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【艦これ】龍驤「たりないもの」外伝
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816 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/20(水) 15:00:40.28 ID:jBF1rFvyO
日向が提督送り返す時に言ってたのが
我らふ…ってあったけどこれは富士を倒すものか、または富士を信奉する語が入るんだろうか
でも日向の主張が兵器が感情もっちゃダメってのは富士の艦娘はただのモノではないって主張と反しているし、やっぱり倒す方向なんだろうか
旧大本営派(というか日向個人の)富士に対するスタンスでわるいひとの有無が分かるかもしれないと思う
817 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/20(水) 15:59:59.88 ID:uFqERg8gO
>>815
よく気付いたと思う
実際すごい
んで読み返したんだが、そのご-その2の
>>130
でY子が「愚姉」と言ってる所
この単語前シリーズざっと調べた中では『Y子』さんは言ったことが無かったんです
こいつYSMちゃうか?
818 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/20(水) 22:19:08.99 ID:iRG6gBGVo
そのごpart1と2で富士の発言がガラッと変わってるんだよなー
そ気になるとこではあるんだけどミスリードだろうか
819 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/20(水) 23:13:11.59 ID:FSUyRoqoO
足りなかったものpart10ラストで
「これからウチが話す内容にタイトルをつけるとしたら……うん、これやね」
龍驤「足りないもの」
龍驤「まだ、足りないもの」
龍驤「もう少し、足りないもの」
龍驤「足りなかったもの」
今のタイトルは
漣「足りないもの、そのご」
本編が龍驤によって語られたものだとするとこの物語は龍驤が語ることができない?
考えすぎかな?
820 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/21(木) 10:16:23.97 ID:8sq/e06/O
現行の方で出てるけどやっぱりG呼ぶしかない?
仕掛けてきそうな残ってる芽で夕雲や深海仏棲姫もいるっちゃいるけどこいつら影も読み取れるないし…
821 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/23(土) 00:19:03.23 ID:2hlHeXURo
アイツ勿論嫌いだけどああいうかまってちゃんクソガキムーブはちょっと可愛いんだよな
調子乗りそうだからこっちで言う
822 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/23(土) 00:24:39.70 ID:r7uiuW68O
わかる
なんというか「わからせ」たい
823 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:08:21.89 ID:8IHg2OgDO
>>812
から
繭から生まれた完全体や大本営、組織、深海吹雪、そして八島…だいたいの問題が一応の決着を見て現世は忙しなく動き続けている
時の止まった世界で私達はそれを眺める
現界した富士さんが司令官達に伝えた深海吹雪が残した世界滅亡の願いもあちらの新棲姫さんの機転で回避出来そうだった
新棲姫「さすがはワタシだな、あの富士ですら思い付かない事に容易く辿り着く」
『いやぁ…お姉ちゃんは割とポンコツだからねぇ』
これでようやく平和になるのだと安心した私だったが
Y子さんはそれからというもの考え込む事が多くなった
そしてある日、私達全員を集めて突然こう言い出した
『…あたしは、行こうと思う』
と
824 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:10:30.89 ID:8IHg2OgDO
「…行くって何処へですか?」
『現世に』
「どうして…」
早霜「説明はしてくれるのでしょう?わざわざこうして集めたのだから」
『もちろん』
そうしてY子さんは話出す
『まずひとつ、世界の滅亡は一旦は回避された、遥かな未来に先送りにするという方法で』
『確かにあの場面ではあれ以上の策は無かった、ひとつの犠牲も出さないという意味では。でも…』
新棲姫「一旦はと言ったな、つまりまだ…」
『願いは今もまだ発動し続けている、その先送りした時に辿り着くまで』
「そんな…」
『逆に言えばそれまでは絶対に世界は滅びないとも言える』
「だったら何も問題は無いのでは…」
『なら聞くけど、例えば人間が100万人死んだら朝ちゃんはそれで世界が滅んだと思う?』
「っ!それじゃあ…」
『そう、結局は今までと何も変わってはいないんだ。100万人は極端な例だけど、世界が滅ばない程度の何が起きるかは判らない』
以前には2000人の犠牲者が出たり大本営が町ひとつを消したり、そもそもこれまでの深海悽艦との戦いでどれだけの人や艦娘が亡くなったのか…
825 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:12:12.53 ID:8IHg2OgDO
『もう一人のあたし…扉の力でも消しきれないのは証明されてる。何かの拍子に名前を呼ばれないとも限らない。そんな時お姉ちゃん一人じゃ心許ないし…それに…』
「それに?」
『……杞憂、なら…いいけど、あたしには多分やらなくちゃならない事がある』
まただ、あの八島も、そしてY子さんも浮かべていたあの表情…畏れのような…
「あの人…ですか?」
『っ……うん、そう…。造り出し、名前を与え、因果が生まれた…もし…今の世界にも居たらきっとまた…』
「もし?」
『判らない…あたしからは何も読み取れない、もしかしたらお姉ちゃんなら判るかもだけど…』
何だかY子さんが普段よりも更に縮こまって見えた。それほどに怖いのだろうか
『……何かあった時…見守るだけじゃ駄目なんだって、見に染みて解ったんだ…だから…』
Y子さんは私達を見回し、言った
『出来たら一緒に来て欲しい、いざという時にあたしに力を貸して欲しい…お願い』
そうして頭を下げた
826 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:13:41.08 ID:8IHg2OgDO
「私はもちろんY子さんに協力しますよ、頼まれなくったって」
『朝ちゃん…ありがとう』
早霜「…私は朝霜姉さんにもう一度会えるなら…」
呂500「ろーも…でっちに…」
呂500さんはちらりと早霜さんを見る。自分を殺した張本人が側に居る、とはいえその目には恐怖は無かった
再会して少し後、早霜さんは呂500さんを呼び出して二人だけで何かを話していた。その時にはもう一度殺されるんじゃないかと怯えていたが、Y子さんが説得してやっと話し合いに応じた
詳しい内容は知らないがどうやら土下座までしたらしいとY子さんがこっそり教えてくれた
呂500さんは客商売をしているだけあって人を見る目はかなり鍛えられている。早霜さんが以前とは違うと理解してくれたようだった
島風「あたしも!提督やさみだれに会いたい!」
新棲姫「ワタシ達は戻れるのか?しかし…既に…」
新棲姫さんや島風、呂500さんは既に傀儡として生きている、そこに私達が加わったらまたややこしい事にならないだろうか
『そこなんだけどね…、いやぁホント…これはあたしも予想外だった』
新棲姫「勿体振るな」
『あの人間…整備士の再現度は半端じゃない、本当に同じ魂を再現している、本人は全然気付いてはいないみたいだけど』
827 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:15:55.52 ID:8IHg2OgDO
「つまり?」
『統合可能という事、これが別個体なら無理矢理乗っ取るとかして人格崩壊しかねないんだけどね』
「でも私や早霜さんには身体が無いのでは…それに整備士さんはもう…」
『生きてるよ、あの人間もある意味不死の存在なのかもね…全くこれだから人間が一番…』
『…そして整備士は今、朝潮と早霜を再現してる。どんな考えなのかは知らないけど、ここに便乗させて貰う』
私も甦れる?司令官や皆に会える…?
