fate/grand order【永久祈願帝国 帝都 A.D.1945?】

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14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:29:37.07 ID:+/fVcpW00

ぐだお「あれ?それじゃここは…」

ぐだお「…カルデアじゃないね」

龍馬「そうだね、ここは帝都…前にぐだおくんと出会った帝都東京だよ。時代もあの時と同じ戦後か戦前ってところだね」

ぐだお「一体どういうことなの…?何で俺またここにいるの?」

龍馬「さぁね、実をいうと僕にもよく分からない。でも僕達をこの空間に固定させたのは抑止力だと思う」

龍馬「確証はないけど、どうやらここでまた何か良からぬ事が起きているようだ」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:30:07.03 ID:+/fVcpW00
ぐだお「!!」

ぐだお「それじゃまた聖杯戦争がここで…!?」

お竜「行われているみたいだな」

ぐだお「またチビノブに襲われたり…」

龍馬「それは無いだろうね、無いからこそ何が起きるか僕にも想定外だけど」

龍馬「僕以外のサーヴァントの襲撃も視野に入れて、とにかく一旦ここから離れ…」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:32:36.30 ID:+/fVcpW00
通行人「オイあんた達、今サーヴァントって言ったか?」

ぐだお「!?」

ぐだお「…サーヴァントを知ってるんですか?」

通行人「あぁ、ついさっき総統閣下から放送があっただろ。この帝都でサーヴァントってのを捕まえたり通報すれば報奨金がたんまりと下りると」

龍馬「総統閣下だって…?」

ぐだお「それは本当ですか!?」

通行人「あぁ、帝都中で放送されたから確かだよ」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:35:38.81 ID:+/fVcpW00

龍馬「帝都中で放送…それにここの人の反応…まずいなぐだおくん、もしかすると今回の敵は…」

ぐだお「え?」

お竜「おい見ろリョーマ!あの変な鉄人!」

英霊兵「…!」

通行人「おぉ!アレが総統閣下が製造した英霊兵ってやつか!」

通行人2「すごい!あれ1人で過去の英雄ってのと同じ性能で動けるんだってな!」

通行人3「今サーヴァントを追跡中なんだってさ、任務の邪魔しちゃいけねぇから散れ散れ」

龍馬「ここもあの帝都と同じ状況のようだ…!」

龍馬「それに状況がおかしい、人々が誰1人として英霊兵の存在に違和感を覚えていない…!」

龍馬「最悪、あそこ以上に異常な場所だ……!」

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:36:10.79 ID:+/fVcpW00

ぐだお「どうする坂本さん?」

龍馬「ここは一旦逃げよう、この街で何が起こっているのか詳しく知るまでは戦闘は危険だ」

龍馬「幸いにも彼らは一般市民に危害を加えたりはしないようだ。なんとか人ごみに紛れ込んで逃げよう」

お竜「リョーマの言う通りだ、邪魔な弱っちい人間ばかりでお竜さんも本気が出せそうもない」

ぐだお「二人の言う通りだね、だったらこっそりと…」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:36:44.17 ID:+/fVcpW00
「ヒャッハハハハハ!!」

ぐだお「!!」

龍馬「英霊兵達が一斉に吹き飛んだ!?」

通行人「ヒィ!?総統閣下の英霊兵が一気にやられた!?」

通行人2「みんな逃げろー!サーヴァントがこっちに来るぞー!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:37:20.55 ID:+/fVcpW00
通行人「向こう側にいた連中が女子供含めて斬り殺された…!」

通行人「鬼だ…!」

「あぁ?俺が鬼だと!?そりゃそうだろ!!俺は鬼武蔵だぜ、呼ばれて当たり前だろ!!」

ザシュ

通行人「な、なんで…」

「男は5点で女子供は2点、さっきの兵士どもは雑魚にしては骨があったから20点!そんでサーヴァントは100点!」

「今んところ600点そこらか?まだまだ1000点には程遠いな!!」

「殺しも遊戯みてぇにするとやってて楽しいぜ!!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:38:32.80 ID:+/fVcpW00
「オラァ!!」

ザシュ

ズサ

通行人2「が……」

通行人3「や、やめ……」

ぐだお「……ひどい」

ぐだお「今すぐあの変な甲冑のサーヴァントを止めないと…!」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:46:00.63 ID:+/fVcpW00
龍馬「…僕も同感だ。さすがにあの光景は見過ごせない」

お竜「リョーマ、あのヘンテコぶっ飛ばしても構わないか?」

龍馬「あぁ、あれもサーヴァントらしいき、ワシも刀を抜くかもしれん、お竜さんも本気でいくぜよ!」

お竜「わかった、リョーマにそう言われたらお竜さんも本気で頑張るぞ!」

ぐだお「サポートは俺に任せて!」

龍馬「行くぜよ!」


「あぁ?なんだテメェら…」

龍馬「そこまでだ、これ以上はワシのマスターが見逃せんということじゃき、大人しくしてもらう!」

「ほぉ…サーヴァントかテメェ!!しかもその気風…とびきり強いな!!」

「イイゼェ!この聖杯戦争で一番の良い殺し合いが出来そうだ!大殿と一緒に一向宗ぶっ潰していた時みてぇに雑魚どもから飛び抜けて強い野郎が前に出てくるのと同じか!」

「っしゃぁ!ぶっ殺してやる!!」

「この俺の前じゃどんな武人も武芸者も敵わねぇってことをなます切りにした後に教えてやるよゴラァ!!」

ぐだお「気をつけて!」

龍馬「おう!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:46:57.23 ID:+/fVcpW00
ぐだお「倒れない…!」

お竜「結構力強く殴ったり蹴ったりしてるのに、こいつビクともしないぞ?」

「あぁ?俺に傷を付けられなくて苛立ってんのかテメェ、そりゃそうだろ、今の俺は不死身なんだからよぉ!」

龍馬「まさか不死の逸話を持つ英霊か!」

お竜「いや、それにしては歯応えがない。と言うかぶっちゃけ力でゴリ押してきてるだけで、弱いぞこいつ」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:49:37.97 ID:+/fVcpW00
「ぬかせ女ァ!不死なんざオマケなんだよ俺にとっては!!オレァ武芸者みてぇに見栄はって戦う奴の存在には興味がねぇし必要性も感じねぇんだ!」

「ようは力だ!この世の戦において必要なのは純粋な力なんだよ!ゴチャゴチャと綺麗な型で戦う奴の気が知れねぇな!!」

「オラ死ねや!!」

龍馬「ッチ!このままだと消耗戦になるだけか!ぐだおくん、こいつと戦うのは一旦やめよう!早くここから逃げることに…!」

「逃がすわけねぇだろ!!」

ヒュン!

龍馬「ック!」

ぐだお「坂本さん!」

龍馬「…まずい、僕達だけじゃこいつに勝つことも逃げる事もままならないな」

「ハッハッッハー!!先ずは一匹目!しかもマスターまでいるんだ!殺したら点数たくさん入って余計に頑張れそうだな!!こいつで一気に900点まで手に入っ……!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:53:25.93 ID:+/fVcpW00
ピーーガガッ!

