【ラブライブ】梨子「ロストソング」

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202 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:29:20.66 ID:PoOjYIXJo
梨子「……」

雪穂「皆さん、梨子のことよろしくお願いします」

千歌「は、はいっ!」

亜里沙「雪穂、そろそろ」

雪穂「そうだね、今日はお時間取らせてすみませんでした」

曜「あ、いえ」

ルビィ「こちらこそありがとうございました」

雪穂「じゃあね、梨子」

亜里沙「またね」

梨子「……はい」

鞠莉「……」

ルビィ「……」

善子「はぁー、なんか色々あって疲れたわ」

千歌「……さ、私達も帰ろうよ、内浦に」

曜「そうだね」
203 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:30:12.02 ID:PoOjYIXJo

ーーー

曜「さて、さっそく昨日の反省会であります!」

善子「渡辺先輩ってほんと元気ねー……」

千歌「梨子ちゃんとマルちゃんは客席から見てどうだった?」

花丸「うーん……オラ、ダンスとかそういうのよく分からないからなんとも言えないズラ……」

鞠莉「やっぱり技術的な問題じゃないかしら?」

梨子「その点についてはどうしようもないと思います……」

千歌「なんで?」

梨子「……昨日の話聞いてた?」

千歌「梨子ちゃんは元スクールアイドルだった!」

梨子「いや、そうなんだけど……」

鞠莉「つまり、梨子っちが音ノ木坂にいた時からあの2人もスクールアイドルだったわけだから経験値がそもそも違い過ぎるのよね」

梨子「……うん」
204 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:30:55.59 ID:PoOjYIXJo

ルビィ「他のグループも一年生の時からとか、中学生の頃からダンスの練習したりしてた人がほとんどだよね」

善子「あー……中学でダンス部とか流行ってたわね」

曜「なんで?」

ルビィ「一番はμ'sやA‐RISEの存在じゃないかな、ちょうどルビィ達が中学一年生の頃にラブライブが始まったから」

千歌「そだっけ?」

善子「それで憧れた子が高校入る前から練習してたって訳ね」

鞠莉「そうなると他の部分で補うしかないわよね」

曜「歌とか?」

花丸「それならマルがもっとビシバシ鍛えればいいから大丈夫」ニコッ

善子「目が笑ってないわよ……」

ルビィ「他の部分もどうかな……」

梨子「そうだね、歌唱力や知名度も長くやってる方がずっと有利なのには違いないから」
205 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:31:36.99 ID:PoOjYIXJo

曜「じゃあどうしたらいいの!?」

千歌「完全に手詰まりだよー……」

ルビィ「……でもね」

鞠莉「ん?」

ルビィ「そういうのを全部ひっくり返せるのが本当のアイドルなんじゃないかな」

曜「どういう事?」

鞠莉「……μ'sね」

ルビィ「うん、μ'sってね一年しか活動してないんだ」

善子「えっ、いまだに名前聞くくらい有名なのに?」

ルビィ「うん、なのにその頃絶対的人気だったA‐RISEを超えて第2回の優勝者になったの」
206 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:32:18.41 ID:PoOjYIXJo

鞠莉「まさにジーニアスね」

ルビィ「そうかもしれない……でもそれだけじゃないと思うの……多分」

千歌「μ'sかぁ……」

梨子「……」

千歌「あれ?」

花丸「どうしたの?」

千歌「μ'sが活動してたのが私が中二だった頃ってことは……」

曜「……?」

千歌「梨子ちゃんが音ノ木坂に入学した時ってμ'sのほとんどがまだ音ノ木坂にいたんじゃ……」

梨子「……そうなるかな」
207 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:41:23.79 ID:PoOjYIXJo

ーーー

梨子「……」ガサガサ

梨子「……」ピッ

『ーー』
『ーー!』
『ーー♪ーー♪』

何度見たって実感の湧かない練習風景


梨子「……」


あの頃のままだと言われても
私自身がそれを理解出来ない

『ーー?』
『ーー!』
『ーー、ーー♪』

梨子「……」


画面の向こう側にいる『私』はどんな気持ちだったのだろうか


梨子「……」

梨子「……」ピッ

梨子「……はぁ」

梨子「……」


きっとあの頃憧れていたあの人達のことすら思い出せない『私』のどこがあの頃のままなのだろうか……
208 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:42:11.54 ID:PoOjYIXJo

ーーー

志満「大変、のんびりお喋りしてたら遅くなっちゃった、美渡にまた小言言われちゃうわねー」イソイソ

「ーー」

志満「ん?もう閉園の時間よね……誰かいるのかしら」

「ーー」

志満「あれは……確か千歌ちゃんの……」

「無理を言ってーー」
「我々もーーだから、ーーしてるよ」
「ーーにありがとうございます」
「またーー連絡してくださいね」
「はいっ、では失礼します」

志満「……?」
209 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:43:01.32 ID:PoOjYIXJo

ーーー

鞠莉「そう言えば、梨子っちが元スクールアイドルってバレたんだから隠す必要もないのよね?」

千歌「なにが?」

ルビィ「……」

梨子「まぁ……話したところで何も変わらないと思いますけど……」

曜「んー?」

鞠莉「あのね、私達が歌った曲、本当は私じゃなくて梨子っちが作った曲なの」

善子「えっ」

千歌「えええっ!?」ガタッ

花丸「どういう事ズラ?」

梨子「正確には私が記憶を失う前に作ってた曲なの……」

曜「じゃあ梨子ちゃん楽器出来るの?」

梨子「元々ピアノをやってたみたいなんだけど……今は流石に……楽譜も読めないし」
210 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:43:29.32 ID:PoOjYIXJo

千歌「全然知らなかった……」

鞠莉「ふふっ♪ルビィちゃんは気付いてたみたいだけど?」

曜「えっなんで!?」

ルビィ「ぁぅ……」チラッ

梨子「もう全部話しても大丈夫だよ?」

ルビィ「じゃあ……実はこれ」

善子「動画?」

千歌「音ノ木坂学院、アイドル研究部……一年生グループ……絢瀬亜里沙、高坂雪穂……」

曜「……桜内梨子」

ルビィ「二年前、まだ入学して間もない頃……ν-tralとして活動するずっと前の動画です」

千歌「この……ナナっていうもう1人の人は?」

梨子「……分からないの、当時は一緒にスクールアイドルとして活動するつもりだったみたいだけど……」
211 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:44:17.27 ID:PoOjYIXJo

ルビィ「それで下に……」

千歌「作曲、桜内梨子……ほんとだ……」

梨子「その時に作ってた楽譜がいっぱいあってね、読めない私にはどうしようもないから、今は全部鞠莉さんに預けてるの」

鞠莉「まぁ、作りかけのだったり、思い付きで書いただけみたいなのがほとんどだからすこーし手は加えてるけど」

曜「言ってくれれば良かったのに」

梨子「その時はこうして入部までして一緒にやるつもりがなかったから……その後も言い出せなくて……」

ルビィ「先輩……」

千歌「ありがとう梨子ちゃん」

梨子「えっ、いや私は別に……」

千歌「よしっ!」

曜「お?どした?」

千歌「ライブやろう!」
212 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:44:45.64 ID:PoOjYIXJo

善子「えっ、どういう流れでよ」

千歌「梨子ちゃんと鞠莉先輩が作る曲をもっと聴いてもらいたいから!それに、こんなふうに喋ってるだけじゃ何にも解決しないじゃん!」

ルビィ「そうだね、出来ることをどんどんやっていかないと」

花丸「でもどこでやるズラ?」

善子「そりゃ……沼津?」

曜「まぁいつまでも内浦でやってたって仕方ないところはあるよね」

千歌「大丈夫!だって私達東京でだって歌えたんだし!」

曜「それもそうだね!」
213 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:45:31.62 ID:PoOjYIXJo

鞠莉「ねぇ、それについては私に1度預けてくれない?」

千歌「へ?」

善子「アテでもあるの?」

鞠莉「イエース、そんなところ♪もう少しで新曲の用意も出来るからライブをする前提で動いてノープロブレムよ♪」

花丸「小原先輩は手回しが早くてすごいズラ!」

千歌「分かりました!じゃあ鞠莉先輩に任せます!」

鞠莉「ありがと♪」

千歌「よしっ!まずは夏のラブライブに向けて頑張ろー!」

曜「ヨーソロー!」

梨子「ふふっ♪」
214 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/08(日) 00:46:23.61 ID:PoOjYIXJo
今日はここまで
215 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:08:27.16 ID:iKfa8UQeo

