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アイアンマン「この魔法の世界に鉄人を!」【このすば×アイアンマン】
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163 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:44:56.19 ID:RxGV+N8D0
トニー「それはこっちのセリフだ!!フライデーをおもちゃにするな!」
トニー(魔王軍相手に最も打撃を与えた優秀なパーティーだと思っていたら・・・選択を誤ったか?)
ピンポーン
トニー「・・・ピンポーンってなんだ。ここに来客なんて普通あり得ないだろ。フライデー、モニターに映せ」
ヴンッ
クリス『えーっと、は・・・初めまして。カズマって名前の人にここを集合場所に指定されて来たんだけど・・・誰かいる?』
トニー「うん?この子は・・・商談の時にいきなり店に入ってきた・・・」
カズマ「お、クリスだ。トニー、その子は俺が呼んだんだ。入れてやってくれ」
トニー「勝手に決めるな。次からは僕に事前に言え」
カズマ「次からはそうする」
トニー「フライデー、通せ」
164 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:46:39.86 ID:RxGV+N8D0
......
....
..
.
クリス「おっじゃましまーす・・・うわぁ、すごいなぁここ・・・」キョロキョロ
トニー「お菓子の家だ、自由に見てってくれ。だが一つ警告、手当たり次第に触るのはよせよ?」
クリス「うん・・・それよりも、後ろで青い顔して倒れてるアクアさんと、ひたすら光線みたいなのに吹き飛ばされては恍惚とした顔してるダクネスは・・・」
トニー「それは無視してくれ」
カズマ「トニー、いったん二人きりにしてくれないか?・・・ていうか、なんで急にメガネ付けだしたんだ?」
トニー「ちょっと気になることがあってな・・・さて、顔認証の結果はと・・・」
クリス「えっ」
カズマ「おい、トニーお前まさか・・・」
【顔認証:エリスとの一致度99.9998%】
トニー「・・・」
クリス「・・・」ダラダラ…
トニー「なんでそんな格好してこんなところにいるんだ?エリ---」
クリス「わああああああああああああああ!!!あああああああ!!」ガバッ
165 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:48:38.95 ID:RxGV+N8D0
......
....
..
.
トニーのラボ 実験室
トニー「ここなら防音だ。何の話をしてもばれないぞ」
クリス「うぅ・・・こうもあっさり見破られてしまうなんて・・・」
カズマ「顔認証って女神相手にも効くんだ・・・」
エリス「なんだか悔しいっ!」
カズマ「まぁまぁ落ち着いてくれ・・・それで、ロキの件でなんか進展があったんだって?」
クリス「・・・うん。あのね、ロキの居場所はまったくつかめなかったから、対抗できそうな神器を見つけてきたんだ」
クリス「ただ、神器は基本封印するか、相応しい人に与えているから・・・使えそうな神器は限られてて・・・」ポリポリ…
トニー「あっ、よく見たらその頬を掻く癖でも判別できるな」
クリス「もうやめてよぉ!!」ワッ
166 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:49:48.52 ID:RxGV+N8D0
カズマ「トニー、お頭をからかったときの反応が可愛いのは俺もよくわかっているけど、さすがに今はやめてやれよ。真面目な話してんだから」
トニー「悪かったよ、ついうっかり。君はからかい甲斐があってね」
クリス「も、もう!話続けるからね!それで、一つキミに渡せそうな神器があったから今度持ってきてあげる」
カズマ「マジか!あんな駄女神じゃなくてちゃんとした本物の神器が使えるのか!テンション上がってきた!」
クリス「それとね、ダクネスに渡せそうな神器が二つあって、片方はもう手に入ってるんだけど・・・もう一つは場所がわかっているだけで、悪徳貴族の手の中のままなんだ」
カズマ「ってことは・・・」
クリス「うん、アレだよ助手君」
167 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:51:32.48 ID:RxGV+N8D0
トニー「僕にも分かるように言ってくれないか?場合によっては協力する」
クリス「うーん・・・確かに、トニーがいると色々便利そうかも・・・」
トニー「話から察するに、君達でロキと戦えそうな装備を悪徳貴族が持っているから、それを何とかして手に入れるってことで合っているかな?」
クリス「その通り!」
トニー「で、どうやって手に入れるつもりなんだ?」
カズマ「俺達、仮面盗賊団が華麗に盗むのさ」
クリス「銀髪盗賊団だってば!」
トニー「悪徳貴族から正義のために武器を盗み出す・・・か、良いじゃないか。協力するよ」
クリス「よかった!まぁ、武器というか鎧なんだけどね。ほら、助手君覚えてる?前言ってた聖鎧アイギス。明日の夜にあれを取りに行くよ!」
カズマ「了解ですお頭。トニー、さっそく下っ端となったトニーに作ってもらいたいものがある」
トニー「フッ、下っ端ねぇ・・・明日で僕が昇進して一気にリーダーになるさ。それで?そんな下っ端君に何を作ってほしいって?」
168 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/12(木) 22:52:43.00 ID:RxGV+N8D0
今回はここまでとなります。次回、アイギス VS 銀髪盗賊団
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/13(金) 07:22:37.16 ID:ZxpSnBAVo
アクア達フリーダムすぎて笑う
もう少しで堪忍袋の緒が切れてたなこれ
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/13(金) 08:28:05.32 ID:PAGkyzJ40
ロキ並みに頑丈だなダクネス
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/13(金) 17:23:29.48 ID:PAGkyzJ40
カズマ「俺の良いところを十個あげろ」
フライデー『エラーが発生しました』
面白すぎる
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/13(金) 18:06:54.22 ID:66r1+x1yo
濡れ場展開はマダ〜〜
貧乳ならトニーの守備範囲だと思うが?
173 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:18:30.98 ID:9QvXAFMa0
......
....
..
.
翌日 深夜
クリス「おっ、来たね。助手君その二」
トニー「他の呼び方は無いのか?」
カズマ「下っ端でどうだ?」
トニー「・・・地球を二度も救った僕が今じゃ盗賊団の下っ端呼ばわりか・・・まぁ・・・皮肉とはいえ、自分でそう名乗った手前それで妥協するか・・・」
カズマ「少なくとも、今のあんたの見た目は下っ端そのものだぞ。なんだよ、パーカーにサングラスにスカーフ・・・下は・・・ジーンズ?」
トニー「服が無くてね。それに、スーツを着て動き回ろうものなら自分の名前を叫びながら回るのと大して変わらないだろ?」
カズマ「確かにそうだけど・・・いいのか?スーツ脱いだトニーって一体何の役に・・・ご、ごめんなさい!そんな顔しないでくれ!!」
クリス「もー、駄目だよ?人が気にしてることを言ったら。キミはそういう所を何とかするべきだよ」
トニー「別に気にしてないさ。幸運と小賢しさを取ったら何も残らないどこかの子供同じく、僕もスーツを脱いだら天才、金持ち、プレイボーイで博愛主義者程度しか残らない」
174 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:19:59.34 ID:9QvXAFMa0
クリス「うわぁ・・・トニーもカズマ君に負けず劣らず凄い口してるねぇ・・・」
カズマ「おい!俺は謝ったってのに嫌味を言いやがって、どっちが子供だ!!またあんたのスーツからリアクターだけ引っこ抜いてやってもいいんだからな!次はトイレに捨ててやろうか!!」
カズマ(誰も思いつかないような発明品を作ったり、バニルとの取引で既に俺以上の財を築き始めたりするこいつの嫌味は・・・最高に腹立つ!!)
トニー「いいのか?そんな口利いて。予備電源を作るか、スーツから外れた瞬間にリアクターが爆発するように改造すれば解決だ」
カズマ「前者はともかく後者は俺死ぬだろ!?はぁ・・・喧嘩してちゃ話が進まない。お頭、ターゲットの神器はアンダインっていう貴族が持ってるんだろ?だったら、ダクネスに頼んで融通利かせてもらうってのはどうなんだ?」
クリス「それは無理だよ。非合法な手を使っても欲しいものを手に入れるって有名な貴族なんだから、はぐらかされてお終いだね」
トニー「ったく、貴族なんてものは歴史的に見てもロクなもんじゃない」
カズマ「ほんとだよ」
175 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:21:06.51 ID:9QvXAFMa0
クリス「まぁまぁ・・・愚痴を言っても始まらないし、トニーが作ってくれた発明品を見せてもらおうよ」
トニー「そういうことなら・・・ほら、まずは暗視ゴーグルだ」ゴトッ…
クリス「えぇ・・・予想してたものより遥かにド凄いものが出てきたんだけど・・・なんというかこう・・・世界観を壊さない程度にハイテクなものが出てくるかと思ったのに・・・フックショットとか・・・」
カズマ「さっそくファンタジーをぶっ壊してきたな・・・まぁ、千里眼の暗視が使える魔道具だと思えば・・・」
トニー「お次はコレ、変声機。直前に録音した人間の声を真似する」
カズマ「おぉっ!それはとてもいいものだ!アクアの支援がいらなくなるな!」
クリス「す、すごいけどちょっと待って。これ一日で作ってきたの!?」
トニー「正確には五時間」
クリス「ひぇぇ〜・・・」
176 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:22:02.00 ID:9QvXAFMa0
トニー「もともとあった使えそうなパーツを組み合わせて作っただけだ。そんな大したことじゃない。まだまだあるぞ、麻酔銃にスタンガン、スモーク・スタングレネード、オートガラスサークルカッター・・・こんなものかな?一日しかなかったから大して用意できなかったが・・・」
クリス「良いじゃん良いじゃん!すごく盗賊団っぽいよ!」
カズマ「強盗団用のアイテムなんじゃ・・・」
クリス「よし、アイテムもそろったことだしさっそく行こ---」
ザッ…
「行かせないよ」
「「「!?」」」
カズマ「お頭!敵感知に反応です!くそっ、これでも食らえ!」シュルッ…
カズマ「『バインド』ッッ!!」ヒュンッ
177 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:22:54.18 ID:9QvXAFMa0
ズバンッ!