『そこまでですバーサーカー』

ぐだお「街にあるスピーカーから声が!」

「ッチ!邪魔すんじゃねーぞキャスター!俺は今からここでこいつらをぶっ殺して…」

『やれやれ、その状態でよくそこまで吠えます』

『貴方は5回も殺されてその土地の魔力で霊基を復元しているんですよ?それ以上やればその土地の維持の為に私の宝具を回さないといけなくなります。令呪をもって命じます、今すぐ帰還してくださいバーサーカー』

バーサーカー「クソ!あのクソもやし野郎!こんな時に俺のマスター使って令呪使いやがって!!」

バーサーカー「おいそこのスーツとプカプカ浮いてる女、あとクソガキ!お前らは俺が絶対に殺すから!!他のやつに殺されたりするんじゃねーぞ!!」

シュン!


龍馬「なんて心配の仕方だ…」

龍馬「しかし、結果的に助かった」

『それは良かった、私達としても貴方がたに早々にリタイアされると困りますからね』

ぐだお「貴方は一体…」

『私はキャスター、この帝都において聖杯戦争を始めた総統閣下に仕えるサーヴァントです』

龍馬(帝都の聖杯戦争…あの明智光秀の他にも時間からも隔離されて閉ざされた空間で聖杯戦争を続ける者がいたのか…?)

龍馬(だとしたらこの世界は…)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 05:54:54.02 ID:+/fVcpW00
『さて自己紹介も終えた事ですし、私はここで失礼しますね』

龍馬「待った、音声を切る前に一つ答えてほしい」

『なんですか?』

龍馬「これは何回目の聖杯戦争だ?」

ぐだお「何回目って…」

『あぁ、そっちに気付くとは…そのご様子だと今回が初めてじゃないようですね?』

龍馬「……」

『ちゃんと答えてあげますよ。えぇと……1万は優に超えております。もちろんすべて私達の勝利で終わっていますね』

ぐだお「1万って…それじゃ前のオルタの時と同じ奴なの!?」

『オル…?オルタナティブの事でしょうか…まぁいいです』

『それでは異邦から来たマスターとそのサーヴァントのお二人、今回は一旦退きますが私たちは人員の補充とバーサーカーの霊基制御が終わり次第襲撃させていただきます。その際には手荒くなってしまいますが…まぁ聖杯戦争なのでご了承のほど』

『今後のご健闘を祈っております。それでは』

ガガッ……ブツ!
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/01(水) 05:55:44.38 ID:+/fVcpW00
今日はここまでです。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/01(水) 06:51:54.17 ID:UjURNjs7O
蘭子「混沌電波第178幕!(ちゃおラジ第178回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1532984119/
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:03:44.89 ID:DEffM2mBO
龍馬「どうやら今回は助かったようだね…」

お竜「…あの弱っちいのに手こずったことにはお竜さん反省だ」

ぐだお「仕方ないよ、とにかく今のうちに何処か安全な場所に行こう」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:04:26.29 ID:DEffM2mBO

【無人事務所】

龍馬「前の場所とは違うけど、とりあえず居住する場所は確保した」

ぐだお「何もないけど…真ぁかりのへやだしいいかもね」

お竜「また探偵業か、また何か稼ぐのか?」

龍馬「いいやお竜さん、今回はあまり時間がないかもしれない」

龍馬「キャスター側はバーサーカーを駒としている。しかし仲間であるはずの英霊兵を倒していたのもあるし、制御しきれていないのもキャスターの言葉でわかった」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:05:39.75 ID:DEffM2mBO
ぐだお「でもそれも時間の問題だよね、制御する時間とか言っていたし、あの不死の体も謎だし」

龍馬「あぁ、せめて顔でも分かれば良かったんだけど、彼全身に甲冑を付けていたからね。時代的に安土桃山の雰囲気だとは思うけど…」

お竜「どうせ雑魚だと思うから真名とかどうでもいい」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:06:15.35 ID:DEffM2mBO

ぐだお「せめてカルデアと通信出来れば…」

ダヴィンチ『ヤッホー、噂を聞いて参上したよぐだおくん!』

ぐだお「うわ!?ダヴィンチちゃん!」

ダヴィンチ『やぁやぁ無事だったかい? こっちもようやく通信ができたから安心したよ』
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:06:45.38 ID:DEffM2mBO
マシュ『先輩大丈夫ですか!?』

ぐだお「マシュ!」

マシュ『先輩、今回は無事で良かったです…!』

ぐだお「前はお腹に包帯巻いてたからね…心配してくれてありがとう!」

マシュ『い、いえ!先輩がご無事で何よりです!』
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:07:57.96 ID:DEffM2mBO

ダヴィンチ『はいそこ感動の再会はそこまでにしてね〜』

龍馬「通信が出来るまで調整出来たようだね。それではダヴィンチさん今回の事件についてそちらでわかった事を詳しく」

ダヴィンチ『あぁ、そうだね。この通信もそう長くはないみたいだし』

ダヴィンチ『ここは前にぐだおくんが巻き込まれた場所、歴史のどこにも存在しない隔離された世界だ。その点については前と同じだ』

ダヴィンチ『しかし、この場所では地脈はおろかそれを使っての魔術的結界を張った痕跡が見られない。それどころかその特異点上において聖杯の反応が一切出ない』
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:09:09.40 ID:DEffM2mBO


ダヴィンチ『もっと詳しく調べようとしたら仮想検証はズレるし、逆にこっちにハッキング紛いの事をしてくる。まぁ最初以外は天才だから全部事なきを得たけど』

龍馬「聖杯の反応がないだって?だったらここでは一体何が起きているんだ?」

ダヴィンチ『そっちはそっちで何が起きているのかわかったのかい?』

龍馬「あぁ、まだ全容とはいかないけど。どうやらキャスターと名乗る人物が総統閣下なる人物とともに、あの明智光秀と同じように繰り返し聖杯戦争を行なっている」

龍馬「違うと言えば、ここでは亜種聖杯戦争じゃないマスターのいる正当な聖杯戦争ってところかな。でも聖杯の反応が無いってことは隠したか…」

ダヴィンチ『あるいは利用しているかだね。こっちとしてはどうしてカルデアにハックを仕掛けたのかわからないけど、とにかく用心しておくんだよ』
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:19:51.31 ID:DEffM2mBO


ダヴィンチ『ぐだおくんがそっちで死んだら、こっちでも死んでしまうからね』

龍馬「その点は安心してくれて構わない。僕はマスターを第一に考えて行動するから。危険があれば身を呈してでも彼の身を守る」

お竜「うむ、リョーマはヒョロイから大体はお竜さんが頑張るから安心しろお前ら」

ダヴィンチ『よろしい、君がどうしてそちらに召喚されたのかはわからないが、ぐだおくんのこと頼むね』

ダヴィンチ『あぁ、そうだ言い忘れていた!ぐだおくん、さっきそちらに召喚されたサーヴァントで……ザザ……』

ダヴィンチ『おっと……このタイミングで仮想検証……に干渉してきたか……意図…だね…』

ぐだお「ダヴィンチちゃん!」

ダヴィンチ『そっち……ザザ……あ………』

『ザァァァァァーーー!!!』

ぐだお「…通信が切れた」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/01(水) 13:26:26.71 ID:DEffM2mBO
すいません今日はここまでと言っておいて投稿してしまい
ちょっと今日は書きます
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:29:26.51 ID:DEffM2mBO

