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魔女(やったー!イケメン従者ゲット〜!)男「…」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:25:22.43 ID:hiZocP/OO
〜ロウロの森〜
魔女「──つまり、良いかしら? 人狼族は満月以外でも凶暴性が色濃く残るの」
「グルルルルルッ」
魔女「目に見えて狼よりも、人狼のほうが、ヒトガタに対して敵意を持っているでしょう?」
男「ええ。確かにその通りですね、ご主人様がかっておられる狼よりも凶暴にみえます」
魔女「それは彼らに『知識』が備わっているからなのよ」
男「知識ですか?」
魔女「彼らは知っているのよ。我々ヒトガタは、彼らに対し強力な対抗手段を持っていると。そう…」
魔女「人狼族では決して持ちえない、絶対的なチカラを」スッ
ぽわぁ
男「おぉ…」
魔女「【フリーズ】」
「ギャウッ!!」パキィン
男「うわっ!? 足が四本…同時に凍りましたね…?」
魔女「ふふふ。良い目の付け所ね、予め各ポイントの定め低級魔法を放ったのよ」
男「低コストで最高のパフォーマンスを生み出す。勉強になります、ご主人様」ペコ
魔女「良いのよ。うふふ、そんな褒めなくても。ふふふ…」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1529241922
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:25:55.18 ID:hiZocP/OO
魔女「さあ、次はあなたの番。教えたとおり、私と同じように魔法を放ってみて」ポワァ
魔女「氷は溶かしてあげるわ、【バニッシュ】」ズズズ…
男「………」ソワソワ
魔女「不安かしら? ええ、わかるわ。初めて魔物相手に放つには緊張するでしょうから」
男「あ、いえ、そうではなく……」
魔女「なにか他に問題でもあるかしら?」
男「めっ、滅相もございません! ここまでお膳立てされて、出来無いなどど…!」
男「…ですが…」チラリ
「きゅーん」
男「……」
魔女「怖じ気ついた? でも、やらなきゃならないことよ、これは」
魔女「──この人狼はヒトガタを喰い殺した。つまり、近隣の村から依頼された立派な仕事」
男「ええ。わかっております、ご主人様」
魔女「なら期待してるわ」
ぽわぁ
魔女「詠唱しなさい」
男「…フリーズ」グッ
「ギャッ──」パキィーーーン
魔女「!」ピク
男「…すみません、ご主人様…」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:26:34.06 ID:hiZocP/OO
魔女「これは、どういうつもりかしら?」
男「どうやら魔翌力を込めすぎてしまったようで…人狼自体を氷漬けに…」
魔女「そう」
スタスタ
男「駄目、でしょうか?」
魔女「………」ツンツン
男「ふむぐゅっ」ぶにっ
魔女「甘いわね、それは甘いのよ。わかっているのかしら? うん?」つんつん
男「ふぁい、ふぇ、わかっ、ふぁい!」ブニブニ
魔女「魔法とは効率よ。無駄遣いはご法度、幾らあなたが彼らに慈悲を施そうとも───」
魔女「その手段と用途は、きちんと洗練化ものでないと濁りを残すわ」ツンツンツンツン
男「うぅ…すみません…!」
魔女「なんです? この不細工な氷漬けは? 魔翌力の無駄ここに極まれりですよ?」
スッ
魔女「しかし、まあ今回は見逃してあげましょう。良いですよ、わたしも機嫌が良いですからね」
男「あ、ありがたいお言葉、感謝します…!」
魔女「後片付けは任せますからね。村人への依頼完了の手紙は明日までに」
男「かしこまりました。仰せのままに」スッ
魔女「ええ。では先に屋敷に戻ってるわ」
スタスタ
スタスタ…
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:27:25.30 ID:hiZocP/OO
スタ…
魔女「………」チラ
男「よいしょ、うんこらしょ、うぉおおー!」ゴロゴロゴロ
魔女「………っ」ぎゅっ
魔女「……いい…」ボソ
魔女「すっごくいいっ!! かっこいい!! まったくなんなの!? あのニンゲン!?」キャーッ
魔女(あの顔立ち、立ち振舞い、そして声質に性格まで! ぜんぶ私の好みマックスヒートなんですけど!?)
魔女(すごい、すごい、すごい、ここ二百年、いいえ三百五十年…いままで例を見ない程のパーフェクト…!)
ドキドキドキ ドキドキドキ
魔女「き、、きてるわー…これ、きちゃってるわ〜…これ…」キューン
魔女(いいの? わたし魔女なのに、こんなイケメン捕まえて従者にしちゃおっかなとか、そんな幸せアリなの?)