ーーー

ガラッ

鞠莉「ハァイ♪みんな♪」

曜「あ、鞠莉先輩、ご機嫌ですね」

鞠莉「ふふっ♪実はね、いいニュースと悪いニュースがあるんだけどどっちから聞きたい?」

ルビィ「映画みたいな台詞!」

花丸「小原先輩が言うと様になりますね」

鞠莉「リアリー?嬉しいわ♪一度言ってみたかったのよね♪」

善子「言ってみたかったって……」

鞠莉「ニュースが二つあるのはほんとよ?」

千歌「じゃあいいニュース!」

鞠莉「ライブが決まったわ♪」

梨子「もう?随分早く決まったんですね」

鞠莉「このマリーにかかればちょちょいのちょいよ♪」
216 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:09:05.71 ID:iKfa8UQeo

曜「どこどこ?沼津?」

鞠莉「なんと!伊豆・三津シーパラダイスよ!」

ルビィ「みとしー!?」

梨子「みとしー?」

花丸「内浦にある水族館ズラ」

善子「小さい頃に行ったきりね」

千歌「なんでみとしー?」

鞠莉「私達らしさを出すにはうってつけじゃない?」

花丸「確かに地元の水族館でライブなんてなかなか出来ない気がするね」

ルビィ「普通のライブとは違う形になるだろうから注目はしてもらえるかも!」

千歌「イルカショーとライブとか!」

曜「なにそれ凄い!」
217 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:10:08.47 ID:iKfa8UQeo

梨子「ちなみに悪いニュースは?」

鞠莉「それは……」

千歌「……?」

鞠莉「……」

ルビィ「鞠莉先輩……?」

鞠莉「……ごめんなさいっ」

曜「急にどうしたの?」

善子「まさか辞めるとか言うんじゃないわよね」

梨子「えっ……」

鞠莉「いいえ、そうじゃないわ……」

花丸「じゃあ一体……」

鞠莉「みんなの……Aqoursの力を貸して欲しいの……」

千歌「ちから?」

鞠莉「……今から話すことはまだ誰にも話さないでくれる?」

善子「……」
218 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:10:42.18 ID:iKfa8UQeo

ルビィ「か、家族にも?」

鞠莉「えぇ、公になったら大変な事になりかねない……だから私達だけの秘密にしておいてほしいの」

梨子「……」

千歌「分かった」

曜「約束するよ!」

ルビィ「うん!」

花丸「オラは口が堅いから安心するズラ」

善子「フフッ……このヨハネと密約を交わそうなんていい覚悟ね」ギランッ

梨子「よっちゃん、茶化さないで」

鞠莉「みんな……ありがとう」
219 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:11:35.23 ID:iKfa8UQeo

ーーー

千歌「じゃあランニングいってきまーす」

花丸「いってらっしゃーい」

梨子「さて、じゃあ歌詞考えよっか」

花丸「はい!」

梨子「それにしても一気に二曲なんて思い切った事するよね、鞠莉さん」

花丸「色々と焦ってるのかもしれないですね……」

梨子「うん……私達がしっかりサポートしてあげなきゃね」

花丸「……」

梨子「マルちゃん?」

花丸「へっ?あっ、すいません、じゃあこっちの曲から考えましょう」

梨子「うん……?」
220 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:12:33.38 ID:iKfa8UQeo

ーーー

梨子「はぁ、一本乗り遅れるだけでこんなに遅くなっちゃうなんて……」

タッタッタッ

梨子「……!」

梨子「……足音……なに……?」

タッタッタッ

梨子「あっ……あれって……」
221 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:13:12.16 ID:iKfa8UQeo

ーーー

「1、2、3、4、1、2、おわっ!?」ドテッ

「いたた……」

花丸「はぁ……みんなよくこんなの出来るズラ……」

花丸「ダメダメ、もう一回!」

花丸「1、2、3、4、1、2、わっとっと!」

花丸「うーん……」

「そこは二歩前のステップをもう少し大きく出せば上手くいくよ♪」

花丸「二歩前ってえっと……って、わわっ!?」ビクッ

梨子「ふふっ♪こんばんは」

花丸「あわわわ……こ、これはそのっ……」
222 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:14:24.99 ID:iKfa8UQeo

梨子「見ててね」

花丸「えっ……」

梨子「1、2、3、4、1、2、3、4、ほらっ♪」

花丸「桜内先輩……」

梨子「マルちゃんは……1人で練習してて寂しくない?」

花丸「……でも、オラどんくさいし……みんなに迷惑が……」

梨子「大丈夫、来て数ヶ月しか経ってない私にもそれくらい分かるよ」

花丸「……」

梨子「それとも、小さい頃からずっと知ってるマルちゃんから見たら、みんなそんな風に見えちゃうの?」

花丸「そんなことない!みんなすっごく優しくてーー」

梨子「なら大丈夫」

花丸「あ……」ウルッ…
223 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:15:28.14 ID:iKfa8UQeo

梨子「きっと千歌さんもルビィちゃんも、みんな待ってるんじゃないかな♪」

花丸「……っ」ゴシゴシ

梨子「ふふっ♪」

花丸「い、今のステップもう少し練習してから帰る!」

梨子「付き合ってあげるよ」

花丸「そんな、悪いズラ」

梨子「いいから、いいから」

花丸「大丈夫だから」

梨子「私こそ大丈夫だから」

花丸「……」

梨子「……」
224 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:16:30.06 ID:iKfa8UQeo

花丸「……桜内先輩、いつからオラの事見てました?」

梨子「えっ……いや……その……ジョギングしてるのを見つけて、ついてきて……」

花丸「……」

梨子「……」

花丸「……帰れないんですか?」

梨子「……っ」ギクッ

花丸「……ふふっ♪」

梨子「し、仕方ないじゃない……ついて行くのに夢中で周りなんか見てなかったんだから……」オロオロ

花丸「分かりました♪ちゃんとオラが案内してあげるズラ♪」
225 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:17:12.80 ID:iKfa8UQeo

ーーー

曜「はい、次背中伸ばすよー」

鞠莉「はーい」

善子「はぁ……そろそろヨハネにとって辛く厳しい季節がやって来るのね」

ルビィ「夏苦手なの?」

善子「だって暑いし」

曜「こらー!だらだら喋りながらだと練習中に怪我するよー」

ルビィ「はいっ!」

千歌「よいしょ……ん?」

鞠莉「どうかした?」

千歌「あれ……」

梨子「遅くなってごめんなさい」

曜「梨子ちゃんとマルちゃん……どうしたのその格好?」
226 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:17:59.19 ID:iKfa8UQeo
花丸「あ、う、えっと……」

梨子「私達も練習に参加していいかな?」

曜「それはいいけど……」

善子「……?」

梨子「ほら、マルちゃん♪」

花丸「うん……その……みんなが頑張ってるのを見てたら……その……オラ運動神経も良くないから……迷惑かけちゃうけど……その……」モジモジ

鞠莉「あらあら?♪」

花丸「お、オラもみんなと一緒に踊りたいから!」

ルビィ「マルちゃん……!」

梨子「私も、今更だけどみんなと一緒にステージに上がりたいと思って」

りこまる「よろしくお願いしますっ!」

千歌「二人共……」
227 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:19:01.93 ID:iKfa8UQeo

鞠莉「反対の人はいるかしら?♪」

曜「ここにはおりませんっ!」ビシッ

善子「まぁ良いんじゃない?」

ルビィ「うんっ!」

千歌「梨子ちゃん、マルちゃん、改めてようこそAqoursへ!」

花丸「……はいっ!」

梨子「改めてよろしくね♪」

曜「ただーし!」キリッ

善子「また始まった……」

曜「トレーニングに関しては一切手心を加えるつもりはないので覚悟するよーに!」クワッ

花丸「が、頑張るズラ!」

梨子「……これがいわゆる体育会系?」

善子「というか軍隊に近いわね……」

曜「ではストレッチから全員やり直しー!」
228 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:20:11.88 ID:iKfa8UQeo

ーーー

鞠莉「ステージの見取り図貰ってきたわよ♪」バーン

千歌「おおっ!って……あれ?ここ、こんなに広かったっけ?」

鞠莉「私達の為に特設ステージとして拡張してくれるそうよ」

曜「そこまでしてくれるの?」

鞠莉「地元で頑張る私達の為に出来ることはやってあげたい、だそうよ♪」

花丸「おお……今から緊張してきたズラ……」

ルビィ「マルちゃん大丈夫、ルビィもいるから」

梨子「ホントは全部踊れたら良かったんだけど……」

鞠莉「それについては仕方ないわ、全曲分のフォーメーションから何から考え直す時間はないもの」
229 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:21:05.64 ID:iKfa8UQeo