ぐだお「…どうやらここから抜けるにはなんとか聖杯戦争を勝ち抜かないといけないようだね」

龍馬「前と同じようにこちらに与してくれるサーヴァントがいればいいんだけど、助力を得てもあまり高望みはしないほうがいいね」

龍馬「敵はこの正当な聖杯戦争を1万と繰り返しているキャスターだ。英霊の霊基を溜めてるのかどうかはまだ分からないが、ヤツがぐだおくんをこの世界に閉じ込め、カルデアにもハッキングをした時点で何らかの意味がある」

龍馬「…当面の目的は相手の出方、この帝都の情報収集だ。ぐだおくんは僕とお竜さんが守るから安心して」

ぐだお「守られっぱなしも嫌だから微力ながら頑張るよ!」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:29:56.41 ID:DEffM2mBO

お竜「うむ、いい心がけだな。そう言えば腹が減ったな。カエルでも食うか?」

ぐだお「カエルはちょっと…」

龍馬「だったら近くの飲食店で少し腹ごしらえでもしようか」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:30:50.66 ID:DEffM2mBO

【帝都】

ぐだお「いやー美味かったね!」

龍馬「あぁ、聖杯戦争が行われているのに街中騒ぎが大きくなっているどころか、何処も通常営業していて助かった」

龍馬「もっとも、帝都ではそれが普通になっていることを不審に思わないとね…」

お竜「おいリョーマ、あの店のカレーは美味しかったがやはりカエルも食べたいぞ」

ぐだお「お竜さんはカエルが好きだね」

お竜「当たり前だ、お竜さんはなんでも食うし特に好きだからな」

お竜「よし、まだ腹が減っているようなら今からでも公園にでも行ってカエルを取りに行くぞ」

龍馬「いやいやお竜さん、僕らはカエルをそのまま食べたりなんてできないから」

お竜「ならば焼くか揚げるかで振舞ってやるぞ、家庭的だろ」

ぐだお「いやそれもちょっと…」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:32:16.65 ID:DEffM2mBO
通行人「居たぞ!あいつらがサーヴァントだ!」

将校「確かに魔力を感じるな…オイ英霊兵たち!」


英霊兵s「「「「…!」」」」


ぐだおくんは「まずい!さっきと同じ数の英霊兵に包囲された!?」

龍馬「ぐだおくん、決して僕から離れないで!」

お竜「これからカエルを取りに行こうとしていた矢先にこれか」

お竜「蹴散らしても良いが、数が多いな…」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/01(水) 13:33:15.37 ID:DEffM2mBO
>>41 訂正

ぐだお君じゃなくてぐだおですね
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 13:47:01.47 ID:DEffM2mBO
通行人「へへ、サーヴァントのこと通報したんですから例の報奨金早く下さいよ」

将校「ん?あぁそうだな」

バン

通行人「…へ?」

通行人「ぐぁ……な、なんで!?」

将校「愚か者、総統閣下がお前のような下賤な者に報奨金など出すわけがなかろう」

将校「何度目のセリフだったか忘れたが……ご苦労、次の周回でも頑張れ」

ドサ
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 15:59:19.62 ID:DEffM2mBO
ぐだお「通報した人を殺した!?」

龍馬「1万回も同じことをして来たようなスムーズな射殺、さてはあの軍人この世界の仕組みに一枚噛んでいるな」

お竜「考察は後にしろ、今はこいつらをなんとかするからリョーマも手伝え!」

将校「やれ英霊兵!」

英霊兵s「「「「……!」」」」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 16:00:26.93 ID:DEffM2mBO

「やれやれ、この私が出なければいけなくなるとはな…」

ぐだお「!?」

「この極東の地に召喚され、美食を堪能しようとする道の先でまさかこんな騒動があり、奇しくも我がマスターが危機に陥っている。このような場で私が剣を振るう事になるとは…嫌な労働だ、とても面倒な労働だ」

「しかし、私が来た、そしてマスターが窮地に陥っているのを私が見た」

「ならば次はマスターとともに勝てばいいだけのこと」

ザシュ! ザシュ!

英霊兵1「が…!?」

英霊兵2「う……!?」

ドサ ドサ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 16:01:05.90 ID:DEffM2mBO

将校「英霊兵を倒しただと…!?」

将校「さてはあれもサーヴァントか!」

「逃走の道は開いた、急げお前たち!」

ぐだお「か、カエサル!?」

龍馬「カエサル…もしかしてカルデアのカエサルか!」

お竜「あーあのデブか」

カエサル「いかにもだ極東の英雄よ。そして見目麗しい東洋の美女よ」

カエサル「さて、互いの事情を話すのは後だ。どうやら増援が近くまで来ているようだ。急いでここから離れるぞ!」

龍馬「お竜さん!ぐだおくんを抱えてくれ!」

お竜「りょーかいだ、ほら掴まれ」

ぐだお「わわ!!」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:40:13.89 ID:+/fVcpW00
将校「待て!逃がすわけにはいかない!!英霊兵達よすぐに捕まえろ!」

龍馬「普通に逃げても追いつかれそうだ」

カエサル「そのための策はしてある」

カエサル「もう少し先だ…あと少しで」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:40:42.80 ID:+/fVcpW00
カエサル「よし、今だ!」

ヤクザ「おうよ!」

ヤクザ「お前ら油撒け撒け!!」

ヤクザ2「ヘイ!」

ぐだお「え、あの人達俺たちが通った道に油を撒いて…」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:41:33.27 ID:+/fVcpW00

英霊兵4「…!」

ツル…ドスン

英霊兵3「……!?」

ツル

英霊兵5「中佐殿、これじゃ進めません!」

英霊兵5「うわ!?…あわわわ!」

ツル
ドスン!
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:42:04.99 ID:+/fVcpW00


将校「馬鹿者!英霊兵の機能を使ってなんとか乗り越えろ!油ごときで手間取るな!!」

ヤクザ「今だ火をつけろ!」

ヤクザ1「おう!」

将校「クソ!油に火を放ったか…!」

将校「ええい!少し面倒だが回り道してでも…!」

バン

将校「……!」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:42:43.53 ID:+/fVcpW00
ヤクザ「行かせやしないぜ」

将校「貴様ら…私に銃を撃つということの意味が分かっておるのか!」

将校「総統閣下に刃向かうということだぞ!」

ヤクザ「へ、世界が帝国に支配されようが、日本は日本だ。紛い物の帝国に従うかよ」

将校「貴様らぁ…!!」

将校「ぐ……腹を撃たれた…これ以上はダメだ…」

将校「英霊兵の1人は私を病院に連れて行け!残りはそこにいる愚か者どもを殺せ!」

英霊兵「了解!」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:43:19.57 ID:+/fVcpW00
龍馬「これは驚いた、まさか買収したのかい?」

カエサル「我が話術による賜物よ、それにアレはタダの協力関係の一貫にすぎん。召喚されてから美食のための資金を手に入れようと思ってな、金銀財宝の話とこの帝都での利権や今後の展開について彼らの頭と交渉したのだよ」

