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男「僕の生徒は亜人だらけ」ロウェナ「おねーさんを称える三回目!」
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640 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/05(土) 22:29:35.47 ID:3DaoexS90
そろそろ成功させたい
641 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 22:36:10.48 ID:2Hs5Nyk50
男「………いないなぁ」
マナ「ママン、今日の御飯なににしようか」
ナタリー「ママって言わないの。そうねぇ、何が食べたいのかしら」
マナ「私プリン!!」
ナタリー「お夕飯でしょ?」
ナタリー「それよりあの子は何が好きなのかしらね」
マナ「んー、たしかおさかなだったと思うよ?」
ナタリー「え? お魚好きなの?」
マナ「うんっ」
ナタリー「じゃあ、そうしましょうか」
男「はぁ、今日はもう帰ろう」
642 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 22:43:01.70 ID:2Hs5Nyk50
〜27週〜
男「僕もなにか特殊能力が欲しい」
ジェラ「いきなりどうしたんですか?」
男「いや、皆色々できていいなぁって思ってさ」
男「人間って良くも悪くも平均だから」
ジェラ「でも、こないだローエンさんは人間?に負けましたよ」
男「たぶんあれ人間じゃないと思う」
男「ビームとか打てないかなぁ」
ジェラ「あ、僕は血なら吐き出せますよ」
男「!?」
ジェラ「デュラハンの特徴の一つです」
男「そうだったのか………」
643 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 22:50:10.16 ID:2Hs5Nyk50
男「今週はどうしようかな」
亜人【ヒヅキ・ベルスタシア・ジェラルド・サレム・ルーティ・プライヤ・ロウェナ・ミレイア・リリから一人】
教科【文系・理系・魔術・魔導・運動から一教科】
>>644
644 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/05(土) 22:50:25.25 ID:dZy8oRnIo
ミレイア理系
645 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 23:06:58.46 ID:2Hs5Nyk50
ヒヅキ【運動 327】
ベルグレイン 【魔導 276】
ジェラルド【運動 175】
サレム【理系 334】
ルーティ【魔導 215】
プライヤ【魔導 740】
ロウェナ【文系 225】
ミレイア【文系 217】
リリ【魔導 325】
646 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 23:08:45.24 ID:2Hs5Nyk50
訂正
ミレイア【理系 233】
647 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 23:24:42.19 ID:2Hs5Nyk50
〜27週 土曜日〜
セフィム「眼に見えるものだけがすべてじゃないように目に見えているものが眼に見えているとは限らない」
セフィム「違うかな?」
リンネ「あのぉ、どちら様でしょうか」
セフィム「君をどうやってみるか。どれは人次第」
セフィム「必ずしも君を君として見てくれる人だけではない」
セフィム「他人に自分を認識してもらうためには声をあげるしかない。だから赤子は命を震わせて泣くんだ」
セフィム「逆に口を噤めば世界からは消える」
セフィム「さぁ、君はどんな声をあげるんだい?」
リンネ「だから貴方誰ですかぁ!? ここ私の部屋ですよ!?」
セフィム「ふふふ。そういう見方もあるということね」
リンネ「えぇ………困りましたよぉ」
648 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 23:26:26.33 ID:2Hs5Nyk50
男「おや、今日もいるのか」
オルタ「隠れ家にはちょうどいいからな」
男「そっか。今から僕は研究するから」
オルタ「おう、邪魔しないようにしてるぜ」
男「ありがとうね」
男「さてと」
1.誰かに勉強を教える
2.誰かに会いに行く
3.自由選択
>>649
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/05(土) 23:26:34.66 ID:dZy8oRnIo
2ベルスタシア
650 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 23:35:48.98 ID:2Hs5Nyk50
ベル「ごぼぼぼぼぼぼ」
男「ベルスタシアさ―――なにやってんの!?」
ベル「あ、先生。暇だから溺れてた」
男「わけがわからないよ」
ベル「まぁ、スライムだから溺れないんだけどね」
男「なおさらわけがわからないよ」
ベル「それよりどうしたのさ先生」
男「なんかベールクレアさんがこれをベルスタシアさんに渡してほしいって」
ベル「ほうほう。なにかな?」
男「……注射器に入ってるなにかの液体」
ベル「ふーん」
男「見るからに怪しいんだけど」
ベル「刺せばわかるさ!」ヒョイッ
男「ベルスタシアさん!?」
ベル「ん、んんん?」
男「どうしたんですか!? どうなったんですか!?」
ベル「ん、あ、あんっ! あぁっ! そういうことねぇ〜」
男「え!? え!?」
ベル「固まっちゃった」
男「はい?」
ベル「正確に言うと人型として固定される薬だね。まるで人魚姫だ」
男「………なんで?」
ベル「ベールちゃんのところにいってみよっか〜」
651 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 23:46:47.15 ID:2Hs5Nyk50
ベル「ベールちゃーんっ!」スタタタタ
ベール「思ったより速く来たわね」
ベル「走れるからね」
男「はぁ、はぁ、べ、ベルスタシアさん、速い」
ベル「自慢の美脚がありますからっ」
男「いや、なんでそんな、はや、けほっけほっ」
ベール「運動神経良いベルスタシアに使うとここまでの効果が得られるのね」
男「はぁ、はぁ、えっと、なにがしたいのかな?」
ベール「見ればわかるでしょ。足が欲しかったの。こんな水たまりみたいな下半身じゃなくてね」
ベル「美脚!!」
男「えぇっと、なんで?」
ベール「色々と不便なのよこの体。たとえば合わせれる服は一杯あるけれど、合う服はない」
ベール「とかね。これは私達の望み」
ベール「いえ、私達以外もこれを望んでいるものは多くいるたとえばドッペルゲンガーのマナとか」
男「マナ? 誰?」
ベール「あぁ、貴方にはわからないわよ」
ベル「あ、あっ」ドロドロ
ベル「溶けちゃった」
ベール「想定はしてたけど、効果時間はこんなもんね。ありがとうベルスタシア、帰っていいわよ」
ベル「あいさ!」
ベール「………ねぇ」
男「………え? 僕?」
ベール「このことは他言無用よ。もし言いふらしたら」
男「言いふらしたら?」
ベール「脳みそを赤子まで戻す薬を飲ませるわ」
ベル「脳みそとぅるっとぅるのぴちぴちだね!」
男「なんかよくわからないけど、恐ろしい」
652 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/05(土) 23:49:49.95 ID:atasL4OCO
結構マナ認識できる人多いな
653 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 23:51:22.66 ID:2Hs5Nyk50
ベール「とりあえずこれあげるわ。迷惑料とでも思ってちょうだい」ポイッ
ベル「わぁい!」
男「なにこれ」
ベール「さっき買った飴」
男「………ありがとう」
ベル「あまーい!!」
ベルスタシアの好感度【29】
