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【ラブライブ】梨子「ロストソング」
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71 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/06/30(土) 23:21:02.61 ID:WuOotPiyo
鞠莉「ダンスもリリックもアイドルらしいのって難しいわね」
梨子「前途多難ね……」
千歌「とーにーかーく!鞠莉先輩は作曲だしルビィちゃんは衣装作りだから私達3人がなんとかしなきゃ!」
曜「やっぱりそうなるよね……」
善子「はぁ……黒澤さん」
ルビィ「何かな?」
善子「付け焼き刃になるけどなんかアイドルらしさが分かりそうなオススメとかないの?」
ルビィ「うーん……じゃあとりあえずいくつかまとめて後で送るね?」
善子「ありがと」
曜「ルビィちゃん!」
千歌「私達にも!」
ルビィ「えっ、 えぇ……」
72 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/06/30(土) 23:21:40.39 ID:WuOotPiyo
ーーー
ピロリン
梨子「ルビィちゃんから……?」
ルビィ『いきなりすみません。余計なお世話かもしれないですけどこの動画を見てもらえませんか?』
梨子「……」
記された動画のページへアクセスすると
とあるスクールアイドルのライブ映像の詳細ページに繋がる
しかし、私はそのまま再生せずに元の画面へ戻った
梨子「……」
梨子『わざわざありがとう、でもごめんなさい、知識としてはもう知ってるの』
73 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/06/30(土) 23:22:14.49 ID:WuOotPiyo
ルビィ『そうでしたか……出過ぎた真似をしてすみませんでした』
梨子「……」
梨子『気にしないで』
そう返して再び動画のページを選択する
二年前の日付と共に記されたタイトル
梨子「……音ノ木坂学院……アイドル研究部……1年生グループ…」
まだグループ名もなく、先輩の前座として踊った初舞台らしい
そこに連なる4つの名前の1つに懐かしさと気持ち悪さが湧き上がる
74 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/06/30(土) 23:22:55.79 ID:WuOotPiyo
今日はこの辺りで
75 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:33:25.02 ID:zZHOKP7Po
ーーー
千歌「うわぁぁ!もう全っ然思いつかない!」
曜「さっきからμ'sの曲の歌詞ばっかり書いてるもんね……」
善子「堕天使としての本能が隠しきれない!」
鞠莉「貴女達、ここ図書室よ」
千歌「そもそも図書室という落ち着かない空間が悪い!」
曜「他に誰もいないのがまたね……」
善子「嗚呼、リトルデーモンの気配が無い!一体どれほどの結界が張られて……」
鞠莉「貴女達ほんとダメ人間よね」ヤレヤレ
ガラッ
ルビィ「あ、まだいた」
花丸「お邪魔しますズラ……」
千歌「あっ!マルちゃん!」
曜「久しぶりー」
鞠莉「どちら様?」
花丸「千歌ちゃん、曜ちゃんお久しぶり」
76 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:34:32.38 ID:zZHOKP7Po
善子「ズラ丸!アンタ私のリトルデーモンになりなさい!」ビシッ
花丸「リトルデーモンって何っ!?というかズラ丸って何っ!?」ガーン
善子「だってアンタいっつもズラズラ言ってるじゃない」
花丸「そんなひどい渾名初めてズラ!……あっ」
善子「ほらまた言った!」
鞠莉「ねぇどちら様ぁ?」
曜「あっ、私達の幼馴染みで国木田花丸ちゃんです」
花丸「初めまして国木田です、ルビィちゃんがいつもお世話になってます」ペコリ
鞠莉「オーウ♪初めまして♪」
千歌「マルちゃんもAqoursに入ってくれるの?」
ルビィ「来ていきなり!?」
花丸「あー……それは前にルビィちゃんにも誘われたんだけど…オラはそういうの苦手だから……」
千歌「えーマルちゃん可愛いし歌なんかめっちゃくちゃ上手いからぴったりだと思ったのに」
花丸「オラは聖歌隊で歌ってるだけで十分だから……」
77 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:35:28.39 ID:zZHOKP7Po
曜「そういや、2人はどうしたの?」
ルビィ「本格的な衣装作りだともっと勉強しなきゃなぁって思って、そういう本がないか探しに」
花丸「マルは借りた本を返しに来たのと新しい本を借りに」
曜「それ全部読んでるの?」
花丸「もちろんズラ」ドサッ
千歌「漫画より文字多いのよくそんなたくさん読めるよねー」
鞠莉「それは千歌っちが読まなさすぎじゃ……」
千歌「あ」
曜「ん?」
千歌「マルちゃんって文章好きだよね!?」
花丸「文章が好きって……そんな考え方はしたことないけど……まぁ本は好きだけど?」
千歌「じゃあさ!踊らなくても歌わなくても良いから作詞担当として部員になるのはどう!?」
花丸「さ、作詞?」
曜「あーそっか別に部員だからってステージで踊る必要はないんだ」
78 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:36:36.46 ID:zZHOKP7Po
善子「えっ、じゃあ私も裏方がいい」
鞠莉「貴女何か裏方作業出来るの?」
善子「……お茶くみ?」
鞠莉「論外デース」
善子「なんでカタコトなのよっ」
花丸「いや……オラはそんなことしたことないし……」
千歌「大丈夫!私達もこれからやること全部初めてだから!」
花丸「えぇ……」
ルビィ「マルちゃん……ダメかな?ルビィもマルちゃんと一緒にスクールアイドルやりたいの」
花丸「……」
79 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:37:05.86 ID:zZHOKP7Po
千歌「今すぐにとは言わないから、ちょっとだけ考えてもらえないかな?」
花丸「うん……」
善子「そーいえば記憶喪失先輩は?」
曜「善子ちゃんその呼び方やめなって」
千歌「梨子ちゃんなら今日は沼津の病院に行くって帰っちゃった」
鞠莉「そもそも梨子っちは部員じゃないからいる方がおかしいと思うわよ?」
80 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:37:41.82 ID:zZHOKP7Po
ーーー
梨子「……」
脳、身体共に特に異常はなし
梨子「……はぁ」
症状ーー全生活史健忘
梨子「……えっと、バス停は……あっちね」
「あっ」
梨子「ん?」
善子「記憶そーーじゃなかったえっと……桜内先輩」
梨子「津島さん、なんでこんなところに?」
善子「なんでも何も、私沼津に住んでるから」
梨子「あ、そうなんだ……浦の星に通うの大変じゃない?」
善子「そうでもないわ」
梨子「そっか……私ここまでくるのにすごい時間かかっちゃったし……」
善子「先輩は転校生でしょ?単に土地勘が無いだけじゃない?」
梨子「あはは……多分それもあるかな」
81 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:38:37.99 ID:zZHOKP7Po
善子「……先輩は」
梨子「ん?」
善子「先輩は、なんで記憶喪失になったんですか?」
梨子「なんでって言われても……事故にあったからとしか…」
善子「どんな事故ですか?」
梨子「……私はわき見運転の車に跳ねられたとしか」
善子「そうですか……変なこと聞いてすいません」
梨子「ううん……もう慣れたから」
善子「そうだ、先輩の事渾名で呼んでいいですか?」
梨子「渾名……?鞠莉さんみたいな?」
善子「そうね……んー、りこ……りー……」
梨子「……」
善子「り……あっ!リリーとか!」
梨子「えー……」
善子「決定!今からリリーって呼ぶわ!」
梨子「まぁ……津島さんがそう呼びたいなら私は別に……」
82 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:39:36.98 ID:zZHOKP7Po
善子「ヨハネ」
梨子「はい?」
善子「ヨ・ハ・ネ!私の事はヨハネって呼んで」ビシッ
梨子「えっ……なんで……」
善子「なんでって私がヨハネだからよ!」ギランッ
梨子「え……やだ……」
善子「やだって酷くない!?」
梨子「私はそのまま津島さんで……」
善子「いや!だって津島善子なんてダサいじゃん!」
梨子「……じゃあえっと……よっちゃん」
