【安価】完璧男子と魔法系女子

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 19:37:51.92 ID:8d4DzVmC0
やぁ諸君!女だよ!
私は今気になってる人がいるの!

...あ、恋情じゃないよ!興味興味!

男くんっていうんだけど、隙が全くないの!
でも悪い人じゃなくて、普通に話せるんだ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1534847871
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 19:43:46.14 ID:8d4DzVmC0
女「男くん」

男「何?」

女「好きな食べ物教えて」

男「鯖の味噌煮」

女「ふーん、ありがと。ところで、この式分かる?」

男「これはここをこうしてここをくっ付ければ良いよ」

女「うひゃー」


当たり障りのない返答、完璧な頭脳
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 19:49:52.01 ID:8d4DzVmC0
将来も期待されてて、アタックしてる女子もいる
断ってるみたいだけどね
私も本当にこいつが完璧なのか知りたかったからお姉ちゃんに頼んだの


女「姉様ぁー!」

姉「女普段そんな呼び方しないっしょ」


彼女が私の自慢の姉
異世界で勇者やってるんだって!
痛い子じゃないよ!本当だよ!
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 19:55:40.68 ID:8d4DzVmC0
女「マジックアイテム貸してよ」

姉「...どんな?」

女「人の心が読めるやつ!」

姉「止めた方がいいよ」

女「なんで!?」

姉「そういうラブコメの波動放ってるやつはお前みたいな脳内お花畑が使うとろくなことにならない」

女「分かんないじゃん」

姉「何人に使うつもりだ?大人数に使うとなんやかんやでナイフで刺されたりするよ」

女「一人だからさ。ね、良いでしょ?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 20:00:52.46 ID:8d4DzVmC0
姉「はぁー...いいよ。このコンタクト付けて」

女「うん」

姉「濡らしたりしなくても付くよ」

女「あ、そうなの?」スッ


試しに姉の心を覗いてみよう!

...あれ?もやがかかってる


姉「あっはっはー!やっぱり私の心覗こうとしたー!」

女「うぇ!?」

姉「そんな低級術式が私に効くわけないじゃん」

女「ぐぬぬ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 20:07:21.69 ID:8d4DzVmC0
姉「別に見ようと思わなければ見えないから安心していいよ」

女「ぬーん」

姉「遂にお前もそんな時期か」

女「これ只の興味だよ?」

姉「まじ?」

女「うん」

姉「あーヤバいよそれ。純度100%の好奇心が一番悲惨な結果を呼ぶの」

女「大丈夫大丈夫」

姉「最悪打ち消しも出来るから...でもまぁ、慎重に行動しろよ」

姉「おやすみ」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 20:34:20.69 ID:8d4DzVmC0
〜翌日・学校・休み時間〜

女「男くん男くん」

男「なんだい」

女「苦手な事とかある?」

男「うーん...」

女(最初からお前の当たり障りのない返答に興味なんかない!)

女(さぁ見せてみろお前の心!)


女はコンタクトを起動した
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 20:36:12.31 ID:8d4DzVmC0
>>9...男の考えていること
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/21(火) 20:38:14.41 ID:Ma0APMzr0
心を覗かれることは嫌い
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/21(火) 20:39:14.72 ID:0aqzetPF0
女のこと。なんでそんなこと聞いてくるんだろうとか自分に気があるのだろうか色々と真面目に考えている
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 20:46:22.70 ID:8d4DzVmC0
男(心を覗かれるのは嫌いだな)

女「__ッ!?」

男「驚いたよ。まさか心を覗きにくるとは」

男「でも、少し雑なやり方だね」

男「だから、君は魔法を使えない」

男「恐らくは君の近親者にいるんだろう?」

女「...全部正解」

男「では、この人を連れて明日家に来てくれ。丁度休日だ」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 21:04:47.89 ID:8d4DzVmC0
〜家〜

女「だっておwwwwwww」

姉「思ってたより平和な決着で良かった」

女「よくない...良くないよっ!」

女「絶対一本取ってやる...つまり早朝にこっそりヤツの家に忍び込む」

姉「親とかいるでしょ」

女「あの年で一人暮らしだぁ...!」

姉「分かったから空腹のハイエナみたいなオーラを出すのを止めて」

女「決行は朝四時」

姉「めんど」

女「ごめん姉ちゃん...私、負けられないの」

姉「敗北を知れ」

女「やなこった」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 21:19:13.16 ID:8d4DzVmC0
〜早朝・男の家〜

女「でかい家」ボソ

姉「思ったよりはな」ボソ


地元の名家といったような詫び寂びを感じさせる家...