654 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/05(土) 23:56:15.59 ID:2Hs5Nyk50
〜27週 日曜日〜
マナ「ベールちん、できた?」
ベール「昨日できなかったものが今日できるわけないでしょう」
マナ「一日せんしゅーの思いでまっているんだよ?」
ベール「知らないわよ」
マナ「じゃあできるまでここで待つもん」
ベール「あっそう。たぶん餓死するわよ」
マナ「ベールちん冷たい」
ベール「体が水銀で構成されてるもの」
マナ「わお」
マナ「まー、いいやっ。じゃあのん!」パタパタパタパタ
ベール「世話しないわね………」
ガチャッ
ニース「図書館混んできたからこっちで寝させてもらうよー。あれ、今日は眼鏡なんだ」
ベール「…そういう気分のときもあるのよ」
655 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/06(日) 00:03:05.11 ID:kpykWpxN0
男「え?」
ミレイア「というわけで来週の土日は皆で旅行よ」
男「聞いてないんだけど」
ミレイア「言ってないもの」
男「いや、言ってよ」
ミレイア「言ったら文句言うでしょ」
男「言わな……ちょっと言うかも」
ミレイア「ね?」
男「いや、だからって」
ミレイア「暇でしょ」
男「暇じゃないんだけど」
ミレイア「旅行ほど大切な用事ないでしょ」
男「研究…」
ミレイア「書を捨て街に出なさい」
男「………どうしてもいかないとだめ?」
ミレイア「行かなくてもいいけどその場合何名か確実に文句言うわよ」
ミレイア「そして私は旅行の楽しかった話を延々とあんたのそばで言うわ」
男「………いきます」
ミレイア「そ」
男(なぜ僕は生徒にこうも簡単に負けるのだろうか)
656 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/06(日) 00:03:57.86 ID:kpykWpxN0
男「研究したいんだけど
>>657
があるんだもんなぁ」
1.誰かに勉強を教える
2.誰かに会いに行く
3.自由選択
657 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:05:42.90 ID:1kwR84lV0
1ルーティ魔術
658 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:05:46.90 ID:Sf6hYDDDO
2ミレイア
659 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/01/06(日) 00:06:27.45 ID:DtK1aMxm0
2 ヒヅキ
660 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:09:13.53 ID:6M0bIRv3O
勉強といって呼び出し偽ルーティを問い詰めた方が良かったのでは
661 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/06(日) 00:12:45.81 ID:kpykWpxN0
男「えっと、なんで君もいるの?」
ロウェナ「いたらいけないってのかい!? ひどいわっ!!」
男「いや、いてもいいけどさ。邪魔しないでくださいね」
ロウェナ「むしろ勉強をするために来ました。ねー」
ルーティ「ねー」
男「…ロウェナさんが勉強したいだなんて驚きましたね」
ロウェナ「ワリト・シツレイ」
ルーティ「さぁさぁ、勉強しようよ! 先生っ」パチンッ
男「はぁ」
ルーティ 【魔術 272】
662 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:14:34.46 ID:1kwR84lV0
ごめん、勉強だったら会えて話せると思ってた
663 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:14:53.80 ID:qG/kHvJ/o
旅行前のこれがルーティ復帰の最後のチャンスじゃないかと勝手に勘繰ってる
664 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/06(日) 00:15:52.58 ID:kpykWpxN0
〜28週〜
男「もうすぐお祭りの時期だね」
男「そっちは何するんですか?」
アータル「パブ」
男「は?」
アータル「ショーパブ」
男「なにやってるんですか、学校で」
アータル「俺が選んだんじゃねぇよ。馬鹿どもが盛り上がったんだ」
男「でも止めなかったんでしょう?」
アータル「私は生徒の自律精神を支持します」
男「なんて説得力がない」
アータル「おう、なんだてめぇこら」
男「最終的なストッパーが教師でしょう」
アータル「知らんな。俺の管轄外だ」
男「なんて人だ」
665 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/06(日) 00:18:01.11 ID:kpykWpxN0
オルタ「ん、こいつだろ」
男「あぁ、そうそう。ありがとうオルタネートさん」
オルタ「使わせてもらってる身だからな」
男「それじゃあ行ってくるよ」
オルタ「おう」
亜人【ヒヅキ・ベルスタシア・ジェラルド・サレム・ルーティ・プライヤ・ロウェナ・ミレイア・リリから一人】
教科【文系・理系・魔術・魔導・運動から一教科】
>>668
666 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/06(日) 00:18:29.00 ID:kpykWpxN0
今日はここまで
おやすみなさい
667 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/01/06(日) 00:18:32.42 ID:DtK1aMxm0
サレム 魔術
668 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:19:42.26 ID:qG/kHvJ/o
乙乙
669 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:20:30.74 ID:Sf6hYDDDO
乙です
670 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:20:46.97 ID:2wlpAO4S0
乙
671 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:24:45.83 ID:CPL7Lt/jO
乙
672 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:48:38.73 ID:qG/kHvJ/o
自分が安価踏んでるやん
サレム魔術で
673 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:49:52.08 ID:aUDaiqbJO
おつー
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 00:49:52.17 ID:ndZG0+WCO
次のテストまで約20周
時間足りるかな
675 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 13:28:44.93 ID:m1f1fnx0o
C判定はとれるんじゃないかなぁ
リリが自分のことを私って呼んだのが最かわ
676 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/06(日) 15:35:34.05 ID:PToCA3DPO
ベールをデレデレにし隊
677 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/07(月) 22:46:00.60 ID:bk6V8Rfho
少年のほうは誰がヒロインになるのかね
678 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 19:49:31.19 ID:yp+B89+r0
