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バットマン「グランド……オーダー?」レオナルド「その3だね」
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290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/02(日) 05:10:41.81 ID:aaRia4+tO
>>289
トゥーフェイスにリドラーにベインにスケアクロウにキラークロックだったような
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/02(日) 12:09:50.61 ID:3QUgzTryo
マッドハッター
292 :
◆GmHi5G5d.E
[saga sage]:2018/12/02(日) 13:28:56.45 ID:JCAk4zSD0
一章 トゥーフェイス
二章 リドラー ジョー・チル(ブルースの両親を殺害した強盗)
三章 キラークロック
四章 マッドハッター スケアクロウ
五章 デッドショット ペンギン キャットウーマン Mr.フリーズ デスストローク
今のところこんな感じだと思います(うろ覚え)
293 :
◆GmHi5G5d.E
[saga sage]:2018/12/02(日) 13:30:33.67 ID:JCAk4zSD0
うぇ……四章にはベインとジョーカーも追加でお願いします()
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/02(日) 19:22:24.23 ID:iUhtNkcFo
このスレでバットマンを知ったって人は是非スコットスナイダー先生のシリーズを買って読んでほしいね
295 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/02(日) 19:32:01.80 ID:EjstgpCnO
そういやハーレイとポイズンアイビー出てなかったな
レッドフードとかマンバット出るかな
296 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/02(日) 19:50:13.38 ID:iUhtNkcFo
カレンダーマンとかスカーフェイスも良いキャラしてて好きだね
297 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:26:21.88 ID:yNMv26rB0
………………
太陽「」ジリ、ジリ……
キャットウーマン「ここまで来れば大丈夫でしょう」
ビリー「下ろして、もう大丈夫だから。回復したから」
キャットウーマン「そう? ならどうぞ」ポイッ
ビリー「っとと、乱暴だなぁ……ラーマは?」
ラーマ「余も、平気だ……平気……」
キャットウーマン「平気ですって、貴方心臓を貫かれてるのよ? むしろどうして生きてるの?」
ラーマ「……血が、止まらぬだけだ……」
ビリー「知ってる? それ致命傷って言うんだよ」
298 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:26:47.96 ID:yNMv26rB0
バットマン「フローレンス、マシュ。大丈夫か」
ナイチンゲール「……ブルース、すみません……」グタッ
マシュ「大丈夫です、私は回復しました」フラ……
バットマン「無理をするな。傷は深くないとはいえ、出血はそれなりにしている。ここ辺りで少し、休憩を取った方が良い」
マシュ「……」
キャットウーマン「バットマン、この子少し危ないかも」
ラーマ「子ではない、王だ。余はラーマだ……平気だ」
バットマン「傷を見せてみろ」ガシッ
299 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:27:25.28 ID:yNMv26rB0
傷口「」ドク、ドク……
ラーマ「……平気だと言っているだろう」プイ
バットマン「これで平気だと? 心臓が……生きているのが不思議なほどの傷だ」
ラーマ「そんな事はない、余は生きている時もこれくらいの……」
バットマン「とにかく、治療と現状の把握だ。一旦腰を落ち着けられる場所を探そう」
キャットウーマン「向こうに大きな岩があるわ。そこの陰なら少しは休めるかもね」
バットマン「行こう。もう少しの辛抱だ」
ラーマ「余は平気だと……うぅ……」
300 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:28:23.46 ID:yNMv26rB0
………………
バットマン「……フローレンス、背中のナイフを引き抜く。かなり深く刺さっている、痛いだろうが我慢してくれ」
ナイチンゲール「……大丈夫です、やってください」
バットマン「この枝を噛んでいろ」スッ
ナイチンゲール「……」カプ
バットマン「……一気に行くからな。まず一本目だ」ガシ、ズズッ
ナイチンゲール「……ぐ……!!!!」フーッ!! フーッ!!
血塗れのナイフ「」カラン……
301 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:29:11.12 ID:yNMv26rB0
ナイチンゲール(大丈夫。痛くない。痛くなんてない)
ナイチンゲール(こんな痛み、どれほど可愛いものだろう。まともな治療さえ施されず死んで行った兵達に比べれば、どれほどの痛みだ)
ナイチンゲール(きっとそれは地獄。私は誓ったんだ……!)
ナイチンゲール(地獄は二度と、作らせないと……!!! 私が、戦うと!!!)
ナイチンゲール「ぐぅっ……!!」ギリィィ……!
枝「」ミシ……バキィ
血塗れのナイフ「「「「「」」」」」カラ……
バットマン「……全て、抜けた。傷が一部肺に達しているかもしれない」
ナイチンゲール「いえ……大丈夫です。自分の身体の事は分かります……消毒と包帯も頼めますか」
バットマン「分かった……セリーナ、代わってくれ」
キャットウーマン「貴方がそのまま最後までやれば良いのに」
バットマン「……代わってくれ」
キャットウーマン「相変わらずねえ」
302 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:29:58.58 ID:yNMv26rB0
バットマン「マシュ、お前は平気か」
マシュ「はい、大丈夫です。少し貧血気味にもなりましたが、今は平気です」
バットマン「そうか。……デスストロークは強敵だ。人理が健在だった頃も、私は何度か敗北した」
マシュ「そ、そんなに強い人なんですか!?」
バットマン「ああ。……あの武は完璧と言って良い。隙の無い構え、打ち込めば必ず返してくる粘り強さ。だが彼は見落とした」
マシュ「……」
バットマン「……あの場でデスストロークが最も警戒し、いち早く倒すべきだったのはお前だ、マシュ。だがヤツはそれをしなかった。お前の学習能力を甘くみたんだ」
マシュ「……クセは見抜きました。次は勝ちます」
バットマン「それを聞けて良かった。お前を信じている」
マシュ「はい!」
303 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:30:33.30 ID:yNMv26rB0
ラーマ「……うむぅ、血が止まらん……」
バットマン「……ドクター、ドクター。ラーマの傷の観測を頼めるか」
ドクター『うぅむ、ちょっと待ってよ……これは、確かに傷口自体は小さいけど、かなり深い傷だな……霊基にまで届いてる。これは、そうだな、極めて近い性質の魔力を流し込んで、栓のように傷を塞げば何とかなるかもしれない』
ラーマ「近い性質の魔力……」
バットマン「……シータだ。ラーマ、シータならどうだ」
ラーマ「それは、上手く行くかもしれんが……」
バットマン「……離別の呪いか」
ラーマ「うむ……というか、詳しいな?」
バットマン「ラーマーヤナは何度か読んだ。そうか、会えばシータとラーマは、どちらかが……」
ラーマ「うむ、消えてしまうのだ」シュン
バットマン「分かった」
ラーマ「分かった?」
バットマン「私に策がある」
304 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:31:00.21 ID:yNMv26rB0
キャットウーマン「……あのねえ、バットマン……貴方、昔からこういう所はあったけど……」
ラーマ(with目隠し)「……」
キャットウーマン「安直すぎるんじゃなくて?」
バットマン「出会ったら消えてしまう。なら、出会わなければ良い」
