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八幡「やはり俺のロックバンドは間違っている」
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1 :
◆HfOe.iXJMpHR
:2018/07/09(月) 16:18:00.90 ID:HB4Sq7q+O
俺ガイルSSです。
*ややキャラ崩壊注意。
基本的にキャラがロックやメタル好きです。その他は原作と大差ありません。
宜しくお願いします。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1531120680
2 :
◆HfOe.iXJMpHR
:2018/07/09(月) 16:19:52.86 ID:HB4Sq7q+O
・「だから俺はFコードを抑えられる」
八幡、中学1年。
八幡(すげえ‼︎なんだこのバンドは⁈)
中学でぼっちを極め、時間を持て余していた俺は家で親父が昔使っていたギターを見つけた。
なんとなく掻き鳴らしていたら興味が湧いて練習していたが、Fコードが抑えられなくてすぐにやめた。
数日経ってなんとなくYoutubeでアニソンを聴いていたら、関連動画に目が止まる。
『神様のメモ帳 1話ED Colorado Bulldog』
八幡(神様のメモ帳か…ちょっと聴いてみるか…)
俺はその動画のサムネをタップする。
曲のイントロが流れ始めた。
ここで俺の運命が変わる。
八幡「‼︎‼︎‼︎」
俺の中の何かに衝撃が走った。
3 :
◆HfOe.iXJMpHR
[sage]:2018/07/09(月) 16:20:48.35 ID:HB4Sq7q+O
八幡「か、かっけえ…」
アニメの雰囲気からは予想できない超絶技巧の早弾きから始まるそのハードロックは見事に俺の頭をガツンと殴った。
ゴリゴリのベースは心地よく耳に響き。
歌い出したボーカルのハスキーボイスは俺の心を踊らせる。
八幡「すげえ!なんてかっこいいんだ!」
すでにこの時にはこのアニメに興味はなく、この素晴らしい曲を演奏しているバンドに目が行っていた。
このバンドは…
八幡「MR.BIG…‼︎」
MR.BIGとは、1988年にデビューしたメリカのスーパーハードロックバンドである。
その後俺はMR.BIGの曲を聴き漁り、見事にどハマりしていた。
八幡「これも…この曲も…かっこいい…!」
八幡(俺も…俺もギターを弾こう!)
八幡(まずはFコードからだ!よし!)
こうしてギターの練習を再開した俺は3日後、ようやくFコードが抑えられるようになった。
それ以降ギターにハマった俺は中学3年間をギターに費やすことになる。
4 :
◆HfOe.iXJMpHR
[sage]:2018/07/09(月) 16:21:37.65 ID:HB4Sq7q+O
………………
八幡、高校1年。
ギターを始めたからといって特にぼっちなのは変わらず、バンドも組まないで一人ギターをかき鳴らしていた俺は、バンドを組みたいと思い高校入学と共に軽音部に入った。
しかし…
男子1「どうも、〇〇です好きなバンドはワンオクロックです!宜しくお願いします!」
男子2「RADWIMPSが好きです!」
女子「KANABOONが…」
女子「マイヘアが…」
他の入部希望者が自己紹介をしていく中、俺は困惑していた。
八幡(なんだ?俺のまったく聴かないバンドばっかだな…)
先輩「おお!みんないい趣味してるね!じゃあ、次君の番!」
先輩が俺を指で指した。
八幡「ひゃ、ひゃい!(やべ、なんか変な声出た…)えっと…比企谷八幡です…好きなバンドはMR.BIGです…宜しくお願いします…」
男子1「みすたーびっぐ?」ヒソヒソ
男子2「知ってる?」ヒソヒソ
女子1「知らない…」ヒソヒソ
女子2「てか目キモくない?」ヒソヒソ
八幡(なんだと…?みんなMR.BIGを知らないのか…?)
困惑する俺をよそに先輩が喋り出す。
先輩「それじゃあ!各自一年生でバンド組んでみようか!」
八幡(い、いきなりかよ…)オロオロ
…五分後
先輩「よし!じゃあだいたい決まったね!」
八幡(あれ?もうみんな決まったのか…?)