千歌「でもその分、新曲でサプライズ出来るし!」

曜「今までの曲だってこれからまだまだ踊る機会はあるんだから気にしないで♪」

梨子「千歌さん、曜さん……ありがとう」

善子「今回チラシは?」

鞠莉「曜っちの用意してくれた原案を先方に渡してあるわ、数日もしない内に完成するんじゃないかしら」

ルビィ「海の上のステージでしょ……落っこちたらどうしよう……」

善子「さすがにそこまで心配する必要はないでしょ……」

千歌「じゃあ、そろそろ歌の練習しよっか」

曜「はーい、マルちゃん先生よろしくであります!」

花丸「任せなさい!」ドヤッ

梨子「ふふっ♪」
230 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:22:36.83 ID:iKfa8UQeo

ーーー

曜「ヨーソロォォオ!」

善子「……なにあれ」

梨子「さぁ……海に向かって吠えてるんだと思うけど」

善子「毎日見てるのになんで……?」

梨子「私に聞かないで……」

千歌「すっごいねー!ほんとに海の上にステージが出来るんだ!」

鞠莉「正確にはイルカショーのスペースなんだけども」

ルビィ「わぁ♪」

イルカ「キュー」ザバンッ

ルビィ「……ぅぁ」ビショビショ

花丸「ルビィちゃん!?」

曜「海バンザーイ!」
231 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:23:40.22 ID:iKfa8UQeo

善子「もしかしてライブ中もイルカいるの?」

鞠莉「ステージにはあがれないようにするみたいだけども、イルカ自体はずっといるそうよ?」

梨子「それイルカ的に色々大丈夫なの?」

千歌「ライブしてる間にも跳ねたりするのかな?」

鞠莉「やってもらう?」

千歌「出来るの?」

鞠莉「さぁ?聞いてみないことには」

梨子「色々と勝手が特殊だからその辺りも含めてしっかり話をしないといけないね」

善子「それ、ライブ決める前にする事だと思うんだけど……」

鞠莉「まぁ何とかなるわよ♪」

曜「おーもかーじいーっぱーい!」

善子「さっきからうるさいわよっ!」
232 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:24:32.55 ID:iKfa8UQeo

ーーー

「失礼しましたー」

千歌「もうこんな時間になっちゃったね、曜ちゃんと善子ちゃんバス大丈夫?」

善子「まだ大丈夫よ」

曜「問題なーし」

鞠莉「じゃあどこか寄ってく?」

千歌「そだねー」

「お待ちなさい」

善子「ん?」

ルビィ「あっ……お姉ちゃん……」

ダイヤ「……」

曜「果南ちゃんまで……どうしたの?」

果南「……鞠莉、どういうつもり」

鞠莉「ワッツ?何の話?」

ダイヤ「とぼけないでください」
233 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:25:41.20 ID:iKfa8UQeo
鞠莉「……みんな、先に帰ってていいわよ、私に話があるみたいだから」

千歌「……」

善子「あ、そう?それじゃ……」

ルビィ「……」ガシッ

花丸「……善子ちゃん」

善子「冗談よ冗談……」

鞠莉「貴女達……」

梨子「大方話の予想はつきますから」

ダイヤ「……」

果南「……千歌達は、何とも思わないの?」

千歌「私達は納得してここにいるから」

果南「まさか何か変わると思ってるの?こんな田舎で」

千歌「思ってる」

ダイヤ「東京のイベントに呼ばれて勘違いでもしたんですか?これはそういう類の話とは違うのですよ」
234 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:27:00.94 ID:iKfa8UQeo

果南「鞠莉は、自分の都合で千歌達を利用してるんだよ!?」

鞠莉「……っ」

千歌「知ってるよ」

果南「……!」

千歌「でも、こんな言い方したら酷いけど、私だって鞠莉先輩を利用してるし」

ダイヤ「どういう……」

曜「部活設立も曲作りも鞠莉先輩がいなきゃ出来なかったんだよ」

梨子「……」

果南「そんな理由で……」

千歌「……そんな理由じゃない!」

果南「っ!?」

ルビィ「千歌ちゃん……」

千歌「私達にとっては大事な事なんだよ!今回のライブだって、そりゃスクールアイドルの活動としては変かもしれないけど……でも私が……私達がやりたい事のためには必要な事なの!」

果南「千歌……」

千歌「……ごめん」
235 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:27:49.06 ID:iKfa8UQeo

梨子「……勝負しませんか?」

花丸「桜内先輩!?」

ダイヤ「貴女……一体何を……」

梨子「私達が何も変えられないのかどうか、このライブで証明してみせます」

鞠莉「ちょっと梨子っち……」

果南「出来なかったら?」

梨子「もう二度とこんな馬鹿げたことしないように……解散します」

曜「ええぇっ!?」

ダイヤ「……正気?」

梨子「その代わり、私達が勝ったら鞠莉さんと話をしてください」
236 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:29:51.36 ID:iKfa8UQeo
鞠莉「な、何を言ってるの!?」

果南「何の為に……」

梨子「誰も後悔しないために」

果南「……」

善子「言ってること無茶苦茶じゃない……」

ダイヤ「……好きにしなさい」

梨子「約束ですよ」

ダイヤ「たった7人の高校生に出来るんですかーー」



ダイヤ「ーー内浦の複合リゾート開発計画を止めるなんて」



梨子「……止めてみせます」



鞠莉「……梨子っち」

千歌「梨子ちゃん……」
237 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 00:30:18.17 ID:iKfa8UQeo
これで半分
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 07:04:03.01 ID:O0XPvHVSO
期待
239 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:22:50.50 ID:iKfa8UQeo

ーーー

梨子「……ぅぅ」

千歌「……梨子ちゃん」ナデナデ

善子「いいの?これで」

曜「まぁ……うーん」

梨子「……ぁぁ、ぁああ、あああ!」

ルビィ「ひっ!?」ビクッ

梨子「私なんであんな事言っちゃったのよぉ!?」ウワァァ

花丸「もう後戻りは出来ないズラ……」

鞠莉「……私のせいでごめんなさい」

千歌「いいんです」

曜「うん、やるって言ったのは私達だし」

善子「まぁ……なんかヤバい方向に話が転がってるけど」

梨子「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」ブツブツ
240 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:23:37.43 ID:iKfa8UQeo

千歌「ほーら梨子ちゃん、もう過ぎたことなんだし」

梨子「だって私、ほとんど部外者なのに……解散するとか言っちゃうし……もう……」

花丸「背水の陣でむしろ頑張れるから!」

ルビィ「マルちゃん、手がぷるぷるしてるよ……」

花丸「む、武者震いズラ!」

善子「ま、今更無しになんて出来ないんだし、やるしかないでしょ」

曜「むしろ、梨子ちゃんのお陰だよ」

千歌「うんっ!」

梨子「私の……なんで?」

曜「私達じゃ色々と堪えちゃってうやむやにしちゃったかもしれないから」

梨子「……」

ルビィ「ルビィもどうしたらいいのか分からなくて何も言えなかったから……」

千歌「これが私達が背負う責任なんだよきっと」

花丸「責任……」

梨子「……」
241 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:24:27.77 ID:iKfa8UQeo

千歌「楽しいとかいいことばっかりじゃやっていけない……それでも目をそらしちゃいけない……私達がやってるのはそういうことなんだよ……多分」

善子「多分じゃ締まらないじゃない……」

鞠莉「梨子っち」

梨子「鞠莉さん……」

鞠莉「みんなも、ありがとう」

千歌「へへっ♪」

鞠莉「私、何としても……パパを止めてみせるから」

曜「みんなで、だよ!」

善子「……そういえば、なんで生徒会長はこのこと知ってたの?あれまだ公になってないんでしょ?」

ルビィ「多分、お父さんの話を聞いちゃったんじゃないかな?」

善子「どういう事?」
242 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:25:10.71 ID:iKfa8UQeo

花丸「あー、なるほど、確かにルビィちゃんのところなら話が行っててもおかしくないよね」

善子「いやだからどういう事よ」

曜「ルビィちゃんとダイヤさんの家って昔からここら辺一帯の大地主なんだ」

善子「……は?」

ルビィ「今はもう昔ほど沢山管理してるわけじゃないみたいだけど、はっきりと分からないけど、まだそれなりに息のかかってる所は多いみたいだから……」

善子「アンタ、お金持ちだったの……?」

ルビィ「えっ?いやそういうわけじゃないけど……それなら花丸ちゃんのところの方が……」

花丸「ウチはただのお寺だからそんなことないよ」

善子「寺なんてお金持ちの象徴みたいなもんでしょ……」

曜「影響力って意味じゃマルちゃんのところも古いお寺だから話がいってるかもね」

善子「こんなのほとんど全面戦争じゃない……」
243 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:26:52.57 ID:iKfa8UQeo