ラーマ「ブルース、その、な……シータと余はドッペルゲンガーのようなものなのだ。だから……」
バットマン「お前の霊基が欠損している今がチャンスだとも言える。その霊基に、シータの魔力を流し込めば……それが楔となり、彼女をここにつなぎとめる事ができるかもしれない。戦力増強が見込める」
ラーマ「せ、戦力……」
キャットウーマン「……少し変わったかと期待してた私が馬鹿だったわ」
バットマン「?」
キャットウーマン「相変わらずでガッカリよ」
バットマン「それは……すまない」
305 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:31:28.20 ID:yNMv26rB0
バットマン「行くぞ」
キャットウーマン「……ええ、オッケー」
ナイチンゲール「……」ムクリ
マシュ「行けます!」ガシャリ
ビリー「ふう、アイツにもう一回会ったらやり返してやらなきゃ」
ラーマ(with目隠し)「……誰か負ぶってくれ」
306 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:32:13.59 ID:yNMv26rB0
………………
フリーズ「……そうか。分かった、警戒を強化しよう」
フリーズ(バットマン、キャットウーマン、マシュ、ナイチンゲール、ラーマにビリーか。数は多いが、このフィールドなら私の勝ちが揺らぐ事はない)
フリーズ「……」ガシャ、ガシャリ……
フリーズ(そうだ、私の勝ちが揺らぐ事は……)
フリーズ「……」ガシャリ、ガシャリ……
307 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:32:44.10 ID:yNMv26rB0
(((……やっぱり、緊張するわね。人類初の治療法だもの)))
(((大丈夫だよ、ノラ。必ず治す、約束する。それまで少しの間、お休み)))
(((ええ、愛してるわヴィクター……)))
フリーズ(……あれからどれほどの年月が経ったのだろうか。あの約束を、片時たりとも忘れた事はない。ないんだ、ノラ。だから、キミを……)
(((……でも、約束してね、ヴィクター)))
(((もし、私を治す方法が見つからなかった時は……その時は……)))
フリーズ(……)
308 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:33:13.10 ID:yNMv26rB0
ガシャリ、ガシャリ……ガシャリ
シータ「あら……? ヴィクターさん? こんにちは、今日はなんだか外が騒がしいのですね?」
フリーズ「お前を助ける連中が来た」
シータ「え……?」
フリーズ「ラーマも、来ているそうだ」
シータ「ラーマ様が……!? ど、どうしてそれを、私に教えてくれるのです?」
フリーズ「……」
309 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:33:46.86 ID:yNMv26rB0
ガシャァァァァ……ドッガァァァァァ!!!
ラーマ(with目隠し)「シータ! シータは居るか! 何処だ!!?」
バットマン「耳元であまり叫ぶな。……よし、逃げろ」カチャカチャ
牢「」ギィィィ……
荒くれ者A「お、俺を助けてくれるのか……?」
大人B「なんだか知らんが助かったぜ!! 困った時はエジソンの陣営に来てくれ、俺が特別に話を……」
バットマン「良いから行け。……お前達は代わりに入っていろ」ブンッ
ケルト兵達「「「」」」ドササッ
バットマン「……」ガチャリ
ナイチンゲール「フン!」ギュギギギギギィ……
牢「」グンニャリ
大人C「お、おぉぉ……!」
大人D「良かった、助かったんだ! 帰れる!!」
310 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:34:29.63 ID:yNMv26rB0
バットマン「良し! 大方の解放は完了した、後は最下層だ!」
ラーマ(with目隠し)「くっ、状況が全く把握できんぞ!」
バットマン「シータは必ず見つける、安心しろ。全員列を乱すな、このまま階段を下りるぞ!」
マシュ「はい! ……それにしても、階下に行けば行くほど冷え込みますね……」
バットマン「……この先、私の予測が正しければだが……デスストロークほどではないにせよ、強敵が控えているだろう。各自、絶対に油断するな。一瞬でも隙を見せれば氷漬けだ」
ビリー「えぇ……寒いの嫌いなんだけどなぁ」
311 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:34:58.35 ID:yNMv26rB0
コツ、コツ……コツ、コツ
フリーズ「……来たか」
バットマン「ヴィクター」
フリーズ「……」
バットマン「今回は何故、外道に手を貸している?」
フリーズ「……」
バットマン「……ノラか? もし聖杯で治療したとしても、ノラはそんな形での命を……」
フリーズ「……勘違いするな、バットマン」
バットマン「何?」
312 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:35:38.40 ID:yNMv26rB0
フリーズ「私はもう、ここを守る気はない。シータを連れて行くのも、好きにするがいい」ガシャ、ガシャリ……
バットマン「どういう事だ……」
フリーズ「……分からなくなってしまったんだ」ガシャリ、ガシャリ……
ビリー「……行っちゃったよ」
マシュ「マスター、あの方は一体……?」
バットマン「……ヴィクター……」
ラーマ(with目隠し)「ど、どうなのだ!? シータは見つかったか!?」
シータ「そ、その声は……ラーマ様!?」
ラーマ「シータ!? シータ、ああ、シータなのか!?」
バットマン「その牢か」
マシュ「開けます!!」ガッシ、ギギギギギギィ……
牢「」グンニャリ
シータ「ああ、ラーマ様……どれほどお会いしたかったか……」タタッ
ラーマ(with目隠し)「シータ! 無事なのか!? 酷い事はされていないか!?」
シータ「はい、平気です……ああ、本物なのですね……」ジワッ
313 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:36:09.39 ID:yNMv26rB0
バットマン「再会を喜ぶ時間はない。キミの力を借りたい、シータ」
シータ「わ、私の? どうすればよいでしょう」
バットマン「ラーマ、降ろすぞ。……彼の霊基に傷がついた。キミの魔力で補えるか?」スルッ
ラーマ「……」
シータ「……はい、できます。この小さな傷なら、私の魔力で蓋をすれば……」
バットマン「それを半永久的に続けるには?」
シータ「……???」
バットマン「例えば、キミの器とラーマの器を溶接させるような事は可能なのか?」
シータ「そ、それは……試した事がないので、分かりません……」
ラーマ「……ブルース、やはり……」
バットマン「100%不可能なのか?」
シータ「いえ、五分五分だと思います」
バットマン「……やってくれるか?」
シータ「……ラーマ様」
ラーマ「……大丈夫だよ、シータ。失敗しても、今度こそキミを感じていられるんだ」
シータ「……」
314 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:36:38.44 ID:yNMv26rB0
キャットウーマン「……」
キャットウーマン(やっぱり貴方、変わったわ。ブルース)
シータ「……やってみます」グッ
ラーマ「ああ。愛してる、シータ」
シータ「ええ。……私も、大好き」
バットマン「……」
マシュ「マスター」
ドクター『うぅ、良い話だなぁ……』グスグス
バットマン「まだ始まってもいないぞドクター……」
シータ「う、ぐ……」ギュ、ギュギュ……グォォォォォ……
ラーマ「……ううぅ……」グ……
シータ「は、ああ……」プルプル、ググググ……
ゴォッ……
バットマン「……」
バットマン(凄まじい光だ……だが、目を焼かれるような激しさはない。不思議と、暖かな……)
マシュ「……」ギュゥッ
315 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:37:09.27 ID:yNMv26rB0
シータ(駄目……駄目、このままじゃ……呪い以前に、自分の熱で焼き滅ぼされてしまう……)
シータ(……ここまで、来たのに……)
ラーマ「……シータ、手を繋いでほしいんだ」
シータ「ラーマ、様……」
ラーマ「キミと一緒なら、乗り越えられる気がするから」
シータ「…………はいっ」ギュッ
ラーマ「ああ……ありがとう」ギュゥッ
カッ!!!