カエサル「もっとも、この世界や総統閣下なる者に敵意を持っていた者が頭だった事もあって話はスムーズに進んだがな」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:44:02.80 ID:+/fVcpW00
ぐだお「すごいや…カエサルって本当にどこ行っても話が上手い」

カエサル「なに、この様な話術など我が愛しのクレオパトラに向けるものに比べれば劣るもの。そもこの世界の情報も詳しく知りたかった事もあってな」

お竜「このデブやるな、大したものだ」

お竜「あとでお竜さん特製のカエルをプレゼントだ」

カエサル「見目麗しいレディーよ、それは遠慮しておこうか。カルデアでも私に美食を進めようとして生のカエルを渡したから、きっと生であろう」

お竜「生も美味しいぞ、こう…鳥の様に柔らかくてアッサリしていて口の中でいい食感を奏でてくれる」

カエサル「そう聞くと美食家としてはそそられるな…」

ぐだお「なんだかダイエットにもちょうど良さそうだね」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:45:01.95 ID:+/fVcpW00
龍馬「その話は置いといてね」

龍馬「カエサル、この辺りで姿を隠せるところはその頭の所で良いってことだね」

カエサル「無論だとも、彼らとは協力関係を築いている。姿を隠す程度ならば協力してくれるだろう」

龍馬「そうか、それはありがたい」

龍馬「この帝都の事も詳しく知れそうだし、協力してくれるのならありがたい」

ぐだお「…さっきの人たち大丈夫かな?」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/01(水) 20:45:27.80 ID:+/fVcpW00
ちょっと休憩
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:53:30.74 ID:+/fVcpW00

【組長の屋敷】

「おぉカエサル先生!お早いお帰りで!」

カエサル「あぁ、ただいま戻った」

「どうでしたか帝都の料理は?美味しかったでしょ!」

カエサル「いや、料亭に入る前に騒ぎがあってな。護衛の者達が追っ手を振り払ってくれてここまで逃げて来れたのだ」

「なんと……先生の様なお方を襲うなんてなんて卑劣な奴だ…!」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:54:39.28 ID:+/fVcpW00

「そんで先生の連れてる方達は?」

カエサル「彼らは騒動に巻き込まれた私の知り合いだ。丁重に迎えてあげたまえ」

「おぉ、先生のお知り合いですと!」

「怪我とかはしてないですかい?」

ぐだお「だ、大丈夫です…!」

龍馬「僕も大丈夫だから」

お竜「私も無事だぞ」

「それなら安心しました!」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 20:56:04.30 ID:+/fVcpW00
カエサル「私たちは頭と話をするから、客人にお茶を用意しておいてくれ」

「へい!」

カエサル「さて、組長の部屋に行くぞ」

龍馬「なるほど、話の内容は分からないにしても下の者達から結構慕われていることをした様だね」

龍馬「これも話術の力なのかな?」

カエサル「まぁな、私には過ぎても足りんくらいのものだが」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 21:12:51.66 ID:+/fVcpW00

ぐだお「うわ…広いねこのお屋敷…」

カエサル「我が宮殿に比べれば狭いものよ」

カエサル「ほれ、着いたぞ」

ガララ

頭「おぉ、帰って来るのが早いな。どうじゃったワシが勧めた料亭の味は?」

カエサル「いや、帝国の兵士に絡まれてな。料理には有り付けなかった」

頭「なんと…そいつは残念じゃ」

頭「そんで後ろに連れて来ておるのは…?」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 21:13:46.60 ID:+/fVcpW00
カエサル「私の仲間だ。私と同じく外から来た者だぞ」

頭「!!」

頭「それは本当か!?」

カエサル「私が嘘などいうものか、こっちの少年が魔術師で私のマスター、そこにいる美男美女が同じく彼のサーヴァントだ」

頭「おぉ!なんて幸運だ…!」

頭「まさかこんな日が来るなんて…!」

ぐだお「えぇと…初めましてぐだおと言います。カルデアでマスターやってる者です」

龍馬「同じくカルデアのサーヴァント、坂本龍馬です」

お竜「お竜さんだ」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 21:14:37.31 ID:+/fVcpW00
頭「聞いた事もねぇ英雄だが、よくここに来てくださった!!」

ガシ

ぐだお「うぉ!?」

ぐだお(泣きながら急に俺の両手を握ってきた!?)

龍馬(血の気が多い男達を率いていたであろうその頭がここまで取り乱すなんて…)

頭「ついに、遂にこの地獄からワシたちを解放してくださる方が来てくれた……!」

龍馬「…その態度を見るに、どうやらこの帝都で何が起きているかご存知の様子ですね」

龍馬「早速ですが、話を聞いてもよろしいですかな?」

頭「……あぁ」

頭「全部話す、この帝都の事もワシのことも全部…」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 21:15:41.59 ID:+/fVcpW00

ぐだお「…お茶美味しい」

カエサル「良い茶葉を使っているだろ?日本の茶としては高級な品だ」

頭「ありがとう、お前は下がって良い」

「はい!失礼します!」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/01(水) 21:17:23.37 ID:+/fVcpW00


龍馬「……ドイツ、第三帝国が第二次大戦に大国相手に勝利して世界を征服したと…」

頭「あぁ、その通りだ」

ぐだお(ねぇ…第三帝国って何?)

龍馬(ドイツで生まれた帝国主義の別称だ。この時代においてナチスをそう呼ぶ人達がいたんだ)

龍馬(けど、それは正史ではドイツそのものが否定していた言葉だったはず…)

龍馬(…どうやら始まりからして元の時代の歴史とは事情が変わっていようだ…)

頭「あ、あの良いかね?」

龍馬「あ、続きお願いします」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/01(水) 21:19:08.02 ID:+/fVcpW00
今日は本当にここまでで明日書きます
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 08:49:07.85 ID:sae6RPpS0

頭「今で言うところの4ヶ月前に第三帝国が日本を含む全ての国に勝って世界の統治権を牛耳った。ワシら日本国民は生活習慣が変わったわけでも無いし、特に日本なんかは第三帝国の傘下に入っただけだった。ワシもあん時は甘んじて支配を受けていた」

頭「だが、総統ってヤツが日本に来てこの帝都で聖杯戦争を始めた」

ぐだお「それが最初の聖杯戦争…」

頭「聖杯戦争ってものが何か知らなかったワシは、帝都中で起こった殺戮の前に為すすべなく最初の死を迎えた」
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 08:49:57.46 ID:sae6RPpS0
ぐだお「最初の死って…つまり」

頭「そうだ、目が覚めたら最初の日に戻って2回目の聖杯戦争が始まっていた」

頭「何が起こってんのか理解できてないワシはすぐに他の連中に話したが、誰も最初の聖杯戦争を知らない。と言うよりも記憶が消されていた」

頭「何が何だか分からないうちに1週間が経ち、夜寝て覚めたらまた1週間前に戻っていた」

頭「それを繰り返して80回目でもうウンザリしていた。発狂しても次の日には治るんだからもう狂うこともできない」
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 08:50:49.24 ID:sae6RPpS0
頭「だからワシは密かに情報だけを集めた」