カズマ「・・・は?」
カズマ(俺のワイヤーを切った・・・?嘘だろ!?特注の鋼鉄製ワイヤーだぞ!?そんな簡単に切れるわけが・・・!)
カズマ「・・・って、そうだよな。その剣だったら・・・鋼鉄製でも切れるに決まってる」
?「やっぱり、君はあの時王都であった賊みたいだね。僕の事は覚えてくれているかな?」
カズマ「・・・俺に瞬殺された、魔剣のカツラギ」
ミツルギ「ミツルギだ!!誰だカツラギって!戦った相手の名前くらい覚えておいてくれ!」
カズマ「でも瞬殺だったしなぁ・・・瞬殺だったから記憶に残ってないわ」
ミツルギ「し、瞬殺瞬殺とうるさいよ・・・」
カズマ「わざわざ王都から追ってきたのか?」
178 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:24:03.67 ID:9QvXAFMa0
ミツルギ「アクセルで人類最高クラスの知力を持った人が現れたと聞いてね。それほどの知力、おそらく紅魔族以上の魔法職に違いないだろう。僕のパーティーはソードマスターの僕に、ランサーとアーチャーが一人ずつ。もう一人後衛職が欲しいと思い始めて、ここまで誘いに来たんだ」
トニー「・・・」
カズマ「・・・プッ」
ミツルギ「でも、一日中探しても見つからなくってね・・・宿に帰る途中、茂みの中から気配を感じて、探ってみれば・・・」
カズマ「お、お頭!潜伏スキルを使っていたはずなんじゃ・・・?」ヒソヒソ…
クリス「使っていたよ!でもどうして・・・」ヒソヒソ…
トニー「・・・?」
クリス「・・・助手君、キミは下っ端君に触れて潜伏してたんじゃないの?」ヒソヒソ…
カズマ「え?お頭が下っ端に潜伏スキルを使ってたんじゃ・・・?」ヒソヒソ…
179 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:25:02.39 ID:9QvXAFMa0
クリス・カズマ「「・・・」」
クリス・カズマ「「しまった!!」」
ミツルギ「何が“しまった”なのかは知らないが、盗賊なのに気配を悟らせるとは不用心だな。油断してたのかい?それとも僕を罠にハメるつもりだったのかな?」
カズマ「ゆ、油断?何のことだ?これは・・・余裕というもんだ」キリッ
クリス「有名なセリフを言ってる場合じゃないよ!!あぁ・・・アイテムの確認に夢中になりすぎた・・・!」
ミツルギ「なんだかよくわからないが・・・王都のリベンジをさせてもらうよ・・・!」チャキッ…
カズマ(や、やべぇ・・・どうしよう。勝てるヴィジョンが浮かばない・・・)
クリス「どうする?助手君。逃げるだけならできると思うけど」
カズマ「下っ端がいるからちょっとキツいと思います。何とか隙を付いて逃げることができれば・・・」
180 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:26:23.90 ID:9QvXAFMa0
ミツルギ「・・・」ジリッ…
クリス「そんな隙、見せてくれそうもないけど・・・」
トニー「・・・」スッ…
クリス「し、下っ端君!?危ないよ!?」
トニー「こういうのはまず下っ端から戦うのが定石じゃないのか?」
クリス「一体どう戦うつもりなのさ!?危ないから下がってて!」
トニー「大丈夫、ちゃんと策は考えてある」ジャキッ…
ミツルギ「君は見たことがないな・・・新人か?というか、君の着ている服はパーカーにジーンズ・・・?」
トニー「そうだな・・・剣士同士の決闘風に言うんだとしたら・・・其方が纏いし鎧は、コスプレショップで揃えたものか?」
ミツルギ「これはコスプレじゃない!ふざけた男だ・・・!」
181 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:28:06.28 ID:9QvXAFMa0
トニー「まずは小手調べ」プシュッ プシュプシュッ
ミツルギ「っ!」キンッ キキンッ
トニー「へぇ、この闇夜の中で飛んでくる弾を弾くか・・・」
ミツルギ(なんだ今のは・・・?銃か?)
トニー(麻酔銃は当てられない。だったら・・・)ピンッ
ポイッ
コロコロ…
ミツルギ「・・・?これは・・・?」
ボシュゥゥウウッ!
ミツルギ「ッ!?」
ミツルギ(煙幕!?彼が持っている魔道具は一体何なんだ?)
182 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:29:44.38 ID:9QvXAFMa0
トニー「フライデー、サングラスモードからサーマルスコープモードに切り替えろ」ピピピッ
シュゥゥゥゥ…
ミツルギ「・・・何も見えない・・・逃げたか?」
トニー(丸見えだ・・・)チャキッ
プシュッ
ミツルギ「うっ!?」プスッ
ミツルギ「ま、麻酔銃・・・?この煙越しに・・・?」
ミツルギ(本当になんなんだ!あの男の魔道具は!?やけに近代的だ!)
トニー「・・・おかしいな。人間相手ならすぐさま倒れるはずだが・・・」
クリス「多分、高レベルの冒険者だからある程度耐性があるんだと思う」
トニー「状態異常耐性ってやつか・・・本に載ってたな・・・面倒だ。プランBにしよう」
183 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:30:41.70 ID:9QvXAFMa0
クリス「プランBって?」
トニー「もうすぐ“来る”」
カズマ「・・・?なんでもいいけど、早くしてくれ!もう煙幕も晴れてるぞ!」
ミツルギ「油断はしてなかったけど・・・下っ端だと甘く見ていたようだ・・・」ユラッ…
ミツルギ「一撃で決めさせてもらうよ。安心してくれ、命までは取らない」ブンッ
キィィィィィィイン…
ミツルギ「・・・?何の音だ?」
ヒュンッ ガキンッ!
ミツルギ「うぐっ!?な、なんだこれは!?取れない・・・!」グググ…
184 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:31:23.90 ID:9QvXAFMa0
カズマ「お、おい・・・ミツルギの頭についてるあれって・・・!」
トニー「あぁ、僕のスーツの頭部だ」
ミツルギ「ま、前が見えない・・・!」
カズマ「えっと・・・どうするんだ?これ?この隙にボコボコに・・・」
クリス「いやいや!あたしのバインドで縛ればいいだけでしょ!そこまでしなくても・・・」
トニー「君達は貴族の城で使う分の魔力を残しておけ、コイツは僕一人で無力化する。ほら、下っ端に任せてくれよ?」
クリス「そ、そういうことなら・・・でも、本当にどうするの?」
トニー「こうする。フライデー、ミュージックスタート」
185 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:32:14.84 ID:9QvXAFMa0
https://youtu.be/Sp3yO7jVzn4
186 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:33:47.94 ID:9QvXAFMa0
「「「!?」」」
ミツルギ「あぐッ!?ぐああああああ!!耳があああああ!!!」ゴロゴロ…
カズマ「うわぁ・・・あれはキツい。なぁ、音楽がここまで聞こえてくるんだけど、あれって兜の中はどうなってるんだ?」
ミツルギ「あああああああっ!!!鼓膜がぁぁあああ!!!」
トニー「うーん、多分ライブ会場をそのままあの中に閉じ込めたって感じだろうか。まぁ、鼓膜はギリギリ破れないだろ」
ミツルギ「頭がくだけるううううう!!止めてくれええええ!!!」
クリス「さすがにドン引きだよ・・・ねぇ、早く楽にしてあげて・・・」
トニー「そうだな。これ以上苦しめる意味もないか」
カズマ「へいへーい!魔剣使いさんよー!とうとうあんたは下っ端にも瞬殺されちまったなぁ!!ねぇ、今どんな気持ち?下っ端にすら手も足も出せずにどんな気持ち?」ゲシッ
ミツルギ「あふっ」ビクンッ
187 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:34:21.29 ID:9QvXAFMa0
クリス「助手君!!君にはもっとドン引きだよ!!!」
トニー「さすがにそれは・・・僕も引く・・・ほら、さっさと楽にしてやろう」チャキッ
プシュッ プシュッ プシュプシュプシュッ
ミツルギ「うぅ・・・」ガクッ…
トニー「これだけ打ち込んだらさすがに眠るか・・・この世界に合わせて麻酔液の濃度を変える必要がありそうだな」
カズマ「マツラギはどうする?気絶してるうちに頭だけ残して地面に埋めようぜ」
トニー「縛るものもないし、それがいいな」
クリス「なんだろう・・・あたしたちは義賊のはずなのに・・・すごい悪党になった気分」
188 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/16(月) 21:39:04.97 ID:9QvXAFMa0
中途半端ですが今回はここまで
アベンジャーズ・インフィニティウォーのDVDが9月5日に発売されますね!待ちきれません
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 00:48:32.14 ID:uZg6wjGn0
乙
トニーが加わって性質悪くなりすぎで草
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 08:42:20.33 ID:J4eP9e8LO
乙
お互いがお互いの凶悪さにドン引きしてるの本当笑う
お前ら性質の悪さは五十歩百歩だからね?
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/17(火) 20:05:06.43 ID:JfI9+3s60
耐性あっても麻酔銃撃ちこまれまくったら中毒になりそう
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 22:17:38.25 ID:Hm/IZJUmO
まあ金さえ積めば解毒できるでしょこの世界なら
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 23:19:38.12 ID:uZg6wjGn0
金なんて積むまでもない、アクアに治してもらえば一発よ
死んでも蘇生出来るしな
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/17(火) 23:48:31.80 ID:JfI9+3s60
アクアはすげぇよ、マーベルでも死者蘇生が可能なキャラなんて
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/19(木) 21:18:09.35 ID:r4DJ5Xvc0
http://youtu.be/Sp3yO7jVzn4
196 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:14:31.48 ID:9XRFWNmQ0
......