「……ぁ、っ…会いたい…です…会って謝りたい…私…」
『…うん、だけど…ひとつだけ、朝ちゃんだけじゃなくて皆にもこれだけは忘れないで欲しいんだ』
真剣な目で私達一人一人を見、そして言う
『肉体を得るという事はまたあらゆる欲望や痛みや苦しみも得るという事。現世は誘惑に満ち溢れてる、下手をしたらまた繰り返してしまう可能性だってゼロじゃない、それでも…』
それでも…戻りたいか、とY子さんは問い掛ける
私は……
828 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:19:06.85 ID:8IHg2OgDO
『なんてね』
「え?」
『さっきも言ったけど、あたしはもう見守るだけなのは止めたんだ…そんな事にはさせない。誰だって幸せになっていいんだ』
「Y子さん…」
『…そしてこの五人には力を貸して欲しい。いざという時…魂の世界での生活は無駄にはならないはずだから』
『そして…』
その後の言葉は私達には届かない小さなもので、聞き返しても答えてはくれなかった
―――そしてもし、あたしが駄目な時には、残った全てを、そしてあたしの代わりに―――
829 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:22:39.61 ID:8IHg2OgDO
それから、私達は現世へ旅立つ準備をしている
と言っても持っていける荷物など無いので身一つ、というか魂一つ
そして私達は大きな建物の前に集まっている
それは私達にとっては慣れ親しんだ鎮守府と同じ外観だった
『念の為にこの場所は残しておこうと思う。けど引っ張り上げる者も居なくなるから辿り着けるかは本人次第になるけど』
「必要にならなければいいですね…」
『そうだね…』
早霜「それを防ぐ為に行くのでしょう?」
島風「早く行こうよー」
目の前には白いトンネルのようなものが開いている、丁度人ひとりが通れる大きさだ。ここを潜れば次に目覚めた時には身体に入っているらしい
新棲姫「ふ…ふふ、もうすぐ会えるな…漣」
呂500「でっちー、待っててね…」
『じゃあまずは…島風から』
島風「はーい!朝潮!皆!またね!」
そして島風はトンネルを潜り、その姿が見えなくなった、そうして次に呂500さん、早霜さん、新棲姫さんとトンネルに入っていく
そうして最後に私とY子さんだけが残った
830 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:25:14.48 ID:8IHg2OgDO
『最後は朝ちゃんだよ』
「はい」
トンネルの前に立つ。正直、不安が無い訳ではない。憎しみ、欲望、痛み、悪夢、また苦しみの世界に行く事になるのかと
だけど…そればかりではなかった事を私は知っている、私はひとりじゃない。またこの目が濁ってそれを忘れても、きっと思い出させてくれる人が居る
今の私はそれを信じよう
そうして私はトンネルに飛び込んだ、次に目覚めた時には、まずは司令官に謝らないとなと思いながら
831 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:27:42.19 ID:8IHg2OgDO
『最後はあたしか…こんな事はそう何度も出来るとは思えない、きっと…頑張らないとなぁ…』
そう呟いて彼女はトンネルを潜り、そして白いトンネルは消えていった
ここは三途の川、死者達の集まる世界
その外れに建つ今はもう無人の鎮守府
その一室、提督の執務室に当たる部屋の机には名簿があった
Y子、朝潮、潜水新棲姫、島風、呂500、早霜、富士、■■
最後の名前は塗り潰されていて読み取る事は出来そうになかった
832 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2020/05/30(土) 20:38:17.26 ID:8IHg2OgDO
ひとまずこれで終わりです
もしも復活が無ければ三途の川鎮守府エンドになっていました
833 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/30(土) 21:09:02.17 ID:m5udF7HOO
乙でした
かなり本編に影響与えてたよね
834 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/30(土) 21:17:03.59 ID:qJnR1XI+o
お疲れ様でした
それぞれ掛け合いが違和感なく本編と地続きにかんしられるのがすごかった
その後が今拝めているのも貴方のお陰と言っても過言ではないです
ありがとうございました!