龍馬「そして、聖杯戦争を詳しく知ったと」

頭「あぁ、帝都に住む魔術師の家に忍び込んで書物をありったけ読んだりしていた時に、この聖杯戦争について知ったんだ」

頭「組みの頭が盗みをするのには躊躇していたが、手段は選んでいられなかった」

ぐだお「それで…知ってからどうしたんですか?」

頭「…とりあえず、話が分かるサーヴァントを探していたさ。ずっと、何百年も…」

頭「でもいなかった、全員が全員聖杯を狙う輩ばかりじゃった」

ぐだお「……」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 08:51:51.91 ID:sae6RPpS0

龍馬「確かに、正規のサーヴァントとして召喚され、マスターもいる聖杯戦争に部外者が話しかけたら誰も聞く耳を保とうとしない」

龍馬「怪しげなシステム自体も、カルデアのように何も情報が無ければそれこそ些細なことに過ぎない。普通の聖杯戦争でしかないからね」

カエサル「私がセイバーのクラスで召喚され、マスター契約がぐだおのままだったからこそ気楽に行動でき、資金で困っていた時にこの頭と出会えた」

龍馬「僕は例外だとして、ぐだおくんの正規のサーヴァントはセイバーのカエサルって事か」

お竜「まぁ契約はしているけどな」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 09:01:34.64 ID:sae6RPpS0

頭「続きをするぞ」

頭「5千回目くらいか、その頃になると帝都の人々はみんな聖杯戦争に疑問を持たなくなっていた。同時に総統とキャスターの2人が街中を歩いたりして目にすることが多くなった」

頭「新聞の見出しと同じ如何にもなちょび髭の総統、青年っぽい格好のキャスター。そして気弱そうなランサー、奴はは何度も変わる英霊達とマスターとは違ってずっとここにいる」

龍馬「待った、ランサーだって?ランサーもこの世界にずっといるのかい?」

頭「そうだ、ワシが見た限りじゃありゃずっと同じだったと思う。最後に見たのはもう何年も前だが」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 09:02:38.12 ID:sae6RPpS0
龍馬(どういうことだ?聖杯は7基の英霊の霊基によって動くはずだ。キャスターがこの帝都を聖杯かそれ以外の要因で繰り返しているとしても、聖杯が目的ならば二基も現界し続けているのはおかしい)

龍馬(マスターが彼らの関係者なら納得できるけど…)
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:09:06.00 ID:sae6RPpS0


ぐだお「それで、頭さんはその…一万回もこの聖杯戦争を体験しているんですよね。彼らの目的とかは何か気付けましたか?」

頭「いいや、何にも分からねぇよ。帝国軍の下っ端どもも一回だけ攫って尋問したが、あいつらも知らないみたいだった」

頭「気付いたといや、空想ナンタラの文言と繰り返しているのは7月1日から7日までの1週間の間だけってことくらいだ」

ぐだお「あれ7日って…それって七夕じゃない?」

お竜「あぁ、七夕って織姫と彦星ってヤツが一年に一回会えるってヤツか」

カエサル「ほぉ…東洋にはそのような祭日があるのか。なんともロマンに満ちた日だな」

龍馬「七夕の日を最後にして時間を巻き戻す…僕は魔術について詳しくないから断定は出来ないけど、おそらくこの帝都に施した結界になんらかの意味を持たせてる」

カエサル「ふむ、確かに祭りの日に儀式を行うのは古来より行われていた方法ではあるが、しかしそれが東洋の地で行うほどの物なのか?」

龍馬「さぁ…相手の考えがまだ分からないからなんとも言えないな」

頭「ワシもそう思って七夕に関した書物を漁ってみたが、この帝都で行われる聖杯戦争との関係性が分からん」

72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:10:20.74 ID:sae6RPpS0



ぐだお「確かこの世界に来る前に七夕の準備していたんだけど…もしかしてそれが原因で呼ばれたのかな?」

龍馬「何らかの縁が繋がったのかもしれないね…お竜さんは七夕について何か分かるかい?」

お竜「ちんぷんかんぷんだな。お竜さんも天には色々と知り合いがいるけど、七夕については全くついていけそうにない」


73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:11:27.42 ID:sae6RPpS0
ぐだお「こういう時はダヴィンチちゃんに聞いたほうがいいけど…通信が繋がらない」

龍馬「この話は後にしておこう、後々分かるかもしれないから」

カエサル「だな、キャスターとランサーの真名も分からぬうちはまず策を練らねばならん」

カエサル「そして幸運にも、ここにはセイバーとライダーのサーヴァントが2騎。焦らずとも自然と策が浮かんでこよう」

龍馬「そうだね、この封鎖された世界においてカルデアのサーヴァントが2騎もいるんだ。たとえ攻めてこられても迎撃できるし、背中を任せて戦える」

ぐだお「他にも来てるサーヴァントがいるかもしれないしね。ダヴィンチちゃんも3騎いなくなったって言っていたし」

龍馬「…最悪、その残った2騎と戦うかもしれないけど覚悟は出来ているかい?」

ぐだお「慣れてるよ…色々あったからね」

龍馬「そうか…それなら大丈夫だ」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:14:21.07 ID:sae6RPpS0


龍馬「さて、そろそろお暇したいところだけど…今外を出るのは危険だ」

龍馬「事務所に戻るのもぐだおくんが危ない、それで今日一晩はここでお世話になりますけど、頭さんはそれでもいいですか?」

頭「もちろんだ!ワシはこの地獄から抜け出せるのならいくらでも協力する!金の心配ならしないでくれ!」

龍馬「それは良かった!」

お竜「事務所も良いけど、贅沢は言ってられないな」

カエサル「頭よ、私は必ずやこの閉鎖された世界を開けてお前に自由を与えると約束しよう」

ぐだお「俺たちに任せてください!」

頭「あぁ…何て良い人達だ。この道に入ってから神仏に拝みもしなかったワシがこの瞬間をくれた運命に感謝してしまうとは…」

頭「ありがとう……うぅ…本当にありがとう…!」

ぐだお(…こうも泣かれると流石に困っちゃうな)

ぐだお(さて、当初の目的である情報は集めたし、ここからは本格的に備えないとね)


75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:15:32.00 ID:sae6RPpS0


【次の日】
【7月2日】

ぐだお「ここに来て1日が過ぎた…」

ぐだお「なんだかんだあったけど、お風呂にも入れて布団にも入れた。手下の人達が夜中の襲撃に備えてくれていたみたいだけど、誰も襲ってこなかった」

ぐ〜

ぐだお「う、お腹空いたな…」

ぐだお「早く布団畳んで朝食食べようっと」

76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:15:58.62 ID:sae6RPpS0


頭「おはよう、よく眠れたかい?」

ぐだお「おはようございます、バッチリ眠れましたよ」

頭「ばっち…よく分からんが眠れたみたいで良かった」

頭「女中が朝食を準備しとるから、広間の方で少々待っていてくれんか」

ぐだお「はい!」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:16:32.98 ID:sae6RPpS0


