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【シャニマスSS】真乃「六等星さん」
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1 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/11(水) 23:47:41.29 ID:dXfxCJxZ0
注意
※ブラックジャックの「六等星」から
※直接のブラックジャック要素はスレタイだけ
※天文の話が出てきますが、専門じゃないので変な所があったらすみません
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1531320460
2 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/11(水) 23:49:27.48 ID:dXfxCJxZ0
ーーー
「櫻木真乃? ああ、うちのクラスだよ。呼んでこようか?」
『櫻木さん? えっと、確かこのクラスだったような……』
「アイドルしてるんだってねー。一回テレビで見たことあるよー」
『どんな子なのか、よく分かんないだよねー。話した事ほとんど無いし』
「声が綺麗だな。癒し系というか何というか……それにいい子だろ、あれ」
『なんていうか影が薄いよな。悪い人じゃ無いんだろうけど……』
ーーー
3 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/11(水) 23:50:58.85 ID:dXfxCJxZ0
真乃(イルミネーションスターズのWING優勝から、早くも二ヶ月が経とうとしています)
真乃(この二ヶ月で、私たちを取り巻く環境は大きく変わりました)
真乃(アイドルとして有名になり、公私共に多忙な日々が続いています)
真乃(私たちの、直接のお仕事も……)
めぐる「灯織! 今日の収録、第一スタジオと第三スタジオのどっちだっけ!?」
灯織「確か第三スタジオだったと思うけど……」
灯織「ちょっと待って、すぐに確認するから」
真乃「ほわ……たしか先週は同じ番組の収録で、第一スタジオだったよね?」
めぐる「うー、色んな収録があってややこしいよー!」
灯織「うん、間違いなく第三スタジオ。第一より少し遠いから早めに準備しないと」
めぐる「そっか、ありがとう灯織! じゃあ急がないとね!」
真乃(テレビのお仕事も増えて、前より随分と外に出ることが多くなりました)
真乃(その他にもレッスン、学業、ライブなどなど……目まぐるしくも充実した日々を送ってます)
真乃(だけど、一番大変そうなのは……)
4 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/11(水) 23:52:28.20 ID:dXfxCJxZ0
P「すまん、遅れた! 全員揃ってるか!?」
めぐる「おはよー、プロデューサー!」
めぐる「大丈夫、ちゃんとみんな揃ってるよ。準備も始めてる!」
P「お、偉いぞ。すっかりアイドルが板について来たな」
P「灯織もありがとうな」
灯織「いえ、自分のスケジュール管理をするのは当然のことですから」
灯織「それよりプロデューサー。今日の収録は来て頂けるんでしょうか?」
P「すまん、灯織。局のプロデューサーさんとの打ち合わせが入っててな」
P「行きの送迎はする。収録の最終確認も車内でしよう」
灯織「分かりました」
灯織「……少し、残念です」
5 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/11(水) 23:54:33.22 ID:dXfxCJxZ0
めぐる「プロデューサー……最近、収録付いて来てくれること減ったよね」
P「先のことを考えると、どうしても外せない案件があってな。本当に悪いと思ってる」
めぐる「あ! プロデューサーのこと、責めてるわけじゃなくてね」
めぐる「あんまり忙しそうだから、大丈夫かなって」
P「俺の心配なら無用だ。体力には自信があるからな」
P「とは言え、心配してくれてありがとうな、めぐる」
真乃「本当に、大丈夫なんですよね……?」
真乃「その、プロデューサーさんの顔色……あんまり良くないように見えます」
P「みんな心配性だな。大丈夫だって、信頼してくれ」
真乃灯織めぐる「「「……」」」
真乃(一番大変になったのは、プロデューサーさんです)
真乃(私達三人分の忙しさ、といった感じで、寝る間も惜しんで働いているみたいです)
真乃(……正直、申し訳ない気持ちになります)