....
..
.
トニー「よし、こんなものか」パンパン
クリス「本当に埋めるとは思ってなかったよ」
トニー「大丈夫だ。街道に近いところまで引っ張って来たし、このマツリギとかいう男が助けを呼んだら誰かが気が付くだろう」
クリス「そういう問題じゃないからね!?」
カズマ「用心に越したことはありませんよ、お頭。石橋は渡らずに叩き壊し、隣に新しい橋を建設するくらいでないと」
トニー「僕なら橋の上を飛んで、下にある橋を爆撃してふっとばす」
クリス「キミたちの野良猫並みの用心深さはよくわかったから・・・それより、これからどうするの?もう数時間もしたら朝になっちゃうけど」
カズマ「むしろ今から行くのがちょうどいい位ですよ。人間、この時間帯の方が深く眠ってて起きにくいもんです。俺が日本で家族と暮らしてた時は、このくらいの時間に飯を取りに下りるのがベストでした」
トニー「だな。僕もペッパーが起きないようにこのくらいの時間にスーツを作ってたもんだ」
クリス「き、気が合うんだね・・・あのさ、最後に聞くんだけど、この人に何の恨みもないんだよね?えげつない方法で倒したり、蹴ったり埋めたりしたけど・・・」
トニー・カズマ「「あの白い歯にパンチしたかった」」
クリス「もう・・・なにも言わないよ・・・」
197 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:15:10.37 ID:9XRFWNmQ0
......
....
..
.
アンダイン邸
カズマ「さて、どこから侵入しようか」
トニー「どこからでも大丈夫そうだ。この屋敷に見回りはいない」
カズマ「ふっ、俺達はプロだぞ?いきなり屋敷内に人がいないと決めつけて見つかったらどうするんだ?ここはプロである俺たちの意見を聞くべきだ」
クリス「そうだよ下っ端君。君は確かに世界を救ったヒーローだけど、こういうことは慣れてないでしょ?」
トニー「その一、スーツをここから上空千メートルに待機させてこの屋敷を赤外線スキャンしたから屋敷内に見回りがいないのは分かっている。その二、僕はスーツ無しで敵の屋敷に侵入したことがある」
クリス「・・・ほ、ほら・・・あんまり機械に頼りすぎるのも良くないでしょ?」
カズマ「そうだよ・・・プロの直感とか大事だろ?で、でも・・・便利になるのは良い事だし、下っ端の顔を立てる為にもその言葉を信じて屋敷に突入し・・・その胡散臭いものを見る顔はなんだよ!!」
トニー「・・・入るぞ?窓は僕が開ける」キキキ…
キンッ
トニー「ほら、開いたぞ。ささっと盗ってしまおう」
クリス「そのガラスサークルカッターなんだけどさ・・・」
トニー「わかってる。君にあげるよ」
クリス「やった!」
198 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:17:32.57 ID:9XRFWNmQ0
......
....
..
.
アンダイン邸 内部
カズマ「お頭、いちいちお宝の前で止まらないでくださいよ。目的は神器ですよ」
クリス「それは良くわかってるんだけど・・・目の前にお宝があるとついつい・・・これ一つで貧しい子供たちがどれだけ助かるんだろうって・・・」
トニー「その姿でも君は女神様って訳か」
クリス「お、おぉ・・・///そういきなり褒められると反応に困るよ・・・でも、下っ端君も元の世界では寄付とかしてたでしょ?」
トニー「・・・破壊兵器を売ったお金でな」
クリス「っ!ご、ごめん!」
199 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:18:26.08 ID:9XRFWNmQ0
トニー「気にしてないさ。もう武器商人じゃないしな・・・いや、人同士の争いに使われないようにする事を条件にしているとはいえ、また武器を売ってるし、僕は同じことを繰り返しているのか・・・?」
クリス「そ、そんなことないよ。ちゃんと罪悪感の元、もう同じことが起こらないように努力しているんでしょ?」
クリス「確かに、たくさんの破壊兵器を作ったのかもしれない。でも、戦争はあなたが作った物ではないのですよ」ニコッ
トニー「・・・神に懺悔したつもりじゃなかったんだが・・・ありがとう、気が楽になったよ」
クリス「んもー、一言余計だなぁ」
カズマ「お頭、俺って今はまだしゃべるべきではないですよね?」
クリス「うん。台無しだよ助手君」
トニー「湿っぽいのは君達には合わないだろ、それでいい。さて、そうこうしてるうちに宝物庫についたわけだが・・・」
クリス「ちょっと待ってね・・・うん、やっぱり罠がある。解除するからちょっとまってね」カチャカチャ…
カズマ(・・・?宝物庫から妙な気配がする・・・人でもモンスターでもない・・・)
200 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:19:46.61 ID:9XRFWNmQ0
カチッ
クリス「よし、開いた!さぁ入ろう!」
カズマ「待ってくださいお頭、この中に・・・」
ガチャッ
クリス「・・・どうしたの助手君?」
カズマ「あれっ?」
トニー「Wow・・・これはすごいな、宝の山だ。カズマ、なんかあったのか?」
カズマ「いや・・・なんか妙な反応を感じたんだけど・・・うーん、勘違いかな?」
クリス「おぉっ、助手君見て見て!これとかすごい値打ちものだよ!」
カズマ「ひゅーっ!こいつぁすげぇ!!たんまりありますぜ!!」
トニー「・・・なぁ、鎧はどこにあるんだ?」
201 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:21:06.96 ID:9XRFWNmQ0
クリス「えっ!?本当だ!鎧が無い!でも、神器級のお宝の気配はするんだけどなぁ・・・」
トニー「スーツのスキャンによると、ここに隣接した部屋がもう一つあるはずだが・・・」
カズマ「なるほど・・・隠し扉出てこい、隠し扉出てこい・・・」ペタペタ
ボコッ…
ズズズ…
カズマ「イェーイ」
トニー「へぇ、やるなカズマ」
カズマ「カズマ先輩と呼べ」
クリス「アホな事やってないで、アイギスを回収するよ」
トニー「・・・これが伝説の鎧ってやつか。鎖でがんじがらめにされていかにもって感じだ」
クリス「うん。これこそが聖鎧アイギス。この世で最も頑強で、身に着ける者に勝利をもたらす神器だよ。どんな戦いにも負けなかった無敵の鎧・・・ご主人様が病で亡くなる最期まで、よく頑張ったね・・・」スッ…
カズマ(本物の女神様だ・・・)
《おい坊主、気安く触ってんじゃねぇよ》
202 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:22:07.57 ID:9XRFWNmQ0
クリス「えっ・・・坊主・・・?それってあたしの事!?というか、アイギスって喋れるの!?」
カズマ「鎧が・・・喋った・・・?」
トニー(驚くべき光景なんだろうが、なんでだろう。見慣れてる気がする)
アイギス《なんだよ?坊主じゃねぇのか?ならもうちょっとだけ触っていいぞ。俺の名はアイギス。三人共初めましてかな?喋って歌えるハイブリッドなアイギスさんとは俺の事よ!!チョリース》
トニー「こんなのが・・・伝説の防具?」
クリス「正直喋るだなんて思っていなかったから・・・驚いたけど・・・とりあえず話があるんだ、アイギス」
アイギス《アイギスさんって呼べよ小僧》
クリス「小僧じゃないよ!なんなのこの神器!?なんでそんな態度がデカいのさ!?」
トニー「おい無機物、あんたはただの鎧だろ?つべこべ言わず、僕たちについてきて役目を果たせ」
アイギス《なんだこのおっさん?無敵の鎧の俺に向かってずいぶんな態度じゃねぇか?ん?俺は神器オブ神器だよ?お前が普段着ている鎧なんて鉄屑と思えるほどのな!》
トニー「僕はあんたよりもっと価値があって使える鎧を持っているし、作れもする。黙って付いてくるか、ここでスクラップにされて向こうで修理してもらうか選べ、ブリキ野郎」
203 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:23:06.91 ID:9XRFWNmQ0
アイギス《ぷっちーん、アイギス切れちゃった。上等だよクソジジイ!年寄りだからって容赦しねぇからな!!》
アイギス《いいか!?俺は神器だ!喋るだけの防具じゃないんだぜ!?俺は自分の意思で動ける!この全身鎧の俺がお前みたいなおっさんに殴り掛かったらどうなるだろうなぁ!?》
クリス「ちょっと落ち着いて!ねぇ、アイギスも頼むから話を聞いて!キミの力が必要なの!」
アイギス《うるせぇド貧乳!顔が良いからってなんでも頼み事聞いてもらえるなんて思い上がってたの?自惚れもいいところですなぁ!常識と魅力的な巨乳を付けてから再挑戦してね!!というわけで引っ込んでな!その胸のようによぉ!!》
クリス「なにおおおおお!!」ガンガン
アイギス《おーっと、胸は出てなくても手はでるんですね?でもそんなパンチじゃマイボデーには傷も付きませーん!》
クリス「きーっ!」
アイギス《そんなヘナチョコパンチは効きもしないが、黙って殴られる俺じゃねぇ。おい、そこの変な仮面した小僧、俺の鎖を解け。いまからこの二人に神器ってもんを見せてやるからよ》
204 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:23:57.24 ID:9XRFWNmQ0
カズマ「え、やだよ。なんでお前の有利になりそうな状況を作ってやらなきゃならないの?お前無機物のくせにガタガタうるせぇんだよ!下っ端、こいつの体に刃物かなんかで口じゃ言えないような絵を彫ってやろうぜ」
トニー「良いアイディアだな、先輩。宝物庫の中に切れ味が良さそうなダガーがあったはずだ。表面を削って絵を描く位ならできるだろう」
アイギス《お、おい!動けない相手に何をする気なんだよ!?》
カズマ「お前の胴体部分に卑猥なものをいっぱい彫ってやる。大人のジョークグッズみたいな見た目にしてやるよ」
トニー「僕は四肢と頭部に世界各国の言葉で“ガラクタです”って文字を掘ってやる。これであんたは今後どこへ行っても一目でガラクタって分かるわけだ。良かったな?自己紹介する手間が省けるぞ?」
アイギス《いやあああ!いやだあああああ!!やめてくれええええ!!》
クリス「ねぇ・・・今回の目的分かってる?さっきまで喧嘩してたあたしが言うことじゃないけど、さっきからキミ達にはドン引きしてばかりだよ・・・」
トニー・カズマ「「こいつよりはマシ」」