ヒヅキ【理系 113】
ベルグレイン 【魔術 241】
ジェラルド【理系 208】
サレム【魔術 123】
ルーティ【運動 120】
プライヤ【魔導 755】
ロウェナ【運動 143】
ミレイア【魔術 223】
リリ【魔術 365】
679 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 20:26:04.86 ID:yp+B89+r0
赤茶けた煉瓦でできた建物。街の西側、学園からみて山側にあるのがこの街と外を繋ぐ交通手段の一つ、駅だ。
ここでは学園に次いで色々な人種を見ることができる。外から来た人、外へ行く人。同じ種族を二度見るほうが難しいと言っても過言ではない。それほど大量の人が行き来するこの場所はまるで心臓のようだ。
男「皆、遅いなぁ」
というものの、実際は僕が早く来すぎただけだったりする。約束に送れないように早めに出るのは僕の性分なんだ。
そういえばアータル先輩と待ち合わせすると、僕は早く来てアータル先輩は遅刻するものだから用事を済ませる前に疲れていたなぁ。
ロウェナ「あれ、今日はスカート履いてないんだね」
突然後ろから現れたロウェナさんに驚く。ロウェナさんには慣れたけれどいきなり後ろに現れるのは慣れるものではない。
ただ、ロウェナさんの言葉のほうがよっぽど心臓に悪かった。
男「履いてません! 履きませんから!!」
メイド「………私はご主人様がどんな姿であろうと、どんな趣味であろうと付き従うまでです」
男「ほら! 変な誤解を与えてしまったじゃないですか!」
………実は誤解じゃないことがとても悲しい。
小さいころはこんな大人になると思ってなかったよ。
男「……まさかロウェナさんが一番早く来るとは思いませんでした」
ロウェナ「君が早く来すぎたからおねーさんも来てしまったんだよ」
そういって頬を膨らませるロウェナさん。
ロウェナ「君に憑りついているんだから君が移動するとおねーさんも引きずられてしまうんだよ」
男「勝手に取りつかないでください」
ろういうとロウェナさんはそっぽを向いてにやりと笑っていた。なんで笑うんだろう。
680 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 20:46:24.39 ID:yp+B89+r0
駅の時計台を見ると時間は朝の8時を周ろうとしていた。
待ち合わせの時間は8時。おそらくもうそろそろ誰かが。多分
ジェラ「はぁ、はぁ、お待たせしましたっ」
予想通りジェラルド君だった。
片手にバッグ、片手に頭を抱えて人ごみに流されまいと踏ん張ってこっちへ向かって来ている。
ロウェナ「両手が塞がっている今なら痴漢できるね」
男「何を言ってるんです?」
するわけないだろう。いくらジェラルド君が女顔だからって。
いや、別に男だからしないってわけじゃないよ。痴漢そのものをしないってことだよ。
ベル「おはようっ! ハッピーデイズだねっ!」
ルーティ「みゃはは、いえーいっ、ハッピーでーいず!」
次にベルスタシアさんとルーティさんが一緒に。
リリ「! 待たせてしまい申し訳ありません」ペコリ
リリさんが8時ちょうどに
サレム「! 負けてしまいましたか」
十秒ほど遅れてサレム君が
プライヤ「ふわぁ、眠いぞぉ」
5分ほど遅れてプライヤ君が
ヒヅキ「………」モグモグ
10分ほど遅れてヒヅキさんが何かを食べながら
男「………遅いなぁ」
後はミレイアさんだけ。主犯は一体いつ来るのだろうと待っていたら。
キャーッ
ウワァッ
人ごみから悲鳴が上がっていた。
そちらを見ると二つに割れていく人の波。その中心を走ってくるのは
男「!!?」
黒くて長い魔導車。その車は僕たちの前に止まると。
ミレイア「あーっはっは。待たせてしまったわねっ」
なぜか遅刻したことを誇らしげにしているミレイアさんが現れた。
681 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 21:03:51.70 ID:KBY3kX2dO
皆集合する話ほんわかして好き
なおルーティ
682 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 21:04:54.90 ID:yp+B89+r0
ロウェナ「ほえー、汽車って結構速いんだねぇ」
男「大体の種族よりは速いと思いますよ」
汽車より速い種族はいる。テラス学園長がその筆頭だったりする。まぁ、それでもこのご時世遠くまで飛んで行こうなんてのは物好きしかいないから天狗も汽車を使う。
ジェラ「サレムさん、凄い荷物ですね。一泊二日ですよ?」
サレム「ふふふ、移動中のお供、トランプを持ってきたのですよ」
ルーティ「やんややんや!」
ベル「ひゅーひゅー!」
リリ「皆さま、軽食とお飲み物を用意しております」
サレム「むむむ」
向こうは向こうで盛り上がっているらしい。リリさんが用意したサンドイッチの山を皆で仲良く(ヒヅキさん6:他の人4)食べていた。
男「にしても別荘とは、お金持ちは世界が違うね」
ミレイア「崇めてもいいわよ?」
それは勘弁願う。凄いとは思うけれど羨ましいとは思わない。
ロウェナ「ほらほら! 海がきらきらって、綺麗だよ! ほらっ」グイングイン
プライヤ「あぁ゛ア゛あ゛ああァ 、オイラ寝たいんだぞぉオ」ガクンガクン
男「ロウェナさん、止めてあげましょう」
ロウェナ「だって海が! 綺麗! ぴかぴか!!」
朝日を反射してきらきらと光る海に圧倒されたらしいロウェナさんは語彙力を失っていた。
確かに海は綺麗だけど、そこまで感動………そうか、ロウェナさんだもんなぁ。
ミレイア「さて、これから汽車で2時間の旅だけど、親睦深めるには良い時間なんじゃない?」
ミレイア「あんたはどこか人から距離を取ってる節があるのよ、もうちょっと親身になってくれてもいいんじゃない?」
男「そんなことないよ。僕は」
ミレイア「そうね、教師としては親身にはなってるわ」
皆のために色々しているつもり、と言おうとした。
だけどその言葉はミレイアさんの先回りした言葉に潰されていた。
ミレイア「私はあんた“個人”の話見たいのよ。ねぇ、ロウェナ」
ロウェナ「ん? そうだね。もっと先生と仲良くなりたいなー。んーっ」
ロウェナさんの顔が迫る。どんどん迫る。近づく。
男「なにしてるんですか!?」
ロウェナ「仲良くしようかと」
ミレイア「あんたの価値観はずいぶん派手ね」
ミレイア「ロウェナの冗談はともかく本当に誰かと親しくなる覚悟くらいはしてもいいと思うわよ。ほらほら、誰かと親睦を深めてきなさいな」
そう言ってミレイアさんが手をしっしと振る。バカにしてるように見えて、その目はどこか優しかった。
………誰かと仲良く、か。
仲良くはあるつもりなんだけどミレイアさんの言うとおり親睦を深めてみよう。
>>683
683 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 21:05:45.45 ID:+bK8RZe90
ルーティ
684 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 21:13:55.31 ID:yp+B89+r0
男「ねぇルーティさん」
ずっと気になっている人。ルーティさんに話しかける。
周りに皆いるからそんな踏み込んだことは聞けないけれど
ルーティ「どうしたの? 先生も食べる?」
差し出されたサンドイッチを断りながら言葉を考える。
いきなり話しかけたは良いものの対人関係が大の得意というわけではない僕はどう話題を切り出せばいいか困っていた。
ルーティ「あ、先生もトランプに混ざるの? それじゃあ」
男「えっとね、ルーティさん」
男「
>>685
685 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 21:23:58.61 ID:8mMTLAX/o
最近歌ってる所見ないね
686 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 21:29:29.10 ID:yp+B89+r0
男「最近歌ってるところみないね」
ルーティ「!」
ルーティ「えっと、最近ちょっと喉の調子が悪くてですね」
そういって数度軽く咳をするルーティさん。
その表情はとても調子が悪いとは思えない。大声で騒ぐことはできるのに?
