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【艦これ】Extra Operation!! ドンと打ち上げ恋花火
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1 :
◆6x79oqdrbDOF
[sage saga]:2018/08/12(日) 16:06:08.26 ID:tTghyrpG0
※地の文アリ
ちょこちょこ更新していきます
前作 【艦これ】気弱な淑女の強気な主張 https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1529693948/
よろしくお願いします
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1534057567
2 :
◆6x79oqdrbDOF
[sage saga]:2018/08/12(日) 16:06:52.05 ID:tTghyrpG0
提督「あー終わった!ありがとな熊野、お疲れ様」
熊野「提督もお疲れ様ですわ」
予定された一日の業務を終わらせ、俺は秘書官の熊野にお礼を告げる。
柱に掛けられた時計を見ると、短い針が5の数字を指している。
夏と言う季節もあってか、まだ外は夕日の明かりで淡く照らされていた。
何時もは外が暗くなるまで執務室で仕事をしているが、今日は特別な日なので早くあがる様にしたのだ。
椅子に座りながら両腕を前に伸ばし大きく伸びをすると、同じように伸びをした熊野と目が合う。
一瞬の間の後、お互いの顔を見合わせて俺と熊野はクスリ、と笑い合った。
提督「...じゃあ約束通り、三ノ宮駅で待ってるから」
熊野「ええ、承りましたわ」
今日は神戸湾で、夏の風物詩とも言える花火が打ちあがるのだ。
3 :
◆6x79oqdrbDOF
[sage saga]:2018/08/12(日) 16:08:37.32 ID:tTghyrpG0
二週間前ぐらいだろうか、午後の小休憩時に執務机でへたっていると、熊野が紅茶を淹れてもって来てくれた。
熊野がその様な事をするのは稀だったので、俺は彼女の意図を探ることにしてみた。
提督「珍しいな、熊野が紅茶を淹れてくれるなんて」
熊野「ひどい言い草ですわね、これもレディーの嗜みでしてよ」
提督「すまん」
どうやら唯の勘違いだったみたいだ。
このお嬢様は変な所で捻くれている所があるので、少し勘ぐってしまう。
供えてあったレモンを入れて少し紅茶を啜ると甘さが控えめである事が分かり、脳が糖分を欲していたので机の引き出しからポンタンアメを取り出す。
4 :
◆6x79oqdrbDOF
[sage saga]:2018/08/12(日) 16:09:52.17 ID:tTghyrpG0
そのままアメを口に放り投げると、それを見ていた熊野が驚いた顔で俺に話しかけてきた。
熊野「て、提督。今、アメの包み紙をはがさずに食べませんでした?」
提督「ん。包み紙?いやこのアメには包み紙なんて無いけど」
口でアメを転がしながら、箱の中に残っていた四角いアメを新たに手のひらへ取り出す。
提督「ほら」
熊野「やっぱりあるじゃないですの、包み紙」
提督「...ははーん。これだからお嬢様は困る」
熊野はオブラートを知らないらしい。確かに知らない人が見れば包み紙に見えない事もないか。
5 :
◆6x79oqdrbDOF
[sage saga]:2018/08/12(日) 16:10:58.35 ID:tTghyrpG0
提督「ほれ、口あけてみ」
熊野「わ、私は遠慮しますわ」
提督「いいから。騙されたと思って」
熊野「いーやーでーすーわー!」
そう言いながら彼女の口元へポンタンアメを近づける。
やわらかい唇にふに、とアメを押し付けると観念したのか、彼女は口をあけてアメを口の中へ迎え入れた。
熊野は暫くの間、硬く目を瞑り固まっていたが、オブラートが溶けたのか口の中でアメを転がし始めた。
熊野「包み紙が溶けましたわ!」
提督「不思議な感触だろ。割と好きなんだよポンタンアメ」
熊野「ぽんた...?」
提督「ポンタンアメな。熊野はお嬢様だから知らないか」
熊野「あら、提督も紅茶の飲み方を知らないのではなくて?」
そう言いながら彼女は、紅茶に浸かりっ放しだったレモンを救い上げる。知らないのはお互い様みたいだ。
そんなやり取りをしていると、熊野の視線が来客用の机の方を行ったりきたりしている事に気づいた。
6 :
◆6x79oqdrbDOF
[sage saga]:2018/08/12(日) 16:12:06.20 ID:tTghyrpG0
提督「...熊野?」
熊野「な、なんですの?」
俺が声を掛けると、彼女は何事も無かったように返事を返す。
しかし暫くすると、また先程と同じように机の方を見るのだ。
流石に気になった俺は椅子から重い腰を上げ、彼女の注意を引く物を探す事にした。
机の上には飾りで置いてある黒い熊の人形、初雪が置いていったお勧めのノベルゲームのパッケージ、そして無造作に投げられた郵便物。
さて、どれだろうか。俺は初めにくまもんの人形を手に取り、彼女に問いかける。
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