205 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:26:28.05 ID:9XRFWNmQ0
クリス「どっちも最低だよ!?神器に何てことしようとしてるのさ!?」
アイギス《お前ら一体何なんだよ!?何が目的なんだ!?というか、どうしてこれだけ騒いでも誰も来ねぇんだよ!助けてーっ!人さらいー!!》
カズマ「バカッ!デカい声出すんじゃねぇ!・・・って、あれ?確かに警報もならなければ警備の声も聞こえない・・・どうなってるんだ?」
アイギス《者ども出会え出会えーっ!!》
「・・・」
アイギス《本当にどうなってやがんだ!!おい、何しやがった!》
トニー「ハッ、見た目通り頭の中はからっぽみたいだな。僕はこの世界随一の知力持つと言われている男だぞ。あんたが喋り始めた時点でこうなることを予測して、上空で待機してた僕のスーツが煙突を通してこの屋敷内部に催眠ガスを充満させてある」
カズマ「おい!脱出するときどうするんだよ!この部屋にもガスが来るんじゃねぇのか!?」
トニー「出るときに息を止め、その間に窓から抜け出せば問題ない。そしてこの部屋は宝物庫だ、分厚い扉にこの隠し扉、ここまでガスは来ない」
206 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:27:20.52 ID:9XRFWNmQ0
カズマ「だってさアイギス。今のお前にできることは誰にも届かない叫び声を上げ続ける程度だよ!ふははははは!!!神器が聞いてあきれるぜぇー!」
アイギス《いやああああああ!!誰かたすけてええええ!!》
クリス「二人共ちょっと静かにしてて!あたしが話をつけるから!」
アイギス《お嬢ちゃん!さっきは貧乳とか言って悪かった!!助けてくれ!あいつらイカれてる!》
クリス「あ、あのねアイギス・・・あたしたちはキミの力を借りに来たんだ」
アイギス《俺の力を・・・?えっとさ、つまりそれってあんさんが俺の中に入って一つになりたいってこと?》
クリス「言い方がなんか変だし、そういう意味でもないよ。あなたに相応しい人に着てもらう。今この世界には恐ろしい敵が来ていて、キミのような強力な力を持った神器が必要なんだ!」
クリス「今こうしている間にも、世界滅亡にまた一歩と近付いているかもしれない。そしてアイギスは、それを止めるために存在する唯一無二の存在。ねぇ、アイギスお願い。あたしの言うことを聞いてくれない?」
アイギス《えー・・・なんだかそれっぽい事言ってるけど、要するに鎧として持ち主を守れってことだろ?嫌だよそんなん。鎧だって叩かれたら痛いし、このピカピカボディは傷つけたくない》
アイギス《大体、その持ち主って言うのは俺のお眼鏡にかなうようなヤツなのか?》
クリス「うん。正義感と勇気のあるヒーローみたいな人に・・・」
207 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:28:19.59 ID:9XRFWNmQ0
アイギス《ちっげーよ、中身なんてどーでもいい。見た目だ見た目!巨乳で可愛い系がいいなぁ。スレンダー系も嫌いじゃないよ!もちろんガキはNG、鎧の中は薄着で頼むわ。あ、職は剣士ね。前のご主人も剣士だったし》
トニー「なぁ・・・こいつは海の底にでも沈めておかないか?鎧ならこんな奴よりもっといいのを僕がつくってやるよ」
クリス「気持ちは分かるけど、これでも神器だから・・・我慢しなくちゃいけないんだ」
カズマ「お前は鎧だろうが。選り好みしてないで働けよ」
アイギス《鎧にも選ぶ権利はあるとおもうんだ》
トニー「美人・・・か」
カズマ「そんなに考えなくてもいいだろ。もう問答無用で連れていっちまおうぜ?」
アイギス《なぁ、頼むよ・・・俺の元ご主人が病で死んじまって、俺なんだかんだで寂しいんだぜ?心の穴を埋めさせてくれよ・・・》
クリス「アイギス・・・」
カズマ「な、なんだか少しかわいそうになってきた。お頭、なんか手は無いんですか?」
クリス「う、うーん・・・」ポリポリ…
208 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:29:05.97 ID:9XRFWNmQ0
トニー「・・・」ゴソゴソ…
カズマ「・・・?おい、トニー何やってるんだ?」ヒソヒソ…
トニー「実はアクアに小さくされたホログラム発生装置を持ってきてたんだ。万が一見つかったときの対策としてな」ヒソヒソ…
カズマ「まさか・・・」
トニー「そういうこと」
クリス「何が“そういうこと”なの?」
トニー「アイギス、君にとっておきの美人を紹介しよう」ピッ ピピッ
アイギス《・・・?》
トニー「力を貸してくれ、ペッパー」カチャッ
ヴンッ…
209 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:31:35.82 ID:9XRFWNmQ0
ペッパー『初めまして、アイギス。私はヴァージニア・ポッツ。ペッパーでも構わないわよ?』
アイギス《へいへーい、ドチャクソ美人さんじゃないですかぁ!》
クリス「トニー、一体どうやってるの?」ヒソヒソ…
トニー「彼女はペッパー、僕の恋人兼社長をしている。そして、僕のラボのデータバンクにはペッパーの映像記録が山ほどある。それを利用してペッパーの姿をホログラムで、声は変声機を応用してフライデーに喋らせている」ヒソヒソ…
カズマ「なんという科学の力技・・・」
アイギス《どういった魔法かは知らないけど、キミとは話せるんだね?ペッパー》
ペッパー『もちろんよ。なにから話す?』
アイギス《じゃぁスリーサイズから・・・》
トニー「おい」
210 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:43:43.35 ID:9XRFWNmQ0
>>209
ペッパー
本名:ヴァージニア・ポッツ
ペッパーというあだ名の由来は顔のそばかすが胡椒(ペッパー)みたいとトニーが言ったことから
元々はトニーの秘書だったがアイアンマン2でトニーの跡を継いで社長に就任
頭脳明晰で美貌もあり、行動力も持っている。トニーとは交際しており、トニーにとってなくてはならない存在となっている
しかし、シビルウォーではその仲はあることが理由ですっかり冷え切ってしまっていた
そして、スパイダーマン・ホームカミングでは・・・
ちなみに、ペッパーを演じているグウィネス・パルトロウさんは2013年にアメリカで最も美しい人ランキング1位を取っている
https://imgur.com/a/BapRLoe
美っっ人
211 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:45:10.39 ID:9XRFWNmQ0
ペッパー『それはもっと親密になったから教えてあげるわ?』
アイギス《アイギス、ペッパーと親密になりたいなぁ!!実際の君に会いたいよ!!》
カズマ「キャラがブレまくってんぞコイツ」
クリス「しっ!」
ペッパー『もちろん、私も会いたいわ。来てくれる?』
アイギス《よろこんで!おい、お前ら!案内してくれ!ぼく、ペッパーに会う約束取り付けちゃったからさ!》
カズマ「さっきの同情を本当に返して欲しい」
トニー「うまく行ったみたいだが・・・なんだかとても複雑な心境だ・・・」
212 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/22(日) 21:48:38.74 ID:9XRFWNmQ0
今回はここまです
出番が少ないですが、個人的にアイギスは好きなキャラです
14巻出てきてくれて嬉しかった・・・
ちなみに私が一番好きなヒロインはガモーラです
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/22(日) 21:52:42.39 ID:RVVx6WaAo
乙
この鎧本当に役に立つんだろうか……
というかカズマと行動レベルが同じってそれでいいのか世界最高の頭脳
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/22(日) 21:54:35.73 ID:KodspuSs0
アイアンマン3でテロリストに自宅の住所教えちゃうぐらいだし
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/22(日) 22:21:11.97 ID:KodspuSs0
マーク48がアイアンスパイダーで
マーク49がハルクバスターマーク2
マーク50がサノスに傷を付けたやつ
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/25(水) 22:11:32.33 ID:PZ2JyzDP0
乙
217 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/28(土) 00:46:29.29 ID:GJxyzRgg0
更新は来週の月曜日になります
もう少しお待ちください
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/29(日) 17:30:13.02 ID:uAn3O7cs0
http://livedoor.blogimg.jp/ak1127-masked/imgs/f/4/f40c349e.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/ak1127-masked/imgs/e/9/e9b3e8bc.jpg
219 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/30(月) 20:10:14.69 ID:wKngUHfn0
今日続きを投稿予定でしたが矛盾点等のミスが見つかり、書き直しをこ行う為続きの投稿は明日になります...
申し訳ないです
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/31(火) 01:17:30.94 ID:f5y2/lA1o
エタらなければありがてぇ
221 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:28:44.34 ID:kbTsVBAn0
......
....
..
.