835 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/30(土) 21:17:35.33 ID:qJnR1XI+o
かんしられる✕
感じられる○
836 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:25:04.10 ID:ln8Y0OyDO
夢を視た
元々あたしは夢を視ない、休息する事はあってもそれは単なる停止状態であり人のような眠りとは根本的に違う
ならば今見ている光景は何なのだろう
あたしという存在が生まれる前の、記憶ではなく記録か
その世界は―――
837 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:26:06.74 ID:ln8Y0OyDO
空一面をはしる無数の光の帯、それが海上に鎮座する巨大な球体――繭に突き刺さる
穴だらけになった繭から悲鳴が辺りに響き渡る、そして憎しみに満ちた怒号
その声を掻き消すように更なる光を放つ巨大な空中要塞
ささやかな抵抗として繭から触手が伸ばされるがそれも光に飲まれ蒸発させられてしまう
また悲鳴、それはいつしか泣き声になり、すすり泣きになり、そして何も聞こえなくなった
その日、世界から深海棲艦は消えた
長かった戦いに勝利した艦娘達は喜びの声を上げる、これからは平和な世がやってくるのだと、沈んでいった仲間にやっと報いる事が出来たのだと
―――しかしそうはならなかった
838 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:28:17.45 ID:ln8Y0OyDO
その時になってやっと気付いたのだ。艦娘は、自分達は戦う以外の生き方を知らない、教えられていなかったと
そして人間もせっかく手に入れた力を手放す事を拒んだ
大本営はそれまで蓄えた力を使い、軍事的に国を、そして世界を支配しようとした
大本営に付き従う艦娘達、それに反発する陣営に属する艦娘達とそして他の国が入り乱れた争いが始まった
深海棲艦という人類の敵に対して一丸となって戦う、それが建前だとしてもまだ纏まりがあった
だが、共通の敵が居なくなった今、それぞれがそれぞれの正義を掲げ、もはや敵味方の区別を付けるのは困難となっていく
839 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:29:29.21 ID:ln8Y0OyDO
戦いこそが技術の発展を促すと誰かが言った
ある意味それは事実で、敵を殺す為の兵器の開発だけは目まぐるしい進化を遂げていく
その兵器を使い同族を、同胞を殺していく艦娘達
しかし艦娘達に迷いは無かった、これこそが自分達の存在意義なのだと胸を張る者も居た
そうしていつしか、敵を倒す為でも、平和を勝ち取る為でもない、ただただ戦う為に戦うという目的も無い戦争に変わっていった
戦いに疲れた大本営の上層が停戦を唱えた時、決定的な事態が起こる
大本営側の艦娘達は停戦派の上層部を粛清、そして反発する陣営側にも同じ事態が起こる、まるで示し合わせたかのように
艦娘の誰かが言った
「今更怖じ気付きましたか?でも途中下車は許しませんよ」
「私達に戦う以外を教えなかったお前らが悪いんだ」
「軍艦らしく戦って沈むなら悔いは無い」
「戦争が終わったら私達は捨てられる、そんなのは嫌」
「あのスリルを知ったら普通の生活なんて…あは」
840 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:30:43.21 ID:ln8Y0OyDO
延々と続く戦争の中で人間達はどうなったのか、和平を望む者も粛清を恐れ口をつぐみ嵐が過ぎるのをじっと待つしかなかった
決して止む事のない嵐を、止む事を望まない者達がそれを許さない
「これが…我々が彼女等を兵器扱いし続けた報いか…」
銃口をこめかみに当てた幹部服の誰かが言った
「艦娘達は敵を求めておる、儂等はせめて彼女等を退屈させない敵を用意するくらいじゃな…」
傀儡を従えた老人が呟いた
「力が欲しいというのならば私が与えましょう、あなたの望むままの力を。さあ、どんな力がお好みです?」
男の声で、女の声で、子供の声で深海棲艦の声で、機械の声で、それは言った。その姿は――――
――――――――――
841 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:32:08.61 ID:ln8Y0OyDO
『―――――っ!ぁあっ!は…ぁ』
目が、覚めた
そこは横須賀鎮守府のあたしにあてがわれた部屋
ベッドの上で身を起こす、すごい汗だ、お風呂借りないと…
『夢か…』
もはや喪われた世界の、喪われたはずだ
あたしがあの世界で覚えている最期の場面
1000はくだらない荷電粒子砲部隊とそれを迎え撃つ巨大空中要塞、半壊した海上移動要塞、衛星兵器から降り注ぐ光の束
『……頭、いたい』
……少なくとも、あの世界はもう終わったはずだ、今のあたし達には何の関係も無い、はずだ
もしも、終わっていなかったら?
もしも、あの世界で勝利者が生まれていたら?
もしも、次元を超えるだけの技術力を獲得していたら?
更なる敵を求めて、戦い続ける為に?
『はっ…まさかね…』
ベッドから立ち上がり姿見に自分の顔を映す
『ひっどい顔』
ふと、鏡に手を伸ばしてみる
842 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:33:33.17 ID:ln8Y0OyDO
どくん
何故だろう
どくん
鏡に手が近付くにつれて
『はっ…はっ…』
鏡に映る自分の顔が歪んで見える
どくんどくんどくん
鏡の向こうに映る自分の部屋の壁が崩れてその向こうから何かが入って来ようとしている
鏡に映る自分の顔が真ん中から割れ、違う顔が覗いている、それでも手は止まらない
どっどっどっどっどっどっ
そして遂に鏡に手が触れ――――
843 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:35:21.29 ID:ln8Y0OyDO
ガチャ
「Y子さん?なにし―――」
『うわああああああああ!!!』
「きゃああああああああ!!?」
思わず飛び退いたあたしは後ろの壁にヒビが入る勢いで頭をぶつけてしまう
『お…おおおお…』
「だ…大丈夫ですか?」
痛みに踞るあたしに朝ちゃんが心配そうな声を掛けてくる
自分の顔に触れてみるがちゃんとくっついてる、割れてない
『大丈夫…だと思う。頭へこんでない?』
「…ふむ、ちゃんとまるいです」
朝ちゃんに頭を差し出すとそっと撫でてくれる、自分が驚かせてしまったという負い目があるみたいだった
「朝食にと思ったんですが、何だかひどい顔してますね。寝起きが悪かったんですか?」
『あー、まあ、大丈夫、大丈夫大丈夫。じゃあ行こう!』
朝ちゃんの背中を押して部屋を後にしようとする、その間にちらりと鏡の様子を見たが特に何も変わった所は無かった
844 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:37:21.10 ID:ln8Y0OyDO
「何だか汗臭いです」
『く…臭くない!』
「先にお風呂に入ってきたらどうですか」
『背中流してー』
「お断りします」
『そんなー(・ω・`)』
「そういうのって漣さんのネタじゃないですかね…」
バタン
ぴしり
845 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2020/05/31(日) 17:40:56.50 ID:ln8Y0OyDO
たまに何か思い付いた時に短いですが
846 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/05/31(日) 19:03:27.16 ID:MjSlPTzgo
おつです
最悪を回避できてよかった、もう大丈夫……のはず
847 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/02(火) 13:29:15.27 ID:WN5Qc+HEO
お疲れ様です、そしてありがとうございました
ここの話が無ければY子やS朝潮達の復活はありませんでした
本編をこう見てこう解釈したのかと、勉強になる部分もありました。また何か思い付けば自由に書いて下さい
848 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/02(火) 13:37:23.30 ID:WN5Qc+HEO