善子「……小原先輩から聞いたとおりあんまりセンスないわね」
梨子「うっ……」
善子「まぁ今はそれでいいわ、でもいつかヨハネって呼ばせてやるんだから!」ダッ
梨子「あっ、行っちゃった……」
梨子「……渾名で呼ぶって敬語もやめる感じなのかな……?」
83 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:40:18.27 ID:zZHOKP7Po
ーーー
千歌「梨子ちゃんおはよー」
梨子「おはよう」
千歌「実は私!昨日すっごいいいこと思いついたのだ!」
梨子「いい事?」
千歌「梨子ちゃん!」ズイッ
梨子「な、なに?」
千歌「スクールアイドル部のマネージャーになってくれませんか!?」クワッ
梨子「マ、ネージャー……?」
千歌「そう!ステージで歌ったり踊ったりするだけがスクールアイドルじゃないんだって」
梨子「どういう事?」
千歌「曲を作ったり衣装作ったりさ、チラシとか!ライブの時も裏方さんってやっぱり必要じゃん!そういうのも全部含めてスクールアイドルなんじゃないかなぁって」
梨子「裏方もスクールアイドル……」
84 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:40:58.02 ID:zZHOKP7Po
千歌「そう!ほら、私って馬鹿だしさ、曜ちゃんも変なスイッチ入っちゃう時あるし、善子ちゃんはあんなんだし、鞠莉先輩もルビィちゃんも結構マイペースでしょ?」
梨子「うーん……確かに」
千歌「そんなAqoursをまとめられそうな人がきっと必要なんだ、で、それを梨子ちゃんにやってもらいたいなぁって」
梨子「でも……私、元々余所者だし……その、記憶喪失だし」
千歌「だからだよ!」
梨子「……はい?」
千歌「ずっと内浦にいる私達と違うからこそ梨子ちゃんにお願いしたいんだ!きっと私達とは違うものが見えるから!」
梨子「違うもの……」
千歌「あっ」
梨子「えっ?」
85 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:41:40.99 ID:zZHOKP7Po
千歌「善子ちゃんも内浦出身じゃないや」
梨子「ぷっ……♪」
千歌「あー笑ったー!」
梨子「ふふっ♪ごめんなさい♪」
千歌「もー私これでも真面目に考えてるんだからぁ」
梨子「そうね……私も考えてみようかな……」
千歌「ほんと!?」
梨子「うん、お手伝いくらいなら私にも出来るだろうし」
千歌「いよっしゃー!」
梨子「あの、まだ考えるとしか言ってないからね?」
千歌「これで7人だ!」
梨子「だからー……って、えっ?7人?」
86 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/01(日) 21:42:20.51 ID:zZHOKP7Po
後でまたあげます
87 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:42:09.11 ID:7cqKEtZHo
ーーー
千歌「ばばーん!」
曜「じゃじゃーん!」
鞠莉「オーウ♪ようやく部室が出来たのね」
善子「でもなんで体育館なのよ?教室どころか校舎単位で余りまくってるのに」
ルビィ「スクールアイドル部のためだけに使ってない校舎を開けるのは難しいんだって」
曜「でもここだと練習とかも行きやすいし」
千歌「体育館でライブする時は控え室にもなるのだ!」
鞠莉「エクセレンッ♪」
千歌「そしてもう一つお知らせがございます!」
ルビィ「お知らせ?」
曜「2人ともこっちこっち」
花丸「……」ドキドキ
梨子「そんな畏まって紹介はいらないんじゃ……」
善子「リリーにズラ丸じゃない」
ルビィ「リリー……?」
88 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:43:02.25 ID:7cqKEtZHo
千歌「なんと!マルちゃんと梨子ちゃんがサポート部員としてスクールアイドル部に入部することになりましたー!」パチパチ
曜「よっ!」パチパチ
ルビィ「マルちゃん……!」パチパチ
善子「ふふっ……やはりヨハネとリリーは惹かれ合う運命……!」
鞠莉「なんだかどんどん部活らしくなってきたわね♪」
千歌「じゃあ2人から一言ずつどーぞ!」
花丸「えっ!?あっ、マルはみんなと一緒に歌ったり踊ったりは出来ないけどみんなが頑張れるように色々お手伝い頑張るズラ」
梨子「えー、っと……私もステージには上がらないけど、その分裏方として力になりたいと思います……」
曜「拍手ー!」パチパチ
鞠莉「シャイニー☆」パチパチ
89 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:44:09.76 ID:7cqKEtZHo
千歌「そしてそして!」
ルビィ「まだ何かあるの?」
千歌「こうして部活として動き出したからにはやっぱり見てもらわなきゃダメ!」
善子「まぁスクールアイドルだし」
千歌「なのでライブをしようと思います」
ルビィ「遂に……!」ゴクリッ
千歌「早ければ早い方がいいです」
曜「うんうん」
千歌「だから皆さん頑張って曲を作りましょう……」ガクッ
梨子「えっ……あれから進んでないの?」
花丸「聞いてた以上にマズいズラ……」
千歌「だから梨子ちゃんとマルちゃんが頼りなんだよぉ」
梨子「えっ」
花丸「えー……」
梨子「はぁ……」
90 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:44:58.63 ID:7cqKEtZHo
花丸「桜内先輩……オラ達で頑張りましょう!」
梨子「そうね……鞠莉さん、曲のサンプルは?」
鞠莉「えっ?……あぁ、このプレイヤーよ」
梨子「ありがとうございます」
鞠莉「……」
梨子「花丸ちゃんは聴いた?」
花丸「オラはまだ聴いてないです」
梨子「じゃあまずは曲を聴いてイメージを考えましょうか」
花丸「分かりました」
鞠莉「……」
ルビィ「鞠莉先輩ちょっといいですか?」
鞠莉「ワッツ?何かしら?」
ルビィ「……ここじゃちょっと」
鞠莉「……OK」
91 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:45:28.09 ID:7cqKEtZHo
ーーー
ルビィ「あの……鞠莉先輩」
鞠莉「何かしら?」
ルビィ「あの曲……鞠莉先輩が作った曲じゃないですよね?」
鞠莉「……どうして?」
ルビィ「……」
鞠莉「ルビィちゃん?」
ルビィ「変なこと聞いてすいません……鞠莉先輩が作ったならそれでいいんです」ペコリ
鞠莉「……」
92 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:46:02.74 ID:7cqKEtZHo
ーーー
千歌「さすがマルちゃんと梨子ちゃん……もう歌詞が出来た!」
梨子「もう一度言っておくけど仮の歌詞だからね?」
曜「仮でもすごいよ、私達なーんにも浮かばなかったし」
千歌「そうそう」
梨子「難しく考えすぎなんじゃないかな?」
千歌「難しく?」
梨子「うん、私も花丸ちゃんもとりあえず音から作っただけだから」
曜「もう少しわかりやすく説明してほしいであります!」ビシッ
93 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:46:58.68 ID:7cqKEtZHo
梨子「ええっ……そうね、意味よりも言葉のリズムを優先する感じかな?」
千歌「言葉のリズム……」ムムッ
梨子「うん、それから意味が分かるように言葉を変えたり……パズルみたいな感じ」
曜「千歌ちゃんパズルだって」アハハ
千歌「じゃー私と曜ちゃんには無理だね」アハハ
曜「だねー」アハハ
ようちか「はぁ……」
梨子「2人ともパズル苦手なのね……まぁこれからは私と花丸ちゃんで頑張ってみるから2人はダンスを頑張ってね?」
曜「そーだ!ダンス!うわぁ……」
千歌「とりあえずルビィちゃんに教えてもらったスクールアイドルを参考に色々考えてみよう」
曜「了解であります……あ、そろそろバス来ちゃう」
千歌「じゃあ曜ちゃんまた明日ー」
梨子「ばいばい」
曜「じゃーまたねー」
94 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:48:25.58 ID:7cqKEtZHo
ーーー
千歌「んーと……ここはこう?ほっ!うわっ!?」ドテッ
千歌「いてて……んー?あ、こっちかぁ……ほっ」
果南「ちーかー」
千歌「ほへ?うわわっ!?」
バシャーン
果南「あっちゃー……もうほら掴まって」
千歌「あ、ありがどー」ブクブク
果南「何をクルクル回ってたのさ?」
千歌「ダンスをね、考えてたんだ」
果南「ダンス?千歌が?」
千歌「曜ちゃんもだけどね」
果南「ふーん……なんか千歌のそんなに真剣な顔初めて見たかも」
千歌「それ私がなんか適当に生きてきたみたいじゃない!?」ガーン