316 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:38:40.16 ID:yNMv26rB0
バットマン「……ドクター、こちらは光のせいで何も見えない。観測できるか」
ドクター『待ってくれ、計測が……ああ、なんてこった。凄い事になってるな……』
バットマン「……?」
ドクター『成功だよ』
目隠し「」ハラリ
ラーマ「……むう、どうなった?」ムクリ
シータ「ラーマ様……」
ラーマ「シータ? 何故……あ! そうか、余は……」
シータ「ラーマ様っ!!」バッ、ギュゥゥゥッ
ラーマ「いたた、シータ、待て待て! 余は少し混乱を……呪いはどうなっておる!? いや、なんだこの状況は!?」
バットマン「……ふむ、上手く行ったようだ」
ナイチンゲール「……」(ハンカチで目元を抑える)
マシュ「良かったですね……」グスッ、ゴシゴシ
ビリー「ありゃ、アツアツだ。見てらんないよ」
キャットウーマン「まあ」
ラーマ「し、シータ! 一旦落ち着いてくれ! 皆が見てるから!」
シータ「ラーマ様、ラーマ様……!!」ギュゥゥゥゥ……
ラーマ「シータ、これ首が……ぎぶ……」ペチペチ
317 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:39:08.21 ID:yNMv26rB0
………………
バットマン「……落ち着いたか」
シータ「す、すみません取り乱して……」カァァァ……
ラーマ「……何も見ていないと言え」
バットマン「牢が破られた事はまだ知られていないだろう。フリーズが持ち場を放棄したんだ、報告するヤツは残っていない」
マシュ「はい、恐らくは」
バットマン「なら、やるべき事はひとつ。このまま敵の寝首を掻く」
ビリー「ははっ、良いね。悪党みたいな作戦だ」
ナイチンゲール「そう上手く行きますか」
バットマン「……牢に閉じ込めてあるケルト兵で情報収集をさせてもらうとしよう」
318 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:39:54.58 ID:yNMv26rB0
………………
バットマン「さあ、吐け。お前達の本拠地の方角、建物があるならその構造も精確にな」グイッ
ケルト兵A「……」プラァ……
マシュ「ま、マスター、流石に尋問は……」
バットマン「嘘をつけば分かるぞ。さあ言え」
ケルト兵A「誰が言うかよ、くたばれ」ペッ
バットマン「……」ピチャッ
バットマン「……全員ここから出ろ。フローレンスは残れ」
マシュ「え?」
ナイチンゲール「分かりました」
ビリー「あちゃ……」
バットマン「さあ、出ていくんだ」
319 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:40:21.93 ID:yNMv26rB0
………………
マシュ「……マスター、大丈夫でしょうか。あんなに沢山のケルト兵達と牢の中に」
ラーマ「ブルースめ、自分の力を過信しすぎではないか?」
シータ「面白いネコミミですよね」
ビリー「いやぁ、アレはケルト兵の方を心配してやった方が良いんじゃないかな……」
グワアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
ビリー「……ほらね……」
320 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:40:54.63 ID:yNMv26rB0
バットマン「さあ、次はどの骨を磨り潰されたいんだ!? 言ってみろ!!」グイッ
ケルト兵A「分かった、分かったからやめてくれえええええ!!!」
バットマン「なら私達に何が必要か分かるな! 情報だ! 吐くのか! 吐かないのか!」
ケルト兵A「は、吐く、吐く……」ドサッ
ナイチンゲール「ブルース、やり過ぎです。気絶してしまいましたよ」
バットマン「……次だ」グルリ
ケルト兵B「ひえっ……お、俺は……」ビクゥ
バットマン「お前は、こいつより少しは賢いと良いがな……」スタ、スタ
ケルト兵B「わ、分かった、言うよ言うから!!!」
321 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:41:30.46 ID:yNMv26rB0
………………
バットマン「三十人に聞き、総合的に判断した結果、奴らの拠点見取り図はこうなった」ポタポタ
マシュ「あの、マスター……血塗れなんですが……」
バットマン「返り血だ」ポタポタ
ナイチンゲール「ケルト兵達を治すのにも手間がかかりました。やりすぎはよくありませんよ」
バットマン「悪かった……セリーナは何処だ?」
ビリー「あの美人さん? ……そう言えば、姿が見えないね」
ラーマ「あの猫の女か? 外へ歩いて行くのを見たぞ」
シータ「こっそりと出て行ったような感じでしたけど……」
バットマン「……?」
322 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:41:57.77 ID:yNMv26rB0
キャットウーマン「ごめんなさいね、ただいま」スタスタ
バットマン「セリーナ。あまり勝手に動くな」
キャットウーマン「あら、猫って気まぐれなのよ?」
バットマン「……奴らの拠点の位置が割れた。これから、隠れつつ攻めに行く」
キャットウーマン「素敵ね。略奪を繰り返して来たケルト兵の本拠地なんて、お宝が多そうじゃない?」
マシュ「……気になっていたのですが、貴女とマスターの関係は……?」
キャットウーマン「勿論、秘密よ?」
バットマン「……自警団と泥棒だ」
キャットウーマン「あら……あんなにアツい夜を過ごしたのに」
バットマン「美術館での火事の話か?」
キャットウーマン「もう、相変わらずツれないわね」
マシュ(むむ……これは、何やら信頼関係のようなものを感じます……)
ドクター(これ絶対お付き合いしてたでしょ……)
レオナルド(子供作ったのかな?)
所長(……)
バットマン「……とにかく、此処から出るぞ。作戦は移動しつつ立てる」
323 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:42:28.23 ID:yNMv26rB0
太陽「」ジリジリ……ジリ……
バットマン「……」ザシ、ザシ……
バットマン(しかし、この見取り図……どうにも引っかかる点がある)
バットマン(玉座の間の、すぐ近くに牢屋がある……ここにも氷山で牢を作っておきながら、こんな場所にも牢を作るとは)
バットマン(だがケルト兵達が嘘をついているとも思えない。口裏を合わせられないように、バラバラに拷問したのだから)
バットマン(……つまり、ここの『王』が直々に見張っていたい、危険なヤツが収監されているという事なのか?)
バットマン「……」
マシュ「……ま、マスター!」ガシャリ
バットマン「何だ……、アレは」
324 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:43:09.21 ID:yNMv26rB0
デスストローク「……また会えたな」ザシ……
バットマン「しつこい奴だ」
マシュ「……」スッ
ナイチンゲール「彼は、また……」ジリッ
ビリー「……」カチャリ
デスストローク「前回は上手く逃げられたが、今度はそうはいかんぞ。絶対にそうはさせん……!」カチャ、シュリィィィィィィ……スッ
ラーマ「シータ、下がっていろ! 危険だ!」カチャ
シータ「分かりました、後方支援ですね!」スッ
ラーマ「いやそうではなく……」
デスストローク「三度も逃がすものか。お前達はここで殺す。そして、ダグザの棍棒が俺がいただく」
バットマン「……ダグザの棍棒だと?」
デスストローク「お前達には関係の無い話だ。これから死ぬ、お前達にはな!」バッ
マシュ「させません!!」ダッ
325 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:43:44.43 ID:yNMv26rB0
………………
ケルト兵G「……」スタスタ……クル、ジッ……
シュドッ!!