八幡「あの…俺まだ…」
先輩「それじゃあ!みんな頑張っていこう!」
八幡「」
八幡(やめよう)
うまく馴染めなかった俺は結局軽音部に入ることは諦めた。
よくよく考えたらMR.BIGやその他の俺が好きなバンドは割と古い上に洋楽だ。趣味が合わなくて当然である。
文化祭で一度ライブを覗いたが、ほぼほぼ知らないバンドのコピーバンドだったので続けていてもうまく馴染めなかっただろう。
こうして俺はぼっちで1年間を過ごしたのだった。
5 :
◆HfOe.iXJMpHR
[sage]:2018/07/09(月) 16:29:44.12 ID:HB4Sq7q+O
ここから本編みたいな感じです。
とりあえず文化祭あたりまでを想定してます。
原作読んでから結構時間経ってるのでなんかおかしなところもあるかと思いますがよろしくお願いします
6 :
◆HfOe.iXJMpHR
[sage]:2018/07/09(月) 16:30:25.59 ID:HB4Sq7q+O
・「そして彼と彼女は音を奏でる」
八幡、高校2年。
相変わらずぼっちギタリストな俺は突然担任の平塚先生に呼び出されていた。
静「おい、比企谷。なんだこの文章は」
八幡「…高校生活を振り返ってという題目の作文です」
静「ほう、ならばなぜこんな人を小馬鹿にしたような内容なのかな?」
八幡「俺はあるがままを書いたまでです…リア充が爆発すればいいのに。これが俺がこの1年間で学んだ全てです」
静「はぁ…君はつくづく根性がひん曲がっているようだな…」
八幡「はぁ…もう帰っていいすか」
俺は傍に置いていたハードギターケースを持って立ち上がる。
静「そういえば比企谷はいつもギターを持っているな。軽音部に入部しているのか?」
八幡「いえ、ただ趣味で…」
実は最初に親父から譲り受けたギターは壊れてしまったのだ。
2年の最初の方の話だ。
車道に飛び出した犬を助けようとしたところ、黒い車に跳ねられたのだ。
幸い俺は軽傷ですんだが、俺と犬を守ってくれたギターがお釈迦になった。
貰い物だが、中学時代を共に過ごしたギターだったので少し涙が出た。
まあ向こうの金持ちそうな車の方に治療費や慰謝料を結構もらったのでいいギターが買えて良かった。
なので俺はこうして毎日大事にギターを持ち歩いている。
二度と手放さない。
静「ふむ…では君は部活には入っていないのだな…。よし」
そういうと平塚先生はタバコを灰皿に押し付け、立ち上がる。
静「比企谷、ついてきたまえ」
八幡「ええ…どこに…俺帰ってギター弾きたいんすけど…」
静「いいから」
逆らうとこのアラサー教師は拳が飛んできそうなので渋々ついていく。
ほんと、早く誰かもらってあげて…。
………
八幡「奉仕部?」
雪乃「ええ、そうよ」
平塚先生に連れてこられた教室で、俺は超絶美人の毒舌女と対峙していた。
俺は今平塚先生によってこの雪ノ下雪乃が所属する部活に入れられそうになってなんとか断ってるところだ。
雪乃「生徒自らの自己改革を促し、悩みを解決する手伝いをする…それがこの部活の活動よ」
八幡(はぁ…厄介なところにぶち込まれそうになったな…)
八幡(そもそも俺は変わりたいなんて思ってないし、変わる必要もないのに…)
静「まあとにかくそういうことだ。頼んだぞ雪ノ下」ガラガラバタン
八幡「あ、ちょ」
八幡(行っちまった…)
7 :
◆HfOe.iXJMpHR
[sage]:2018/07/09(月) 16:31:35.04 ID:HB4Sq7q+O
初めて会った女子と二人きりという気まずい空間にたじろいだ俺は持っていたギターケースのグリップを握り直す。
雪乃「…あなた、軽音部かなにかに所属しているの?」
八幡「え?いや。帰宅部だが…」
雪乃「なら何故ギターを持っているのかしら」
八幡「ああ…こいつは俺の相棒だからな。肌身離さず持ってるだけだ」
雪乃「そう…(相棒…?痛い人ね…)」
八幡「と、とにかく。俺はこの部活には入らな…」
言いかけたところで俺の目にあるものが映る。
最初入った時は椅子や机の山に埋もれて見えなかったがあれは…。
八幡(ギターアンプ!)
何故こんなところにアレがあるんだ…?
雪乃「あら、入らないと言うの?でもそれは無理よ。先ほど平塚先生に頼まれ…」
八幡「なあ雪ノ下」
雪乃「…人の話を遮らないでくれるかしら」
八幡「ああ…すまん」
雪乃「それで何かしら」
八幡「あれは…なんだ」
俺が指をさす。
雪乃「あれ?…ああ。ギターアンプとベースアンプね」
八幡「何故あんなものがこんなところにある」
雪乃「平塚先生が言うにはここは旧軽音部の機材置き場だったらしいのよ。それの機材がまだ置いてあるの」
八幡「なあ、ここに入ったらあれ自由に使ってもいいか?」
雪乃「え?…まあ構わないと思うけれど…」
八幡「入る」
雪乃「そんなあっさりと…」
先ほどまで「入らない」と突っぱねていた俺を雪ノ下が溜息を吐きながら睨んでくる。
俺は今まで誰ともバンドなんか組んでこなかったのでアンプででかい音を出したことがないのだ。
家に小さなアンプがあるが親や小町がうるさいというので中々使えない。
自由に使えるとあらばいくらでもこの部にはいってやる。
俺は意気揚々とギターアンプを引っ張り出し、コンセントにプラグを指してスイッチを入れた。
パチン
スイッチの音がして、電源ランプに赤い光が灯る。
八幡(こいつ…動くぞ!)
