みほ「エリカさんのバーカ」

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1 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:06:31.81 ID:py9Gh1ja0





ゴンッ

みほ『あ痛っ!?』

エリカ『バカねぇ。よそ見してるからよ』

みほ『うぅ……』

エリカ『ほら、見せてみなさい。……大丈夫、ちょっと赤くなってるだけよ』






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2 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:08:07.54 ID:py9Gh1ja0





みほ『あ……教科書忘れちゃった』

エリカ『バーカ、ちゃんと持ち物確認ぐらいしときなさい』

みほ『うぅ……』

エリカ『……はぁ。ほら、机寄せなさい』

みほ『ありがとうっ』




3 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:10:23.67 ID:py9Gh1ja0





みほ『エリカさんまたハンバーグ定食?好きだね』

エリカ『別にハンバーグが好きとかじゃないわよっ!ただ、栄養面を考えた結果なんだからっ!!』

みほ『毎回ハンバーグで栄養面も何もないよ……エリカさんただでさえ目立つ見た目なのに毎回ハンバーグ定食だから食堂のおばさんに完全に顔覚えられてるよ?』

エリカ『……確かに最近は食券出す前に注文が通ってるわね』

みほ『エリカさんってハンバーグ以外普段何食べてるの?メンチカツ?』

エリカ『なんでハンバーグ微妙に近い物持ってくるのよ……って、あなた制服にたれてるわよ』

みほ『え?わわっ!?』ゴシゴシ

エリカ『バーカ。シミになるわよそれ』

みほ『うぅ……』

エリカ『……後で貸しなさい。シミ抜きするから』




4 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:13:36.67 ID:py9Gh1ja0





みほ『やったねエリカさん!これで決勝進出だよっ』

エリカ『バカ、何喜んでるのよ。優勝するまで油断してられないんだから!』

みほ『エリカさんは真面目だなぁ……』

エリカ『副隊長のあなたがそんなんだからでしょ』

みほ『ごめんなさい……』

エリカ『……ねぇ、大会が終わったら何がしたい?』

みほ『え?』

エリカ『私は……羽を伸ばしたいわ。美味しいもの食べたり、買い物したり。どうせすぐに来年に向けての準備になるのだから少し位はしゃいでみたいわ』

みほ『……なら私は、それに付き合いたいな』

エリカ『そう、なら手間が省けていいわね』

みほ『うん、そうだよ』

エリカ『なら、まずは決勝の事を考えなさい。遊ぶのはやる事やってからのほうがもっと楽しいんだから』

みほ『うん。……エリカさんは私の扱いが上手いね』

エリカ『……まぁ、それなりの付き合いだからね』

みほ『そうだね。……エリカさん、頑張ろう』

エリカ『……バーカ、当たり前でしょ』




5 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:16:29.77 ID:py9Gh1ja0





エリカ『……本当に行くの?』

みほ『……』

エリカ『……そう。好きにするといいわ。あなたがどこへ行こうと私の知ったことじゃないもの』

みほ『……エリカさん』

エリカ『……何?』

みほ『ごめんなさい……さようなら』

エリカ『……ええ、さようなら』

みほ『……』スタスタ

エリカ『……』




6 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:18:20.66 ID:py9Gh1ja0





エリカ『バカっ……』




7 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:24:01.76 ID:py9Gh1ja0





小梅「エリカさん、今度の練習試合の編成どうします?」

エリカ「うーん……できることなら一年生を中心に組んでおきたいわね」

小梅「大会が終わった今、一年の力を図る絶好の機会ですしね」

エリカ「……まったく、色々悩んでばかりね」

小梅「しょうがないですよ。エリカさんはもう隊長なんですから」

エリカ「違うわよ。隊長はまほさんなんだから」

小梅「まほさんは留学の準備に入ってもうエリカさんにまかせっきりじゃないですか」

エリカ「……それでも、書類上はまだ私は副隊長よ」

小梅「もう、真面目ですねエリカさんは」

エリカ「うるさいわよ」
8 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:26:19.73 ID:py9Gh1ja0


キャッキャッワイワイ



エリカ「?ねぇ小梅、あの子たちって」

小梅「ああ、一年生の子たちですね。みんなで写真撮ってるみたいです」

エリカ「随分浮かれてるわね。人が頭を悩ませてるのも知らずに」

小梅「あはは、まぁいいじゃないですか。前に聞いたんですけど、黒森峰のパンツァージャケットって結構デザインが良いって評判なんですよ」

エリカ「そうなの?」

小梅「一部の隊員の中にはジャケット目的で入ったなんて子もいるとか」

エリカ「たるんでるとしか言いようがないわね。まったく、ああいうのがSNSにバカな写真アップして『黒森峰サイコー!』とか頭空っぽな文章書くのよ」

小梅「あはは……エリカさん酷いなぁ。……でも、学生生活を楽しんでる感じがして私は好きですよ?」

エリカ「そういうのはやることやってる奴が言っていいセリフなのよ」

小梅「はいはい。そういえばエリカさん、今度の寄港日ってどうするんですか?」

エリカ「実家に顔見せに行く予定よ」

小梅「そうですか。もしよかったら一緒にどこか行きません?」

エリカ「遠慮しとくわ。休みぐらい一人で行動したいもの」

小梅「つ、つれない……はぁ、まぁエリカさんですしね」

エリカ「うるさいわね」


9 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:28:07.64 ID:py9Gh1ja0







エリカ「……あ」

みほ「……え?」




10 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:28:58.51 ID:py9Gh1ja0

エリカ「……」

みほ「え、エリカさん?何で……」

エリカ「別に、寄港日に地元歩いてて何が悪いのよ?」

みほ「い、いや、悪くないけど……」

エリカ「あなたこそ何でいるの?大洗の学園艦は見えないけど」

みほ「うん、私一人で来たし。ちょっと部屋の荷物が増えたから実家に置きに来たの」

エリカ「そんなの郵送すればいいのにわざわざ来たの?」

みほ「……たまには実家に顔見せようかなって」

エリカ「……そう。いいんじゃない?」

みほ「うん……」

エリカ「……それじゃあ、私は行くわね」

みほ「あ……うん」
11 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:34:07.63 ID:py9Gh1ja0


グゥー……




エリカ「……」

みほ「……な、何でもないよ?」

エリカ「……あなた、お昼食べた?」

みほ「……まだ。明日も学校だから早く帰ろうと思ってて……」

エリカ「……はぁ。私もちょうどご飯食べようって思ってたところなんだけど」
12 : ◆eltIyP8eDQ [saga]:2018/05/06(日) 21:37:08.16 ID:py9Gh1ja0





エリカ「……」モグモグ

みほ「……エリカさん」モグモグ

エリカ「何?」

みほ「ここ、エリカさんの行きつけ?」

エリカ「……なんでそう思うのよ」

みほ「だって、迷わずこのお店に来たし……それに、ハンバーグだし……」

エリカ「うるさいわね……たまの寄港日に食べたいもの食べたっていいじゃない。いや、ハンバーグ好きとかじゃないけど」

みほ「そっか。私はハンバーグ好きだから良かったよ」

エリカ「……そう」

みほ「……なんだかこうやって一緒にご飯食べてると、黒森峰の時の事――――」

エリカ「……」

みほ「……なんでもない」

エリカ「なんでもないのね」

みほ「……ごめんなさい」

エリカ「何謝ってるのよ」

みほ「……ごめんなさい」

エリカ「……冷めるわよ、さっさと食べなさい」
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