果南「ごめんごめん♪」
千歌「もぅ……」ムスッ
95 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:49:46.34 ID:7cqKEtZHo
果南「……千歌はさ、今楽しい?」
千歌「うん?……そりゃぁ楽しいけど、どうしたの?」
果南「いーや、なんでもないよ♪ほらダッシュで帰らないと風邪引くよ」
千歌「あ゛ー……またみとねぇに馬鹿にされちゃうよー」
果南「自業自得だよ」
千歌「はぁ……じゃあ果南ちゃんまたね」フリフリ
果南「気を付けてねー」フリフリ
果南「……」
果南「……いつまでそこに隠れてるつもり」
鞠莉「ふふっ♪とーっても心配そうねー♪」
96 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:50:42.54 ID:7cqKEtZHo
果南「誰かさんのせいでね」
鞠莉「ノープロブレ〜ム♪千歌っち達はみんな立派にやってるわ」
果南「……」
鞠莉「……ねぇ果南」
果南「……って」
鞠莉「復学し「帰って!」
鞠莉「果南……」
果南「はっきり言うよ、鞠莉がいる限り私はスクールアイドルなんかやらない……だから帰って」
鞠莉「……そう、ごめんなさい」スタスタ
果南「……」
97 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:51:24.67 ID:7cqKEtZHo
ーーー
千歌「それで、こう!」キュッ
善子「地味じゃない?」
曜「腕を伸ばしてみるとか?」
千歌「こう?」ビシッ
善子「あぶなっ」
曜「あー、今のステップのままじゃ距離が近いか、じゃあ、ここの足運びをもう1歩広げてみた方がいいかな」
千歌「こうして……こう!」キュッ
善子「なんとか形にはなってきたわね」
98 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:52:12.29 ID:7cqKEtZHo
曜「どうかな?ルビィちゃん」
ルビィ「凄くいいと思う!」
鞠莉「スムーズに動けば中々のダンスになるんじゃない?」
千歌「よしっ!じゃあ1回みんなでやってみよう!」
善子「いや、先輩以外全員同じステップは変でしょ」
千歌「あっ」
曜「千歌ちゃんをセンターにするわけだから……善子ちゃんと鞠莉先輩は今のステップで……ルビィちゃんと私は逆のステップか」
千歌「出来る?」
曜「まぁ逆にするだけなら簡単だから、ちょっと3人でやってみる?」
善子「ものは試しね」
99 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:52:48.94 ID:7cqKEtZHo
ーーー
ルビィ「梨子先輩、花丸ちゃーん」
花丸「どうしたズラ?」
ルビィ「歌詞はどんな感じかなぁって思って」
梨子「ほぼ完成してるわよ♪聴いてみる?」
ルビィ「聴くって……もう録音したんですか!?」
梨子「国木田さんの歌、凄く上手でびっくりしちゃった」
花丸「せせせ先輩!言わないでほしいズラ!」
ルビィ「花丸ちゃんの歌聴きたいっ!」
100 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:53:40.52 ID:7cqKEtZHo
ーーー
花丸「……穴があったら入りたい……」
鞠莉「ワーオ……」
善子「歌になってる……」
曜「凄いよ梨子ちゃん!マルちゃん!」
千歌「うぉぉ!なんか私達すっごいことしてる!」
梨子「あはは……」
ルビィ「ルビィも早く衣装完成させなきゃ……!」
梨子「私達に手伝える事があったら言ってね、といっても大したことは出来ないけど……」
ルビィ「ありがとうございます♪」
千歌「あっ!」
鞠莉「どうかしたの?」
千歌「チラシ!」ガサゴソ
曜「チラシ?」
101 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:54:19.90 ID:7cqKEtZHo
千歌「昨日ちょっと考えてみたの!」バーン
善子「……地獄絵図?」
花丸「相変わらずダメな方に限界突破してるズラ……」
千歌「はい、曜ちゃん!」
曜「はいきたー」
梨子「……?」
曜「えっと……ここはこうだから……」サササッ
曜「清書完了でありますっ!」ビシッ
鞠莉「まるでアルケミストね」
ルビィ「清書って一体なんだろう……」
千歌「どうかな!?」
梨子「ええ……曜さんの描いたのならとてもいいと思う」
千歌「よしっ!じゃあこれを配ったり貼ったりしよう!」
102 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:55:41.14 ID:7cqKEtZHo
鞠莉「配るっていっても具体的にどこに?」
千歌「とりあえず回覧板で回したりかなぁ」
善子「案外小さく攻めるのね」
千歌「そりゃあたくさんの人に来てもらいたいけどさ、いきなり高望みしても仕方ないし、まずは内浦のみんなに見てもらいたいから」
善子「……っ!?」ガーン
花丸「善子ちゃんが面食らってる……」
善子「……思った以上にまともな答えが返ってきたらびっくりもするわよ」
千歌「なんか失礼じゃないかな!?」ガーン
鞠莉「じゃあチラシについては千歌っちに任せても?」
千歌「あっ、うんっ!」
ルビィ「それじゃ、チラシを完成させるためにも日程とか場所とか早く決めないとだね」
梨子「そうだね」
103 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:56:41.95 ID:7cqKEtZHo
ーーー
ダイヤ「体育館の使用許可ですか?何の為に?」
千歌「はいっ、この日程のどれかで私達のライブをしたいんです」
ダイヤ「……少し待っていてください」
千歌「はいっ」
梨子「そういえば、生徒会長さんも幼馴染みなんだよね?」
曜「そーだよ?」
梨子「その割には果南さんと違って千歌さんの態度が堅いというか……」
曜「あー、昔からダイヤさんって凄く優等生なところがあったから、嫌いとか仲良くないって訳じゃないんだけど、なんて言うか……一緒にいたら背筋がピンっとしちゃう感じかな」
梨子「へぇ……」
104 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:57:36.94 ID:7cqKEtZHo
ーーー
ダイヤ「ではこれで受理しておきます」
千歌「ありがとうございます」
ダイヤ「他に何か貸出が必要なものはあれば一緒に書類を用意しますが」
千歌「体育館の2階の照明と体育館の放送室って書類いりますか?」
ダイヤ「照明?……あぁ、あれはいりませんわ、放送室も使ってもらって構いません」
千歌「なら大丈夫です、ありがとうございました」
ダイヤ「えぇ」
千歌「ダイヤさん」
ダイヤ「他に何か?」
千歌「ダイヤさんにも色々思う事があるかもしれないけど、良かったら私達の初ステージ見に来てください」
ダイヤ「……考えておきますわ」
千歌「ありがとうございます!失礼しましたー」ガラッ
ダイヤ「……」
105 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/02(月) 00:59:41.59 ID:7cqKEtZHo
とりあえずここまで
明日中にはファーストライブ編が終わってもう少し話が動きます
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/02(月) 16:32:55.52 ID:jmfKYdvn0
いいね
107 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:13:39.63 ID:RhQh6N7do
ーーー
梨子「果南さんには言わなくていいの?」
千歌「果南ちゃんなら何となく私の気持ちも分かってくれるかなぁって」
梨子「気持ち……」
千歌「なんて言うんだろうなぁ……誘いたいけど今誘ったらもっと離れちゃいそうな気がして」
梨子「……」
千歌「果南ちゃんってさ、昔からお姉ちゃん≠チて感じでさ、まぁ私本当のお姉ちゃんもいるんだけどさ」
梨子「うん」
千歌「私達の前を歩いてくれたり、後ろを歩いてくれたり……いつだって私達が私達でいられるように見守ってくれてるんだ」
梨子「……」
108 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:14:07.26 ID:RhQh6N7do
千歌「だから鞠莉先輩とのことであんなに怒ったりするのもきっと私達の事を思っての事なんだよ」
梨子「そっか……」
千歌「でもさ」
梨子「ん?」
千歌「ダイヤさんが言ってたじゃん、私達には責任が伴うって」
梨子「そうね」
千歌「鞠莉先輩の事だけじゃなくてこれから先Aquorsとして活動していくなかで、きっとそういう時がいっぱいくるのかもしれないじゃん」