6 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/11(水) 23:56:07.94 ID:dXfxCJxZ0
P「六等星?」
めぐる「うん、六等星」
めぐる「今日の収録でさ、後半に星の話が出るでしょ?」
真乃「あ、星の明るさの話が出るところ?」
真乃「『肉眼で見える星のうち、最も暗いものが六等星である』って部分の……」
めぐる「そうそう。だけど、その後に『六等星は、実際は一等星よりも明るいこともある』ってあるよね」
めぐる「ここがよくわかんなくて。一等星が一番明るいんだよね?」
P「ああ、なるほど。見かけの等級と絶対等級って話なんだが……」
P「そうだな。灯織、説明してくれ」
灯織「え、私ですか?」
灯織「その……プロデューサーが説明した方が良いんじゃないですか?」
P「いいからいいから。灯織の口から聞いてみたい」
めぐる「あ、私も聞いてみたい! 灯織の説明!」
灯織「そういう……ことなら」
7 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:02:47.98 ID:ySwqW9RY0
灯織「まず前提として、一等星とか六等星とかの『等級』って言うのは、星の明るさの基準のこと」
灯織「そしてその『等級』は、地球から見た星の明るさによって、星ごとに決められてる……」
灯織「ここまでは大丈夫?」
めぐる「うん、大丈夫」
灯織「なら、このまま続けるよ。この時大事なのは『地球から見た』って部分なんだけど……」
灯織「光って、離れてれば暗く見えるし、近ければ明るく見えるよね?」
真乃「えっと、近くにある携帯の光と、遠くにある電灯……みたいな感じなのかな」
灯織「うん、大体あってる。その場合、六等星が電灯で一等星が携帯」
灯織「本当は電灯の方が明るいのに、遠く離れてるから暗く見えてしまう」
灯織「そんな風に、本来の明るさと地球から見た明るさが逆転してしまうこともある……」
灯織「こんな説明でどうでしょうか。プロデューサー」
P「ああ、いいと思うぞ」
P「よし、今日の収録中に分からない所が出たら、灯織に話をふれば大丈夫だ」
灯織「な……」
めぐる「そうだね。灯織の説明すっごく分かりやすいかったよ!」
真乃「頼りにしてるね、灯織ちゃん」
灯織「えっと、その……」
灯織「……うん、頑張る」
8 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:05:02.08 ID:ySwqW9RY0
めぐる「だけど六等星って、何だか損してるみたいだね」
灯織「損?」
めぐる「だって、本当は明るいんだよね?」
めぐる「それなのに暗く見えるなんて、わたしは勿体無いと思うな」
灯織「……確かにそうかも。そういう考え方、したことなかった」
P「ま、考え方とか感じ方は人それぞれだな」
P「俺は六等星も悪くないと思うけど。むしろ好きだ」
めぐる「そうなの? どういう所が?」
P「それはだな……」
P「……と、もうそろそろ現場に着くな。降りる準備しといてくれ」
P「俺の雑談はまた今度、時間がある時にな」
9 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:09:15.04 ID:ySwqW9RY0
ーーー
真乃「収録お疲れ様。灯織ちゃん、めぐるちゃん」
灯織「お疲れ」
めぐる「二人ともお疲れー!」
めぐる「灯織、今日は特に凄かったね!」
真乃「うん、格好良かったよ。まるでお星様の博士みたいだったかな」
灯織「そんな褒められる程のことじゃないよ」
灯織「星とかの天文の話って、占いだと結構出てくるから」
真乃「あ、調べてるうちに覚えちゃったんだね」
めぐる「灯織らしいね!」
めぐる「うーん……私も色々と勉強した方がいいのかな?」
灯織「めぐるは自然体が一番だと思う」
めぐる「同じこと、プロデューサーにも言われたことあったような……」
真乃「私も、灯織ちゃんと同じ意見かな。めぐるちゃんはそのままで……」
真乃「……あれ?」
10 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:11:01.79 ID:ySwqW9RY0
スタッフA「イルミネーションスターズ、だっけ?」
スタッフB「そうそう。というか準レギュのユニット名くらい覚えろよな」
真乃(ほわっ、スタッフさんが私たちの話をしてます)
真乃(隣の控え室から? 私の後ろの窓から聞こえてきて……)
真乃(あっちの窓、開いちゃってるのかな)
真乃(灯織ちゃんとめぐるちゃんには、聞こえてないみたいだけど……)
