楓「え、このメンバーで飲み比べ対決…ですか?」志乃「ふふ、負けないわよ…!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:30:58.97 ID:3gIeSnEE0


ある日の346プロ…


浜口あやめ「今回のドリーム対決は何対決にしますかっ? ここは忍者対決などいかがでしょうっ!?」ニンニンッ

古賀小春「ヒョウくんぺろぺろ我慢対決はどうですか〜? 笑ったら負けです〜♪」ポヤヤン

衛藤美紗希「いや、もうちょっと女子力を磨ける対決にしましょ♪」キラッ


 ワイワイキャッキャッ♪  アーデモナイコーデモナイ…


あやめ「むむ… 種目決めの段階で、早くも対決の予感ですね…!」

篠原礼「…ねえ、ちょっとみんな… 関係ない話なんだけど、聞いてくれる?」ヌッ

あやめ「礼さん?」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1532770258
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:35:15.82 ID:3gIeSnEE0

・デレマス年長組が集まって居酒屋「しんでれら」でわやわやするだけのスレやで〜

・瑞樹「ミスコン決勝戦は…!」相葉夕美「シンデレラ・ライブバトルですっ!」 の一応番外編
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1526215996/

・一部、漫画「アイドルマスターAfter20」を参考にしてます。

・後半、21時頃から、コンマでガチ飲み比べ対決する予定。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:37:20.33 ID:3gIeSnEE0

相談中のアイドルたちの間に顔を出したのは、ナイスバディのなぞなぞおねーサマ篠原礼…!


礼「対決で思い出したの… この前、みんなでお酒飲みに行った時のことなんだけど…」

美紗希「あ、こないだのライブバトルイベントの打ち上げですよね? 結局、どんなメンツで飲みに行ったんですかぁ?」

礼「えーっとね、私とグランプリの楓さんと瑞樹さんと美優ちゃんと…」

礼「早苗さんと亜紀ちゃん、レナさん… 飲み会の匂いを嗅ぎつけた志乃さんと礼子さんもいたわね。 なぜか菜々ちゃんまで来てて…」

礼「それで途中でね、“結局誰が一番お酒強いの?”って話になって、いい大人の、仮にもアイドルが本気で飲み比べ対決始めちゃったの」

あやめ「はー…」

礼「では、ここでなぞなぞでーす… その結末… どうなったでしょーぅかっ!」

美紗希「す…凄い対決してたんですね…」

あやめ「それ、なんだか答えを聞くのが怖いですね」

小春「はーい、小春は志乃さんだと思いますぅ〜♪」

美紗希「志乃さんって仕事中でも平気で飲んでるもんね… なのに酔ったとこ見たことない…」

あやめ「だ、誰が勝ったんですか?」

礼「ふふっ、結局、最後までツブれずに“一番お酒の強いアイドル”の称号を得たのは・・・」





4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:39:38.82 ID:vtDWqaO90

一週間前…

瑞樹たちの行きつけの店“居酒屋しんでれら”のお座敷…

ミスコンイベント“シンデレラ・ライブバトル”を終えた年長組の面々が集まって、お疲れ様会を開こうとしていた……


 ザワザワガヤガヤガヤ…


川島瑞樹「はぁーいみんなぁ! ビールグラス行き渡ったわね?」


 オッケー!  イエース!!


瑞樹「では! 我らがアイドル大人組の星! 楓ちゃんのミスコン優勝を祝って・・・かんぱぁーいっ!!」


 カンパァ―――イッ!!!!  カエデサンオメデトォーッ!!  パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ……


瑞樹「じゃ、今日は無礼講! 後は料理も飲み物も各自自分の欲しいモノを選んで注文してね♪ イベントの打ち上げということで、美城常務から多大なるご芳志を頂いちゃってるから、会計は気にしなくていいからね!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:43:07.64 ID:XPR/Ryfq0

片桐早苗「・・・・・」ゴキュゴキュゴキュ…

早苗「ぷぅっはぁ―――っ!! くぅ〜キクわぁ〜! やっぱりみんなで飲むと一味違うわね!」プハァ!