僕が知らないだけで歌うときの喉の使い方は難しいのだろうか。
ルーティ「それにここで歌うわけにはいかないでしょ。 ね?」
ルーティさんがちらりと周りの男性陣を見る。
確かにここで歌うわけにはいかないだろう。
他にお客さんもいるわけだし。
男「ごめんね、変なこと聞いちゃって」
ルーティ「い、いいよいいよっ。それより先生もトランプする?」
男「いや、僕はいいよ。皆で楽しんで」
ルーティ「そっかぁ! 残念残念」
再びルーティさんはトランプへと戻って行った。
そういえば最近ルーティさんがやけに明るいな。
いいことなんだろうけど、なぜか違和感を感じる。
どこが、ここが、とは言えないけれど。
687 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 21:42:41.50 ID:yp+B89+r0
ミレイア「あんた友達いないでしょ」
大人しく戻ってきた僕に待っていたのはミレイアさんの辛辣な言葉だった。
たしかに多くはないかもしれない。いや本当を言うとほとんどいないんだけどさ。
ロウェナ「ボクにはおねーさんがいるもんねー」
メイド「ご主人様。私はいつもご主人様のお傍にいます」
なんて慰められる始末。
ミレイア「もっと楽しい話振りなさいよ。そんなんじゃ彼女もできやしないわよ?」
ロウェナ「先生に彼女なんてできなくていいよ」
いや、うん。その予定もその気もないけどさ。
そこまで言わなくてもよくない?
男「はぁ………」
チョンチョン
男「ん?」
ヒヅキ「腹が、空いたのか?」
男「いや「喰え」
否定する前に僕の口に突きつけられるサンドイッチ。その迫力に思わず僕は口を開けてしまった。
ねじ込まれるサンドイッチ。美味しいけど苦しい。
ロウェナ「ヒヅキちゃんが、人に食べ物を分けた………!?」
ミレイア「驚きね」
僕が咀嚼するのを見たヒヅキさんはどこか満足げに自分の席へ戻って行った。その際刀の鞘が寝ているプライヤ君の顔面に強く当たっていた。
あと2時間。僕も一眠りしよう。
そう思って瞳を閉じる。
ガタンガタンと揺れる振動が心地よく―――
ギュウウウウウウッ
男「いたぁいっ
688 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 21:46:23.90 ID:yp+B89+r0
ミレイア「寝るなっての。ほら諦めずにもう一回誰かに話しかけてきなさい」
男「いや、だって早く別荘に行った方が」
ミレイア「あんたが寝ても時間が進むわけじゃないわよ」
男「そうだけどさぁ」
ミレイア「ほら、行ってきなさい。しっし」
再び追い払われる僕。最年長の威厳はどこへ落としてきたのだろう。
男「始めからないか。そんなもの」
ミレイアさんに促されるまま再び僕は
>>689
へ話しかけることにした。
689 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 21:47:03.22 ID:t7azWrV1O
ベルスタシア
690 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 21:56:21.87 ID:yp+B89+r0
男「ベルスタシアさん」
ベル「やほうー」
ベル「どうしたの先生!」
可愛らしく首(?)をかしげるベルスタシアさんの体は振動でぷるぷると震えている。
その様子を観察しているとベルスタシアさんは恥ずかしそうに両手で顔を隠して顔を左右に振った。
ベル「いやんいやんっ」
ベル「あんまり見るのはセクハラに当たると思うんだよねっ」
男「! ごめん。ちょっと面白かったから」
ベル「むぅ〜」
指の隙間からちらりとこちらを睨む瞳が見える。そんなに震える姿を見られるのは嫌だったのか。
人種間の感覚の差って難しい。
さて、ちょっと警戒されているがここから巻き返す話題が何かあっただろうか。
例えばベルスタシアさんに聞きたいこととか言いたいこととか
男「
>>691
」
691 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 22:06:35.75 ID:xsA+pSuKO
ベルスタシアさんってなんやかんやでお姉ちゃんしてるよね
692 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/08(火) 22:08:36.97 ID:yp+B89+r0
今日はここまで
旅行編はそこそこ長くなりそうで怖いのです。
693 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 22:11:33.34 ID:8mMTLAX/o
乙乙
旅行編みたいなほのぼのイベント好きよ
694 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 22:12:02.08 ID:GksiNpRRO
乙
仲良しポイントたくさん稼げるイベントという認識でいいのかな
695 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 22:13:36.99 ID:FW4Ej8Glo
おつおつ
伝統のくそニブ主人公
今回は出来るだけ多くの人を幸せにしたい
696 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 22:17:19.92 ID:xsA+pSuKO
ヒヅキかわいい
697 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 22:19:15.80 ID:8TFy2ifpO
乙
698 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 22:20:52.16 ID:YAqI9eIDO
乙です
699 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/08(火) 23:04:43.55 ID:K5lOIpbLO
乙ー
700 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/08(火) 23:33:12.94 ID:RUxUu/DY0
ルーティ(仮)の真相に迫りたいが、下手に核心部分に触れるのは地雷扱いになりそうで怖い
701 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 00:09:41.80 ID:55VWwx110
乙
702 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/09(水) 19:18:17.43 ID:6bCaaYjl0
男「ベルスタシアさんってなんだかんだでちゃんとお姉ちゃんしてるよね」
ほとんどベールクレアさんに甘えてる姿だけしか見ない様な気もするけどあまり人付き合いが得意でないベールクレアさんをしっかりと引っ張っているところもある。
そしてなによりあのベールクレアさんがベルスタシアさんだけは毛嫌いしていないのが何よりの証明となるだろう。
心を許しているようにも見えるし、甘えているようにも見える。
ただこれはあくまで僕の主観で思っただけだけども
ベル「え? えぇ? そんなことないよぉ」クネクネ
どうやら嬉しかったらしく体がぐねぐねとうねっていた。
ベル「もう、褒めてもなにもでないんだからねっ。えーっと、それじゃあ先生もベルスタシアお姉ちゃんに甘えて、みる?」
そういってベルスタシアさんは両手を広げた。
………僕に何をしろと?