梨子「……」
千歌「そんな時……昔みたいに果南ちゃんやダイヤさんに頼ってばっかりなままの私じゃダメなんだよ……」
梨子「千歌さん……」
109 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:15:00.25 ID:RhQh6N7do
ーーー
花丸「糸が……通らない……」プルプル
梨子「ルビィちゃん、そんなにすいすい縫って怪我しないの?」
ルビィ「衣装作りもそうだけど、お裁縫は昔から好きなんです、巾着袋とか小物も作ったりしてて」
梨子「凄いね……痛っ……また刺しちゃった……」ガックリ
善子「リリーもズラ丸も賢いだけで不器用ね」
ルビィ「善子ちゃん、ダンスは?」
善子「私はきゅーけー、今でこそ堕天し不幸体質になったとはいえ!はるか昔に天界にその名を轟かした天使なのだから!ダンスの一つや二つに手古摺るようなヨハネじゃないのよ!」ギランッ
ルビィ「善子ちゃん凄い!もう覚えちゃったの?」
善子「えっ!?あっ、まぁね……」タジッ
花丸「純粋無垢なルビィちゃんの真っ直ぐな賞賛にたじろいでるズラ……」
梨子「あはは……」
110 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:16:36.73 ID:RhQh6N7do
善子「そ、それより!今のリリーとズラ丸の様子じゃかえって時間がかかるんじゃないの?」
ルビィ「そんなことは……」チラッ
花丸「あっ……また糸が抜けたっ」ガーン
梨子「えっと……次はこっち側……かな?」
ルビィ「……あるかも」ガクッ
善子「仕方ないわね、リリー貸しなさい」
梨子「へっ?」
善子「こういう所は、ここを通して、このくらいで……こう」シュッ
梨子「えっ」
善子「ズラ丸は針を持つ時はここで糸を持つの、で、引っ張る時は針じゃなくてこうやって糸を引っ張るの」シュッ
花丸「おおっ!?」
ルビィ「善子ちゃん……お裁縫得意なの?」
善子「ふっ……ヨハネが本来纏うべき衣はこの現世に存在しないよ、つまり自ら生み出す事が必要なの……!」バッ
花丸「意味わからないズラ……」
ルビィ「……つまりコスプレ衣装を作ってるって事かな……?」
善子「コスプレ言うなっ!」
111 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:17:28.80 ID:RhQh6N7do
梨子「じゃあよっちゃんも裁縫出来るんだ」
ルビィ「あの……」
梨子「ん?」
ルビィ「前から思ってたんですけど、善子ちゃんと梨子先輩っていつの間にあだ名で呼び合う仲になったんですか?」
花丸「確かに、善子ちゃんが馴れ馴れしいのは分かるけど桜内先輩からってのが想像つかない」
善子「考えるまでもないわ!ヨハネとリリーは魂を分けた存在なのだから!」
梨子「全然違う……よっちゃんが渾名で呼べって言うから」
花丸「じゃあオラのこともマルって呼んでほしいな♪」
ルビィ「ルビィも……はっ!ルビィってあだ名で呼ばれた事ないっ」
善子「珍しい名前なんだから別にいいじゃない」
ルビィ「ぅゅ……確かに」
善子「とりあえずこの二人に任せてたらいつまで経っても完成しそうにないから私も衣装手伝うわ」
ルビィ「ありがとう♪」
112 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:18:34.03 ID:RhQh6N7do
ーーー
鞠莉「ライブのセットリスト?」
千歌「うん、一曲だけって流石にねぇ……」
梨子「でも今から作って間に合うの?」
曜「いや無理じゃないかな……」
善子「MCで乗り切る?」
千歌「喋ってるだけじゃアイドルのライブじゃないような……」
ルビィ「じゃあバラード曲を用意するとかはどうかな?」チラッ
鞠莉「バラード……バラードねー」ウーン
梨子「……」
花丸「桜内先輩となら歌詞はなんとかなるけどなんでバラード?」
ルビィ「バラードなら最悪踊らなくてもいいかなぁって」
善子「確かに、適当に手振りしてればそれっぽくはなるわね」
113 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:19:20.20 ID:RhQh6N7do
千歌「それでも2曲かぁ」
ルビィ「あとは……カバー?」
曜「カバーかぁ、千歌ちゃんµ’sの曲ならちょっと踊れるんじゃないの?」
千歌「そんなことしていいの?」
ルビィ「大会とかじゃないからオリジナルじゃなくても大丈夫だと思うよ?」
善子「大会ってあの見せてくれた……なんだっけ?」
鞠莉「ラブライブよ」
善子「そーそれ、ああいうのはオリジナルじゃないとダメなの?」
ルビィ「うん、他にも企業主催とか色々あるけどだいたいオリジナルに限定されてるの」
114 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:19:58.45 ID:RhQh6N7do
千歌「じゃあµ’sのカバーもして3曲!」
曜「初ステージならそれくらいでも十分かな?」
ルビィ「うんっ!」
鞠莉「じゃあバラード曲に関しては私と梨子っちとマルちゃんで用意するわ」
ルビィ「衣装は時間的余裕がないから今作ってる1着で全部やるしかないかな……」
千歌「分かった!じゃあ私達はµ’sのどれをカバーするか考えよう!」
曜「µ’sって9人だよね、ということは5人用にアレンジもしなきゃならないのかー」
善子「なんとかなるでしょ」
115 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:20:26.50 ID:RhQh6N7do
ーーー
むつ「ちーかー」
千歌「どーしたのむっちゃん」
いつき「これ見たよ」スッ
曜「あ、私らのチラシ」
千歌「来てくれるの!?」
よしみ「行くっていうか……」
むつ「なんか手伝えることないかな?」
千歌「へっ?」
いつき「ライブするって結構大変なんでしょ?」
梨子「まぁ……初めての事だから……」
116 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:21:05.76 ID:RhQh6N7do
むつ「だからさ、ライブの時だけでも助太刀出来たらなと思って」
よしみ「私達も部活あるから入部までは難しいけどね」
千歌「みんな……」
曜「どー思う?」
梨子「それは……始まったら私とマルちゃん以外ステージの上だから1人でも多ければ嬉しいかな」
千歌「というわけだから!」
むつ「任せて!」
いつき「また詳しいこと決まったら教えてね」
千歌「うんっ!」
曜「じゃあ行こっか」
梨子「それじゃ」
よしみ「頑張ってねー!」
117 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:22:23.62 ID:RhQh6N7do
ーーー
梨子「じゃあ一旦休憩で」
5人「はーい」
花丸「みんな凄いズラ、あっという間にアイドルらしくなってる」
梨子「ね、みんな頑張ってるよね♪」
千歌「あ゛ー……私がセンターなのに私が一番間違えてるー」グデェ
曜「でも、毎日どんどん改善してるから大丈夫だよ!」
千歌「そーだけどさー、曜ちゃんは運動神経良いの知ってるから分かるけど、善子ちゃんもルビィちゃんも鞠莉先輩も上達早すぎない?」
鞠莉「フフッ、私こう見えて色々スポーツはやって来てるのよ?」ドヤッ
ルビィ「ルビィは昔からアイドルのダンスとか真似してただけで……」
善子「ある程度動きが分かればそんなに難しく無いでしょ」
千歌「なんか酷いコンプレックスを抱えそうだ!」ガーン
118 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:23:00.38 ID:RhQh6N7do
ーーー
花丸「小原先輩は凄いなぁ、すぐこんな曲作れるんだもん」
梨子「……」
花丸「……桜内先輩?」
梨子「えっ?」
花丸「なんかぼーっとしてたけど大丈夫ですか?」
梨子「あぁ、ごめんね、歌詞を考えてたらちょっと」
花丸「確かにバラードって難しいズラ……」
梨子「あんまりネガティブ過ぎるのも良くないからね」
花丸「うーん……」
梨子「……」
119 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:24:11.49 ID:RhQh6N7do
ーーー
千歌「……」ソワソワ
曜「千歌ちゃん大丈夫?」
千歌「う、うんっ!」ソワソワ
梨子「えっと、この曲はイントロがかかったらこの順番で色を変えてもらえますか?」
むつ「曲中はずっとこの繰り返し?」
梨子「うん、ただサビで足元のスポットを点けるせいで分かりにくくなるから気を付けてください」
よしみ「りょーかい」
梨子「サビの始めと終わりは分かりやすい曲だけどその分ズレると目立っちゃうから注意してね」
いつき「責任重大だ……」
キィィィィン!!!