高橋礼子「早苗ちゃん相変わらずイイ飲みっぷりね… でも、初っ端からあんまりトバすと早く潰れちゃうわよ?」グビッ


三船美優「楓さん本当におめでとうございます。どうぞ、私注ぎますね」トクトク

高垣楓「ありがとう美優さん。 ふふ…、今日は私もビールを浴びーるほど飲んじゃおうかしら♪」


大和亜季「会計を気にせずに飲み放題食べ放題とはありがたいですね! どれどれ…色々ありますな。 うん…? ぼうぼうけい? レナ殿、なんでしょうこれは」

兵藤レナ「何言ってんのよ亜季ちゃん、バンバンジーよそれ…」


礼「ん〜おいしい! ふぅ…純情な菜々ちゃんにここでなぞなぞ〜♪ “男の人が、ナメられると思わず立っちゃうモノ”っていったら、なーんだ?w」

安部菜々「ふぇっ?! い、いや、ナナは未成年ですから…/// そ、そんなハレンチなクイズに答えるワケには…///」=3

柊志乃「それ、答えは“腹”ね。 ナナちゃん赤くなっちゃって…もう酔ってるの?」

菜々「い、いえ、ナナが飲んでるのはウーロンh…じゃない、ウーロン茶ですから! 酔ったりしませんからっ!」


 ワイワイガヤガヤ、キャッキャッキャ…♪


瑞樹「ここでこんなに多人数で飲むのは初めてね… ふふっ、これも楓ちゃんが優勝してくれたおかげだわ♪」

?「お待たせしましたぁ〜、お料理お持ちしました♪」

瑞樹「あらありがとう・・・ って、あなたは!?」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:44:46.83 ID:XPR/Ryfq0

間中美里「たこわさにジャーマンポテト、とりからとカルパッチョ… 枝豆になすの浅漬け、レバー串に鳥モツ煮、それとサービスでうまい棒の盛り合わせですぅ〜」サッサッ

志乃「あ、美里ちゃん、鳥モツ煮こっちこっち」ヒラヒラ

美里「はぁい♪」

礼子「うまい棒…ナイスセレクト。 駄菓子ってわりといいアテになるのよね…」サクサク

瑞樹「ちょと待ってよ、あなた美里ちゃんじゃないの! 何してるのこんな所で?」

美里「? 見ての通り配膳ですよぉ〜?」

瑞樹「いや、だからなんでアイドルのあなたがこんな所で働いてるのよ…?」

美里「えっと、私ぃ、もっと旅行資金が欲しくってぇ〜… アイドルのお仕事だけじゃそんなに稼げないので…」

美里「将来飲食関連の仕事にも就きたいと思ってるので、アルバイト始めたんですぅ」ニコニコ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:46:09.21 ID:XPR/Ryfq0

瑞樹「はー… ツッコミ所満載だけど、まあいいわ…」

美優「美里ちゃんって、ミスコンの一回戦にエントリーしてましたよね。 確か急用が出来たとかで参加出来なかったみたいですけど…」

亜季「それで、急遽代役で出場したフレデリカ殿が、決勝戦まで進む大活躍を見せたのでしたな」モグモグ

レナ「そうだったわね。 美里ちゃんも、もし出場したら決勝まで行ってたかもしれないわよねー? 残念」

美里「いーえぇ、ミスコンなんて、私はガラじゃないですよぉ〜」アハハ

瑞樹「そんなことないわよ。 私、美里ちゃんのアヒル口で“萌え萌えきゅんきゅん”やってくれるとこ見たかったわ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:47:37.77 ID:GaP1QVc30





10分後…
 
        シュ
楓「… はぁ… 酒あわせ…」ホウ…

瑞樹「あら、楓ちゃんもう日本酒に切り替えたの?」

楓「はい。 地元のお酒を見つけて… 見て下さい、和歌山の高垣酒造の純米吟醸『喜楽里(きらり)』です」 

瑞樹「高垣酒造? 何それ、楓ちゃんの親戚?」

楓「いえ、和歌山では高垣という苗字は珍しくないので…“高垣○○”っていうのはけっこうあるんです。 瑞樹さんも一献どうぞ♪」スッ

瑞樹「あ、ありがとう…」

瑞樹「… なるほど… コクのあるトロリとした甘さに… 骨太な力強い旨味…! これはミズキンもはぴはぴな気分になっちゃうわね!☆」

楓「ふふっ、名前がきらりなだけに、ですね♪」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:49:24.83 ID:QHfpi7E/0