龍馬「おはよう、ぐだおくん」

龍馬「よく眠れたみたいだね、昨日よりも顔色が良いのが何よりの証拠だ」

お竜「もっと元気が付くカエルも食べておけ」

ぐだお「いや遠慮するかな…」

ぐだお「あれ?カエサルはどこにいるの?」

龍馬「カエサルならさっき朝食はパンが食べたいって言って近くのパン屋まで足を運んでる」

ぐだお「ここの人たちに言って買って来て貰えば良いのに」

龍馬「僕もそう思ったんだけど、散歩がしたいと言ってそのまま行ってしまったんだ」

龍馬「まぁ彼なら多少のことは大丈夫だと思うけどね」


78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:17:05.10 ID:sae6RPpS0


お竜「おいリョーマ、早く朝ごはん食べるぞ」

龍馬「僕らは本来食べなくても良いんだけどね」

ぐだお「みんなで食べれば美味しいからね、朝食は絶対に摂る!これはエミヤとマスターの命令だから!」

龍馬「確かにぐだおくんや彼の言うことなら納得出来るね、それに彼はいろんな意味で先輩でもあるから言う通りにしないとね」

お竜「リョーマの頭が低くてお竜さんちょっと恥ずかしい」

龍馬「ははは、ごめんねお竜さん」

79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:17:38.02 ID:sae6RPpS0


【朝食後】

龍馬「さて、朝食も取ったことだし他のサーヴァントについての情報収集を行わないとね」

カエサル「うむ、誰がマスターで真名なども知らなければいざという時に窮地に陥るかもしれないからな」

ぐだお「えーと、確認しただけでも不死身のバーサーカーとキャスター、あと頭さんが話してくれた気弱そうなランサーだったね」

龍馬「確認出来ていないのはアーチャーとアサシンか…」

80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 12:21:36.10 ID:sae6RPpS0


龍馬「この2騎はカルデアのサーヴァントの可能性が高いのが昨日のぐだおくんの話で分かった。2騎に関してはカルデアからの通信が入れば詳しく分かるかもしれない…」

カエサル「問題は敵か味方かだ、聞いた限りではバーサーカーはキャスターの駒となっているのであろう?」

カエサル「キャスターが何者かは知らないが、敵になっているのならば用心しなければならないのはアサシンだ。警戒網を潜ってこちらに襲撃してくるやもしれん」

カエサル「いや、そもそも味方のふりをして近づいてきて暗殺してくるかもな?」

お竜「お竜さんの目はごまかせないからそこは安心しろ」

ぐだお「戦う覚悟は出来てるからね…」

龍馬「辛いだろうけど、僕もたとえ仲間だった相手でも手加減せずに戦うよ」

カエサル「私も同じだ、しかし我がローマに通ずる者であれば躊躇うやもしれんな…そうならないように願っておこう」


81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/02(木) 12:22:34.14 ID:sae6RPpS0
お昼行ってきます
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 13:51:17.58 ID:sae6RPpS0


龍馬「とにかく僕達は正当な聖杯戦争に従って、次々と襲ってくるサーヴァントとマスターを倒さないといけない。当面はそうやらないとキャスター側の勢力にやられてしまうからね」

カエサル「では情報収集はどの辺りから始めようか?」

龍馬「昨日僕らがいたのは…日本橋のあたりだね」

龍馬「なら今日は少し離れた場所にして…ここから近い浅草に行こう。寺社も人も多いし、それなりに情報が入るかもしれない」

ぐだお「よし、それじゃ行こう!」

83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 13:51:53.73 ID:sae6RPpS0



【浅草】

カエサル「極東の寺というのは見るぶんには良いものだ、理解するのは難しいと思うが」

ぐだお「なんだかすごい人に見られてる」

お竜「デブでデカイ西洋人がいれば誰でも注目する。私は別に興味ないが」

ぐだお「カエサルは半分観光目的で浅草来てるよね…」

カエサル「現代ならともかく、この時代の東京は写真以外に資料が無いからな、色がある状態で見ておかないと勿体無いだろう」

カエサル「それに東洋の美には私も一目置いている、私の美しさほどでは無いがな」


84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 13:52:40.25 ID:sae6RPpS0


カエサル「ところでライダーの片割れはまだ帰って来ぬか?」

ぐだお「うん、まだ聞き込みとかやってるっぽい。参拝客とか通行人を止めて話を聞いてるね」

カエサル「もうすぐ昼過ぎだから今日こそは料亭で下太鼓を打ちたいところだ、ぜひこの時代の美味を味わいたい」

ぐだお「そうだね、頭さんからたくさんお金も借りられたし、ちょっとだけなら…」

龍馬「ただいま、そっちは情報収集…というよりも観光は終わったかい?」

ぐだお「おかえり、まぁ見て回った程度だけどね…」

カエサル「話は道行く者に少し聞いた程度だが、やはり昨晩のと同じ内容でしかないな。目新しいといえば昨夜のうちに総統とやらが帝都中に英霊兵を配備し終えたという嫌なものだが」


85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 14:17:59.79 ID:sae6RPpS0


龍馬「なるほど、キャスター側の初日の準備はもう終わったということか…」

ぐだお「何回も繰り返しているってことは予め敷く布陣も定まってきているのかも、だとすると包囲されてもおかしく無いね」

カエサル「ここまで素早い動きをされると、私の策もどこまで読まれるのか見ものではあるな、してお前はどんな情報を得た」

龍馬「僕はね…」

86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/02(木) 14:30:13.91 ID:sae6RPpS0



お竜「リョーマは何か得られたか?いろんなやつに聞いていたけど、特に女とかな」

お竜「女とかな!」

龍馬「妬かないでよお竜さん、僕はただ情報集めただけなんだから」

お竜「まったく、私という女が見ている前で他の女と仲良くされるとお竜さんも怒髪天を超えそうだ」

ぐだお「でも坂本さんにとっての1番はお竜さんだと思うけど?」

お竜「…まぁ、知ってるけどな」

龍馬「ぐだおくんの言う通りだよ。僕はお竜さんとは一心同体…まぁ英霊として召し上げられても僕がお竜さんと一緒っていう事はそういう事なんだと僕は思うけど」

龍馬「…なんだか恥ずかしいな」

お竜「…リョーマのバカ、真っ向からそう言われると、このお竜さんでも少し照れる」


87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/02(木) 15:49:45.39 ID:sae6RPpS0
今日はここまでです
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 14:01:27.77 ID:TY5PHRit0