善子「うぎゃぁあ!?」
鞠莉「ノォォォ!?」
ルビィ「ひぃぃぃっ!?」
120 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:25:04.18 ID:RhQh6N7do
キィィィィン…ブツッ
曜「び、びっくりしたぁ……」
千歌「ぅぁぁ……まだきーんってしてる」フラフラ
鞠莉「ボリュームフルスロットルにしたみたいね……」
善子「ズラ丸……」
曜「マルちゃん相変わらず機械苦手だもんね……」
ルビィ「うん……大丈夫かなぁ」
梨子「と、とりあえずそろそろリハーサルしましょうか……」
千歌「おっけー、衣装はどうする?」
ルビィ「衣装の最終チェックもしたいから着てもらった方がいいかな」
鞠莉「じゃあすぐ着替えましょうか」
梨子「じゃあ着替え終わったらステージに上がってくれる?」
曜「はーい」
よしみ「じゃあ各自持ち場へ!」
むつ「ラジャー」
いつき「はーい」
121 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:25:58.62 ID:RhQh6N7do
ーーー
『あー、あー、こちらむつ、少しずつお客さんが来はじめてます、どうぞ』
曜「こちら曜、了解であります、どうぞ」
善子「なんでスマホで無線みたいなやり取りなのよ」
ルビィ「ぅゅ……」ソワソワ
鞠莉「ルビィちゃん大丈夫?」
ルビィ「今になって緊張してきちゃった……」オロオロ
千歌「……」
鞠莉「千歌っちも緊張してる?」
千歌「緊張っていうか……なんだろうこれ」
鞠莉「?」
曜「武者震いじゃない?」
鞠莉「武者?サムライ?」
122 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:26:34.52 ID:RhQh6N7do
曜「ワクワクし過ぎて落ち着かない感じかな、私も高飛び込みの大会の時とかいっつもソワソワしちゃって、でも怖いとか逃げたいってのは全然無くって、むしろ早くやりたいって」
千歌「そっか……こんな気持ち初めてだよ……」グッ
善子「いい話っぽいことしてるところ悪いけど、千歌先輩ニヤニヤし過ぎてキモイ……」
千歌「えっ!?」ガーン
鞠莉「ヨハネちゃん……それは酷いわよ」
善子「だってー」
ルビィ「……ぷっ♪」
曜「あ、ルビィちゃんが笑った」
ルビィ「だって本番前なのに、みんな自由だから」クスクス
鞠莉「ホント、マイペースよね〜」
善子「先輩がそれ言うの?」
123 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:27:12.31 ID:RhQh6N7do
ppp
千歌「あ、むっちゃんから……開場するって」
曜「お客さん……どれくらいいるかな」
ルビィ「見に行くよって言ってくれる人は結構いたと思うけど……」
鞠莉「鬼が出るか蛇が出るか……」
善子「武者震い知らない癖になんでそんな言葉知ってるのよ……」
千歌「そーだ」
ルビィ「ん?」
千歌「あれやろう、あれ……円陣?」
鞠莉「いいわね」
曜「肩組もう肩!」
善子「そんな暑苦しいの嫌なんだけど……」
124 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:28:11.05 ID:RhQh6N7do
鞠莉「掛け声は?」
ルビィ「えいえいおー、とか?」
善子「運動会みたい……」
曜「µ’sはなんかやってたの?」
千歌「えっと……知らない……」ガクッ
ルビィ「あんまりそういう裏の話する人いないよね……」
曜「出航〜とか」
鞠莉「イッツァショータイム♪とかは?」
善子「それでいいんじゃない?」
千歌「グループ名とか言うものじゃないの?Aqours……なんとかー!って」
鞠莉「そういもの?」
善子「さぁ……」
ルビィ「アクアー、イッツショータイム……って語呂が悪い気が……」
千歌「うーん……あ、じゃあサンシャインとか!」
善子「いや、なんで」
125 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:29:10.96 ID:RhQh6N7do
千歌「なんとなく!他と被らなさそうだし!」
鞠莉「随分フワッとした理由ね」
曜「まぁオリジナリティー溢れるって言えば溢れるかもね」
ルビィ「うんっ」
善子「じゃあもうそれでいいわ」
千歌「よしっ!じゃあ、みんな手を重ねよう!1っ!」
曜「えっ数字?えっと2っ!」
ルビィ「えっえっ、3っ!」
鞠莉「4っ♪」
善子「5っ」
千歌「アクアー……」
5人「サンシャイーン!」
善子「……やっぱり意味分からないわよこれ」
鞠莉「まぁシャイニーだし☆ノープロブレムよ♪」
ppp
千歌「梨子ちゃんだ……みんな、始まるよ!」
126 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:30:03.61 ID:RhQh6N7do
ーーー
梨子「御来場の皆様、大変長らくお待たせいたしました、まもなく浦の星女学院スクールアイドル、Aqoursのステージが開演いたします、開演後は足元が暗くなりますのでお気をつけください、また携帯電話、スマートフォンの電源はお切りいただくようお願いたします」
花丸「……」
梨子「ふぅ……緊張した……」
花丸「凄いズラ、アナウンサーさんみたい、さすが標準語……」
梨子「いや……読んでるだけだから……」
花丸「それが全然違うんだなぁ、オラには出来ない」
梨子「方言も可愛いと思うけど……じゃあマルちゃん始めよっか、カメラOK」
花丸「はいっ、ステージライトオン!」ポチッ
梨子「音楽スタート!」ポチッ
花丸「開幕ズラ〜♪」ポチッ
127 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:31:04.14 ID:RhQh6N7do
〜♪〜♪
梨子「始まった……」
花丸「お客さんもちゃんと来て良かった……」
梨子「……」ズキッ
花丸「ルビィちゃん凄い嬉しそう……」
梨子「……」
花丸「善子ちゃんも何だかんだいって楽しそうズラ」
梨子「……」
花丸「……桜内先輩?」
梨子「……えっ?」
花丸「なんか……怖い顔してたけど……何かありました?」
梨子「えっ……いや……ごめんなさい……別にそういうのじゃ……」
128 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:31:41.65 ID:RhQh6N7do
花丸「あ、いやマルこそごめんなさい、変なこと聞いて」
梨子「ううん……ごめんね……」
花丸「……」
梨子「あ、サビ入るよ、スポットよし……バッチリだね」
花丸「あ、うんっ、良かったズラ」
梨子「……」ズキッ
ーーこの込み上げる気持ちはなんだろうか?
ーー憧れ、それとも記憶の底に沈んだ感情?
