あずさ「姉妹対決」千鶴「ですわ!」【ミリマスSS】

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1 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2018/05/02(水) 23:36:39.24 ID:2ArR2fj/0

あずさ「いつもごめんなさいね千鶴ちゃん、お兄さんにもよろしく言っておいて?」

千鶴「はいはい。もう慣れましたわ、毎度の事ですものね。」

恵美「おっはよー。ん、何かあった?」

千鶴「あら、ごきげんよう。いつもの事ですわ。」

あずさ「昨日は収録が順調でね、予定より早く終わったのよ。時間あったから前から気になってたお店に行こうとしたんだけど。」

恵美「ああ、うん。もう大体分かったよ。」

千鶴「報せを聞いて飛んでいきましたわ。おかげで平日に横浜デートを楽しむ羽目になりましたわよ。あ、お土産の月餅どうぞ。」

あずさ「ごめんなさいね〜」

恵美「どこをどう行けばそうなるんだろね?」

千鶴「本人にも分かってない事を考えるだけ無駄ですわ。」

恵美「手厳しいね〜。けどあずさってしょっちゅう迷子になる割には、それが原因で遅刻したり何かトラブルを起こしたりは無いよね。なんでだろ?」

千鶴「それについてはわたくしも考えた事がありますわ。あずさが迷子になるのには、一定の条件があるのです。」

恵美「条件?」


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2 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2018/05/02(水) 23:40:12.19 ID:2ArR2fj/0
千鶴「つまり、この子がふらふら出歩くのは迷っても助けを呼べる人がいると分かってる時だけなのです。その証拠に自分一人での仕事の時や、年少組といる時はそんな事ないですもの。」

あずさ「言われてみれば、そういう時はなるべく気を付けるようにはしてるわね。千鶴ちゃん達が入ってくる前に色々あったせいからかもしれないけど。」

恵美「なるほど。で、プロデューサーや千鶴なんかがいる時はつい気が緩んでふらふらさ迷っちゃうってワケか。」

あずさ「そう言われると、なんだかすごく申し訳ないわね〜。」

千鶴「困ってる人を助けるのもセレブの役割ですわ、お気遣いなく。」

恵美「ニャハハ。ま、少しくらい迷惑かけたっていいじゃない。普段あずさはみんなのお姉さんなんだし。」

千鶴「ですわね。もっともわたくしからすれば同い年の妹という感じですが。」

3 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2018/05/02(水) 23:52:51.25 ID:2ArR2fj/0
あずさ「…え、妹?私が?」


恵美「どうかした?」

あずさ「千鶴ちゃんはたしかにみんなのお姉さんだと思うけど。私と千鶴ちゃんなら、お姉さんなのは私の方でしょう?」

千鶴「あら、何を言いますの。普段わたくしがどれだけあなたの面倒を見てると思って?」

あずさ「誕生日は私の方が先よ、それに芸能界じゃ先輩なんだし。」

千鶴「そういう事ではないでしょう、日頃の立場やふるまいがものを言うのですわ。」

あずさ「なら、いつもファッションやお仕事のアドバイスをしてあげてるじゃない。それに、この間あの俳優さんに実家の事を聞かれた時だって…」

恵美「ん?」

千鶴「わ、わー!なんでもありませんわ。」

恵美「?」

千鶴「あの時はちょっと不意を付かれただけですわ。別にあなたがいなくったって…」

あずさ「あらあら、ごめんなさいね〜『姉』として『妹』の事が心配だったものだからつい。」

千鶴「冗談じゃないですわ、こんな手のかかる姉なんてお断りしますわよ!」

恵美「何をムキになってんだか。」


4 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2018/05/02(水) 23:57:19.99 ID:2ArR2fj/0
千鶴「ここだけは譲れませんわ、絶対にわたくしの方が姉ですわよ。ねえ恵美?」

恵美「えっ?あーいや、どうだろね?」

あずさ「私の方でしょ、ねえ恵美ちゃん?」

恵美「う、う〜ん。アタシから見れば、どっちもお姉さんって事でいいと思うんだけど。」

千鶴「今はそういうのいりませんわ。」

あずさ「あらあら。ムキになった妹をなだめるのも姉としてのつとめよね。」

千鶴「またそれを言う!いいですわ、はっきりさせましょう。ちょうどこれからダンスレッスンでしたわね?」

あずさ「なるほど。そうね、そういうのもたまには悪くないわ。じゃあ恵美ちゃん、またね?」

千鶴「参りましょう。姉になって戻って来ますわ!」

恵美「お疲れ…行っちゃった。こんな事でねえ。そんなムキになるモノなのかな?」
5 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2018/05/03(木) 00:48:25.99 ID:kTGQIwU40
(劇場控え室)
恵美「・・・という事があってさ。今ダンス対決の真っ最中らしいよ。」

千早「あの二人が?珍しいわね。」

響「だな。千鶴はともかくあずさがムキになってるとこなんて見た事ないぞ。」

ジュリア「レアなモン見られて良かったじゃないか。アタシもちょっと見たかったね。」

恵美「別に面白くはなかったよ、いつもと違うノリだったけど。一体何であそこまでこだわってるのかな。」

響「さあ?よくわかんないけど、きっと自分達にはわかんない何かがあるんだと思うぞ。」

ジュリア「なんだそりゃ。」

千早「でもそうね。あの二人は同い年だし、ライバル心はあるんじゃないかしら。」

ジュリア「こういうのもライバル心っていうのか?」

恵美「ま、同い年だからあんな風に言い合えるってのはたしかだろうね。」

ジュリア「たしかに。アタシたちに話す時とは違うカンジだね。」

響「年が近かったり同じだったりの相手の方が話しやすいもんな。」

恵美「だからこそ譲れない何かがあるのかな・・・お、そういや今ここにいるのも全員同い年じゃん。」

響「おー、ほんとだ。」

ジュリア「あれ、そうだっけ?」

千早「ちょっとジュリア。」

6 : ◆UEry/CPoDk [sage saga]:2018/05/03(木) 00:52:16.13 ID:kTGQIwU40
ジュリア「悪い悪い、普段そういうのあんまり気にしたことないからさ。」

千早「そういうのはきちんと覚えておかないと駄目よ。外で聞かれたりする事あるかもしれないんだから。」

ジュリア「そんなことあるか?」

恵美「なくはないんじゃない。けど、千早は意外と細かい所気を配るよね。」

響「というか、単に皆の事が好きってだけだと思うぞ。誕生日とかもきちんと全員分把握してるしな。」

千早「ちょっと?違うわよ、私はあくまで仕事を円滑に進める上でコミュニケーションの一環として…」

恵美「おー、照れてる照れてる。」

響「分かるかジュリア、これがツンデレというやつだぞ。」

ジュリア「なるほどね。」

千早「怒るわよ、我那覇さん?」


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