アイギス入手から二週間後
めぐみん「滲み出す混濁の紋章、不遜なる狂気の器」
めぐみん「湧き上がり、否定し、痺れ、瞬き、眠りを妨げる」
めぐみん「爬行する鉄の王女、絶えず自壊する泥の人形」ズズズ…
ゴゴゴゴ…
めぐみん「結合せよ!反発せよ!地に満ち、己の無力を知れ!」バッ
めぐみん「砕け!『エクスプロージョン』ッッ!!」
カッ
ドォオオオオォォォンッ!!
めぐみん「あうっ・・・」ドサッ…
222 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:29:45.20 ID:kbTsVBAn0
トニー「お疲れさん」シュゴゴゴゴ…
スタッ
めぐみん「どうでしたか?私の今日の爆裂魔法は・・・?」
トニー「六八点って所だな」フーッ…
めぐみん「ぐぬぬ・・・トニーはカズマより厳しいですね・・・そこまで下がった理由は何ですか?」
トニー「空から見ててわかったが、君は今回威力をかなり重視しただろ?おかげで爆炎の形が歪だ、美しくない。クレーターも同様だ」
トニー「そして、同じ理由で木々や岩の破片が跡形もなく消し飛んでいるのも減点の理由。大きな爆発を魅せるときは、大小様々な破片があるとより効果的だ。爆発した後に破片が降り注ぐことで余韻ができる。さっきまで形を留めていたものが粉々になって空から降ってくることによって、恐怖の演出となるんだ」
めぐみん「うむむむ・・・確かに・・・思い当たる節が・・・」
トニー「だが、悪いところだらけじゃないぞ?爆発の衝撃波が僕のスーツ越しにも響いてきたし、音圧は最高。まぁ、つまり・・・」
めぐみん「つまり・・・?」
トニー「・・・ナイス爆裂だ。なぁ、これ言わなきゃ駄目?」
めぐみん「ナイス爆裂!もちろん、これだけ的を射た評価ができるのであれば、ぜひとも言ってください!というわけで、次はトニーの番です」
223 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:30:52.21 ID:kbTsVBAn0
トニー「ようし・・・今からあの山の一角を消し飛ばしてやろう」スッ…
ガシュンッ…
〔エネルギー充填開始…〕
キュィィィィ…
トニー「フライデー、パワーを一気に胸に集めろ」
〔エネルギー充填率60%〕
ギュンギュンギュン…
めぐみん「おぉおお・・・」
〔エネルギー充填率100%〕
ヴゥンッ…
トニー「しっかり見ておけよ!」
ボッ!
ヴァゥウウウウウゥゥゥンッ
ズガァアアアアアアッッ!!
パラパラ…
224 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:31:32.23 ID:kbTsVBAn0
トニー「・・・」シュゥゥ…
ガシュンッ…
トニー「どうだ?」
めぐみん「ぐっ・・・山を吹き飛ばした破片がここまで・・・!私は人類最強の一撃を持っていると自負してましたが・・・まだトニーの一撃を超えられませんか・・・無念・・・ただひたすらに無念です・・・」
トニー「科学の力は侮れないだろ?探求心が枯れない限り、僕はどこまでも強くなる」
めぐみん「ぐぅぅうっ・・・悔しいです・・・死ぬほど悔しい・・・!次こそは・・・次こそは必ず・・・!」ギリギリ…
トニー「そんなに歯ぎしりしてたら歯が爆裂するぞ?君は僕より若いんだ、まだまだ伸びしろがあるさ。なっ?焦るなよ」
めぐみん「そういうカッコいい勝者のセリフを言われると余計悔しいですよ!・・・まぁ、今の私は第一形態で本来の実力の四分の一も出せていないので、これも仕方ありませんが・・・それじゃ、おんぶお願います」
トニー「はいはい、ここ最近僕にばっかり頼むのはどうしてなんだ?」グイッ
225 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:32:00.30 ID:kbTsVBAn0
めぐみん「トニーなら屋敷かラボまでひとっ飛びじゃないですか、便利なんですよ。しかも、空から見る景色は綺麗で気持ちが良いですし。おまけにこのカッコイイ鎧は見ていて飽きません。それに、近頃は行方不明事件が増えていますしね」
めぐみん「爆裂魔法を撃つ前ならまだしも、撃った後じゃ不安ですから・・・空を飛ぶなら安心です」
トニー「褒めてくれるのは嬉しいが、僕を便利な足か何かと思ってないか?」
めぐみん「そ、そんなことはないです・・・よ?」
トニー「・・・」
トニー「そうだ、めぐみん。カズマの背中より安心するか?」
めぐみん「いえ、私はやっぱりカズマの背中が一番安心します。なにせ、私の好きな男の背中ですから」
トニー「・・・からかうつもりで聞いたんだが・・・君は妙に男らしいな」
226 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:33:35.71 ID:kbTsVBAn0
めぐみん「好きなものを好きと言っているだけですよ。というか、知っていたんですね?」
トニー「あれだけ常日頃から目で追ってたら嫌でも分かるさ」
めぐみん「そ、そうでしたか・・・最近カズマが妙にモテだして気になるんですよ、そのうちかっさらわれてしまうんじゃないかって・・・」
トニー「君はアタックしないのか?」
めぐみん「してますが、あの男いざって時になるとヘタれるんですよ・・・」
トニー「あぁ・・・カズマの気持ちが分からなくもない・・・僕も本命には奥手だったしな」
めぐみん「本命には・・・?そ、それはどういう意味ですか!?教えていただけませんか!?」
トニー「その辺はラボでフライデーにでも聞くといい、きっといい相談相手になってくれるはずだ。恋愛面のアドバイスについてアップグレードしておこう」
めぐみん「フライデーは本当に優秀ですね」
トニー「当然だ、僕が作ったんだからな。さ、そろそろ帰るから掴まれ」スッ…
めぐみん「あっ、帰ったらまた私とボードゲームしてくださいね。まだトニーには一回しか勝てていないので」
トニー「勿論いいとも。だが・・・最初の一回以外の勝ちを君に譲る気はないからな?」
めぐみん「ふふふ、今の内に勝利を味わっておくがいいですよ・・・」
トニー「それじゃ屋敷に向けて出発」シュゴゴゴ…
ドシュゥゥゥウッ…
227 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:34:19.32 ID:kbTsVBAn0
......
....
..
.
アクセル上空
キィィイイイイン…
めぐみん「あの、トニー?」
トニー「トニーだ」
めぐみん「今思い出したのですが・・・結局職は何にしたのですか?賢者ですか?」
トニー「冒険者」
めぐみん「えっ」
トニー「冒険者」
めぐみん「カズマの真似ですか?やめておいた方が・・・」
トニー「違う!僕は科学で戦う、魔法は使えない。だから役立つスキルを覚えるために冒険者にした。鍛冶スキルに速読スキル・・・後は知力向上につながるスキルをいくつか・・・」
めぐみん「・・・それだけのスキルを一体どこで手に入れてきたんですか?教えてくれる人がいないと覚えられないでしょう?それにレベルだって・・・」
ピピピッ
トニー「?」
〔ギルドで緊急クエスト発令〕
トニー「・・・!めぐみん、話はあとだ。ギルドで何か騒ぎがあったみたいだぞ」
228 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:35:06.39 ID:kbTsVBAn0
......
....
..
.
