ」バッタリ
星児「んっ?」バッタリ
星児(こいつ!昨日の『どこでもドア』の女!)
蝶(『高速移動』の子!)バッ
星児(昨日の最後……金髪ロングと隣の女子はビルの上、犬木心とアッシュは死んでる。目の前に居たおっさんは除外、俺自身も除外)ポクポク
星児(残るのはこいつだけじゃねぇか!じゃあ昨日最後に俺撃ったのこいつか!許せん!)
星児(ってことはこいつ、そのままおっさん倒して今リーチしてる可能性がある!MP温存は考えない方がいい!こいつに今日得点させないのが最優先!)
星児「『時間操作・加速』!」ビュンッ
蝶(……っ、この子また突っ込んできた!どうしましょう、銃で撃つ?いや、この子のスピードじゃ躱される!)
蝶(昨日と同じように逃げるしかない!)ボワンッ
蝶「……後方!ビル屋上!」ガチャッ
星児(……やっぱ逃げたか!)ザザザッ
星児「……『加速終了』」シュウウ
星児(私から逃げたり、犬木心を殺したり、昨日だけでもあいつは何回か能力を使ってるはず)
星児(一回にどれくらいのMPを消費するのか知らねぇが、削れるだけ削っといておくぜ)
蝶(……折角回復したMPがもう30に……今日はもう後一回しか使えない)
蝶(いくら奪ったピストルがあるとはいえ、今日で終わらせるのは難しいかしら……?)
蝶「……とりあえずは、昨日と同じようにここで宝石配りを待ちましょうか」スッ
125 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/26(月) 20:42:43.25 ID:aAZpTK6p0
星児「さて……と、アッシュに連絡するか」プルルル
星児「……出やがらねぇ。あいつまさか……」
路地裏
心『アッシュ!大丈夫だったか!?』
アッシュ「お、おう……いや、すまん。あの後死んだ」
心『そ、そうか……じゃあ今日こそ!二人で宝石ゲットだ!頑張ろうな!それじゃ、俺がそっち行くから!そこで待ってろよ!』プツッ
アッシュ「……さっき死んだばっかりだってのに、全く元気な奴だ……」
アッシュ「ん?また通話か。何か言い忘れたのか?……はいもしもし」プルルル
星児『お前……さっき何で出なかった』
アッシュ「あっ」
星児『あれか。犬木心って奴と通話でもしてたか。俺より先に』
アッシュ「お、おう……そうだが?」
星児『……俺とのチームはどうなるんだ?』
アッシュ「え?あ、いや、その……」
アッシュ(宝石が配られるのが一日に二個である以上、同時に願いを叶えられるのは二人までで……じゃあチームを組めるのも必然的に二人までになる)
アッシュ(昨日みたいに宝石が三つ配られれば話は別だが、同じイベントが何回も起こるとは考えにくいし……)
星児『……ちっ。いいよもう。チームは解消だ。元々偶然あの時、利害が一致しただけの成り行きのチームだったし。相方が生き返ったんなら、俺はもう要らないだろ?』
星児『……でも、忘れんなよ。登録は消さない。お前がどこに居るかはレーダーですぐに分かる』
星児『こっからは敵同士だ。精々、今度は相方を死なせないようにな』プツッ
アッシュ「……」
アッシュ(なるようになれ!)
126 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/26(月) 20:43:10.08 ID:aAZpTK6p0
駅前
リカ「……始まった!二日目!」
リカ(まず、最初は言われた通りレーダーを確認して……)パカッ
リカ「ラムダさん遠っ!」ガビーンッ
リカ(あ、通話。ラムダさんからだ)プルルル
ラムダ『リカさん。レーダーは確認しましたか?』
リカ「はい……あの、私達ほとんど端と端で、とっても遠いです……」
ラムダ『……そうですね。しかし、そうなったものは仕方がありません。予定は変えず、二人で合流を目指しましょう』
リカ「はい!」タッ
127 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/26(月) 20:43:38.24 ID:aAZpTK6p0
ビル街
七音「……はっ!」
七音(ここは……さっきの交差点の近くじゃない。位置はちょっと違うが、おそらく他の参加者が戦っていたビル街)
七音(レーダーは……『11:00:05』。二日目が始まり、私は生き返ったということか……)パカッ
七音(……昨日、宝石は獲得できなかった。しかし、後もう一歩だった)
七音(私のやり方は間違っていなかった。今日も昨日と同じようにどこかに潜伏し、同じように宝石を手に入れ、今日こそはそれを守り切る)
128 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/26(月) 20:44:11.63 ID:aAZpTK6p0
二日目開始・現状
1.番井蝶
ポイント:1
M P:30
登 録:なし
持 ち 物:衝動のピストル×2(弾丸5+3発)
ビル屋上で宝石配りを待っている。
2.ディーヴァ・ラムダ
ポイント:1
M P:120
登 録:『リカ』
持 ち 物:スタンボム、ナイフ
リカと合流を目指す。
3.リカ
ポイント:1
M P:75
登 録:『ラムダ』
持 ち 物:スタンボム、ナイフ
ラムダと合流を目指す。
4.犬木心
ポイント:0
M P:50
登 録:『アッシュ』
持 ち 物:衝動のピストル(弾丸6発)
アッシュの居る路地裏へ移動中。
5.田中星児
ポイント:0
M P:90
登 録:『アッシュ』
持 ち 物:なし
住宅街をうろうろ。
6.アッシュ
ポイント:0
M P:70
登 録:『犬木心』 『田中星児』
持 ち 物:なし
路地裏で犬木心を待っている。
7.加賀七音
ポイント:0
M P:120
登 録:なし
持 ち 物:なし
ビル街で宝石配りを待っている。
129 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/26(月) 20:44:42.49 ID:aAZpTK6p0
駅前付近
リカ「早くラムダさんと合流しないと……私一人じゃなんにもできないし……」タッタッ
リカ「あ、あの人影はラムダさ……んじゃない!?」
下1「……」
4.男勝女子小学生『犬木心』
5.余命三年心臓病『田中星児』
6.ボーカル中二病『アッシュ』
7.くたびれ三十代『加賀七音』
『リカ』が出会ったのは誰!?4〜7番の中から選んでね!下1だよ!