ケルト兵G「!?」ドサッ
デッドショット「おっと派手な音を立てるなよ……よし、ここに寝かせとくか」ズルズル、ドサッ
エリザベート「こういうの、スパイ映画みたいで良いわよね!」
デッドショット「あんまり目立つんじゃないぞ。……もしもしカルナか? こっちは鉱山への潜入に成功した、外から見て変化はあるか?」
カルナ『もしもし、デッドショット。ここからは特に変化は見えない。サーヴァント反応も、今回は感知できない』
デッドショット「よし、上々だな。……ここから深部へ潜る、外からの探知は頼むぞ」
カルナ『任せてくれ』
326 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:44:11.36 ID:yNMv26rB0
エリザベート「……それにしても、変ねえ。ここまで下って来たけど、宝石どころか輝く石すらないじゃない」コツ……
デッドショット「確かに何かおかしいな……こんな何もない鉱山を、こんな量のケルト兵を動員して採掘させてるっつうのは……」コツ、コツ……
ケルト兵H「……!?」クル、ビクゥッ
デッドショット「うお!?」ビクッ
エリザベート「それっ!!」シュバシィン!!
ケルト兵H「ぐっ……」ドシャリ……
緑色の石「」コロコロ……
エリザベート「……? 何かしら、これ」
デッドショット「緑に光ってるな……」
デッドショット(これは……まさか)
エリザベート「綺麗ね! ひとつ貰っても良いかしら?」
デッドショット「好きにしろ。もっと奥へ降りるぞ」
327 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:44:39.46 ID:yNMv26rB0
コツ、コツ……コツ、コツ……
デッドショット「……緑の鉱石が多くなって来たな」
エリザベート「もしかして奴ら、これを掘るために?」
デッドショット「その可能性が高いな……」ブーッ、ブーッ
デッドショット「もしもし、カルナ? どうした?」
カルナ『強大なサーヴァント反応だ。鉱山の方へ向かってる、脱出を』
デッドショット「……よし、分かった。行くぞエリザベート」
エリザベート「え、もう良いの!?」
デッドショット「このままここに居るのは危険だ。できれば鉱山ごと潰していきたかったが、欲張るとロクな事にならねえ」
エリザベート「この宝石、もっと欲しかったのに……」
デッドショット「あまり長く身に付けすぎるな、ガンを引き起こすぞ」
エリザベート「え?」
デッドショット「それは『クリプトナイト』だ。見た事がある」
328 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:45:11.14 ID:yNMv26rB0
ザワザワ……ドドドドド……
デッドショット「チッ、気付かれたか。カルナ! 戦闘だ!」
カルナ『分かった。これより擬態を解き、戦闘に入る』
デッドショット「……おい、やれるか」
エリザベート「もちろん!」
デッドショット「よし、突破して地上まで出るぞ!」
ケルト兵達「「「!!」」」ドドドドドドドォッ
329 :
◆GmHi5G5d.E
[saga ]:2018/12/03(月) 01:45:41.76 ID:yNMv26rB0
ケルト兵達「「「……」」」ドドドドドドドド……
カルナ「……ふむ、これくらいの軍勢ならば、目で殺せるか?」スッ……
雷の矢「」バヂヂヂヂヂヂィィィッ、ヒュォォォッ
カルナ「!!」ガギィィィィ!!
弓の男「……貴様、カルナか?」
カルナ「……アルジュナ」
330 :
◆GmHi5G5d.E
[saga sage]:2018/12/03(月) 01:46:18.87 ID:yNMv26rB0
今回の更新はここまでです。お付き合いいただきありがとうございました。
331 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/12/03(月) 07:58:55.01 ID:m0G3ANvB0
クリプトナイトってことは、スーパーマンくるー?
332 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/03(月) 15:25:25.70 ID:Sj03Z7Cjo
医療に携わるナイチンゲールとバットマンは何気に気が合うかもしれない
父親的な意味で
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/04(火) 15:40:13.18 ID:8RemU3dA0
乙っしたー!
ラーマとシータが一緒にパーティINとか夢のようだね……アンメアみたいな二人で一騎のサーヴァントになるのかなー
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/04(火) 19:13:29.21 ID:mY4+Do8n0
クラーク・ケント君来る?
バットマンはともかくスーパーマンは知ってても違和感がないカルデアの職員の皆様
335 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/04(火) 21:15:04.58 ID:yAGBqKmco
クリプトナイトっていつごろ地球に降ってきたんだろう?
336 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/06(木) 22:07:47.98 ID:onjVogIS0
>>332
融通の利かない性格は似てるけど行動理念は微妙に違うからな
共感できる部分ではがっちりハマるけど、共感できない部分は思いっきり反目するような
337 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:09:04.85 ID:S9m+e/He0
デスストローク(死の一撃)。俺にそんな御大層な名前が付いたのはいつだっただろうか。今ではもう、周囲から呼ばれ出したのか、自分から名乗り出したのかすら思い出せない。
俺はデスストローク。スレイド・ウィルソンという本名すら忘れるほどに人を殺して来た。かつて軍の治験で脳の使用領域を9割にまで増やされ、俺の人間としての生は終わりを告げた。身体の再生力は怪物並になり、心臓を貫かれても、トラックに突っ込まれても死ななくなった。生きる事が無味乾燥になりつつあった。
そんな人生でも、家族だけは愛していた。馬鹿な話だろう? 既に俺は真っ当な生活なんぞ営める身体じゃなかったのに。
普通の生活を持つ一方で、俺は自分の限界に挑戦するようになっていた。どんなに難しい依頼も進んで受け、進んで死地に入って行った。裏社会でも名が通るようになり、金もつぎつぎ入り始めた。全部順調だった。だから罰が下った。
ある日帰ると、息子が血塗れで死んでいた。どうやら俺が暗殺した相手が不味かったらしく、復讐として子供を手に掛けたと。妻泣きながら激昂し、俺を撃った。こうなったのは俺のせいだ、そう叫びながら引き金を引いた。
銃弾は俺の右目を潰した。痛みは感じたが、どこか他人事のような感覚だった。こうなったのは俺のせいだ……その言葉だけが、頭の中で反響していた。その残響をかき消すために、もっと激しい死地へと赴いた。いつの間にか、俺の後ろには血の道しかなくなっていた。
だから……だから、光に焼かれ、尚も蘇った俺は、ここでダグザの棍棒の存在を知り、求めた。振ればどんな者でも生き返らせると言われている、その棍棒を。息子をもう一度、この世に呼び戻すために。
息子に会った時、どんな言葉を掛ければ良いかも分からないのに。
338 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:09:31.89 ID:S9m+e/He0
………………
ズドンズドン!! ダダッ!!