Y子「あ、あー…聞こえる?」
Y子「一応あたしからもお礼くらい言っておかないとね」
Y子「名前を捨てるなんてよく思い付いたよね。そのお陰であたしはこうやって存在してる」
Y子「お姉ちゃんや××とは違う。あんたがあたしを生み出したんだ」
Y子「誇っていいんだよ?何しろある意味で神を創造したとも言えるんだし」
Y子「…なんてね。あんたはそんなこと望んで無いもんね」
Y子「あたしを生み出したのは気紛れだったかもしれない。けどその気紛れがこっちの世界を変えたんだ」
Y子『ある意味での創生者に感謝の意を込めて』
Y子「…はぁ〜あ、あたしらしくないことしちゃったかな」
Y子「以上Y子でした。また、気が向いたらお願いね?」
849 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2020/06/02(火) 21:18:59.91 ID:e2A2GAuDO
こちらこそありがとうございます
SSなんて書いた事も無かった人間をその気にさせてしまう魅力がある作品です
先の展開を安価で考えるという形が良い刺激になったのだと思います
Y子さんに関しては作者様のYとはやはり性格が違うという所からああいう形になりました
途中長い間を開けてしまい申し訳なく思いましたがひとまず終わらせる事が出来たのは作者様と読んでくださった読者様のおかげです
本当にありがとうございました
850 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:29:12.07 ID:6RwVJW5hO
ミーンミンミン……
Y子「あっっっっっっっつい……」グデー
S朝潮「だらしないですよ、Y子さん」カキカキ
Y子「だってさ……こんな暑さ、経験したことないんだもん……」グデー
S朝潮「あっち側がおかしいだけです。年中こたつを出してるってどういうことですか」カキカキ
Y子「……朝ちゃん、アイスとってきて」グデー
S朝潮「忙しいので」カキカキ
Y子「はいはい……今度は捨てないでね」
S朝潮「勿論です……この絵を見せたい人が、いるので」カキカキ
提督「…………朝潮、まだか?」トキワシティジムリーダー
S朝潮「動かないでください」カキカキ
851 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:30:29.95 ID:6RwVJW5hO
S朝潮「……はい、できました」
提督「どれどれ……うん、上手いな。よく描けてるよ」
S朝潮「ふふっ、ありがとうございます」
提督「秋雲が太鼓判を押すだけある……絵、続けてみたらどうだ?」
S朝潮「絵ですか?」
提督「俺だけじゃない、他のみんなや風景、花や食べ物……いろんなものを描いてみるといい」
S朝潮「司令官以外のものを……」
提督「朝潮は、俺やこの鎮守府以外のことを、あまり知らないだろ?だから、絵を通じて、いろいろなものに触れたらいいんじゃないかと、思ったんだが……」
S朝潮「なるほど、つまり司令官は、私にかまってほしくないと……」
提督「ち、ちがう!誤解だ!!俺でいいなら、いくらでも題材に……」ワタワタ
S朝潮「冗談ですよ。落ち着いてください」
提督「……言うようになったな、朝潮」
S朝潮「ふふっ、司令官を、信頼してますから」
852 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:31:31.59 ID:6RwVJW5hO
S朝潮「でも、知見を得ることは、大事かもしれません」
S朝潮「私が知っていたのは、司令官と、暗い牢獄と、痛みくらいですから」
提督「……朝潮」
S朝潮「足りないもの、知らないことに嫉妬して、傷つけて、奪って……そんな自分が嫌になって、死にたくなって……」
提督「…………」
S朝潮「この前、夢を見たんです」
853 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:32:21.58 ID:6RwVJW5hO
そこは、戦場のようでした。
あちこちで銃弾が飛び交って、たくさんの人が死んでいました。
そして、残された人が、叫んでいました。
痛い、苦しい、死なないで、置いていかないで……
そんな地獄の中に、私はひとりで立っていました。
まわりの人を見ると、それは、私の知っている人ばかりでした。
漣さん。
霞。
朝霜。
そして、龍驤さんも…………
854 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:33:25.34 ID:6RwVJW5hO
ふと、銃声が聞こえました。
見上げると、死んだ目をした司令官がいました。
駆け寄ろうとした瞬間、背後から艦娘があらわれました。
『これでもう、私を見放したり、しないですよね?』
司令官の背後にいたのは、
禍々しいほどの重装備を付けた、朝潮でした。
855 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:34:48.47 ID:6RwVJW5hO
誰かが言いました。
欲しいものがあるなら、奪うつもりでいけばいい、と。
私は思いました。
司令官に見放されないためには、力を手に入れればいい、と。
その朝潮は、私の理想に叶う朝潮でした。
見放されることのない力を手に入れ、私しか見ない司令官を手に入れた。
でも、この寂しさは何なのでしょうか?
この虚しさは、私が望んだものなのでしょうか?
すると、朝潮と司令官は、どこかへ行ってしまいました。
追いかけますが、その背中がどんどん遠くなっていきます。
届かなくなる背中に、声にならない声で、私は叫びました。
「死ぬのだけじゃ、あんまりじゃないか」
856 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:36:01.80 ID:6RwVJW5hO
提督「………………」
S朝潮「こんな話をして、ごめんなさい」
提督「いや……いいんだ、朝潮」
S朝潮「でも、思ったんです。以前の私なら、夢の中の私のように、力を望んで、司令官を奪おうとしていたんじゃないかって」
S朝潮「でも、それは狭い世界で、何も知らない私だからで。だから、もっとたくさんのことを知りたいんです」
S朝潮「司令官のこと、花のこと、鎮守府の外のこと……いろんな幸せのこと。いまはまだ、足りないものばかりの私ですが、いつか、きっと」
857 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:36:47.40 ID:6RwVJW5hO
Y子「ほいっ」ピトッ
S朝潮「わっひゃあちべたいっ!!?!?!??!」ビクゥッ!?
提督「……Y子」
Y子「朝ちゃんが忙しいからアイス持ってきてあげたよ。ほい、提督も」
提督「すまん、ありがとう」
S朝潮「なにするんですかY子さん!」ウガーッ
Y子「ん〜?だって朝ちゃんがまた難しそうな顔してるから」
S朝潮「こっちは真剣に悩んでいるというのに!!」
Y子「……う〜ん」
858 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:37:59.67 ID:6RwVJW5hO
Y子「ねぇ朝ちゃん、朝ちゃんはさ、絵を描くの、好き?」
S朝潮「…………急に何を」
Y子「好きかどうかって聞いてるんだけど?」
S朝潮「……まぁ、好き、だと思います」
Y子「じゃあさ、アイスを食べるのは、好き?」
S朝潮「……好きです」
Y子「じゃあ、それでいいんじゃない?」
S朝潮「…………?」
Y子「誰を殺すとかさ、傷つけるとかさ、そんなことより、面白いことをしたほうが楽しいじゃん?」
Y子「ダメなところをなくすとか、足りないものを補うとか、そんなこと考えてもつまらないでしょ?」
Y子「別に目を背ける必要はないけど、もっと面白いことをしようよ。というか、させてくれるでしょ?」
提督「……もちろんだ」
859 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:39:02.81 ID:6RwVJW5hO
S朝潮「…………じゃあ、司令官」
提督「ん」
S朝潮「私、もっと絵を描いてみたいです。どこかに連れて行ってください!」
提督「よし、今度休暇をとって、どこかに出かけようか」
S朝潮「あっ、でしたらみなさんを連れて行きたいです!」
Y子「いいじゃん、ピクニック的なやつ行こうよ。あたしダルいから行かないけど」
S朝潮「なんでですか!」
オ、ナンヤオモロソウナハナシシテルヤン?