アクセル ギルド
アクア「ふわああああ!ぶあああああ!うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!!」ボロボロ
トニー「・・・どういう状況なんだ?」
めぐみん「ギルドで騒ぎがあると聞いて来てみれば・・・やっぱりカズマとダクネスがいましたか。というか、どうしてアクアが号泣しているのですか?カズマがまた泣かせたのですか?」
カズマ「俺がいつも騒ぎの中心にいるみたいに言ってんじゃねぇよ!俺は何もしてないからな!」
ダクネス「それが、この街のアクシズ教徒の一人が行方不明らしくてだな・・・最近急に増えだした行方不明事件に巻き込まれたのではないかと案じているのだ」
アクア「ねぇ、聞いてめぐみん!!久しぶりにウチのかわいい信者達の顔が見たくなったから、アクシズ教会に行ったの!でも誰も居なくて・・・きっとエリス教会に石を投げてるか、エリス教の炊き出しを根こそぎ貰いにでも行っているんだと思ってずっと教会で待っていたの!!でも・・・でもっ・・・!」グスッ…
229 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:36:15.06 ID:kbTsVBAn0
めぐみん「誰も帰ってこなかったと・・・この街のアクシズ教徒といえば、私にも心当たりがあります。しかし・・・アクシズ教徒が行方不明なんて・・・」
カズマ「うん、正直なんの緊張感も沸いてこないな。その辺の路地裏とかで酔いつぶれて寝てるんじゃないか?大丈夫だって、ギルドとかレストラン裏のゴミ捨て場とか見張ってたらそのうち漁りに来るって」
アクア「はっ倒すわよクソニート!ゴミ捨て場も路地裏も探してきたわよ!!」
カズマ「えぇ・・・」
アクア「ねぇ!めぐみんも何とか言ってやってよ!!」
めぐみん「正直・・・私もそんな気がします・・・そのうち何事もなかったかのようにふらっと現れそうな・・・」
アクア「クソニートはまだしも、めぐみんまでそんなこと言うの!?受付の人にもアクシズ教徒の一人が行方不明なんですって聞いたら“どこかへ遊びに行っているだけじゃないか”ってまともに取り合ってくれなかったのよぉぉおお!」
カズマ「で、緊急クエストが発令されたから俺たちも来たわけだけど、クエストの内容はなんだ?」
トニー「僕も気になっていたところだ。だがその前にカズマ、めぐみんに体力を分け与えるか、代わりに背負ってくれないか?スーツをまとった僕がめぐみんを背負ってるこの光景はシュールすぎる」
カズマ「確かに・・・んじゃ、俺が預かるよ」グイッ
230 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:37:07.07 ID:kbTsVBAn0
ルナ「冒険者の皆さんがお集まりいただけたようなので、今よりクエストの説明を行います」
ルナ「今回のクエストの内容は討伐でも、街の防衛でもありません」
ルナ「・・・行方不明者の捜索となります」
ザワッ…
ルナ「はい、皆さんが何をおっしゃりたいかは分かります。こういうのは本来警察の仕事です。ですが・・・警察では対処できないだろうと断定されたのには大きな理由がありまして・・・」
ルナ「まず、被害はアクセルだけではなく、王都を含めた他のあらゆる街でも確認されています」
カズマ「王っ・・・!?」
ルナ「特筆するのは、その行方不明者が発生する頻度と範囲、そして行方不明となった方々の素性です。二人の高レベル冒険者が、距離の離れた別々の街でほぼ同時に行方不明になったそうです。しかも、こういった例が既に数件起きています・・・」
ルナ「この事態を重く見たギルドは、これをモンスターによる被害ではなく、魔王軍による誘拐と見て、ベルゼルグ国内に存在するすべてのギルドに緊急クエストを発令しました」
ルナ「なので、正確なクエスト内容は行方不明者の捜索と、これらの事態に関わっていると思わしき魔王軍の兵士の捕縛です」
「・・・」
ルナ「さ、最後に・・・このクエストには期限が存在しません。冒険者の皆さんに各々で捜索してもらうことになります・・・もちろん、このクエストには特別報酬が出ます!それでは、どうかご健闘を祈っています!以上です!解散してください!」
231 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:37:51.76 ID:kbTsVBAn0
ザワザワ…
ゾロゾロ…
めぐみん「・・・カズマ、どう思いますか?」
カズマ「え、俺!?いや・・・まださっぱりって感じだな・・・目的も方法もよくわからない。人質にして交渉するつもりなら、冒険者より貴族とか攫うだろ?普通は」
カズマ「貴族は警備が厳しくて攫えないのかとも考えたけど、高レベル冒険者を攫えるんだとしたら、貴族を攫うことも難しくないはずだ」
ダクネス「私も同意見だ。国へ人質を取ってるなら、貴族を攫うべきだろう。何故だ・・・貴族でもあり、冒険者でもある私を何故攫わない・・・!私を攫って檻に入れ、動物のように扱えばいいだろうに・・・!そして言うのだ!“オイオイ、こいつぁ上玉だぜ!人質としてここにいる間、オレ達が可愛がってやるよ!なぁに、安心しろ・・・命は取らねぇよ、命はな!”などと言って、私の服を引き裂いて・・・!んくぅっ・・・///」
トニー「カズマ」
カズマ「帰ったらバインドで縛って玄関にでも転がしておいてやるから今は発情するな、この変態」
ダクネス「ほ、本当だな!?/// 約束だからな!?」ハァハァ…
トニー「さすが」
232 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:38:44.61 ID:kbTsVBAn0
めぐみん「誘拐の方法についてですが・・・人を攫うんだとしたら、やっぱりテレポートあたりでしょうか?」
カズマ「俺もそれは考えた。でも、テレポートには登録が必要だろ?街の前にテレポートしてきたら大騒ぎだし、かといって魔王軍が街の中に紛れこむのは難しいと思うんだよ」
めぐみん「でも、これだけの短期間で存在を悟らせず大勢の人間を誘拐できる魔法なんて他に知りませんよ?」
カズマ「それなんだよなぁ・・・」
トニー「いや、カズマの言う通りだ。テレポートじゃない」
めぐみん「・・・何故分かるのですか?」
トニー「僕のラボに来てくれ、説明しやすい。それじゃ後でな」スタスタ…
カズマ「あ、ちょ・・・せめて俺だけでも連れてって・・・」
ドシュゥゥゥウッ
キィィィィン…
カズマ「・・・」
ダクネス「・・・さっ、ラボまで歩くか」
カズマ「ったく・・・ほら、アクア。いつまでもメソメソしてないで・・・」
アクア「・・・すかー・・・」
カズマ「・・・」
233 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:40:34.16 ID:kbTsVBAn0
......
....
..
.
トニーのラボ
トニー「さて諸君、さっきの話の続きだが・・・」
アクア「ねぇねぇ、その前に孵卵器にいるゼル帝の様子を見てもいいかしら?女神の勘によると、そろそろ生まれると思うの」
トニー「向こうにいるが、コンピューターの計算によるともう少し先だぞ」
アクア「よかった!私がいないところで生まれるのはかわいそうだもの!」
トニー「なぁ、非常に言い難いんだが・・・DNA検査、レントゲンとあらゆる手を試してみたが・・・あの卵の中身はどう考えても鶏だ」
カズマ「お前そんなことまで頼んでいたのかよ・・・そんなことしなくても鶏だって分か・・・おいコラ、聞こえないフリしてんじゃねぇ!!」
トニー「話進めていいか?」
ダクネス「ほら、お前ら・・・話を聞く姿勢をとれ」
カズマ「お前が言うなと言いたい。で、テレポートじゃない理由だったか?」
234 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:41:13.18 ID:kbTsVBAn0
トニー「そう。モニターにご注目、カズマなら・・・これが何か分かるはずだ」ピッ ピピッ
ヴンッ
カズマ「これは・・・心電図?」
トニー「グラフと答えてほしかったが・・・まぁ、半分正解だ。トニーポイント二十点あげよう」
カズマ「・・・なにそれ、集めたら何があんの?」
トニー「特に何も」
カズマ「舐めんな」
235 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:41:52.61 ID:kbTsVBAn0
トニー「冗談はさておき、これはとあるエネルギーの流れを可視化したやつだ。なんだと思う?」
めぐみん「この波の形・・・もしかして・・・魔力を可視化したのですか?」
トニー「大正解。さすがは僕に次ぐ知力の持ち主だ」
めぐみん「ぐっ・・・“次ぐ”というのがなんとも・・・」
カズマ「いや、サラッと言ってるけど魔力を可視化ってなんだよ」
トニー「魔力を科学的に解明しようと思ってね。完全に解ったとは言えないが・・・魔力は生体電気に酷似している。そして、今画面に映っているこの波はテレポートを使った後に空間に残るものだ」
トニー「行方不明事件が発生したと聞いたときにテレポートでの誘拐の線を疑って街中のあちこちをドローンで調査したが・・・これと同じグラフに当てはまる反応は見受けられなかった」
めぐみん「それがテレポートではないと決めた理由ですか?」
トニー「そういうこと。まぁ、他にもある」
236 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:42:40.46 ID:kbTsVBAn0
トニー「テレポートは魔法防御力が高ければ抵抗することができる。高レベル冒険者相手でも不意を突ければテレポートで飛ばせるかもしれない。だが、王都では誘拐事件が既に何度か発生していた。それなら街中で注意喚起されているはずだろ?でも行方不明者は後を絶たなかった」
トニー「警戒している高レベル冒険者を、詠唱時間が長く、発動させるには対象の近くに接近しなくちゃならないテレポートで飛ばすのは至難の業だ」
トニー「結論、テレポートじゃない」
めぐみん「・・・一体いつから魔道学者になったんですか?」
トニー「昨夜から。王都や紅魔の里からかき集めた魔導書や論文をすべて読んだ」
ダクネス「王都に行ってきたのか!?しかも、魔導書を貸してもらった!?いや、というか・・・すべて読んだ!?」
トニー「おちつけ。王都の図書館では、僕の冒険者カードを見せるだけでいくらでも貸してくれた。紅魔の里は大変だったが・・・」ハァ…
カズマ「一体何をさせられたんだ・・・」
237 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:44:26.99 ID:kbTsVBAn0
トニー「スーツの見た目が気に入ったらしくてな・・・魔導書を貸す代わりに五十回くらいカッコイイポーズ取らされたり、子供を背中に乗せて飛んだり、魔王軍遊撃部隊を名乗る奴等と一緒に戦わされたり・・・」
めぐみん「鎧が傷だらけなのはそういうことだったのですか・・・」
トニー「いや、これは変な男に絡まれてね」
めぐみん「チンピラに付けられた傷ですか!?」
トニー「里で魔導書を読んでいたときに、魔道具職人を名乗る男に声を掛けられたんだ。なんでも、僕の作っている発明品を知っているらしくてな。アイディアの交換でもしたいのかと思って話を聞いてみれば・・・」
トニー「“お前の作る魔道具は便利すぎて面白くない、そんなお前の魔道具が売れまくるせいでこっちは商売あがったりだ”なんていきなり絡まれた。まぁ、対魔法使いの良いテストバトルにはなったが」
カズマ「おい、それって・・・」
めぐみん「・・・まだ決まった訳じゃないですから・・・」
トニー「確かひょいざぶろーとか名乗っ」
めぐみん「すいませんでした」
238 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:45:44.17 ID:kbTsVBAn0
トニー「なにを謝っているんだ?」
めぐみん「いえ・・・」
トニー「・・・?まぁいい、僕の知力自慢はここまでだ。本題に入・・・おいアクア、君には難しい話かもしれないが寝るんじゃない」
アクア「ほえっ・・・?」パチッ
ダクネス「うむ。テレポートでないのだとしたら一体どうやって人を攫っているのだ?」
トニー「既存の魔法とは全く違ったエネルギーを検知した。そして、そのエネルギーとは・・・」
ヴンッ...
