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恭介「どうすりゃいいんだ……」
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77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/07(土) 17:24:21.38 ID:IMuj7Rj90
>>75
ミス訂正↓
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/07(土) 17:27:20.67 ID:IMuj7Rj90
次の日
朝
理樹部屋
真人「おーい理樹、起きろよ〜……たく、昨日は鈴と消灯ギリギリまでずっと遊んでたらしいが朝飯のカツ丼は待ってくれねえぜ?」
理樹「う、ううーん……グッ………!?」
理樹(その日の朝、僕はとんでもない頭痛に起こされた)
理樹「あ……あああ!!」
真人「えっ、なっ、ど、どうした理樹!」
理樹(真人が心配したのか慌てて僕の肩を掴んできた)
理樹「痛っ……頭が痛い!」
理樹(痛すぎて何も考えられない。まるで脳の血管に小さな針が流れ込んできたかのような鋭い痛みが駆け巡ってきた)
真人「そ、そんなにカツ丼が行っちまうのが嫌なのかい!?おいしっかりしろ理樹っ!」
理樹(あと数秒でもこれが続くと僕はどうにかなってしまうだろう。そう思ったその時だった)
キンッ
理樹「ハッ……!」
真人「お……おい、どうしたんだよ?」
理樹「い、いや……」
理樹(嘘のように痛みが取れた。それも徐々に____ではなく、本当に最初からそんなものが無かったかのように)
理樹「……っつつ」
真人「本当に大丈夫かよ……前もそんな風に転がってたが、 怪我はもうないんだろ?」
理樹「け、怪我?いや……」
理樹(痛んだ箇所を撫でて見たが別に怪我をしているわけではなさそうだ)
理樹「よく分からないけどもう全然痛くないから心配しないでよ」
真人「にしたって前も……」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/07(土) 17:27:53.59 ID:IMuj7Rj90
次から
>>76
の続き
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/07(土) 17:31:36.63 ID:IMuj7Rj90
…………………………………………………
教室
ガラッ
理樹「はぁ……はぁ……っ!」
用務員「あれ、どうしたの君?まだそこは掃除済んでないけど……」
理樹(いない……)
放送室
ガラッ
理樹「………っ」
理樹(ここにもいない……)
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/08(日) 08:04:53.08 ID:9zieoC2T0
色々しんどいな
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/14(土) 16:13:56.73 ID:1t79YSZm0
続き、続きを
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/16(月) 14:39:29.65 ID:iwPSJAHs0
今日出来ると思う
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/16(月) 22:53:55.50 ID:ORdPJz7G0
……………………………………
理樹(背中に冷たい血が流れていった。まだまだ学校の全部を見た訳でも、他の誰かに聞いた訳でもないがなんとなく来ヶ谷さんはもう……)
「死にそうな顔だな。何を探しているのかな?」
理樹「!」
理樹(心臓がまるでトンカチで殴られたかのように重く脈を打った)
理樹「ぃ……あ…」
理樹(頭をあげると辺りは雑草だらけだった。知らぬ間に外に出ていたようだ。この生い茂った丈の高い木々には見覚えがある)
「さあこっちに来たまえ。どうせ今からHRには間に合わないんだ、ここでゆっくりしよう」
理樹(僕は枝葉を掻き分け、声のする方へ進んだ)
ガサガサッ
来ヶ谷「ようこそ。私のカフェテラスへ」
理樹「……ああ」
理樹(人はそうぽんぽん泣くものじゃない。特に男の人は特別な時にしか泣いてはいけないものだ。しかし、今度も僕は抑えられなかった)
理樹「く……くるがや……さぁん…!」
理樹(そこには相変わらず美人で背が高くて自信に満ち溢れた彼女の姿があった)
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/16(月) 23:37:06.69 ID:ORdPJz7G0
カフェテラス
理樹「来ヶ谷さん!」
来ヶ谷「な、なんだ?」
理樹(会うなり突然僕が泣きながら走ってきたものだから来ヶ谷さんは少し困惑していた。僕は構わずイスに座った彼女へ跪くように抱きついた)
理樹「うぐっ……くぅ……っ!」
来ヶ谷「……どうしたんだ、いきなり。何かあったのか?君がこんなに取り乱すなんて」
理樹「当たり前だろぉ…うぅう……」
理樹(もう二度と会えないと思っていた。そんな彼女とこうして触れられている。僕ははっきり言って冷静になれなかった)
来ヶ谷「やれやれ、事情を聞くのは後にした方がよさそうだな」
理樹(来ヶ谷さんはそう言って彼女の制服を涙で濡らしている僕の頭を撫でた)
理樹「好きだ……っ!好きなんだよ来ヶ谷さん……!もうどこにも行かないでよ……生きていけないよ……」
来ヶ谷「!」
来ヶ谷「……り、理樹君…まさか…」
理樹「こ、怖い夢を見たんだ……あんなの二度とごめんだ……分かるかい?ないはずの事が起きて、いるはずの人がどこかへ消えていくことが……」