1.飛び込んでみる
2.両手を広げてみる
3.頭を撫でてみる
>>703
703 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 19:18:53.99 ID:GuiImVrB0
2
704 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/09(水) 19:29:56.53 ID:6bCaaYjl0
男「?」
僕も両手を広げてみた。
二人が向かい合って両手を広げる光景。傍から見たらかなり奇妙だろう。
ベル「どーんっ」
そのまま何秒か固まっていると突拍子もなくいきなりベルスタシアさんが突進してきた。
不意を突かれた僕は運の悪いことに息を吐ききったときにその直撃を受けてしまったため、苦しくてけほけほと喘いだ。
振動で足場の悪い車内。そしていきなりのためだったために僕はその突進に耐えれず床へと倒れ伏した。
そして僕の上にかぶさるようにして同じく倒れこむベルスタシアさん。
ベル「あははは♪」
楽しそうに笑っているがのしかかられた僕はたまったものではなかった。
重い。かなり重い。
当り前だ。体のほとんどが水銀でできているベルスタシアさん。いっちゃなんだけど軽い訳がない。
ベル「ほーら、ぷるぷるだぞぉー」
たしかにやわらかくぷるぷるとしている。
だから押しのけようともがいても手がベルスタシアさんの体に沈んでいくばかり。
ベル「きゃっ、や、やんっ! 先生っ、こんなところで、そんなっ! ひやぁんっ」
一体僕は何を触ってしまったのだろうか。
その答えに気付く前にミレイアさんが怒り心頭で僕の頭を踏み潰したために僕の意識は途切れることとなった。
ベルスタシアの好感度【34】
705 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/09(水) 19:34:48.33 ID:6bCaaYjl0
ミレイア「まったく、あんたは本当変態教師なんだからっ」
男「ごめんなさい」
腑に落ちないがミレイアさんの怒りを鎮めなければ楽しい旅行は送れない。
一応僕だって被害者のような気がするけど、ちらりとこちらを警戒して恥ずかしそうにしているベルスタシアさんを責める気にはなれなかった。
ロウェナ「おーっ! もうすぐ着くよ!!」
結局駅にたどり着くまでミレイアさんの怒りは静まることはなかった。親睦を深める時間は一体どこにいったんだろうか。
メイド「! ミレイア様はこんなところに別荘を持っていらっしゃるのですね」
ミレイア「まぁね♪ といっても私個人のものではないけどね。ほら凄いでしょ立派な
>>706
」
1.山
2.海
706 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 19:38:21.63 ID:5ZFLeQe7O
2
707 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 19:39:06.87 ID:gaij7MdvO
海
708 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 19:53:26.52 ID:Ebfrgo4Go
1
709 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/09(水) 21:17:07.78 ID:6bCaaYjl0
ルーティ「海だーーーーーっ!!」
ロウェナ「海だーーーーーっ!!」
汽車から降りると辺り一面に潮風の香りを感じた。
駅から見える海は透き通った緑がかった青色。
学園の近くの海も汚くはないが、住人が多い分どうしても綺麗とは言えない。
写真くらいでしか見たことのない綺麗な海に皆自然と気分が高揚していた。
メイド「わぁっ」
あのメイドちゃんすら子供らしく目を輝かせている。
ミレイア「ふふんっ。このミレイア様に感謝しなさいっ」
ベル「ありがとう! ミレイアちゃんっ」
興奮してミレイアさんの手を握って上下にぶんぶんと振るベルスタシアさん。
ミレイア「そ、そんなに感謝されると調子狂うわね」
ミレイアさんはなぜか感謝されているのにばつの悪そうな顔で肩をすくめていた。
710 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/09(水) 21:36:13.44 ID:6bCaaYjl0
駅は海が見渡せる坂の一番上にあった。
ミレイアさんの別荘は海のすぐそばにあるそうでこの坂を下る事になる。
その道中も楽しいものなのだけど
男「想像以上の田舎だ」
田舎育ちの僕ではあるけれど、それ以上の田舎。
商店はおろか民家もほとんどない。
よくこんなところに別荘を作れたものだなぁ。
ミレイア「お兄様が旅の途中で見つけたのよ。だから誰も知らない穴場」
男「よく電車通ってたね」
ミレイア「この村電車以外だと船しか交通手段ないのよ。道は全然舗装されてないから」
ベル「ふーん、ほー」
ミレイア「………開発なんてさせないわよ?」
ベル「そんなぁ、しないよぉ。だって私の家は没落貴族だもんねっ」
ミレイア「………ソウイエバソウダッタワネー」
そういえばベルスタシアさんは没落貴族だったらしい。ベールクレアさんは気品を感じさせなくはないけど、ベルスタシアさんに青い血が流れているようには思えない。
そういえばミレイアさんに、ベルスタシアさんにジェラルド君。サレム君だって育ちが良さそうだし偶然だけど良く良い家柄の人が集まったものだなぁ。
リリ「海を見ていると、気分が高揚します」
そういうリリさんの表情はいつもよりほころんでいるように思える。
男「リリさんって海が好きなの?」
リリ「テケが生まれたのは氷の国ですので。氷と海以外は何もありませんでした」
懐かしそうに海を見つめるリリさん。ずいぶんと壮絶な環境で育ってきたんだなぁ。
僕の田舎のほうがましかもしれない。
711 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/09(水) 21:58:55.45 ID:6bCaaYjl0
長い長い坂を下るとそこは一面の海景色だった。
白い砂浜。青い海。
これを僕たちで独占できるのが不思議だ。
サレム「はぁ、はぁ」
ジェラ「サレムさん大丈夫ですか?」
ミレイア「荷物持ってきすぎなのよあんた。人でも誘拐するつもり?」
サレム君は大きな大きなリュックに今にも押しつぶされそうだ。
他の人の荷物の数倍ある。人ひとりくらいなら簡単に隠れれそうだ。
一体何が入っているのだろうか。
モゾモゾ
男「!?」
ジェラ「何が入ってるんだぁ?」
サレム「万が一の自体に備えたものを色々と。しかしこんなに重いとはどうやら詰め過ぎてしまったみたいです」
男「さ、サレムくん?」
サレム「どうされました?」