美優「あ、川島さん、私お注ぎしますね…」

瑞樹「ちょっと美優ちゃん、あなたさっきから他の人の注いでばっかりじゃない」

美優「あ…そうですか? OLの時のクセが抜けなくって…」タハハ…

瑞樹「私も楓ちゃんも上司でもなんでもないんだから、無礼講なんだし手酌でいいわよ」

美優「でも、今回のイベント、楓さんはグランプリですし川島さんは総合司会で一番頑張ってましたから…」

瑞樹「美優ちゃんだって選手で参加してたじゃない。 “アラサー組”からは美優ちゃんと楓ちゃんの二人しか本選に行けなかったんだから、あなたも私たちの星よ?」

美優「いえ、私なんて全然…/// 一回戦負けでしたし///」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:51:19.44 ID:r1NQE3wa0

瑞樹「あー… 美優ちゃんのグループは、雑学クイズ対決だったわね、確か」

美優「はい。 文香さんと泉ちゃんがもう強くて強くて…! 私があの組で一番おねえさんだったから、もう少し頑張りたかったんですけど、全然かないませんでした」

瑞樹「まああの二人はね… 346の全アイドルの中でも知識量とIQの高さではベスト5には入るだろうから…」

美優「楓さんも、決勝戦のステージは本当に圧巻でした。 歌が始まると雰囲気が一変して…!」

美優「これが“本当のアイドルの仕事モード”なんだなって… プロのアイドルって凄い!って、改めて思いました」

楓「ふふ…♪ いつもは私、もっとマイペースなんですけど… 今日のライブはお客さんの熱もいつもより高くて、ファン一人一人の期待度が空気に溶けてるかんじで…」

楓「そんな刺激が私を元気にさせて、より高いパフォーマンスで応えたくなる… それを受けた観客の興奮がまた大きな期待を生む…」

楓「その循環が、ステージ全体を盛り上げてくれた感じね… 私一人の力では全然ないわ♪」

瑞樹「私とのデュオ曲“Nocturn”も高得点だったしね♪ でも美優ちゃんだってその癒しパワーは相当なモノよ? ステージだってまだまだこれからよ!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:53:31.32 ID:rSE5GfP20

志乃「……」クピクピ

瑞樹「あら… 柊さんはビールからワインにチェンジね。 それは?」

志乃「… 志乃って呼んでね、瑞樹ちゃん… これはね、私の地元の山梨の名産、『グレイス茅ヶ岳』の赤…」

志乃「赤ワインは保存の仕方が大切なんだけど、絶妙の温度で…管理も行き届いてるわ、この店」

礼子「ほんとに志乃はワインが好きねぇ…」

志乃「勿論。 私一時期ソムリエを目指してたこともあるんだから♪」

礼「私は正直赤ワインって苦手ですね… ぬるくて飲みづらいものが多いイメージで」

瑞樹「そうね… まあ、確かに赤より白の方が冷たくて飲みやすいかしらね。 赤は常温で飲むとはいうけどぬるいし渋いわよね… 志乃さんみたいな玄人向けのお酒ってカンジかしら?」

志乃「ふふ…w 何も分かってないわね、あなたたち…」ズモモモォ…

瑞樹「え?」

志乃「ワインの魅力はそんな単純なものじゃないのよ。 ねえ美里ちゃん、“ジンジャーエール”を持ってきてくれるかしら?」

美里「え、ジンジャーエールですかぁ?」

志乃「そ、瓶でね♪」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:55:18.68 ID:rSE5GfP20

美里がジンジャーエールを持ってくると、志乃は二つのワイングラスにまず赤ワインを半量ほど注いだ…


礼子「ははあ… 志乃、さては“キティ”を作るつもりね?」

志乃「さすが礼子はカクテルには詳しいわね。 その通りよ」トクトク…

志乃「はい、二人とも飲んでみて? 赤ワインとジンジャーエールを1:1でブレンドしたお手軽ワインカクテル・・・“キティ”よ」スッ

礼「はー…キティって言うんですか、かわいい名前ですね」

瑞樹「しゅわしゅわしてる」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:56:43.33 ID:rSE5GfP20