ーーー

梨子「……あれ?」

むつ「よろしくお願いしまーす」

よしみ「伊豆・三津シーパラダイスでAqoursのライブやりまーす」

梨子「みんな、それ……」

いつき「あ、桜内さん」

むつ「駅前で会うなんて奇遇だね!沼津で何か用事?」

梨子「今日は検診で……それよりそれは?」

よしみ「ビラ配りだよ」

むつ「さっき千歌からごっそり貰って来ちゃった」

梨子「どうして三人が?」

いつき「桜内さんも国木田さんも踊るんでしょ?練習とか大変だろうしと思って」

よしみ「みとしーじゃ体育館の時よりお客さんも沢山入るから沼津からもしっかり人呼ばなきゃねって事で」

梨子「みんな……」
244 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:27:35.86 ID:iKfa8UQeo

むつ「私達にはこんな事しか出来ないからね」

梨子「ううん、そんなことないよ、ありがとう、私も頑張るね」

いつき「ちなみに私達三人だけじゃないんだよ?」

梨子「えっ?」

いつき「今、アーケードの方でもクラスのみんなが配ってるの」

梨子「いつの間にそんなに……」

むつ「Aqoursのライブをみんな楽しみにしてるんだ」

よしみ「だからライブまでは私達に任せて!」

いつき「本番の事だけに集中して頑張って」

梨子「……うんっ!絶対成功させるね!」
245 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:28:15.36 ID:iKfa8UQeo

むつ「頑張り過ぎて怪我しないでね」

梨子「ありがとう!それじゃ私行くね」

いつき「ばいばーい」

むつ「……」

よしみ「桜内さんなんかすごく柔らかくなったね」

いつき「うん、あとキラキラしてる」

よしみ「さすが都会っ子」

いつき「それは関係ないんじゃ……」

むつ「ほら二人共、今日中に半分は配っちゃうよー」
246 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:29:10.35 ID:iKfa8UQeo

ーーー

花丸「心の準備はしてきたつもりだけど……ほんとにテレビ局まで来てる……」

ルビィ「生中継……なんだよね……」ゴクリ

鞠莉「……」

曜「天気よーし、風よーし!」ビシッ

ルビィ「今日はまだ気温高くなるみたいだから気を付けてね?」

善子「マジ?……ただでさえ辛いのに……」

千歌「そろそろ始まるよー」

花丸「……」ゴクリ

梨子「マルちゃん、リラックスリラックス♪リハーサルはちゃんと出来てたよ♪」

曜「梨子ちゃんは随分落ち着いてるね」
247 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:29:51.69 ID:iKfa8UQeo

梨子「うん、なんでかな、ワクワクしてる」

千歌「分かるよその気持ち」

善子「逆にマリーはいつになく緊張してるみたいね」

曜「鞠莉先輩にとっては正念場だからね……」

千歌「先輩」

鞠莉「ん?」

千歌「私達もいます」

鞠莉「……」

ルビィ「今は目の前のライブをいっぱい楽しみましょう」

鞠莉「……うん」

曜「今日までに出来ることは全部やったんだから、あとは後悔しないライブを、ね?」

鞠莉「……そうね!」
248 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:30:31.38 ID:iKfa8UQeo

マモナクカイエンシマース

梨子「はーい」

千歌「よし、みんな行くよ!1っ!」

曜「2っ!」

ルビィ「3っ!」

鞠莉「4っ♪」

善子「5っ!」

梨子「6!」

花丸「7っ!」

千歌「アクアー!」

7人「サンシャイーン!!」
249 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:31:28.59 ID:iKfa8UQeo

ーーー

花丸「あぁ……もうすぐ出番ズラ……」ソワソワ

梨子「……」

花丸「どうしよぉ……」ソワソワ

梨子「……」

花丸「先輩はなんでそんなに落ち着いてられるんですか?」

梨子「……」

花丸「……桜内先輩?」

梨子「……」ジワッ

花丸「……?」

梨子「……」ポロポロ

花丸「せ、先輩!?どうしたの!?」オロオロ

梨子「……えっ?」ポロポロ

花丸「き、緊張しすぎちゃったズラ?」オロオロ

梨子「分からない……なんで……」ゴシゴシ
250 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:32:12.48 ID:iKfa8UQeo

花丸「先輩……」

梨子「……違う」ゴシゴシ

花丸「……?」

ミナサンアリガトウゴザイマス!

『心の準備は大丈夫?』

梨子「……何も覚えてないのに……」ポロポロ

ジツハミンナニオシラセガアリマス!

『出来ることは全部やった!』

梨子「……何も思い出せないのに……」ゴシゴシ

アクアニアタラシイメンバーガクワワリマシタ!

『目一杯楽しもう!』

梨子「……私……“知ってる”……」ポロポロ

花丸「えっ……」

クニキダハナマルチャント!

『行くよっ!みんなっ!』

梨子「……ごめん」ゴシゴシ

サクラウチリコチャンデスッ!

梨子「……行くよ、マルちゃん!」

花丸「は、はいっ!」

ワァァァァ!
251 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:32:59.31 ID:iKfa8UQeo

ーーー

花丸「お、終わった……練習より疲れた……」プシュー

ルビィ「マルちゃんお疲れ様♪すっごく良かったよ♪」

花丸「ありがとズラぁ……」

鞠莉「……」

千歌「鞠莉先輩、やり切れましたね」

鞠莉「そうね、あとはどう転ぶか……」

曜「おりゃっ」グイッ

鞠莉「ひょわっ!?ひょうっひにゃにひゅりゅの!?」

曜「せっかく楽しいライブだったのにそんなしかめっ面してたらダメですよ」ニシシ

鞠莉「曜っち……ふふっ♪」

善子「あとはこのヨハネが人心掌握の黒魔術を実行すれば……」ギランッ

ルビィ「変なことしちゃダメだよ!? 」
252 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:33:45.37 ID:iKfa8UQeo

花丸「……桜内先輩」

梨子「どうしたの?」

花丸「さっきの……先輩もしかして……」

梨子「……ううん」

花丸「……」

梨子「残念だけど何にも……」

花丸「……そうですか……」

梨子「……実はね」

花丸「……?」

梨子「……実はちょっとだけ不安だったの……何を見ても何にも感じなくて、思い出せなくて……私はからっぽになっちゃったんじゃないかって」

花丸「……」

梨子「でも今日で分かったの、私の心はちゃんと覚えてるって……ただ思い出せないだけだって」

花丸「先輩……」

梨子「だから少し希望が湧いたかな♪」

花丸「……うんっ!」
253 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:34:25.96 ID:iKfa8UQeo

千歌「希望がなーに?」ズイッ

花丸「わっ!?千歌ちゃん!」

梨子「ふふっ♪今回のライブ、上手くいったから希望はあるんじゃないかなぁって♪」

千歌「梨子ちゃん……だよね!鞠莉先輩!梨子ちゃんも希望はあるって!」

鞠莉「梨子っち……ありがと♪」

梨子「まぁ私が蒔いた種だし……」アハハ…

ルビィ「そういえば……いつ分かるんだろう……」

鞠莉「私がパパに直接聞くしかないわね」

曜「その時は私達も一緒に行くよ!」

鞠莉「えっ?」

ルビィ「うんっ!私達にとっても大事な事だから」

鞠莉「……分かったわ♪その時はみんな一緒に」

善子「えっ、私も?」

花丸「当たり前ズラ」
254 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:35:22.09 ID:iKfa8UQeo

ーーー

ルビィ「みんな揃ってますか!?」

千歌「そんなに慌ててどーかしたの?」

善子「どーもこーもないわよ、コレ!」

曜「んー?」

梨子「えっ!?なにこれ……」

鞠莉「ランキング……907位!?」

千歌「なんでこんなに上がってるの!?」

曜「この間やっと2500位越えれたくらいだったよね?」

梨子「うん……」

花丸「この間のみとしーのライブの反響が凄くて……」

千歌「コメントもすごいいっぱい……」

鞠莉「テレビの生中継で見たよ……こんな素敵なライブ初めて見た……新しい二人も凄く可愛い……」

曜「どんどん完成度上がってる……今回もいい曲、毎回新曲が楽しみ……次は現地で見たい……」
255 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:36:15.04 ID:iKfa8UQeo

ルビィ「あと……これも」カチカチッ

千歌「上昇率4位……前は2位じゃなかった?」

ルビィ「ちーがーいーまーすぅ!これ!」ビシッ

梨子「全国上昇率4位……全国!?」

善子「トップページにもでかでかと名前出てるのよ」

花丸「なんかとんでもない事になってきたズラ!」

千歌「これはもしかするともしかするのかな!?」

曜「鞠莉先輩!」

鞠莉「……うん、みんな着いてきてくれる?」

千歌「はいっ!」
256 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:37:03.26 ID:iKfa8UQeo