デッドショット「はあっ、ようやく抜けられたぞ……エリザベート、無事か!」
エリザベート「ええ、アタシは大丈夫!」
デッドショット「クソ、四方八方ケルト兵まみれか! カルナは何を……」
ドドドォォォォォォ……
デッドショット「何だ!?」ゴォッ
エリザベート「きゃー! なによこの風!?」ゴォッ
339 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:10:09.90 ID:S9m+e/He0
アルジュナ「ハハハハ! やはりか! 貴様が反抗勢力に居ると聞いたからこそケルト兵に味方したのだ! その甲斐もあったというもの!」バシュシュシュシュシュ……
カルナ「相変わらずだな、アルジュナ。ここは通さない」ガギギギギィ!!
アルジュナ「相変わらず貴様は弱者を救おうとしている。笑えるな、これではまるで生前の焼き直しだ!」ギチチチィ……バギュッ!!
カルナ「オレは助けを求める者の声に応える、それだけだ。今回は神々も居ない。焼き直しにはならんぞ、アルジュナ」ブォンッ、ドッゴォォォォォォォォ……
ドガァァァァァァァァァ……ゴォォォォォオォォォッ!!
エリザベート「きゃー!!! 吹き飛んじゃう!! 妖精が出す素敵な粉ひとつまみ分の体重しかないから吹き飛んじゃう!!!」
デッドショット「援護しろ! カルナと戦ってる野郎を狙撃する!」ガチャリ
エリザベート「狙撃ィ!?」
340 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:10:44.58 ID:S9m+e/He0
エリザベート「無理に決まってんじゃない、あんなに高速で動いてんのよ!?」バシィ!! ブォンッ!!
ケルト兵A「っ」ドサァ
ケルト兵B「!?」ドシャシャァ
デッドショット「……無理……高速……本当にそうか?」キチチチ……ジッ
デッドショット(目視できないスピードではない。風……奴らの打ち合いの度に凄まじい爆風が巻き起こっている。温度、42度。湿度、殆どなし。二人の周囲を取り囲むケルト兵、数百人……)
デッドショット(重力と風、当てる場所。奴らの打ち合いのパターンの予測。当てられるか? それは可能か?)
デッドショット(……できる。弾が通る道が見えた)
(((パパ、人を撃つのはもうやめて……)))
デッドショット(……ごめんな)
ゴォォォォォッ!!
デッドショット「……」ゴォッ……
デッドショット「ここだ」カチャリ、ドォッ!!
弾丸「」ヒュォォォォォォォッ!!
341 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:11:10.91 ID:S9m+e/He0
アルジュナ「っ!?」ドシュッ
カルナ「!!」ブォンッ
アルジュナ「くぅっ!?」ガギギギ、ドシャシャシャ……
デッドショット『カルナ! 相手に構ってる暇はねえ、奴らの狙いが割れた! さっさと撤退だ!』
カルナ「オレは……」
カルナ「……オレは残る」
デッドショット『はあ!?』
カルナ「すまない、フロイド。オレは残る」
デッドショット『馬鹿野郎が! なんで……クソ、好きにしろ! 責任なんぞ取らねえぞ!』
カルナ「ああ。すまない」
342 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:11:37.55 ID:S9m+e/He0
アルジュナ「……何故トドメを刺さなかった。嘗めているのか、カルナ」ムクリ
カルナ「今の弾丸一発分を、オレに攻撃しろ。それで対等だ」
アルジュナ「……貴様」
カルナ「お前とは対等な戦いをしたい。オレの我儘だ、嫌ならば良い」
アルジュナ「……」
カルナ「……」
アルジュナ「……良いだろう」
343 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:12:03.49 ID:S9m+e/He0
デッドショット「クソ、クソ、クソ!!」ダッ
エリザベート「ちょっ、ちょっと! 何処行くのよ!! カルナは!?」タタッ
デッドショット「あいつはここに残る! 俺達は戻るんだよ、ペンギンのところにな! もしもし!」
通信機『……ザザ……ザザッ』
デッドショット「もしもし、コブルポット!? 応答しろ!!」
通信機『……ザザ……戻ってくるんじゃねえ、デッドショット』
デッドショット「何だ!? どういう事だ、説明しろ!」
通信機『敵の襲撃だ。止めきれねえ。ヴィランストリートは終わりだ、戻ってくるんじゃねえ』
デッドショット「待て、敵の襲撃だと……」
デッドショット(馬鹿な、攻撃が的確過ぎる。俺達が出払っていて守備が手薄なのを察知したのか……?)
デッドショット「何処からだ、何処から情報が漏れた!?」
通信機『ザザ……ザザザ……』
デッドショット「チクショウめ!!」
344 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:12:31.82 ID:S9m+e/He0
エリザベート「ちょ、ちょっと!? どうするのよ!?」
デッドショット「……」
デッドショット(……)
デッドショット「ヴィランストリートに戻るぞ、走って戻るしかねえ。行けるか」
エリザベート「あ、アタシは大丈夫だけど……」
デッドショット「じゃあ行くぞ! 急げ!」ダッ
エリザベート「ま、待ちなさいよ!」タタッ
345 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:13:05.59 ID:S9m+e/He0
………………
ペンギンの手下A「うぐっ!?」ドシャッ
ペンギンの手下B「ぐわあ!?」ドササッ
ケルト兵達「「「……」」」ザン、ザン、ザン……
フィン「勝ちは揺らがない、でしょうな。どうかなメイヴ殿、民の命まで取らないというのは……」ジッ
メイヴ「甘い事を言っちゃ駄目よ。完膚なきまでに叩き潰してこその侵略なんだから☆」
フィン「ふむ……」
346 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:13:34.94 ID:S9m+e/He0
メイヴ「さあ行くのよ、ケルトの勇士たち! 槍を血で染めて!!」
ケルト兵達「「「……」」」ザン、ザン、ザン……
メイヴ「……それにしても皮肉よねえ。イギリス人が元イギリス人を殺す、だなんて」
フィン「……」
ペンギンの手下C「テメェら寝てんじゃねえぞ! ボスにぶん殴られちまう、起きて戦え!」
ペンギンの手下D「スミマセン、エレナさん! ガキ共の事お願いします!」
エレナ「任せて! 皆、こっちよ! 逃げるわ!」
子供A「おじちゃん達はどうなるの!?」
子供B「おれ、ここで母ちゃんと父ちゃんを待ってないと……」
子供C「ペンギンおじさんは!?」
エレナ「……全部、あっちに着いてから説明してあげるわ! 早く逃げるのよ!」
347 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:14:01.69 ID:S9m+e/He0
メイヴ「ほら、逃がしちゃ駄目よ! やりなさい!」
ケルト兵F「!!」ダッ
子供B「え? うわあ!?!?」ビクッ
フィン「……っ!!」
ダダン!!!