スタッフC「中々良いユニットだと思うよ。番組内の受け答えもしっかりしてるし、見た目も歌も悪くないでしょ」
スタッフB「WINGの話題性もあるしな。数字取れるユニットだと思うぞ」
スタッフA「283プロさんがやり手なのかねぇ。あのプロデューサー……」
真乃(あ、プロデューサーさんの話……)
スタッフC「それはどうだろうな。あのプロデューサーって、かなり若手だったろ」
スタッフC「たまたま金鉱脈を掘り当てた、って感じじゃないか?」
スタッフA「ふーん、そんなもんか」
スタッフB「俺も大体は同じ意見かな。経験豊富そうに見えないし。まぁ、でも……」
スタッフB「実際のところは、よく分かんないよ。話す機会とかほとんど無いしな」
11 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:14:21.16 ID:ySwqW9RY0
『どんな子なのか、よく分かんないだよねー。話した事ほとんど無いし』
真乃「……っ」
灯織「真乃?」
真乃「ほわ……な、何かな、灯織ちゃん」
灯織「何ってわけじゃないけど……真乃、苦しそうだったから」
めぐる「大丈夫? 顔、強張ってたよ」
真乃「ほわわ、そう……だったかな」
真乃「ちょっと、ぽーっとしちゃってました」
灯織「それなら良いんだけど……」
真乃「うん、ありがとう。灯織ちゃん」
真乃「……全然、平気です」
灯織&めぐる「「……」」
12 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:18:32.69 ID:ySwqW9RY0
灯織「……そろそろ出よっか」
灯織「確か真乃は直帰せずに、事務所に戻るんだったよね」
真乃「あ、うん……事務所を出る時に、忘れ物しちゃて」
真乃「明日使うものだし、今日中に回収したいんだ」
めぐる「ごめんね。本当は私たちも一緒に戻りたいんだけど……」
真乃「ううん、仕方ないよ」
真乃「この時間から事務所に寄ってたら、家に帰り着く頃には真夜中になっちゃうもんね」
めぐる「あーあ、本当に残念……。明日の仕事がなければ一緒に事務所まで行くんだけど……」
めぐる「でも真乃の言う通り、仕方ない事だよね。それじゃあ、また明日」
灯織「真乃、また明日」
真乃「うん。二人とも、また明日」
真乃(今からだと……うん、9時半くらいには事務所に着けるよね)
真乃(プロデューサーさん、事務所にいるかな)
真乃(……まだ、頑張ってくれてるのかな)
13 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:21:35.86 ID:ySwqW9RY0
ーーー
真乃(ほわわ、プロデューサーさんが寝ています……!)
真乃(寝てると言うより、突っ伏してると言った感じだけど……)
真乃(見本誌のチェックをしてたのかな? 雑誌が開きっぱなしで……)
真乃(見出しは……『イルミネーションスターズの三人を大特集!』……)
真乃(……)
真乃(……三人、かぁ)
真乃(私、灯織ちゃん、めぐるちゃん)
真乃(その三人でイルミネーションスターズ)
真乃(だから『三人』って描かれるのは、当たり前のことだよね)
真乃(それ以上の人のことまで書くと、変な雑誌記事になっちゃいます)
真乃(だけど……)
真乃(だけど本当は、三人だけでユニット活動をしてるわけじゃなくて)
真乃(プロデューサーさんを始めとして、社長さんやはづきさん)
真乃(その他の色々な人のおかげで、私たちは活動できてるわけで……)
14 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:22:50.84 ID:ySwqW9RY0
P「ん……真乃、か……?」
真乃「あ、プロデューサーさん」
真乃「ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」
P「……ああ、寝落ちしちゃってたのか」
P「気にしないでいいぞ、真乃。起こしてくれて有難いくらいだ」
真乃「その……プロデューサーさん、やっぱり寝不足なんですか?」
P「んー、そうかもな。でも毎日ってわけじゃないぞ」
P「体調管理だって仕事のうちだしな。今日だけ偶然だよ」
真乃(偶然には、見えません。それに、無理して笑ってるように見えます)
真乃(何かしてあげたいです。元気が出るようなこと、何か……)
P「よっと……少し外に出てこようかな。眠気覚ましでも買ってきたい」
真乃「! プロデューサーさん!」
P「ん、どうした? 急に大きな声だして」
真乃「あ、あの! 買い物のついでに、ちょっとだけで良いですけど……」
