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【シャニマス】甜花「このままじゃ、ダメ……!」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/03(土) 23:26:02.83 ID:+KmGKB950
甘奈「え?」
甜花「甜花……このままじゃ、ダメになる……」
甜花「なーちゃんがいないと、生きていけない……ダメ人間になっちゃう……!」
甘奈「そうかなぁ? あれだけ不安がってたアイドルのお仕事も、今は一生懸命がんばって楽しんでるし」
甘奈「いつの間にか、1人で何でもできるようになっちゃうと思うけどなー」
甜花「えっ……そう思う……?」
甘奈「うん! 甜花ちゃんはできる女の子だから!」ニコニコ
甜花「甜花はできる子……にへへ……」
甜花「じゃあ、まだなーちゃんに甘えててもいいよね……?」
甘奈「当たり前だよ! 歯磨きの続きしよ? はい、あーんして」
甜花「あーん……」
甜花「はっ……!? だ、ダメ……!」プイッ
甘奈「どうしたの?」
甜花「これ、いつものパターン……こうして甜花は、なーちゃんの優しさにハマっていく……」
甜花「堕落していく……危ないとこだった……」フゥ…
甘奈「もー、気にしすぎだよ甜花ちゃん。歯磨きを妹にしてもらうのなんて、万国共通で一般常識だからね」フフ
甜花「……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1541255162
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/03(土) 23:34:41.09 ID:+KmGKB950
甜花「なーちゃん……」
甘奈「?」
甜花「甜花が、堕落の一途を辿ってる原因……なーちゃんにもあると思う……」
甘奈「え」
甜花「なーちゃんは、お掃除もお洗濯も、てきぱきこなして……お料理も作れる……ハイスペック……」
甜花「その上、甘えさせ上手……甜花のお世話、嬉しそうにしてくれるから……ついつい甘えちゃう……」
甜花「もちろん……一番悪いのは、甜花だけど……」
甘奈「ど、どっちが悪いとか、そういうことじゃないと思うな。甘奈は甜花ちゃんのお世話してて幸せだもん!」
甘奈「甜花ちゃんは、お世話されてどうだった? 喜んでくれてたよね?」
甜花「……」
甘奈「て……甜花ちゃん……?」
甜花「喜んでたのは確か……だけど……」
甜花「あのね、なーちゃん……。さっきなーちゃんは、甜花のこと……できる子だって言ってくれた……」
甜花「でも、正しくは……やればできる子だと思う……」
甘奈「うんっ! そうだよ! 甜花ちゃんはやれば何でも…」
甜花「だから、甜花……これから、やらなきゃいけない……」
甜花「やっぱり、なーちゃんに甘えないよう……がんばらなきゃいけない……!」グッ
甘奈「!!」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/03(土) 23:43:55.21 ID:+KmGKB950
甜花「歯ブラシ、貸して……」スッ
甘奈「あっ」
甜花「これからは……歯磨き、自分でやる……」
甜花「これが、甜花自立の第一歩……!」シャコシャコ
甘奈「……甜花ちゃん……」
――――
千雪「そんなことがあったの」
甘奈「……」
千雪「で、いつもみたいに甘えて来てくれないから、しょんぼりしてるのね」フフ
甘奈「し、してないよ。甜花ちゃんの一世一代の決意だもん」
甘奈「甘奈は応援してあげなきゃ。自分の脚でしっかり立とうとしてる甜花ちゃんを」
甜花「うぅぅ……」グッタリ
千雪「レッスンでヘトヘトになって、違う意味で立てないみたい……」
甘奈「て、甜花ちゃん!?」スタタッ
甜花「来な、いで……!」
甘奈「!?」
甜花「大丈夫……甜花、まだ余裕……っ」プルプル
甜花「ここで、なーちゃんに頼ったら……ぜんぶ水の泡、だから……!」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/03(土) 23:52:36.74 ID:+KmGKB950
甘奈「甜花ちゃん……!」ウルウル
甘奈「分かった、じゃあ全力で応援するね! がんばれ!」
