男「上司の飲みの誘いを断る方法を教えて下さい」女上司「それ私に聞いちゃうんだ?」

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:25:28.76 ID:zjqAvrC50
女上司「分からないなら、ちゃんと聞けっていったでしょ!?」

女上司「あなたの独断なんか誰も求めてない! 勝手に動くなんて五年早いわ!」

部下A「申し訳ありません……!」



女上司「あなた、顧客のニーズを全然掴めてないじゃない! なんのためにいつも訪問してるの!」

部下B「ですが、聞いてもなかなか教えてくれなくて……」

女上司「バカ正直に尋ねたって教えてくれるわけないでしょ!? もっと工夫しなさい!」



部下C「この件は、競合他社も手強いですし……」

女上司「なに弱気なこといってるの! あなたには執念が足りないのよ!」

女上司「狙った獲物は逃さないって……執念がね!」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:27:30.92 ID:zjqAvrC50
女上司「まぁったく! 指示待ちどころか、どいつもこいつも指示すらこなせてない!」

女上司「私の部下は揃いも揃って無能揃いだわ!」



同僚「こえ〜……」

同僚「あの人、美人で有能だけど、あれじゃ絶対結婚はできないよな。旦那は地獄見るぜ」

同僚「って、こんなこといったら、今じゃセクハラで訴えられちまう」

男「……」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:28:45.72 ID:zjqAvrC50
――

女上司「ふぅ、今日はこんなところかな」

男「あのー」

女上司「あら男君、なに?」

男「質問があるのですが」

男「上司からの飲みの誘いを断る方法を教えて下さい」

女上司「それ私に聞いちゃうんだ?」

男「はい」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:29:56.32 ID:zjqAvrC50
女上司「うーん……そうねえ」

女上司「上司だって人の子、きっぱり断られたらそうそう無理に誘えるもんじゃないわ」

男「なるほど」

女上司「しかも“見たいテレビ番組がある”みたいなしょうもない理由で断られたら」

女上司「こいつは付き合い悪いキャラなんだなって認識されて、もう誘われなくなるんじゃない?」

男「ありがとうございます」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:30:57.66 ID:zjqAvrC50
――

男「あのー」

女上司「どうしたの?」

男「上司から家に誘われた時の断り方を教えて下さい」

女上司「またこの手の質問? まぁいいけど……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:32:18.89 ID:zjqAvrC50
女上司「きっぱり断ること、という点では前と同じだけど……」

女上司「“門限があります”とでもいってやったら?」

男「しかし、それだと泊まっていけという話になるのでは?」

女上司「そこで、“ママに怒られちゃうんです”っていってやるのよ」

女上司「そしたら、上司もこいつマザコンかよ……ってドン引きよ」

男「よく分かりました、ありがとうございます」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:34:14.15 ID:zjqAvrC50
――

男「聞きたいことがあるんですが」

女上司「話してみなさい」

男「上司からホテルに誘われた時は、どう断ればいいでしょうか?」

女上司「どういう状況なのよ、それ……まぁ、答えてあげるけど」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:36:13.67 ID:zjqAvrC50
女上司「ホテルってことは、ようするにその上司はそういうことをしたいのよね?」

男「そうなりますね。肉体関係を築きたいのでしょう」

女上司「だったらこういってやりなさい」

女上司「あなたの体には欲情しないので無理です、って」

女上司「こんだけはっきりいわれたら、さすがにホテル行く気なんて失せるわよ」

男「参考にさせて頂きます」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:37:41.03 ID:zjqAvrC50
――

男「あのー」

女上司「なにかしら?」

男「もし上司から求婚されたら、どのように断ればよろしいでしょうか?」

女上司「……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:39:38.59 ID:zjqAvrC50
女上司「上司ってことは、あなたより年上でしょ?」

男「年下のケースもありますが、一般的にはそうなりますね。私の想定も年上です」

女上司「だったら、こういってやることね」

女上司「年上に興味はない、ってね」

男「承知しました。お時間を取らせてすみませんでした」

女上司「……」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:42:01.32 ID:zjqAvrC50
――

男「あのー」

女上司「またあなた?」

女上司「今度はなにを聞くつもり?」

男「いえ、今日は質問はしません」

女上司「あらそうなの。だったらなんの用?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:44:03.00 ID:zjqAvrC50
男「今日はなんの用事もないですし、僕はテレビも見ませんし、二人で飲みに行きましょう」

女上司「え……!」

男「その後は、僕の部屋に来て下さい。一人暮らしですし、両親からは完全に自立してます」

女上司「なに、なんなの?」

男「ホテルにも行きましょう。僕はあなたの体にいつも欲情してるんです」

女上司「……っ!」

男「そして、結婚しましょう。僕は年上が大好きなんです」

女上司「!!!」ドッキーン
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:46:14.13 ID:zjqAvrC50
女上司「はうぅ……!? なぜ、あなた、私もこうも的確に口説けるの……!?」

女上司「ドキドキが止まらないわ……!」

男「僕はあなたの指示を忠実に守ったまでです」

男「あなたをどう口説けばいいのか分からないから、あなたにちゃんと聞きましたし」

男「バカ正直に質問してもあなたが答えてくれるわけないので」

男「“もし僕が誘われたらどう断るべきか”という体で、あなたからあなたの考えを引き出し」

男「“その逆をやる”という戦略を取りました。工夫したわけです」

女上司「うぐぐっ、いつも私が教えてることだわ……」

男「加えて――」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:46:49.68 ID:zjqAvrC50
男「僕は、狙った獲物は逃さない」

女上司「……!」ドキドッキーン

男「この執念は、誰にも負けません」

女上司「ううっ……」ドッキンキーン

男「結婚しましょう」

女上司「……はい」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/05(土) 19:48:06.15 ID:zjqAvrC50
女上司「やられたわね。私としたことが、みごとに落とされたわ」

男「あなたの指示が的確だったからですよ」

女上司「……優秀すぎる部下も困りものね」










〜END〜
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/05(土) 21:10:40.74 ID:PDktUU6WO
今度は家庭づくり編だな
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/06(日) 01:14:28.61 ID:z8IAfuWVO
有能な子供が生まれそう
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/06(日) 06:15:29.92 ID:bK3cMA/i0
乙でございます
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