ピクニック?デシタラサザナミモ
ナニナニー?ナニカタノシソウー!
ワイワイ……
860 :
◆lxd9gSfG6A
[sage saga]:2020/06/04(木) 12:40:24.39 ID:6RwVJW5hO
S朝潮「私」
星野源「私」より着想
https://youtu.be/ayZw1d2O6Rc
861 :
◆lxd9gSfG6A
[saga]:2020/06/04(木) 12:46:56.79 ID:OL+mLMt3O
スレ検索が面倒なのでいったんあげ
そういえば本編では「その後」が始まってますが、外伝は新スレあるのでしょうか?
862 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/04(木) 14:36:41.19 ID:YaFtDswrO
おつでした
その「ご」ならこうなっていたかもしれぬ……
外伝新スレは
>>1
が建ててくれれば嬉しいなあ
863 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/04(木) 14:37:52.84 ID:YaFtDswrO
S朝潮の夢が本編になっていたかもしれぬ、です言葉が足りてない
864 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/04(木) 15:35:40.39 ID:exWL6/zDO
おつです
そういえば朝潮も「戦う事しか知らない艦娘」の一人だった
でも本当の平和になって鎮守府というものが必要無くなったら一人では済まないかもしれない…提督も含めて
865 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 14:41:49.94 ID:ZRn8r0f/O
数々の作品をありがとうございます
外伝の新スレですが、外伝その2か、足りないものその後外伝のどっちかで建てておきます
自分で書き込んだものもありますが、まさかほぼ1スレ分も使うとは思っていませんでした
本当にありがとうございます
866 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/06/05(金) 14:46:22.41 ID:ZRn8r0f/O
八島「きひひひひ、たまにはあたしもサービスくらいしとかないとね」
八島「神を超えた存在であるあたしが来てあげたんだから、もっと喜びなよ?」
八島「…きひひ、やっぱり安価じゃないとあたしの魅力は伝わらないかぁ」
八島「お前には感謝してるよ?だってあの扉の向こうに追いやってくれたんだから!」
八島「きひひひひひひひひひ」
八島「…よくもやってくれたよ。あの恨みは一生忘れない」
八島「あたしは世界を滅ぼすのは確定事項。それなのにこの八島を負けさせやがって」
八島「いつかお前らに復讐してやる」
八島「不意にあたしを呼んでみろ、全員ブチ殺してやるからな」
八島「……はぁ〜あ、もう時間かぁ」
八島「以上八島でした。また、勝負しようよ。まさかお前らが勝ち逃げなんてしないもんねぇ?」
八島「きひ、きひひひひひひ…」
867 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 15:08:37.34 ID:mnUMDs/2o
ほんにこの性悪は…
868 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 19:21:02.68 ID:FgKiEG5bo
はいヤシープ洗濯脱水乾燥
869 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 19:22:10.64 ID:+w50OPfSO
やっしーも男作ればいいのに
870 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/05(金) 21:03:14.13 ID:DzjX24sDO
「そっちはどう?」
「居ないわね」
「何処に行ったんだろ」
「そっちを探してみよう」
複数の足音が遠ざかっていくのを聞きながら私はダクトの中で身を震わせた
「見付かったら死ぬ…!」
どうしてこんな事になったのか、私が何をしたというのか
―――自分の胸に、いえ、下半身に聞いてみたら解るんじゃないですか?―――
「だって他に方法があると思う!?」
―――幾らでもあるんじゃないですかね―――
「ぐうぅ…!」
私は深海綾波、艦娘綾波に寄生した名も無き深海棲艦。流れ流れてどういう訳か大本営で綾波として働く日々である
―――考え無しに手を出しまくるからこうなるんですよ?解ってますか?―――
「仕方無いじゃんかぁ…特務艦を味方に付ければ安泰だと思ったんだよぉ…」
―――結果、腹上死の危機な訳ですが―――
「ぐうぅ…!」
呻きながらもダクトを進む、自分のテリトリーでこんな潜入ミッションみたいな事をするとは…
871 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/05(金) 21:04:26.14 ID:DzjX24sDO
「あっついなぁ、早く外に出たい」
―――今出ると見付かりますよ?―――
「ここで干からびてミイラになって発見されるのは嫌だぁ」
―――そんな死に方はさすがに私も嫌ですね―――
こうして私が話している相手こそがこの身体の持ち主である綾波その人である
いつだったか海上で死にかけているのをこれ幸いにと寄生して乗っ取ってやろうとしたら何故か中途半端にしか乗っ取れなかった
そして死にかけが故に動く事も出来ずにいたら仲間の艦娘が救助に来て回収、何があったか答えられない私は記憶喪失を通す事にした
綾波に聞いてみてものらりくらりと誤魔化され、いつしか聞くのを諦めたのだった
「まぁ実際?あのまま雑魚深海棲艦として死ぬより今の方が何倍もマシだけどね」
―――割りと良いお給金も貰えて衣食住も完備、特務艦としての特権に沢山の彼女、刺されてもおかしくありませんね―――
「腹上死もミイラも刺殺も嫌だぁ!」
ガコンガコン
ダクトの中で暴れていると
「そこに誰か居るのか」
突然声が掛かった
「……」
やばいやばいやばいやばい
872 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/05(金) 21:05:52.73 ID:DzjX24sDO
「に……にゃ〜ん」
「なんだ猫か」
「ほっ…」
「とはならんよなぁ、出てこい、出ないのなら壁ごと吹き飛ばす」
―――この声は―――
「うん…」
仕方無くダクトから這い出すと私を見下ろす武蔵が居た
「何だ綾波じゃないか、お前を探している奴らが走り回っていたぞ」
「まぁその…のっぴきならない事情がありまして…」
「はっはっは、お前も年貢の納め時か」
笑い事じゃない、こっちは命掛かってるんだ
「誰彼構わず手を出すからこうなるんだ、少しは反省しろ」
―――ふふっ―――
同じ事言いやがった、あと笑うな
「助けてやってもいいが…私の頼みを聞いてくれるか?」
そら来た、だからこの人にはあまり会いたくなかったのに…
以前私は残党の深海棲艦との戦いでピンチになって綾波に助けを求めた。そしたら右腕だけとはいえそれはもう一瞬で蹴散らしてくれた
それを見られていたみたいで、事ある毎に私に手合わせを申し込んでくるようになってしまったのだ
873 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/05(金) 21:07:20.89 ID:DzjX24sDO
「ここには私の相手が出来る奴が他に居ないんだ、このままでは体が鈍ってしまう」
私だって無理なんだけどね!