理樹(来ヶ谷さんのスカートを掴む手が寒さに震える子供のように震えていた)
来ヶ谷「可哀想に……大丈夫だ。心配をするな、私がここにいる」
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/17(火) 02:05:44.29 ID:y7q2ZtSjo
乙(∵)
普通に終わったのか寝落ちなのかわからんがほんと忙しそうだな
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/18(水) 21:41:18.40 ID:VeaI6fcU0
いやお恥ずかしい
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/18(水) 23:11:57.99 ID:VeaI6fcU0
来ヶ谷「ふん…ふふふふふん…ふん…ふん…ふん……」
理樹「…………」
理樹(僕の顔を撫でたまま来ヶ谷さんは鼻歌を歌い始めた。その曲はどこか寂しげで、しかしどこか満ち足りたようなメロディだった。来ヶ谷さんが僕に宛てた曲だ。僕がそれに顔をはっとあげた時、何故か逆に来ヶ谷さんが一瞬面食らったような顔をした。まるで僕がその曲を知っていることに驚いたかのように)
理樹「………」
理樹(でも、どうでもよかった。そんなことは。今はただ来ヶ谷さんと一緒にいられるだけでとても幸せだったからだ)
理樹「なんでかな……さっきまで寝てたはずなのにまた眠たくなっちゃったよ」
来ヶ谷「泣き疲れたんだろう。それとも夢の中で頑張り過ぎたか?」
理樹「ああ……」
理樹(どっちでもいい。そろそろ難しい事を考えることすら嫌なくらい意識が遠のいてきた。それを察したかのように来ヶ谷さんは僕の身体をさらに寄せてくれた)
理樹「…………」
来ヶ谷「……やれやれ。あえて突き放すことも考えたが、今そんなことをすれば死んでしまいそうだな、君は」
来ヶ谷「……さて」
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/18(水) 23:56:29.28 ID:VeaI6fcU0
…………………………………………………
………………………………
……
昼
食堂
恭介「……それで?」
来ヶ谷「寝ているよ。彼はやっぱり重たいな。私の部屋まで運ぶには少し苦労したよ……そして恭介氏はどう見る?」
恭介「分からん……実を言うと真人から少し奇妙な事を聞いてな」
来ヶ谷「奇妙な事?」
恭介「朝、起きるたびに頭痛を訴えるそうだ。すぐに収まるそうだが…流石にそれが何日も続いているそうだからそろそろ病院に診せた方がいいってな」
来ヶ谷「それと関係があるかどうか分からないが……とにかく様子を見てみるよ。またそちらに帰る時に連絡を寄越す」
恭介「分かった。もし完全に思い出しているようなら……」
来ヶ谷「それはその時に考えよう」
恭介「……ああ」
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/19(木) 00:16:13.53 ID:JFzTT9zQ0
……
…………………
…………………………………………
夕方
来ヶ谷「理樹君」
理樹「……………」
理樹(来ヶ谷さんの声で目を覚ました。その瞬間、彼女がいる安心感が胸一杯に広がった)
理樹「おはよう……ここは?」
来ヶ谷「私の部屋だ。井ノ原少年に頼んで君にお馴染みのベッドで寝てもらおうかと思ったが、今の君だと私がいた方が安心するだろう?」
理樹(まるで子供のような扱いだった。しかし、何故かそこまで悪い気はしない)
来ヶ谷「申し訳ない事をした……"あの時"私は君を一人にさせようとしたね」
理樹「ううん、いいんだよ。こうしてまた喋っているんだから」
来ヶ谷「ふふ…」
理樹(そう言って僕はふと不安を覚えた)
理樹「……ま、また…どこかに行ったりしないよね?僕の前から消えたり……しないよね?」
理樹(度重なる酷使によって涙腺が緩み切ったのか、また目尻の方に涙が溜まった)
来ヶ谷「ぐぉっ……き、君という奴は犯罪的なまでに可愛………!」
理樹「えっ?」
来ヶ谷「い、いや。なんでもないよ……もちろん。これからは急に君の前からいなくなったりしないよ」
理樹「よかった……」
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/19(木) 00:18:24.82 ID:JFzTT9zQ0
とても短い更新で悪いがだいぶと余裕が出てきたからちょくちょく書いていけるはずだ
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/19(木) 01:38:40.88 ID:tfMtsGLlO
おお、乙
楽しみにしてる
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/19(木) 03:22:56.68 ID:wAryg6rm0
自分のペースに合わせて毎日更新してくれればそれで全然大丈夫だよ
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/19(木) 22:46:15.01 ID:JFzTT9zQ0
…………………………………………………………
……………………………
……
夜
理樹「……ご馳走さま」
来ヶ谷「このまま住み込むつもりじゃあないだろうな」
理樹「ははっ。それもいいね」
来ヶ谷「君はそろそろ帰った方がいい。門限もあるし、何より真人少年が寂しがっているだろう」
理樹「……今何時?」
来ヶ谷「はぁ……」
理樹(来ヶ谷さんはため息をついて時計をチラ見と見た。僕の考えはことごとく見透かされているらしい)
来ヶ谷「あと30分だけだぞ」
理樹「うん……」
来ヶ谷「………私もまだ甘いな」
理樹「えっ?」