真乃「一緒に……星を見ていきませんか?」
15 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:24:49.86 ID:ySwqW9RY0
真乃(灯織ちゃんとめぐるちゃんと、星を見に行ったことがあります)
真乃(その時は、満天の星空から元気がもらえた気がしました)
真乃(だから、それを思い出しての事だったのですが……)
真乃「ほわ……お星様、あんまり見えないです……」
P「都会の真ん中だしな。暗めの公園内とはいえ、そんなに見えるもんじゃないか」
P「一等星は当然見えるとして、後は二等星までってところだな」
真乃「ほとんど見えなくなっちゃうんですね」
P「仕方ないさ。街中の明かりを消すわけにもいかない」
真乃「そ、そうですよね」
真乃「そういえば、プロデューサーさんの話の続き……」
真乃「六等星の話の続きって、まだ聞けてませんでしたよね」
P「ああ、送迎の時のか。大した話でも無いんだがな」
P「五等星とか六等星とかって、条件が整わないと見れないだろ?」
P「だから、遠出したり器具を揃えたり……」
P「そういう手間暇をかけないと見れない物と言うのも、悪く無いかなって思うんだ」
16 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:27:29.73 ID:ySwqW9RY0
P「それが俺の勝手な意見だが……」
真乃「……」
P「真乃は、そう思わないみたいだな」
P「……真乃は、どう思ってるんだ?」
真乃「わ、私は……」
真乃「私は……めぐるちゃんと同じです」
真乃「だけど、『勿体無い』より『悲しい』と思っちゃって……」
P「悲しい、か」
真乃「……はい」
真乃「そこに在るのに、気付いてもらえないのは辛いです」
真乃「輝いてるはずなのに、認めてもらえないのは悔しいです」
真乃「……何より、周りから切り離されてるのは、悲しいです」
P「……」
P「……それは」
17 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:32:52.92 ID:ySwqW9RY0
P「……そうだな、真乃。白鳥座の一等星、デネブは見えるか?」
真乃「……白鳥座、ですか? えっと……」
真乃「……はい、あの青白い星ですよね。見えてます」
P「そこから10度もズレてない所に、はくちょうざδ星がある」
P「そして、その側には二つの伴星があるんだ」
P「δ星は三等星。二つの伴星はそれぞれ六等星と十二等星だ」
真乃「……三つとも、二等星には達してないです」
真乃「そのどれもが、今は見えてないんですよね」
P「そうだ。今、この場所からは肉眼だと見えない」
P「在るという知識が無ければ、誰もその星を知ることはない」
P「だけど、それは地球から見たらの話だ」
P「地球から見たら遥か遠くにある星々も、10度に満たない角度の中にあるなら……」
P「地球からの距離より、二つはずっと近くにあるのかもしれない」
18 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:36:48.49 ID:ySwqW9RY0
P「……もしそうなら、デネブから見たその六等星は、地球から見た時よりずっと明るく見えているはずだ」
P「地球からは六等星でも、デネブから見れば一等星に見える可能性だってある」
P「そう考えれば、六等星でも悪くないと思わないか」
P「どこかの星にとっての一等星であれば、それで救われる。俺はそう思う」
P「真乃は……デネブから見たその六等星が、ちゃんと明るく見えてると思うか?」
真乃「そ、それは……」
真乃「それは……勿論そうです」
真乃「きっと一杯輝いて、その星を明るく照らしてくれています」
P「それなら、良いじゃないか」
P「どの星からも暗く見えてたら、さすがに悲しいからな」
真乃「そんなことは……絶対にないです」
真乃「だけど、だけど私は……」
P「そっか、納得できないか」
P「……本当に優しいな、真乃は」
P「……」
真乃「……」
P &真乃「「……あ……」」
19 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:38:53.03 ID:ySwqW9RY0
P「ま、真乃! 今の見たか……!?」
真乃「は、はい……! 流れ星さん……でしたね……!」
真乃「とっても長い尾を引いて……本当に、綺麗な……」
P「そうだな。今の流れ星くらい美しい奴は、俺も始めて見たかもしれん」
真乃「プロデューサーさんでも、ですか?」
P「ああ。そう言う真乃もか?」
