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【ゆるキャン△】なでしこ「リンちゃん、恵那ちゃんのことが大好きなんだね」
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1 :
◆mL2ZRk1cK.
[saga]:2018/06/27(水) 11:40:14.56 ID:RgVBGVgV0
なでしこ「恵那ちゃんとリンちゃんってどういう関係なの?」
なでしこ(正月、浜松のおばあちゃん家に向かう電車内にて)
なでしこ(ぼんやりと外を眺めていたリンちゃんは、脈絡なくぶつけられた質問にぱちくり瞬きした)
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1530067214
2 :
◆mL2ZRk1cK.
[saga]:2018/06/27(水) 11:42:38.10 ID:RgVBGVgV0
なでしこ(目をほんの少し細め、咎めるように訊いてくる)
リン「何だよ、いきなり」
なでしこ「ええとね、」
なでしこ(慌てて、私は台詞を付け足した)
なでしこ(声がぶれないように、早口になりすぎないように)
なでしこ(いつもの各務原なでしこに見えるように)
なでしこ(悟られないように、気をつけながら)
なでしこ「なんとなく気になっちゃって。恵那ちゃん、昔からリンちゃんと仲良しじゃない? でも、リンちゃんは頑なに恵那ちゃんを"斉藤"って呼んでるから。あきちゃんやあおいちゃんだって下の名前で呼んでるのに」
リン「えっ、犬山さん達も? あいつ、いつの間に仲良くなってたんだな」
なでしこ「……リンちゃんって、あんまり周りを見てないよね」
なでしこ(じとっとした視線を送ると、リンちゃんはばつの悪そうな表情を浮かべた。どうやら自覚はあるらしい)
3 :
◆mL2ZRk1cK.
[saga]:2018/06/27(水) 11:45:05.62 ID:RgVBGVgV0
なでしこ(咳払いをしてから、私は話を再開する)
なでしこ「ともあれ、一番付き合いの長いリンちゃんだけが名前呼びじゃないから、なんか気になっちゃったんだよ」
リン「なるほど、そういうことか」
なでしこ(得心のいったようにこくこく頷くリンちゃん)
なでしこ(その様子を見ながら、私はこっそり胸をなで下ろした)
なでしこ(よかった、あの様子だと、多分気づいていない)
なでしこ(私が知りたいのは、リンちゃんの恵那ちゃんに対する想いだ)
なでしこ(リンちゃんは恵那ちゃんにどういう気持ちを抱いているか、どういう関係だと思っているか)
なでしこ(……恵那ちゃんがどれくらい大事な存在なのか。それが知りたいだけだった)
なでしこ(そのまま尋ねても教えてくれないだろうから、婉曲的な訊き方をせざるを得なかったんだけど)
なでしこ(でも、リンちゃんは気づかなかったみたいだ)
4 :
◆mL2ZRk1cK.
[saga]:2018/06/27(水) 11:46:58.00 ID:RgVBGVgV0
なでしこ(溜め込んだ息をゆっくり吐くと、いつの間にか下がっていた頭を持ち上げる)
なでしこ(拍子に窓の外の景色が目に飛び込んできた。住宅、土、木、川、橋、緑)
なでしこ(がたんごとんという音に乗せて流れ行くそれらは、寒さのせいか妙に白んで見えた)
なでしこ(首を傾げ、私はリンちゃんの目を見て言う)
なでしこ「どうして"斉藤"って呼んでるの?」
リン「そうだなあ……」
なでしこ(リンちゃんは腕を組むと、空を仰いで「う〜ん」と唸る)
リン「なんだろうなあ。そう聞かれても、「これ!」って断定できるような理由はないんだよな」
なでしこ「そうなの?」
リン「うん。強いて言うなら、なんとなく、かなあ」
5 :
◆mL2ZRk1cK.
[saga]:2018/06/27(水) 11:48:30.12 ID:RgVBGVgV0
なでしこ「ふうん」
なでしこ(私は眉尻を下げた)
なでしこ(駄目だよ、リンちゃん。それじゃ足りない。そんな漠然とした理由じゃ私は満足しない。満足出来ない)
なでしこ(とはいえ、リンちゃんはこういう駆け引きに鈍感なように思える)
なでしこ(私が何を求めているか見抜いていて、敢えて答えをはぐらかしているようには見えない)
なでしこ(リンちゃんは恵那ちゃんではないのだ。もちろん私でもない。……当たり前だけどね)
6 :
◆mL2ZRk1cK.
[saga]:2018/06/27(水) 11:49:56.58 ID:RgVBGVgV0
なでしこ(となると、これはリンちゃんにも答えが分かっていないと見るべきで)
なでしこ(だから、私は答えが出るように誘導しなければならない)
なでしこ(揺さぶりをかけ、心の奥深くに眠る答えを引き出さなければならない)
なでしこ(ショック療法を試みるのだ)
なでしこ「じゃあさ、リンちゃんは――」
なでしこ(極めて何でもないことのように、私は問いかける)
なでしこ「――恵那ちゃんのことが好き?」
7 :
◆mL2ZRk1cK.
[saga]:2018/06/27(水) 11:51:56.38 ID:RgVBGVgV0
リン「好きだよ」
なでしこ(即答。さっきとは対照的だ)
リン「斉藤は、私の大切な友人だよ。あいつとくだらない話をしてる時間が私は好きだ。たまにちくわの写真を見せてくれるのも好きだ」
なでしこ(リンちゃんは緩やかに笑う)
リン「……最近はキャンプに興味を持ってくれるようになって、ちょっと嬉しかったりする」
なでしこ(その口調、態度に、私は面食らった)
なでしこ「そ、そうなんだ。リンちゃん、恵那ちゃんのことが大好きなんだね」
リン「大好きってほどじゃ……。……いや、そうかもしれないな」
なでしこ(頬を少しだけ赤くし、首元をぽりぽりと掻くリンちゃん)
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