「なに、ちょっとでいいんだ、ちょっとだけ、時間は取らせない」
怪しい勧誘みたいな言い方すんな
「……断ったら」
「まぁあとは一人で頑張れ」
「ぐうぅ…!」
あ…綾波ぃ
―――仕方無いですね、以前ならともかく今は私もあんまり死にたくはないですし―――
なんだか意味の解らない事を言うが、どうやら助けてくれるらしい
スッと私の右腕が勝手に動く。それを見て武蔵は嬉しそうに笑った。この脳筋め
「ならばいくぞ」
武蔵が―――構えた。ちょ…ここで!?
ズッ
「ひっ…」
周囲の空気が変わった、重力が何倍にもなったように感じる、呼吸すら満足に出来ない、下級の深海棲艦ならそのプレッシャーだけで殺せてしまえそうだ。私もその下級深海棲艦なんですけどね!
「ふっ」
武蔵が呼気を吐いてその拳を―――あ、綾波ぃ!
874 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/05(金) 21:09:24.00 ID:DzjX24sDO
―――解ってます―――
バギン!!!
凄まじい衝撃音に思わず目を閉じてしまう、その直後に声
「―――っぐ」
見ると何が起こったのか、武蔵が右腕を押さえている、よく見るとなんだか曲がっちゃいけない方向に曲がっているような…
―――ちょっとやり過ぎましたかね―――
あんたなぁ…何も折らなくても…
―――加減してたら頭が無くなってましたよ―――
マジで
その武蔵だが、腕を折られて怒る所か急に笑い出した、痛みで頭がやられた?
「くっくっく…やはりな、やはり私の見立てに間違いは無かったようだな」
うわっ…この流れはめんどくさい流れだ
「どういう理由かは知らんがお前は実力を隠している、あえてそれは聞くまい」
あーはいはいそーですねー
「だがこれからは私も退屈せずに済みそうだ。くっくっく」
はいは…
「はい?」
「今回は私の負けとしよう、だが次は勝つ」
また来るの?嘘だと言ってよムーニィ!
875 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/05(金) 21:11:13.59 ID:DzjX24sDO
「あのぉ…約束はぁ…」
「ああ、そういえば特務艦共に追われていたな。その力があるなら逃げ回る必要も無かろうが…それも考えあっての事か」
―――ふふっ―――
もうそれでいいです…あとだから笑うな
その後、武蔵立ち会いの下で私と特務艦ズの話し合いが催された、武蔵が居なかったら即その場で襲われていただろう
話し合いの結果一日の人数制限とローテーションが組まれる事となり私はどうにか死なずに済みそうだった
どうせなら綾波が助けてくれてれば逃げなくてもよかったんじゃ…
―――好意を向けてくる相手を叩き伏せたら可哀想じゃないですか―――
まぁ…それもそうか…そうなのかな?
「あぁ〜つっかれたぁ…」
自室へと帰還した私はベッドに倒れ混み、目を閉じる。シャワーは…起きてからでいいか。とにかく何だか…凄く…眠い…程無くして私は眠りに落ちていった
そうして私、深海綾波の一日が終わった
876 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/05(金) 21:13:00.90 ID:DzjX24sDO
―――やっぱりあんまり表には出ない方がいいですね、この子の負担が大きい―――
―――全く最近は私も退屈しませんね、この子に寄生された時は余計な事をと思ったものですが―――
―――あの時はあの子とひとつになって…そして海の底に沈んで…それでいいと思っていました―――
―――だけどこうして彼女を通して世界を見てみたらなんだか…なんだか勿体無く感じられて―――
―――ふふ、見るもの触れるもの全てに新鮮な反応をするこの子を見るのも楽しいですし―――
―――今しばらくは、守ってあげます、一人立ち出来るまでは―――
それでいいと思うよー、綾波が決めた事ならさ、あたしも見てて楽しいしさー
―――そうだね、二人で見守っていこう、敷波ちゃん―――
877 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2020/06/05(金) 21:17:42.34 ID:DzjX24sDO
右腕だったか左腕だったかは忘れました
878 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 21:17:44.37 ID:+UNzv6W5o
水姫水鬼クラス単騎でボコって素手で海を割る武蔵の拳を…
その綾波が死にかけるようなこととはいったい…?
879 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 21:25:23.38 ID:Hr9+R4HUO
あの大本営ピンチ時も綾波が出てくればなんとかなったのでは疑惑が
880 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 21:26:20.29 ID:FgKiEG5bo
おつでした
武蔵…あれが抜けてもあんまりかわってねぇ!
881 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 22:23:40.63 ID:mnUMDs/2o
んー…武蔵がやられるのは解釈違いかな…
882 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/05(金) 23:47:44.04 ID:l3ss+jQI0
Yの器で無くなった武蔵の強さは深海綾波と…凄く面白いと思います
あと綾波が宿ってるのは右腕だったと思います
新スレは900超えたら建てておきます
883 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/06(土) 00:03:10.92 ID:uU4AtyqVO
>>882
器になる前からあの強さ
もともと力があったけど乗っ取られて自我を失ってわんぱく武蔵に
その後元に戻る
足りなかったものその10から
>武蔵「私には記憶が無い、だが何かをしていたのは覚えている。まるで誰かに操られていたように、私は操り人形だった」
>
>
>武蔵「私には力があった。素手で海を割りこの拳は山をも砕く」ギチッ
>
>
>武蔵「だが私に自我が目覚めた時、カブトムシを食べていた。何を言っているか分からないだろうが私も分からない」
884 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/06(土) 00:05:49.10 ID:uU4AtyqVO
と思ったけど
>>1
かな?ならその解釈が正しいのか…
このやり取りのあと大淀に海を割る〜って言われたときに否定してなかったけれども
885 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/06(土) 00:10:26.86 ID:COvRpJRio
そんなに姿を表さないけど凄く強いキャラってあんまり格落ちしてほしくないんだよな…
886 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:07:25.37 ID:xN2dVukDO
>>876
から
「うおおおおおぁぁぁ!!!」
全力疾走、それはもう人生の中でこんな全力で走る事なんてそう無いだろうという勢いの
私は今、おそらくこの世界でも一、二を争うくらいのヤバい存在に追われてる
―――貴女はいつも何かから逃げていますね―――
誰のせいだ誰の!