女「...ここが寝室か...」ボソ

姉「で、どうするの?」ボソ

女「起きるまで待つ」ボソ

姉「はー...」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 21:22:47.80 ID:8d4DzVmC0
〜数時間後〜

男「...」パチ

女(起きた)

姉(本当に...!本当に!無駄な時間だった!)

女「おっはよー♪元気?」

男「>>15
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/21(火) 21:25:25.72 ID:0aqzetPF0
うん。おはよう
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 21:46:00.55 ID:8d4DzVmC0
男「うん。おはよう」

男「...そこの貴女が、魔法使いですか」

姉「勇者だよ」

男「これはこれは。今、お茶を淹れてこよう」スタスタ


男は何処かに行った


女「私の...作戦は...?」

姉「無駄。なにもかもね」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 22:04:47.82 ID:8d4DzVmC0
男「紅茶です。どうぞ」

女「ど、どうも」

姉「頂くわ」コク

姉「それで、私に何の話?」

男「魔法とか、異世界の事について聞きたかったんです」

姉「でも、貴方も魔法が使えるんでしょう?」

男「死んだ祖父が魔導書を持っていましてね、『解除』」


虚空から本が現れた
私も、本当に魔法を使っているのは初めて見た


男「こちらが魔導書です。いつもはこうして隠し持っているのですが」

姉「...んーー...マジか」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 22:23:19.99 ID:8d4DzVmC0
姉「その魔導書、ヤバいよ」

男「ヤバい、とは一体?」

姉「私の行った異世界では伝説になってた魔導書《蒼山の書》」

姉「貴方が持っているのはそれね」

男「それはいい」

姉「最後のページの魔法、解読出来た?」

男「...いえ。あれは言語学の本があっても分かりませんでした」

姉「そう」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 22:43:28.66 ID:8d4DzVmC0
男「解読、出来ます?」

姉「やってみない事には」

男「手伝っていただけますか?」

姉「私も興味があるわ。喜んで」


二人は魔導書の解読を始めた
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/21(火) 22:51:19.81 ID:8d4DzVmC0
女「ぶーぶー」

男「おや」

姉「じゃあ女にも魔導書(紙切れ)あげる」

女「えー」

姉「それ使って遊んでなさい」

女(しょうがない、唱えてみよう)

女「>>21!」


>>22...効果
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/21(火) 23:03:54.20 ID:OIOXTLObo
アバダケタブラ
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/21(火) 23:06:47.61 ID:0aqzetPF0
何もなかった…と思ったら女が起こを異性として意識する
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/21(火) 23:07:27.15 ID:0aqzetPF0
>>22は「女が男を」が正しいです
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 19:26:56.42 ID:I0l7zZkz0
女「アバダケタブりゃっ!」

姉「...ふふっ」

男「......」

女(盛大に噛んだーっ!!)

女(おーけーおーけー、ワンモアワンモア)スーハー

女「アバダケタブラ!!」ピュイーン

男「...え?」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 19:40:50.08 ID:I0l7zZkz0
男「姉さん、まさか本物の魔法を唱えさせたんですか?」

姉「あぁ、私達やその所有物に危険はないよ」

女「...で、これどんな魔法?」

姉「秘密だ」

男「私達、というのには女も含まれていますか?」

女「へ?」

姉「この子の事心配してくれてるの?」

男「...いえ、僕は生徒会長なので、生徒に被害が及ぶのは避けたいと」

姉「ふーん、果たして本当かなー?」ニヤッ


姉が意地悪な表情で見てくる


女「ま、まさかー...そんなんあるわけないよ」

女(まずい、大変ドキドキしている。おかしいな、こんな奴...)