来ヶ谷「いや、なんでも…とりあえず今日の所は君の良いようにしてあげるさ。君はそれだけの権利を持っているんだから」
理樹(よく分からない言葉だった。彼女の顔を見たがあまり理解させる気もなさそうだった)
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/19(木) 22:52:23.33 ID:JFzTT9zQ0
朝
理樹部屋
理樹「う、ううーん……グッ………!?」
理樹(その日の朝、僕はとんでもない頭痛に起こされた)
理樹「あ……あああ!!」
真人「理樹!」
理樹(真人が心配したのか慌てて僕の肩を掴んできた)
理樹「痛っ……頭が痛い!」
理樹(痛すぎて何も考えられない。まるで脳の血管に小さな針が流れ込んできたかのような鋭い痛みが駆け巡ってきた)
真人「やっぱり異常だぜ…っ!」
理樹(あと数秒でもこれが続くと僕はどうにかなってしまうだろう。そう思ったその時だった)
キンッ
理樹「ハッ……!」
真人「………痛みが、消えたのか?」
理樹「……う、うん」
理樹(真人の言うとおり嘘のように痛みが取れた。それも徐々に____ではなく、本当に最初からそんなものが無かったかのように)
真人「病院へ行こう」
理樹「えっ、いや大丈夫だよ!もう全然痛くないし……」
理樹(痛んだ箇所を撫でて見たが別に怪我をしているわけではなさそうだ)
真人「いやダメだ!」
理樹「!」
理樹(真人が珍しく厳しい声を出した)
真人「恭介と謙吾呼んでくる。大人しくしとけよ?」
理樹「……分かった」
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/19(木) 22:59:16.17 ID:JFzTT9zQ0
昼
教室
ガラッ……
理樹「お、おはようございます…」
理樹(授業中に入る自分の教室ってなんでこんなに小っ恥ずかしいんだろうか)
担任「おお直枝!どうだった?」
理樹(みんなが僕の方を見ている中、先生がチョークを置いて心配そうに近寄ってきた)
理樹「いや、色々調べてもらったんですけど特に問題はないそうです……とりあえずまた明日別の病院で検査するかもしれません」
理樹(検査には真人と恭介が同伴してくれて、何か色々と話していたらしい。病院から帰る時、少し複雑な表情をしていたのを覚えている)
担任「そうか……分かった。また何かあったら教えてくれ」
理樹「はい…」
理樹(そう返事したのと同時に昼休みのチャイムが鳴った)
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/19(木) 23:11:31.26 ID:JFzTT9zQ0
謙吾「しかし、心配だな……今までにもあったんだろう?こういうことが」
理樹「えっ?いや、別に……」
真人「ああ……最初のうちはただ頭にぶつけただけだと思ってあんまり考えてなかったんだけどなぁ……」
理樹(と、後ろから真人が会話に入ってきた)
理樹「いや、だから……」
葉留佳「理樹君、大丈夫!?」
理樹「えっ!?あっ、うん!」
真人「げっ、三枝!もう耳に届いたのかよ…」
葉留佳「とーぜんですヨ!なんたって理樹君は私の……あっ」
謙吾「三枝の…?」
葉留佳「や、やはは……いや〜なんでもないですヨ?」
理樹(葉留佳さんはそう言ってチラチラと僕の方を見てきた。よく分からない)
美魚「あの……直枝さんは……」
真人「おう!この通り今は元気だぜ!ただ、朝はやっぱり心配だな〜」
来ヶ谷「次はもう少し大きな病院で診てもらった方がいいな。ちょうど良い病院を知っているよ」
理樹「そんなセリフ言える人初めて見たよ……」
ガラッ
佳奈多「な、直枝!」
葉留佳「お、お姉ちゃん!?」
理樹(その時、急にドアから二木さんが入ってきた。その場の数人が一瞬にして身構えた)
真人「や、やい!何の用だ!」
佳奈多「ご、ごほん……別になんでもないわよ……ただ、病院に運ばれたっていう生徒がいたっていうから元風紀委員として様子を見にきたって訳」
謙吾「ん?今、理樹の名前を言いながらドア開けなかったか?」
佳奈多「き、気のせいよ!」
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/19(木) 23:19:05.11 ID:JFzTT9zQ0
鈴「でも元気そうでよかった」
クド「わふー!話を聞いた時はどういう事かと心配しましたよー!」
理樹「鈴、クド!」
理樹(なんだかんだ言って僕は幸せだ。こんなに心配してくれる人がいるというのはそれだけで心強い)
小毬「今日は大変だったみたいだね〜!」
理樹(そう言って小毬さんがパタパタと走ってきた)
理樹「ああ……僕は大丈夫だよ。心配しないで小毬。お兄ちゃんがずっと側にいるからね」
美魚「えっ」
謙吾「なっ!」
真人「ん?」
鈴「なぁ!?」
来ヶ谷「ぶっ」
クド「わふー!?」
葉留佳「ノォ!?」
佳奈多「はぁーー!?」
小毬「…………ほえ?」
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/19(木) 23:31:43.73 ID:JFzTT9zQ0
おやすみ
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/19(木) 23:37:31.51 ID:xQMgZFzzo
いい夢見ろよ乙
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/07/26(木) 08:48:28.95 ID:mS/TOt9I0
今日か明日更新出来たらいいな
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/07/27(金) 00:38:36.84 ID:RKJQ70Hno
おつー
爆弾投下か