瑞樹「……」ゴクゴク

瑞樹「! なるほど…! 渋くないわね! 炭酸のパチパチで赤ワインの飲みづらいところが綺麗になくなってる…!」

礼「むしろジンジャーエールでほんのり甘い… 赤ワインとは全く別物になってますね!」

礼子「キティは見た目はワインと変わらず華やかだし、万人受けする味で飲みやすいから、よく式場のカクテルメニューなんかにも入ってるわね」

瑞樹「結婚式…ですか… その辺私たちはリアルな年齢よね…」

志乃「私は仕事とお酒が恋人だからまだいいのよ♪ はぁ…いつかハーランエステート(※)飲んでみたいわぁ…」クピクピ


※店で飲むと一瓶60万円くらいすることもあるワインの女王
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 18:58:35.64 ID:rSE5GfP20

菜々「……」ゴクゴク

瑞樹「ちょっと、菜々ちゃんはいつまでウーロン茶飲んでるのよ! せっかくなんだからビールいっちゃいなさいよ」ヒソヒソ

菜々「な…何を言ってるんですかぁ? ナナは未成年なんですから、お酒なんか飲めるわけ…」

瑞樹「あなたが本当に17歳だと思ってる人なんて、このメンツじゃ美優ちゃんと礼ちゃん、亜季ちゃんくらいのもんよ?」

菜々「ほ、ほっといて下さい! ファンはおろかプロデューサーにさえ… ナナはウサミン星のピチピチJK、永遠のじゅうななさいなんですから!」

瑞樹「頑固ねぇ…」

礼子「菜々ちゃん、でもウーロン茶だけじゃこういうお店に来た意味ないわよ。 カクテルを飲んでみたら?」ヌッ

菜々「? カクテルもお酒ですよね?」

礼子「ノンアルコールのカクテルもあるのよ。 美里ちゃーん、“プッシーキャット”を持ってきてちょうだい!」

菜々「プ?! ぷぷぷぷ、プッシーキャット??!///」=3
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:00:42.86 ID:rSE5GfP20

礼子の注文で美里が持ってきたカクテルは… 少しピンクがかった鮮やかな黄色のドリンクだった…


礼子「名前はちょっとアレだけど、オレンジとパインジュースがベースの南国風カクテル… ザクロが原料のグレナデン・シロップが味を深めているのがポイントよ」

礼子「ノンアルだけど、お酒と同じように味や雰囲気を楽しめるドリンクね♪」

菜々「へ、へぇ〜… 綺麗な色ですね… では…いただきます!」チュウゥーッ…

菜々「! これは…! なるほど、名前はちょっとアレですけど、すごいトロピカル感があって爽やかで…美味しいですね!」パアアァ…!

レナ「カクテルの名前って、ちょっとアレなヤツ多いのよね。 プッシーキャットなんてまだ大人しいもんよ?」ヒョコッ

菜々「レナさん?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:02:21.78 ID:rSE5GfP20

レナ「私が以前働いてたラスベガスのカジノでは、アルコール類は無料で注文出来るシステムになってたんだけど…」

レナ「人気カクテルの中には、“アディオス・マザー・ファッカー”なんてのもあったわよ」

菜々「ま、マザー・ファッカー…?? そ、そんな、バチ当たりな…///」

瑞樹「カジノっていう特殊な場所ならではねw」

レナ「ウォッカとジンとテキーラをブレンドした超アメリカンなパリピ専用ドリンク…!」

レナ「ウエイトレスにオーダーする時は、アディオス・マザー・ファッカーってフルで言わなくても『アディオス』だけで通じるの。 ベガスに行ったらキミも一度頼んでみてね!」シュビッ!