女(こんな奴...)ジーッ

男「からかわないで貰えますか」

女(...は!気を取られていた)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 19:49:21.33 ID:I0l7zZkz0
その後も私はずっと心ここにあらずと言った感じでいた
つまりどういう事かというと、男くんと姉はスムーズに魔導書の解読を進めた


男「うーん、難しいですね」

姉「地名や人名と思われる固有名詞が多すぎるね」

男「実は、この魔法の正体に大体の予想がついてたりしません?」

姉「ややっ、気付かれちゃった?」

男「教えて貰えますか」

姉「良いよ」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 20:02:21.07 ID:I0l7zZkz0
姉「予想がついてると言っても、ここには二つ魔法がある」

姉「そしてその片方について少しだけ知ってるだけなんだけど」

男「お願いします」

姉「えっとね。多分異世界に転移する魔法だね」

男「異世界?そういえばさっきも言ってましたね」

姉「私はなんかよくわかんない神に勇者に選ばれて、異世界に飛ばされたんだ」

姉「そこに飛べる魔法だね」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 20:36:10.58 ID:I0l7zZkz0
姉「明日は休み?」

男「はい、というか夏休みですよ」

姉「じゃあ貴方も異世界に来たら?」

男「良いですね」

姉「詠唱は覚えてる?」

男「はい。『うぇるかむとぅーあんだーわーるど』ですね...あっ」

姉「詠唱しやがったぁぁ!?」

男「...」ピシュン

女「うぇ!?」ピシュン

姉「は!?女まで消えやがった!」

姉「キチンと解読してから使わせるべきじゃーん...」

姉「...神さまー、異世界に飛ばしてー?」

姉「...」ピシュン
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 20:39:44.25 ID:I0l7zZkz0
異世界の内どの場所に降り立つかの判定を行います

>>30が男・女ペアの降り立つ場所
>>31が姉の降り立つ場所

です
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/22(水) 20:40:47.98 ID:Z+vXDJ4eO
温泉
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/22(水) 20:41:33.96 ID:3647Sdt70
王宮の中
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 21:08:11.72 ID:I0l7zZkz0
〜異世界・温泉〜

男「...どうしようかな」

女「うわーっ!濡れる濡れるっ!?」バッチャバッチャ

男「うーん...」


え!?ここどこ!?まさか異世界!?
なんで温泉!?
てかアイツなんで湯の中に直立したまま考え事してんの!?


男「よし」チャプチャプ

女「びちょびちょじゃん...」

男「ひとまず落ち着くべきだ」

女「そ、そうね」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 21:20:48.97 ID:I0l7zZkz0
ここは...岩場?
灰色の岩でゴツゴツしてて足元が悪い


男「空気が薄いな..下りた方がいいかな」

女「町があるかもね」

男「ここは恐らく姉さんが来たのと同じ異世界」

男「僕たちを探しに来ている可能性が高いだろう」

男「出来るだけ人の多い所に行くべきだ」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 21:30:16.82 ID:I0l7zZkz0
〜異世界・王宮〜


姉「やっぱり位置はロードされるのね」

姉「どうしよう、とりあえず探すしかないよね」

???「あっ、姉さん!」

姉「王子じゃん」

王子「ご無沙汰してます」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 21:56:36.03 ID:I0l7zZkz0
王子「どのようなご用件で?」

姉「私の妹とその友達を探しに来たの」

王子「という事は、そのお二方は迷い混んで来てしまったと」

姉「ま、そうなるね」

王子「兵を手配しましょうか」

姉「うんにゃ、個人的に探すからいいよ」

王子「左様ですか、ご武運を」

姉「そんな物々しくしなくてもいーよ」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 22:06:26.28 ID:I0l7zZkz0
〜城下町・酒場〜

姉「ここらで私に似たアホと、執事みたいな雰囲気の奴見なかった?」

マスター「知らないな」

姉「やっぱりか」

マスター「何か飲んでくかい?」

姉「じゃあお茶でいいよ」

マスター「つれない奴だな本当に」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 22:12:04.79 ID:I0l7zZkz0
〜城下町・掲示板〜

姉「ここに書いとくか」


▼私はここに『一日目 城下町に滞在』と書いた


姉「さて、宿で寝よう」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/22(水) 22:15:47.85 ID:I0l7zZkz0
〜男女サイド・麓の町〜

男「運が良いな。本当に町があった」

女「ここに姉いるかな」

男「多分いないと思うが、探してみよう」

女「どこ探したらいいだろうね」

男「この町の中でだと...>>39かな」
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