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/27(金) 21:27:13.32 ID:iVkkd6m40
恭介「おいーすっ」
理樹(何故かみんなが固まったと思ったら恭介がするするとロープを伝って上の教室からうちの教室の窓に入ってきた)
恭介「理樹が帰って来たんだってな。下から聞こえてきたぜ?……ってあれ、どうしたお前ら?」
葉留佳「ど、どーしたもこーしたも……」
理樹「さ、とりあえずご飯食べに行こっか小毬」
恭介「!?」
小毬「う、うん……それはいいけど……」
理樹「どうしたの?お兄ちゃんとだけじゃ嫌?」
恭介「!?!?」
小毬「い、いや〜〜だから、その、お…お兄ちゃんってゆーのは……」
理樹「???……どうしたの小毬。なんか様子が変だけど……」
皆「「「お前じゃーーーー!!!!」」」
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/27(金) 21:44:28.51 ID:iVkkd6m40
理樹(総ツッコミを食らった。ボケたつもりはないんだけど……)
恭介「お、お、お前……!なんだかよく分からないが羨ましいぞチクショウ!」
鈴「どーゆーことじゃ馬鹿兄貴!」
ゲシッ
恭介「痛い!」
クド「ま、まさか理樹は小毬さんのお兄さんだったんですかーー!?そ、それにしては似てないよーな…似てるよーな……」
葉留佳「いやいやいや!そんな訳でないでしょーに!」
美魚「や、やはり変態だったんですか……」
佳奈多「あ、あんたって人は私を差し置いて……」
来ヶ谷「………ハッ!そういう事か……」
恭介「……どうした?」
来ヶ谷「あとで説明する。とにかく今は私に合わせろ」
恭介「?」
理樹「ど、どーしたのさ皆?僕そんな変なこといった?」
鈴「むしろ変なことしか言ってないわ!」
来ヶ谷「まあ落ち着いてくれ鈴君。そういえば理樹君が今日病院で処方してもらった注射には副作用で少しの間、精神を錯乱させる効果があると言っていたな、恭介氏?」
恭介「あ、ああ……」
理樹「えっ?僕は別に注射なんて…」
来ヶ谷「そういうことだ皆!今日はたまに変な事を言うかもしれないが見逃してやってほしい!さ、とりあえずランチを楽しんできたまえ少年」
理樹「だから別に変なことなんか……まあいいけど。じゃあ行こうか小毬」
小毬「う、うん……」
バタンッ
葉留佳「な、なんだか狐につつまれた気分ですネ……」
鈴「なんだ注射でおかしくなったのか。ならしかたがないな!」
ゾロゾロ……
恭介「みんな行ったか………それにしてもどういうことだ来ヶ谷?」
謙吾「何かに気付いたんだろう?」
来ヶ谷「ま、そんな所だ」
真人「そりゃ理樹の頭痛と関係あるのか?」
来ヶ谷「そうだな……」
…………………………………………………………………………
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/07/27(金) 21:52:57.55 ID:iVkkd6m40
屋上
理樹「ほら、小毬……こっちもあげる。あーんして」
小毬「あ、あーん……」
パクッ
理樹「ふふ……可愛いね」
小毬「う、ううん……やっぱりなんか変だよ〜〜!なんで急に呼び捨てにするの?……別にいいんだけど…」
理樹「なんでってそりゃ兄妹なんだから呼び捨ては当たり前でしょ?」
小毬「き、兄妹!?わ、私と理樹君がっ?」
理樹「当たり前じゃないか。それより理樹君じゃなくてお兄ちゃんって呼…………理樹君?」
小毬「ほえ?」
理樹「………………」
理樹「こ、こ、こ、小毬さん………?」
小毬「はい……」
理樹「………僕と小毬さんの関係って?」
小毬「友達だよ?」
理樹「嘘でしょ」
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/16(木) 01:06:18.33 ID:+znAU2/to
舞ってる
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 20:04:25.20 ID:A3vp4NPa0
食堂
恭介(俺と真人と謙吾、そして来ヶ谷の4人でテーブルを囲むように座った。来ヶ谷がわざわざこのメンバーを指定してきたのだ)
来ヶ谷「さて・・・今から話すのはあくまで私の推理に過ぎないのだが、もしそれが当たっていたらここから先は慎重に動かなくてはならなくなるだろう」
真人「もったいぶってないで話せよっ。理樹はいったいどうなっちまってるんだ?」
来ヶ谷「そうだな。結論から話すと、おそらく理樹君は断片的にだが『例の世界』でのことがらを思い出しつつある」
恭介・真人・謙吾「「「!!」」」
恭介(それは驚きの言葉だった)
謙吾「そ、その例の世界っていうのは・・・!」
来ヶ谷「ああ、君たちが作った世界のことだ。そして今、少年は小毬君との世界を追体験しているんだろう」
恭介「何故、そう思ったんだ?」
来ヶ谷「それに至っては実にシンプルだ。・・・泣きついてきたんだよ昨日、私のところにな」
真人「ど、どういうことだ?」
来ヶ谷「君らの中にも結末を知っている者はいるかもしれないが、私のあそこでの”願い”というやつは少々複雑な末路を迎えたものでね。理樹君の言動はどうもその延長上にあるとしか思えないものだったのだよ」
謙吾「覚えていた・・・ということか?」
来ヶ谷「ああ」
恭介「ありえない!・・・なんて断言は出来ないな。あの時起こったことは果てしなく幻想に近いことだが、確かに”あったこと”だ。俺達は理樹や他のメンバーに忘れてはもらっていたが、ふとしたことで思い出すことは十分にあり得る」
恭介(だとしたら・・・・非常にまずいことになる)
来ヶ谷「非常にまずいことになりそうだ・・・とでもいいたげな顔だな。悲しいことにもうなっているんだよ」
真人「・・・・あっ!そうか、神北に言ってたお兄ちゃんって!!」
謙吾「えっ?あっ・・・・」
恭介「・・・・やっべぇ」