アンプを確認した俺はギターのハードケースを開け、中から相棒…Ibanez社の、PGM300を取り出した。
雪乃(へえ、PGM300ね…)
PGM300は俺が最も敬愛している、『光速』の異名を持つギタリスト、MR.BIGのリードギター、ポールギルバートが使用しているギターだ。
バズウッドボディに鮮やかなメイプル指板。白い塗装と相反する黒いFホールが死ぬほどかっこいい。
俺はバッグに入れていたシールドをアンプとギターにジャックインする。
雪乃「まさか今弾き始めるつもり?初めて会ったばかりの人間の前で?」
八幡「ああ」
雪乃「あの…いきなり大きな音は…」
八幡「…」ガチャガチャ
雪乃(聞いてない…)
雪乃(この人さっきの話によれば孤独で目立つことを避けるタイプの人なんじゃなかったかしら。拙い演奏で恥をかかないといいのだけれど…)
八幡 (よし、準備は整った)
8 :
◆HfOe.iXJMpHR
[sage]:2018/07/09(月) 16:32:18.35 ID:HB4Sq7q+O
俺はアンプのつまみを弄り、スタンバイスイッチを入れる。
ギターのボリュームノブを最大にあげて
一気に
掻き鳴らす‼︎
ギュイィィィィィィィィンッ‼︎‼︎
八幡「‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
これだ!この音だ!
巨大なアンプならではの音圧。
オーバードライブの中に感じる真空管特有の温かみ。
俺の手に答えるようにギターとアンプがうねりを上げる。
八幡(行くぜ!)
ギュルルルギュルルギュルルルギュルル‼︎‼︎
雪乃「‼︎」
雪乃(この曲…!Colorado Bulldog!)
雪乃(それに彼…とても上手い…)
俺は散々弾きこなしたColorado Bulldogをイントロを奏でる。
当初不可能かに思えたこの早弾きも今や俺のものだ。
俺は以降4分と少し、夢中でギターを掻き鳴らした。
ジャジャーン‼︎
八幡「はぁ…はぁ…」
上気した頬に汗が流れる。
八幡(最高だ!)
やはりデカイ音でギターが弾けるのはいい!
何度か軽音部に入り直そうか考えたが、我慢してよかった!これでボッチでもアンプが使え…
八幡「…」
雪乃「…」
八幡(ボッチじゃねえ!)
9 :
◆HfOe.iXJMpHR
[sage]:2018/07/09(月) 16:32:57.57 ID:HB4Sq7q+O
しまった!雪ノ下が居たのをすっかり忘れていた。
なんだあの顔⁈ドン引きしてるのか⁈そりゃあするよな!
突然来たプロボッチがいきなり大音量でギター弾き始めたらそりゃあ引くわわ!俺も引くまである。
八幡「いや、その…すまん…」
雪乃「…」スク
俺を無言で見つめていた雪ノ下が突然立ち上がった。
八幡(なんだ…?怒って帰る気か?)
彼女は教室の後ろにあるベースアンプをなぜかコンセントにつないだと思うと、驚いたことにアンプの後ろに隠れていたソフトケースからなんとベース…それもFender社のプレジションベースを取り出したのだ。
八幡「な…!」
八幡(なんだそのプレジションベースは⁈)
プレジションベースは珍しいベースではない。とても普遍的で有名なベースである。
しかし問題はそこではない。
雪ノ下が取り出したベースには本来あるはずない場所にウーファーピックアップが取り付けられており、もともとあったピックアップとステレオ出力で切り替えられるよう改造されている。
その他ベースエクステンダーが取り付けられていたり、1、2弦の最終5フレットの指板を削る、スキャロップ加工が施されている。
何を言ってるかわからないかもしれないが、この特殊な改造をされたベースはまるで…
八幡(ビリーシーンのベースじゃねえか‼︎)
ビリーシーンとは、MR.BIGのベーシストだ。ポールギルバートと並んで最速のベーシストである。
雪ノ下はベースをアンプに繋ぎ、仕上げに髪の毛を一つに結んだ。
その髪型は、まるでビリーシーン。
そして地面と平行に構えるベースも、まるでビリーシーン。
彼女は指を2本ではなく、人差し指、中指、そして薬指の3本を4弦に当てた。
八幡(まさかこの女…)
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