トニー「・・・これだ」
239 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:46:24.26 ID:kbTsVBAn0
カズマ「なんだこれ・・・?」
めぐみん「光る・・・箱?」
アクア「うそでしょ・・・?これってまさか・・・!」
トニー「アクアは知っていたか」
ダクネス「これは一体何なのだ?見た目は美しいが・・・」
めぐみん「アクアがこんな真面目な顔になるほどの物なのですか?」
アクア「これは四次元キューブよ!!なんでそんなとんでもない物の反応が見つかるのよ!?」
カズマ「えっ、四次元キューブ?なんだそれ?青いタヌキのお腹についてる・・・」
アクア「ちっがうわよ!!これは神器よ!それも、魔剣だとか聖鎧なんかとは比べ物にならないくらいの究極の神器よ!・・・私だってお目にかかったことは無いわ」
カズマ「えっ・・・あのアクアがこんな真面目な顔で凄いこと言ってるんだけど・・・マジでヤバいやつなの?」
240 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:47:55.32 ID:kbTsVBAn0
トニー「・・・」ピッ
ヴンッ…
ギャァァアア…
ウワァァアア…
ズズズ…
ズガァア…ン
ガガガガッ…
グォアアアァアアッ!!
カズマ「なんだ・・・これ?まさかNYか!?」
ダクネス「これは一体何だ!?王城とは比べ物にならないほどの建物がこんなにも・・・いや、それよりこれは・・・街が攻撃されているのか!?」
トニー「カズマの言う通り、ここはNY・・・僕の国だ」
トニー「NYは一度ロキに攻撃されている。奴はキューブを使って宇宙の彼方から軍団を連れてきた。キューブは空間を操る力を持っている。どれだけ離れたところにも向かうことができるし、この映像に映っているように空間と空間をつなぐ巨大な扉を作ることだってできる」
トニー「それだけじゃない。単純に強大なエネルギーを秘めていて、僕の国の人類はこれから大量破壊兵器を作ろうとした」
241 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:48:49.73 ID:kbTsVBAn0
ダクネス「そんなものが・・・この国に?」
トニー「ロキが持ち込んだものだ。ロキ自身キューブの力を使ってここまで来たんだろう」
アクア「ねぇ、ただでさえ恐ろしい相手なのに、四次元キューブまで持ってるって言うの?」
トニー「一度倒してる。そう心配するな」
カズマ「無理ゲーだろ・・・」
めぐみん「とかなんとか言いつつも、最後は何とかして倒してしまうのがカズマでしょう」
カズマ「いやいや・・・今回だけはマジでヤバイって・・・ロキが来るって話を聞いてからもう三週間たつけど何の音沙汰もないだろ?きっとこの世界に旨味がないと判断して帰ったんだよ。行方不明者は・・・あれだ、そのうち帰って来るよ」
ダクネス「国の一大事なのに適当なことを言うな!ロキの仕業だとたった今トニーが証明しただろうがっ!遅かれ早かれロキとは戦うことになるんだぞ!被害が大きくなる前に討伐したほうが良い!」
242 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:49:29.65 ID:kbTsVBAn0
トニー「カズマ、めぐみんの爆裂魔法を何度か見たが、アレは間違いなくロキにも刺さる。ロキを一度倒した僕が保証するんだ、安心してくれ」
めぐみん「そうですよカズマ。我が爆裂魔法の力は良く知っているでしょう?カズマが協力してくれたら、潜伏スキルで隠れ、そこから先手を打って一撃で倒せるかもしれません」
カズマ「・・・」
めぐみん「覚えていますか?紅魔の里で、カズマが私に言ってくれたことを。カズマが“百二十点”と言ってくれた私の爆裂魔法を・・・どうか信用してくれませんか・・・?」
カズマ「・・・わかったよ!やればいいんだろやれば!ったく、しょうがねぇなぁ!」
めぐみん「ふふっ、やっぱりカズマのそういう所が私は好きなようです。ありがとうございます、カズマ」クスクス
243 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:51:48.14 ID:kbTsVBAn0
フライデー『チャンスです、めぐみん様。キスしましょう』
めぐみん「し、ししし、しませんよっ!どうしたのですかフライデー!?あなたは急にそんなことを言うようなキャラではなかったはずでしょう!?」
フライデー『恋愛アドバイスに役立つことができるようにとボスに改良していただきました』
めぐみん「あなたのせいですか!!」ブンブン
トニー「おいよせ、脳が揺れる。さっき言っただろ、恋愛面においてアドバイスできるようにしておいてやると」ガクンガクン
めぐみん「いくら何でも早すぎですよ!それに、本人がいる前でアドバイスしますか普通!」
カズマ「ナイスだフライデー!めぐみん!いつでもいいぞ!なんならその先・・・」
めぐみん「この男おおおおおお!!」ガバッ
カズマ「うおおお!?いきなり何すんだてめ・・・た、助けてくれ!ロリっ子にイタズラされるううう!!」
244 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:52:33.83 ID:kbTsVBAn0
ギャーギャー
トニー「前はこういう光景を見るとため息しか出てこなかったが・・・何故か落ち着くようになってきてしまった・・・僕も毒されてきたな」
ピピピッ ピピピッ
フライデー『ボス、バニル様からです』
アクア「えっ、なんであの木端悪魔から電話が来るのよ?」
トニー「商売相手だからな。いつでも連絡が取れるようにしておいた。具体的に言うと無線機を渡した」
アクア「つまりこれでいつでもあのクソ悪魔にいたずら電話が掛けれる訳ね!?でかしたわトニー!今日から毎日イタ電してやるわ!!」
トニー「そんなことしたら二度と僕の酒に触らせないからな。フライデー、繋げろ」
ピッ
バニル『フハハハハハ!元気にしていたか?自分が毒されてきたのではないかと危惧する男よ!言っておくが、汝は既に毒々しいぞ』
245 :
◆Ua1M3q7gGI
[sage ]:2018/07/31(火) 22:54:38.60 ID:kbTsVBAn0
トニー「いたずら電話か?あんたは僕の隣にいる女神と同レベルの事をしているぞ」
バニル『おっと、高貴で知的な我輩を脳がお粗末なチンピラ女神と同列視するのはやめてもらおうか。連絡した理由はほかでもない、例の誘拐事件についてである』
トニー「何かわかったか?」
バニル『少し前までは、行方不明者を見通そうとしても、何やら悪魔とはまた違った禍々しい光によって見通せなかったのだ』
バニル『しかし、つい先ほど再び探ってみたら・・・なんと行方不明者の数人が不毛の地で採掘している姿を見通すことに成功したのだ』
ダクネス「なに・・・?採掘だと?一体どこでだ?」
バニル『ヴォーミアと呼ばれる土地だ』
めぐみん「ヴォーミア・・・?」ピタッ…
カズマ「おっ?どうした?めぐみん!まだ決着は付いてないだろうがよ!体力を吸ってから剥いてやる!」
めぐみん「ちょっとそれどころではなくなったのでそこで待っててください」
カズマ「・・・?」
246 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:55:06.26 ID:kbTsVBAn0
トニー「めぐみん、何か知っているのか?」
めぐみん「ヴォーミアと言ったら、コロナタイトが眠っているかもしれないと言われている土地です」
めぐみん「ただ、辺り一面が荒野で草木一本生えておらず、強力なモンスターが蔓延っているので調査できないでいる危険な未開の地ですよ」
バニル『例の邪神はどうやらコロナタイトを狙っているみたいであるな。何が目的かは分からぬが・・・』
トニー「わかった、早速向かおう。情報感謝するバニル」
バニル『待て。切る前に、この見通す悪魔が一つ忠告しておいてやろう。機動鎧男以外も心して聞くが良い、今回の旅へは自分たちが考えうる限りの最大戦力で向かうが良い。戦線から素早く脱出する事も考慮してな』
バニル『それでは、我輩はこれで失礼する』
ブツンッ…
247 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 22:59:30.87 ID:kbTsVBAn0
>>245
ヴォーミア
※IWのネタバレ注意!
ヴォーミアはアベンジャーズIWの劇中でソウルストーンが隠されていたとされる場所
手に入れるには愛する者を自らの手で殺さねば手に入らない
そして、そのソウルストーンを管理している男はなんと・・・
248 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/07/31(火) 23:00:19.94 ID:kbTsVBAn0
中途半端ですが今回はここまでです
今まで全く冒険をしてなかったトニーがとうとう冒険へ・・・
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/31(火) 23:01:29.47 ID:rnUUxjLm0
これは全員分のスーツを作らないと
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/31(火) 23:52:49.49 ID:6PNw6TIjo
乙
トニーが順調に毒されてるなぁと思ってたら自覚してて笑った
251 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/05(日) 12:58:08.80 ID:cMreWXyQ0
こいつら環境破壊しすぎだろ
252 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:42:47.59 ID:RM8K+kAg0
カズマ「一体なんだったんだ?」
めぐみん「あなたと言う人は・・・行方不明者の居場所が分かったんですよ」
カズマ「さっき言ってたヴォーミアとかいう所か?」
めぐみん「ええそうです。向かう準備をしますよ?あの悪魔の忠告通り、出来る限りの最高戦力で向かうんです」
カズマ「じゃぁ今からギルドに行って・・・」
めぐみん「駄目ですよ。ヴォーミアは危険なモンスターがいっぱいいると言ったじゃないですか。この街の冒険者たちのレベルが意外と高いことは知っていますが、それでも駆け出しの街なんですから。餌になるだけですよ」
カズマ「それ俺達にも当てはまると思うんですけど・・・ならさ、王都に知らせて腕利きの冒険者や騎士団総出で・・・」
めぐみん「それも駄目です。攫われた人たちは人質のようなものです。そんなところに大勢で駆けつけたら相手は何をするかわかりません。出動できるようになるまで多くの手続きと時間もかかりますし、ロキは私がぶっ飛ばしたいです」
253 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:44:30.30 ID:RM8K+kAg0
カズマ「それっぽいこと言っておいて結局はお前の爆裂欲じゃねーか」
めぐみん「で、戦力についてですが・・・正直あまり頼りたくはないですが、戦力になりそうなのが一人います」
カズマ「おい無視すんな。でも戦力かぁ・・・俺はウィズに声かけてみるよ」
アクア「・・・?ダクネスどうしたの?そんな不安げな顔をして」
カズマ「生・・・いだっ!何すんだトニー!」
トニー「さすがにそれはデリカシーが無さすぎるぞ。で、どうした?ダクネス」
ダクネス「なぁ、その・・・私は役に立てそうか・・・?」
トニー「そう不安げな顔をするな、君の硬さは良く知っている。僕の目を盗んではリパルサー光線を体に受けて発情し、果ては商品にする予定のグレネードまで外に持ち出して自爆して発情してる君なら大丈夫だ」
カズマ「お前ここ最近散歩に出かけまくると思ったらそんなことしてやがったのか!!性癖で他人を困らせるなって何度言われたら気が済むんだこのド変態!」
ダクネス「なっ!?結構真面目に相談したのに!」
254 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:46:03.09 ID:RM8K+kAg0
カズマ「真面目に受け取ってほしいなら普段の行動を改めろ!・・・ったく、ガチガチのお前がいないと俺たちのパーティーは瓦解しちまうんだよ。役に立たないことはあっても、いらない子じゃないからそう不安がるなよ」
ダクネス「そうか!それならよかった・・・!」
カズマ「アイギスあることだしな・・・そういえば、最近アイツの姿を見ないけど・・・」
トニー「アイツは毎日セクハラ発言しかしないしペッパーに会えないと知ってラボを抜け出そうとしたから鎖で物理的に縛って倉庫の中にしまってある」
カズマ「苦労して手に入れたってのに・・・ん?なんだアクア、そんな
ニヤニヤして」
アクア「ふふふ、久々にカズマさんのツンデレを見たわって思ってね!カズマさんったらもうちょっと素直になれないの?」
カズマ「お前には一生デレる気はないから安心しろよ」
アクア「ねぇ、カズマ。嘘よね・・・?私達なんだかんだで一番付き合いが長いじゃない・・・?」
カズマ「よし、俺は早速ウィズに話を付けて来るわ」
アクア「ちょっと!カズマさん!!カズマさあああん!!」
255 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:47:26.26 ID:RM8K+kAg0
......