恭介(今頃はもう理樹も小毬が『普通』だということに気付いているだろうか・・・哀れな・・・)
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 20:16:34.23 ID:A3vp4NPa0
理樹「こっ、ここここ小毬っつぁん・・・?」
小毬「ど、どうしたの理樹君・・・?なんかおかしいよさっきから・・・」
理樹「も、元に戻ったのか・・・?い、いつの間に・・・!」
小毬「やっぱりおかしい・・・さっきからぶつぶつ言ってるし・・・」
理樹「は、恥ずかしいーーーー!!!」
理樹(僕はまったくもって正常な小毬さんにお兄ちゃんごっこをしていたのか!?い、いったいいつから・・・!)
理樹「ご、ごめん小毬さん!べ、別に変な意味はなくて・・・ほ、ほら!僕も恭介と鈴の兄弟愛を見ていたら羨ましくなっちゃって・・・!」
小毬「えへへ・・・なんだ、そっかぁ。でもちょっと嬉しかったな。なんだか急に理樹君がお兄ちゃんになったみたいで。昔のこと思い出したよ」
理樹「小毬さん・・・」
小毬「最初はそういうのが好きなのかなって思ったけど」
理樹「ぐおおおおおおおおおおお」
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 20:32:55.15 ID:A3vp4NPa0
来ヶ谷「おそらくその頭痛とやらが記憶を塗り替え、あらゆる”以前あった世界”を思い出させているんだろう。運がいいのか悪いのか複数の世界の思い出は同時に思い出してはいないようだが」
恭介「そ、そんな・・・」
謙吾「来ヶ谷・・・お前の口ぶりではこういった事はこうなったのは小毬やお前のことだけではないと言っているようだが・・・」
来ヶ谷「ああ、ここまで考えてからよくよく考えてみたんだが、鈴君の積極的な理樹君への行動、葉留佳君が理樹君に急にしおらしくなった事。他の生徒も日を追うごとに理樹君への反応が今まではとは少し違う・・・もうこれは結構取り返しのつかないことになっているに違いない」
真人「ま、待て・・・た、確か理樹ってあいつらと最後はだいたい良い感じになってなかったか?」
謙吾「その先の記憶を持っていて、なおかつ今のところ理樹が誰かにもの凄く嫌われたという話は聞かない。むしろなんか妙な空気になっている時が多々ある・・・」
恭介「つ、つまり理樹はそいつら全員と本人も知らぬ間に・・・」
「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
恭介「な、なんだ!?」
真人「理樹だ!なんかすげえ叫びながら男子寮に向かっていったぜ!」
来ヶ谷「・・・とりあえず追ったほうがいいんじゃないか?」
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 21:09:59.93 ID:A3vp4NPa0
理樹部屋前
理樹「ウウ・・・ハァ・・ハァ・・・!」
真人「おおーい理樹やい!どうしたんだよぉ!」
恭介(俺達が追いついたころにはちょうど理樹が部屋に入るところだった)
理樹「ごめん真人!!今日だけは一人で寝かせて!!」
恭介(理樹は顔真っ赤でそういうと勢いよく扉を閉めた。あとの行動は見なくても分かる)
真人「理樹!」
がちゃがちゃ
真人「あっ、鍵閉めた!」
恭介「真人、もう今日のところはいいだろう。どうせ呼びかけたって開けることはない」
真人「だけど・・・」
恭介「お前は女友達に向かって公然の前でいきなり呼び捨てにした挙句『お兄ちゃん』と自称してやっと我に返ったとして、平気な顔して帰れるのか?」
真人「・・・いや・・・」
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 22:03:07.46 ID:A3vp4NPa0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・
夜
恭介部屋
恭介(結局真人と謙吾は作戦会議も兼ねて俺の部屋で寝ることとなった)
謙吾「見事に交流試合どころじゃなくなったな恭介・・・」
恭介「ああ・・・このままだとリトルバスターズの存在自体が危うい」
真人「今はまだぎりぎり奇跡的に上手くいってるからいいが、もし誰かがちらっとでも理樹と付き合ってるとでも言ってみろ・・・」
恭介「ああ・・・」
____________________________________________________
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 22:03:58.82 ID:A3vp4NPa0
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・
夜
恭介部屋
恭介(結局真人と謙吾は作戦会議も兼ねて俺の部屋で寝ることとなった)
謙吾「見事に交流試合どころじゃなくなったな恭介・・・」
恭介「ああ・・・このままだとリトルバスターズの存在自体が危うい」
真人「今はまだぎりぎり奇跡的に上手くいってるからいいが、もし誰かがちらっとでも理樹と付き合ってるとでも言ってみろ・・・」
恭介「ああ・・・」
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113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 22:24:32.42 ID:A3vp4NPa0
暗く冷たい部屋の中で、直枝理樹はリトルバスターズの女子メンバーに囲まれていた
その多くが憎しみを顔に浮かべている
その後ろにいる恭介、真人、謙吾の三人はもはや見守ることしか出来なかった
葉留佳「理樹君!他の人とも付き合ってるってどーゆーことなんですカ!?私とはお遊びだったってこと!?」
佳奈多「私だけでなく葉留佳まで騙していたなんて・・・最低ね・・・最低!」