男「今、サレム君のリュックが動いたような」
サレム「ひっ。こ、怖い話はやめてくださいっ」
ロウェナ「まだまだこっちのほうは暖かいから怪談話ができちゃうね」
幽霊が怪談話とは。
しかし学園周りでは肌寒いのにこちらは不思議と暖かい。
マナのバランスが違うのだろうか。
学者的な好奇心が湧いたけれど旅行中だし深くは考えないでおこう。
ミレイア「泳ぐには最後の機会かもしれないわね」
ルーティ「泳ぐのあんまり得意じゃないんだよねー。あれヒヅキちゃんなに食べてるの?」
ヒヅキ「イカゲソ」
712 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/09(水) 22:00:37.63 ID:6bCaaYjl0
今日はここまで
次回、水着回………まで行けたらいいなぁ。
このメンバーだと一番スタイルがいいのは誰なんでしょうかね。
713 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 22:01:01.35 ID:nNp3yppuO
豹変したジェラルドに笑う
714 :
しまった…
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/09(水) 22:02:21.51 ID:6bCaaYjl0
×ジェラ「何が入ってるんだぁ?」
○プライヤ「何が入ってるんだぁ?」
です
715 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 22:04:02.00 ID:kCSxEYMBO
ヒヅキかロウェナかどちらかやろなぁ
ロウェナは着痩せするタイプだと思ってる
716 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga sage]:2019/01/09(水) 22:10:39.97 ID:/4bclDuAo
おつー
個人的には
ヒヅキ>リリ>ロウェナ>ミレイアちゃん>メイド>ルーティ>ベル
なイメージ
717 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 22:11:22.11 ID:nNp3yppuO
乙
ベルとリリは可変式っぽい感ある
718 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 22:14:48.00 ID:Ebfrgo4Go
??????「不定形には勝てまーい!!!」
719 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2019/01/09(水) 22:31:08.86 ID:a/In8ByIO
乙ー
720 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 22:44:09.93 ID:8dJBrFe3O
乙
ミレイアはお子ちゃま体型やろうなぁ
721 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/09(水) 22:46:39.70 ID:7Bfr0XLio
リリはスタイルも背もちんまいイメージある
722 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/10(木) 00:05:12.36 ID:/BKZrHA5o
小さい方が多くないか!
723 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/10(木) 00:10:54.59 ID:UJoo4zmqO
じゃあ大きい大人のお姉さんが必要だな
724 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/10(木) 07:55:36.13 ID:nJnetlbUo
クチナワさん、バレずに脱出出来ると考えて忍んだのか……
725 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 17:26:18.89 ID:vMyuRbNI0
ミレイア「はい到着」
ミレイアさんの別荘は本当に海の傍だった。
水着で飛び出せばすぐに海に入れるくらいに。
そんな場所にあると潮風で家が傷まないのかなと考えてしまう僕はどうやら夢の無い大人らしい。
プラ「うおーっ! すっげーっ! すげぇぞぉ!!」
サレム「これが別荘! なんだか胸が熱くなりますね!!」
ルーティ「これだけの金があるなら少しは恵んでくれー!」
大きさ的には普通の一軒家より少し大きいくらい(ただし僕の家よりはずっと大きい)。だけど別荘という言葉がその家屋に更にステータスを付け加えている。
初めて目にした別荘という存在に目を輝かせるプライヤ君、サレム君、ロウェナさん、ルーティさん、メイドちゃん。
その横を普通に通り過ぎて家の中に入って行った上流階級達。どれほどの差があるのかがよくわかる。やはり上流階級にとって別荘は当り前なんだろうか。
リリ「これだけ大きいと掃除がいがありそうですね」
ミレイア「もうすでに掃除はしてあるわよ」
リリ「そうですか………」
別荘に対するまったく別の期待を抱いていたらしいリリさんは掃除がしてあるという事実に打ちのめされていた。
ヒヅキ「………」モグモグ
ジェラ「それ、何食べてるんですか?」
ヒヅキ「ひもの」
ジェラ「せめて焼きましょうよ」
726 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 18:02:44.16 ID:vMyuRbNI0
家の中に入ると装飾はシンプルで落ち着いているものの、きっと高いんだろうなと一般人の僕でも思うくらいの物で統一されていた。
想像上の金持ちの部屋じゃない。高いものが数点あるから目立って見えるような部屋じゃない。
全てのものにそれなりの価値があり、それらを調和させるような配置で飾っているために落ち着いているのにものすごく立派に感じるんだ。
一言で言うと品がある家だった。
サレム「負けました………」
リリ「負けてしまいました」
入った瞬間にこの二人が謎の敗北宣言をするくらいには実に立派な部屋だった。
そんな部屋をミレイアさんは
ミレイア「相変わらず爺やの目利きはつまらないわね。可愛くないわ」
なんて言ってのける始末。
物の価値が分かって言ってるんだからなぁ。
ベル「ミレイアちゃんミレイアちゃん。荷物はどこにおけばいい?」
ミレイア「あぁ、それなら二階に部屋があるから適当に使ってちょうだい。
ベル「わぁい!」
どたばたと競うようにして二階へ上って行く皆。
僕も少し部屋で休ませてもらおう―――
そう、思ったのだけれど
男「………僕の、部屋は?」