ーーー

善子「でっか……」

曜「え、ここ家だったの……?」

梨子「庭だけで校庭くらいありそう……」

千歌「ウチのお客さん全員泊めてもまだ部屋余ってそう……」

鞠莉「みんなはゲストルームで待っててくれる?案内するわ」

ルビィ「お、お邪魔しまぁす……」

花丸「げすとるーむって何?」ヒソヒソ

ルビィ「客間の事じゃないかな?」

善子「私の部屋より広い玄関って……」

梨子「あんまりキョロキョロしたら失礼よ……」

曜「わぁ……鹿の頭ってほんとに飾るんだ」

鞠莉「それはトナカイよ、それじゃここで待ってて」

千歌「はぁい」
257 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:37:41.94 ID:iKfa8UQeo

ルビィ「なんて言うか……白い……」

花丸「目がチカチカするズラ……」

曜「ここから海に飛び込めそう」

梨子「鞠莉さん大丈夫かな……」

善子「……」

ルビィ「……」

千歌「……今ランキングどうなってる?」

善子「え?ああ、ちょっと待って」

曜「……」

善子「はい」

梨子「……882位ね」

花丸「また上がってる」

善子「みとしーライブの影響で他に上げたのも再生回数とかかなり増えてるわね」

千歌「これで私達だけじゃなくて内浦に興味を持ってくれたらいいんだけど」

曜「……海が綺麗……夏に絶対行く……景色最高……PVのコメントも増えてるから大丈夫だと思いたいけど……」
258 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:38:50.03 ID:iKfa8UQeo

ーーー

ガチャッ

鞠莉「おまたせ」

千歌「鞠莉先輩!どうでした!?」

善子「……」ゴクリ

鞠莉「……」

梨子「……まさか」

鞠莉「……プロジェクトは中止するつもりはないって……」

ルビィ「そんな……」

花丸「あんなに頑張ったのに……」

鞠莉「……」

千歌「もう一回、私達でお願いしてーー」

鞠莉「でもね」

曜「?」
259 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:39:32.79 ID:iKfa8UQeo

鞠莉「大規模なリゾート開発は一旦取り止めるって!」

梨子「それって……」

鞠莉「再来年度から順次開発開始の予定だったんだけど、それを一旦白紙に戻して今の内浦を残したままで再計画出来ないか検討してみるって!」

曜「じゃあ……!」

ルビィ「やったぁ!」

千歌「私達のやったことは無駄じゃなかった……」

善子「解散にならなくて良かったわね」ニヤリ

梨子「ホントにすみませんでした……」

鞠莉「みんなありがとう……私……」ウルッ

梨子「鞠莉さん……」

鞠莉「私……本当に……グスッ……今までどうしていいか分からなくて……」ポロポロ

ルビィ「……」

鞠莉「みんながいてくれなかったら……私……全部無くしちゃうところだった……」ゴシゴシ

千歌「鞠莉先輩……」

善子「マリー、感傷に浸る前にもう一つ大仕事が待ってるわよ」

梨子「重ね重ね、勝手なことしてすみません……」ガクッ
260 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:40:06.83 ID:iKfa8UQeo
ーーー

善子「……やっぱり帰りたい」ゲンナリ

花丸「善子ちゃん……我慢して」


鞠莉「……」

果南「……」

ダイヤ「……」


曜「かれこれ10分くらいあの状態だけど……」

ルビィ「こっちまで気まずい……」

千歌「あーもう!」ガタッ

ルビィ「ち、千歌ちゃんっ」ガシッ

曜「ちょっと待ってってば、千歌ちゃんっ!」ガシッ

千歌「むぅ……」

梨子「あ、やっと喋りそう」
261 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:41:03.11 ID:iKfa8UQeo

果南「……はっきり言って、私は鞠莉が何をしたいのか分からない」

鞠莉「……」

果南「浦の星で再会したらまるで別の人みたいにやけに明るくなって、廃校を止めるなんて騒ぎ立てたくせに何も言わずにいなくなって……」

ダイヤ「……」

果南「またふらっと帰ってきて、何か言い訳でもするのかと思ったら何も言わずに千歌達に取り入って……」

鞠莉「……」

ダイヤ「鞠莉さん……自分でもクラスの皆から白い目で見られてるのは分かっていますよね、それなのに何故何も言ってくれないんですか」

鞠莉「……私ね……初めてこの町に来た時のこと……今でもはっきり覚えてるの」

果南「何、今更思い出話がしたいの?」

ダイヤ「果南さん、少し落ち着いてください、糾弾しに来たわけではないでしょう」

果南「……」
262 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:41:48.82 ID:iKfa8UQeo

鞠莉「……それまでずっとイギリスで暮らしてたのに、ある日急に日本に来ることになって……ママから教わったとはいえ、カタコトの日本語で最低限の意思疎通くらいしか出来なくて……」

ダイヤ「……」

鞠莉「どうしていいか分からない子供の私には……ただただ怖いって気持ちしかなかった……」

果南「……」

鞠莉「でも……そんな私に一生懸命みんな話しかけてくれて……特に果南とダイヤは……私が何か伝えようとするのをじっと待ってくれたりして……私、嬉しかったの」

果南「……それが何の関係があるの」

鞠莉「だからね……私、本当にこの町が……果南やダイヤ……みんなの事が……大好きなの」

果南「……だったら!」ガタッ

ダイヤ「果南さん」

果南「っ……だったらなんで居なくなったりするのさ……」
263 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:43:12.14 ID:iKfa8UQeo

鞠莉「私ね、昔からパパに『ゆくゆくは後継者としてグループの中心になる存在』なんて言われてきたの」

ダイヤ「……」

鞠莉「いずれは日本での展開をしていく上で必要だからこそ、私を日本で育てたかったみたい……」

果南「……」

鞠莉「二人も知ってるでしょ?……日本に馴染む前からずっと習い事や家庭教師で息苦しい毎日だった……私が沼津の私立中学に行ったのも全部パパの決めたこと」

ダイヤ「それで……」

鞠莉「そうやってパパの言う通りに生きていくんだなって、納得は出来なかったけど理解はしてたつもりだった……でもやっぱり耐えられなかった」

果南「……」

鞠莉「家から見える内浦の町が恋しくて……みんなが恋しくて……浦の星に来る為だけに、パパと喧嘩して酷いことも沢山言って……パパの指定した学校の入試を全部わざと落ちたの」

ダイヤ「そこまでして……浦の星に」

鞠莉「パパは納得しなかったけど、娘が高校にもいけないんじゃメンツが立たないからね……そうやってまたみんなのところに帰ってこれた……」
264 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:44:12.91 ID:iKfa8UQeo

果南「……なんで別人みたいに明るくなったのかわかんないんだけど」

鞠莉「……ただでさえ外から来て上手く馴染めたとは言えなかったんだよ……その上で10代の三年間がどれだけ大事だったか……無理してでも……そうやって輪に入らなきゃ、なくなった三年間を埋められないって思って……」

果南「……」

鞠莉「結局……私は本当の自分なんて上手く言えない臆病者だから……そうするしかないと思ってたの……」

ダイヤ「……留学については?」

鞠莉「それもパパの決めたこと、よっぽど浦の星にいるのが気に食わなかったみたい……びっくりしちゃうよね……ある日帰ったら荷物がまとめられて今からアメリカに行けって、知らない間に周りに手回しして私の事なんかお構い無しで全部決まってたの」

果南「……!」

ダイヤ「そんな……!」

鞠莉「……ううん……結局のところそれでも行かないって言えなかった私が悪いのよね……なんにも言えなくてやっぱりパパのいいなりにしか出来なかった私の弱さが悪いの……」

ダイヤ「そんなこと……ただの高校生に出来るわけありません……」

鞠莉「……」
265 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:45:13.05 ID:iKfa8UQeo

果南「なんで……なんでそんなこと言ってくれなかったの……」

鞠莉「言えるわけないでしょ……あれだけ廃校を止めようなんて言って回ってたのに……全部台無しにしたのは私なのよ!」

果南「だったら……だったらなんで今更戻ってきたの!少なくとも帰って来なかったらそんな思いしなくて済んだじゃん!」

ダイヤ「ちょっと二人共、落ち着いて……」

鞠莉「私だって分かってるわよ!いじめられるんじゃないかって思ったりもしたわよ!それでもここに帰りたい理由があったから死にものぐるいで勉強して1年半で留学を終わらせてきたの!」