魔女「………」スッ
魔女「……遠く、遠くに居を構える六人の同胞たち…わたし、やっと幸せになりそうだよ…」ホロリ
ぐぐっ
魔女「はぁ〜、テンション上がっちゃった。あとで紅茶入れてもらおっと、えへへ」ルンルン
魔女(でも運が良かったな、本当に。わたし魔女なのにさ、あんなイケメンを森で拾っちゃうなんてさ)
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:27:53.42 ID:hiZocP/OO
〜〜〜
人里離れた森の奥、そのまた奥の、ロクロの森の中心。
魔物すら近寄らない【孤高の魔女】が住まう場所。
魔女「……」
老木の大きなうろに隠れるようにして倒れていた、そのニンゲンを、
人を嫌う魔女たちとは違い、人の世と関係を保った唯一の魔女は、
男「………」
魔女(やだ、イケメン)キュン
速攻、屋敷へと持ち帰った。普段なら渋って使わない浮翌遊魔法すら放った、あの日から。
〜〜〜
はじめの頃、彼は酷く記憶に障害と、この状況に混乱しているようだった。
男「私は…なぜこのような場所に…?」
そんなの魔女の方こそききたかったわけだが、今はどうだってよかったのだ。
魔女(やだ。やっぱカッコイイ)キュン
起き上がった彼も、その発するハスキーボイスも、すべて魔女にはドストライクだった。
もうメロメロだった。ニンゲンに害する存在である魔女は心の底から思った。
〜〜〜
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:28:25.36 ID:hiZocP/OO
それからすぐに彼は、魔女の仕事を手伝うようになった。
なんでも動いていないと不安だという。彼は率先して魔女に教えを請い、
そしてすぐさま魔女が行う仕事内容を全て覚え、洗練かしていく。
男「ご主人様」
魔女「なにかしら?」ニンマリ
そしてちゃっかりご主人様と呼ばせることにも成功した、ほくほく顔の魔女だった。
男「…ご主人様」
魔女「良いのよ。すべて私に任せて、貴方はここで全てを学びなさい」
男「ありがとう、ございます」
魔女「………」キュン
すべては順風満帆。彼女は魔女らしからぬ満面な笑みで遠い未来を脳内で描いてみせる。
そう、これは数百年前から望みに望んだ悲願の希望。
魔女「…イケメン従者を、私にメロメロでとんでもないハイスペック従者を…」
作り上げてやるんだって。
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:29:01.17 ID:hiZocP/OO
〜〜〜
魔女(そして、私は彼を立派な従者にしようと、奮闘するのでした──と)パタン
魔女「数百年代わり映えのしなかった日記が、途端に勢いを増したわね、うん」コトリ
魔女「だって…仕方ないじゃない…そんなのもう仕方ないでしょう…」
「ご主人様。紅茶を持ってまいりました」コンコン
魔女「ッ!? え、ええ、入っていいわ」エホン
男「失礼します」
魔女「早かったわね。もう後処理は済ませたのかしら?」
男「抜かりなく。拠点ポイントに手紙を投函、人狼の遺体は処理しました」ペコリ
魔女(良い、その綺麗で鮮麗なお辞儀、良い)
魔女「そう。ならいいわ、わたしも事後処理を終わらせたところよ」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:29:29.20 ID:hiZocP/OO
男「ご主人様」
魔女「? なにかしら?」
男「私は貴方様にお救いいただいた身、不甲斐ないばかりですが出来ることはやってみせましょう」
男「ですから、なんなりとお申し付けください」
魔女「あ…いえ、その、これは別に個人的なものであって、気にしないでいいのよ?」
男「…恐悦至極、お言葉、痛み入ります」ペコ
魔女(ああっ! その申し訳無さそうな表情も……グッとくる……)
男「どうぞ」カチャ
魔女「ありがとう、いただくわ。さて、残った予定はどうなっているかしら?」
男「はい。今晩は、至極の御方たちの定例報告会、魔女会議が行われますが…」
男「その報告内容である、近隣の魔物討伐依頼は軒並み完了し、王国から依頼されたポーションも完成」
男「明日、行商人が拠点ポイントに訪れるでしょう」
魔女「では、すべて終わらせたのね」
男「これもご主人様の素晴らしい手腕があってこそ。感服いたします」
魔女「世辞は良いわ。ああそういえば、今回のポーション制作で消費したアイテムはどうなっているかしら」
男「こちらになります」スッ
魔女「……。まさか全て把握して、書き留めたの?」
男「抜かりなく」ペコ
魔女(イイッ!)
男「なにか至らない部分がありましたら、仰ってください」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/17(日) 22:29:55.14 ID:hiZocP/OO
魔女「……!」ピク
魔女(い、いまだっ、よし、よし! 絶対にこのタイミングだ!)ポワァ
魔女「良いわ。貴方は私が見込んだニンゲン、…どうミスを起こそうとも私は受け入れましょう」
男「………!」
魔女「未だ先程の魔法鍛錬の後悔が、そう長引くようならば私にも否があるようなもの」
魔女「──また、魔法の練習にいきましょうね」ニコ
プワワワァ〜〜〜〜ン
魔女(どうよコレ!? 魔女保有スキル『魅了』に高位魔法【ナバンガナ】との複合極太アピール!)
魔女(この絶大なる圧倒的な魔翌力波をその身に受ければ──!)
男「ご主人様…」
魔女(さすがに……さすがに…? ね…?)パチンパチン
男「ありがたいお言葉…! 非常に感謝いたします…!」ペコォーッ
男「では私はこれから抜かりなく魔法鍛錬に勤しみます! 明日、またご教授のほどお願いします!」ペコペコ
魔女「…うん…」
〜〜〜
魔女(まったく魅了されない…)ぐてー
魔女(いや信頼されてると思うし、嫌われてないと思うんだけど、イチマチどうもメロってくれないっていうか…)
魔女(しかし、魅了魔法とウィッチの最上級スキルを持ってしても靡かないか──)
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