ーーならどうしてこんなにも
ーー突き刺すように痛いのか
129 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:32:28.72 ID:RhQh6N7do
ーーー
〜♪〜♪
ダイヤ「……」
ダイヤ「……そんなところで隠れてないで堂々と見ればいいのでは?果南さん」
果南「……」
果南「……ダイヤは平気なの?」
ダイヤ「正直な所、複雑な気持ちではあります」
果南「私は……」
ダイヤ「ですが」
果南「……?」
ダイヤ「私のつまらない感情でルビィの晴れ舞台から目を逸らしたくはないんです」
130 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:33:04.06 ID:RhQh6N7do
果南「……」
ダイヤ「ルビィだけではありませんわ、千歌さんや曜さんだってそうですし、裏方ではありますが花丸さんだっているんです」
果南「……」
ダイヤ「いつも私達の後ろを走り回ってたルビィ達が、自分達だけで何かを成し遂げようとしてる、姉として先輩として、生徒会長として、見届ける義務が私にはあると思ってます」
果南「……」
ダイヤ「……もちろん」
果南「……」
ダイヤ「鞠莉さんと特に仲の良かった貴女がそんな簡単に割り切れたり出来ないのも分かってはいますが」
果南「……」
ダイヤ「あの子達の眩しい姿を少しくらい見たってバチは当たりませんわ」
果南「……」
131 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:33:47.79 ID:RhQh6N7do
ーーー
千歌「……♪」ハァハァ
パチパチパチ♪
ワーワーワー♪
千歌「っ……」
曜「千歌ちゃん♪」
千歌「うん……!」
千歌「皆さん!今日は来てくれてありがとうございました!」
4人「ありがとうございました!」
千歌「えっと、改めまして私達、スクールアイドルのAqoursです!」
チカチャーン
ヨカッタヨー
千歌「あはは、ありがとうございます!」
132 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:34:58.12 ID:RhQh6N7do
曜「皆さん知ってると思いますが、私達のいるこの浦の星女学院は廃校が決定しました」
千歌「おばさんやおばあちゃんも通ったこの学校が私達の代で無くなってしまうのが……悔しくて悔しくてたまりません……」グッ…
曜「……」
鞠莉「……」
ルビィ「で、でも!……えっとだからこそ……ここに私達の学校があったんだよってみんなに知ってほしくて……!」
善子「……」
千歌「うん……だから!私達はスクールアイドルを始めました!」
……
133 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:35:58.10 ID:RhQh6N7do
千歌「全国で有名になんて簡単になれないし、もしかしたら県内の人にすら覚えてもらえないかもしれないけど……でも!」
曜「私達はここにいるよって、ここにいたんだよって!誰かに知ってもらいたくて!」
千歌「なんの取得もない私だけど、この町が好きだから!みんながいるこの学校が好きだから!」
千歌「だから……」
ルビィ「千歌ちゃん……」
千歌「私は……私達は歌を歌っていきます!なので!応援よろしくお願いします!」
4人「お願いします!」
パチパチ…
パチパチパチ
パチパチパチ
千歌「っ……!」
ガンバレー
マタライブヤッテネー
シンセキニジマンシトクゾー
曜「ぁ……!」
千歌「頑張ります!今日は本当にありがとうございましたっ!」
134 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:36:36.59 ID:RhQh6N7do
ーーー
花丸「よ、よがっだずらぁぁ」ズビッ
ルビィ「マルちゃん!?」
善子「えぇ……顔ぐっしゃぐしゃ……まるで魔物じゃない」
鞠莉「……」フゥ…
梨子「お疲れ様でした」
鞠莉「お疲れ様♪」
梨子「ステージ凄かったです♪」
鞠莉「フフッ、このマリーがいるんだから当たり前よ♡」
千歌「梨子ちゃーん!」ダキッ
梨子「きゃっ!?」
千歌「終わったぁ」グデェ
梨子「お、重い……んだけど……」ググッ
曜「ほら、千歌ちゃん、汗くらい拭いて」
135 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:37:35.12 ID:RhQh6N7do
花丸「ひぐっ、ぢかぢゃんのえんじぇぢゅ凄がっだじゅら……」ズビッ
曜「おぉ!?どうしたのマルちゃん!?」
梨子「最後のMCで感極まったみたい……」
千歌「ありがとうマルちゃん、梨子ちゃん」
梨子「私達は手伝っただけだから、ステージに上がったみんなの結果だよ」
千歌「ううん、梨子ちゃんもマルちゃんもいなかったら何も出来なかった」
鞠莉「……」
千歌「むっちゃん達もだし、来てくれたみんなもいなかったら何も無かった」
善子「……」
千歌「みんながいてくれたから歌えたんだよ」
ルビィ「……」
千歌「だからみんなありがとう、私のスクールアイドルをやりたいっていう夢に付き合ってくれて」
136 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:38:19.35 ID:RhQh6N7do
曜「千歌ちゃん」
千歌「ん?」
曜「それを言うのはこれから先ぜーんぶやり切ってからだよ」
善子「そうそう、これから……えっとなんだっけ、なんとかの大会」
ルビィ「善子ちゃん……まずは夏のラブライブを目指して」
鞠莉「夢はビッグにチャンピオンよー♪」
千歌「ラブライブ……うんっ♪よしっ、じゃあまた円陣組もう!」
曜「ほいきた!」
梨子「えっ何?」
鞠莉「いいから合わせて♪」
善子「あぁ……この体育会系なノリにいつ慣れるか……」
ルビィ「みんなでサンシャイーン♪って言うんだよ♪」
花丸「なんでサンシャイン?」
137 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:38:54.81 ID:RhQh6N7do
千歌「なんでもいいの!いくよっ!1っ!」
曜「2っ!」
ルビィ「3っ!」
鞠莉「4っ♪」
善子「5っ」
梨子「えっ?えっと6っ?」
花丸「じゃあ7っ!」
千歌「目指せラブライブ!アクアー!」
7人「サンシャイーーン!!」
138 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 00:39:54.99 ID:RhQh6N7do
今回はここまで
139 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:30:29.98 ID:RhQh6N7do
ーーー
千歌「リーダー?」
ルビィ「うん、リーダー」
千歌「私が?」
曜「むしろ他に誰がいるの?」
千歌「私でいいの?」
鞠莉「千歌っちじゃなきゃ嫌よ♪」
善子「誰でもいいわよ」
千歌「じゃあ……」
カタカタカタ
ルビィ「あとは全員の名前を書いて……登録っ♪」
カチッ
140 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:31:50.15 ID:RhQh6N7do
千歌「お、おおっ♪……って4000位!?ランク低っ!?」
鞠莉「たった今エントリーしたんだから当たり前じゃない」
千歌「現実は厳しいねー……」ガックリ
曜「これでどうすればラブライブに行けるの?」
ルビィ「参加資格は2つで、公式サイトに登録して活動中であること、オリジナルの楽曲があること」
曜「それだけ?」
ルビィ「うん、あとは時期が来れば各予選の案内が届くから、エントリーして出場して勝ち進んでいけば最終的に本戦に出られるんだ」
善子「じゃあ何のためのランキング形式よ」
ルビィ「うーん、例えば私達のライブって内浦の人しか見てないよね?でもここに動画をアップすれば他の地域の人も見れるようになって」
花丸「ふむふむ」
ルビィ「例えばこのグループみたいに今のイチオシみたいにピックアップされたり、他にもランキング上昇率とか色々な点で注目されてライブのお誘いを受けたりするようになるの」
鞠莉「つまり自分達が全国でどれだけフューチャーされてるか一目で分かるってことね?」
ルビィ「うん、そうやって沢山の支持を集めることがラブライブに出場するのに大切なの」
141 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:32:24.87 ID:RhQh6N7do
千歌「ちなみに今の1位のグループは!?」
ルビィ「えっ……えっと……」チラッ
梨子「……?」
ルビィ「今の1位は……このν-tralって2人組です……」
曜「にゅーとらるって読むんだ……」
千歌「この2人、音ノーーあっ」
梨子「……!」
ルビィ「……」
千歌「す、凄いんだねー、投票数も2位のグループより全然多いや♪私達じゃこんなに投票してもらえないねー、あはは……」
鞠莉「……千歌っち」
千歌「ご、ごめんなさい……そうだ!動画!動画アップしなきゃ!」
142 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:33:01.47 ID:RhQh6N7do
ルビィ「あっ、そうだね、善子ちゃんお願い」
善子「はいはい、ちょっと待ってよね」
鞠莉「自分達の踊ってる姿を見るってなんか不思議よね」
曜「確かに、練習でチェックするのとはまた違うからね」
善子「お待たせ、とりあえず歓声とかは出来るだけ小さくしたけど……音源が別にあるわけじゃないし、私もそこまで知識ないから出来る事は限られてるんだけど、こんな感じ」
千歌「凄い……」
花丸「善子ちゃん凄いズラ……マルには一生出来そうにないや……」