カエサル「ふむ…仲睦まじい男女の関係というのは見ていて飽きぬものだ…」

カエサル「私も愛しき妻、クレオパトラと一緒にここにいれば、祭り好きの英霊が多くいるカルデアの皆から色々と注目を浴びるのだろうな」

カエサル「…いや、クレオパトラと一緒なら輝かしさで皆から羨ましがられるだろうか…?」

89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 14:02:05.22 ID:TY5PHRit0


ぐだお「何言ってるのカエサル、みんなは羨ましいというよりも熱々すぎて…話しかけ辛いんだよ」

カエサル「まぁな、他の者からもよく話しかけるタイミングが分からんと言われるし、仲睦まじいという事はここまで弊害を生んでしまうか」

カエサル「私の美しさとクレオパトラの美貌は罪なものだ…」

龍馬「こほん…まぁそこまでにしておこうか。大衆の面前でこの話していると注目を集めちゃうからね」

ぐだお「そうだね」

お竜「まったくだ」


90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 14:02:49.02 ID:TY5PHRit0

龍馬「…それじゃ、僕が集めてきた情報を話すよ」


龍馬「昨日、帝国の管理下にある軍事病院で騒動があったようだ」

ぐだお「騒動って…もしかしてサーヴァント同士の!?」

龍馬「いいや、その病院に当日入院していたマスターの1人が攫われたそうだ」

91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 14:16:19.74 ID:TY5PHRit0


カエサル「ふむ、普通に考えれば他の陣営が攫ったと考えるのが普通だな。しかしそれにしては奇妙だ」

カエサル「その当日に深傷を負ったという事は他の陣営に襲われたものだろう、ならばサーヴァントもマスターも病院内で襲撃に備えていただろう。それにマスターも帝国側の関係者なのだから、最大限護衛は付いているはずだ」

ぐだお「そうだよね、あの英霊兵とか周りにつかせて襲撃とか警戒してそうだよね」

92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 14:16:53.86 ID:TY5PHRit0


カエサル「たとえ英霊兵が弱くとも、地理的に不利で相性も最悪だとしても、最大の護衛者であるサーヴァントがいる状況でマスターだけを攫うというのはとても芸達者な輩だ。私ならそんな手間を踏んだとしても、計画の最後は必ずマスターをその場で殺して逃げる」

カエサル「これを実際に行ったサーヴァントがいるのならあまり賢くないか、変わり者ということか」

93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 14:18:59.73 ID:TY5PHRit0

龍馬「…流石は策士カエサル、貴方の読み通りだ」

龍馬「そう、外部からサーヴァントが侵入しても全力で対応できる様に帝国は軍を周囲に配置してすぐ側にサーヴァントも配置していた」

龍馬「…しかし、ここで思わぬ事が起きた。側に置いていたサーヴァントがマスターを攫ったんだ」

94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 14:19:32.15 ID:TY5PHRit0


ぐだお「え!?それって…うん!?」

ぐだお「それ意味無くない!?」

カエサル「…分からんな、それはデメリットでしかないのではないか?」

カエサル「マスターが怪我を負ったというのなら安静にさせるのがサーヴァントだろう。もしマスターが死ねば魔力の供給も出来なくなるのだから」

95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 15:13:15.74 ID:TY5PHRit0



お竜「契約が切れても、なんか食っていけば維持出来るらしいけどな。でもそいつがそんな事したのはただ単にイかれてるってだけだろ?」

龍馬「…まぁ、目撃と噂だけ聞いた限りじゃ昨日僕らが出会ったバーサーカーである可能性が高い」

龍馬「目的は不明だが、昨日キャスターが言っていた霊基制御という手段が失敗して起こったのならある意味でチャンスだ」

96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 19:49:40.06 ID:TY5PHRit0
カエサル「チャンスだと?」

カエサル「維新の英雄よ、もしやそれはバーサーカーを仲間に抱き込めるという考えか?」

龍馬「仲間…というよりは協力関係を結ぶ。バーサーカーのマスターも一緒ならそこから帝国についての情報も聞き出せるかもしれないと思う」

ぐだお「でもそれって一歩間違えれば…」

龍馬「あぁ当然リスクは伴う。この事件が第三帝国の流した罠だという線もあるし、この帝都があの明智光秀と同じ『戦線』の効力があってキャスターがそれを使えるのならすぐにバーサーカーを駒に戻せるかもしれないからね」

龍馬「そう言った予想を立てた意味で一方向から彼らと協力関係を結ぶのは難しい」
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 19:50:07.72 ID:TY5PHRit0


ぐだお「一方向からって?」

カエサル「何やら考えがある様だな」

龍馬「まぁね、それは置いといてもう一つの情報があってね」

98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 19:50:40.20 ID:TY5PHRit0


龍馬「これは新宿辺りなんだけど、そこでアーチャーのサーヴァントの目撃があったんだ」

ぐだお「アーチャーのもあったんだ!」

龍馬「そう、こちらは多くの目撃情報があってね、今朝方新宿で軍服のアーチャーが英霊兵相手に戦っていたらしい」

龍馬「現場は圧倒的、その場にいた英霊兵が全滅したらしい」


99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 19:51:09.94 ID:TY5PHRit0


カエサル「なるほど合点がいった。この辺りに英霊兵がいないのはその穴埋めに人員を割いているからか」

ぐだお「包囲されているのならいつでも襲えると思うのに誰も襲って来なくて不思議だったけど、そういう事か」

お竜「まぁあんな雑魚ども相手してもお竜さんは勝てるけどな」

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 19:51:44.92 ID:TY5PHRit0


龍馬「そしてアーチャーの方は真名が割れてる」

カエサル「ほぉ、真名が割れているとはな。仕事が早いな」

龍馬「帝国側が真名を看破したらしいけど、こっちだけは聞いた限りじゃ多くの人が知っているほど情報が早すぎる。向こうは最初から真名を知っていたと思える」

カエサル「ふむ、カルデアから私と同様にこちらに引っ張られたならそれも頷けるな。というよりも私の真名についての情報が無かったが…それにしても私が聞いた者達はどうして知らなかったのか?」

ぐだお「聞き方が悪かったんじゃない?」

カエサル「そうだろうか?」

お竜「萎縮したんだろ、デブだしでかいし」

101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 19:52:37.32 ID:TY5PHRit0




龍馬「……」

龍馬「アーチャーの真名は、織田信長。第六天魔王信長だ」

ぐだお「え!?またノッブなの!?」

102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 20:07:10.83 ID:TY5PHRit0


カエサル「あの者か…」

お竜「あいつかー、帝都じゃお世話になったよなほんと」

龍馬「こっちの真名は確かだ、現にキャスター側からも新聞の見出しに彼女の顔写真を載せて通報を呼びかけているらしい」

ぐだお「…俺たちは?」

龍馬「こっちは大丈夫、寧ろあっちはアーチャーとバーサーカーの捜索でいっぱいいっぱいらしい」

カエサル「バーサーカーの真名は書いてあるのか?」

龍馬「いや、アーチャーだけだね。あっちの戦力としては真名がバレるのを防いでいるかもしれない」

龍馬「とにかく僕からはここまでだね」

103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 20:14:06.31 ID:TY5PHRit0



ぐだお「うーん、ノッブがカルデアのノッブなら話聞いてくれそうかな?」

龍馬「マスターがいる聖杯戦争の時点だと難しいけど…彼女は絶対に向こうに与しはしないだろうね」

カエサル「むしろ煽動して内部から滅茶苦茶にしてしまうタイプだな」

ぐだお「ならノッブの方にも協力関係を?」

龍馬「新宿を根城にしたらしいから、この後出来れば彼女のところにも顔を出そう」

カエサル「ならば今後の方針はアーチャーとバーサーカーの2騎に集中することだな。第三帝国とやらも探しているのであれば、我々はその情報を知り次第向こうよりも早く動く。これで良いな?」