クド「わふー!もうリキなんか信じられません!」
美魚「見損ないました・・・二度と顔を見せないでください」
鈴「[
ピーーー
]ボケ。行こ小毬ちゃん」
小毬「う、うん・・・ごめん、理樹君・・・・」
来ヶ谷「・・・・・」
理樹「待ってよ皆!僕がなにをしたっていうんだよ・・・!」
理樹の悲痛な叫びはもはや誰にも聞こえなかった。涙を浮かべながら膝をつく理樹にもはやかつての覇気は感じられない
恭介「り、理樹・・・」
恭介達は理樹に駆け寄るもかける言葉が見つからなかった。もう少ししたら交流試合。それまでに再び野球が出来るメンバーを集めるのは不可能と言ってもよかった。
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 22:27:25.84 ID:A3vp4NPa0
数日後
本拠地、グラウンドで迎えた交流戦
先発恭介が大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった
土手に響くファンのため息、どこからか聞こえる「流石に男四人以外全員猫は無理があったな」の声
無言で帰り始める選手達の中、恭介は独りベンチで泣いていた
例の世界で手にした喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のチームで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
恭介「どうすりゃいいんだ・・・」
恭介は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、恭介ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
恭介「やれやれ、帰って就活の準備をしなくちゃな」
恭介は苦笑しながら呟いた…立ち上がって伸びをした時、恭介はふと気付いた
恭介「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した恭介が目にしたのは、校庭まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにリトルバスターズの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする恭介の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「恭介、守備練習だ、早く行くぞ」
声の方に振り返った恭介は目を疑った
恭介「フィッシュ斉藤?」
「なんだ棗、居眠りでもしてたのか?」
恭介「スカイハイ斉藤?一話だけのネタキャラだったはずじゃ・・・」
「なんだ恭介、かってにスカイハイをゲストキャラ扱いしやがって」
恭介「ホップ斉藤・・・」
恭介は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:ホップ斉藤 2番:コスモ斉藤 3番:コスモ斉藤 4番:棗 5番:マスク・ザ・斉藤 6番:フィッシュ斉藤 7番:スカイハイ斉藤 8番:ジェット斉藤 9番:斎藤隆
暫時、唖然としていた恭介だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
恭介「勝てる・・・勝てるんだ!」
ブッシュ斉藤からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する恭介、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている恭介が発見され、謙吾と真人は病院内で静かに息を引き取った
___________________________________________________
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 22:48:06.05 ID:A3vp4NPa0
恭介「う、うああああーーっっっ!!!」
真人「うおっ!?急にどうした恭介!?」
恭介「はぁ・・はぁ・・あ、あれ・・・」
恭介(あたりに目をやると謙吾と真人が心配そうな顔でこちらを見ていた)
恭介「ゆ、夢か・・・」
恭介(ひとまず安心した。しかし現状これが正夢にならないとも限らない)
謙吾「どうする?おそらく理樹はまた明日の朝すべてを忘れてまた別の人間と付き合っていた頃の記憶を思い出すぞ」
真人「しかも来ヶ谷から教えてもらった話から考えると次はたぶんクド公だ!」
恭介「確か能美の最後って結構ドラマチックだったよな・・・理樹が次にあったとしたら恐らく他の奴以上に愛をさらけ出すに違いない。バレるのは時間の問題だ!」
謙吾「理樹が部屋から籠っている以上、今はどうすることも出来ん。どう止める!?」
恭介「部屋に張り込むのは当然としても能美を求めて暴走した理樹を果たして俺達は止めることが出来るか!?」
真人「分からねえ・・・奴さんはあの時、俺達全員を倒したほどの男だぜ・・・」
恭介「よし!今から夜通しで理樹を止める作戦を考える!いいなお前ら!!」
真人・謙吾「「おお!!」」
恭介(それから俺達は数時間にも及び、ああでもないこうでもないと策を練った。すべてはリトルバスターズを、理樹を救うために)
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 22:56:46.64 ID:A3vp4NPa0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・
次の日
チュンチュン
恭介「ううん・・・・」
恭介(さわやかな朝だ。さて今日も一日頑張るか・・・)
真人「んごご・・・」
恭介(ん?何故俺の足元に筋肉が転がってるんだ?・・・・ハッ!)