瑞樹「レナちゃんどこに向かって喋ってんのよ」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:03:37.11 ID:rSE5GfP20

レナ「ちなみに、“セックス・オン・ザ・ビーチ”っていうカクテルもあったわ」

瑞樹「ちょww ストレート過ぎるわよそれはww」

レナ「そう? お洒落なドリンクだから男性より女性に人気があったわよ」

レナ「ピーチの甘みを効かせたウォッカベースのドリンク… こっちはオーダーの際は『セックス』だけじゃ通じないの」

レナ「ウエイトレスに向かって、はっきり『セックス・オン・ザ・ビーチ!』ってオーダーしてね♪」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:05:54.84 ID:rSE5GfP20

 ガヤガヤワイワイ…  ザワザワキャッキャ…♪


早苗「美里ちゃーんっ! おねがい、生おかわりぃー!」オーイ

美里「あ、すみません早苗さん… 今、サーバーがちょっと調子悪くってぇ…」

早苗「へ?」

美里「ビンならすぐ出せるんですけどぉ…いいですかぁ?」

早苗「えー? 生ビール飲めないの?」

亜季「早苗殿… 生ビールと瓶ビールの味の違いが分かるのでありますか?」

早苗「そんなの分かるわよ! ナメないでもらいたいわね、私は“違いの分かる女”よ?」

亜季「具体的にどのようなところが…」

早苗「え…? そりゃ、口当たりとか… の、のど越しとか…?」シドロモドロ 

瑞樹「早苗ちゃん、生ビールも瓶ビールも、注入されてるガスの量が違うだけで中身は全く同じなのよ…」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:07:56.87 ID:rSE5GfP20

仕方なく早苗が瓶ビールを頼むと、すぐに美里がヱビスビールを持ってきた…


美里「お待たせし… あれ?」

早苗「? どうしたの美里ちゃん」

美里「…ナハハw すみませぇん私センヌキ忘れちゃいましたぁ/// すぐ取ってきます」タタッ

亜季「あ、美里殿! 大丈夫です、栓抜きなど必要ありませんよ」

美里「え?」

亜季「こうすれば、簡単に… 噴!」スポォンッ!

瑞樹「わ!? 凄いわね亜季ちゃん!」


なんと… 大和亜季は、素手で一瞬にして瓶ビールの栓を抜いてしまったのである…!
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:09:30.66 ID:rSE5GfP20

 オオオオオオオォォ…!  サッスガアキチャン! カッコイーッ!  パチパチパチパチパチパチパチパチ……


瑞樹「さすがは本格ミリタリーアイドル…! 半端な握力じゃないわね、やっぱり」

亜季「いえいえ、このくらい大したことじゃないであります、瑞樹殿」ムフフ

早苗「……」

瑞樹「次に予定されてるイベント… アイドル最強決定戦(物理)の優勝者は、やっぱり亜季ちゃんかしらね?」

亜季「フフ…w ミスコンでは楓殿たちの後塵を拝することとなりましたが……」 

亜季「物理なら私は誰にも負けるつもりはありませんよ。 拓海殿や有香殿など強敵も多いですが… まあ、ガチの勝負なら八割方私の優勝でキマリでしょうね!」ククク…
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:11:28.32 ID:xUwqBxrf0

美優「大和さんって男の人より頼りになりますよね」

レナ「まさにストロング・イズ・ビューティフルね!」

志乃「亜季ちゃんの筋肉には私、ほれぼれしちゃうわぁ…」

菜々「ウサミン星にも大和さんほど強い人はいませんよ!」

楓「私、少し細すぎるから… これからは私も亜季ちゃんを見習って筋肉をつけマッスル♪」

亜季「いやいや…/// だから皆さん、このくらい大したことありませんですから…///」テレテレ


周囲から褒めそやされ、締まりのない顔をする亜季…

が、その時…!


早苗「ちょっと… 亜季ちゃんあんた、この私に勝てるつもりでいるの?」ユラァ…

亜季「早苗殿?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:13:29.21 ID:vkyfTpkc0

早苗「あなたなんて、ただの軍人オタクでしょ… 私はねぇ、元警官… 国民の皆さんの税金で、仕事で体を鍛えてたのよ?」

瑞樹「ちょっと、何張り合ってるのよ早苗ちゃん、もう酔ってるの?」

早苗「うるっさいわね! 私はリアル自衛官が相手でも、空手や柔道の勝負で負けたことは無いのよ。 たかがミリタリーオタクに舐められたくないわ」

亜季「早苗殿… オタクなどとバカにされては、私も引き下がるわけにはまいりませんね…」ゴゴゴォ…

早苗「上等…! いいわ。 どっちが本当の最強(物理)アイドルか、ここで白黒つけようじゃないの…!」ズモモモオォ…!
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:15:46.14 ID:qp/hoFWd0

 ザワ…!