ミレイア「あら?」
部屋が一つ足りなかった。
メイド「あ、あのご主人様。私は適当な場所で寝ますので」
男「それなr「駄目よ。貴方は女の子。こいつは男、しかも大人。どちらが優先されるべきは明らかよ。貴方は一人部屋を満喫しなさい。こいつはソファーで寝るだろうから」………はい」
ベル「それはいけないと思います!! こんなこともあろうかとわたくし、こんなものを用意したのです!!」
いきなりどろりと現れたベルスタシアさんの手に握られているのは銀色に輝く水晶玉のようなもの。その表面には青色の錨のような文様が浮かんでいた。
ベル「これは物事を決められない優柔不断な貴方に送る秘密兵器! その名も『貴方の心に行動指針! 回答アンカー』だよっ!」
また妙なものを………
ベル「それじゃあ回答アンカーさん。先生は一体誰の部屋に居候すればいいのかな?」
居候って…。
ベルスタシアさんが水晶玉にそう語りかけると、青い文様がグネグネとうねって
>>257
【回答アンカーに出てきた文字】
727 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga sage]:2019/01/14(月) 18:04:52.71 ID:VrHAe4Bno
ミレイアちゃん
728 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 18:16:11.27 ID:vMyuRbNI0
男「はぁ!?」
ミレイア「はぁ!?」
二人そろってまったく同じ音を出す。
だって水晶玉に浮かんできた文字はミレイア、しかもなぜかちゃん付けだったからだ。
ベル「と、いうことです!」
ミレイア「これなんか仕込んでるんでしょ!?」
ベル「いやいや仕込んでないよ!」
ミレイア「拒否! 拒否!! 断固拒否、絶対拒否よ!! ありえないわこんな奴と同じ部屋で寝るなんて!!」
そこまで言うつもりはないけど僕だって同じ意見だ。女の子と同じ部屋で寝るなんて許されるわけがない。
ベル「駄目です! アンカーは絶対なんだから」
ミレイア「知らないわよそんなの! ここは私の家の所有物でどうするかは私が決め「従わないと爆発するんだよこれ」はぁ!?」
二度目の驚愕。
どうやらアンカーに記されたことは実行しないと爆発するらしい。たちの悪いことに驚かせる程度ならまだし辺り一帯を吹き飛ばすくらいの威力はあるらしい。
なんでこんなものを………
ベル「ということだからじゃ!!」
無責任に自分の部屋に戻るベルスタシアさん。
残された僕とミレイアさんはお互いに顔を見合わせる。いったいこれからどうすれば。
ミレイア「せいっ」
男「ぐふっ」
ミレイアさんの八つ当たりをみぞおちに受けた僕は廊下に倒れふし、ミレイアさんは肩を怒らせながら部屋へと入って行った。
メイド「ご、ご主人様。やっぱり私の部屋で」
男「ミレイアさんの部屋で寝ないとどうやら爆発するらしいんだ………」
それさえなければソファーで寝るのもやぶさかじゃないって言うのに。
729 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 18:29:25.43 ID:vMyuRbNI0
数分後、やっと立ち上がれるようになった僕は荷物が入ったかばんを引きずりながらミレイアさんの部屋に入った。
ミレイア「ふんっ! 普通ならこのミレイアちゃんと同じ部屋で息をする事すら許可できないけど今回だけは特別に許可してあげるわ!」
僕が入るやいなやそんなお言葉を賜る。
部屋の広さは二人で寝るには十分すぎるくらい。四五人でも充分寝ることができる。なのに
ミレイア「あんたの領域はここからここまで!!」
僕に宛がわれたのは人が一人寝ることができる程度だった。
文句はあるけど言わないし言えない。
僕はミレイアさんに聞こえるようにため息をついてその空間に鞄を置いた。
ミレイア「………なによ」
男「なんでもないよ。これだけ用意されているなら十分さ」
ミレイア「ふんっ」
僕の精一杯の嫌味をミレイアさんは鼻で笑いとばした。
ぐぬぬぬぬ。
730 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 18:58:33.46 ID:vMyuRbNI0
荷物を置いて下に戻るとサレム君が不思議な踊りを踊っていた。
男「何をしてるんだい」
サレム「ここの神様に祈りをささげるために踊っています」
昆虫族はオカルトに傾倒してることが多いけれどサレム君もその例には漏れない。
神は信じるし、精霊信仰もしているけど魔術は嫌いらしい。
なぜかは分からない。
サレム「〜♪」
甲高い声で歌いながら踊るサレム君をぼーっと眺めているといきなりサレム君の動きがぴたりと止まった。
男「どうしたの?」
サレム「いえ、何か変なものを感じて………。ここの神様は一体どのようなお方なのでしょうか」
じーっと海を眺めるサレム君。その視線の先を追うが僕には何も映らなかった。
ただ穏やかな海が白波を立てているだけで。
「ほらぁ、楽しいわよぉ」
「私は楽しくないわ。砂遊びなんで児戯的な事に興味はないの」
男「あれ、この声は」
サレム「! この声は」
たたたと窓際に駆け寄るサレム君。それに続いて窓からを声がしたほうを見下ろすと
サレム「エンプーサ!」
エンプーサさんとロザリアさんのオカ研コンビがいた。
なぜここにいるんだろう。
ロザリアさんはいつもより多く巻いている包帯姿の上にビキニを着ており、水着姿だというのに露出は少ない。
エンプーサさんはすらりとした肢体に似合うパレオビキニがよく似合っている。ただ緑色の薄皮のような肌のせいで僕には露出が多いようには思えなかった。
………なぜ僕は露出の寸評をしているんだろうか。
731 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 19:08:05.47 ID:vMyuRbNI0
エンプーサ「なぜあなたたちがいるの」
サレム「それはこちらのセリフです。なぜ貴方がここに?」
エンプーサ「それは…」
エンプーサさんは何かを言いづらそうに口を動かした。
ロザリア「私がここ生まれだからねぇ」
砂の城を作っていたロザリアさんがぴょんと立ち上がりそう言う。その勢いでロザリアさんの豊満な胸がぷるんと上下に震えた。
なるほど、帰省してきたのか。
それにエンプーサさんもついてくるとは仲がいいんだなぁ。
男「僕たちはミレイアさんの好意でここに旅行してるんだけど、良かったら君たちも」
エンプーサ「私達はいらないわ。すでに宿をとってあるの」
どうやら日帰りではないらしい。
しかし宿をとっているとなるとオカ研の活動だろうか。
男「まぁ、何か困ったら遠慮なく頼ってよ。ってミレイアさんのおかげなんだけどね、あはは」
サレム「エンプーサ。少し聞きたいのですがここの神様はいったい」