果南「一体何の為にさ!」


鞠莉「みんなと卒業したかったから!!」


266 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:46:08.25 ID:iKfa8UQeo

果南「っ……!?」

ダイヤ「鞠莉、さん……」

鞠莉「良く思われてなかったとしても……ぐすっ……最悪いじめられることになっても……あの日私の手を握って受け入れてくれたみんなと……ぐすっ……卒業したかったの……」

果南「そん、な……」

ダイヤ「……私……今まで、なんて事を……」

鞠莉「私っ……わだしだっで……ほんとは……みんなと笑っで過ごしだいの……ぐすっ……でも……ぜんぶ私のぜいだから……ひぐっ……謝っでゆるしてもらえるようなこどじゃないから……だから……だがら……」

果南「ま、り……」

鞠莉「ぜめて……この内浦を……ひぐっ……内浦だけはなくじたぐなくで……私……だがらぁ……うわぁぁぁん!」
267 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:46:45.13 ID:iKfa8UQeo

ーーー

鞠莉「……ぐすっ」

ダイヤ「落ち着きましたか?」

鞠莉「……うん……ごめんなさい……」

ダイヤ「謝るのは……私の方です……ごめんなさい鞠莉さん……事情も知らず責め立てるような事を言って」

鞠莉「……私が話さなかったんだから仕方ないよ」

果南「……」

ダイヤ「果南さん」

果南「……酷いこと言って、ごめん」

鞠莉「ううん……私こそごめんなさい」

果南「……」

鞠莉「……」
268 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:47:21.50 ID:iKfa8UQeo

ダイヤ「……ぷっ」

果南「なんで笑うのさ」

ダイヤ「こんな歳でこんな内容なのに、子供みたいな謝り合いで終わってしまうのがなんだか可笑しくて……」

鞠莉「ふふっ……ほんとね」

果南「でも、そんな簡単な事がずっと出来なかったんだね私達……」

ダイヤ「ええ……」

鞠莉「……あのね二人共」

果南「ん?」

ダイヤ「どうしました?」

鞠莉「私、もう一つ叶えたい夢があるの」
269 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:48:20.06 ID:iKfa8UQeo

ーーー

ガラッ

鞠莉「ちょっとみんな!昨日先に帰ったでしょ!」

花丸「いやぁ……そのぉ……」

善子「あんな重たい話、そう何度も聞けないわよ……」

ルビィ「三人の間に水を差すのも悪いかなって……」

千歌「で、ちゃんと仲直り出来ました?」

鞠莉「うん、それなんだけどね……」

曜「まさか上手くいかなかったの?」

鞠莉「ううん、そうじゃなくてその……」

ガラッ

ダイヤ「誘っておいていつまで待たせるつもりですか?」

果南「ほんと、せっかく復学したのに」

千歌「おぅぇえ!?」ガタッ

梨子「果南さん!?」

ルビィ「お姉ちゃん!?」
270 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:49:51.98 ID:iKfa8UQeo

果南「よっ♪」

曜「よっ♪……じゃないよ!」

鞠莉「その……二人もAqoursに入ってもらうっていうのはダメ……かしら?」

善子「……は?」

花丸「うん?」

梨子「え、ちょっと待って……話の流れが分からない」

ダイヤ「鞠莉さんがどうしても私達とスクールアイドルをしたいって言うんです」

果南「私は千歌との約束もあるからね」

千歌「果南ちゃん……」

梨子「曜さん」ガシッ

曜「がってん!」ガシッ

千歌「果南ちゃーーうぐぇっ」
271 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:50:32.41 ID:iKfa8UQeo

鞠莉「これは私のわがままだから……ダメなら……」

ルビィ「ダメじゃないよ♪」

ダイヤ「ルビィ……」

花丸「オラも賛成♪」

善子「なんか随分大所帯になっちゃったわね」

曜「2人がいれば百人力だね♪」

梨子「これからよろしくお願いします♪」

鞠莉「みんな……」

千歌「果南ちゃん、ダイヤさん、ようこそAqoursへ!」

果南「ありがとう、よろしくねみんな」

ダイヤ「見知った顔も多くいますが、不束者ですがよろしくお願いします」
272 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:51:18.08 ID:iKfa8UQeo

曜「そうと決まれば早く2人のお披露目しなきゃね!」

ルビィ「ライブ早く決めなきゃ!」

善子「あぁ、それについてだけどうってつけのがあるわよ」

花丸「善子ちゃんいつの間に!?」

善子「私が手配したわけじゃないわよ、出演依頼のメールが来てたのよ」カチカチッ

千歌「また東京?」

善子「違うわよ、これ、夏休み入ってすぐ」

梨子「沼津夏まつり実行委員会……?」

千歌「えっ!?」

曜「狩野川のやつじゃん!!」

果南「えっ……マジ……?」
273 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:52:14.57 ID:iKfa8UQeo

梨子「……有名なの?」

花丸「昔からやってる伝統的なお祭りです」

鞠莉「何十万人も見に来るお祭りよ」

ルビィ「スペシャルゲストとして御出演していただけないでしょうか……って私達が!?」

ダイヤ「まさかそんなところで初舞台をやれと……?」

善子「今からなら新曲も間に合うし、生徒会長と松浦先輩も踊れるようにはなるでしょ」ニヤリ

千歌「やろう!」

果南「えっ、ちょっと待って私踊りとか初めてなんだよ?」

花丸「大丈夫ズラ!オラでも頑張って練習したら踊れるようになったから!」

ダイヤ「いつもこんな感じなんですか……?」

梨子「まぁ……そうですね」アハハ…

ダイヤ「相変わらずと言うかなんと言うか……」ヤレヤレ
274 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/09(月) 23:52:55.53 ID:iKfa8UQeo
今日はここまで
275 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:21:50.05 ID:Jy7yUxY9O

ーーー

曜「じゃあ少し休憩ー!」

善子「あっつ……もう無理……溶けて消える……」

花丸「疲れたズラぁ……」

ルビィ「でも、マルちゃんどんどん速くなってきたよ♪」

鞠莉「はい、千歌っち」

千歌「ありがとー」

梨子「それにしても本当に暑くなってきたね」

ダイヤ「はぁ……はぁ……みんな凄いですわね……」

果南「……」

ダイヤ「……どうしたんですか?……と言うか、果南さん……相変わらずすごい体力……」

果南「なんかさ……鞠莉の気持ちやっとわかったかも」

ダイヤ「はい……?」

果南「ちょっと見なかっただけで、みんなおっきくなったなぁって、マルなんて昔から運動はダメダメですぐへばってたのに」

ダイヤ「……断トツの1位でゴールしておいて……息ひとつ切らさない貴女が言うと……嫌味に聞こえますわ……」

果南「いや、そういう話じゃないんだけど……」
276 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:22:49.11 ID:Jy7yUxY9O

ーーー

千歌「1、2、3、4、1、2、3、4、マルちゃん遅れてる」

花丸「はいっ!」

千歌「1、2、3、4、梨子ちゃん、もっと大きく」

梨子「はいっ!」

千歌「はいっ、みんなお疲れ、じゃあビデオチェックするよー」

曜「ルビィちゃん、もっとおっきくジャンプしていいんじゃないかな?」

ルビィ「じゃあ次はもっと跳んでみるね」

花丸「あ、ここからちょっと遅れちゃってるのかぁ……」

善子「こっちの振りが大きすぎるわね」

ダイヤ「なんというか……」

果南「ん?」

ダイヤ「思ってた以上に真剣で……」

果南「確かにねー」
277 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:24:15.62 ID:Jy7yUxY9O

梨子「それにしても果南さん凄いですね」

果南「ん?何が?」

花丸「すぐにダンス覚えちゃうんだもんね」

曜「果南ちゃん昔から運動神経オバケだからねー」

ルビィ「いつもほわほわしてるのにね」

千歌「でもその分おバカだよねー」

果南「いや、千歌には言われたくないんだけど……」

善子「生徒会長も生徒会長でなんかやってるんですか?」

ダイヤ「日本舞踊なら幼い頃からずっとしてますが」

梨子「だからあんなに綺麗な動きなんですね」

ダイヤ「いえ、勝手が随分違うのでなかなか上手くはいきませんわ」

花丸「はっ!……オラの立場危うし……」

ルビィ「マルちゃんは歌が一番上手だから大丈夫だよぉ」ナデナデ
278 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:25:42.56 ID:Jy7yUxY9O

ーーー

ダイヤ「はぁ……思った以上に疲れましたわ、こんな事ならもう少し基礎体力を付けておくべきでしたね……」

果南「じゃあ明日から一緒に私のトレーニングする?」

ダイヤ「無茶言わないでください、果南さんに付き合ってたら1日で身体壊します」

果南「えー」

鞠莉「ふふっ♪二人共ありがとう」

果南「なに急に、気持ち悪いなぁ」

ダイヤ「もう少し言葉を選んでください……」

鞠莉「ほんとよねー、昔の果南はもっと優しかったのにー」

果南「悪かったねー、優しくなくなって」

鞠莉「それに比べてダイヤは全然変わらないわね」
279 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:26:38.96 ID:Jy7yUxY9O