恭介「今は・・・ゲッ!もうこんな時間!おい、起きろ二人とも!」
謙吾「ふあぁ・・・まだ眠たいんだ・・・起こさないでくれ・・」
恭介「んなこと言ってる場合か!もう朝食の時間だ!今頃理樹は食堂にいるぞ!!」
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/20(月) 23:54:06.18 ID:A3vp4NPa0
すまん、えらく待たせた
続く(∵)
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/21(火) 03:40:47.93 ID:1nwb+BEuo
ほいな
おつかーレ
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/22(水) 21:22:21.30 ID:bjL7ExdOo
乙
気長に待ってるぞ
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/25(土) 21:53:22.92 ID:e5oPPfIC0
食堂
ガヤガヤ・・・
理樹「おはよう、みんな」
葉留佳「あっ、おはよー理樹君!」
佳奈多「・・・・おはよう」
小毬「お、おはよ〜」
クド「ぐっともーにんぐ!なのです〜!」
来ヶ谷「少年を野放しだと・・・?あれほど忠告したというのに・・・何かしくじったか?」
美魚「どうかしましたか来ヶ谷さん?」
来ヶ谷「いや、なに・・・」
理樹「・・・」
鈴「・・・どーした理樹、座らないのか?」
理樹「・・・うん、そ、そうだね・・・隣座ってもいい?」
鈴「変な理樹だな。いつも勝手に座ってるだろ」
理樹「・・・」
ダダダッ
恭介「理樹ーーっっ!」
真人「早まるなーーっ!」
来ヶ谷「来たかっ」
クド「わふー?」
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/25(土) 22:05:25.45 ID:e5oPPfIC0
恭介(理樹は、既に席に座っていた。一見なんでもない光景に見えるが、食堂に来ていると言うのになにも食べるものを持たずただうつむいて座っている。事情を知っている俺達からするとなにかしでかす前触れにしか見えなかった)
恭介「り、理樹・・・落ち着け、こんなところで告白なんてして何になる?ほら、もっとそういうのはムードのある夜とかにやるべきだろ!」
佳奈多「こ、告白!?」
葉留佳「えっ、もうこんなところで言うの!?」
鈴「やっとちゃんと言ってくれるのか」
美魚「なっ・・・わ、私は認めた訳じゃ・・・」
小毬「ほえ?どしたのみんな・・・」
来ヶ谷「・・・バカめ」
恭介「しまった・・・!」
恭介(大声で言ってしまったせいでリトルバスターズ(+何故か二木)にまで波が広がってしまった。こうなってしまっては何か決着がつかないと話を中断させて無理やり理樹を引き離す作戦が使えん!)
クド「ま、まさか理樹、好きな人がいるんですか・・・!?」
理樹「好きな人・・・?ああ、そうだね・・・」
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/25(土) 22:51:59.52 ID:e5oPPfIC0
理樹「みんなに言ってもしょうがないと思うけど、聞いてほしい。僕には好きな人がいるんだ」
謙吾「恭介!」
恭介(謙吾は理樹を背負って逃げるぞといったアイコンタクトを取ったが俺は首を横に振ることしか出来なかった)
恭介「手遅れだ・・・もう」
恭介(ここから先は理樹の愛の告白を聞くしかない)
理樹「その人とはある出来事から一緒に過ごすことが多くてさ、楽しいこともあれば辛いことも悲しいことも一緒に経験してきた・・・そして、そんな日々を過ごしているうちにその人が好きになったんだ」
真人「・・・っ」
謙吾「終わりだ・・・」
理樹「ずっとずっと好きだった。今だってこうして未練がましく心の中で想ってる!・・・でも、もうそれも終わりにすることにしたんだ」
全員「「「!?」」」
恭介「どういうことだ・・・?」
理樹「今日、朝起きたら頭が痛くてさ、その時ようやく自分の意識がはっきりしたんだ。そして、それと同時に僕はそんなになるまでずっと彼女のことを考えていたんだと」
理樹「僕はその人が好きすぎた。このまま好きでいるといつか壊れる。だからここでケジメを付けるためにも言うよ。もう僕はしばらく恋だの愛だのってやつはやめる。きっと彼女も分かってくれると思う」
葉留佳「り、理樹君・・・」
佳奈多「なるほど。”その人”を壊れる程愛してしまっているから落ち着くまでしばらく時間がほしいっていうことなのね」
鈴「仕方がないな・・・」
美魚「ほっ・・・」
小毬「よく分からないけど、理樹君辛そう・・・」
来ヶ谷「どういうことだ・・・?誰の時の記憶なんだ・・・?」
謙吾「そういうことか・・・」
恭介(謙吾がボソッと横で呟いた)
真人「何か分かったのか謙吾!?どうして理樹はあんなこと・・・」
恭介「もしかして理樹は記憶が全部戻って・・・」
謙吾「いや、違う。あくまで今までと同じような状態だ。ただ、理樹が思い出した世界は・・・例の奴のだ」
恭介「!!」
真人「・・・そういう・・・ことだったか・・・」
恭介「・・・道理で落ちこんでる訳だ」
理樹「・・・」
恭介(・・・・・・)
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/25(土) 23:10:53.82 ID:e5oPPfIC0