甜花「ふうっ……くっ……!」プルプル
甘奈「がんばれ! 甜花ちゃんなら立てる!」
甜花「うゅーーっ……!」プルプル
千雪(生まれたての子鹿さんみたい)
甜花「……え、いっ……!」スッ
甜花「や、やった……! ひとりで立てた……!」パァァ
甘奈「すごいっ! すごいよ甜花ちゃんっ!」スタタタッ
甜花「にへへ、なーちゃ……あっ」
甜花「ダメ……!」
甘奈「!!」ピタッ
甜花「こ、このくらい……甜花なら、できて当然……」キリッ
甜花「だから、褒めるのも、なでなでもいらない……」
甘奈「そ……そっか。そうだよね」
甜花「お水飲んでくる……」
スタスタ
甘奈「……」
千雪(またしょんぼりしちゃった)
千雪(それにしても、甜花ちゃんの意思は本物みたい。いつもならすぐ立たせてもらうのに)
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/04(日) 00:03:54.41 ID:CUOVQqxp0
――――
甜花「なーちゃん……」
甘奈「どうしたの!? ケーキ食べさせてほしいの!?」キラキラ
甜花「ち、違う……ひとりで、食べれる……」パクッ モグモグ
甘奈「そう……」
千雪(やっぱり甜花ちゃんのお世話ができなくて辛そうね)
千雪(こうなると、甘奈ちゃんも『脱・甜花ちゃん』を目指さなきゃ)
甜花「ケーキじゃなくて……これ、見て……」ピラッ
甘奈「?」
甜花「千雪さんも……」
千雪「私も?」スッ
千雪「これは……」
甜花「さっき考えた……甜花が自立するための、5ヶ条……」
甜花「これからは、これを意識して生活する……」
千雪「確かに、この5ヶ条が当たり前になれば自立したと言ってもいいと思うけど」
千雪「大丈夫? 一気にやらなくても、少しずつ…」
甜花「へーき……! 甜花は、やればできる子だから……!」フンス
千雪(すごいやる気。まるで別人を見てるみたい)
千雪(だけど……)
甘奈「いいんじゃないかな」
千雪「!」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/04(日) 00:15:25.21 ID:CUOVQqxp0
甘奈「甜花ちゃんなら、きっとすぐに慣れちゃうよ!」
甘奈「応援するからね!」スッ
甜花「なーちゃん……ありがとう……」ギュッ
千雪(固い握手……)
千雪(そうよね。せっかくの決意なんだから、口は出さずにしばらく見守りましょう)
――――
『甜花自立への5ヶ条・その1』
甜花「規則正しい生活リズムを、身につける……!」デデン
甜花「朝、決まった時間に起きて……夜、決まった時間に寝る……」
甜花「お昼寝は1日30分……ゲームは1日2時間……」
甜花「お休みの日も……なるべく……同じ、リズムで……」ウトウト
甘奈「あ……! 甜花ちゃん、うとうとしてる……!」コソコソ
千雪「いつもならお昼寝の時間だから」コソコソ
甜花「……zzz」
千雪「あら、ソファーに座ったまま夢の中へ」
甘奈「ヤバい! もう30分のお昼寝は済んでるし、このままじゃ甜花ちゃん自立計画が危うい!」
甘奈「何とかしないと。何とか……」
千雪「甘奈ちゃん」ツンツン
甘奈「え?」
千雪「あれを見て」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/04(日) 00:25:10.95 ID:CUOVQqxp0
甜花「うー……!」ブンブン
甘奈「あれ? 起きてる」
千雪「必死に頑張ってるわ。このまま眠らず過ごせるといいけど」
甜花「……zzz」
甜花「はっ……!? ね、寝てない……甜花、ぜんぜん寝てない、よ……」
甜花「うう……睡魔、強力……このままじゃ負ける……」
ポワンッ
悪魔甜花『ふっふっふ……』
甜花「!」
悪魔甜花『ちょっとくらい、大丈夫……1日だけなら、平気……』
悪魔甜花『眠っちゃえ……きっと気持ちいいよ……』
甜花(そ……そうだよね……追加で、30分くらいなら……)
ポワンッ
天使甜花『ダメだよ……』
甜花「!」
天使甜花『妥協しちゃ、ダメ……自分で決めたことだから……』
天使甜花『最後まで、やり通さなきゃ……』
甜花「……」
甜花「うん、その通り……。甜花、がんばる……!」
甜花「あぅ……でも、睡魔がホントに強い……眠すぎる……」ウトウト