エンプーサ「神様なんていないわ」
すっぱりと否定してこちらを睨みつけるエンプーサ。その鋭さに僕は息をのんだ。
サレム「いえ、ここの神様は」
エンプーサ「もう一度言うわサレム。神様なんていない、いるのはただの―――」
そのあとの言葉は潮騒にかき消され聞こえなかった。
732 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 19:17:03.06 ID:vMyuRbNI0
サレム「エンプーサにも困ったものですね」
エンプーサさんはきつく僕たち――サレム君を睨みつけるとロザリアさんの手を引いてどこかへ消えて行った。
なにか用事があるのなら僕たちにそれを妨害する権利はない。それを見送って僕は再び踊りだすサレム君を見ながらソファーに深く腰を掛けた。
エンプーサさんの主張もサレム君の主張も僕にはわからない。
見えない、見たことないものは否定も肯定もできないんだ。だから僕は何も言えない。
だけどエンプーサさんのあの神様への憎しみのような感情は一体どこから来ているのだろうか。
733 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 19:34:52.60 ID:vMyuRbNI0
ベル「海なら泳がなきゃねっ!」
なんてちょっと同意できてしまいそうな謎理論をいきなり展開される。
いきなりの事にサレム君の踊りも中断されていた。
しかしベルスタシアさんはいつもぬるりと現れるなぁ。
サレム「こんなこともあろうかと水着は持ってきておりますが」
男「僕は持ってきてないから泳げないや」
サレム「こんなこともあろうかと先生の分の水着も持ってきております」
男「えぇー」
助かるけど人に用意された水着を着るのはなんか嫌だ。
男「それに他の皆は水着持ってるの?」
ベル「メイドちゃんとヒヅキさんとジェラルド君以外は持ってたよー」
なぜ皆そんなに用意がいいのだろうか。
もしかして僕以外海だってこと知ってたとか?
男「でも、それだけ水着持ってない人がいたら」
ベル「なので女の子には私が用意しました!」
サレム「まだ水着は用意しております」
………流石
734 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 19:43:54.10 ID:vMyuRbNI0
ルーティ「秋だけど!」
ロウェナ「海だから!」
ベル「ナイスバディ―!」
休憩もそこそこに僕たちは海で泳ぐことになってしまった。
男「………海、綺麗だね」
ジェラ「………心、洗われますね」
ノリノリの人はいいのだけれどあまり乗り気でない僕たちはパラソルの下で海を眺めていた。
ミレイア「あ、あんたたちも、およ、およぎなさ、ふひゃぁっ」
そんな僕たちを見て笑うミレイアさん。お願いだから見ないでほしい。
こんな僕たちを
男「もう、やだ」←ブーメランパンツ着用
ジェラ「恥ずかしすぎます…」←ブーメランパンツ着用
僕はともかく女顔のジェラルド君にこれを穿かせるのはもはや犯罪ではなかろうか。
735 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/14(月) 19:47:12.39 ID:irZxrzuOo
君もなんだよなぁ
736 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 19:58:18.28 ID:vMyuRbNI0
ロウェナ「一緒に遊ぼうよー! ねぇねぇ!!」
男「嫌です、僕たちはここから動きません」
ジェラ「動きません」
ロウェナ「もうっ、お願いだからーっ」
じーっと僕の顔を覗き込むロウェナさん。
座っている僕に目線を合わせるということはそれなりにかがまないといけないため
男「っ///」
ロウェナさんの胸の谷間が見えることになる。
あれは霊魂、あれは実物ではない、あれは違うんだ。
そう言い聞かせ、目を逸らす。
ロウェナ「目を逸らさないでよー、無視しないでよー、ねぇねぇー」
僕はロウェナさんの方を向かない、向けない。
しばらく無視をしているとロウェナさんは頬を膨らませてふわふわと飛んで行った。
ロウェナさんの水着って結局ロウェナさん自身と一緒なんだから結局ロウェナさんは―――
いや、考えないでおこう。
サレム「先生! 私と一緒に泳ぎませんか!」
次いで来たサレム君。端正な体付きをほしいままにしている彼は僕の目の前で仁王立ちとなっている。
座っている僕の前に仁王立ちとなるということは僕の眼前にはサレム君の下半身があるということで
サレム「先生? 先生! なぜこっちを見てくれないのですか先生!!」
サレム「私と一緒に泳ぎましょう! 先生! なぜそっちを見るんですか! そっちには何も面白いものはありませんよ!?」
サレム「水泳は体を鍛えるのにも良く、運動として最適と言われているほど、先生! 僕を見てください! 僕を無視しないでください!」
絶対にそっちを見ないぞ。
737 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 21:34:40.46 ID:vMyuRbNI0
いくら目を逸らしても回り込んでくるサレム君の下半身に根負けした僕は諦めて立ち上がった。
旅の恥はかき捨てと言うしね。それにここは住民が少ない。
ジェラ「せ、先生っ」
男「いくよジェラルド君。大丈夫」
ジェラルド君の手を取り立ち上がる。
ここが―――僕たちの夏だ。
738 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 21:39:33.29 ID:vMyuRbNI0
ミレイア「うわ、ブーメランがみっつ並んでる。気持ちわるっ」
ロウェナ「ナイスボディー!!」
ヤジが飛んでくるけれど気にしない。
なぜなら僕は今、夏だからだ!
男「泳ごう! サレム君! ジェラルド君!!」
サレム「はい!」
ジェラ「え、は、はいっ」
砂浜を駆け抜け海へと飛び込む。
冷たくてしょっぱい海の水が口の中に入ってくるが気にしない。
だって、今は夏だからだ!
メイド「ご、ご主人様?」オロオロ
ベル「だめっ、みちゃだめっ!」
男「………」
一気に頭が冷えた。
739 :
亜人好き
◆HQmKQahCZs
[saga]:2019/01/14(月) 21:48:36.82 ID:vMyuRbNI0
落ち着いて深呼吸をする。
うん、パレオが欲しい。
男でパレオしてたら変態だけど、変態は変わらない。なんだったら女性水着だっていい。
それはないか。
サレム「先生! あそこを目指して泳ぎましょう!!」
男「ごめんサレム君。なんかもう、いいや」
サレム「なぜ!?」
男「ジェラルド君。戻ろうか」
ジェラ「え、は、はい」
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