ザシュッ……
フィン「……」ポタ、ポタ……
ケルト兵F「……!?」
348 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:14:31.32 ID:S9m+e/He0
メイヴ「……あ〜らら。やっぱり裏切るのね、フィン」
フィン「……私には出来ない。民草を巻き込むなど」ポタ、ポタ……
メイヴ「ふ〜ん、甘い事言っちゃって。戦いにそんな理屈持ち込んじゃう?」
フィン「ははは、冗談はよしこさん。理屈ではなく、誇りの問題ですので」
エレナ「……さあ、今のうちよ。こっちに来て」コソコソ
子供達「「「……」」」ビクビク
エレナ「早く!」
349 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:15:05.12 ID:S9m+e/He0
フィン「逃げる時間は稼ぎましょう。今のうちにどうか」
エレナ「え、えぇ。ありがとう」
フィン「なに、当然の事です」
メイヴ「ふざけてるようだけど、アンタ結構やるのよねえ。助けを呼ぶとするわ」
フィン「ははは、持ち上げてもらって嬉しいが、そうまでせずとも……」
???「呼んだかァ……」ザシ、ザシ
フィン「来るの早!」
350 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:15:50.38 ID:S9m+e/He0
メイヴ「ベオウルフ。裏切り者を狩る時間よ」
ベオウルフ「へえ、おもしれえ。……てめえだったか、フィン・マックール」ザシッ
フィン「ははは。これはどうも」
ベオウルフ「裏切るなんてどうした? 気に入らなくなっちまったのか」
フィン「前々からそうだったが、今回それが強く露呈してしまったのだ。……バーサーカーであるキミには、これは少し通じないか?」
ベオウルフ「ハハッ、まあな。殴り合えりゃ満足な俺には分からん」
フィン「そうか。良いだろう……フィオナ騎士団団長、フィン・マックール。この名が伊達ではないところを見せなければな」
ベオウルフ「ハハハハハハハ……まあ、御託を言っても始まらねえよな。結局は拳(コレ)だ、やろうぜ」
351 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:16:17.82 ID:S9m+e/He0
メイヴ「じゃあ私は侵略を続けるわね」スタスタ
フィン「!! 待ち……」
ベオウルフ「おっとぉ、何処見てやがる!!」ブォンッ
フィン「っ!」ガギィ!!
ベオウルフ「フハッ、戦いの最中に余所見かよ? 余裕のつもりか?」ギリギリギリギリ……
フィン「……王たる貴方が、民草が襲撃されるのを黙って見ているとは」ググググ……
ベオウルフ「創造の前に破壊有り。なあフィンよ、今更俺達が足掻いてどうにかなる話でもねえんだ……」グググ……
フィン「……かつては私もそう考えていた。だが、やはり、ここで戦わねば私の魂は死ぬのだ」
ベオウルフ「そうか。そんじゃあしょうがねえ、殺すとしようか」バッ
フィン「っ」
352 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:17:03.92 ID:S9m+e/He0
ベオウルフ「……」ジャキリ
フィン「……」カチャリ
フィン(二本の魔剣、『フルンディング』と『ネイリング』を抜いた。……来るか)
ベオウルフ「簡単に潰れんじゃねえぞ、その背に民を背負うと決めたんなら……」ググッ……
フィン「……」
ベオウルフ「男らしく戦わねえとなァ!!!」ダンッ!!!
353 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:17:42.67 ID:S9m+e/He0
ケルト兵達「「「……」」」ドドドド……
エレナ「皆走って! 向こうよ、早く逃げて!」
エレナ(駄目、追いつかれる……)
子供C「うわっ!?」ドサッ
エレナ「! 立って……」
ケルト兵G「……」ダッ
子供C「わああああ!?」
ケルト兵G「!」ブンッ
ドォン!!
弾丸「」ヒュォォォォォォォッ
ケルト兵G「!?」ドシュゥッ、ドサッ
ペンギン「ウチの若いモンに手を出すのは感心しねえな……」ノシノシ……
354 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:18:14.27 ID:S9m+e/He0
エレナ「アナタ……」
ペンギン「さっさと行け、無事にガキ共を連れて行くってのが約束だろうが。悪党でも約束はそうそう破らねえモンだ」
エレナ「……えぇ! 行くわよ皆!」
子供C「お、おじちゃん! ペンギンおじちゃんは!?」
ペンギン「けっ、何がおじちゃんだ。さっさと行けクソガキ、二度と俺の前に顔をみせるんじゃねえぞ」
子供C「うっ……なんで……」
ペンギン「ピーピーうるさいヤツだな。エレナ、引きずってでも連れて行け」
子供C「なんでそんな事いうんだよ!」
エレナ「いいから、行くわよ!」ガシッ、ダッ
子供C「まてよ! まだ!」ズルズル……
355 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:18:45.75 ID:S9m+e/He0
メイヴ「お優しいわね」
ペンギン「何が優しさだ、鳥肌が立つからやめろ。目の前で死なれちゃ俺が胸糞悪いだけだ、カハハ……」
ケルト兵達「「「……」」」ザン、ザン、ザン……
メイヴ「悪いけど、アンタ達はここで終わり。いい加減に反抗が目障りだったのよね」
ペンギン「俺が? 終わりだと? 良いか雌犬、本当に終わりだと思ってるなら教えといてやる」
メイヴ「……」
ペンギン「俺はな、どん底に突き落とされてからが強いんだ」ニヤリ
メイヴ「殺して」
ケルト兵達「「「!!」」」ダッ
356 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:19:13.15 ID:S9m+e/He0
………………
デスストローク「ハッ!」バッシィィィィ!!
ラーマ「ぐうっ!?」ドシャッ
キャットウーマン「きゃ!?」ドシャシャァ!!
シータ「ラーマ様!? セリーナさん!?」
ナイチンゲール「まだ……」ムクリ
マシュ「すみません皆さん、私に任せて下さい!」
ビリー「はあ?!」
ラーマ「何を!?」
バットマン「待て! マシュ、やれるのか!?」
マシュ「はい! 一人でやります!」
バットマン「……信じるぞ!」
マシュ「はい!」ダッ
デスストローク「血迷ったか、小娘!」ババッ
357 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:19:41.08 ID:S9m+e/He0
激闘の中、マシュの突然の提案に驚いたものは多い。だがマシュ自身にとって、これは至極当然の作戦であった。デスストロークは目の前の小娘が、自信に満ち溢れている事を知る。
これはブラフか? それとも本当に対等に渡り合う自信があるのか? 死の傭兵は思わず口の端を歪め、斜めに斬撃を繰り出す。マシュはそれを盾で受け止め……いや、盾を、手放した?
マシュの大盾が地面に落ち、火花を散らす。彼女の目に焦りはない。つまり、計算通り? この行動が?
(愚かな。いや、狂ってしまったか?)
無理からぬ事だ。この傭兵と、デミ・サーヴァントとして覚醒したてのマシュには、経験の差がありすぎる。その重みを感じれば、絶望もやむなし。半端に才能がある戦士ほど自棄に走ってしまうものだ。デスストロークは止まらず、舞うように跳躍。再度斜めに斬撃を叩き込む。
が、マシュはそれを腕甲の鎧で受け、いなした。この瞬間、スレイド・ウィルソンという男は己の認識を改め、敵を見くびる事をやめた。それはいずれ致命傷を呼び込むからだ。マシュの目は鋭く輝いている。
彼女がデスストロークの武に見たのは『流れ』だった。激流に下手に逆らえば、それは死を招く。流れの中に岩があれば、それは流れの変化を招く。マシュが一対一を望んだのはこれが理由だ。全ての狙いを一身に受ける事で、逆に対処を容易にしたのだ。
両者の足運びが砂塵を巻き起こす。マシュの方へ一歩。かと思えば、デスストロークの方へ三歩。跳躍が交互に行われ、突進が時に二人の位置を入れ替える。
デスストロークは背筋が粟立つ感覚を覚える。この小娘の成長……少し前まで、簡単なフェイントにすら引っかかる雛じみた技術しか持ち得なかった小娘が、こうまで喰らい付いて来るとは。喰らい付いて来る? いいや、今や彼女は自分を超えようとして……?