143 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:33:33.16 ID:RhQh6N7do
善子「編集ソフトがあれば誰でも出来るわよ、公式のガイドラインだとエフェクトとかあんまりかけられないから、今後は別でレコーディングして被せるって手もあるけど、どうする?」
曜「何か変わるの?」
ルビィ「踊りながら歌ってるから声量とかリズムが崩れちゃう事もあるし、アイドルっていっても素人だから、それなら別で歌だけ撮って被せてしまった方が綺麗には出来ると思うけど」
鞠莉「でもそれだとライブ感は薄れそうよねー」
ルビィ「うん、プロみたいに綺麗に編集出来れば良いんだけど、そうもいかないから……」
善子「頑張ってはみるけどね」
千歌「いいんじゃないかな?このままで」
曜「私もそう思う、ありのままの私達を見てもらおうよ」
ルビィ「うんっ♪」
善子「分かったわ、じゃあアップするわよ」
千歌「うんっ!」
144 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:34:32.47 ID:RhQh6N7do
ーーー
曜「最近果南ちゃんのところ寄ってなくない?」
千歌「うーん……なんとなく顔合わせ辛くて……」
曜「まぁ……鞠莉先輩のことがあるからね」
千歌「んー……どうしたらいいのかなぁ、どうしたらいいと思う?梨子ちゃん」
梨子「えっ?……うーん、私には想像もつかないかな……」
千歌「だよねー……」
曜「いっそ次のライブ誘ってみる?」
千歌「そのほうがいいかなぁ……その前に次のライブ決めなきゃだけど」
曜「じゃあまた明日考えよっか」
梨子「そうね」
145 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:35:53.07 ID:RhQh6N7do
ーーー
鞠莉「ーー!ーー!」
千歌「お待たせー……って鞠莉先輩外で何してるの?」
善子「さぁ、電話で喧嘩してるみたい」
花丸「ちらっと聞こえたけど英語で喋ってたから何言ってるかさっぱり」
ルビィ「ぅゅ……」
曜「プライベートなことかもしれないしそっとしとこうよ」
梨子「そうね、今日のランキングはどうだった?」
ルビィ「うん、少し上がってたけどかなり落ち着いてきちゃった気はするかな」
千歌「ホントだ、2つしか上がってないや」
曜「やっぱり早く新曲と大きなライブしなきゃダメかー」
梨子「そうね、全国にこれだけスクールアイドルがいるんだからどんどん新しいものを出していかないとすぐ埋もれちゃうもんね」
千歌「そだねー、イベントには呼んでもらえるけどほとんど身内みたいなものだし新曲もないしね」ウーン…
146 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:36:43.18 ID:RhQh6N7do
善子「やっぱり沼津でやるのが一番じゃないの?」
花丸「でも沼津の高校にもスクールアイドルはいるんだよね?怒られたりしないかな?」
ルビィ「別に縄張り争いしてるわけじゃないからそんなことはないけど……アウェーなのは間違いないかな」
ガラッ
鞠莉「みんなごめんなさい、ちょっと急用で今日は帰るわ」
千歌「あ、はい」
曜「ばいばーい……」
ルビィ「……」ビクビク
善子「……」
梨子「……凄い怒ってたね」
花丸「いつもニコニコしてる分余計に怖いズラ……」
曜「と、とりあえず次のライブ開場の候補とか色々決めよー」
147 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:37:40.53 ID:RhQh6N7do
ーーー
ルビィ「……?」
ルビィ「お父さんと……誰か来てるのかな?」
ルビィ「……」ソローリ
ルビィ「……外国人?」
「何してるのルビィ」
ルビィ「っ!?」バッ
ダイヤ「そんなところで盗み聞きなんてしてないで早く寝なさい」
ルビィ「お、お姉ちゃん……はい……」オズオズ
ダイヤ「……」
148 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:38:15.78 ID:RhQh6N7do
ーーー
鞠莉「ハーイ♪新曲お待たせー♪」
曜「あ、鞠莉先輩」
千歌「おおっ!さすが鞠莉先輩!」
梨子「最近何かあったみたいですけど大丈夫ですか?」
鞠莉「ノープロブレム♪心配させちゃってごめんなさい」
梨子「何か力になれる事があったら言ってくださいね?」
鞠莉「ありがと♪もしもの時は頼りにしてるわ♪」
花丸「ルビィちゃん、新曲どう?」
ルビィ「うんっ、今回も凄くいいと思う♪なんだか元気になれそうな曲だよ♪」
曜「私も聴きたーい♪」
149 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:38:48.88 ID:RhQh6N7do
善子「これで一つ条件はクリアしたわね」
梨子「あとはライブ開場ね」
ルビィ「それなんだけどね、実はちょっと考えてて」
千歌「いい候補あった?」
ルビィ「ううん、ライブじゃなくてね、PVもいいんじゃないかなぁって」
花丸「ぴーぶい?」
鞠莉「プローモーションビデオよ、ミュージックビデオとも言うわね」
ルビィ「うん、動画編集とか撮影の仕方とかライブと違った技術が必要だけど、会場も観客もなしで出来るし……例えばこのグループみたいにPVの出来次第で注目もしてもらえるかなぁって」
善子「その辺はまぁ頑張るわ」
ルビィ「撮り直しとかも出来るから一つの方法としてはいいんじゃないかな?」
千歌「いいね!PVやってみようよ!」
花丸「じゃ、じゃあ早く歌詞を書かないと」
梨子「ふふっ、そうね♪」
150 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:39:29.52 ID:RhQh6N7do
ーーー
千歌「うわっ、踊りにくいっ」ザッザッ
曜「一回合わせてみよっか、梨子ちゃーん」
梨子「はーい、音楽……スタートー」ポチッ
花丸「……」
梨子「……」
花丸「流石のマルにもこれが酷い出来なのは分かるズラ……」
梨子「ダンスも衣装も砂浜で踊ることを考慮してなかったみたいね……ストップストーップ!」
善子「なんで砂浜で踊るのにヒール高いのよー!」
ルビィ「はぅ……ごめんなさい……」
鞠莉「と言うか、どこで踊るか先にイメージするべきだったわね……」
曜「場所から考え直しかー」
千歌「内浦にいながら浜で踊れないなんて内浦民失格だー!」ウガー
151 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:40:22.16 ID:RhQh6N7do
ーーー
千歌「こんな感じで鞠莉先輩まで順番に映せる?」
梨子「やってみるけど一回で成功しないかも……」
千歌「それは仕方ないよ」
善子「ねぇマリー、いいカメラ持ってないの?お金持ちでしょ?」
花丸「そんな直球で言っちゃうの!?」
鞠莉「うーん、あるにはあると思うけど借りれたところで使い方が分からないと思うわよ?」
善子「あー、確かに」
ルビィ「ここのカットも一緒に撮ったほうがいいかも」
千歌「背景はどうするの?」
ルビィ「こうやってちょっと下から撮ったら映り込みはないかなって」
152 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:41:02.08 ID:RhQh6N7do
曜「なんかルビィちゃんスカート覗いてるみたい」
ルビィ「……違う場所で撮りましょう」ムッ
曜「うそうそっ!冗談だよー」アワアワ
ルビィ「むー」プクゥ
曜「もー拗ねないでー♪」ナデナデ
梨子「ふふっ、じゃあそろそろ始めましょうか」
千歌「はーい、鞠莉先輩、善子ちゃん、マルちゃん始めるよー」
鞠莉「オッケー♪」
梨子「えっと……ここからこんな感じ……ん?」
花丸「ん?」
梨子「ちょっとストップ」
千歌「どうかした?」
善子「バッテリーでも切れたの?」
153 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:41:43.46 ID:RhQh6N7do
梨子「そうじゃなくてあっち」
曜「んー?あ、人がいる」
鞠莉「……」
千歌「ちょっとだけ離れてもらえないか聞いてくる」ダッ
梨子「あ、千歌さん」
鞠莉「あれは……多分無理ね、仕事中っぽいから」
花丸「残念、日を改めないとだね」
梨子「うん……」
千歌「ごめーん、やっぱり無理だってー」
曜「あちゃー」
善子「ていうか、こんなところで何してるのよ」
ルビィ「他の人から見たらルビィ達もそう思われると思うけど……」
鞠莉「……仕方ないわ、帰りましょう」
千歌「はーい」
梨子「……」
154 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:42:31.51 ID:RhQh6N7do
ーーー
善子「……」カチカチッ
善子「あっ……もう……えっと……」カチカチッ
曜「ほいっ、善子ちゃんの分」コトッ
善子「ありがとう」カチカチッ
ルビィ「何かお手伝い出来たらいいんだけどなぁ」
千歌「仕方ないよー、私達さっぱりだもん」
花丸「次の曲の相談でもする?」
曜「そうは言っても作曲の鞠莉先輩がいないんじゃねー」
梨子「お待たせー」
千歌「どうだった?」
梨子「はい、音楽室の鍵」
曜「おっ、良かったー、やること見つかった」
梨子「まだ鞠莉さんから連絡ないの?」
曜「うん」
ルビィ「どうしたんだろうね」
155 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:43:54.17 ID:RhQh6N7do
千歌「……」
花丸「とりあえず音楽室が使えるなら歌の練習が出来るから先に始めるズラ」
曜「うんっ」
花丸「一層ビシバシ厳しくやるから覚悟するように」キリッ
ルビィ「えっ!?」
曜「マルちゃん怖っ」
花丸「さぁキビキビ歩くのだー」