瑞樹「ちょ…! やめなさいよ二人とも! 何するつもり?!」

美優「け、ケンカはやめて下さい…!」

早苗「もう、だいじょーぶよ! ケンカなんかしないって! 亜季ちゃん、ちょっとこっち来なさい」スッ

亜季「?」


立ち上がって座敷を降りた早苗は、テーブル席の上の箸や食器類をどかすと、その上にドンと右ヒジをついた。


早苗「さあ・・・腕相撲で勝負よ! 亜季ちゃん!!」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:21:24.49 ID:GLcNr8d/0

瑞樹「腕相撲…?」

礼子「へえ… 面白そうなことになったわね」

レナ「イッツ・ショータイムね♪」

美優「…け、ケガしないで下さいね…?」


亜季「… いいでしょう… ただし早苗殿、一発勝負、勝っても負けても後腐れ無しですよ?」

早苗「とーぜん! ほら、さっさとやるわよ!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:23:27.79 ID:cX57t3aX0

亜季も座敷を降り、早苗と向かい合ってヒジをついた。

そして、お互いに相手の掌をガッチリと握り込む…!


早苗・亜季「「………」」バチバチバチバチ…!


礼「う…! す、凄い気迫…!」

レナ「亜季ちゃんにはランボー… 早苗ちゃんにはキングコングが憑いてるように見えるわ…!」

菜々「キングコングはちょっとひどくないですか…?」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:25:09.51 ID:cX57t3aX0

瑞樹「…しょーがないわね… お店の物壊さないでよ? 私が審判をやるわ…」スッ


早苗と亜季の右拳を、瑞樹が両手で包み込む…


瑞樹「二人とも準備はいい?」

亜季「アイ・サー!」

早苗「いつでもいいわよ…」


瑞樹「じゃあ、レディ―――・・・・・」




瑞樹「GO!!」バッ


亜季「 ジャッ!!! 」

早苗「 しいぃっ!!! 」


瑞樹の掛け声と同時に、二人のアイドルの獣のような吼声が店内に響き渡った・・・
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:29:19.94 ID:oPTjrFnK0

亜季「ふぬぬぬぬぬぬぬぬぬううぅ・・・!」ギリギリギリ…

早苗「ぬっ、ぬおおおおおおおおおおぉ・・・!」プルプルプル…


亜季のたくましい上腕二頭筋が唸り… 早苗の小柄な体全体から凄まじい量のオーラが噴出する…! 

そして…


美優「こ、これは・・・!」

楓「まったく・・・互角ね!」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 19:33:38.12 ID:eXUWFYn30

早苗「や…やるじゃない、亜季ちゃん…!」プルプル

亜季「さ、早苗殿も、なかなか…!」ハアハア


開始点から全く動かず、真上を向いたままの二人の腕が小刻みに震える…!


瑞樹「こ、これはいい勝負ね…!」

志乃「体の大きい亜季ちゃんが少しだけ有利かしら…?」

礼子「いや… 腕相撲はリーチが大きく勝敗に関係するわ。 てこの原理と一緒で、リーチの短い早苗ちゃんの方がより力を伝えやすい…」

礼子「差し引きゼロで互角ってところかしら」

菜々「では、あとは… 気力の勝負ですね!」


と、その時・・・!


 グ・グ・グ・グ・グウゥ・・・


レナ「あ!?」


遂に均衡が崩れ… 徐々に、ゆっくりと… 二人の腕が○○の方へと傾き始めたのだ…!


・どっちに傾いた?
>>30コンマ以下
01〜50→亜季有利
51〜00→早苗有利

※腕相撲勝負は、「二回連続」でコンマを獲得した方が勝利となります
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