次の日
夜
理樹部屋
恭介(その日、理樹はどうしてもしょうがない時以外はずっと簀巻きにされていた)
理樹「んむーー!!もごご!!」
恭介「ううーん今度こそ能美の日だったか」
真人「理樹をむりやり縛り上げるってのは心が痛かったが、まあしょうがないだろ・・・」
来ヶ谷「問題は明日だな。いったいどうなるのか分からない。もしまだ容体が回復しないようならもっといい病院に連れていくしか・・・」
謙吾「その辺は本当に明日まで分からないな」
来ヶ谷「そういえば・・・昨日の少年だが、いったいなにがあったんだ?」
恭介(来ヶ谷がそう言った瞬間、謙吾と真人が俺の顔を見た。判断は俺がやれということだろう)
恭介「・・・来ヶ谷、ええと」
恭介(と言ったところで来ヶ谷が言葉を遮った)
来ヶ谷「いや、やっぱり聞くのはやめておこう。上手く収まったのならそれでいい」
恭介「そう言ってもらえると助かる」
恭介(とにかくここまで来たら大抵の問題は片付いたと言っても過言ではないだろう。さっきも言った通り明日の理樹の状態しだいだが・・・)
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/25(土) 23:28:57.22 ID:e5oPPfIC0
次の日
朝
理樹部屋
理樹「う、うわぁーーーーー!」
恭介(その日の朝、俺達はとんでもない叫び声に起こされた)
理樹「あ……あああ!!」
真人「どうした理樹!」
恭介(真人が心配し、慌ててベッドから飛び起きて理樹の側についた)
恭介「くそ、ダメか!謙吾、真人、もう一度簀巻きにするぞ!」
理樹「待って!」
真人「えっ?」
理樹「大丈夫・・・お、思い・・・出した・・・から」
恭介「思い出したってお前・・・」
謙吾「どうやら嘘はついていないようだぞ。見ろ理樹の顔を・・・」
恭介「うお・・・」
恭介(真っ赤だったおそらく本当に今まで自分がやってきたすべてを思い出したんだろう。見ているこっちが恥ずかしいレベルだった。もう言っている間にも涙目だし)
理樹「う、うう・・・いや・・・もう・・・むしろ簀巻きにしてください・・・」
恭介(こうして事件は今度こそ一見落着となった。一応そのあとの事を話すと、理樹はしばらくある特定の女子に対してまともに顔を出すことが出来なかった。もうしばらく俺や真人の背中越しでしか会話が出来ないといった有様で、まるで昔の鈴そのものだったな。まともなコミュニケーションが取れるのはいつになるやら。交流試合には間にあえばいいが・・・)
終わり
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/25(土) 23:39:04.05 ID:e5oPPfIC0
時系列的に来ヶ谷のトゥルーエンド版の記憶とさささルートは無くて申し訳ねえ
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/26(日) 00:06:59.02 ID:aHX/rnino
とりまおつ
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/26(日) 13:12:20.09 ID:hrbm90RGo
おつやで
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/28(火) 01:08:20.23 ID:CJXwrZpz0
なんか見たい話はないか?
単純にネタが思い浮かばない
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/28(火) 01:09:06.89 ID:rQygAs7wo
姉御
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/28(火) 01:25:11.24 ID:BYh9wt+to
クドと筋肉の話
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/28(火) 02:13:19.09 ID:ZkF4prqJ0
女装でユーチューバーデビューする理樹を心配しつつガチ恋する恭介
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/08/28(火) 11:21:54.57 ID:dsGV12Oj0
佳奈多さんが女の子同士のえっちな本を隠し持ってた…
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/28(火) 16:03:39.80 ID:Fo5pV7ZrO
みおちんの趣味に女子メンバーがハマっていく話
はるちんとかなたんのプチ喧嘩
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/08/28(火) 19:43:59.81 ID:T2WAotCp0
とりあえずこれらで短編集的なスレを立ててみようと思う
にしても他のリトバスssが大抵完結しないのは何故だ(∵)
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[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
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