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/11/04(日) 00:37:51.90 ID:xOY+6KV+0
期待
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/04(日) 00:38:06.51 ID:CUOVQqxp0
甜花「ようし……事務所の中、歩く……」スッ
スタスタ
甜花「こ……こうしてれば、眠気に負けない……」
甜花「……zzz」ガクッ
甜花「はっ……!? こ、この……!」ペチ
甘奈「甜花ちゃん、ほっぺを叩いて眠気を堪えてる……!?」
甘奈「並外れた根性だよ……! さすが甘奈のお姉ちゃん……!」ウルウル
千雪「甘奈ちゃん、あまり身を乗り出すとバレちゃいますよ」
――――
『甜花自立への5ヶ条・その2』
甜花「お菓子の摂取量を、最小限に抑える……!」デデン
甜花「これまでは……際限なく、お菓子を食べてた……」
甜花「ポテチ、チョコレート、アイス……アメ、グミ、なーちゃん特製スイーツ、などなど……」
甜花「色々あるけど……どれか1つだけで、1日を乗り切る……」
甜花「……もうケーキ食べちゃったから……がまん……」
千雪「甜花ちゃんそんなに食べるの?」
甘奈「ううん。最低2つ、多くて3つだよ」
甘奈「近頃はアイドルのお仕事が忙しいから、反動で3つくらい食べちゃうかな」
智代子「あっ、甜花ちゃんだ!」
甜花「!!」ササッ
智代子「え? な、なんで身構えるの?」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/04(日) 00:48:24.81 ID:CUOVQqxp0
甜花「智代子ちゃん……通称チョコちゃん……」
甜花「いつも甜花に、美味しいチョコレートくれる……優しい人……」
智代子「えへへ、だって美味しいものはみんなで食べた方がいいし」
智代子「そうだ! 実はさっき有名店の限定チョコをゲットしたんだけど、よかったら食べる?」
甜花「はう……!?」
甜花「げ、限定チョコ……うう……ほしい……」
智代子「あげるよ。はいどうぞっ」スッ
甜花「……美味しそう……」ゴクリ
甘奈「ダメだよ甜花ちゃん……! アイス食べたんだから我慢しなきゃ……!」
千雪「あ、手が伸びてる」
甘奈「甜花ちゃーん……!!」
甜花「にへへ……1日だけ、2つ食べたって……」
ポワンッ
天使甜花『ダメ……せっかく、自立しようと頑張ってるのに……』
甜花「!」
天使甜花『ここで負けちゃ、ダメ……頑張って……!』
甜花「そ、その通り……ちょっとの油断が、命とりになるかもしれないし……」
ポワンッ
悪魔甜花『ふっふっふ……』
甜花「!?」
悪魔甜花『1つくらい、余分に食べても……大したことない……』
悪魔甜花『きっと美味しいよ……限定チョコ……。1つ、食べちゃえ……!』
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/11/04(日) 01:02:20.39 ID:CUOVQqxp0
甜花「お……美味しいチョコ……」
甜花「限定の……」
智代子「うん、限定のチョコ! 口に入れたらとろけちゃうんだー」
甜花「……」ダラー
甘奈「甜花ちゃんのヨダレがすごいことに」
千雪「我慢できるかしら……」
甜花「……」
甜花「ご……ごめんなさい……!」ペコリ
甘奈・千雪「!!」
甜花「甜花、今……すといっくな生活を、目指してる……」
甜花「気持ちは嬉しい、けど……チョコは、遠慮します……」ペコリ
智代子「あっ、そうなんだ。ごめんね? そんな時に誘惑しちゃって」
甜花「ううん……で、でも……」
甜花「明日なら、食べられるから……」チラッ チラッ
智代子「そうなの? なら事務所の冷凍庫で冷やしておくから食べてよ!」
甜花「いいの……?」
智代子「メモも添えておくよ。『これは甜花ちゃんの』って」ニコッ
甜花「あ、ありがとう……!」パァァ
甘奈「甜花ちゃん……よく耐えたね……偉いよ……!」グスッ
千雪「だ、だから甘奈ちゃん。そんなに身を乗り出すと見つかっちゃうから」アセアセ
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