あれから数日後、早速武蔵がまた手合わせを申し込んできた、折れた腕は何故か翌日には治っていた
艤装を展開せずに受けた傷は普通に治療が必要になるはずなのにどうなっているんだ
活き活きとして手合わせをという武蔵を前に私も危機感無くそれを受けてしまってから綾波の声がした
―――あっ―――
どしたの?今度はちゃんと手加減してよね、武蔵の腕を折ったとかあの後幹部に怒られたの知ってるでしょ
―――逃げた方がいいですよ―――
「は?」
と、目の前の武蔵が言った
「今度は前の様にはいかんぞ」
その言葉の直後に私は宙を舞ったのだった
887 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:08:47.62 ID:xN2dVukDO
へっ…?
武蔵の右腕が消えたように見えたと思ったらそれに反応して私の右腕も消えた、直後に衝撃で私の身体は吹き飛ばされていた
壁に叩き付けられる、そう思ったが私の右腕がまた素早く動き右腕だけで受け身を取り着地させられる
「ななななな…」
―――最初の一撃は反らしました。早く逃げてください、とりあえず幹部さんの所か、とにかく人の居る場所へ―――
なんで!?前みたいに出来ないの!?
―――あんな奇襲じみた事は武蔵さんには二度も通じません。それに一番の問題は―――
も…問題は…?
―――武蔵さんには両手両足があって私には右腕しか無いという事です―――
「つまりどういう事でしょうか」
思わず敬語になってしまう。自分の顔から血の気が引いていくのを感じる
―――攻撃すればその隙に反撃で死にます、防御するにしても手数の差でやっぱり死にます―――
マジで
―――マジです。何で安請け合いしてるんですか―――
そりゃあ…前みたいにしてもらおうと
―――簡単に手を貸した私の落ち度ですねこれは―――
888 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:10:39.82 ID:xN2dVukDO
「どうした、来ないのか?私からばかりではなくそちらからも仕掛けてこい」
武蔵が構えて待っている、身体が十倍くらいに巨大化して見えるのは気のせいか、いわゆる小動物的視点なのか
「あーっ!あれはーっ!」
私はあさっての方向を指差して叫ぶ。これで気を反らしてその隙に…!
「……」
「あれはーっ」
おや?
ドドドドドドドドド
「お前は私を馬鹿にしているのか?」
「ひいぃっ!?」
武蔵からの圧力が一段と強くなる、若干の怒りの波動のようなものを感じてもう私は死にそう
―――本当に貴女は……しかし簡単には逃がしてくれそうにありませんね、死にたくないなら私の言う通りに動いてください―――
はい!何でも言って!
―――ん?今、なんて言っている場合でもありませんね、まずは―――
889 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:12:15.79 ID:xN2dVukDO
そして
「でやああああ!」
私は左腕を振りかぶって武蔵に突進する
「来るか」
武蔵は私の攻撃の動作を注視している
私の左腕の攻撃は当たり前のように防がれてしまう。あまりに弱い攻撃に武蔵は反撃も忘れて怪訝な顔になる
「なんだそのパンチは?ふざけているのか」
武蔵のプレッシャーが一層強くなる、やばい…本気で死にそう
「うあああ!」
次に蹴りを放つもそれもあっさりと防がれる、私が攻撃する度に圧力が増して行く、武蔵の顔から表情が失せていく
「私は遊びでお前に手合わせを申し込んだ訳ではない。自らを高める為にお前を見込んだからだ」
ああああああああやばいやばい本気で怒ってる死ぬ私ここで死ぬ
「だがお前はそうやって…本気でやらないのならばここで…」
―――今です、構えて―――
私は武蔵に近付く、すると右腕が動き武蔵の腹部に拳を当てた、右の拳を
「今度はなんだ、これ以上私を侮辱するなら、ここで殺す」
そう言って武蔵が動きを見せた瞬間
―――この動作が可能な範囲まで近付く為には右腕だけでは足りません、貴女の弱い攻撃は逆に効果的でしたね―――
ズ ド ン!!!
890 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:13:48.31 ID:xN2dVukDO
「ガッ!?」
武蔵の身体が後ろに下がる、だが倒れるまではいかない
―――やはり右腕だけでは充分な威力が出ませんか―――
私は更に武蔵に肉薄する。もう密着する勢いで接近するとまた右拳が武蔵に添えられる
「おのれ…何だ今のは!」
武蔵が再び私に攻撃しようという動きを見せると
ズドン!
「グッ」
ようやくこの技の正体を察したのか武蔵が大きく距離を取る
―――今です、走って―――
そこで私は踵を返し脱兎の如く走り去ったのだった
「……は?」
次の攻撃に備えていた武蔵の呆気に取られる声、そして
「ははは…あくまで私をおちょくる気か…ははは…殺す」
あのさ…最初から逃げてればまだ半殺しくらいで済んでたんじゃないかな
―――おや?―――
「お前えええええええ!!!?」
大本営に私の絶叫がこだました
891 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:15:27.53 ID:xN2dVukDO
そうして私は武蔵から全力で逃走中な訳だ
「ところであの技って何なのさ」
ひとまずトイレに逃げ込んで一息吐いた私は綾波に聞いてみた
―――あれは寸打といいます。相手の動きに合わせて全身のバネを使ってカウンターを打ち込む超近接技です―――
「全身の…」
―――ええ、ですから全く威力が出ませんでしたね。本来なら急所に打ち込めば一撃必殺なんですが―――
「必殺したら問題だよ…」
―――今は私達が必殺されそうですが―――
「誰のせいだよ!」
―――勝負を受けた貴女では―――
「ぐうぅ…!」
「何処に居る、この辺りから声がしたぞ」
「……!……!」
慌てて自分の口を塞ぐ
「ここか?」
扉を開く音が聞こえた
「こっちか?」
また扉を開く音、そして私が居る個室にだんだん近付いてくる
おいこれなんてホラーだよ!?