真乃「はい。流れ星さん自体、見る機会は多く無いですけど……」
真乃「それでも、今まで一番綺麗だったって、自信を持って言えます」
P「そっか。それなら、都会の空だって捨てたもんじゃないな」
P「見上げていれば、あんな物が見える時だってあるんだから」
P「……それと、ありがとうな」
真乃「ほわ……? お礼を言われてるようなことなんて、私は……」
P「してくれたよ。星を見にいこう、って誘ってくれたのは真乃だろ?」
P「真乃がいなかったら、今の流れ星は見つけられなかった」
P「だから、そのお礼だ」
真乃「……っ」
20 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:39:40.84 ID:ySwqW9RY0
P「よし、そろそろ事務所に戻るか。寒くなってきたしな」
P「夏とはいえ、夜は冷えるからな。風邪でも引いたら大変だ」
P「戻ってコーヒーでも淹れて……」
P「……真乃?」
真乃「……」
P「どうした立ち止まって。まだ見ていたいのか?」
P「それなら……」
真乃「プロデューサーさん」
P「……」
P「……ああ、何だ?」
真乃「……私は、一等星みたいなアイドルになりたいです」
真乃「灯織ちゃんと、めぐるちゃんと、イルミネーションスターズの三人で……」
真乃「いつか輝ける場所に立ちたいって思います」
真乃「それが今の、私の夢です」
21 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:41:10.45 ID:ySwqW9RY0
P「一等星……」
P「そうだよな。WINGが終わった後も、ずっと頑張ってるもんな」
真乃「……でも、その夢がちょっとだけ変わりました」
真乃「今日ちょっとだけ、ハッキリとしました」
真乃「なりたい一等星がどんな物なのか、分かったんです」
P「……真乃の、次の夢か」
真乃「そうです」
真乃「ふと誰かが、夜空を見上げたくなるような」
真乃「その星があるから、空を見に行きたくなるような」
真乃「そんな一等星に、私はなりたいです」
真乃「だから……」
真乃「だから、これからも頑張りますね、プロデューサーさん」
22 :
◆/rHuADhITI
[saga]:2018/07/12(木) 00:42:31.68 ID:ySwqW9RY0
ーーー
めぐる『へぇー、流れ星が見れたんだ。私も見たかったなー』
真乃「『うん。めぐるちゃんと灯織ちゃんにも、見せてあげたかったよ』……っと」
灯織『それで真乃。流れ星に願い事はしたの?』
真乃「あ……『咄嗟のことで、全然考えてなかったです(泣)』」
灯織『じゃあ、次の時までに考えておかないとね』
めぐる『私は、友達みんなで何かができますように、かな〜。二人は二人は〜?』
灯織『私は……うん。確かにこれ、咄嗟だと難しいね』
真乃(願いごと……願いごと……)
真乃(さっきの宣言は、お星様に願ったらダメだよね)
真乃(だったら……)
真乃「『決まったよ。私のお願いはね』」
真乃「『みんながいつか、六等星さんを見つけられますように……です。むんっ』」
23 :
◆/rHuADhITI
[sage saga]:2018/07/12(木) 00:44:21.59 ID:ySwqW9RY0
終わりです。お目汚し失礼しました。
鳩ネタのむんさんも(TPOを弁えれば)大好きです
ほわほわ美少女櫻木真乃も大好きです
24 :
◆/rHuADhITI
[sage saga]:2018/07/12(木) 00:45:48.91 ID:ySwqW9RY0
【前作のSSにおけるお詫び】
前作の『甘奈「プロデューサーさんと千雪さんの距離が近い……妙だな……』において、ゲーム内容を誤解させる表現がありました。
本編後のおまけ1において、選択肢選びによるステータス上昇をネタする文章がありましたが、その内容に誤りがあります。
pSSR甘奈のとあるコミュにおいて、選択肢「コーヒーにしよう」を選ぶとDaが上がるとの表現がありましたが、実際に上がるステータスはViです。
ゲーム内の大崎甘奈の可愛さに圧倒的動揺をした結果、自分のメモ書きが疎かになった事よって発生した勘違いであり、今後SS内でそのような表現をすることが無いように気をつけます。
申し訳ございませんでした。
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 18:05:55.19 ID:8mOfEf+NO
イルミネにとってはPも一等星なんやな…
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