「デヤァァァァァァァッ!!」
焦りが剣筋を僅かに粗くした。その瞬間、マシュの脇腹を捉えたかに思われたその斬撃は、中途で岩にでも阻まれたかのように止まった。マシュの両手が、刃を両側面から挟み、止めていた。白刃取りだ。
「せやぁぁっ!!」
マシュが斜めに身体を捻じった。それはデスストロークの潰れた右目側からの一撃であり、完全に死角を、虚を突いた回し蹴りだった。躱し切れず直撃を食らい、自分の首の骨が砕ける音を聞きながら、スレイドは意識を手放した。
358 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:20:07.86 ID:S9m+e/He0
デスストローク「ぐあ……」ドッシャァァシャシャシャシャ……
マシュ「っはぁ、はあ……!!」ジリッ
ビリー「うわお……」
ラーマ「なんと……」
シータ「女傑ですか!」
ナイチンゲール「……彼女は……」
バットマン「……」グッ
マシュ「っ、見ててくれましたか、マスター!」バッ
バットマン「勿論見ていた。良い動きだったぞ、マシュ」
359 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:20:38.20 ID:S9m+e/He0
デスストローク「……」
デスストローク「……うぐ……」ムク、プルプル……
デスストローク(駄目だ。治癒に時間が掛り過ぎる……)ドサッ
ザシ、ザシ……
「なんだ、やられたのか。情けねえ野郎だ」
デスストローク「……貴様……」
クーフーリン「まだ喋れるのか、頑丈だな」
360 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:22:32.63 ID:S9m+e/He0
バットマン「何者だ。……いや、お前は……クー・フーリン?」スッ
クーフーリン「俺は王だ。この世界を統べる王だ」ガチャリ
ナイチンゲール「……王。あの槍。つまり、ケルト兵を率いているのは、貴方ですか」
クーフーリン「フン、なんだって良いだろうが。どうせ今から死ぬお前らに関係があるか?」
ナイチンゲール「……」ググッ
バットマン「待てフローレンス」
ナイチンゲール「……退いて下さい。ここでケリをつければ……」
バットマン「分からないのか。実力の差が大きすぎる……」
ナイチンゲール「ではこのまま放っておいて、更なる地獄を産み出させるのを容認しろと?」
バットマン「お前が死ねば、奴を止める事はできなくなるぞ。今は退かねば……」
ナイチンゲール「……」ギリィ
バットマン(ここで出会ってしまったのは計算外としか言いようがない……ヤツは強い。ベインにも匹敵する、この実力の充実……)
キャットウーマン「……あらら、まさかここに直接来るなんてね……」
バットマン「セリーナ、もう一度スモークとフラッシュを焚けるか?」
キャットウーマン「在庫切れね」
バットマン「……本気か」
キャットウーマン「流石にこんな時に冗談は言わないわよ……」
361 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:23:18.66 ID:S9m+e/He0
クーフーリン「……『退かねば』か。俺がお前らを退かせると思ってるのか?」ガチャリ
マシュ「マスター、敵サーヴァントの魔力増大を感知。危険です」ガシャ
バットマン「全員備えろ。来るぞ、ヤツの宝具が……」
クーフーリン「デスストロークを倒したのはテメェだな」
マシュ「え?」
クーフーリン「それじゃあ、最初はお前だ。お前を殺す」グググググッ
バットマン(いかん)
バットマン「『令呪を以て命ずる』! マシュ、宝具を解放しろ!!」
クーフーリン「抉り穿つ鏖殺の槍(ゲイ・ボルグ)」ブォンッ
朱槍「」ゴォォォォォォォォッ!!
362 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:23:53.07 ID:S9m+e/He0
マシュ「真名、偽装登録……行きます!!」ガシャッ
マシュ「『ロード・……』」ドクン
(((それは全ての疵、全ての怨恨を癒す、我らが故郷。私は誰だ、マシュ・キリエライト)))
マシュ「……っ!?」ドドォッ、ゴォォォォォオォォォォォォ……
バリィィィィィィィィィィィィィ……!!!
ザシュッ!!
マシュ「かはっ……!?」グシャァ……
363 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:24:42.08 ID:S9m+e/He0
バットマン「! マシュ!?」
ラーマ「何だと!?」
ビリー「なんてこった……」
バットマン(馬鹿な、あれより高出力の攻撃を何度も受け止めてきたはず……)
バットマン「大丈夫かマシュ!?」ダッ
マシュ「は、はっ、あ、ぐ……」コヒュッ、ヒュー……
ナイチンゲール「退いて下さいブルース。……心臓は僅かに逸れています。ですが、肺を片方貫通している」
クーフーリン「まずは一人。次だ」ガシャリ
バットマン「馬鹿な、連射できるのか……!?」
キャットウーマン「バットマン、伏せて!!」ガバッ
クーフーリン「抉り穿つ……」
砂塵「」ブワアァァァッ……
364 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:25:30.19 ID:S9m+e/He0
クーフーリン「……ああ?」ピタッ
砂塵「」ブワアアアア……モクモク……
「こっちだ! 大地の精霊と呼応して目くらましをしている、今しかないぞ!」
バットマン「何……」
シータ「迷っている暇はありません!」
ラーマ「うむ、一刻も早く撤退せねば! 行くぞ!」
ナイチンゲール「……ブルース、行きましょう。マシュは私が背負います」
キャットウーマン「さあ早く、逃げるわよ!」
バットマン「……すまない」
バットマン(すまない、マシュ……! お前の変化に、私が気付いてさえいれば……)
マシュ「……」グタッ
365 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:26:23.95 ID:S9m+e/He0
砂塵「」モウモウ……ザアアアッ……
クーフーリン「……逃げやがったか」ザシ……
クーフーリン「おい、デスストローク。起きろ」
デスストローク「……」
クーフーリン「……チッ」ガシ、グイッ
デスストローク「……」ブラァ
クーフーリン「……」ザシ、ザシ、ザシ
クーフーリン(『報告』が無ければ動けなかった。その他の連絡は一切なし)
クーフーリン(あの女が牢の外に出てた。それでいて、氷山が消えてねえ……つまり、フリーズの野郎も裏切ったな)
クーフーリン(裏切りは許さねえ。追手を差し向けるか)
クーフーリン「フン」ザシ、ザシ
クーフーリン(反抗勢力も、所詮は些事。全部圧し潰してやる。俺が、全部)
366 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:26:51.72 ID:S9m+e/He0
………………
デッドショット「……」タタッ、ダッ
通り「」シィ……ン
エリザベート「……酷い荒らされようね。これじゃあ、生き残ってる人なんて……」
デッドショット「……」ダダッ
スイングドア「」ギィィィィッ
デッドショット「ペンギン! 何処だ!」タッタッ
空のグラス「」カラン……
デッドショット「……」ダッ
スイングドア「」バタァン!!