ダイヤ「そうでしょうか?」

鞠莉「胸とか」

ダイヤ「張り倒しますよ」

果南「ぷっ♪」

ダイヤ「なんでそこで笑うんですか!そもそも二人が無駄に成長し過ぎなんですわ!」

鞠莉「きゃー♪セクハラよー♪」

ダイヤ「なっ……!そもそも話を振ったのは鞠莉さんでしょう!」

ワーワーキャーキャー


梨子「鞠莉さん、楽しそう」

曜「うん、なんか前より生き生きしてるね」
280 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:27:58.59 ID:Jy7yUxY9O

ルビィ「お姉ちゃんも嬉しそう♪」

千歌「やっぱり笑ってるのが一番だよね」

花丸「うん♪」

善子「ほのぼのするのも良いけどライブ近いんだからシャキッとしてよね」

梨子「よっちゃん……」

曜「なんか真面目なセリフ似合わないね……」

善子「なんで普通のこと言ったのにツッコまれるのよっ!?」ガーン
281 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:28:47.10 ID:Jy7yUxY9O

ーーー

千歌「じゃーん!」バーン

曜「あっ、夏まつりのチラシ!」

千歌「ここにちゅうもーく!」ビシッ

ルビィ「話題沸騰中……静岡発の人気スクールアイドル達によるスペシャルステージも開催……」

花丸「また大ごとになってるズラっ!?」

果南「去年何人くらい来てたっけ……」

ダイヤ「1日目は18万人くらいだったかと」

梨子「じゅーはちまん……」

善子「……東京の大会は?」
282 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:29:31.50 ID:Jy7yUxY9O

鞠莉「アキバドームシティホールは収容人数3000人超ね」

曜「何倍?」

千歌「6倍!」

ダイヤ「60倍ですわ……」ヤレヤレ

花丸「全員が見るわけじゃないにしてもそれでも数万人は確実に見るってことになるよね……」ガタガタ

ルビィ「そんなプロみたいなことやったら緊張で死んじゃうよ……」ガタガタ

果南「ま、今更後悔しても遅いし諦めて恥を晒そう♪」
ケラケラ

ダイヤ「貴女は全く……その通りですけど……」
283 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:30:46.95 ID:Jy7yUxY9O

ーーー

花丸「今日は風が涼しいズラぁ」ノビー

曜「潮のいい香りだねー」ノビー

果南「泳ぎたくなっちゃうよねー」ノビー

善子「あ、メール……」カチカチッ

千歌「7人だとフォーメーション難しいね」

梨子「それどころか次は9人になるからもっと大胆に変えることになるかも」

ルビィ「こうしてみると改めてμ'sって凄かったんですねー」

ダイヤ「そう言えばμ'sも9人でしたわね」

千歌「ダイヤさん知ってるの?」

ダイヤ「あれだけ話題になれば当然知ってますわ、これでもスクールアイドルをやろうとしてたこともあるんですから」

鞠莉「参考になるかもしれないからまたみんなで見てみる?」

ルビィ「見るっ!」

ダイヤ「ルビィ……貴女、ただ見たいだけじゃ……」

ルビィ「ぎくっ……」
284 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:31:35.11 ID:Jy7yUxY9O

曜「そろそろ再開しよっか」

千歌「はーい」

善子「ちょい待ちー」

果南「どうかした?」

善子「全員しゅーごー」

花丸「んん?」

千歌「なになに?」

善子「遂に来たわよ」

梨子「何が?」

善子「予選の案内」

曜「予選って……まさか」

ルビィ「遂に……夏のラブライブが始まるっ!」

善子「どうする?」

千歌「やる!」
285 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:32:28.16 ID:Jy7yUxY9O

善子「最初の予選は夏まつりの直後よ?」

果南「てことは、大会用に新曲を用意してる暇は無いね」

ダイヤ「この場合、私と果南さんは外れる方が良いのでは?」

果南「だね」

千歌「それはダメ」

花丸「うんっ、マルも9人で出たいズラ」

ダイヤ「足手まといになりますわ」

鞠莉「二人を外して出る大会に意味は無いわ」

梨子「私もそう思うかな」

ダイヤ「はぁ……」

果南「こりゃ言っても聞かないね」

善子「じゃ、責任もってリーダーがエントリーして」ズイッ
286 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:33:36.44 ID:Jy7yUxY9O

千歌「……?」

曜「……?」

鞠莉「……?」

梨子「……千歌さん?」

千歌「えっ?……あっ、リーダー私か!」

果南「えっ、それ忘れる……?」

ダイヤ「頭が痛くなってきましたわ……」

千歌「じゃあえっと……」カタカタカタ

花丸「本当に始まるんだね……」

ルビィ「うんっ!」

千歌「送、信!」カチッ

善子「オッケー」

曜「さーて、忙しくなるぞー!」

梨子「練習の前に一度ラブライブについて話した方がいいんじゃないかな、私もよく分かってないし」

千歌「そうだね、じゃあ予定変更!今からミーティング!部室に移動!」
287 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 19:34:12.31 ID:Jy7yUxY9O
後で続き行きます
288 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/10(火) 23:58:45.26 ID:UoqNkOHvo

ーーー

果南「ルビィせんせー、これさ何回くらい勝ち抜けばいいの?」キョシュ

ルビィ「参加組数にもよりますけど、本戦出場の為にルビィ達は最低でも県予選、県大会、地区予選の3回勝ち抜く必要があります」

鞠莉「なかなかに高い壁ね」

ルビィ「はい、例年通りならまず県予選はブロック毎に行われて約20組が県大会へ行きます、ちなみに去年の静岡県大会予選の出場組数は101組です」

善子「5分の1か……」

ルビィ「現段階のAqoursは静岡県内のランクで見れば27番目なので正直厳しいけど、可能性はあると思います」

曜「はーい」キョシュ

ルビィ「はい、曜ちゃん」

曜「県大会に行けたら?」

ルビィ「予選を勝ち抜いた約20組で県大会本戦が行われ上位5組に地区予選への出場権が与えられます」
289 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:04:44.91 ID:Kz9+eNzNo

千歌「それも勝ち抜いたら?」

ルビィ「Aqoursの場合は静岡、岐阜、愛知、三重の4県からそれぞれ勝ち進んだ計20組で地区予選が行われます」

花丸「地区予選からは何組が本戦に行けるズラ?」

ルビィ「ラブライブ本戦に行けるのは上位3組だけ」

花丸「まさに狭き門だね……」

ルビィ「そして全国15地区をそれぞれ勝ち抜いた計40組により2日間かけて本戦が行われます」

果南「ん?もしかして地区毎に本戦行ける組数が違う?」

ルビィ「うん、特に東京大会は参加組数がかなり多いから実質地区予選扱いで5組選出されるの」

千歌「ずるくない!?」

ルビィ「ううん、去年の東海地区の総参加は約400組だったんだけど、東京大会だけで約500組いたの」

鞠莉「ワーオ……」
290 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:08:31.26 ID:Kz9+eNzNo

ルビィ「他にも兵庫と大阪の阪神地区も5組で、東海、北海道、南関東、北九州が3組だったかな、後の地区は2組ずつ」

梨子「随分偏るのね……」

ルビィ「うん、都道府県毎に高校の数が何倍も違ったりするし、東京や阪神地区なんかは一校で2グループ以上参加したりするから」

ダイヤ「……ルビィってスクールアイドルに関する話をする時はいつもこんなに饒舌なんですか?」ヒソヒソ

曜「うん、凄いよね」

ルビィ「単純計算でも本戦に行けるのは100分の1以下、年々スクールアイドルは増えてるから実際はもっと少ないと考えてください」

善子「無理ゲーじゃないの」

ルビィ「正直なところ、ランク800代後半のAqoursが本戦に出れる確率は0に等しいです」

果南「ズバリ言っちゃうねー」

ルビィ「ただ一つ勝ち抜く方法があるとすれば……」

曜「あるとすれば……?」

ルビィ「夏まつりで更にブーストをかけた上での一般投票」
291 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:10:03.02 ID:Kz9+eNzNo