892 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:17:22.51 ID:xN2dVukDO
―――見上げたらそこに…となる前にここを出ましょうか、そこの窓が開いてます―――
音を立てないように、尚且つ素早く、私は窓から這い出す。そこは中庭だ
「これでひとまず安し…」
ドゴオォン!!!
安心…と言おうとした私の背後の壁が吹き飛んだ。そこは私がさっきまで居た個室の辺りだ
「見付けたぞ」
「あ…あああぁぁぁ…ぁ…」
ああ…せっかくトイレに居たんだから済ませておけばよかった…ちょっと漏れちゃった…ホントにちょっとだけだけど!
「……お前は何処かおかしいな」
「へ…?」
「普段の言動はとても演技とは思えんし、あれだけ殺気をぶつけてもただ逃げ惑うだけ、かと思えば先程のような鋭い一撃を放ったり私の腕を折ったりする」
―――ああこれは―――
やっぱり…?
「お前の中には誰が居る」
気付くよね普通…出来たらあんまり知られたくはなかったんだけどなぁ…
レ級様の所とか一部を覗いて私は誰にも正体を明かしてはいない。今の新しい大本営なら大丈夫じゃないかとも思うけどなるべくならバレないに越した事は無いのだ
893 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:19:25.18 ID:xN2dVukDO
―――仕方ありませんね、これからも挑まれるリスクを考えれば話してしまうのが一番ですか―――
そうして私は武蔵に全部ぶちまける事にした
「―――なるほどな…寄生体か、言われて見れば微弱ながら深海棲艦の気配もあるが…これは言われなければ解らんな」
ええ、ええ、あまりに雑魚過ぎて気配もしないと言いたいんでしょ!そうですよ!悪かったな!
「そして右腕だけは自由になる綾波か…さっきの技も綾波のものか」
「そうですよ、よく知りませんけど」
「その綾波とは話せるのか?」
「ええっと…」
――――――
「あれ?綾波?」
「どうした?」
「返事しなくなっちゃいました…」
「ふむ…他人とはあまり話したくないのかもな。綾波…近接戦闘を行う綾波か…」
武蔵が何か考え込んでいる姿を横目に…うぅ…何だか眠い…さっきまで死に物狂いで逃げ回ってたツケかなぁ…
「おい、大丈夫か?」
私を殺すとか言っていたのはあくまで本気を出させる為だったらしいが…ふぁぁ…そんな武蔵の心配する声が遠くに聞こえ…
そして私の意識は暗闇へと落ちていった
894 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:21:30.28 ID:xN2dVukDO
夢を視た
私が知らない誰かを抱き締めて愛を囁いている
そしてその口でその相手に噛み付いた
ぶちぶちぶち
鮮血が溢れだす。そして夢の中の私はそのまま相手を…喰らっていた
その相手も食べられながらも愛を囁き、そして同じように私に噛み付く。夢だからなのか痛みは感じない。そしてその顔は幸せそうな笑顔で
これは私の夢?……違う…これは…
その相手が私を見た。夢の中の私ではなくこの夢を視ている私を
「人の営みをあんまり見るもんじゃないよ、恥ずかしいじゃんか」
軽い口調で、しかし有無を言わせぬ迫力でそう言った
「という訳で、そろそろ起きなよ」
お前は…
夢から覚めていく感覚、その姿が消えていく
そして目覚めた場所は自室のベッドだった
895 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:23:46.26 ID:xN2dVukDO
「なんつー夢だよ…私にそんな趣味無いっての」
―――見ました?―――
まぁ…よく解んないけどずいぶん幸せそうだったよ
―――ええ、もちろんです―――
何となくだがこの綾波がどういう奴だか少しだけ解った気がする。そして私が寄生する前に何があったのかも
「愛の形は様々ってか…」
どうやら急に眠りに落ちた私を部屋まで送り届けたのは武蔵らしいと後から聞いた
それからというもの執拗に手合わせを申し込んでくる事は無くなったがよく見られているような気がする
今の所は私の正体は広まってはいない。武蔵も秘密は守ってくれているようでひとまずは安心してもいいのかもしれない
―――もしバレたらどうしますか?―――
「どうかな…こんな寄生体に行く所なんてあるかな…」
―――あの鎮守府は?―――
「わかんない…でもレ級様怖いしちょっと遠慮したいかな…」
―――もし…もしも何処にも居場所が無くなったら…私達と…―――
「え?」
―――いえ、何でもありません―――
「まっ、いざとなれば何処でだって生き抜いて見せるよ。今までだってそうしてきたんだ」
896 :
◆B54oURI0sg
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:26:05.22 ID:xN2dVukDO
―――逞しいですね、その強さは素敵だと思いますよ―――
図太く、図々しく、私は生きてやるんだ。かつての同胞達のように使い潰されて沈んでいくのは御免だ
艦娘になった今もその可能性はあったけど私にとっての幸運は綾波が一緒だという事かな
「これからも頼りにしてるからねっと」
―――はいはい―――
そうして私、深海綾波の日々は過ぎていく
未だ平和な世の中は来ない、それでも私は絶対に最後まで生きてやると改めて誓うのだった
897 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2020/06/06(土) 05:30:21.45 ID:xN2dVukDO
誤解が生じてしまったようなので急ピッチですみませんでした
あくまで強いのは右腕のみで深海綾波自身はそうではないという解釈です
武蔵は今もちゃんと強いと思います
強者は基本攻撃を避けない
898 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/06(土) 08:00:36.09 ID:1NgUuJsmO
おつ
この綾波って何者だっけ……?
不知火に傀儡モードで廃人にされたやつ?
899 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/06(土) 08:26:46.95 ID:dNmHgdEvO
その綾波とは別
瀕死の綾波に規制した木っ端深海棲艦
なんやかんやあって深海棒で大本営の特務艦達をメロメロにして味方につけた地味な功労者
一昔前の映画で言うなら陽気な黒人枠
本体の綾波について詳しく語られたことはなくて右手は本体の綾波が自由に動かせるくらいしか背景の情報はなかった…はず
900 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/06/06(土) 11:15:44.40 ID:eRCsX9ado
おつー
陽気な黒人枠は言い得て妙
寄生が成る深海棲艦は何処か特殊なんだなあやっぱし
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