367 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:27:35.45 ID:S9m+e/He0
エリザベート「……」
デッドショット「……」ダッ、タタタ……
傘「」コロ……
デッドショット「……これは」ガシッ
エリザベート「傘?」
デッドショット「……ペンギンがいつも使っていた傘だ。……まさか、本当に……ここが陥落したのか」
エリザベート「……」
デッドショット「……」
368 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:28:03.22 ID:S9m+e/He0
デッドショット「……」
エリザベート「……ね、ねえ。こうしてても仕方ないし、ここに居ても、いつ奴らが帰って来るか分からないから危ないし……逃げて、森の中に入りましょうよ。それなら隠れられるでしょ?」クイクイ
デッドショット「……」
エリザベート「……ねえってば」
デッドショット「……ああ、そうだな。そうだな……クソ、どうしてこうなったんだ……どうして……」
369 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:28:30.34 ID:S9m+e/He0
………………
焚火「」パチパチ、パチッ……
デッドショット「……」
エリザベート「……」
デッドショット「……」
エリザベート「……あ、アタシ、狩りに行ってくるわね」ピョコン
デッドショット「俺の分は要らねえ」
エリザベート「そ、そう? アタシもお腹は減ってないから、……やっぱり行かなくていいわね」チョコン
デッドショット「……」
エリザベート「……」
370 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:29:12.08 ID:S9m+e/He0
デッドショット「……お前と一緒に行動する理由も、もう無くなった。何処でも好きに消えて良いぞ」
エリザベート「そんな……」
デッドショット「ヴィランストリートは壊滅した。寄る辺もねえ。こんな生活、いつまでも続けられる訳がねえ」
(((パパ、人を撃つのはもうやめて……)))
デッドショット(……罰が当たったんだな。後悔先に立たず、当然だ。人殺しで生きてきた連中が、何かを守れるワケがねえ)
デッドショット「終わりだよ、何もかもな」
エリザベート「……」
371 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:30:00.23 ID:S9m+e/He0
エリザベート「……アンタ、狙撃できるんだから頭良いと思ってたんだけど」
デッドショット「……」
エリザベート「アタシがそのくらいでマネージャーから離れると思ってんの? 悪評立てられたら困るのよ、ばーか」
デッドショット「……へっ、そうか……」
デッドショット(頭が良い、か……狙撃の計算は、いつもうまく行くのによ……)
デッドショット(なのに、なんで……)
(((デッドショット。お前は終わりだ)))
(((パパ……)))
372 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:30:28.99 ID:S9m+e/He0
デッドショット「悪いな、今日はまともな話ができそうにねえ。寝るよ」ゴロリ
エリザベート「……」
デッドショット「……」
焚火「」パチ……、……シュゥゥゥ……
エリザベート「……アタシも寝るわね」ゴロ
デッドショット「……ああ。おやすみ」
エリザベート「おやすみ……」
373 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/07(金) 22:31:25.79 ID:S9m+e/He0
エリザベート(…………)
エリザベート(……)
エリザベート「馬鹿ね。本当に、馬鹿なんだから」ボソッ
374 :
◆GmHi5G5d.E
[saga sage]:2018/12/07(金) 22:32:27.17 ID:S9m+e/He0
今回の更新はここまでです。お付き合いいただきありがとうございました。
375 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/07(金) 22:46:51.53 ID:8WEgbtFso
乙
デスストロークさんこんな扱い…
376 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/07(金) 23:07:01.27 ID:cw479ALHo
乙
マシュの幸運がCでなければ即死だった・・・
377 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/08(土) 01:23:48.53 ID:6I8KcbtVo
マシュって人造人間なんだっけ?某ガンダム種でいうところのコーディネーターみたいなもん?
そうでなきゃ歴戦の傭兵相手に強すぎだよな…
378 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/08(土) 02:24:07.58 ID:n7qM9+G3o
>>377
某ガンダム種で例えるならラウ・ル・クルーゼ
どちらかといえばブレア・レヴェリーか
379 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/08(土) 17:12:19.61 ID:iF1IJ8KpO
こうしてデスストロークはマシュを弟子にしようと固執を…
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/08(土) 20:38:56.43 ID:tnhISZHzo
人造人間的なヒーローはDCはあんまりいない気がする
381 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/09(日) 00:08:41.84 ID:yr+eGm9/0
アメイゾとか
382 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/09(日) 10:45:46.89 ID:FlqMQ0SwO
>>377
人間に英霊を憑依融合させたデミ・サーヴァント
383 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/10(月) 12:49:37.18 ID:h5cil+73o
マシュはナイトウイングになるのかオラクルになるのか
384 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/12/10(月) 21:15:56.69 ID:iWkp3iPLO
>>383
バットガールでいいだろ
385 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/19(水) 23:59:41.45 ID:UU0zuN380
………………
梟「」ホーッ、ホーッ……
……ザワザワ……ザアアアッ……
デスストローク「……」ムクリ
デスストローク「……」
デスストローク(命拾いをしたか。忌々しい身体だ)チッ
クーフーリン「起きたかよ」ザシ、ザシ
デスストローク「ああ。俺を拾ったようだな」
クーフーリン「負け犬をな。無様な負けっぷりだったぜ」
デスストローク「フン。……無様、確かにな」
386 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/20(木) 00:00:06.98 ID:nZCc8mKv0
デスストローク(……何かがおかしかった。あの程度の一撃、凌げない訳がない……だが、躱せなかった)
デスストローク(あの小娘の身体能力が急激に上昇したか? それとも、俺が鈍っただけか?)
クーフーリン「らしくねえな。テメェの戦闘能力を俺が買い被ってたのか?」
デスストローク「見くびるな。あの小娘の癖は見抜いた、次はない」
クーフーリン「だと良いがな」
デスストローク「……」
387 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/20(木) 00:00:33.98 ID:nZCc8mKv0
デスストローク「……ダグザの棍棒は?」
クーフーリン「もう少しだ。所在は掴めた」
デスストローク「そうか。……報酬は、それだ。聖杯とやらにも興味はない、ダグザの棍棒だけをくれ」
クーフーリン「フン、ご執心だな。それ以上強くなりたいのか、……それとも、蘇らせたいヤツでも居るってのか」
デスストローク「……」
クーフーリン「……図星か」
388 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/20(木) 00:01:06.64 ID:nZCc8mKv0
クーフーリン「まあ、好きにすりゃあ良い。俺には関係ねえ話だ、奴らを殲滅した後にお前が何処で野垂れ死のうが興味もねえ」
デスストローク「お前はどうするんだ、クーフーリン。この世界を滅ぼした後は?」
クーフーリン「……どうもしねえ。俺が知ったこっちゃねえ。俺は壊すだけだ。そのための王だ」
デスストローク「王か……」
クーフーリン「……」
デスストローク「……」
389 :
◆GmHi5G5d.E
[saga]:2018/12/20(木) 00:02:21.83 ID:nZCc8mKv0
デスストローク「……結局、俺達に何かが残る事は無いようだな」
クーフーリン「戦士ってのはそういうモンだ。壊して回って、それで終わりだ。何故それで満足できねえ?」
デスストローク「……何故、か。フフ……」
デスストローク(……今の俺は、戦士として不完全なのかもしれんな……)
クーフーリン「……感傷か。それに飲まれてりゃ、負けるだろうな。小娘相手に」
デスストローク「感傷? ……そうかもしれんな」
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