千歌「なにそれ?」

ルビィ「予選、本戦のすべてで行われるんだけど、審査員による技術面での採点とは別に一般観覧者による投票があるの」

ダイヤ「でも、それは学校関係者による集団投票でかなりの差が出るのでは?」

ルビィ「さすがお姉ちゃん、一つ一つ説明すると長くなるから省くけどそこはちゃんと色々対策がされてるから安心していいと思う」

ダイヤ「なるほど」

ルビィ「一般投票は総投票数から得票率を出してそれを元に加点されるの、だからそれで大きく加点することが出来ればチャンスがあると思う」

千歌「……?」

鞠莉「言わば魅力点ってところかしら」

ルビィ「うん、ラブライブ本戦出場が難しいのはそこ、どれだけ歌やダンスが上手くてもファンの心を掴めなきゃいけない、逆に言えば歌やダンスが多少拙くてもファンの支持を得られれば勝ち抜ける可能性があるの」

梨子「その指標がランキングなのね……」
292 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:11:08.53 ID:Kz9+eNzNo

果南「……そろそろ頭がパンクしそう」

善子「なるほどねー……」

花丸「より心動かされるアイドルになる必要があるってことだね」

ルビィ「うん、もちろんそれだけで全てが決まるわけじゃないし、冬は冬でまた少し違った採点基準があるんだけどそれはまたその時に話すね、というわけでルビィのラブライブ講座は以上でした」ペコリ

千歌「ルビィちゃんありがとう」

曜「なかなか骨が折れそうだねー」

ダイヤ「そうですわね」

千歌「でもやることは変わらないんじゃないかな」

善子「結局のところ、人気あるグループが勝てると」

ルビィ「乱暴な言い方になっちゃうけどそういうことだね……」

果南「私達が加入して人気落ちたりしない?」

花丸「果南さん、いつもより後ろ向きズラ」
293 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:11:51.12 ID:Kz9+eNzNo

果南「そりゃぁ、後から入るわけだし、今までみんながやって来たことを台無しにしちゃったらどうしよう、とか思うじゃん?」

ダイヤ「それについては私も果南さんと同じですわ」

千歌「大丈夫!」

果南「なんでそんなこと言い切れるの?」

千歌「今まで何とかなったから!」

曜「私達だって別に誰彼構わず加入させてるつもりはないよ」

ダイヤ「他にも加わりたいという方が?」

梨子「そういう訳じゃないですけど、でもなんとなくこのメンバーなら大丈夫かなって私も思います」

千歌「だからもうそういうネガティブな考え方無し!前だけ向いてー!」

曜「全速前進ヨーソロー!」ビシッ

善子「意味不明なんだけど」

果南「あはは♪」

ダイヤ「全く、敵いませんわ」クスクス
294 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:12:36.15 ID:Kz9+eNzNo

ーーー

曜「なんじゃこりゃー!」

花丸「おっきい画面がいっぱいズラ〜!」

梨子「まさか……これ全部に映し出されるってこと?」

鞠莉「そういうことみたいね」

千歌「ほんとにプロのアーティストみたい!」

ルビィ「あわわわ……どうしよう、どうしよう、こんなところでライブするの!?」オロオロ

果南「めちゃくちゃお金かかってるねー」

ダイヤ「まさにスペシャルステージですわね……」

善子「ぅぇ……緊張で吐き気がしてきた……」

ルビィ「こんなフェスみたいな環境でほんとにやるの!?」

曜「何回確認するの、ルビィちゃん……」

ダイヤ「いきなりこんなところに立たされるなんて思いもしませんでしたわ……」
295 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:13:39.11 ID:Kz9+eNzNo

鞠莉「千歌っち、ルビィちゃん、代表の人が呼んでるから行くわよー」

千歌「あ、はーい」

ルビィ「うう、頭が回らない……」トボトボ

花丸「ルビィちゃん、頑張れ!」

果南「……」

ダイヤ「打ち合わせはいつもあの三人が?」

梨子「はい、千歌さんはリーダーで、ルビィちゃんはアイドルとか詳しいし、鞠莉さんも最年長ということで」

ダイヤ「そうでしたか……」

曜「うーん、これだけ広いとフォーメーションも少し直さなきゃダメだね」
296 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:14:20.31 ID:Kz9+eNzNo

善子「そうね、ここを直接見る人もいるわけだし、あんまり小さくまとまるような動きは無い方がいいかも」

花丸「ちょっと踊ってみる?」

曜「そだね、今のうちに動きは見た方がいいかも、とりあえずいつもの立ち位置に並んでみよっか」

梨子「こんな感じ?」

花丸「やっぱりいつもより広いね」

善子「んじゃ、半歩ずつ広がってみて?」

果南「こんな感じ?」

梨子「さっきよりは大きく見えるんじゃないかな?」

曜「これ以上広がっちゃうと踊りにくいかもだし、これで調整しよっか」

ダイヤ「分かりましたわ」
297 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:15:00.06 ID:Kz9+eNzNo

ーーー

ガヤガヤガヤ

梨子「いくら夏休みだからって……何この人だかり……」

曜「ぁぁ……もう酔ってきた……」ゲンナリ

果南「相変わらず曜は人混み苦手なんだね」

善子「そういや東京でも同じこと言ってたわね」

千歌「あー!浴衣着たかったー!」

ルビィ「仕方ないよ、ライブしなきゃダメなんだし」

花丸「浴衣は明日にお預けズラ」

ダイヤ「あんまりはしゃぎすぎて時間に遅れないようにお願いしますよ?」

鞠莉「それじゃ一時解散よー♪」
298 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:16:14.13 ID:Kz9+eNzNo

ーーー

ダイヤ「遅いですわ」

果南「まぁまぁ、まだ30分以上あるし」

ダイヤ「そういう気の緩みが後々に大事になるんです」

鞠莉「もぅだからってそんなにぷりぷり怒ることないじゃない」

ダイヤ「ダメです」

ルビィ「あ、お姉ちゃーん」

花丸「さすがダイヤさん、早いズラ」

善子「リリー達はまだなの?」

ダイヤ「まだですわ、全く……リーダーの自覚はあるんでしょうか……」

善子「……あんまり無いと思うわ」

果南「無さそうだねー……」

ダイヤ「はぁ……」
299 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:17:09.93 ID:Kz9+eNzNo

花丸「あ、あれ、千歌ちゃん達じゃないかな?」

鞠莉「あ、ほんとね、おーい♪」

曜「ほら千歌ちゃん!早くっ!」

梨子「遅くなってごめんなさい……!」

千歌「もごもご!」

ルビィ「千歌ちゃんハムスターみたいになってる……」

千歌「んくっ……いやぁ焼きそばの屋台が混んでて」アハハ

果南「あーなら仕方ないね」

ダイヤ「仕方なくありません、他のグループはもう来てるんですから、私達も挨拶して準備しますわよ」

曜「はーい」

鞠莉「梨子っち」

梨子「はい?」

鞠莉「口、ソース付いてるわよ」クスッ

梨子「っ……!」ゴシゴシ
300 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:19:58.91 ID:Kz9+eNzNo
ーーー

鞠莉「それじゃ、出番までゆっくりしてましょうか」

千歌「やっぱり外に出ちゃだめー?」

梨子「ダメって言われたでしょ?」

果南「えー」

千歌「えー」

曜「えー」

梨子「人酔いするのになんで曜さんも出たがるの……」

曜「じっとしてるの苦手だし!」

善子「そもそもトリなんか引き当てるからこんな待ち時間長いんじゃない……」

千歌「いやぁ、私そんなにくじ運強い方じゃないんだけどねぇ♪」

ダイヤ「お陰で私と果南さんの出番が締めの1曲になってしまいましたわ」

花丸「多分今日一番の注目を浴びるズラ……」

果南「荷が重い……」

ルビィ「わぁぁ♪」

鞠莉「やっぱりこうして見るとみんなハイレベルねー」
301 : ◆sHtux8fZAE [saga]:2018/07/11(水) 00:20:49.46 ID:Kz9+eNzNo

梨子「負けてられないよね」

曜「なんか……前から思ってたんだけど、梨子ちゃんって結構負けず嫌いなとこあるよね」

梨子「えっ!?そ、そうかな……」

ダイヤ「そういえば、私達に勝負しろなんて持ちかけたのも桜内さんでしたわね」

梨子「いや……あれは……」

ルビィ「いつも頼りになるお姉さんって感じ♪」

善子「まぁ、普段忘れてるけど本当はリリーも三年生のはずだしね、なんだかんだ頼りになるわよね」

梨子「年齢だけで言えばそうだけど……」

曜「私は!?」キョシュ

善子「賑やかし」

曜「この団子引きちぎるぞこのやろー!」ガシッ

善子「ぎゃー!やめなさいよー!」

ダイヤ「貴女達、あんまり騒がない!」

鞠莉「始まる前から体力使ってどうするのよ、もー」

梨子「あはは……」
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