(ビル屋上に居る『番井蝶』と、別方向に居る『ラムダ』は除外)
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/26(月) 20:47:40.55 ID:ImCQolKO0
5
131 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/27(火) 01:51:46.20 ID:JSC4T8EC0
住宅街
リカ「あれは……『高速移動』の子!」
星児「……『光と音の爆弾』!」
星児(よくもまぁこの始まったばっかの短ぇ時間に何度も遭遇するぜまったく)
星児(……けど、あの金髪ロングの『ワープ』が見当たらねぇ。まだ合流できてねぇってことか?)
星児「『ワープ』が居ないなら……勝てる!『時間操作・加速』!」ビュンッ
リカ「うわぁっ!『スタンボム』!」ボンッ
ゴォッ
星児「くっ……!」
リカ(この隙に脇の家に隠れる!)ダッ
リカ(そしてどこかに行ってくれるのを待つ……)スンッ
星児(……っ、どこだ?居なくなった……)キョロキョロ
星児(いや『爆弾』の持続時間は2、3秒。『ワープ』が居なけりゃそんなに遠くまでは行けないはず!)
星児「『加速』が持続してる内にしらみつぶしに探す!」ビュンッ
リカ(どこかに行ってくれない!)ガクブル
132 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/27(火) 01:52:25.94 ID:JSC4T8EC0
星児「ここか!?ここか!?」ガサガサ
リカ(ど、どうしよう。このままじゃ見つかるのは時間の問題……)
リカ(それまでにラムダさんが来てくれれば……でもあんなに離れてたら多分、いや絶対無理だよね……)
リカ(……いや、何弱気なこと言ってるのリカ!昨日あれだけ助けてもらって、まだ助けてもらうつもりなの!?)
リカ(思い出すのよリカ!昨日のラムダさんの言葉を!)
『チームを組んだからには、僕もあなたを戦力として当てにするということです』
リカ(昨日はラムダさんにスタンボムを渡すくらいで、何も活躍できなかった……今こそ!ラムダさんの期待に応える時……!)
リカ(一人で、あの子を倒す……!そうと決まれば!)
リカ「『スタンボム』!」ガッ
ゴォッ
星児(……っ、また光!いや、落ち着け!陽動だ!俺が焦って動いて、自分から離れるのを待ってるんだ!)
星児(動かずに、光と音が止むのを待って……)
リカ(……やっぱりだ!私と距離が空くのを警戒してるのか、スタンボムの発動中は動かない!)
リカ(これなら、行ける!私の足音すら、あの子には今聞こえてない!このまま……刺す!)
133 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/27(火) 01:52:59.33 ID:JSC4T8EC0
リカ「やぁ……っ」ピタッ
星児(…………)
星児(……光と音で、見えないし聞こえない。そんな状況でも、敵がどこに居るか把握できる瞬間がある)
星児(それは『攻撃される瞬間』。その瞬間なら、痛覚で敵の存在を認識できる)
星児(攻撃を喰らってから敵の位置を知っても意味がない?いや、俺の『加速』のスピードなら、その攻撃が致命傷になる前に反応できる)
星児(そして俺が敵に指先でも触れた瞬間。俺のもう一つの能力の発動条件が達成される……『発動条件は相手に触れること』)
星児「『時間操作・停止』……!お前の時を止めた!」
星児「そんでもって……お前に返すぜ、このナイフ」ザスッ
星児「……『加速終了』『停止終了』」シュウウ
リカ「……ぁっ!……あっ……?」ブシュッ
リカ(刺そうとしたら、私が刺されてた……!?今……何が……?どうして……!?)クラッ
リカ(痛い……意識……が……)ドサッ
星児(……よし、勝った……けど)
星児「うぐっ、うぅっ……はぁっ、はぁー……」フラッ
星児(やっぱ『加速』と『停止』を同時に使うのは負担が大きいな……最初は五分くらい『加速』できるって話だったが、今はその半分も持たねぇかもな……)
星児(ナイフの傷も、致命傷ではないとはいえ、ダメージであることには間違いないしな)ズキッ
星児「あー……力入んねぇ。死体から離れるわけにはいかねぇし、宝石配りまでここで休むか……」スッ
リカ:死亡
134 :
◆R39XEzWXr6
[saga]:2018/11/27(火) 01:56:52.34 ID:JSC4T8EC0
商店街
ラムダ「……!?」
ラムダ(リカさんの反応が……レーダーから消えた……!?ということは……)
ラムダ(他の参加者に……そうか……なら)
ラムダ(今日は宝石を求めない。そしてなおかつ、今日でバトルロワイヤルを終わらせない。必ず明日に繋げる)
ラムダ(なるべくMPを温存し、他の参加者の獲得を妨害する!それが今日の私のなすべきこと……!)
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