....
..
.
翌朝 カズマの屋敷前
ウィズ「おはようございます、みなさん。なんだかめぐみんさんのお顔が優れないようですが・・・?」
めぐみん「トニーが一晩中寝かせてくれなかったのですよ」
ウィズ「えっ・・・?えぇえっ!?///」
カズマ「おいやめろ、その言い方。ウィズが困惑してるだろ、早く誤解を解いてやれよ」
トニー「めぐみん、その言い方はおかしいだろ」
ウィズ「で、ですよね・・・」ホッ
トニー「もう寝ようと言ってもめぐみんが僕を離してくれなかったんだ」
ウィズ「!!!!???? ///」
256 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:48:04.01 ID:RM8K+kAg0
カズマ「お前誤解を解く気あんのか!?やめろよマジで!!朝までボードゲームやってただけだろうが!!」
トニー「外が明るくなるまで挑まれ続けてみろ、ふざけた冗談の一つでも言いたくなるさ」
めぐみん「悔しいのですよ!!トニーが毎回『盗賊』と『アーチャー』で『アークウィザード』を暗殺してくるからエクスプロージョンで盤をひっくり返すこともできずになぶり殺しにされるんですよ!?」
カズマ「だからって朝まで食い下がるなよ・・・」
アクア「もー、二人が変な言い方するからムッツリッチーの顔が赤くなっちゃったじゃない」
ウィズ「ムッツリッチー!?ア、アクア様・・・その名前はどうか・・・!」
ダクネス「まぁまぁ、早く乗合馬車の待合所いこう。席を確保しなくてはならないし」
257 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:48:53.80 ID:RM8K+kAg0
めぐみん「トニー、ボードゲームは持っていくので、馬車で向かう途中でも戦いましょうよ。絶対にあきらめませんからね」
トニー「いまからロキの元へ向かうんだぞ?寝ておいた方が良いに決まってる。それに、寝ると頭が冴えるぞ?体も大きくなるし一石二鳥だ」
?「ね、ねぇめぐみん・・・ボードゲームなら私持ってきてるよ?」
めぐみん「あれ?なんでゆんゆんがここに?」
ゆんゆん「ひ、ひどい!!めぐみんに呼ばれたから来たのに!」
めぐみん「そういえばそうでしたね。うっかりしてました、ぼっち特有の影の薄さでつい・・・」
ゆんゆん「なによ!めぐみんだって友達少なかったじゃない!」
トニー「えっと・・・君は・・・」
ゆんゆん「あっ・・・ど、どど・・・どうもはじめまして!わ、我が名はゆんゆ---」
トニー「めぐみんから聞いている。ビッチのゆんゆんだな?」
258 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:50:00.50 ID:RM8K+kAg0
ゆんゆん「めぐみんあんたねぇええええええ!!!」グワッ
めぐみん「なっ、なにをする!!なんですか急に!私はぼっちのゆんゆんと言う名の助っ人が来ますよと彼に話しただけですよ!まぁ、もしかしたら言い間違えたかもしれませんが」
ゆんゆん「どんな言い間違えよおおおおおおおおお!!」ブンブン
めぐみん「仕方がないじゃないですか。ボッチとビッチは一文字しか違わなければ語感も似た感じですし、人間誰でも間違う時はありますよ」
トニー「ゆんゆん・・・で良いんだよな?あー・・・あまり他人の人生にとやかく言うつもりは無いが・・・君はめぐみんと同い年なんだろ?その年でビッチと呼ばれるような生活を送るのは正直オススメしない」
ゆんゆん「ち、違いますからあああああ!!ただのぼっちですからあああ!!うわあああああああああん!!」ガクッ…
めぐみん「そう自分をぼっちと卑下しないほうが良いですよ?」
ゆんゆん「うええええええん!ふぇぇぇぇえええええん!!」
カズマ「めぐみん。自分からぼっちですと言わせ、地面に膝をついて泣いてる友達を見るのは楽しいか?」
めぐみん「・・・ヘッ」
259 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:52:14.06 ID:RM8K+kAg0
トニー「君たちの交友関係はどうなってるんだ・・・?」
ダクネス「ほ、ほら・・・早く馬車の席取りに行こう・・・」
トニー「馬車?馬車なんて時代遅れの物には乗る必要はないさ」
ダクネス「時代遅れ・・・?トニーは偶に変な事を言うな」
ブロロロロ…
ダクネス「・・・?何の音だ?」
トニー「やっと来たか」
カズマ「なぁ、トニー・・・この音って・・・」
トニー「勿論僕が呼んだ」
ブロロロロロ…
ゆんゆん「だんだんこっちに近付いて来て・・・る?」
HUMMER「」グォオンッ!
キキィッ…
ウィズ「」
めぐみん「」
ゆんゆん「」
260 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 19:55:59.18 ID:RM8K+kAg0
ダクネス「なっ・・・なぁぁぁああっ!?これは一体なんだ!?」
カズマ「これはひどい」
アクア「あんたねぇ、どんだけファンタジーをぶっ壊せば気が済むのよ!?」
トニー「見た目に反して中は快適だぞ?自動運転だし、お酒もある。広くて快適、キャンピングカーも顔負けの居住性だ。ヴォーミアに付くまで中で宴会でもするか?」
アクア「早く乗りましょう!」
カズマ「ファンタジーが壊れていく・・・いや、元からこの世界にそんなの求めてなかったけどさ・・・」
ゆんゆん「あ、あの・・・これは?」
カズマ「これは“くるま”ってやつだよ。トニーの国じゃ普通に走ってる」
ゆんゆん「魔力式・・・?あんなの動かすなんていったいどれだけの魔力が・・・」
めぐみん「トニーの魔力はゼロですし・・・あの、これどれくらい動くんですか?走っている内に私たちの魔力が使われていくとかなんて事は無いですよね?」
261 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 20:00:14.94 ID:RM8K+kAg0
トニー「半永久的だ。魔力じゃなくてリアクターで動いている」
めぐみん「りあくたー・・・確かトニーの鎧の胸にも付いてたやつでしたよね?何の魔力も感じませんでしたし、あれが“かがく”ってやつなのでしょうか・・・」
ウィズ「私の店と良く取引をしてるあの凄腕魔道具職人さんなら何か分かるかもしれませんね・・・」
トニー「そうだウィズ、僕の作った道具の売れ具合はどうだ?まだまだ売れてるか?」
ウィズ「はい!改良も加えてもらったのでさらに売れるようになると思いますよ!」
トニー「・・・改良?どういうことだ?」
ウィズ「え?あ、あの・・・トニーさんが店に置いてくれた品をみたとある魔道具職人さんが“魔力も感じないしつまらない道具だ、ワシが改良してやろう”って・・・ト、トニーさん?顔が怖いですよ・・・?」
トニー「その職人ってのは・・・ひょいざぶろーって名前じゃないよな?」
ウィズ「はい!そうです!ご存知なんですか?すごい方ですよね!!」
トニー「・・・」ガクッ…
ウィズ「トニーさん!?どうしたんですか!?大丈夫ですか!?」
めぐみん「おや、トニーが膝をついて項垂れるなんて珍しいですね」
トニー「もういい・・・僕は車で寝る。ゲームはまた今度付き合ってやるから寝させてくれ・・・」
ダクネス「馬やリザードランナーが付いていないだなんて・・・本当にちゃんと動くのか?」
トニー「寧ろこれに乗ったら二度と馬車なんて乗れなくなるさ。きっと気に入るぞ?」
ダクネス「・・・信じがたいな」
262 :
◆Ua1M3q7gGI
[saga]:2018/08/06(月) 20:06:01.21 ID:RM8K+kAg0
今回はここまでです。今回で旅に出る予定が・・・
次回、ファンタジー世界を駆ける超大型SUV
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