ルビィ「キャラが変わってる……」ガーン
曜「千歌ちゃん、行くよー」
千歌「あ、うんっ」
梨子「私は部室で待ってるね、お手伝い出来ることもないだろうし」
善子「私もー、もうちょっとしてから行くわ」カチカチッ
千歌「分かったー」
梨子「……」
156 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:45:32.04 ID:RhQh6N7do
善子「……もうちょい?……ん……やっぱ無し……」カチカチッ
梨子「……」
善子「……」カチカチッ
梨子「なんか意外だね」
善子「何が?」カチカチッ
梨子「よっちゃん、最初あんまりやる気無さそうだったから」
善子「まぁね、リリーに近付くためだけに入ったし、こんなものかな」カチカチッ
梨子「楽しい?」
善子「そうね、楽しくないって言ったら嘘になるわ」カチカチッ
梨子「なら良かった」
157 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:46:50.51 ID:RhQh6N7do
善子「リリーは?」カチカチッ
梨子「もちろん楽しいよ、自分が普通じゃないって事を忘れそうなくらい」
善子「ダメよ、闇の眷属としてのプライドは常に高めておきなさい、いつラグナロクが始まるのか分からないのよ!」カチカチッ
梨子「……」
善子「……」カチカチッ
梨子「よ、よく聞こえなかったなー……」
善子「返しが下手すぎるでしょ!?」ガーン
梨子「ご、ごめんなさい……」シュン
善子「……あのなんだっけ、1位のグループ」カチカチッ
梨子「……」ピクッ
善子「にゅーなんとか、リリーの同級生でしょ?」カチカチッ
梨子「……そのはず」
善子「ふーん」カチカチッ
梨子「……」
158 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:48:11.21 ID:RhQh6N7do
善子「記憶が無くなる前と後じゃ性格とかも違うの?」カチカチッ
梨子「……さぁ、お母さんは私は私だって言ってくれてたけど……」
善子「……つまり根っこは変わらない……と、あ、間違えた」カチカチッ
梨子「そう……なのかな」
善子「つまり、魂は継続し続ける!例え記憶がなくとも私の前世が堕天使である証明ね!」ガタッ
梨子「……」
善子「……」
梨子「……えっ?」
善子「リアクション薄っ!?」
梨子「こ、これもだめー……?」
善子「まぁいいわ、さて今日はこのくらいにしてズラ丸達と合流しようかな」ノビー
梨子「編集終わりそう?」
善子「どうかしら、ただずっとパソコンとにらめっこしてたらせっかく柔らかくなり始めた身体がまた硬くなっちゃいそうだし」
159 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:49:07.04 ID:RhQh6N7do
梨子「全部任せちゃってごめんね」
善子「いいわよ、出来る人がやればいいんだから、その分ダンス考えるのは2人に任せちゃってるし、歌詞もリリー達に丸投げだし」
梨子「それもそうなのかな」
善子「そうなの、リリーはどうする?一緒に行く?」
梨子「ううん、鞠莉さんが来るかもだから掃除でもしながら待ってる」
善子「そ、じゃ」
梨子「頑張ってね」
善子「あ、そうそうマリーのことだけど」
梨子「ん?」
善子「あんまり良くないことになるかもねー」
梨子「どういう、事?」
善子「勘よ、ただヨハネって不幸体質なせいか悪い事には勘がよく働くのよねー」
梨子「……」
160 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:49:34.63 ID:RhQh6N7do
一旦ここまで
161 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/03(火) 21:50:16.13 ID:RhQh6N7do
一旦ここまで
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/04(水) 00:43:06.03 ID:44/ckq9SO
力抜けよ
163 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/05(木) 23:44:54.95 ID:8zKlsWQvo
ーーー
千歌「おっまたせー」
曜「PVの反響はどう?」
ルビィ「それが……」
花丸「……」
梨子「あれ……?」
曜「も、もしかして……」
鞠莉「ヨハネちゃん、見せてあげて」
善子「ん」スッ
ようちかりこ「……」
千歌「……県内上昇率……」
曜「に、2位!?」
梨子「東海エリアピックアップアイドルにも入ってる!?」
164 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/05(木) 23:45:22.70 ID:8zKlsWQvo
ルビィ「凄いでしょ!2日で600以上ランクが上がってるの!」
花丸「一躍有名人ズラ〜♪」
善子「皆、ヨハネの魅力に気付いてしまったようね……!」
曜「コメントもいっぱい来てる!」
梨子「頑張った甲斐あったね♪」
鞠莉「ランクはまだまだ下の方だけど少しラブライブが見えて来たんじゃない?」
千歌「うんっ!!」
165 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/05(木) 23:45:52.32 ID:8zKlsWQvo
ーーー
志満「千歌ちゃん、動画見たわよー♪」
千歌「志満姉、チェックしてくれてたの?」
志満「可愛い妹が頑張ってるんだもの、当たり前じゃない」
美渡「千歌のくせに中々いい調子みたいじゃん」
千歌「美渡姉、一言余計だよー」ムスッ
美渡「まぁまぁ、珍しく美渡お姉様が千歌に良いものをあげようじゃないか、はいプリン」
千歌「くれるの?ってこれ元々私のじゃんっ!?」ガーン
166 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/05(木) 23:46:21.49 ID:8zKlsWQvo
美渡「はははっ、何かの大会で入賞でも出来たらほんとになんかあげるから頑張りなー」
千歌「もー全っ然期待出来ないんですけどー」
志満「まぁまぁ、ああ見えて美渡も千歌ちゃんの頑張りには期待してるのよ?」
千歌「どこが!?」
志満「美渡は素直じゃないから〜♪」
千歌「むぅ……」
志満「千歌ちゃん」
千歌「ん?」
志満「内浦や学校の為に頑張ってくれてるんだと思うけど、頑張り過ぎて迷子になっちゃだめよ?」
千歌「う、うん……?」
167 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/05(木) 23:46:53.22 ID:8zKlsWQvo
ーーー
千歌「……東京の大会に……招待!?」
曜「……マジか」
ルビィ「どどどどうしたらいいの!?」
鞠莉「思わぬ展開ねー」
善子「今の私達には荷が重くない?」
花丸「オラにはどうすればいいか分からないー!」
梨子「……」
千歌「行こう!」
曜「東京だよ!?東京!」
ルビィ「ととととととーきょー」アワワワ
花丸「大都会……怖いズラっ」
鞠莉「ステップアップするには絶好のチャンスだけど……」
168 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/05(木) 23:47:32.12 ID:8zKlsWQvo
善子「……各エリアのピックアップと比べたら私達最底辺よ?」
梨子「……」
千歌「だから行こうよ!」
善子「腕試し的なつもり?」
曜「面白そうだとは思うけど……」
ルビィ「どうしよう……東京と言えば……あのグループにあのユニットが……秋葉原にも行ってみたい……けど怖い……」プルプル
花丸「東京では喋らないようにしなきゃ……田舎者だと思われたら笑われるズラ……」ガタガタ
鞠莉「どんな結果でも受け入れる覚悟はある?」
千歌「うん、まだ始めて数ヶ月の私達が結果を残せるなんて思ってない、だからむしろ見てみたい!全国のスクールアイドルを!」グッ
曜「……はぁ、こうなったらテコでも動かないや」ヤレヤレ
善子「ま、いざとなればこのヨハネが!」ギランッ
ルビィ「ま、マルちゃん、ルビィ達もが、頑張ろう!」
花丸「う、うんっ!」
169 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/05(木) 23:48:11.30 ID:8zKlsWQvo
梨子「……」
千歌「……梨子ちゃん」
梨子「……」
千歌「梨子ちゃーん」
梨子「えっ?あ、どうしたの?」
千歌「梨子ちゃんはどうする?」
梨子「どうって、部員なんだからもちろん行くよ?」
千歌「無理してない?」
梨子「大丈夫♪」
千歌「ありがとう、私のワガママにいつも付き合ってくれて」
梨子「なんでそんなに改まって言うのよ、もう」クスクス
千歌「あはは、よし!じゃあみんな!ラブライブに向けて、の……こういう時なんて言うんだっけ?ほら、なんとかせんってやつ!」
善子「……前哨戦?」
千歌「それっ!ぜんしょーせんとして東京行くぞー!」
「おー!」
170 :
◆sHtux8fZAE
[saga]:2018/07/05(木) 23:49:52.12 ID:8zKlsWQvo
ーーー
鞠莉「出口はこっちね」
ルビィ「……ぅゅ……」オロオロ
花丸「……」ガタガタ
千歌「おおぅ……これがとーきょーしてぃー……」
曜「ライブの時より人多くない!?」
梨子「とりあえず荷物を置きにチェックインだけ済ましに行こっか」
鞠莉「そうね」
善子「ほら、置いてくわよー」
千歌「なんで平気なの!?」
ルビィ「マルちゃん、あの3人から離れちゃだめだよ」ガタガタ
花丸「うんっ」オロオロ
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