お竜「あぁ問題ないぞ」

ぐだお「異論はないね」




カエサル「うむ、ではこれより昼食にしよう!」

ぐだお「唐突すぎる!?」

お竜「お竜さんも腹が減った」

龍馬「昼食か、なら少し歩くけどここいらで有名な料亭で昼をとろう」

龍馬「何でもそこはすき焼きが有名らしいからね」

カエサル「すき焼き!文明開化を象徴するジャパニーズ食文化の先駆け!」

カエサル「行こう!美味しい日本の食を味わうために!!」

ぐだお「すっごいはしゃいでる…」

龍馬「ははは、ここまでの反応は予想していなかったな」

お竜「おいリョーマ、早くその料亭とやらに行くぞ!すき焼きは肉だ!私は肉を食べたい!」

龍馬「はいはい、僕が道案内するからみんな大人しくついてきてね」



104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/03(金) 20:14:58.13 ID:TY5PHRit0
22時ごろ再開します
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 22:26:28.12 ID:TY5PHRit0

【某所】

「総統閣下」

「…あぁ、キャスターか。どうした?」

「密偵からの情報で、カルデアのマスターがライダーとセイバーを連れて浅草を散策しているとのことです」

「観光のつもりか?下らんな」

「人理を救ったと聞いて期待していたが、資料を見る限りただのガキだな」

「それに観光など…こんな何もない帝都などに価値があると思っているのか?」


106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 22:27:26.78 ID:TY5PHRit0


「ドイツから来たワシでも、日本などもう見飽きた」

「何も変化がない、何も命が増えたり減ったりしない」

「全てにおいて何も変わらない、この一週間を何度も経験してきた私達でも、ワシならそんな下らんことはしない」

「…あぁ、何を言っているんだ私は?私はワシでも僕でも俺でも…」

「あぁクソ…私は総統で…真なる総統で…」


107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 22:28:05.76 ID:TY5PHRit0


「総統閣下、ご無理なさらないで下さい」

「もうすぐ、あなたは真の総統になります」

「人類神話という枠を超え、外なる世界へと人々を進ませる『星(ソラ)の開拓者』となるんですから」

「コンディションを整えておいて下さい」

「この周回で私たちは新たな世界を作るのです。総統閣下は神への中継を担う、その為に必要なのです」


108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 22:29:41.20 ID:TY5PHRit0


「神…神か…そうだったな、私がここまで上り詰められたのも神のおかげか」

「キャスターよ、これから我々はどうすればいい?どう動けばいい?」

「そうですね…」

「では、セイバーにアサシンを差し向けるのはいかがですか?確実に面白いことが起こると思います」

「そしてアーチャーにはランサーと顔合わせしてもらいます。バーサーカーもその中に混ざってもらえるように英霊兵と人の流れを細工しますね」

「これだけで、最終日までに準備がすべて終わります」

「ランサーには悪いですが…これも人類生存の為です。彼も最後は降りてもらいましょう」

「ライダーはどうする?聖杯の起動に必要な再会と別れが無いが」

「それについては上から具体的に言われておりません、アレはどう見ても抑止力側の介入でこっちの意図したものじゃないので…」

「まぁ私の方で適当に因果を付けます」

「7日まで時間はありますし、この世界で因果が付与されればそれだけで条件はクリアかと」

「ではそうしろ」

「はい」

109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/03(金) 23:39:13.12 ID:TY5PHRit0


【浅草】


ぐだお「すき焼き美味しかった〜」

お竜「うんうん、これは満足だ」

カエサル「肉は現代に比べて少し味は落ちたが、それでもこの時代の美味を味わえたから満足だ!」

龍馬「頭さんから幾らでも使っていいって言われてたけど…流石に食べ過ぎじゃないか?」

龍馬「僕らサーヴァントは食べなくても大丈夫だし」

110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 08:15:27.50 ID:zu64vRWJ0
カエサル「英気を養うにはまず食から始めなければならない、我々は過去の英雄の影法師にすぎんが、それでも足で歩いて言葉を紡ぐ以上我々は生きているのだ」

カエサル「ならば食わなければ生きていないも同じだ!!」

ぐだお「いつも思うけど何なんだろうこの説得力…」

お竜「お竜さんもデブの意見に賛成だ」

龍馬「うーん、これは納得していいものなのか…」

?「流石カエサル様!」

カエサル「ん!?この聞き覚えのある…いや忘れることのない美声は…!」

?「カエサル様こちらです!私です!」

クレオパトラ「クレオパトラでございます!」

カエサル「おぉ!我が妻クレオパトラ!!お前もこの世界に来ていたのか!!」

クレオパトラ「ハイ!気づいたらこの帝都にいました!」

クレオパトラ「あぁカエサル様…近くまで見ていてもかっこいいです!!」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 08:16:07.90 ID:zu64vRWJ0


龍馬「クレオパトラ…古代エジプトの最後のファラオで世界三大美女の1人、確かカルデアにいた…」

龍馬「クラスは確か…アサシン」

ぐだお「ちょっと待ってカエサル!なんかおかしいよ!」

ぐだお「何で急にクレオパトラが出てくるの!?しかもアサシンだったら…」

カエサル「何をバカな、見よこの美貌と私を私と認識する彼女を、これが敵の手の者に」

112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 08:16:43.77 ID:zu64vRWJ0


クレオパトラ「あぁカッコいい、なんて美をお持ちなんですかカエサル様!」

クレオパトラ「そんな貴方様を見ていると…私…私は…!」

クレオパトラ「殺してしまいたいくらいです」

シャ!

カエサル「な」

お竜「デブ危ないぞ!」

バン!!

カエサル「ぐべ!?」

ぐだお「今クレオパトラの髪から蛇が飛び出してきてカエサルを襲おうとして、その寸前でお竜さんがカエサルの腰を蹴って間一髪躱した!!」

龍馬「説明ご苦労だよぐだおくん、そして少し下がっていてくれ!!」

お竜「アサシンだろうと、このお竜さんの反射速度の前には敵わないぞ」

113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/04(土) 08:17:37.13 ID:zu64vRWJ0


クレオパトラ「ッチ!」

クレオパトラ「後少しでカエサル様を殺せたのに…殺せたのに…」

クレオパトラ「邪魔をするなんて…許しません!」

お竜「何だこの女、メンヘラか?」

カエサル「我が妻はメンヘラではない!」

カエサル「む、いや確かにメンヘラだったような…真珠も溶かして飲んでいたくらいだし」

カエサル「まぁそこも良いのだがな!」

クレオパトラ「死んでくださいカエサル様!」

カエサル「おっと!」

ガキン!
キン
キン!

カエサル「待てクレオパトラ!私の話を聞け!」

クレオパトラ「カエサル様…!カエサル様ァ!!」

龍馬「ダメだカエサル!彼女は向こうに操られてる!」

龍馬「正気に戻すには元凶を叩くしかない!」

カエサル「むぅう……!」

カエサル「…許せ我が愛しき妻よ…!」

サッ!

クレオパトラ「な、早い!?」

カエサル「当て身!」

ドン

クレオパトラ「キャァ!!」

ドサ

クレオパトラ「うぅ…きゅぅ…」

カエサル「…こうするしかないか」

ぐだお「カエサル、クレオパトラは!?」

カエサル「大丈夫だ、少し眠ってもらっただけだ」


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